JPH11306334A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法

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JPH11306334A
JPH11306334A JP10264404A JP26440498A JPH11306334A JP H11306334 A JPH11306334 A JP H11306334A JP 10264404 A JP10264404 A JP 10264404A JP 26440498 A JP26440498 A JP 26440498A JP H11306334 A JPH11306334 A JP H11306334A
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隆秀 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 領域分割された後に各領域ごとに色調整処理
を行う場合に、境界部分が擬似輪郭とならないようにす
ることを目的とする。 【解決手段】 画像入力手段1に入力された画像データ
をもとに分布認識手段2が色分布およびXY位置情報を
認識し、分布をもとに領域分割手段3が領域分割を行
う。曖昧境界領域選定手段4では、隣り合った分割領域
間の境界部分における色変化を調べ、色変化が小さい曖
昧境界で分けられた分割領域を選定する。パラメータ作
成手段5では、分割領域に対して領域ごとに色変換パラ
メータを作成し、パラメータ調整手段6が曖昧境界で分
割された分割領域に対し、パラメータ作成手段5による
作成結果に基づいて、両分割領域の色変化の小さい色を
共通のまたは類似の色に変換されるようパラメータ調整
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置および
画像処理方法に関し、特に画像を類似した色が同一とな
るよう分割した領域に対して色の調整または修正処理を
行う、あるいは画像を分割した各部分領域ごとに色の調
整または修正処理を行う画像処理装置および画像処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像を領域に分割して、領域ごとに、あ
るいは必要な領域に対して色調整または色修正するとい
う処理は、印刷製版工程におけるカタログやチラシなど
作成の際の処理や、DTP(Desk Top Publishing )と
いった、主にディザイナーによって行われる、画像レタ
ッチソフトを用いての画像調整などで頻繁に行われる処
理である。
【0003】しかし、画像を分割して類似色が同一領域
になるようにし、その後、各領域に対して色調整すると
いう処理では、背景色に背景色と区別がつく文字が書か
れているといったような、領域分割しやすい画像ならば
問題ない場合が多いが、自然画などに見られる、色の変
化がなだらかな画像に対して領域分割して色調整しよう
としても、領域分割した結果が人間の感覚と一致しない
場合など、分割領域に対して行った色調整または色修正
処理が不具合を生じる場合がある。
【0004】その不具合の代表的なものは、分割領域ご
とに処理を行った結果、領域を分割している分割線が目
立ってしまい、原画像にはなかった境界線が現れるいわ
ゆる擬似輪郭が発生することであり、原画像と比較して
も不自然な画像になってしまうという場合がある。
【0005】このような問題に対しては、領域分割の精
度を上げ、人間の感覚に近いような分割をできるような
処理を狙いとしたものもある。たとえば、特開平6−2
37372号公報では、クラスタリングを行う空間を工
夫し、分割結果が人間の感覚に近くなるような分割をし
ている。しかし、領域分割処理をどのように工夫して
も、人間の感覚に近い分割を行うことはかなり困難であ
ると思われる。
【0006】同様の問題は、本発明人が先に出願した特
願平9−89655号明細書に記載の処理でも生じる可
能性がある。この特願平9−89655号明細書では、
主に色再現範囲の圧縮処理に対して、色と位置が近いも
のをグループという単位で捉え、それぞれのグループの
特性に応じた処理を行うというものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合も、先の例と同様に、グループごと、つまり領域ごと
に色再現範囲圧縮処理用のパラメータを切り替えること
が可能であるため、グループの境界線が擬似輪郭として
現れてしまうという問題点があった。
【0008】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、領域分割された後に各領域ごとに色調整また
は色修正処理を行う場合に、境界部分の色差が小さい場
合、つまり境界としてはっきりしない部分で領域が分割
された場合などであっても、色調整または色修正後に境
界性部分が擬似輪郭とならないように処理する画像処理
装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、画像を類似した色が同一となるよう分割
した領域に対して色の調整または修正処理を行う画像処
理装置において、画像データを入力する入力手段と、前
記入力手段により入力された前記画像データの色分布お
よびXY位置情報を認識する分布認識手段と、前記分布
認識手段で認識された分布をもとに前記画像データの領
域分割を行う領域分割手段と、前記領域分割手段で生成
された分割領域に対し、隣り合った分割領域間の境界部
分における色変化を調べ、色変化が小さい境界である曖
昧境界で分けられている分割領域を選定する曖昧境界領
域選定手段と、前記領域分割手段により分割された1ま
たは複数の分割領域に対して、色変換パラメータを作成
するパラメータ作成手段と、前記曖昧境界領域選定手段
と前記パラメータ作成手段との処理結果に基づき、パラ
メータ調整が必要と判断された分割領域に対しパラメー
タ調整を行うパラメータ調整手段と、を具備することを
特徴とする画像処理装置が提供される。
【0010】このような画像処理装置によれば、画像入
力手段に入力された画像データは、分布認識手段により
色分布およびXY位置情報が認識され、認識された分布
をもとに領域分割手段が領域分割を行う。その領域分割
手段で分割された分割領域に対し、曖昧境界領域選定手
段で隣り合った分割領域間の境界部分における色変化が
調べられ、色変化が小さい境界である曖昧境界で分けら
れている分割領域を選定する。パラメータ作成手段で
は、領域分割手段で分割された1または複数の分割領域
に対して、色変換パラメータを作成し、パラメータ調整
手段では、曖昧境界領域選定手段で選定された分割領域
に対し、パラメータ作成手段による作成結果に基づい
て、曖昧境界で分割された両領域の色変化の小さい色に
ついては同じような色になるようパラメータ調整を行
う。これにより、曖昧境界で分割された領域を色調整ま
たは色修正することによって、入力された画像データに
はなかった擬似輪郭が発生してしまうようなことはなく
なる。
【0011】また、本発明によれば、画像を類似した色
が同一となるよう分割した領域に対して色の調整または
修正処理を行う画像処理方法において、入力された画像
データの色分布およびXY位置情報を認識する工程と、
前記色分布およびXY位置情報をもとに入力画像を領域
分割する工程と、前記領域分割工程で作成された分割領
域のうち隣接している分割領域を比較し、境界部分の色
変化が小さい分割領域の組みを選定する工程と、前記領
域分割工程で作成された分割領域の1または複数の領域
に対して、色変換パラメータを作成する工程と、前記パ
ラメータ作成工程の結果に基づき、処理が必要な領域に
対してパラメータを調整する工程と、を有することを特
徴とする画像処理方法が提供される。
【0012】この画像処理方法では、まず、入力された
画像データからその色分布およびXY位置情報を認識
し、その色分布およびXY位置情報をもとに入力画像を
色が類似した領域に分割する。ここで、分割された分割
領域のうち隣接している分割領域を比較し、境界部分の
色変化が小さくて境界が曖昧な分割領域の組みを選定す
る。次に、分割領域の1または複数の領域に対して、領
域ごとに色変換パラメータを作成する。そして、領域単
位で色調整を行う場合に、隣接している分割領域の組み
を分けている境界に色差の違いが大きくなるような領域
に対して色が同じになるよう、あるいは色差が小さくな
るようパラメータを調整する。これにより、領域分割の
不備で本来分割されないような領域に対して色調整した
としても、分割領域の境界に本来存在しない輪郭が現れ
てしまうことがなくなる。
【0013】さらに、本発明によれば、画像をXY平面
で分割した各部分領域に対して色の調整または修正処理
を行う画像処理装置において、画像データを入力する入
力手段と、前記入力手段により入力された前記画像デー
タをXY平面における複数の部分領域に分割する領域分
割手段と、前記領域分割手段により分割された部分領域
ごとに色変換を行うためのパラメータを作成するパラメ
ータ作成手段と、前記領域分割手段により作成された部
分領域間の隣接関係と部分領域内の画素が占める色空間
における部分空間とに基づいて、色空間を分割した単位
部分空間ごとに隣接する部分領域からなる領域グループ
を作成する領域グループ作成手段と、前記領域グループ
作成手段により作成された領域グループに属する各領域
にて類似する色に対する色変換を行うための前記パラメ
ータを等しく修正するパラメータ修正手段と、を具備す
ることを特徴とする画像処理装置が提供される。
【0014】この画像処理装置によれば、入力手段に入
力された画像データは、領域分割手段において、XY平
面で複数の部分領域に分割される。パラメータ作成手段
では、領域分割手段により分割された部分領域ごとに、
それそれの部分領域内の画素を色変換するためのパラメ
ータを作成する。領域グループ作成手段は、色空間を分
割して定められた単位部分空間により、各部分領域内の
画素が占める色空間における部分空間を算出して、部分
空間がある単位部分空間を共有し、かつ、隣接している
部分領域から構成される領域グループを作成する。パラ
メータ修正手段は、領域グループ作成手段で作成された
同一の領域グループに属する各部分領域に対応するパラ
メータの中の対象となる単位色空間に対応するパラメー
タが等しくなるように修正する。このようにして作成さ
れた部分領域ごとのパラメータを部分領域内の画素に適
用することにより、入力された画像データには存在しな
かった領域の境界に生じる疑似輪郭が発生してしまうよ
うなことはなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明による画像処
理装置の第1の原理的な構成を示す図である。この図1
において、本発明による画像処理装置は、画像入力手段
1と、分布認識手段2と、領域分割手段3と、曖昧境界
領域選定手段4と、パラメータ作成手段5と、パラメー
タ調整手段6とから構成されている。
【0016】画像入力手段1に入力された画像データ
は、分布認識手段2において、色分布およびXY位置情
報が認識され、認識された分布をもとに領域分割手段3
が領域分割を行う。曖昧境界領域選定手段4はその領域
分割手段3で分割された分割領域に対し、隣り合った分
割領域間の境界部分における色変化を調べ、色変化が小
さい境界である曖昧境界で分けられている分割領域を選
定する。パラメータ作成手段5では、領域分割手段3に
より分割された1または複数の分割領域に対して、色変
換パラメータを作成する。そして、パラメータ調整手段
6が曖昧境界領域選定手段4にて選定された分割領域に
対し、パラメータ作成手段5による作成結果に基づい
て、曖昧境界で分割された両領域の色変化の小さい色に
ついては同じような色に変換されるようパラメータ調整
を行う。このようにして色調整または色修正処理された
画像データはディスプレイあるいはプリンタなどの画像
出力装置7に出力される。これにより、曖昧境界で分割
された領域を色調整または色修正することによって、入
力された画像データにはなかった擬似輪郭が発生してし
まうようなことはなくなる。
【0017】次に、本発明を画像処理システムに適用し
た実施の形態について詳細に説明する。図2は本発明の
第1の実施の形態における画像処理システムの構成例を
示すブロック図である。図2において、画像処理システ
ムは、画像入力装置11と、入力側色変換部12と、セ
レクタ13と、N個のダイレクトルックアップテーブル
141 〜14N と、補間器15と、画像出力装置16
と、ユーザ指示部17と、保持部18と、領域分割部1
9と、色変換パラメータ作成部20とから構成されてい
る。領域分割部19は、クラスタ作成部191、クラス
タ解析部192、領域決定部193、および領域判定部
194から構成され、色変換パラメータ作成部20は、
プロファイル作成部201、プロファイル調整部20
2、およびプロファイルリンク部203から構成されて
いる。
【0018】画像入力装置11は、画像を読み取って入
力画像データとして出力する。ここでは、画像データは
RGBデータとして取り込まれるものとする。なお、こ
の画像データは、あらかじめ読み込まれて記憶装置など
に記憶している画像データや、ネットワークなどを介し
て送られてくる画像データを入力画像データとしてもよ
い。また、たとえばグラフィックシステムなどで作成さ
れた画像を入力画像としてもよい。
【0019】入力側色変換部12は、入力画像データの
表色系と内部の処理において用いる表色系との間での色
変換を行う。この例では、内部処理において明度および
色度で表現されるCIE(Commission Internationale
de l'Eclairage)のL* ** 表色系を用いるので、
RGB空間からL* * * 空間への変換処理を行う。
なお、以下の説明ではL* * * を単にLabとして
表記する。
【0020】セレクタ13は、入力側色変換部12で色
空間の変換が行われた画像を保持するとともに、保持し
ている画像の各画素のXY位置座標ごとにダイレクトル
ックアップテーブルを切り替える。
【0021】ダイレクトルックアップテーブル141
14N は、色変換パラメータ作成部20で設定される内
容を保持するメモリであり、ユーザ指示部17でのユー
ザの指示による色調整と、画像出力装置16の色空間へ
の変換を同時に行う。セレクタ13で保持されている入
力画像データの各画素のXY座標をもとに、ダイレクト
ルックアップテーブル141 〜14N をセレクタで切り
替えて複数のテーブル値を出力する。たとえば、Lab
各軸を16個に分割する場合、各軸に17個の格子点が
できる。この各軸の格子点の組は、173 =4913個
である。ダイレクトルックアップテーブル141 〜14
N は、この4913個の格子点について変換後の値が保
持される。もちろん、各軸の分割数などは任意であり、
分割数に応じた格子点の値を保持する。
【0022】また、このようなテーブルを用いるほか、
関数式を与えて演算を行うなど、種々の構成が可能であ
る。この例では、内部の処理をLab空間において行っ
ており、画像出力装置16がCMYK表色系を用いてい
るため、Lab→CMYKへの変換を行っている。これ
に限らず、ダイレクトルックアップテーブル141 〜1
N は、セレクタ13に保持される入力画像データの表
色系に合わせた変換処理を行えばよく、たとえば、セレ
クタ13にL* * * 表色系の入力データが保持され
ている場合には、L* * * →CMYKへの変換を行
えばよい。また、色変換処理を分割し、たとえば、ユー
ザ指示部17からの指示による色調整を行うLab→L
abの変換を行った後に、色空間の変換であるLab→
CMYKの変換を行うように構成してもよい。
【0023】ダイレクトルックアップテーブル141
14N には、領域分割部19で決定された領域と色変換
パラメータ作成部20で作成されたプロファイルから、
処理画像のXY座標値に応じて必要なプロファイルがセ
ットされる。使用するプロファイルの種類がダイレクト
ルックアップテーブルの数より大きい場合には、プロフ
ァイルの読み替えなどの処理を行って選択する。画素の
値に応じて、選択されたダイレクトルックアップテーブ
ル141 〜14N のいずれかから複数のテーブル値を読
み取り、補間器15により補間を行ない、CMYK信号
を画像出力装置16へ送信する。これにより画像出力装
置16から画像が出力される。
【0024】画像出力装置16は、たとえばプリンタや
CRT(cathode ray tube)など、カラー画像を出力可
能な機器であり、補間器15からの出力画像データをも
とに画像を出力する。また、実際に出力しなくても、た
とえば記憶装置などに保管したり、ネットワークやバス
などを介して他の装置へ転送、入力するような構成であ
ってもよい。
【0025】保持部18 は、領域分割部19や色変換パ
ラメータ作成部20で必要とする各種の設定値やパラメ
ータを保持するとともに、ユーザ指示部17でユーザか
ら与えられた指示内容、領域分割部19で作成された位
置マスク情報、色変換パラメータ作成部20で作成され
たダイレクトルックアップテーブル141 〜14N など
の色変換パラメータなど、各部からの出力データを保持
する。
【0026】領域分割部19のクラスタ作成部191
は、入力画像から、類似する特徴を持つ画素で構成され
る画像空間上のクラスタを抽出する。クラスタ解析部1
92は、クラスタ作成部191で抽出されたクラスタご
とにXY位置空間での連続性を調べ、XY位置空間で分
離しているクラスタを別々に扱う処理を行う。領域決定
部193は、クラスタ解析部192での結果をもとに分
割領域を決定し、XY位置座標と領域番号との対応関係
や、各領域の範囲を示すデータを作成し、保持部18に
保持する。領域判定部194では、領域決定部193で
作成された領域間の隣接関係を調べる。具体的には、境
界部分に存在する各領域の画素間の色差を算出し、算出
した色差から、両領域間の境界部における色差が大きい
のか小さいのかを判断する。色差が大きい場合は、境界
部分が視覚的にもはっきり境界であると判断されると考
え、色差が小さい場合は、クラスタリングの処理で境界
と判断されたが、視覚的に見て境界として扱ってよいの
かどうかがわからないと判断する。この、視覚的に見て
境界として扱ってよいのかどうかがわからない境界を以
下では曖昧境界と記す。領域判定部194では、曖昧境
界で分離された領域、つまり視覚的に分離のされ方が小
さいと考えられる領域の領域番号や色差などの値を保持
部18に保持する。また、曖昧境界で分離された領域を
以下では曖昧境界領域と記す。
【0027】ユーザ指示部17では、ディスプレイなど
に表示された、領域分割画像と入力画像から、どの領域
をどのくらい色調整するかがユーザによって指示され
る。また、指示内容は保持部18に保持される。
【0028】色変換パラメータ作成部20のプロファイ
ル作成部201では、ユーザ指示部17でのユーザから
の指示内容に応じて、指定された領域に対するプロファ
イルを作成する。ここで作成するプロファイルは多次元
テーブル型のLab→Labプロファイルであり、領域
ごとに独立したLab→Labプロファイルが作成され
るものとする。プロファイル調整部202は、領域判定
部194で求めらた曖昧境界に隣接する領域がユーザ指
示部17で色調整の対象となった場合であって、プロフ
ァイル作成部201で作成されたプロファイルを適用し
たことによって曖昧境界部分で擬似輪郭が発生すると判
断される場合に、プロファイルの調整を行う。
【0029】プロファイルリンク部203は、色調整の
対象となった領域に対して、色調整用のプロファイル
と、出力装置への表色系への変換を行うプロファイルと
を合成し、保持部18に合成後のプロファイルを保持す
る。
【0030】色変換パラメータ作成部20にて色変換パ
ラメータが作成されると、セレクタに保持された入力画
像の1画素ごとにXY位置座標を読み取り、必要な色変
換パラメータをダイレクトルックアップテーブル141
〜14N にセットし、色変換処理を行う。
【0031】図3は画像処理システムの領域分割部の構
成例を示す図である。図3では、領域分割部19での各
処理部とともに、各処理部で使用される、あるいは各処
理部から出力される主なデータについても書かれてい
る。以下では、領域分割部19における各部の処理につ
いて説明する。
【0032】画像入力装置11から入力された画像デー
タは、入力側色変換部12において、RGB色空間から
Lab色空間への変換処理が行われ、領域分割部19に
入力される。ここでは、RGB色空間からLab色空間
へ変換したため、以下で用いる画像データおよび画素値
はL,a,bの三つの要素から構成される。
【0033】クラスタ作成部191は、類似する特徴を
持つ画素の集合をクラスタとして抽出する。ここで用い
る特徴とは、色空間における各座標値(L,a,b)
と、位置空間における各座標値(X,Y)の五つであ
る。本発明では使用する特徴をこれらの五つ(L,a,
b,X,Y)に限定するものではなく、これらの特徴は
色に関する特徴を含んでいればどのような特徴をいくつ
用いてもよい。
【0034】この類似する特徴を持つ画素集合を抽出す
る処理は、クラスタリングにより実現できる。たとえ
ば、画像解析ハンドブック(東京大学出版会)p. 64
8−651に示されている非階層的クラスタリング、い
わゆるK−mean法を用いることができる。ここで
は、K−mean法を用いた例について説明するが、本
発明はこれに限定するものではなく、画像平面上におい
て類似する特徴を持つ画素の集合を抽出できる方法であ
れば、どんな方法を用いてもよい。
【0035】図4は領域分割部のクラスタ作成部におけ
るクラスタ作成処理の流れを示すフローチャートであ
る。以下では、各ステップごとに処理内容を述べる。ま
ず、ステップS1では、初期クラスタを生成する。ここ
では、あらかじめ保持部18に登録されている初期分割
情報を用いて、初期クラスタを生成する。たとえば、1
辺が10画素の正方形の初期クラスタを生成することが
できる。初期クラスタを生成した際に、画素の再配置に
用いるクラスタ中心を算出しておく。クラスタ中心を算
出する方法もメディアン法や重心法など種々の方法が存
在し、いずれを採用してもよいが、ここでは一例とし
て、各クラスタに属する画素の色空間における各座標値
(L,a,b)と位置空間における各座標値(X,Y)
の平均値をクラスタ中心とした。
【0036】ステップS2では、すべての画素につい
て、どのクラスタに属するかを調べて、クラスタを再構
成する。ここでは、各画素がどのクラスタに属するかを
調べるために、L,a,b,X,Yの5次元からなる特
徴空間において注目画素とすべてのクラスタ中心との重
み付き距離を算出する。ここで、処理の効率化のため、
すべてのクラスタではなく、対象画素の近傍に存在する
クラスタ中心についてのみ調べて重み付き距離を算出し
てもよい。
【0037】対象画素Tとクラスタ中心Mi (1≦i≦
クラスタの総数)との重み付き距離Di は、
【0038】
【数1】 Di=√(p(LT-LMi)2+q(aT-aMi)2+r(bT-bMi)2+s(XT-XMi)2+t(YT-YMi)2) ・・(1 ) で算出できる。ここで、(LT ,aT ,bT ,XT ,Y
T )は対象画素TのL,a,b,X,Y5次元からなる
特徴空間上の座標であり、(LMi,aMi,bMi,XMi
Mi)はクラスタ中心MiのL,a,b,X,Y5次元
からなる特徴空間の座標である。また、p,q,r,
s,tはそれぞれ、L,a,b,X,Yに対する重み係
数である。この重み係数を適当に定めることで、生成さ
れるクラスタを調節することができる。
【0039】ステップS2におけるクラスタの再構成
は、この重み付き距離が最も小さいクラスタに対象画素
が属するように行う。さらに、ある画素とクラスタ中心
との最も小さい重み付き距離があらかじめ設定された閾
値よりも大きい場合には、より適切なクラスタを作成す
るために、その画素一つからなるクラスタを新たに生成
してもよい。
【0040】ステップS3では、前のステップS2で再
構成されたクラスタのクラスタ中心を算出する。このク
ラスタ中心の算出方法は、ステップS1で用いた方法と
同様である。
【0041】ステップS4では、ステップS2で行われ
たクラスタの再構成でクラスタが変更されたか否かを調
べて、変更されていなければ、再構成は収束したものと
みなして、ステップS5の処理へ進む。変更されている
場合には、ステップS2に戻って、処理を繰り返す。
【0042】ステップS5では、隣接しているクラスタ
同士のクラスタ中心が、あらかじめ設定された閾値より
も小さい場合に、これらのクラスタを統合する。ステッ
プS6では、このようにして得られたクラスタに対して
ユニークなクラスタ番号を付け、またXY位置座標とク
ラスタとの対応関係がわかるテーブルを作成し、XY位
置座標がわかればクラスタ番号がわかるようにし、その
テーブルを保持部18に保持する。このテーブルは次の
クラスタ解析部192で使用される。
【0043】次に、クラスタ解析部192は、クラスタ
作成部191で作成されたクラスタがXY位置空間にお
いて連続した領域であるかどうかを調べ、一つのクラス
タであってもXY位置空間で複数の領域に分かれるよう
な場合には、XY位置空間上で連続した領域ごとに複数
の領域を作成する。
【0044】図5は作成されたクラスタの例を示す図で
ある。図5において、画像がいくつかのクラスタの領域
に分割されている状態を示しており、ここで、XY空間
で見れば分離している領域が同一のクラスタであるとい
う場合を考える。たとえば、図5に斜線で示す二つの領
域が同一のクラスタであるとした場合、分割領域ごとに
色調整するという立場からは扱いづらいため、同一のク
ラスタであっても位置が離れている場合は別々に扱うこ
とにする。
【0045】図6は同一クラスタを複数の領域に分割す
る手法を説明するための図であって、(A)は同一クラ
スタが離れた分割領域にある画像の例を示し、(B)は
走査行における画素の配置例を示している。図5の場合
を例に、同一クラスタを複数の領域に分割する手法を説
明する。まず、図6(A)に示したように、X方向およ
びY方向を定め、図6(B)に示したように、画素単位
でXY位置座標をとり、個々の画素がどのクラスタに属
しているかを調べる処理を行う。図6(B)において、
黒丸はクラスタ1、白丸はクラスタ2であるとし、画素
のXY座標を表すため左上の画素を(X,Y)=(1,
1)と設定し、右方向にX値が増し、下方向にY値が増
すものとする。各画素がどのクラスタに属しているかを
調べる順番は、(X,Y)=(1,1)の画素から、X
方向に走査し、X方向の全画素のチェックが終了したら
Y値を1増やし、そのY値における全X画素を走査する
という順番で画像内の全画素を走査する。このような順
番で画素を走査しながら、次に示す方法を用いることに
より、同一クラスタを複数の領域に分割する。
【0046】図7は画像を2行走査したときのクラスタ
分割を説明する図であって、(A)は走査行における画
素の配置例を示し、(B)は1行目を走査したときに作
成されるテーブルを示し、(C)は2行目を走査したと
きに作成されるテーブルを示し、(D)は合成したテー
ブルを示している。図6のような設定のもと、Y方向に
3画素分の領域をとった場合をもとにクラスタ分割を説
明する。X方向は20画素であるとし、画素配列が
(A)のような状況にある場合を考える。図7(B)に
示す三つのテーブルは、Y=1に対するXの全画素を走
査した場合に作成されるテーブルである。テーブルの作
成方法は、画素を順に走査し、画素のXY座標値からそ
の画素が属するクラスタ番号を調べ、クラスタ番号が連
続している部分ごとにテーブルを作成する。XY座標値
とクラスタ番号との対応はクラスタ作成部191で求め
たXY位置座標からクラスタ番号への変換テーブルを使
用すればよい。以下では、図7(B)に示す三つのテー
ブルの作成方法を説明する。
【0047】(X,Y)=(1,1)の画素を調べた場
合に、この画素はクラスタ1であるため、図7(B)の
上段に示すテーブルを作成する(ただし、この場合、後
述するようにXmax の値は1となる)。この場合、「ク
ラスタメイン番号」欄にはクラスタ番号が入り、「クラ
スタサブ番号」欄は同一のクラスタメイン番号でありな
がらXY空間で分離している場合に違った値に設定す
る。クラスタサブ番号は、クラスタメイン番号が最初に
出てきた場合は1に設定し、それ以降はクラスタサブ番
号を1ずつ増やせばよい。また、クラスタメイン番号そ
れぞれにつき、使用されているクラスタサブ番号を保持
するものとし、クラスタサブ番号が重ならないようにす
る。「Xmin 」,「Xmax 」,「Ymin 」,「Ymax 」
欄は、クラスタメイン番号、クラスタサブ番号で表され
るクラスタが存在しているX,Y値の最小値と最大値で
あり、(X,Y)=(1,1)の画素を調べた段階で
は、4つの欄とも1が代入されている。
【0048】次に(X,Y)=(2,1)の画素を調
べ、クラスタ番号が1だとわかると、クラスタメイン番
号が1である、すでに作成している図7(B)上段のテ
ーブルにこの画素の情報が追加できるかどうかを判断す
る。この場合、処理している画素のX値と、テーブルの
Xmax の値が1違いの場合、この画素も同一のクラスタ
サブ番号であると判断してXmax の値を1増やし2とす
る。
【0049】(X,Y)=(9,1)ではクラスタ番号
が2の画素が現れるので、図7(B)中の段のテーブル
を作成する。そして、(X,Y)=(13,1)では再
びクラスタ番号1の画素が現れるが、すでに作成してあ
る図7(B)上段のXmax の値8に対し、この画素のX
の値が13であるため、この画素はクラスタメイン番号
が1、クラスタサブ番号が1の領域と分離されていると
考えて、クラスタメイン番号が1、クラスタサブ番号が
2のテーブルを新たに作成する。このようにして、図7
(B)の三つのテーブルを作成する。
【0050】次に、Y値が2に対する全画素を走査し
て、図7(C)に示すテーブルを同様に作成する。この
場合は、クラスタサブ番号が大きくなっていることに注
意する。ここで、Y値が2以上の場合は、新しく作成し
たテーブルを作成済みのテーブルと比較して、作成済み
のテーブルに新たに作成したテーブルの情報を入れ込め
ることが可能ならば入れ込めてテーブルを合成する。た
とえば図7(C)上段のテーブルの場合はクラスタメイ
ン番号が1であり、作成済みのテーブルのうちクラスタ
メイン番号が同じ1である二つのテーブル(図7(B)
の上段と下段のテーブル)のものと比較し、テーブルの
合成が可能かどうかを判断する。判断方法は、Xmin 〜
Xmax の範囲で共通する部分があり、かつYの値が連続
していることである。具体的には、(クラスタメイン番
号,クラスタサブ番号)=(1,1)の場合は(Xmin
,Xmax )=(1,8)であり、(クラスタメイン番
号,クラスタサブ番号)=(1,3)の場合は(Xmin
,Xmax )=(1,9)であるため、X座標が1〜8
の範囲は両方の場合で共通であり、また(クラスタメイ
ン番号,クラスタサブ番号)=(1,1)の場合は(Y
min ,Ymax )=(1,1)であり、(クラスタメイン
番号,クラスタサブ番号)=(1,3)の場合は(Ymi
n ,Ymax )=(2,2)であるため、Yの値が連続し
ている。Yが連続しているかどうかは、作成済みのテー
ブルのYmax の値と、新たに作成したテーブルのYmin
の値が1違いかどうかで判断すればよい。
【0051】このような判断を行えば、図7(C)三つ
のテーブルはすべて合成可能となり、図7(D)に示す
ようなテーブルを作成することができる。図7(D)の
テーブルは、図7(B)と比較してYmax の値が1増
し、新たに加えられたY値に対する(Xmin ,Xmax )
の値が保持される。図7(D)のテーブルを作成したた
め、図7(C)の三つのテーブルは不要となり、消去さ
れる。また、図7(C)で使用したクラスタサブ番号は
後処理で使用できるよう消去しておく。
【0052】図8は画像を4行まで走査したときのクラ
スタ分割を説明する図であって、(A)は各走査行にお
ける画素の配置例を示し、(B)は3行目までに作成さ
れるテーブルを示し、(C)は4行目を走査したときに
作成されるテーブルを示し、(D)は合成したテーブル
を示している。図8(A)のように、Yの値が小さい場
合は分離されたクラスタであったが、Yの値が大きくな
れば分離されていないという場合がある。このような場
合に対し、図8(B)はY値が3までの処理が終了した
後のテーブルであり、図8(C)はY値が4の場合のテ
ーブルである。この場合、(クラスタメイン番号,クラ
スタサブ番号)=(1,3)に対するテーブルである図
8(C)は、(クラスタメイン番号,クラスタサブ番
号)=(1,1)と(クラスタメイン番号,クラスタサ
ブ番号)=(1,2)の両方に属していると判断され
る。このような場合は、クラスタサブ番号が小さいテー
ブルにすべてをまとめ、図8(D)のようにする。この
場合は、Xmin ,Xmax の欄が複数になる。また、クラ
スタメイン番号1に対するクラスタサブ番号2,3は不
要となったため、消去し、後処理で使用できるようにす
る。
【0053】このような処理を画像のすべての画素につ
いて行ない、クラスタメイン番号に対するクラスタサブ
番号の個数を調べれば、一つのクラスタがXY空間で何
個の領域に分割されているかがわかり、すべてのクラス
タについて同様の判断をすれは、結果的に画像が何個の
領域に分割されているかがわかる。領域決定部193で
は、以上の処理を行いクラスタからXY空間における分
離した領域の個数を求め、個々の領域にシリアルな領域
番号を付けるとする。また、XY座標値がわかれば領域
番号がわかるようなテーブルなどのデータを作成し、保
持部18に保持するとする。
【0054】図9は領域分割部の領域判定部における処
理の流れを示すフローチャートである。領域判定部19
4における処理では、領域決定部193で決定された領
域間の境界部分における色差を調べ、境界部分の色差が
小さい領域を求める。
【0055】まず、ステップS11では、分割領域から
一つの領域を選択する。ステップS12では、ステップ
S11で選択された領域の境界部分をなす画素(以下で
は境界画素と記す)を選択し、その選択された画素に対
して、隣接しかつ選択された画素とは違った領域番号で
ある画素との色差を算出し、画素数と色差の和から平均
色差を算出する。ここで、色差とはLab空間での距離
であり、画素1が(L1 ,a1 ,b1 )、画素2が(L
2 ,a2 ,b2 )の場合、画素1と画素2間の色差Eは
次式で算出される。
【0056】
【数2】 E =√((L1-L22+(a1-a22+(b1-b22) ・・(2) また、境界画素とは、その分割領域の外郭部または外郭
部近傍に位置する画素であり、境界画素のXY座標値
は、クラスタ解析部192で作成され各分割領域ごとに
設定された図8(D)に示すテーブルにより求めること
ができる。具体的には、Y値がYmin またはYmax の場
合には、X値がXmin 〜Xmax の範囲にあるすべての画
素であり、Y値がYmin とYmax 以外の場合は、Xmin
とXmax とで示される画素である。Xmin とXmax が複
数存在する場合は、そのY値に対する境界画素が複数存
在することになる。また、曖昧境界に隣接する1画素の
みではなく、境界部分から幅を持たせた範囲内に存在す
る複数の画素を調べてもよい。
【0057】ステップS13では、その色差が閾値より
小さいかどうかを判断し、色差が閾値より小さい場合、
その境界部分は色差が小さい境界部分であると判断す
る。たとえば、ステップS11で領域1が選択され、ス
テップS12で領域2との色差が計算されたとし、領域
1と領域2との境界部分の平均色差が2.53、そのと
きの閾値が4であった場合、領域1と領域2の境界部分
は色の変化が小さい境界であると判断する。その場合、
ステップS14において、領域番号と平均色差とそれぞ
れの領域の境界画素のXY座標値を保持する。
【0058】図10は領域判定部で算出し保持される値
の例を示す図である。ステップS14の処理にて保持さ
れる値は、図10に示したように、隣接する二つの領域
の領域番号、それぞれの領域の境界画素のXY座標値、
および平均色差である。
【0059】ステップS15では、ステップS14で算
出した座標値をもとに、各画素が属する格子ブロック番
号を記憶する。格子ブロックとは、Lab空間の各軸を
所望の大きさに分割する分割平面で分割された最小の単
位である。
【0060】図11は格子ブロックを説明する図であ
る。Lab空間の各軸をそれぞれ分割平面で単位距離ご
とに分割することによって作られる最小単位の正立方体
を格子ブロックといい、その頂点を格子点と呼んでい
る。各格子ブロックは格子ブロック番号を有しており、
この番号によりLab空間上での格子ブロックの位置、
すなわち、画素の明度および色度を表している。
【0061】ステップS14で各クラスタに対する境界
画素のXY座標値を保持しているため、XY座標値から
その画素のLab値を求め、またLab各軸をどのよう
に分割しているかの情報がわかれば、その画素がどの格
子ブロックに属しているかがわかる。格子ブロックに対
してもシリアルな番号が振られているとする。したがっ
て、領域判定部194では、図10に示した値に加え、
格子ブロック番号も保持する。
【0062】図12は領域判定部で保持される格子ブロ
ック番号を含めた値の例を示す図である。ステップS1
5の処理にて保持される値は、図12に示したように、
クラスタ番号、XY座標値、格子ブロック番号、および
平均色差である。
【0063】最後に、ステップS16では、各領域に対
して上記の処理が終了したかどうかを判断し、終了して
いない場合はステップS11に戻り、未処理の領域を選
択して同様の処理を繰り返す。終了している場合は、処
理を終える。この場合、各領域に対し、図12の様な情
報がセットされることになる。
【0064】領域分割部19での処理が終了したら、入
力画像と分割結果とをディスプレイなどに表示して、ユ
ーザからの色調整要求を受け付ける。ディスプレイにお
けるその表示例を図13に示す。
【0065】図13はユーザ指示部におけるユーザイン
タフェース部の一例を示す図である。ユーザ指示部17
の一部であるディスプレイ171には、たとえば入力画
像のウインドウ172と、領域分割された画像を表示す
るウインドウ173と、ユーザからの色調整に対する指
示を受け付けるためのウインドウ174とが表示されて
いる。ウインドウ172には、入力された実際の画像が
表示され、ウインドウ173には、領域ごとに番号を付
した領域分割画像が表示され、ウインドウ174には、
この例では、色調整の対象となる領域や色調整の大きさ
を入力する部分が表示されている。ここでは、色調整を
簡便に行うため、Lab空間の円筒座標表現となるLC
H空間も利用できるようになっており、明度L、彩度
C、色相Hの変化を指定できるようにしている。
【0066】色調整の指示は、領域分割部19で分割さ
れた領域ごとにどのくらい色を変化させるかを指示でき
るものとし、ユーザは、実際の画像と領域分割部19で
領域分割した結果を見ながら、色調整する領域の番号
と、色変化の大きさを指示することができる。たとえ
ば、分割領域1に対して明度を10上げたい場合は、図
中「 領域番号」 欄を1とし、「ΔL」欄を10、「Δ
a」「Δb」欄を0にし、設定ボタン174aを押す。
また、分割領域5に対して明度を3上げ彩度を5減らし
たい場合は、図中「 領域番号」 欄を5とし、「ΔL」欄
を3、「ΔC」欄を−5、「ΔH」欄を0にして設定ボ
タン174aを押す。このように、領域番号と、その領
域に対する色調整の増減値を必要なだけ指示し、その指
示内容を保持部18に保持する。ここで指定した色調整
を行うためには、実行ボタン174bを押す。
【0067】ユーザ指示部17でのユーザ色調整の要求
を受けた後、色変換パラメータ作成部20では、それぞ
れの領域に対するパラメータを作成する。本実施の形態
で作成する色調整用のプロファイルは、各格子点ごと
に、変換後のテーブル値を持つようなLab→Labの
変換を行う多次元テーブル型のプロファイルであるとす
る。具体的には、Lab空間の各格子点のLab値(ア
ドレス値)に対し、変換後の値がテーブル値に書かれて
いるものとする。格子点ではないLab値に対する出力
値を求めるためには、補間処理を行うこととする。たと
えば、あるLP P P に対する出力値LP ' aP ' b
P ' を求めるためには、LP P P 値を包含する格子
ブロックを求め、その格子ブロックに属する8点の格子
点を使用し補間処理を行いLP ' aP ' bP ' を求めれ
ばよい。
【0068】図14は補間処理を説明するための図であ
って、(A)はLab3次元空間を示し、(B)はその
中の格子ブロックを示し、(C)は格子点に対するテー
ブル値を示している。あるLP P P に対する出力値
P ’aP ’bP ’を求めるための補間処理において、
P P P はLab3次元空間では1点になるため、
その点をPとすれば、Pを包含するような格子ブロック
が存在し、格子ブロックの端点となる格子点が求まる。
図14(B)には点Pを包含する格子ブロックと、その
格子ブロックの頂点に存在する8点の格子点を記してあ
る。格子点には便宜上、1〜8の数字を付している。ま
た、プロファイルのうち、これら8点の格子点に対する
テーブル値を図14(C)に記してある。図14(C)
では、i(iは1〜8)番目の格子点に対するLab空
間の値(アドレス値)をLi ii 、そのアドレス値
に対するテーブル値をLi ’ai ' bi ' で表してい
る。このとき、P点における出力値は、P点を通り、
L,a,b各軸に平行な線を引いたときにできる格子ブ
ロック内の8つの直方体の体積比を用いた補間計算で求
めることができる。LP ' aP ' bP ' は次式によって
表される。
【0069】
【数3】 ただし、Vi(iは1〜8)とは、8つの直方体のう
ち、i番目の格子点を含む直方体の体積であるとし、V
とはVi(iは1〜8)の総和である。
【0070】図15は色調整後の多次元テーブルの例を
示す図である。各格子点のLab値が「アドレス値」欄
に、その色をどのような色で再現するかを「テーブル
値」欄に記しており、「アドレス値」を入力すれば「テ
ーブル値」を出力する。ある分割領域に対する色調整
は、その分割領域に含まれる画素を包含する格子ブロッ
クに属する(格子ブロックの頂点に存在する)格子点に
対するテーブル値を書き換えることで実現するとする。
たとえば、ある領域に対してLの値を10上げたい場合
は、その領域を包含する格子ブロックに属するすべての
格子点に対するテーブル値のLの値を10上げてやれば
よい。このようにすれば、式3で示した補間処理を行っ
ても、計算上Lの値を10上げることができる。たとえ
ば、Lの値を10上げるために操作する格子点の一部と
して、図15の格子点番号X,Yの2格子点を例とし
て、テーブル値としてアドレス値のLの値をそれぞれ1
0上げた例を書いてある。また、p,qという2格子点
に対しては、aの値を10減らすような色調整の例が書
いてある。このように、ある領域に対して色調整を行う
場合は、その領域を包含する格子ブロックの格子点に対
するテーブル値をすべて同じ値だけ変化させてやれば、
指定した領域に対する色調整が可能である。
【0071】このようにして、プロファイル作成部20
1ではユーザから指示があった分割領域ごとにプロファ
イルを作成する。図16はプロファイル調整部での処理
の流れを示すフローチャートである。このプロファイル
調整部202での処理は、ユーザからの指示に応じた処
理を行うようなプロファイルを適用すれば境界部分の段
差が擬似輪郭と見えてしまうと判断された場合に、擬似
輪郭を起こさないようなプロファイルを設定するための
処理フローである。
【0072】まず、ステップS21では、ユーザからの
指示で色調整の対象となった領域番号の中から、一つを
選択する。ステップS22では、その対象領域が、曖昧
境界領域かどうかを調べる。曖昧境界領域でない場合
は、何も処理せずにステップS24の処理を行う。曖昧
対象領域の場合は、次のステップS23で必要な処理を
行い、境界部分の差が大きくなりすぎた場合に、その差
を小さくするような処理を行う。ステップS24では、
ユーザからの指示で色調整したクラスタを全部調べたか
どうかを判断する。全部調べた場合には処理は終了する
が、全部調べていない場合には、ステップS21に戻っ
て同様の処理を行う。
【0073】図17は図16のステップS23での処理
の詳細な流れを示すフローチャートである。ステップS
31では、着目している領域に隣接し、かつ曖昧境界を
なす領域を一つ取り出す。ステップS32では、ステッ
プS31で選択された領域が、ユーザ指定で色調整の対
象となっている領域かどうかを判断しフラグを設定す
る。もし、選択された領域のみがユーザの色調整の対象
となっている場合は、後述するステップS36の処理は
現在着目している領域に対してのみ行うようにし、ステ
ップS31,S32で選択された領域の二つとも色調整
の対象となっている場合には、現在着目しているクラス
タと、ステップS32で選択したクラスタ両方のクラス
タを処理対象とすることができる。
【0074】ステップS33では、ユーザの要求により
作成したプロファイルを境界画素に適用してみて、境界
画素間の平均色差を算出する。この場合、ステップS3
2の結果に基づき、選択されている領域もプロファイル
の変更を受けた領域ならば、新しいプロファイルを適用
する。
【0075】ステップS34では、ステップS33で算
出した色差と、入力画像が持っていた色差を比較する。
入力画像が持っていた色差は図12のテーブルから読み
取ればよい。ステップS35では、ステップS34での
数値の比較に基づき、擬似輪郭が発生しそうかどうかを
判断する。具体的には、入力画像が持っていた色差をE
1 、色調整用プロファイルを適用した場合の色差をE2
とした場合、E1 と比較してE2 がかなり大きくなった
場合は、領域間の境界部分での色変化が大きいため、擬
似輪郭が発生したと判断し、ステップS36の処理を行
う。それ以外の場合は、ステップS37の処理を行う。
【0076】ステップS36は、ステップS35にて二
つの領域間で擬似輪郭が発生したと判断された場合であ
り、この場合は、境界画素を含む格子ブロックに属する
格子点に対するテーブル値を変化させる。その具体例
を、図18に示す。
【0077】図18は境界画素を含む格子ブロックの例
を示す図であって、(A)は分割画像を示し、(B)は
境界部分を拡大して示し、(C)は境界画素の色が含ま
れる格子ブロックを示している。たとえば、図18
(A)に示すように分割された領域のうち、斜線部で示
す1番目の領域のみがユーザによって色調整されたと
し、領域1と領域2間の境界が曖昧境界であったとす
る。図18(B)は、領域1と領域2のみを拡大した図
であり、領域1と領域2の境界に位置している画素(境
界画素)を模式的に小丸で示しており、領域1は黒小
丸、領域2は白小丸で示している。また、図18(C)
は、領域1、領域2に含まれる画素の色が含まれる格子
ブロックを示しており、領域1、領域2それぞれについ
ては、破線で囲っている格子ブロック内の色で構成され
るとする。このような状態で、仮に領域1の境界画素
(図18(B)にて黒小丸で示す画素)が図18(C)
の太線で書かれた格子ブロックにすべて含まれるとす
る。このとき、境界部分で擬似輪郭が発生したと判断さ
れた場合は、図18(C)の太線で書かれた格子ブロッ
ク(以下、曖昧境界格子ブロックと記す)に属する8個
の格子点に対するテーブル値を、たとえばユーザ調整す
る前のテーブル値に置き換える(つまり、アドレス値と
テーブル値を同じにする)。このようにすれば、曖昧境
界に属する格子点はユーザの色調整の範囲を受けないた
め、擬似輪郭が起こらないようにできる。この場合、ク
ラスタ1に属する他の格子ブロックに属する格子点は、
ユーザの調整を反映したテーブル値を持つと考えられる
ため、境界画素に影響のあるテーブル値のみを変更する
ことによって擬似輪郭を防ぐことが可能である。ここ
で、図18(C)の太線部の曖昧境界格子ブロックのみ
を変更させれば、曖昧境界格子ブロックとそれに隣接す
る格子ブロック間での色差が大きくなるという場合も出
てくる。そのような場合は、曖昧境界格子ブロックに隣
接する格子ブロックに属する格子点も調整対象にし、格
子ブロック間の差を吸収することも可能である。
【0078】その他の方法としては、処理前の平均色差
をE1 、処理後の平均色差をE2 とし、曖昧境界格子ブ
ロックに属する格子点のテーブル値をE1 、E2 をもと
に内分し、新たなテーブル値としてもよい。その例を図
19に示す。図19は曖昧境界格子ブロックに属する格
子点のテーブル値の例を示す図である。たとえば、曖昧
境界格子ブロックに属する8つの格子点に対するテーブ
ル値を、初期段階における色差がE1 の場合の
(LiE1 ,aiE1 ,biE1 )(1≦i≦8)、ユーザの
指定に応じて作成したプロファイルで色差がE2 になっ
た場合を(LiE2 ,aiE2 ,biE2 )(1≦i≦8)と
し、E1 とE2 の値に応じて各格子点のテーブル値を内
分計算で求めるという方法も考えられる。たとえば、E
1 とE2 を内分する大きさの色差をαE1 +(1−α)
E2 (0≦α≦1)で表した、擬似輪郭を生じないであ
ろうと考えられる色差を算出するαを求めると、擬似輪
郭を防止するための格子点として各格子点も同様の内分
計算をして新たなテーブル値を算出すれば、擬似輪郭を
小さくする方向にもっていくことができる。図19で
は、格子点番号が1についてのみ、4列目に擬似輪郭防
止用のテーブル値を算出する例が書いてある。
【0079】この例では、領域1についてのみテーブル
値の更新を行ったが、仮にこの例で領域1と領域2とも
ユーザの色調整が行われている場合は、同様に前記αを
求め、二つの領域にαの値を割り振って処理を行うこと
も可能である。
【0080】プロファイルリンク部203では、画像に
プロファイルを適用する処理を効率よく行うために、画
像に適用する複数のプロファイルをあらかじめ合成して
一つにしておき、一度の変換で目的の画像を得るために
行われ、ここでは、Lab→Labプロファイルと、出
力装置への変換を行うLab→CMYKプロファイルの
合成を行う。この例では、分割領域ごとに、色調整のた
めのLab→Labプロファイルと、出力装置への変換
を行うLab→CMYKプロファイルの合成を行う。
【0081】ある格子点に対するLab値をLj j
j とし、Lj j j に対するLab→Labプロファ
イルとLab→CMYKプロファイルとの合成後の出力
値C j j j j を求めるためには、Lj j j
対するテーブル値Lj ’aj’bj ’をLab→Lab
プロファイルから読み取り、Lj ’aj ’bj ’に対し
ては図14、図15に示したのと同様の補間処理をLa
b→CMYKプロファイルを用いて行えばよい。ただ
し、このような合成処理は、ユーザによって色調整が行
われた領域に対してだけ行えばよく、色調整が行われな
い領域に対しては、Lab→CMYKプロファイルをそ
のまま用いればよい。
【0082】この第1の実施の形態では、出力装置とし
てCMYK信号からなるプリンタを想定していたため、
ユーザ指示部17でユーザが指示した色調整結果がプリ
ンタに出力するまで見ることができなかったが、出力装
置をディスプレイにすれば、出力結果をディスプレイに
表示でき、さらにその画像を見ながら引き続き色調整を
行うこともできる。
【0083】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図20は本発明の第2の実施の形態における
画像処理システムの構成例を示すブロック図である。図
20において、図2に示した構成要素と同様の要素には
同じ符号を付して説明を省略する。この第2の実施の形
態では、色再現範囲圧縮処理に本発明を適用した例を示
す。
【0084】第1の実施の形態での画像処理システムと
第2の実施の形態での画像処理システムとの大きな違い
は、この第2の実施の形態では、ユーザ設定部がなく、
自動的にプロファイルを作成し、色再現範囲圧縮処理を
含めた色変換処理をする点、領域分割部に色分布算出部
195が加わった点、色変換パラメータ作成部21が第
1の実施の形態での色変換パラメータ作成部20と内容
が変わっている点である。色変換パラメータ作成部21
内の各部で第1の実施の形態での場合と同じ名前のもの
が存在するが、処理内容が変わっている。また、この第
2の実施の形態では、色再現範囲圧縮処理を行うため、
画像出力装置16の色再現範囲内外データなど、新たに
保持するデータが存在する。
【0085】まず、第2の実施の形態では、新たに必要
となるデータが二つある。一つは、色再現内外データで
あり、各格子点に対して、画像出力装置16で色再現可
能な色ならば色再現範囲内フラグ、色再現不可能な色な
らば色再現範囲外フラグが設定されている。テーブル値
にないLab値に対しては、式3で説明したような補間
処理を行い、適当な閾値をもとに色再現範囲内か外かを
判断すればよい。もう一つは基本的な色再現範囲圧縮処
理を行うLab→Lab変換を行うプロファイルであ
り、以下では、初期設定プロファイルと記す。この初期
設定プロファイルは、色再現範囲内フラグを持つ格子点
に対しては、アドレス値とテーブル値が同じであり、色
再現範囲外フラグを持つ格子点に対しては、適当な色再
現範囲外郭部の色がテーブル値に設定してある。この初
期設定プロファイルをLab画像に適用すれば、色再現
範囲内の色は変化せず、色再現範囲外の色に対しては、
初期設定プロファイルで設定されたマッピングに基づき
色再現範囲圧縮される。
【0086】以下では、第1の実施の形態との違いがあ
る、領域分割部19の色分布算出部195の処理と色変
換パラメータ作成部21との処理内容のみを説明する。
色分布算出部195は、領域決定部193で決定された
領域ごとにその領域内の全画素のLab値と色再現範囲
内外判定を行う。全画素のLab値を求めた後、L,
a,bそれぞれの分散を算出し、分散の値があらかじめ
与えられた閾値より小さい場合は、その領域がほぼ同じ
ような色で構成されているフラットカラーであると判断
し、その分割領域にフラットカラーのフラグを与える。
分散の値が閾値より大きい場合はその領域内での色変化
が大きいと考え、グラデーションやテクスチャーを持つ
領域であると考えて、この領域にはグラデーションのフ
ラグを与える。また、全画素が色再現範囲内ならば、そ
の領域に色再現範囲内フラグを与え、色再現範囲外の画
素が存在するならば色再現範囲外フラグを与える。この
ように、各分割領域に対して、色再現範囲内外フラグと
色の分散に基づくフラグ(フラットカラーかグラデーシ
ョンのフラグ)が与えられる。
【0087】図21は色分布算出部での処理の流れを示
すフローチャートである。まず、ステップS41では、
分割領域のうち一つの分割領域を選択する。ステップS
42では、その分割領域内の画素に対して、Labを求
めるとともに各画素に対して色再現範囲内外判定を行
う。ステップS43では、ステップS42で求めた値を
もとに、L,a,bそれぞれの分散を算出するととも
に、各画素に対して色再現内外判定する。ステップS4
4では、その領域を色再現範囲外として扱うか色再現範
囲内領域として扱うかを決定する。色再現範囲外の画素
が存在するが、その頻度または領域内全画素に占める割
合が小さい場合などは、色再現範囲内の領域として扱っ
てもよい。その領域を色再現範囲内の領域として扱う場
合は、ステップS46でその領域に色再現範囲内フラグ
を設定し、色再現範囲外領域として扱う場合は、ステッ
プS45で色再現範囲外フラグを設定する。ステップS
47では、ステップS43で求めたL,a,bの分散を
あらかじめ設定してある設定値と比較して、その領域が
分散の小さい、つまりほぼ同一色で構成される領域なの
か、分散の大きい、つまりその領域内の色変化が大きい
領域なのかを判断する。分散が小さい場合は、ステップ
S48でその領域にフラットカラーフラグを与え、分散
が大きい場合には、その領域にグラデーションフラグを
与える。なお、ステップS47での判断は、L,a,b
個々の値の分散値を判断するほか、L,a,b個々の値
を組み合わせて新たな数を作成し、それらに対して判断
を行ってもよい。ステップS50では、これらの処理が
すべての分割領域に対して終了したかどうかを判断し、
終了していない場合は、ステップS41に戻り、同様の
判断を行い、終了している場合はこの処理を終了する。
【0088】プロファイル作成部211は、色分布算出
部195で作成された、各分割領域に対して設定された
フラグを用いて、各領域ごとに色再現範囲圧縮プロファ
イルを作成する。プロファイルは、色再現範囲内領域フ
ラグが設定されている領域に対しては、色再現範囲圧縮
プロファイルを設定せず、色再現範囲外領域フラグかつ
フラットカラーと判断された領域に対しては、初期設定
プロファイルをそのまま用いて、色再現範囲内について
は忠実再現し、色再現範囲外については色再現範囲外郭
にマッピングする色再現範囲圧縮を行う。色再現範囲外
領域フラグかつグラデーションフラグと判断された領域
に対しては、階調性を重視するような色再現圧縮プロフ
ァイルを各領域ごとに作成する。
【0089】図22はプロファイル作成部での処理の流
れを示すフローチャートである。ステップS51では、
分割領域を一つ選択し、ステップS52では、その領域
が色再現範囲内領域かどうか判断する。その領域が色再
現範囲内ならば、色再現範囲内の色であると判断して、
ステップS53に進み、色再現範囲圧縮プロファイルを
特別用意しない。あるいは、色再現範囲外の画素が少数
含まれることも考えて、初期設定プロファイルを用いて
もよい。色再現範囲外領域に対しては、ステップS54
でその領域がフラットカラーかどうか判断し、フラット
カラーの場合は、ステップS56に進み、色再現範囲内
の色は変化させず、色再現範囲外の色が色再現範囲外郭
にマッピングするプロファイルを行う初期設定プロファ
イルをそのまま色再現空間圧縮用プロファイルとして適
用する。フラットカラーではない、つまりグラデーショ
ンフラグが設定されている領域に対しては、ステップS
55にてその領域に対しては階調性を重視するプロファ
イルを作成する。ステップS57では、すべての分割領
域に対して色再現範囲圧縮処理が終了したかどうかを判
断し、終了していない場合はステップS51に戻り、同
様の処理を行い、終了している場合はこの処理を終了す
る。
【0090】図23は図22のステップS55での処理
の詳細な流れを示すフローチャートである。グラデーシ
ョンフラグが設定された分割領域に対する色再現範囲圧
縮用プロファイルを作成するため、まず、ステップS6
1では、その分割領域に属する全画素を包含する格子ブ
ロック番号から、その格子ブロックに属する全格子点に
対して初期設定プロファイルを適用した場合のアドレス
値とテーブル値の色差を求める。これは、初期設定プロ
ファイルを適用した色再現範囲圧縮を行った場合の、各
格子点の圧縮前と圧縮後の色差で示し、色再現範囲内格
子点は色差0(ゼロ)であり、色再現範囲外の格子点に
対しては、式差は0より大きくなる。ステップS62で
は、ステップS61で求めた最大色差をもとに、すべて
の格子点に対して、階調性を保持するようなプロファイ
ルを作成する。作成手法は色々考えられるが、たとえ
ば、最大色差を出した格子点に対するアドレス値からテ
ーブル値へのベクトル(Lab→L' a' b' )方向
に、すべての格子点を最大色差分移動させた点をテーブ
ル値とする方法や、色再現範囲外の格子点から色再現範
囲外郭までの距離は初期設定プロファイルを用い、色再
現範囲内になった場合は色再現範囲内に目標点を設け
て、その目標点の方向にマッピングを行い、目標点から
テーブル値までの距離と、目標点からアドレス値までの
距離の比率が等しくなるようにすればよい。後者の方法
を図24を用いて説明する。
【0091】図24は色再現範囲圧縮処理を説明するた
めの図であって、(A)は格子点が色再現範囲外にある
例を示し、(B)は圧縮方法の一例を示している。図2
4(A)は、L軸を通る断面で、ある分割領域内の全格
子点を包含する格子ブロックの頂点に存在する格子点
と、その格子点に対する色再現範囲圧縮処理を説明する
ための図であり、格子点のアドレス値は黒小丸で、色再
現範囲圧縮時のアドレス値は白小丸で書いてある。この
とき、黒小丸から出ている黒線が、色再現範囲外の格子
点に対するマッピングのされかたを表し、色再現範囲外
郭までのマッピング方向は初期設定プロファイルから各
格子点に対して求まる方向とし、さらに内部にマッピン
グする場合には、適当な目標点を定めて、その目標点に
向かってマッピングを行うようにる。このとき、図24
(B)の様に、d1を目標点からテーブル値の場所(白
小丸部)、d2をアドレス値(黒小丸部)からテーブル
値へのトータル距離とした場合、d1/(d1+d2)
の距離が最大色差を出す格子点と同じになるように圧縮
するなどの方法である。ここに示した、ステップS6
1,S62の色再現範囲圧縮処理以外に、どのような色
再現圧縮手法を用いてもよい。
【0092】プロファイル調整部212では、第1の実
施の形態の場合と同様に、分割領域間の境界部で色差が
小さい部分が色差が大きくなったと判断された場合は、
境界部分の色を含む格子ブロックに属する格子点のパラ
メータを初期設定プロファイルに置き換えるなり、ある
いは、第1の実施の形態の様に新しいプロファイル作成
前後における色差の変化から補間作業によりプロファイ
ルを求めてもよい。
【0093】プロファイルリンク部213では、色再現
範囲圧縮処理用のプロファイルと、画像出力装置16の
色空間に変換するプロファイルの合成を行う。この実施
の形態では、色再現範囲内領域に対しては色再現空間圧
縮用プロファイルを作成しなかったが、その場合は、合
成後のプロファイルとして出力用のプロファイルを用い
ればよい。
【0094】次に、画像を分割した領域に対して色の調
整または修正処理を行う場合に擬似輪郭が発生しない画
像処理装置の別の構成例について説明する。図25は本
発明による画像処理装置の第2の原理的な構成を示す図
である。なお、この図25において、図1に示した構成
要素と同じ要素については同じ符号を付してある。本発
明の画像処理装置は、画像入力手段1と、領域分割手段
3’と、パラメータ作成手段5と、領域グループ作成手
段8と、パラメータ修正手段9とから構成され、パラメ
ータ適用手段10を通じて画像出力装置7に接続され
る。
【0095】画像入力手段1に入力された画像データ
は、領域分割手段3’において、複数の部分領域(以
降、単に領域と記す)に分割される。この領域分割手段
3’は、図1における分布認識手段2と領域分割手段3
とにより構成してもよいし、あらかじめ定められた形状
の領域に分割するように構成してもよい。パラメータ作
成手段5では、領域分割手段3’により分割された領域
ごとに、それそれの領域内の画素を色変換するためのパ
ラメータを作成する。領域グループ作成手段8は、色空
間を分割して定められた単位部分空間により、各領域内
の画素が占める色空間における部分空間を算出して、部
分空間がある単位部分空間を共有し、かつ、隣接する領
域から構成される領域グループを作成する。パラメータ
修正手段9は、領域グループ作成手段8で作成された同
一の領域グループに属する各領域に対応するパラメータ
の中の対象となる単位色空間に対応するパラメータが等
しくなるように修正する。
【0096】このようにして作成された領域ごとのパラ
メータをパラメータ適用手段10が領域内の画素に適用
することで色変換された画像データは、ディスプレイあ
るいはプリンタなどの画像出力装置7に出力される。こ
のような構成にすることにより、領域ごとに色調整また
は色変換することによって入力された画像データには存
在しなかった領域の境界に生じる疑似輪郭が発生してし
まうようなことはなくなる。
【0097】次に、本発明を画像処理システムに適用し
た第3の実施の形態について詳細に説明する。図26は
本発明の第3の実施の形態における画像処理システムの
構成例を示すブロック図である。図26において、画像
処理システムは、画像入力装置31と、領域分割部32
と、隣接情報作成部33と、色変換パラメータ作成部3
4と、領域グループ作成部35と、色変換パラメータ修
正部36と、色変換パラメータ適用部37と、画像出力
装置16と、保持部18とから構成されている。
【0098】保持部18は、画像データや処理の過程で
生成された各種のデータを保持するメモリやハードディ
スクなどの記憶装置である。画像入力装置31は、画像
を読み取って入力画像データとして出力する。この例で
は、画像はRGBデータとして読み込まれ、以降の処理
で使用するL* ** 表色系によるL* * * デー
タに変換したものを入力画像データとする。この入力画
像データは、保持部18に記憶される。なお、画像を読
み取るのではなく、あらかじめ読み込まれて記憶装置な
どに記憶している画像データやネットワークなどを介し
て得られる画像データを入力画像データとしてもよい
し、また、たとえば、グラフィックシステムなどで作成
された画像を入力画像データとしてもよい。また、本発
明は、使用する色空間を限定するものではないので、色
変換処理に応じた色空間における入力画像データを使用
してかまわない。
【0099】領域分割部32では、入力画像データ(以
降、単に画像データと記す)を画像のXY平面で複数の
領域に分割する。この例では、適当な大きさの四角形に
分割する処理を行う。その画像データの分割例を図27
に示す。
【0100】図27は分割した各領域が四角形になるよ
うに画像を分割した例を示す図である。図27におい
て、全体が画像データを示しており、その画像データ
が、四角形の28個の領域に分割されている。各領域内
に記述した数字は、各領域に割り当てられた領域番号で
ある。そして、画素から領域番号を引くために、画像デ
ータの各画素のXY座標に対応する領域番号を持つ領域
番号マップを作成し、これを保持部18に記憶する。こ
の領域番号マップの例を図28に示す。
【0101】図28は領域番号マップの一例を示す図で
ある。領域番号マップは、画像データのある特定の画素
がどの領域に分布されているかを示すもので、画像の各
画素に対し、領域分割により分割された領域の領域番号
がその画素の位置する座標にそれぞれマッピングされて
いる。なお、この例では、分割された一つの領域は、6
×6画素の大きさを有する場合を示している。ここで、
画像の画素の左上の座標を(X,Y)=(1,1)と設
定し、右方向にX値が増し、下方向にY値が増すものと
して、たとえば(X,Y)=(3,8)の位置座標にあ
る、太枠で示した画素が属する領域番号は、この領域番
号マップから、「7」であることがわかる。
【0102】また、領域分割部32では、画像を単純な
四角形に分割したため、この領域番号マップの代わり
に、画素のXY位置座標から対象の画素が属する領域番
号を返すような関数を作成し、この関数により領域番号
マップを代用することもできる。つまり、画素のXY位
置座標から属する領域を特定するための情報を作成でき
ればどんな方法を用いてもよい。さらに、ここでは、単
純な四角形の領域に分割したが、図2における領域分割
部19のように画像データの色分布やXY位置座標に基
づいた領域に分割するように構成してもよい。
【0103】隣接情報作成部33では、どの領域がお互
いに隣接しているかという情報を作成する。この例で
は、単純な四角形に画像データを分割したので、X方向
およびY方向の分割数から領域間の隣接情報を作成する
ことができる。作成した領域間の隣接情報は、保持部1
8に記憶される。この隣接情報作成部33で作成される
領域間の隣接情報の例を図29に示す。
【0104】図29は領域間の隣接情報の一例を示す図
である。図29に示したように、隣接情報は、基準領域
の領域番号があり、各領域番号にその領域に隣接する領
域の領域番号が登録される構成になっている。この例で
は、隣接情報の重複を防止するために、基準となる領域
に隣接する領域のうち、基準となる領域の領域番号より
も大きな領域番号のみを登録している。
【0105】また、この例のように、画像を単純な四角
形の領域に分割した場合には、基準となる領域の右側お
よび下側に存在する隣接領域が登録されるという規則性
を利用して、右側に隣接する領域の番号を返す関数およ
び下側に隣接する領域の番号を返す関数を隣接情報とす
ることもできる。なお、画像データの色分布やXY位置
座標に基づいた領域分割処理を用いた場合でも、領域番
号マップをX方向およびY方向に走査して、異なる領域
番号が連続している部分を抽出することで、同様の領域
間の隣接情報を作成することができる。
【0106】色変換パラメータ作成部34は、図2の色
変換パラメータ作成部20または図20の色変換パラメ
ータ作成部21と同様の構成することができる。この例
では、図20の色変換パラメータ作成部21と同様の構
成を用いるものとし、この結果、対応する領域内の画素
を色変換するためのダイレクトルックアップテーブルが
各領域ごとに作成され、これらを保持部18に記憶す
る。
【0107】図30は各領域に対応するダイレクトルッ
クアップテーブルの例を示す図である。図30におい
て、各領域に対して作成されたダイレクトルックアップ
テーブルは、領域内の画素を色変換するために必要とな
る格子点についてのアドレス値のみを保持している。図
示の例では、一例として、領域番号0および7の領域に
対応したダイレクトルックアップテーブルのみを示して
いる。
【0108】なお、第1の実施の形態において、ダイレ
クトルックアップテーブルは、各軸の分割数に応じたす
べての格子点に対応するアドレス値を保持すると説明し
ているが、この例のように、各領域に対して作成された
ダイレクトルックアップテーブルが領域内の画素を色変
換するために必要となる格子点についてのパラメータの
みを保持するように構成することもできる。
【0109】領域グループ作成部35は、色空間を分割
することであらかじめ定められた複数の単位部分空間ご
とに対象の単位部分空間に属する画素を持ち、かつ、X
Y平面上で隣接する領域の組が同一の領域グループに含
まれるような1または複数の領域グループを作成する。
この例では、領域内の画素を色変換するために必要とな
る色変換パラメータ作成部34で作成されたダイレクト
ルックアップテーブルの格子点に部分色空間を代表させ
て、格子点ごとに対応するダイレクトルックアップテー
ブルに対象の格子点がともに存在して、かつ、XY平面
上で隣接する領域の組が同一の領域グループに属するよ
うな領域グループを作成する。
【0110】なお、ここでは、各領域に対応するダイレ
クトルックアップテーブルは、領域内の画素を色変換す
るために最低限必要とする格子点に対するパラメータの
みを保持しているものとして、このダイレクトルックア
ップテーブルが保持する格子点を使用したが、各領域内
の画素が属する単位部分空間や単位部分空間を代表する
ような代表色を別途算出しておいて、これを参照しなが
ら領域グループを作成するように構成してもよい。
【0111】図31は領域グループ作成処理の一例を示
すフローチャートである。以下では、各ステップごとに
処理内容を述べる。まず、ステップS71では、領域分
割部32で作成されたすべての領域の中からまだ選択さ
れていない領域を主領域として一つ選択する。
【0112】ステップS72では、隣接情報作成部33
で作成された領域間の隣接情報を使用して、ステップS
71で選択された主領域に隣接する領域の中からまだ選
択されていない領域を副領域として一つ選択する。
【0113】ステップS73では、主領域と副領域との
それぞれに対応するダイレクトルックアップテーブルの
格子点番号から、共通する格子点番号を抽出する。ステ
ップS74では、ステップS73で抽出したすべての格
子点番号に対応する領域グループとして主領域と副領域
との組を登録する。ここで、対象としている格子点番号
に対応する登録済みの領域グループに主領域と副領域と
が存在するか否かにより、その登録方法が異なる。ま
ず、二つの領域がともに未登録の場合はこの二つの領域
からなる新たな領域グループを作成して登録する。片方
の領域のみが未登録の場合は、未登録の領域を登録済み
の領域が含まれる領域グループに対して追加する。二つ
の領域が異なる領域グループにそれぞれ登録されている
場合はその二つの領域グループを統合して一つの領域グ
ループとする。
【0114】ステップS75では、主領域に隣接するす
べての副領域に対して処理が完了したか否かを調べて、
完了している場合はステップS76へ行き、完了してい
ない場合はステップS72に戻って処理を繰り返す。
【0115】ステップS76では、すべての主領域に対
して処理が完了したか否かを調べて、完了している場合
は、領域グループ作成処理35を終了する。完了してい
ない場合はステップS71に戻って処理を繰り返す。
【0116】このような処理を行うことによって、色空
間を分割してできる単位部分空間ごとに、画像がXY平
面上でどのように分布しているかを調査することがで
き、その結果、単位部分空間を代替する格子点ごとに1
または複数の連続して広がっている領域の集合、すなわ
ち、領域グループを得ることができる。
【0117】図32は各格子点に対応する領域グループ
の一例を示す図である。図32において、格子点番号の
リストがあり、各格子点番号のところに、領域グループ
が登録される。各領域グループは、同一の格子ブロック
に属する画素を持っている領域で、かつ隣接している領
域の領域番号の集合からなっており、図示の例では、た
とえば格子点番号「2059」には、領域番号「0,
7,8」からなる領域グループと領域番号「18,2
5,26」からなる領域グループとのデータが登録され
ている。
【0118】色変換パラメータ修正部36は、領域グル
ープ作成部35で作成された単位部分空間ごとの領域グ
ループに基づいて、同一の領域グループに属するすべて
の領域に対応するダイレクトルックアップテーブルの対
象格子点に対して設定されている色変換のためのアドレ
ス値が等しくなるように修正する。
【0119】図33は色変換パラメータ修正処理の一例
を示すフローチャートである。以下では、各ステップご
とに処理内容を述べる。まず、ステップS81では、領
域グループ作成部35で作成された格子点番号ごとに対
応する領域グループを持つデータの格子点番号リストか
ら以降の処理の対象となる対象格子点番号を一つ選択す
る。
【0120】ステップS82では、対象格子点番号に対
応する領域グループの中から以降の処理の対象となる対
象領域グループを一つ選択する。ステップS83では、
ステップS82で選択された対象領域グループに属する
すべての領域に対応するダイレクトルックアップテーブ
ルの中のステップS81で選択された対象格子点番号の
アドレス値が等しくなるようにこのアドレス値を修正す
る。ここでは、単純平均を用いて算出したアドレス値で
置き換えることにより、修正を行う。
【0121】ステップS84では、対象格子点番号に対
応するすべての領域グループに対して処理が完了したか
否かを調べて、完了している場合は、ステップS85へ
行き、完了していない場合は、ステップS82に戻って
処理を繰り返す。
【0122】ステップS85では、すべての格子点番号
に対して処理が完了したか否かを調べて、完了している
場合は、色変換パラメータ修正部36を終了する。完了
していない場合は、ステップS81に戻って処理を繰り
返す。
【0123】このような処理を行うことにより、XY平
面において隣接する領域が持つ類似する色に対する色変
換パラメータを同一にすることができ、色変換パラメー
タを適用した際に類似した色は類似した色に変換するこ
とができるような色変換パラメータに修正することがで
きる。
【0124】この例では、ステップS83において、格
子点に対応するアドレス値を単純な平均により算出した
が、本発明は、これに限定するものではなく、これらの
アドレス値を等しく修正できる方法であればどんな方法
を用いてもよい。たとえば、領域内の画素の色空間にお
ける頻度を別途算出しておき、その頻度を重みとした重
み付き平均を用いてこれらのアドレス値を等しく修正し
てもよい。
【0125】色変換パラメータ適用部37は、画像デー
タ中の画素を順に走査して、対象の画素が属する領域に
対応するダイレクトルックアップテーブルを使用して、
図14で説明した方法で補間することにより、各画素ご
とに色変換を行う。また、必要に応じて、目的の色変換
を行った後で、Labデータをディスプレイなどに出力
するためのRGBデータやプリンタなどに出力するため
のYMCKデータに変換してもよい。
【0126】画像出力装置16は、色変換パラメータ適
用部37により作成された画像データを出力するディス
プレイやプリンタなどの出力デバイスである。また、こ
れらの出力デバイスではなく、ハードディスクやメモ
リ、リムーバブルメディア、およびネットワークなどに
対して出力するようにしてもよい。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、領域
分割を行って領域単位で色調整処理を行うような場合で
あっても、領域分割の不備で本来領域分割されないよう
な領域に対して色調整を行うように構成した。これによ
り、その領域の境界部での色差の違いが大きく擬似輪郭
に見えてしまうと、いうことを防ぐことができる。
【0128】また、画像をXY平面で領域に分割して、
その領域ごとに色調整処理を行うような場合であって
も、隣接する領域が類似する色を持っている場合には、
その類似する色に対する変換パラメータを等しく修正す
るように構成した。これにより、任意に分割された領域
ごとに色調整を行っても、その境界部で疑似輪郭などの
不整合が生じることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による画像処理装置の原理的な構成を
示す図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態における画像処理
システムの構成例を示すブロック図である。
【図3】 画像処理システムの領域分割部の構成例を示
す図である。
【図4】 領域分割部のクラスタ作成部におけるクラス
タ作成処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】 作成されたクラスタの例を示す図である。
【図6】 同一クラスタを複数の領域に分割する手法を
説明するための図であって、(A)は同一クラスタが離
れた分割領域にある画像の例を示し、(B)は走査行に
おける画素の配置例を示している。
【図7】 画像を2行走査したときのクラスタ分割を説
明する図であって、(A)は走査行における画素の配置
例を示し、(B)は1行目を走査したときに作成される
テーブルを示し、(C)は2行目を走査したときに作成
されるテーブルを示し、(D)は合成したテーブルを示
している。
【図8】 画像を4行まで走査したときのクラスタ分割
を説明する図であって、(A)は各走査行における画素
の配置例を示し、(B)は3行目までに作成されるテー
ブルを示し、(C)は4行目を走査したときに作成され
るテーブルを示し、(D)は合成したテーブルを示して
いる。
【図9】 領域分割部の領域判定部における処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図10】 領域判定部で算出し保持される値の例を示
す図である。
【図11】 格子ブロックを説明する図である。
【図12】 領域判定部で保持される格子ブロック番号
を含めた値の例を示す図である。
【図13】 ユーザ指示部におけるユーザインタフェー
ス部の一例を示す図である。
【図14】 補間処理を説明するための図であって、
(A)はLab3次元空間を示し、(B)はその中の格
子ブロックを示し、(C)は格子点に対するテーブル値
を示している。
【図15】 色調整後の多次元テーブルの例を示す図で
ある。
【図16】 プロファイル調整部での処理の流れを示す
フローチャートである。
【図17】 図16のステップS23での処理の詳細な
流れを示すフローチャートである。
【図18】 境界画素を含む格子ブロックの例を示す図
であって、(A)は分割画像を示し、(B)は境界部分
を拡大して示し、(C)は境界画素の色が含まれる格子
ブロックを示している。
【図19】 曖昧境界格子ブロックに属する格子点のテ
ーブル値の例を示す図である。
【図20】 本発明の第2の実施の形態における画像処
理システムの構成例を示すブロック図である。
【図21】 色分布算出部での処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図22】 プロファイル作成部での処理の流れを示す
フローチャートである。
【図23】 図22のステップS55での処理の詳細な
流れを示すフローチャートである。
【図24】 色再現範囲圧縮処理を説明するための図で
あって、(A)は格子点が色再現範囲外にある例を示
し、(B)は圧縮方法の一例を示している。
【図25】 本発明による画像処理装置の第2の原理的
な構成を示す図である。
【図26】 本発明の第3の実施の形態における画像処
理システムの構成例を示すブロック図である。
【図27】 分割した各領域が四角形になるように画像
を分割した例を示す図である。
【図28】 領域番号マップの一例を示す図である。
【図29】 領域間の隣接情報の一例を示す図である。
【図30】 各領域に対応するダイレクトルックアップ
テーブルの例を示す図である。
【図31】 領域グループ作成処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図32】 各格子点に対応する領域グループの一例を
示す図である。
【図33】 色変換パラメータ修正処理の一例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 画像入力手段 2 分布認識手段 3 領域分割手段 4 曖昧境界領域選定手段 5 パラメータ作成手段 6 パラメータ調整手段 7 画像出力装置 11 画像入力装置 12 入力側色変換部 13 セレクタ 141 〜14N ダイレクトルックアップテーブル 15 補間器 16 画像出力装置 17 ユーザ指示部 18 保持部 19 領域分割部 20 色変換パラメータ作成部 191 クラスタ作成部 192 クラスタ解析部 193 領域決定部 194 領域判定部 201 プロファイル作成部 202 プロファイル調整部 203 プロファイルリンク部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を類似した色が同一となるよう分割
    した領域に対して色の調整または修正処理を行う画像処
    理装置において、 画像データを入力する入力手段と、 前記入力手段により入力された前記画像データの色分布
    およびXY位置情報を認識する分布認識手段と、 前記分布認識手段で認識された分布をもとに前記画像デ
    ータの領域分割を行う領域分割手段と、 前記領域分割手段で生成された分割領域に対し、隣り合
    った分割領域間の境界部分における色変化を調べ、色変
    化が小さい境界である曖昧境界で分けられている分割領
    域を選定する曖昧境界領域選定手段と、 前記領域分割手段により分割された1または複数の分割
    領域に対して、色変換パラメータを作成するパラメータ
    作成手段と、 前記曖昧境界領域選定手段と前記パラメータ作成手段と
    の処理結果に基づき、パラメータ調整が必要と判断され
    た分割領域に対しパラメータ調整を行うパラメータ調整
    手段と、 を具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータ作成手段は、画像出力装
    置の色再現範囲に基づいた色再現範囲圧縮処理用のパラ
    メータを作成することを特徴とする請求項1記載の画像
    処理装置。
  3. 【請求項3】 前記パラメータ調整手段は、曖昧境界の
    近傍に存在する画素が色空間で占める分布範囲に対し、
    その分布範囲および分布範囲近傍の色を調整するように
    パラメータ調整を行うことを特徴とする請求項1記載の
    画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記パラメータ調整手段で用いるパラメ
    ータは多次元テーブル型のパラメータであることを特徴
    とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 画像を類似した色が同一となるよう分割
    した領域に対して色の調整または修正処理を行う画像処
    理方法において、 入力された画像データの色分布およびXY位置情報を認
    識する工程と、 前記色分布およびXY位置情報をもとに入力画像を領域
    分割する工程と、 前記領域分割工程で作成された分割領域のうち隣接して
    いる分割領域を比較し、境界部分の色変化が小さい分割
    領域の組みを選定する工程と、 前記領域分割工程で作成された分割領域の1または複数
    の領域に対して、色変換パラメータを作成する工程と、 前記パラメータ作成工程の結果に基づき、処理が必要な
    領域に対してパラメータを調整する工程と、 を有することを特徴とする画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記パラメータを作成する工程は、画像
    出力装置の色再現範囲に基づいた色再現範囲圧縮処理用
    のパラメータを作成することを特徴とする請求項5記載
    の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 画像をXY平面で分割した各部分領域に
    対して色の調整または修正処理を行う画像処理装置にお
    いて、 画像データを入力する入力手段と、 前記入力手段により入力された前記画像データをXY平
    面における複数の部分領域に分割する領域分割手段と、 前記領域分割手段により分割された部分領域ごとに色変
    換を行うためのパラメータを作成するパラメータ作成手
    段と、 前記領域分割手段により作成された部分領域間の隣接関
    係と部分領域内の画素が占める色空間における部分空間
    とに基づいて、色空間を分割した単位部分空間ごとに隣
    接する部分領域からなる領域グループを作成する領域グ
    ループ作成手段と、 前記領域グループ作成手段により作成された領域グルー
    プに属する各領域にて類似する色に対する色変換を行う
    ための前記パラメータを等しく修正するパラメータ修正
    手段と、 を具備することを特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記領域分割手段は、入力された画像デ
    ータを一定の形状に分割することを特徴とする請求項7
    記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記領域分割手段は、入力された画像デ
    ータの色分布およびXY位置情報に基づいて画像データ
    を分割することを特徴とする請求項7記載の画像処理装
    置。
  10. 【請求項10】 前記パラメータ作成手段は、画像出力
    装置の色再現範囲に基づいた色再現範囲圧縮処理用のパ
    ラメータを作成することを特徴とする請求項7記載の画
    像処理装置。
  11. 【請求項11】 画像をXY平面で分割した各部分領域
    に対して色の調整または修正処理を行う画像処理方法に
    おいて、 入力された画像データをXY平面で複数の部分領域に分
    割する工程と、 前記領域分割工程で分割された部分領域ごとに色変換を
    行うためのパラメータを作成する工程と、 前記領域分割工程で作成された部分領域間の隣接関係と
    部分領域内の画素が占める色空間における部分空間とに
    基づいて、色空間を分割した単位部分空間ごとに隣接す
    る部分領域からなる領域グループを作成する工程と、 前記領域グループ作成工程で作成された領域グループに
    属する各領域にて類似する色に対する色変換を行うため
    の前記パラメータを等しく修正する工程と、を有するこ
    とを特徴とする画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記パラメータを作成する工程は、画
    像出力装置の色再現範囲に基づいた色再現範囲圧縮処理
    用のパラメータを作成することを特徴とする請求項11
    記載の画像処理方法。
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