JPH11304918A - 速度測定装置 - Google Patents

速度測定装置

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JPH11304918A
JPH11304918A JP12831998A JP12831998A JPH11304918A JP H11304918 A JPH11304918 A JP H11304918A JP 12831998 A JP12831998 A JP 12831998A JP 12831998 A JP12831998 A JP 12831998A JP H11304918 A JPH11304918 A JP H11304918A
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JP
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band
signal
frequency
switching
band signal
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JP12831998A
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English (en)
Inventor
Takuo Takai
拓夫 高井
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Ricoh Microelectronics Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Microelectronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯域信号出力手段の省スペース化を図ること
で、装置の小型化を実現し得る速度測定装置を提供す
る。 【解決手段】 帯域信号出力部50における、各帯域信
号を生成する部分である周波数帯域分離部51を、5つ
の周波数帯域で共用する可変抵抗VR、第1増幅器51
a、コイルL、及び、第2増幅器51bと、該コイルL
に接続可能であり上記5つの各周波数帯域に対応してそ
れぞれ設けたコンデンサC1,C2,C3,C4,C5
とを用いて構成し、上記コイルLに接続する上記コンデ
ンサを切り替えることで5つの周波数帯域にそれぞれ対
応する帯域信号のうちのどの帯域信号を生成するかを切
り替え可能なスイッチSW1を設け、信号選択器53に
よって上記複数の帯域信号を順次生成するように上記ス
イッチSW1を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物から反射さ
れてきた音波を受波して得られた受信信号中の特定の信
号成分の周波数に基づいて、該対象物の本装置に対する
相対移動速度を測定する速度測定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の速度測定装置として、所
定周波数の基準信号に基づいて生成した音波を対象物に
向けて送波する送波手段と、該対象物から反射してきた
反射波を受波して受信信号とし、該受信信号から特定の
信号成分例えば上記対象物からの反射波信号成分と上記
基準信号との差分であるドップラ信号成分を出力する受
波手段と、該受波手段からの出力信号に基づいて本装置
に対する該対象物の相対移動速度を演算する速度演算手
段とを備えた速度測定装置が知られている。
【0003】また、このような速度測定装置において、
所定の信号を、予め設定された複数の周波数帯域に帯域
分離して各周波数帯域に対応した複数の帯域信号とし、
該帯域信号のなかから1つの前記帯域信号を選択する手
段を有する速度測定装置が知られている(例えば、特開
平10−62535号公報参照)。このような構成の速
度測定装置によれば、送波器から受波器への直接波の回
り込みや、対象物の近辺にある静止物体からの超音波の
反射があっても、小さく且つ本装置から遠くにある対象
物の速度を精度良く測定することができるとともに、対
象物からの反射波以外の異なる周波数の複数の超音波が
一度に受波されたときの誤計測の発生を抑えることがで
きる。
【0004】図8は、上記速度測定装置に用いられる、
帯域信号出力手段としての帯域信号出力部の一例を示す
ブロック図である。図8の帯域信号出力部は、周波数帯
域分離部51と、該周波数帯域分離部51から出力され
る帯域信号Seのそれぞれを検出する5個の信号検出器
を含む検出器群52と、各信号検出器から出力される信
号の中から1つの信号を選択することで、上記周波数帯
域分離部から出力される5つの帯域信号Seのうちから
1つの帯域信号を速度Vを演算するための信号成分とし
て選択する信号選択器53とを用いて構成されている。
図示の装置においては、上記信号選択器53は、装置の
メイン制御部としてのマイクロコンピュータに設けられ
ている。
【0005】上記周波数帯域分離部51は、高周波側か
ら5つの周波数帯域(HH,HL,M,LH,LL)に
帯域分離した5つの帯域信号のそれぞれを出力する5つ
の部分帯域信号出力部511、512、513、51
4、515を有している。図示の例においては、これら
部分帯域信号出力部として、各周波数帯域の信号を増幅
して出力する回路を用いている。そして、各部分帯域信
号出力部毎に、受波手段から出力される信号SAを各帯
域信号Se(SeHH〜SeLL)として信号検出器群
52及び信号選択器53に出力する。なお、上記部分帯
域信号出力部および信号検出器の個数は、5個に限定さ
れるものではなく、測定速度範囲と要求される測定精度
とに応じて決定される。また、上記部分帯域信号出力部
は、各周波数帯域の信号のみを通過させかつ該周波数帯
域以外の信号は減衰あるいは阻止するバンドパスフィル
タを用いて構成してもよい。
【0006】各部分帯域信号出力部511、512、5
13、514、515は、前段増幅器としての第1増幅
器と、コイルLとコンデンサC1、C2、C3、C4、
C5とからなるLC直列共振回路と、後段増幅器として
の第2増幅器とからそれぞれ構成されている。そして、
上記コイルLとコンデンサC1、C2、C3、C4、C
5のそれぞれとから決まる共振周波数が、各部分帯域信
号出力部511,512,513,514,515それ
ぞれから出力される帯域信号の取り得る周波数帯域の中
心周波数となる。また、各部分帯域信号出力部511、
512、513、514、515の入力側には、該検出
感度を調整するための調整素子としての可変抵抗VR
1、VR2、VR3、VR4、VR5が設けられてい
る。
【0007】上記信号検出器群52は、周波数帯域分離
部51から出力される各帯域信号Seのうち、各信号検
出器に予め設定されている閾値よりも大きな信号レベル
をもつ帯域信号を優位レベルの検出信号Sfとして信号
選択器53に出力する。
【0008】上記信号選択器53は、優位レベルをもつ
検出信号Sfから所定の選択基準に基づいて選択された
検出信号Sfに対応する帯域信号Seを選択して、図示
しない信号処理部に出力する。そして、該信号処理部に
おいて、この帯域信号Seを波形変換して周波数を計測
する。なお、以下、上記選択された帯域信号Seを帯域
信号Shと記載する。
【0009】上記信号選択器53でどの部分帯域信号出
力部を通過した信号を選択するかについては、いくつか
の方法が考えられる。例えば、信号検出器から一度に複
数の信号が出力される場合は中心周波数が一番高い部分
帯域信号出力部を通過した信号を選択する方法や、一番
最初に信号検出器から出力された信号を選択する方法な
どがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8の帯域
信号出力部の構成によれば、上記複数の周波数帯域に応
じた帯域信号の数だけ前段増幅器、後段増幅器などを有
しており、一度に該複数の帯域信号の全てを出力するの
で、回路スペースが大きくなり、装置全体の小型化を妨
げてしまうという問題点があった。
【0011】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、帯域信号出力手段の
省スペース化を図ることで、装置の小型化を実現し得る
速度測定装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、所定周波数の基準信号に基づい
て生成した音波を対象物に向けて送波する送波手段と、
該対象物から反射してきた反射波を含む音波を受波して
受信信号とし、該受信信号から特定の信号成分を出力す
る受波手段と、該受波手段が出力する信号を予め設定さ
れた複数の周波数帯域に帯域分離することで、該複数の
周波数帯域のそれぞれに対応する各帯域信号を生成する
ことが可能であり、該複数の周波数帯域のうちのいずれ
か1つの周波数帯域に対応する帯域信号を選択して出力
する帯域信号出力手段と、該帯域信号出力手段からの出
力信号に基づいて本装置に対する該対象物の相対移動速
度を演算する速度演算手段とを備えた速度測定装置であ
って、上記各帯域信号を生成する部分を、上記複数の周
波数帯域のうちの少なくとも2つで共用する共通素子
と、該共通素子に接続可能でありかつ該少なくとも2つ
の周波数帯域に対応してそれぞれ設けた非共通素子とを
用いて構成するとともに、上記複数の周波数帯域の数よ
りも少ない数の帯域信号のみを一度に生成することが可
能とし、上記共通素子に接続する上記非共通素子を切り
替えることで上記複数の周波数帯域のそれぞれに対応す
る帯域信号のうちのどの帯域信号を生成するかを切り替
え可能な切り替え手段と、上記複数の周波数帯域のそれ
ぞれに対応する帯域信号を順次生成するように上記切り
替え手段を制御する制御手段とを設けたことを特徴とす
るものである。
【0013】この速度測定装置においては、上記帯域信
号出力手段によって一度に生成可能な帯域信号の数が、
上記複数の周波数帯域の数よりも少ない。そして、上記
制御手段によって、上記各帯域信号を生成する部分の、
上記複数の周波数帯域のうちの少なくとも2つで共用す
る共通素子に、該少なくとも2つの周波数帯域に対応し
てそれぞれ設けた非共通素子のうちのどれを接続するか
を切り替えることで、上記帯域信号のうちのどの帯域信
号を生成するかを切り替える切り替え手段を制御し、上
記複数の帯域信号を順次生成する。これにより、上記共
通素子を上記少なくとも2つの周波数帯域で共用するこ
となく、各周波数帯域に対応して設け、上記切り替えを
行わずに上記複数の帯域信号の全てを一度に生成する場
合に比して、該共通素子の必要個数が減ることとなる。
よって、回路スペースを小さくすることができる。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の速度測定装
置において、上記帯域信号出力手段が、上記受波手段が
出力する信号を予め設定された複数の周波数帯域に帯域
分離することで、該複数の周波数帯域のそれぞれに対応
する各帯域信号を生成することが可能である周波数帯域
分離部と、該周波数帯域分離部で生成された帯域信号が
予め設定された閾値を越えた場合には所定の検出信号を
出力する信号検出器を、上記周波数帯域分離部から一度
に生成される帯域信号の数だけ有する帯域信号判断部
と、該検出信号に基づき上記複数の周波数帯域のうちの
いずれか1つの周波数帯域に対応する帯域信号を選択す
る帯域信号選択部とを有することを特徴とするものであ
る。
【0015】この速度測定装置においては、上記周波数
帯域分離部により、上記受波手段からの出力信号を予め
設定された複数の周波数帯域に帯域分離して、帯域信号
を生成することが可能であり、上記帯域信号判断部が上
記周波数帯域分離部から一度に生成される帯域信号の数
だけ有する上記信号検出器により、上記帯域信号が予め
設定された閾値を越えた場合には所定の検出信号を出力
する。そして、上記帯域信号選択部により、上記帯域信
号及び上記検出信号が入力して、当該検出信号に基づき
複数の前記帯域信号から1つの前記帯域信号を選択す
る。ここで、前述のように上記複数の周波数帯域の信号
は、上記複数の周波数帯域の数よりも少ない数ずつ順次
生成されるので、上記複数の周波数帯域の信号の全てが
一度に生成される場合に比して上記信号検出器の必要個
数が少なくなる。よって、さらに回路スペースを小さく
することができる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の速度測定装
置において、上記帯域信号出力手段を、出力する信号を
予め設定された複数の周波数帯域に帯域分離すること
で、該複数の周波数帯域のそれぞれに対応する各帯域信
号を生成することが可能であり、一度に生成できる帯域
信号の数が1つである周波数帯域分離部を有するととも
に、該周波数帯域分離部で生成された帯域信号が予め設
定された閾値を越えた場合に、該帯域信号を出力するよ
うに構成したことを特徴とするものである。
【0017】この速度測定装置においては、上記帯域信
号出力手段が有する上記周波数帯域分離部により、出力
する信号を予め設定された複数の周波数帯域に帯域分離
することで、該複数の周波数帯域のそれぞれに対応する
各帯域信号を生成することが可能であり、かつ、一度に
1つの帯域信号ずつ生成することができる。そして、該
周波数帯域分離部で生成された帯域信号が予め設定され
た閾値を越えた場合には、帯域信号出力手段から該帯域
信号が出力されることとなる。
【0018】請求項4の発明は、請求項1、2、又は、
3の速度測定装置において、上記各帯域信号を生成する
部分が、上記各周波数帯域の中心周波数を決定するコイ
ルとコンデンサとを有する回路であり、上記共通素子に
上記コイルが含まれることを特徴とするものである。
【0019】この速度測定装置においては、上記各周波
数帯域の中心周波数を決定するコイルとコンデンサとを
有する回路によって上記各帯域信号が生成される。そし
て、上記コイルが上記複数の周波数帯域のうちの少なく
とも2つで共用される。一般に、コイルは、コンデンサ
などの素子に比して面積が大きい。このため、コイルを
共用することによって、より効果的に回路スペースを小
さくすることができる。
【0020】請求項5の発明は、請求項1、2、3、又
は、4の速度測定装置において、上記切り替え手段によ
る切り替えによって、生成される帯域信号が対応する周
波数帯域の中心周波数が切り替わり、上記帯域信号出力
手段からの出力信号のノイズレベルが変化して検出感度
が変動するのを防止すべく、該検出感度を調整するため
に上記各中心周波数に対応して設けられた複数の調整素
子を有する検出感度調整手段を設け、上記切り替え手段
による切り替えと同時に上記調整素子の切り替えを行う
ように該調整素子の切り替えを制御する第2の制御手段
を設けたことを特徴とするものである。
【0021】この速度測定装置においては、上記第2の
制御手段により、上記切り替え手段による切り換えと同
時に上記調整素子の切り替えを行う。これにより、上記
切り替え手段による、上記複数の帯域信号出力部の少な
くとも2つで共用させる共通素子に接続させる非共通素
子を切り替えることにより、生成される帯域信号が対応
する周波数帯域の中心周波数が切り替わって上記帯域信
号出力手段からの出力信号のノイズレベルが変化するこ
とで生じる検出感度の変動を、上記各中心周波数に対応
する調整素子によって解消することが可能となる。
【0022】請求項6の発明は、請求項1、2、3、
4、又は、5の速度測定装置において、上記相対速度の
演算を行う速度演算処理が途中で停止されたか否かを判
別する判別手段を設け、上記切り替え手段による切り替
えを所定のタイミング毎に行い、上記帯域信号出力手段
により上記1つの帯域信号が選択された場合には、該切
り替えを停止し、かつ、該信号を用いての上記速度演算
処理が途中で停止されたことが上記判別手段によって判
別された場合には上記切り替えを再開するように上記制
御手段を構成したことを特徴とするものである。
【0023】この速度測定装置においては、上記制御手
段により、上記切り替え手段による切り替えを所定のタ
イミング毎に行い、上記帯域信号出力手段により上記1
つの帯域信号が選択された場合には該切り替えを停止す
る。そして、該信号を用いての上記速度演算処理が途中
で停止されたことが上記速度演算手段によって判別され
た場合には上記切り替えを再開する。例えば、この速度
測定装置が、上記所定の信号がノイズか否かを検出する
検出手段を有し、該検出手段によってノイズであると検
出されたときには速度演算処理を行わないように構成さ
れているものである場合に、上記切り替えが停止された
後に上記部分帯域信号出力部からの信号がノイズである
と検出されて上記速度演算処理が停止されたときに、上
記制御手段によって上記切り替えを再開する。このよう
に、上記速度演算処理が途中で停止された場合にも速や
かに上記切り替えを再開して速度測定を行い、対象物の
速度を求めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、野球ボール等の
移動している対象物から反射した超音波のドップラ効果
を利用して該対象物の移動速度を測定する速度測定装置
に適用した実施形態について説明する。
【0025】図1は本実施形態に係る速度測定装置のブ
ロック図である。この速度測定装置は、所定周波数の基
準信号に基づいて生成した音波を対象物に向けて送波す
る送波手段としての超音波送波部10と、該対象物から
反射してきた反射波を含む音波を受波して受信信号と
し、該受信信号から特定の信号成分を出力する受波手段
としての超音波受波部20と、該超音波受波部20から
の出力信号を予め設定された複数の周波数帯域に帯域分
離して、該複数の周波数帯域のそれぞれに対応する帯域
信号を生成し、該帯域信号の中から1つの帯域信号を選
択して出力するように構成した帯域信号出力手段として
の帯域信号出力部50と、該帯域信号出力部50からの
出力信号に基づいて本装置に対する該対象物の相対移動
速度を演算する速度演算手段としての演算器32を有す
る信号演算部30とを備えている。図示の装置において
は、上記特定の信号成分として、対象物からの反射波の
信号成分を用いる。
【0026】上記超音波送波部10は、所定周波数Fo
の基準信号に基づいて送波器11で生成した超音波を、
移動速度Vで近づくように移動する対象物としてのボー
ル60に向けて送波するものであり、電気信号を超音波
に変換する超音波振動子等からなる送波器11、所定周
波数Foの基準信号を発生させるための基準発振器1
2、基準信号を送波器の駆動に必要なレベルまで増幅す
る出力増幅器13等により構成されている。
【0027】上記超音波受波部20は、超音波を電気信
号に変換する超音波振動子等からなる受波器21、受波
器21から出力された微弱な受信信号を増幅する信号処
理手段である前置増幅器22等により構成されている。
【0028】上記前置増幅器22は、受信信号中の反射
波信号成分を増幅して出力するように構成されている。
【0029】上記帯域信号出力部50は、上記受波手段
からの出力信号を予め設定された複数の周波数帯域、図
示の装置では5つの周波数帯域に帯域分離して、各周波
数帯域に対応した5つの帯域信号を生成する周波数帯域
分離部51と、前記帯域信号が予め設定された閾値を越
えた場合には所定の検出信号を出力する信号検出器を有
する帯域信号判断部52と、該検出信号に基づき複数の
前記帯域信号から1つの前記帯域信号を選択する帯域信
号選択部としての信号選択器53とを有する。この速度
測定装置において、該信号選択器53は装置のメイン制
御部であるマイクロコンピュータに設けられている。な
お、この帯域信号出力部50については、後に詳述す
る。
【0030】上記信号演算部30は、信号選択器53か
ら出力されるドップラシフトを受けた反射波信号成分の
波形を正弦波から矩形波に変換する波形変換器31a、
波形変換した反射波信号成分から周波数Fiを計測する
周波数計測器31、反射波信号成分の周波数Fiの計測
結果からボール60の移動速度Vを演算する速度演算手
段としての演算器32、速度Vの測定結果を表示する液
晶パネル等からなる表示器33等により構成されてい
る。上記演算器32は、次の(1)式に基づいてボール
60の移動速度Vを演算する。なお、(1)式中のCは
音速を示している。
【数1】 Fi=Fo(C+V)/(C−V) ・・・(1)
【0031】上記信号演算部30には、気温による音速
変動の補正に用いる温度計測器を設けてもよい。この補
正は、例えば次の(2)式に基づいて行うことができ
る。なお、(2)式中のtは温度計測器で計測される外
気温を示している。
【数2】C=331.5+0.6・t ・・・(2)
【0032】そして、本実施形態に係る速度測定装置に
おいては、上記帯域信号出力部50における、各帯域信
号を生成する部分である周波数帯域分離部51を、上記
複数の周波数帯域のうちの少なくとも2つで共用する共
通素子と、該共通素子に接続可能でありかつ該少なくと
も2つの周波数帯域に対応してそれぞれ設けた非共通素
子とを用いて構成し、かつ、該周波数帯域分離部51に
よって上記複数の周波数帯域の数よりも少ない数の帯域
信号のみを一度に生成可能とし、上記共通素子に接続す
る上記非共通素子を切り替えることで上記帯域信号のう
ちのどの帯域信号を生成するかを切り替え可能な切り替
え手段と、上記複数の帯域信号を順次生成するように上
記切り替え手段を制御する制御手段とを設けた構成を採
用している。以下、図2を用いて詳しく説明する。図2
は、図1の速度測定装置における上記帯域信号出力部5
0の概略構成を示すブロック図である。この帯域信号出
力部50の周波数帯域分離部51は、検出感度を調整す
るための調整素子としての可変抵抗VR、前段増幅器と
しての第1増幅器51a、コイルLとコンデンサC1、
C2、C3、C4、C5、後段増幅器としての第2増幅
器51bとを有している。これら周波数帯域分離部51
を構成する素子のうち、上記可変抵抗VR、上記第1増
幅器51a、上記コイルL、及び、上記第2増幅器51
bは、上記5つの周波数領域で共用される上記共通素子
である。また、上記コンデンサC1,C2,C3,C
4,C5は、該5つの周波数領域のそれぞれに対応して
設けられた上記非共通素子である。そして、共通素子で
ある該可変抵抗VR、第1増幅器51a、コイルL、及
び、第2増幅器51bと、非共通素子である上記5つの
コンデンサC1、C2、C3、C4、C5のいずれか1
つとにより、上記帯域信号のいずれかを生成する回路が
構成される。具体的には、上記前置増幅器22の出力部
は上記可変抵抗VRを介して上記第1増幅器51aの入
力部に接続され、該第1増幅器51aの出力部には、コ
イルLの一端が接続されている。また、該コイルの他端
は上記切り替え手段としてのスイッチSW1を介して上
記5つのコンデンサのいずれか1つと上記第2増幅器5
1bの入力部とに接続されている。このようにして、上
記帯域信号のいずれかを生成する回路が構成されてい
る。
【0033】該帯域信号のいずれかを生成する上記回路
において、上記第1増幅器のインピーダンスは比較的小
さく、第2増幅器のインピーダンスは比較的大きく設定
されている。この場合、該回路からは、上記コイルLと
上記5つのコンデンサのいずれか1つのコンデンサCと
から構成されるLC直列共振回路によって、所定の周波
数帯域において上記前置増幅器22の出力信号すなわち
ドップラシフトを受けた反射波信号成分が増幅された帯
域信号が出力されることとなる。この周波数帯域の中心
周波数は次式で示される上記LC直列共振回路の共振周
波数fとなる。
【数3】
【0034】この周波数帯域分離部51では、上記可変
抵抗VR、第1増幅器、コイルL、及び、第2増幅器
は、上記5つの周波数帯域の全てにおいて、共用され
る。一方、上記5つのコンデンサC1、C2、C3、C
4、C5は、上記5つの周波数帯域に対応して設けられ
ている。そして、この速度測定装置においては、これら
共用される素子と、5つのコンデンサC1、C2、C
3、C4、C5のいずれかとの組み合わせを切り替える
ことで、上記5つの周波数帯域のそれぞれに対応した帯
域信号のうちのどの帯域信号を生成するかを切り替える
ことができるように構成されている。すなわち、上記ス
イッチSW1によって上記コイルLの他端に上記5つの
コンデンサのうちのいずれか1つが接続されることで、
上記5つの帯域信号のうちのいずれか1つを生成する回
路が構成され、該いずれか1つの帯域信号が生成される
こととなり、該スイッチSW1によって上記コイルLの
他端に接続するコンデンサを切り替えることで、生成さ
れる帯域信号の取り得る周波数帯域の中心周波数が切り
替わる。つまり、上記5つの帯域信号のうち、どの帯域
信号を生成するかが切り替わる。該スイッチSW1は、
上述の制御手段によって、上記5つの帯域信号が順次生
成されるように切り替えが制御される。図示の装置にお
いては、上記信号選択器53が、該制御手段としての機
能を有し、切り替え信号Scを上記スイッチSW1に出
力することによって、図3に示すように上記5つのコン
デンサC1、C2、C3、C4、C5のうちのいずれか
1つのコンデンサが上記コイルLに接続され、一定のタ
イミング毎に上記切り替えが行われる。なお、各コンデ
ンサを接続する時間は、上記帯域信号が生成されるのに
必要となる応答時間、すなわち、上記帯域信号を生成す
る回路が定常状態となるまでに必要となる時間を確保で
きる程度に設定すればよい。
【0035】このような構成により、上記可変抵抗V
R、第1増幅器、コイルL、及び、第2増幅器といった
各周波数帯域で共通の素子を、上記5つの周波数帯域で
共用せずに各周波数帯域に対応して設け、上記切り替え
を行わずに上記複数の帯域信号の全てを一度に生成する
場合に比して、該共通素子の必要個数が減ることとな
る。よって、回路スペースを小さくして、装置の小型化
を実現することが可能となる。
【0036】ここで、前述のように各帯域信号の取り得
る周波数帯域の中心周波数はコイルLと上記5つのコン
デンサのいずれかとによって決定されることから、図示
の例のようにコイルLを共用するのではなく、コンデン
サを共用するようにすることも考えられる。具体的に
は、コンデンサの数は周波数帯域の数よりも少ない数と
して、そのうちの少なくとも1つを少なくとも2つの周
波数帯域で共用するようにする。一方、コイルは各周波
数帯域に対応して設ける。そして、上記帯域信号を生成
する回路に接続するコイルを切り替えることで生成する
帯域信号を切り替えるようにすることができる。しかし
ながら、一般に、コイルは、コンデンサなどの素子に比
して面積が大きいので、コンデンサを共用するよりも、
コイルを共用する方が、より効果的に回路スペースを小
さくすることができる点で有利である。
【0037】この帯域信号出力部50においては、上記
信号選択器53によって切り替え信号Scが上記スイッ
チSW1に一定のタイミング毎に送られ、これにより、
各帯域信号が順次生成されて、上記帯域信号判断部52
の信号検出器に出力される。
【0038】本実施形態に係る速度測定装置において、
帯域信号出力部50の帯域信号判断部52は、上記周波
数帯域分離部51から一度に生成される帯域信号の数だ
け上記信号検出器を有している。本実施形態において
は、上記複数の周波数帯域の信号は、前述のように上記
複数の周波数帯域の数よりも少ない数ずつ順次生成され
るので、上記複数の周波数帯域の信号の全てが一度に生
成される場合に比して上記信号検出器の必要個数が少な
くなる。例えば図示の例においては、該周波数帯域分離
部51から一度に生成される帯域信号は1つのみであ
り、上記5つの周波数帯域のそれぞれに対応する帯域信
号は、1つずつ順次生成される。このため、該5つの帯
域信号の全てが一度に生成される場合に比して上記信号
検出器の必要個数が少なくなる。具体的には、上記5つ
の帯域信号の全てが一度に生成される場合には信号検出
器の必要個数が5つとなるが、図示の装置においては、
該必要個数は1つである。よって、さらに回路スペース
を小さくすることができる。
【0039】上記帯域信号判断部52において、上記信
号検出器は、上記周波数帯域分離部51から出力される
各帯域信号Seのうち、各信号検出器に予め設定されて
いる閾値よりも大きな信号レベルをもつ帯域信号を優位
レベルの検出信号Sfとして信号選択器53に出力す
る。
【0040】上記信号選択器53は、上記検出信号Sf
を検出すると上記スイッチSW1を切り替えるのを停止
する。これにより、該検出信号に対応した帯域信号Sh
が速度演算に用いる信号として選択された状態となり、
該帯域信号Shが上記信号処理部30に出力される。
【0041】なお、上記信号選択器53によって信号出
力部30に出力する信号の選択は、上記5つのコンデン
サの切り替えが一通り終了するすなわち前記コイルLの
他端に上記C1からC5までの5つのコンデンサを一通
り接続し終わるまで待ち、該切り替えを行う間に複数の
検出信号が信号選択器53に入力した場合に該検出信号
から所定の基準で1つの検出信号を選択し、この検出信
号に対応する帯域信号を信号出力部30に出力する信号
として選択するようにしてもよい。上記所定の基準とし
ては、例えば、最も周波数の高い検出信号を選ぶ方式を
採用したり、コンデンサの切り替えを行ってから検出信
号が出力されるまでの時間が最も短い検出信号を選ぶ方
式を採用したりすればよい。しかしながら、本実施形態
のように、検出信号が出力されたときに直ちに上記スイ
ッチSW1による切り替えを停止するようにして、該検
出信号に対応した帯域信号Shを上記信号出力部30に
出力する信号として選択した場合には、上記コンデンサ
の切り替えが一通り終了するまで待ち時間を設ける必要
がなく、かつ、制御部の構成も簡単になるという点で有
利である。
【0042】また、本実施形態に係る速度測定装置にお
いては、上記相対速度の演算を行う速度演算処理が途中
で停止されたか否かを判別する判別手段を設けた構成を
採用している。具体的には、この速度測定装置において
は、上記生成された帯域信号がノイズであるか否かを判
別するノイズ判別部を有しており、該帯域信号がノイズ
であると判別された場合には上記相対速度の演算が行わ
れないような構成となっている。そして、このように該
帯域信号がノイズであると判別されて相対速度の演算処
理が途中で停止されたか否かを上記判別手段によって判
別する。例えば、前述のマイクロコンピュータが判別手
段としての機能を有するように構成すればよい。また、
この速度測定装置において、上記信号選択器53で検出
信号Sfが検出された場合には、上述のように上記スイ
ッチSW1による切り替えは停止する。そして、該帯域
信号を用いての上記速度演算処理が途中で停止されたこ
とが上記判別手段によって判別された場合には上記切り
替えを再開するように上記制御手段としての信号選択器
53が構成されている。これにより、上記速度演算処理
が途中で停止された場合にも速やかに上記切り替えを再
開して速度測定を行い、ボール60の速度を求めること
ができるので、操作性がよい。
【0043】図4は、このような切り替え制御を採用し
た場合のタイミングチャートの一例である。この例で
は、上記コイルLに接続するコンデンサを順次切り替え
ており、コンデンサC3が選択されている間に時刻t1
で検出信号が出力され、この状態で一旦切り替えが停止
される。しかしながら、その後上記速度演算処理が途中
で停止したことが前記判別手段により判別されると、時
刻t2で上記切り替えが再開される。その後再びコンデ
ンサC3が選択されている間に時刻t3で検出信号が出
力され、この状態で切り替えが停止される。そして、今
度は速度演算処理が途中で停止されることなく速度が算
出され、時刻t4で速度測定が終了することとなる。こ
のように、上記速度演算処理が途中で停止したことが判
別された場合には速やかに上記切り替えが再開され、速
度測定が行われるので、操作性が良い。
【0044】上記図2の例では、上記5つのコンデンサ
C1、C2、C3、C4、C5のうちのいずれか1つの
みを選択して上記コイルLの他端に接続することで上記
帯域信号の取り得る周波数帯域の中心周波数を切り替え
ているが、切り替え前の中心周波数と該切り換え後の中
心周波数との差分に相当する容量のコンデンサを追加接
続していくことで、上記中心周波数を切り替えるように
構成してもよい。具体的には、上記5つのコンデンサC
1、C2、C3、C4、C5に代え、C1=C1’、C
2=C1’+C2’、C3=C1’+C2’+C3’、
C4=C1’+C2’+C3’+C4’、C5=C1’
+C2’+C3’+C4’+C5’を満たすようなコン
デンサ5つのC1’、C2’、C3’、C4’、C5’
を用いるとともに、該コンデンサ毎に接続及び切断の切
り替えができるようなスイッチを設け、図5で示すよう
に接続するコンデンサを適宜追加していくことで、生成
する帯域信号の中心周波数を切り替えればよい。このよ
うに構成すれば、上記中心周波数に相当した容量の大き
なコンデンサを、周波数帯域の数だけ設ける必要がなく
なるので、更に回路スペースを小さくすることが可能と
なる。
【0045】図2の帯域信号出力部50において、スイ
ッチSW1でのコンデンサの切り替えによって生成され
る帯域信号が対応する周波数帯域の中心周波数が切り替
わると、帯域信号出力部50からの出力信号のノイズレ
ベルが変化して検出感度が変動する。図2の帯域信号出
力部50では、上記検出感度調整用の可変抵抗VRを調
節することによって、上記検出感度の変動を防止するこ
とが可能であるが、上記周波数帯域の中心周波数の切り
替えにともなって、上記検出感度の変動防止が自動的に
行われるようにするのが望ましい。
【0046】図6は、このような検出感度の変動防止を
自動的に行うような改良を施した速度測定装置の帯域信
号出力部50の一例を示すブロック図である。この帯域
信号出力部50は、該変動防止用の調整素子として、周
波数帯域の数すなわち5つの可変抵抗VR1、VR2、
VR3、VR4、VR5を設け、スイッチSW1による
コンデンサの切り替えと同時に、該変動防止用の調整素
子としての可変抵抗の切り替えを行うように制御する第
2の制御手段を設けた構成を採用している。図示の装置
においては、この第2の制御手段としての機能を上記信
号選択器53が有する構成となっている。具体的には、
上記選択信号が、上記可変抵抗の切り替えを行う切り替
え手段としての第2スイッチSW2に入力され、上記コ
ンデンサの切り替えを行うスイッチSW1とともに該第
2スイッチSW2の切り替えが行われるように構成され
ている。
【0047】上記5つの可変抵抗VR1、VR2、VR
3、VR4、VR5は、それぞれ上記中心周波数の変化
以外の原因による感度変動、例えば製品間での特性のば
らつきなどを解消できる程度、すなわち感度の微調整が
できる程度に抵抗値が可変になっている。これらの可変
抵抗それぞれが取り得る抵抗値の範囲の中心の値(以
下、中心抵抗値という)は互いに異なり、これらの中心
抵抗値は上記中心周波数のそれぞれに対応して設定され
ている。
【0048】この速度測定装置においては、上記信号選
択器によって上記選択信号Scが出力されると、上記ス
イッチSW1による上記コンデンサC1、C2、C3、
C4、C5の切り替えとともに、上記第2スイッチSW
2による、上記感度調整用の可変抵抗VR1、VR2、
VR3、VR4、VR5の切り替えが行われることとな
る。これにより、生成される帯域信号が切り替わること
で該帯域信号が対応する周波数帯域の中心周波数が切り
替わり、上記帯域信号出力部50からの出力信号のノイ
ズレベルが変化して生じる検出感度の変動を、上記各中
心周波数に対応する可変抵抗VR1、VR2、VR3、
VR4、VR5によって解消することができる。よっ
て、上記中心周波数の変化にかかわらず、良好な測定を
安定して行うことができる。さらに、上記検出感度の変
動防止が自動的に行われるので操作性も良い。
【0049】上記図2や図6の帯域信号出力部において
は、1つの第1増幅器51a、1つの第2増幅器、1つ
のコイルLといった共通素子を上記5つの周波数帯域全
てで共用し、一度に生成できる帯域信号の数が1つであ
るような例であるが、上記共通素子を2つ以上ずつ設
け、一度に生成できる帯域信号の数が2つ以上となるよ
うに構成してもよい。図7は、一度に生成できる帯域信
号の数が3つであるような帯域信号出力部の一例を示す
図である。この帯域信号出力部50においては、上記周
波数帯域分離部51が9つの周波数帯域のそれぞれに対
応する帯域信号を生成することが可能であり、一度に3
つの帯域信号ずつ生成することが可能な構成となってい
る。具体的には、上記周波数帯域分離部51が、上記9
つの周波数帯域にそれぞれ対応する帯域信号のうち互い
に異なる3つの帯域信号を生成することが可能な第1帯
域信号生成回路と、上記9つの帯域信号のうち上記第1
帯域信号生成回路で生成可能な帯域信号以外で互いに異
なる3つの帯域信号を生成することが可能な第2帯域信
号生成回路と、上記9つの帯域信号のうち上記第1帯域
信号生成回路及び第2帯域信号生成回路のいずれでも生
成できない3つの帯域信号を生成することが可能な第3
帯域信号生成回路とを有し、上記第1帯域信号生成回
路、第2帯域信号生成回路、及び、第3帯域信号生成回
路のそれぞれで1つずつ帯域信号を生成し、かつ、各帯
域信号生成回路において生成する信号を順次切り替える
ことで上記9つの周波数帯域のそれぞれに対応する帯域
信号を、3つずつ順次生成することが可能な構成となっ
ている。各帯域信号生成回路はそれぞれ、図2や図3の
周波数帯域分離部51と同様に、検出感度を調整するた
めの調整素子としての可変抵抗VR、前段増幅器として
の第1増幅器51a、コイルL、後段増幅器としての第
2増幅器51bといった共用素子と、各周波数帯域に対
応して設けられた3つのコンデンサとを用いて構成され
ている。そして、各帯域信号生成回路はそれぞれ、上記
コイルLに接続するコンデンサを切り替える切り替え手
段としてのスイッチSW1を有しており、該スイッチS
W1は、信号選択器53によって、各帯域信号生成回路
で生成可能な3つの帯域信号を順次生成するように切り
替えが制御される。具体的には、該信号選択器53が、
切り替え信号Scを上記各スイッチSW1に出力するこ
とによって、各帯域信号生成回路における3つのコンデ
ンサのうちのいずれか1つのコンデンサが各帯域信号生
成回路のコイルLに接続され、一定のタイミング毎に上
記切り替えが行われる。
【0050】このような構成の帯域信号出力部50にお
いて、上記信号選択器53によって切り替え信号Scが
各帯域信号生成回路のスイッチSW1に一定のタイミン
グ毎に送られ、これにより、上記9つの帯域信号が3つ
ずつ順次生成されて、帯域信号判断部52の信号検出器
にそれぞれ出力される。なお、この帯域信号出力部50
においても、上記信号検出器を、上記周波数帯域分離部
51から一度に生成される帯域信号の数すなわち3つ有
している。
【0051】そして、上記帯域信号判断部52におい
て、上記3つの信号検出器は、上記周波数帯域分離部か
ら出力される各帯域信号Seのうち、各信号検出器に予
め設定されている閾値よりも大きな信号レベルを持つ帯
域信号を優位レベルの検出信号Sf1〜Sf3として信
号選択器53に出力する。
【0052】上記信号選択器53は、優位レベルをもつ
検出信号Sf1〜Sf3から所定の基準で1つの検出信
号Sfを選択し、該検出信号に対応する帯域信号Shを
信号出力部30に出力する信号として選択して該信号出
力部に出力する。ここで、上記所定の基準としては、最
も周波数の高い検出信号を選ぶ方式を採用することがで
きる。例えばピッチャーから反射された超音波とボール
60から反射された超音波との周波数を比べた場合、ボ
ールから反射された超音波の周波数が高い(ドップラ周
波数が高い)。このため、最も周波数の高い検出信号を
選べば、対象物から反射された超音波に相当する信号成
分を選択できる可能性が高い。なお、対象物から反射さ
れた超音波と目的外の超音波との関係が上述した関係に
ない場合には、信号選択器53で選択する基準を適宜設
ければよい。例えば、コンデンサの切り替えを行ってか
ら検出信号が出力されるまでの時間が最も短い検出信号
を選ぶ方式を採用すればよい。
【0053】上記図7の装置のように複数の帯域信号を
生成できるようにすれば、上記コンデンサの切り替えが
一通り終了して全ての帯域信号を生成し終わるまでに要
する時間を短縮することができるので、上記前置増幅器
22からの出力信号が帯域信号出力部50に入力されて
から、測定対象の信号成分がどの周波数帯域の信号であ
るかを検知して該周波数帯域帯域の帯域信号を出力する
までに要する時間が短縮できる。よって、測定の高速化
が可能となる。あるいは、上記周波数帯域分離部で帯域
分離する周波数帯域の数を増やして、測定可能な速度範
囲を広くすることも可能である。 (以下、余白)
【0054】なお、図7の帯域信号出力部のように、上
記周波数帯域分離部51が複数の帯域信号生成回路を有
し、一度に複数の帯域信号を生成できるように構成され
ている場合に、該複数の帯域信号生成回路全てにおいて
帯域信号の切り替えをおこなうように構成する必要はな
い。例えば、上記複数の帯域信号生成回路のうちの1つ
は常に所定の1つの帯域信号のみを生成するように上記
周波数帯域分離部51を構成してもよい。
【0055】
【発明の効果】請求項1乃至6の発明によれば、帯域信
号出力手段の省スペース化を図ることで、装置の小型化
を実現し得るという優れた効果がある。
【0056】また、請求項2乃至6の発明によれば、更
に帯域信号出力手段の省スペース化を図り、装置の小型
化を実現し得るという優れた効果がある。
【0057】また、請求項4乃至6の発明によれば、更
に帯域信号出力手段の省スペース化を図り、装置の小型
化を実現し得るという優れた効果がある。
【0058】また、請求項5及び6の発明によれば、良
好な速度測定を安定して行うことができるという優れた
効果がある。なお、上記中心周波数の変化による検出感
度の変動防止を、上記切り替え手段による切り換えに連
動して自動的に行うので操作性が良いという効果もあ
る。
【0059】特に、請求項6の発明によれば、上記速度
演算処理が途中で停止された場合にも速やかに上記切り
替えを再開して速度測定を行い、対象物の速度を求める
ことができるので、操作性が良いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る速度測定装置のブロック図。
【図2】同速度測定装置の帯域信号出力部の概略構成を
示すブロック図。
【図3】コンデンサの切り替えタイミングを示すタイミ
ングチャート。
【図4】同速度測定装置のコンデンサの切り替え制御の
一例を示すタイミングチャート。
【図5】コンデンサの切り替えタイミングの他の一例を
示すタイミングチャート。
【図6】同速度測定装置の帯域信号出力部の他の一例を
示すブロック図。
【図7】同速度測定装置の帯域信号出力部の更に他の一
例を示すブロック図。
【図8】従来の速度測定装置の帯域信号出力部の一例を
示すブロック図。
【符号の説明】
10 超音波送波部 11 送波器 20 超音波受波部 21 受波器 22 前置増幅器 30 信号演算部 31 周波数計測器 32 演算器 33 表示器 50 帯域信号出力部 51 周波数帯域分離部 52 帯域信号判断部 53 信号選択器 60 ボール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定周波数の基準信号に基づいて生成した
    音波を対象物に向けて送波する送波手段と、該対象物か
    ら反射してきた反射波を含む音波を受波して受信信号と
    し、該受信信号から特定の信号成分を出力する受波手段
    と、該受波手段が出力する信号を予め設定された複数の
    周波数帯域に帯域分離することで、該複数の周波数帯域
    のそれぞれに対応する各帯域信号を生成することが可能
    であり、該複数の周波数帯域のうちのいずれか1つの周
    波数帯域に対応する帯域信号を選択して出力する帯域信
    号出力手段と、該帯域信号出力手段からの出力信号に基
    づいて本装置に対する該対象物の相対移動速度を演算す
    る速度演算手段とを備えた速度測定装置であって、 上記各帯域信号を生成する部分を、上記複数の周波数帯
    域のうちの少なくとも2つで共用する共通素子と、該共
    通素子に接続可能でありかつ該少なくとも2つの周波数
    帯域に対応してそれぞれ設けた非共通素子とを用いて構
    成するとともに、上記複数の周波数帯域の数よりも少な
    い数の帯域信号のみを一度に生成することが可能とし、
    上記共通素子に接続する上記非共通素子を切り替えるこ
    とで上記複数の周波数帯域のそれぞれに対応する帯域信
    号のうちのどの帯域信号を生成するかを切り替え可能な
    切り替え手段と、上記複数の周波数帯域のそれぞれに対
    応する帯域信号を順次生成するように上記切り替え手段
    を制御する制御手段とを設けたことを特徴とする速度測
    定装置。
  2. 【請求項2】請求項1の速度測定装置において、上記帯
    域信号出力手段が、上記受波手段が出力する信号を予め
    設定された複数の周波数帯域に帯域分離することで、該
    複数の周波数帯域のそれぞれに対応する各帯域信号を生
    成することが可能である周波数帯域分離部と、該周波数
    帯域分離部で生成された帯域信号が予め設定された閾値
    を越えた場合には所定の検出信号を出力する信号検出器
    を、上記周波数帯域分離部から一度に生成される帯域信
    号の数だけ有する帯域信号判断部と、該検出信号に基づ
    き上記複数の周波数帯域のうちのいずれか1つの周波数
    帯域に対応する帯域信号を選択する帯域信号選択部とを
    有することを特徴とする速度測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1の速度測定装置において、 上記帯域信号出力手段を、出力する信号を予め設定され
    た複数の周波数帯域に帯域分離することで、該複数の周
    波数帯域のそれぞれに対応する各帯域信号を生成するこ
    とが可能であり、一度に生成できる帯域信号の数が1つ
    である周波数帯域分離部を有するとともに、該周波数帯
    域分離部で生成された帯域信号が予め設定された閾値を
    越えた場合に、該帯域信号を出力するように構成したこ
    とを特徴とする速度測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2、又は、3の速度測定装置に
    おいて、 上記各帯域信号を生成する部分が、上記各周波数帯域の
    中心周波数を決定するコイルとコンデンサとを有する回
    路であり、上記共通素子に上記コイルが含まれることを
    特徴とする速度測定装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、又は、4の速度測定装
    置において、 上記切り替え手段による切り替えによって、生成される
    帯域信号が対応する周波数帯域の中心周波数が切り替わ
    り、上記帯域信号出力手段からの出力信号のノイズレベ
    ルが変化して検出感度が変動するのを防止すべく、該検
    出感度を調整するために上記各中心周波数に対応して設
    けられた複数の調整素子を有する検出感度調整手段を設
    け、上記切り替え手段による切り替えと同時に上記調整
    素子の切り替えを行うように該調整素子の切り替えを制
    御する第2の制御手段を設けたことを特徴とする速度測
    定装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4、又は、5の速度測
    定装置において、 上記相対速度の演算を行う速度演算処理が途中で停止さ
    れたか否かを判別する判別手段を設け、上記切り替え手
    段による切り替えを所定のタイミング毎に行い、上記帯
    域信号出力手段により上記1つの帯域信号が選択された
    場合には、該切り替えを停止し、かつ、該信号を用いて
    の上記速度演算処理が途中で停止されたことが上記判別
    手段によって判別された場合には上記切り替えを再開す
    るように上記制御手段を構成したことを特徴とする速度
    測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011098043A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Toshiba Corp 超音波診断装置および超音波プローブ

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