JPH11305476A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH11305476A
JPH11305476A JP11161298A JP11161298A JPH11305476A JP H11305476 A JPH11305476 A JP H11305476A JP 11161298 A JP11161298 A JP 11161298A JP 11161298 A JP11161298 A JP 11161298A JP H11305476 A JPH11305476 A JP H11305476A
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JP
Japan
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toner
dyn
polyester resin
elastic modulus
printing test
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JP11161298A
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English (en)
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Toru Takahashi
徹 高橋
Yasushige Nakamura
安成 中村
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11305476A publication Critical patent/JPH11305476A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真用トナーに関し、定着方式によら
ず、トナーの移転が生じないシール紙に対応した電子写
真用トナーを提供する。 【解決手段】 電子写真用トナーとして、破壊荷重が1
00gf以上で、100℃における損失弾性率が2.0
×107 dyn/cm2 以下で、140℃における損失
弾性率が2.0×105 dyn/cm2 以下で、180
℃における損失弾性率が1.0×104 dyn/cm2
以上で、25℃における熱伝導率が0.10W/mK以
上で、且つ、25℃における比熱が1.4J/gK以下
のトナーを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用トナーに
関するものであり、特に、各種の定着方法に対してもト
ナー転移が生じないシール紙に対応した電子写真用トナ
ーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機或いは高速・高印字品
位のプリンタとしては電子写真方式を用いたものが広く
普及しており、この電子写真方式としては、光導電性絶
縁体、即ち、感光ドラムを潜像記録媒体として用い、一
様帯電、画像露光、現像、転写、定着、除電、クリーニ
ングの7つの工程で行われる所謂カールソンプロセスが
一般的である。
【0003】この方式では、光導電性を有する感光体の
表面にコロナやローラによって正または負の均一帯電を
施し、続く画像露光プロセスにおいて画像情報或いは印
字情報に応じたレーザ光等を照射して、特定部分の表面
電荷を消去することによって感光体上に静電潜像を形成
し、この潜像にトナーと呼ばれる顔料や染料により着色
した樹脂粉末を静電的に付着させて現像を行い、この像
を記録紙やフィルム上へ転写したのち、定着プロセスに
おいて熱、圧力、光等によってトナーを融着させること
によって可視画像が印刷物として得られるものである。
【0004】現在、電子写真方式によるプリンタにおけ
る印刷性能の向上により、印刷対象が拡大し、普通紙以
外の媒体にも印刷が行われるようになっており、例え
ば、請求書、領収書、或いは、預金情報等を顧客に送付
する際に情報を秘守するためのシール紙に対しても電子
写真方式プリンタによる印字が行われている(例えば、
特開平5−4474号公報及び特開平5−69687号
公報参照)。
【0005】ここで、図3を参照して、シール紙の使用
法を説明する。 図3(a)参照 図3(a)は、三つ折り型シール紙11の構造の説明図
であり、三つ折り型シール紙11の情報面13及びその
対向面には剥離が容易な接着剤が塗布されており、情報
面13に秘密情報を印刷したのち、情報面13を内側に
して三つ折りに折り畳み、ローラで圧縮することによっ
て、互いに対向する面が接着し、顧客が引き剥がすまで
印刷した情報が読めない仕組みになっている。なお、1
2は宛名面である。
【0006】図3(b)参照 図3(b)は、二つ折り型シール紙21の構造の説明図
であり、上記の三つ折り型シール紙11と同様に、二つ
折り型シール紙21の情報面23及びその対向面には剥
離が容易な接着剤が塗布されており、情報面23に秘密
情報を印刷したのち、情報面23を内側にして二つ折り
に折り畳み、ローラで圧縮することによって、互いに対
向する面が接着し、顧客が引き剥がすまで印刷した情報
が読めない仕組みになっている。なお、22は宛名面で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シール紙に印
刷を行った場合、情報面13,23を含む接着面を引き
剥がす場合、情報面13,23に印刷したトナーが対向
面に移るという問題が生じ、対向面へのトナー転移が非
常に多い場合、情報面13,23に印刷した文字等に欠
けが生じ、誤読を引き起こすという問題がある。
【0008】この様な印刷対向面へのトナーが転移する
理由としては、シール紙の対向面への物理的粘着力によ
って、シール紙の引き剥がし時に印字トナー自体が破壊
して対向面に転移することが考えられる。
【0009】また、印字されたトナーが記録紙への定着
不足によってもトナー転移が生ずるものと考えられ、こ
の様なトナーの定着性はトナーの物性及び定着率に大き
く依存するが、トナー物性の定着要因としては主に熱特
性が支配的で、損失弾性率、即ち、溶融状態におけるト
ナーの粘度等が挙げられる。
【0010】また、トナー像を記録紙等のシートに定着
する工程に関しては種々の方法や装置が開発されてお
り、現在、一般的な方法としては、フラッシュ光等の光
によりトナーを溶融定着させるフラッシュ定着方式、及
び、加熱ローラでトナーに圧力を加えながら溶融圧着す
るヒートロール定着方式が良く知られており、粘着層を
有するシール紙の場合には、非接触で高速なフラッシュ
定着方式が有利であるが、シール紙等を改良することに
よって、トナー定着面がフラットでカラー化に有利であ
るヒートロール定着方式も用いられるようになってきて
いる。
【0011】この様な、従来のフラッシュ定着方式或い
はヒートロール定着方式を採用したプリンタに使用され
るトナーに用いられる定着特性、即ち、熱特性は互いに
異なっているため、それぞれの方式に適したトナーを使
用する必要があり、定着方式別にトナーを製造しなけれ
ばならないため、トナーの品種が増えて大量生産による
トナーのコストダウンが不可能であった。
【0012】また、それぞれの定着方式の利点を生かす
ためにフラッシュ定着方式とヒートロール定着方式の両
定着装置を備えたプリンタにおいては、選択した定着方
式に応じてトナーを切り換える必要があり、装置の構成
がより一層複雑になってしまうという問題がある。
【0013】また、フラッシュ定着方式とヒートロール
定着方式の両方に対して好適なトナーを使用すれば装置
の複雑化の問題、トナーのコストダウンの問題は解消さ
れるものの、具体的にどの様な特性を有するトナーを用
いた場合に、フラッシュ定着方式とヒートロール定着方
式の両方に対してトナー転移のない印刷を行うことがで
きるかは全く不明であった。
【0014】したがって、本発明は、定着方式によら
ず、トナーの移転が生じないシール紙に対応した電子写
真用トナーを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】ここで、本発明における
課題を解決するための手段を説明するが、理解を容易に
するために図1を参照する。なお、図1はシール紙評価
結果の破壊荷重、損失弾性率、熱伝導率、及び、比熱依
存性の説明図であり、フラッシュ定着用プリンタを用い
た場合の結果を印刷1に示し、ヒートロール定着用プリ
ンタを用いた場合の結果を印刷2に示しており、図にお
いて網かけの部分は良好な評価結果が得られない理由と
考えられる要因及び評価結果が4以下の不良なものを示
している。 図1参照 (1)本発明は、電子写真用トナーにおいて、トナーが
少なくともバインダ樹脂と着色剤とからなり、このトナ
ーの破壊荷重が100gf以上で、トナーの100℃に
おける損失弾性率が2.0×107 dyn/cm2 以下
であり、140℃における損失弾性率が2.0×105
dyn/cm2 以下であり、180℃における損失弾性
率が1.0×104 dyn/cm2 以上であり、トナー
の25℃における熱伝導率が0.10W/mK以上であ
り、且つ、トナーの25℃における比熱が1.4J/g
K以下であることを特徴とする。
【0016】図1から明らかなように、トナーの破壊荷
重が100gf未満であれば印刷1,2のいずれの評価
結果も良好ではなく、また、100℃における損失弾性
率が2.0×107 dyn/cm2 より大きい場合には
少なくとも印刷1の評価結果が良好ではなく、また、1
40℃における損失弾性率が2.0×105 dyn/c
2 より大きい場合には少なくとも印刷2の評価結果が
良好ではなく、180℃における損失弾性率が1.0×
104 dyn/cm2 未満であれば印刷2の評価結果が
良好ではなく、また、トナーの25℃における熱伝導率
が0.10W/mK未満であれば印刷2の評価結果が良
好ではなく、さらに、25℃における比熱が1.4J/
gKより大きければ印刷2の評価結果が良好ではない。
【0017】したがって、上記の全ての条件を満たすこ
とによって、フラッシュ定着方式に対してもヒートロー
ル定着方式に対しても、シール紙の剥離の際に移転の生
じないトナーを得ることができる。
【0018】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、バインダ樹脂が3次元架橋したポリエステル樹脂を
含むことを特徴とする。
【0019】上記の各特性を満たすためには、トナーを
構成するバインダ樹脂中に3次元架橋したポリエステル
樹脂を含むようにすれば良い。
【0020】(3)また、本発明は、上記(2)におい
て、3次元架橋したポリエステル樹脂の含有量がバイン
ダ樹脂全体の1〜30重量%であることを特徴とする。
【0021】3次元架橋したポリエステル樹脂の含有量
が多いほど損失弾性率が大きくなるので、30重量%よ
り大きな含有量の場合、損失弾性率が大きくなりすぎて
定着不良が発生し、逆に、1重量%未満であれば破壊荷
重が小さくなるので、1〜30重量%の範囲が好適であ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の実施の形態の手
順を説明する。まず、トナーは、ポリエステル樹脂、ス
チレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、
フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等のバ
インダ樹脂に、着色剤、帯電制御剤、ワックス等を混合
した組成物をボールミルにより混合攪拌し、加熱したエ
クストルーダで溶融混練し、冷却固化したのち粉砕機で
粗粉砕し、さらにジェットミルで細粉砕し、得られた微
粉末を風力分級機で分級して平均粒径が0.5〜50μ
m、より好適には1〜15μmのトナーを選択する。
【0023】この場合、本発明の特徴点は、バインダ樹
脂に3次元架橋したポリエステル樹脂を含有させる点で
あり、3次元架橋したポリエステル樹脂を含有させるこ
とによりトナーの諸物性を調整するものである。
【0024】この様な3次元架橋したポリエステル樹脂
を得るためには、トリメリット酸、イソシアネート化合
物、イミド系化合物等の公知の架橋剤によりポリエステ
ル樹脂を3次元架橋させれば良い。
【0025】次に、得られたトナーの諸物性を測定する
が、まず、破壊荷重の測定法を図2を参照して説明す
る。 図2参照 得られたトナーを200℃で溶融成形して、φ1.3m
m、厚さ400μmの円柱状ペレットを作製して破壊荷
重測定用サンプルとし、微小圧縮試験機(MCTM/5
00:島津製作所製商品名)を用いて、破壊荷重測定用
サンプルに稜角が115°のダイヤモンド製三角錐圧子
を2.1gf/sの速度で、500gfになるまで押し
込み、サンプルが破壊に至る荷重、即ち、一定の荷重で
圧子の位置が大きく変化する点の荷重を破壊荷重として
測定するものである。なお、図2においては、約230
gf近傍で破壊が生じた場合を示しており、破壊後さら
に荷重を加えていくと破壊された残渣による二次破壊が
観測されるが、最初の破壊における荷重を破壊荷重とす
るものである。
【0026】次に、損失弾性率の測定法を説明すると、
粘弾性測定装置(RDS−2:Rheom−etric
s製商品名)を用いて、100℃、140℃、180℃
における損失弾性率、即ち、溶融状態におけるトナーの
粘性を測定する。
【0027】次に、比熱の測定法を説明すると、熱分析
装置(DSC2920型:TAインスツルメント製商品
名)を用いて、25℃におけるトナーの比熱Cを測定す
る。
【0028】次に、熱伝導率の測定法を説明すると、レ
ーザフラッシュ熱定数測定装置(FA8510B型:理
学製商品名)を用いて、25℃におけるトナーの熱拡散
率αを測定し、熱伝導率kを、Cを比熱、ρを密度とし
て、 k=α・C・ρ から求める。
【0029】次に、得られたトナーを用いて印刷試験を
行うことになるが、印刷試験1としてはフラッシュ定着
用プリンタ(F6762D:富士通製商品名)を用い、
現像バイアスを調整し、用紙へのトナー付着量を変えて
印刷試験を行う。この場合、現像剤のキャリア及びトナ
ー濃度は本装置の仕様と同様のものを用いる。
【0030】また、印刷試験2としては、ヒートロール
定着プリンタ装置(F6708B:富士通製商品名)を
用いて、印刷試験1と同様に印刷試験を行う。なお、本
装置におけるヒートロールの表面温度は140℃であ
り、また、オフセット温度、即ち、加熱最高温度は18
0℃である。
【0031】そして、得られたトナーを用いて印刷試験
1,2を行ってシール紙に印刷したのち、シール紙をシ
ール機(DRY SEALER 6851:トッパンム
ーア製商品名)を用いて圧着し、圧着後7日経過したの
ち引き剥がし、印字対向面のトナー転移度を評価する。
評価は5段階とし、判定基準は、 5:転移なし 4:文字の認識できず 3:1文字以上認識可能 2:多数文字認識可能 1:ほぼ情報を読み取れる とし、数字が大きくなるほど対向面へのトナー転移が少
ないことを示すものであり、5以上を合格とし、4以下
を不合格とした。
【0032】次に、上記の実施の形態の手順に沿ってト
ナーを製造し、各種の物性値の測定を行い、且つ、印刷
試験を行った具体的実験例を説明する。 (例1)まず、 バインダ樹脂:ポリエステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂A(重量比、 95:5) 85重量部 着色剤:ブラックパールズL(キャボット社製商品名) 12重量部 帯電制御剤:BONTRON E84(オリエント化学製商品名)1重量部 ワックス:ビスコール550−P(三洋化成製商品名) 2重量部 からなる組成物をボールミルにより混合攪拌し、140
℃に加熱したエクストルーダで溶融混練し、冷却固化し
たのち粉砕機で粗粉砕し、さらにジェットミルで細粉砕
し、得られた微粉末を風力分級機で分級して平均粒径が
8μmのトナーを得た。
【0033】このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 200gf 100℃における損失弾性率 6.2×106 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 9.2×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 8.4×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.28W/mK 25℃における比熱 1.21J/gK が得られ、また、印刷試験1(フラッシュ定着方式)に
おける評価結果は5であり、また、印刷試験2(ヒート
ロール定着方式)における評価結果も5であり、いずれ
の定着方式にも対応できるトナーである。
【0034】(例2)例2は、3次元架橋ポリエステル
樹脂Aと異なった3次元架橋ポリエステル樹脂Bを用い
たものであり、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂
/3次元架橋ポリエステル樹脂B(重量比、95:5)
を用いた以外は、例1と全く同様の方法でトナーを得
た。このトナーに対して、上述の各種物性値の測定、印
刷試験を行ったところ、 破壊荷重 100gf 100℃における損失弾性率 2.0×105 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 5.2×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 1.0×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.20W/mK 25℃における比熱 1.35J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0035】(例3)例3は、3次元架橋ポリエステル
樹脂A或いはBと異なった3次元架橋ポリエステル樹脂
Cを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエス
テル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂C(重量比、9
5:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でトナ
ーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の測
定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 350gf 100℃における損失弾性率 2.0×107 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 8.6×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 6.3×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.17W/mK 25℃における比熱 1.11J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0036】(例4)例4は、3次元架橋ポリエステル
樹脂A乃至Cと異なった3次元架橋ポリエステル樹脂D
を用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエステ
ル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂D(重量比、9
5:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でトナ
ーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の測
定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 250gf 100℃における損失弾性率 7.2×105 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 2.0×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 3.6×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.28W/mK 25℃における比熱 1.26J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0037】(例5)例5は、3次元架橋ポリエステル
樹脂A乃至Dと異なった3次元架橋ポリエステル樹脂E
を用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエステ
ル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂E(重量比、9
5:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でトナ
ーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の測
定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 240gf 100℃における損失弾性率 3.5×106 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 2.0×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 5.3×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.10W/mK 25℃における比熱 1.38J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0038】(例6)例6は、3次元架橋ポリエステル
樹脂A乃至Eと異なった3次元架橋ポリエステル樹脂F
を用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエステ
ル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂F(重量比、9
5:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でトナ
ーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の測
定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 400gf 100℃における損失弾性率 2.0×107 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 2.0×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 6.3×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.12W/mK 25℃における比熱 1.40J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0039】(例7)例7は、例1と同じ3次元架橋ポ
リエステル樹脂Aを用い、その含有率を変えたものであ
り、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂/3次元架
橋ポリエステル樹脂A(重量比、99:1)を用いた以
外は、例1と全く同様の方法でトナーを得た。このトナ
ーに対して、上述の各種物性値の測定、印刷試験を行っ
たところ、 破壊荷重 150gf 100℃における損失弾性率 8.0×105 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 9.2×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 5.6×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.25W/mK 25℃における比熱 1.15J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0040】(例8)例8は、例1と同じ3次元架橋ポ
リエステル樹脂Aを用い、その含有率を変えたものであ
り、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂/3次元架
橋ポリエステル樹脂A(重量比、90:10)を用いた
以外は、例1と全く同様の方法でトナーを得た。このト
ナーに対して、上述の各種物性値の測定、印刷試験を行
ったところ、 破壊荷重 250gf 100℃における損失弾性率 3.6×105 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 5.2×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 2.6×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.23W/mK 25℃における比熱 1.23J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0041】(例9)例9は、例1と同じ3次元架橋ポ
リエステル樹脂Aを用い、その含有率を変えたものであ
り、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂/3次元架
橋ポリエステル樹脂A(重量比、80:20)を用いた
以外は、例1と全く同様の方法でトナーを得た。このト
ナーに対して、上述の各種物性値の測定、印刷試験を行
ったところ、 破壊荷重 350gf 100℃における損失弾性率 4.5×105 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 7.4×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 3.6×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.20W/mK 25℃における比熱 1.21J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0042】(例10)例10は、例1と同じ3次元架
橋ポリエステル樹脂Aを用い、その含有率を変えたもの
であり、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂/3次
元架橋ポリエステル樹脂A(重量比、70:30)を用
いた以外は、例1と全く同様の方法でトナーを得た。こ
のトナーに対して、上述の各種物性値の測定、印刷試験
を行ったところ、 破壊荷重 200gf 100℃における損失弾性率 8.3×105 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 1.6×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 6.5×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.12W/mK 25℃における比熱 1.35J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果も5であり、い
ずれの定着方式にも対応できるトナーである。
【0043】(例11)例11は、3次元架橋ポリエス
テル樹脂A乃至Fと異なった3次元架橋ポリエステル樹
脂Gを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエ
ステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂G(重量比、
95:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でト
ナーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 90gf 100℃における損失弾性率 5.3×105 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 8.2×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 7.9×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.25W/mK 25℃における比熱 1.20J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は4であ
り、また、印刷試験2における評価結果も4であり、い
ずれの定着方式の場合にも文字の認識は困難であるもの
のトナーの転移が見られた。
【0044】(例12)例12は、3次元架橋ポリエス
テル樹脂A乃至Gと異なった3次元架橋ポリエステル樹
脂Hを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエ
ステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂H(重量比、
95:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でト
ナーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 200gf 100℃における損失弾性率 2.5×107 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 1.0×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 2.3×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.23W/mK 25℃における比熱 1.24J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は4であ
り、また、印刷試験2における評価結果は5であり、フ
ラッシュ定着方式の場合に文字の認識は困難であるもの
のトナーの転移が見られた。
【0045】(例13)例13は、3次元架橋ポリエス
テル樹脂A乃至Hと異なった3次元架橋ポリエステル樹
脂Iを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエ
ステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂I(重量比、
95:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でト
ナーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 230gf 100℃における損失弾性率 2.0×106 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 2.1×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 8.2×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.15W/mK 25℃における比熱 1.32J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果は4であり、ヒ
ートロール定着方式の場合に文字の認識は困難であるも
ののトナーの転移が見られた。
【0046】(例14)例14は、3次元架橋ポリエス
テル樹脂A乃至Iと異なった3次元架橋ポリエステル樹
脂Jを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエ
ステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂J(重量比、
95:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でト
ナーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 150gf 100℃における損失弾性率 5.0×106 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 1.0×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 9.0×103 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.18W/mK 25℃における比熱 1.28J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り良好であったが、印刷試験2においてはトナー像がヒ
ートローラに転移するオフセットが見られ、ヒートロー
ル定着方式には全く適さないものであった。
【0047】(例15)例15は、3次元架橋ポリエス
テル樹脂A乃至Jと異なった3次元架橋ポリエステル樹
脂Kを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエ
ステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂K(重量比、
95:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でト
ナーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 150gf 100℃における損失弾性率 7.8×106 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 3.4×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 4.2×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.09W/mK 25℃における比熱 1.38J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果は4であり、ヒ
ートロール定着方式の場合に文字の認識は困難であるも
ののトナーの転移が見られた。
【0048】(例16)例16は、3次元架橋ポリエス
テル樹脂A乃至Kと異なった3次元架橋ポリエステル樹
脂Lを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエ
ステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂L(重量比、
95:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でト
ナーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 200gf 100℃における損失弾性率 1.8×107 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 2.8×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 2.3×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.11W/mK 25℃における比熱 1.41J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は5であ
り、また、印刷試験2における評価結果は3であり、ヒ
ートロール定着方式の場合に1文字以上の認識が可能な
程度のトナーの転移が見られた。
【0049】(例17)例17は、例1と同じ3次元架
橋ポリエステル樹脂Aを用い、その含有率を変えたもの
であり、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂/3次
元架橋ポリエステル樹脂A(重量比、99.5:0.
5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でトナーを
得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の測定、
印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 80gf 100℃における損失弾性率 8.6×106 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 1.1×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 1.2×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.24W/mK 25℃における比熱 1.12J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は3であ
り、また、印刷試験2における評価結果も3であり、い
ずれの定着方式の場合にも1文字以上の認識が可能な程
度のトナーの転移が見られた。
【0050】(例18)例18は、例1と同じ3次元架
橋ポリエステル樹脂Aを用い、その含有率を変えたもの
であり、バインダ樹脂として、ポリエステル樹脂/3次
元架橋ポリエステル樹脂A(重量比、65:35)を用
いた以外は、例1と全く同様の方法でトナーを得た。こ
のトナーに対して、上述の各種物性値の測定、印刷試験
を行ったところ、 破壊荷重 450gf 100℃における損失弾性率 4.5×106 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 5.6×105 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 5.5×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.24W/mK 25℃における比熱 1.12J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は4であ
り、また、印刷試験2における評価結果も4であり、い
ずれの定着方式の場合にも文字の認識は困難であるもの
のトナーの転移が見られた。
【0051】(例19)例19は、3次元架橋ポリエス
テル樹脂A乃至Lと異なった3次元架橋ポリエステル樹
脂Mを用いたものであり、バインダ樹脂として、ポリエ
ステル樹脂/3次元架橋ポリエステル樹脂M(重量比、
95:5)を用いた以外は、例1と全く同様の方法でト
ナーを得た。このトナーに対して、上述の各種物性値の
測定、印刷試験を行ったところ、 破壊荷重 60gf 100℃における損失弾性率 2.5×107 dyn/cm2 140℃における損失弾性率 7.4×104 dyn/cm2 180℃における損失弾性率 1.5×104 dyn/cm2 25℃における熱伝導率 0.45W/mK 25℃における比熱 1.23J/gK が得られ、また、印刷試験1における評価結果は1であ
り、また、印刷試験2における評価結果も1であり、い
ずれの定着方式の場合にも全く適用できないものであっ
た。
【0052】再び、図1参照 図1は、上記の例1乃至例19の実験結果を纏めたもの
であり、良好な結果が得られた例1乃至例10と、良好
な結果が得られなかった例11乃至例19を対比・検討
すると、良好な結果をえるためには、まず、破壊荷重と
しては、100dfが要求されると考えられる。なお、
図において網かけの部分は良好な評価結果が得られない
理由と考えられる要因及び評価結果が4以下の不良なも
のを示している。
【0053】この破壊荷重については、シール紙の引き
剥がし時におけるシール紙の対向面への粘着力との間
に、破壊荷重<物理的粘着力の関係が成立するとき、破
壊によってトナーは対向面側に転移し、破壊荷重>物理
的粘着力の時にはトナーの転移が生じないものと考えら
れ、破壊荷重が100gf未満の例11,例17,例1
9の全てにおいて、いずれの定着方式の場合にもトナー
の転移が生じている。
【0054】次に、100℃における損失弾性率を検討
すると、良好な結果を得るためには、100℃における
損失弾性率としては、2.0×107 dyn/cm2
下が要求されると考えられる。この損失弾性率、即ち、
溶融状態におけるトナーの粘性は、定着時におけるトナ
ーの溶融性及びシール紙への浸透性に影響を与えるもの
であり、トナーの定着が不十分である場合にはたやすく
トナーの対向面への転移が生ずるものと考えられ、10
0℃における損失弾性率はフラッシュ定着方式における
トナーの定着性に係わるものであり、100℃における
損失弾性率が2.0×107 dyn/cm2 より大きい
例12,例19において印刷試験1の結果が不良であ
る。
【0055】次に、140℃における損失弾性率を検討
すると、良好な結果を得るためには、140℃における
損失弾性率としては、2.0×105 dyn/cm2
下が要求されると考えられる。この140℃における損
失弾性率はヒートロール定着方式におけるトナーの定着
性に係わるものであり、140℃における損失弾性率が
2.0×105 dyn/cm2 より大きい例13,例1
5,例16,例18の全てにおいて印刷試験2の結果が
不良である。
【0056】次に、180℃における損失弾性率を検討
すると、良好な結果を得るためには、180℃における
損失弾性率としては、1.0×104 dyn/cm2
上が要求されると考えられる。この180℃における損
失弾性率はヒートロール定着方式における溶融トナーの
ヒートロール側への転移、即ち、オフセット現象に係わ
るものであり、180℃における損失弾性率が1.0×
104 dyn/cm2 未満である例14において印刷試
験2においてオフセットが生じている。
【0057】次に、25℃における熱伝導率を検討する
と、良好な結果を得るためには、25℃における熱伝導
率としては、0.10W/mK以上が要求されると考え
られる。この25℃における熱伝導率は印字エッジ部に
おけるトナーの定着性に係わるものであり、特に、ヒー
トロール定着方式に印字エッジ部はヒートロールが接触
しにくく、ヒートロールからの熱の伝導が低いため、フ
ラッシュ定着方式に比べてトナーが転移しやすく、した
がって、ヒートロール定着方式においてトナーの転移を
防止するためには、トナー自体の熱伝導率を高くする必
要があるものと考えられ、25℃における熱伝導率が
0.10W/mK未満の例15において印刷試験2の結
果が不良である。
【0058】次に、25℃における比熱を検討すると、
良好な結果を得るためには、25℃における比熱として
は、1.4J/gK以下が要求されると考えられる。こ
の25℃における比熱も印字エッジ部におけるトナーの
定着性に係わるものであり、特に、ヒートロール定着方
式においてトナーの転移を防止するためには、熱伝導を
良好に行うために、トナー自体の比熱を低くする必要が
あるものと考えられ、25℃における比熱が1.4J/
gKより大きい例16において印刷試験2の結果が不良
である。
【0059】次に、3次元架橋したポリエステル樹脂の
含有量について検討すると、同じ3次元架橋ポリエステ
ル樹脂Aを用いた例1,例7乃至例10,例17、及
び、例18を比較検討すると、3次元架橋ポリエステル
樹脂の含有量が1.0重量%未満の例17の場合に破壊
荷重が低くすぎ、いずれの定着方式の場合にもトナーの
転移が発生する。
【0060】一方、3次元架橋ポリエステル樹脂の含有
量が30重量%より大きな例18の場合には、損失弾性
率が高過ぎて粘着性が強すぎるため定着不良が発生し、
いずれの定着方式の場合にもトナーの転移が発生する。
したがって、3次元架橋ポリエステル樹脂の含有量とし
ては、1〜30重量%の範囲が好適である。
【0061】以上を綜合すると、フラッシュ定着方式の
場合にも、ヒートロール定着方式の場合にも、トナーの
対向面への転移を防止するためには、破壊荷重が100
gf以上で、100℃における損失弾性率が2.0×1
7 dyn/cm2 以下で、140℃における損失弾性
率が2.0×105 dyn/cm2 以下で、180℃に
おける損失弾性率が1.0×104 dyn/cm2 以上
で、25℃における熱伝導率が0.10W/mK以上
で、且つ、25℃における比熱が1.4J/gK以下の
物性値を有するトナーを選択すれば良い。
【0062】この様なトナーを製造するためには、各種
の方法・条件により3次元架橋ポリエステル樹脂を作製
し、この3次元架橋ポリエステル樹脂を上記の例のよう
に混合してトナーを製造し、上記の物性値の測定の結
果、上記の条件に適合するトナーを選択すれば良いもの
であり、この様な3次元架橋ポリエステル樹脂及びトナ
ーの製造は、公知の材料及び公知の方法を用いて各種各
様に当業者が適宜実施できるものであり、特定の材料・
特定の方法に限られるものでない。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、所定の破壊荷重値、損
失弾性率、熱伝導度、及び、比熱を有するトナーを用い
ることにより、フラッシュ定着方式の場合にも、ヒート
ロール定着方式の場合にも、シール紙に印字した場合に
トナーの転移が発生することがなく、したがって、両方
の定着方式においてトナーを共用することができるの
で、トナーのコストダウンを図ることができ、また、両
定着装置を備えたプリンタの構成を簡素化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シール紙評価結果の破壊荷重、損失弾性率、熱
伝導率、比熱依存性の説明図である。
【図2】破壊荷重測定法の説明図である。
【図3】シール紙の構造の説明図である。
【符号の説明】
11 三つ折り型シール紙 12 宛名面 13 情報面 21 二つ折り型シール紙 22 宛名面 23 情報面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーが少なくともバインダ樹脂と着色
    剤とからなり、前記トナーの破壊荷重が100gf以上
    で、前記トナーの100℃における損失弾性率が2.0
    ×107 dyn/cm2 以下であり、140℃における
    損失弾性率が2.0×105 dyn/cm2 以下であ
    り、180℃における損失弾性率が1.0×104 dy
    n/cm2 以上であり、前記トナーの25℃における熱
    伝導率が0.10W/mK以上であり、且つ、前記トナ
    ーの25℃における比熱が1.4J/gK以下であるこ
    とを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 上記バインダ樹脂が、3次元架橋したポ
    リエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載の
    電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 上記3次元架橋したポリエステル樹脂の
    含有量が、上記バインダ樹脂全体の1〜30重量%であ
    ることを特徴とする請求項2記載の電子写真用トナー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170661A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Canon Inc トナーおよび画像形成方法
JP2015225318A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 磁性トナー
JP2015225319A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 トナー
JP2015225317A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 トナー

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JP2015225319A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 トナー
JP2015225317A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 トナー

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