JPH09184883A - 超音波変位計測方法および変位計測装置 - Google Patents

超音波変位計測方法および変位計測装置

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JPH09184883A
JPH09184883A JP34409995A JP34409995A JPH09184883A JP H09184883 A JPH09184883 A JP H09184883A JP 34409995 A JP34409995 A JP 34409995A JP 34409995 A JP34409995 A JP 34409995A JP H09184883 A JPH09184883 A JP H09184883A
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JP
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ultrasonic
frequency
displacement
signal
propagation time
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JP34409995A
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English (en)
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Masanobu Sakai
井 政 信 酒
Kunio Matsuura
浦 邦 夫 松
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、音速の影響や周囲の超音波雑
音の影響、および複数の計測装置を近傍にて並列運転す
る際の相互干渉、ならびに多重反射波の影響を低減し
て、測定対象物までの距離および/または変位を高応答
でかつ高精度に計測する。 【解決手段】 超音波送波器6に一定距離Lrを置いて
固定した基準超音波受波器7と、測定対象物に取り付け
た測定超音波受波器8のそれぞれの受波器7,8におけ
る超音波伝播時間tr,tmを測定し、変位演算回路1
2においてその比tm/trをとることにより音速の影
響を排除して送・受波器6・8間の測定変位距離Lmを
Lm=(tm/tr)・Lrの演算式で実行することに
より高精度に計測する。また、送信波に複数周波数の混
合波を用い、その混合波の周波数差を復調することによ
り自ら送信した送信波であるか否かを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波の伝播時間
を計測して測定対象物までの距離および/または変位を
計測するのに好適な超音波変位計測装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超音波変位計測装置で
は、バースト波を送信してその送信波を測定対象点にお
いて受波すると共に、計測空間の温度を計測し音速補償
を施して変位を計測している。
【0003】また、受波した信号の振幅変化を判定して
受信タイミングを決定し、さらに並列運転時には各計測
装置の送信タイミングを時間的にずらして相互干渉によ
る誤動作を防止している。
【0004】そのほか、スペクトラム拡散変調と暗号化
処理と広帯域超音波送・受波器により自己信号の判定や
相互干渉対策が考案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の超音波変位計測装置では、音速補償を計測空間の温度
のみで行っているため、温度以外の音速変化要因である
気圧,湿度,空気の成分等が変化した場合には、音速補
償が十分に行えないことから、高精度の計測は望めない
という問題点があった。
【0006】また、温度センサの性能や測定点の設定、
温度分布の急変により温度測定が正しく行えなかった場
合、計測誤差の増加を招くという問題点があった。
【0007】そして、これらは通常の計測時には確認し
ずらいため、計測誤差に気づかない恐れがあるという問
題点があった。
【0008】また、受信タイミングの検出を受信信号の
振幅変化により判定しているため、超音波の減衰による
受信レベル変化や、受波器の周波数帯域に接近した超音
波雑音が発生している場合、この周囲の超音波雑音が受
信信号に混入してしまい正確な受信タイミングを検出で
きず、計測分解能が悪化するという問題点があった。
【0009】さらに、同様な超音波を用いた複数の変位
計測装置を近傍で並列運転させる必要があるときは、こ
の複数の変位計測装置から送信する超音波の相互干渉に
よる誤動作を防止するために、複数の変位計測装置の送
信タイミングを時間的にずらす必要があり、このため、
1つの変位計測装置の占有時間に制約が生じて計測応答
性を低下させるという問題点があった。
【0010】さらにまた、車のエンジンルームや室内な
どの閉塞空間における計測では送波した超音波の多重反
射が発生しやすく、この多重反射波を受信して誤計測を
招くという問題点があった。
【0011】さらにまた、スペクトラム拡散変調を用い
た方式では構成が複雑で、超音波送・受波器も広帯域の
ものが必要となるためコスト高になるという問題点があ
った。
【0012】
【発明の目的】本発明は、このような従来の問題点を解
決するためになされたものであり、簡単な構成で、音速
を正確に補償し、また、周囲の超音波雑音の影響および
複数の超音波変位計測装置を並列運転する際の相互干渉
ならびに多重反射波の影響などといったそれぞれの影響
を低減して、計測応答性を低下させることなく正確に測
定対象物までの距離および/または変位計測が行える超
音波変位計測装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる超音波変
位計測方法は、請求項1に記載しているように、超音波
送・受波器間の超音波伝播時間を測定して測定対象物ま
での距離および/または変位を求めるに際し、超音波送
波器に一定の基準距離を置いた基準超音波受波器と、測
定対象物と共に変位する測定超音波受波器とにより基準
伝播時間および変位測定伝播時間を測定し、基準伝播時
間と変位測定伝播時間の比をとりかつこの比に超音波送
波器と基準超音波受波器との距離を乗じて測定対象物ま
での距離および/または変位を求めるようにしたことを
特徴としている。
【0014】また、本発明に係わる超音波変位計測装置
は、請求項2に記載しているように、超音波送・受波器
間の超音波伝播時間を測定して測定対象物までの距離お
よび/または変位を求める超音波変位計測装置におい
て、超音波を送信するための超音波送波器と、超音波送
波器に一定の基準距離を置いて固定した音速補償用の基
準超音波受波器と、測定対象物に取り付けるかまたは測
定対象物からの反射波を受波するように取り付けた変位
計測用の測定超音波受波器を備えると共に、基準超音波
受波器および測定超音波受波器による超音波受波によっ
て基準伝播時間および変位測定伝播時間を測定する伝播
時間測定手段を備え、基準伝播時間と変位測定伝播時間
の比をとってこの比に超音波送波器と基準超音波受波器
との距離を乗じて測定対象物までの距離および/または
変位を求める変位演算手段を備えた構成としたことを特
徴としている。
【0015】同じく、本発明に係わる超音波変位計測装
置は、請求項3に記載しているように、超音波送・受波
器間の超音波伝播時間を測定して測定対象物までの距離
および/または変位を求める超音波変位計測装置におい
て、異なる周波数を複数発生させる周波数発生手段と、
複数の周波数を混合させる周波数混合手段と、混合波を
バースト波にするバースト波変換手段と、超音波を送信
しかつ受信する超音波変換手段と、受信した信号の主要
周波数差を抽出する周波数差抽出手段と、送信した混合
波の周波数差に合致した信号のみを通過させる自己信号
周波数選択手段を備え、異なる複数の周波数の混合バー
スト波を送信しかつその周波数の差に合致した受信信号
のみを自己信号として通過させる構成としたことを特徴
としている。
【0016】そして、請求項4に記載しているように、
請求項2または3に記載の超音波変位計測装置におい
て、受信感度を制御する受信感度可変手段と、超音波伝
播時間測定の経過時間に比例した信号を発生させる時間
信号変換手段を備え、経過時間に比例して受信感度を高
めて受信信号レベルの安定化を行う構成とすることも可
能である。
【0017】また、請求項5に記載しているように、請
求項2または3に記載の超音波変位計測装置において、
受信信号の周波数をより高い周波数に変換する周波数変
換手段と、受信信号のレベルが所定のしきい値を超えた
ことを検出する受信レベル判定手段と、受信信号のゼロ
クロス点を検出するゼロクロス検出手段と、受信レベル
判定信号とゼロクロス検出信号の論理積をとる受信タイ
ミング検出手段を備え、受信レベルが所定のしきい値を
超えかつ受信信号が最初にゼロクロスした時点を超音波
受信タイミングとする構成となすことが可能である。
【0018】さらに、請求項6に記載しているように、
請求項3に記載の超音波変位計測装置において、混合す
る周波数の組み合わせを切り替える周波数選択手段と、
選択された混合周波数に応じて自己信号周波数を選択す
る自己信号周波数選択手段を備え、それぞれの選択を時
間的にまたは計測装置毎に切り換える構成とすることが
可能である。
【0019】さらにまた、請求項7に記載しているよう
に、請求項3に記載の超音波変位計測装置において、混
合する周波数のうち1つを、使用する超音波送・受波器
の周波数帯域幅の上限または下限の周波数に選び、その
他の周波数を周波数帯域以内において各組み合わせによ
る周波数差が重複しない周波数に選ぶ構成とすることが
可能である。
【0020】
【発明の作用】本発明に係わる超音波変位計測方法およ
び超音波変位計測装置は、上述した構成を有するもので
あり、基準超音波受波器により計測空間と同様な音速変
化の影響を受ける基準距離の伝播時間を変位測定伝播時
間の測定と同時に測定し、この基準伝播時間と変位測定
伝播時間との比をとることで変位算出式から音速の項を
排除しているため、実時間で、かつ、効果的に音速補償
がなされることとなって、測定対象物までの距離および
/または変位が高精度に計測されることとなる。
【0021】また、送信波に複数周波数の混合波を用
い、送信した混合波の周波数差に応じた信号のみを受信
信号と判定することにより、簡単な構成で、周囲の超音
波雑音の影響が低減され、複数の超音波変位計測装置を
近傍で並列運転する際の相互干渉による誤動作が応答性
を低下させることなく防止されることとなる。
【0022】さらに、超音波伝播時間測定の経過時間に
比例して受信感度を高め、受信レベルが所定のしきい値
を超えかつ受信信号がゼロクロスした時点を超音波伝播
時間とすることで、測定分解能がより一層向上したもの
となる。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係わる超音波変位計測方法の
実施に使用する変位計測装置の実施例を図面に基づいて
説明するが、本発明はこのような実施例にのみ限定され
るものではない。
【0024】実施例1 図1は本発明に係わる超音波変位計測装置の第1の実施
例における構成を示すブロック図である。
【0025】図1において、この超音波変位計測装置1
Aは、後記する超音波送波器(6)の有効周波数領域の
周波数を発振する発振器2と、バースト波の送信と伝播
時間計数開始を制御する計測制御回路3と、発振器2の
信号をバースト波に変換するバースト波変換回路(バー
スト波変換手段)4と、後記する超音波送波器(6)を
駆動するための電力増幅回路5と、バースト波信号を超
音波として放射するための超音波送波器(超音波変換手
段)6を有し、さらに、放射された超音波を受信して電
気信号に変換する基準超音波受波器(超音波変換手段)
7と測定超音波受波器(超音波変換手段)8と、受波器
7,8で受信した信号を処理し易いレベルまで増幅する
受信増幅回路9,9と、受信した時刻を決定する受信タ
イミング検出回路(受信タイミング検出手段)10,1
0と、バースト波を放射して受信するまでの超音波伝播
時間を測定する伝播時間計数回路(伝播時間測定手段)
11,11と、測定した基準伝播時間と測定伝播時間か
ら変位を求めて変位出力をする変位演算回路(変位演算
手段)12を有している。
【0026】なお、基準超音波受波器7は超音波送波器
6に対して基準距離Lrをもって付随し、超音波送波器
6または測定超音波受波器8のどちらか一方を計測基準
点に設置し、他方を計測対象点に設置する。
【0027】次に、この第1の実施例の構成における超
音波変位計測装置1Aの動作について図1のほか図2を
も含めて説明する。
【0028】送信の場合、まず、計測制御回路3が計測
の開始信号をバースト波変換回路4と伝播時間計数回路
11,11に送る(図2−(1))。バースト波変換回
路4はこの開始信号により、超音波周波数を発振する発
振器2の信号を所定の時間だけ電力増幅回路5へ送り出
し、電力増幅回路5で増幅された駆動信号により超音波
送波器6が駆動され、バースト波の超音波が計測空間へ
放射される(図2−(2))。
【0029】一方、伝播時間計数回路11,11はこの
開始信号に伝播時間の計数を開始する。
【0030】超音波送波器6より放射された超音波は、
次式により、受波器7,8までの距離に応じた伝播時間
を経て受波される。
【0031】
【式1】
【0032】図1では測定変位距離Lmと基準距離Lr
の関係を{Lm>Lr}とすると、それぞれの受波タイ
ミングは図2に示すように超音波送波器6に近い基準超
音波受波器7が図2−(3)の短いタイミングで受波さ
れ、続いて、測定受波器8が図2−(4)のタイミング
で遅れて受波される。
【0033】受波された超音波はそれぞれの受波器7,
8において電気信号に変換され、受信増幅回路9,9に
おいて必要な電圧レベルまで増幅される。そして、受信
タイミング検出回路10,10において例えば受波信号
の第一波の立ち下がりゼロクロス点が検出され、そのタ
イミングが伝播時間計測回路11,11へ伝えられる。
伝播時間計数回路11,11はこのタイミングで伝播時
間の計数を終了する。つまり、このときの計測値がそれ
ぞれの距離Lm,Lrの超音波伝播時間tm,trにな
る。これら超音波伝播時間を計数してその値から変位を
算出する構成は従来技術と同様であるが、従来技術によ
る変位算出式は(式1)から、
【0034】
【式2】 となっている。ここでCは音速であるが、実際の使用環
境においては音速は温度や湿度、その他環境によって変
化する変数であり、精度よく計測する際にはこの音速C
の補償が必要となる。
【0035】本発明はこの補償手法に着目し、効果的に
音速補償する手段として基準受波器7により計測空間と
同様な音速変化の影響を受ける基準距離Lrの伝播時間
trを同時に測定し、変位測定伝播時間tmとの比をと
ることで変位算出式から音速の項を排除している。
【0036】つまり、本発明による変位算出式は、
【0037】
【式3】
【0038】
【式4】 の各関係において、(式3)と(式4)との比をとっ
て、測定変位Lmの式に変形すると、
【0039】
【式5】 となる。
【0040】従って、変位演算回路12では図2に示す
ように基準伝播時間tr、測定伝播時間tmの双方の伝
播時間計数値が揃ったところで(式5)を実行し、音速
Cの影響を大幅に低減させて高精度に変位を求めて出力
することができる。
【0041】さらに具体的に説明すると、実際の計測回
路では超音波送・受波器6,7,8の応答性や回路の電
気的遅延時間が測定された伝播時間に含まれているた
め、これら遅延時間を別途測定しておき、変位演算時に
求めた伝播時間より差し引くことで計測精度を向上させ
ている。以下にその変位算出式を示す。
【0042】
【式6】
【0043】実施例2 図3は本発明に係わる超音波変位計測装置の第2の実施
例における構成を示すブロック図である。
【0044】図3において、この超音波変位計測装置1
Bは、基本的には第1の実施例の超音波変位計測装置1
Aの構成と同じであるが、第1の実施例では基準伝播時
間と測定伝播時間の2系統の受信回路にて構成されてい
るが、この第2の実施例では2系統の受信回路を1系統
に統合した構成となっている。このため、伝播時間の測
定は時分割にて実施することから、計測開始信号のほか
に、それぞれの受波器7,8からの信号を切り換えるた
めの切り換え信号を発生させる計測制御回路31と、信
号切り換え器32と、計数した伝播時間値を一時記憶す
る伝播時間記憶回路33を有している。
【0045】次に、この第2の実施例の構成における超
音波変位計測装置1Bの動作について図3ほのか図4を
も含めて説明する。本構成では、伝播時間の測定を時分
割で行うことから、1回の計測につき2回の超音波送波
と伝播時間計数を行う。
【0046】そこで、まず、計数時間の短い基準伝播時
間の測定を行う。このため、計測制御回路31より図4
−(4)に示す計測信号切り換え信号が信号切り換え器
32および伝播時間記憶回路33へ送られる。これによ
り、信号切り換え器32は基準超音波受波器7の受信信
号Srを選択し、受信増幅回路9へつなぐ。また、伝播
時間記憶回路33は伝播時間計測回路11からの計測値
を基準伝播時間として記憶するための準備を行う。
【0047】そして、第1の実施例と同様に計測制御回
路31からの計測開始信号(図4−(1))により一連
の伝播時間測定が実施される。これにより測定された基
準伝播時間trは伝播時間記憶回路33に記憶される
(図4−(6))。
【0048】続いて、測定変位伝播時間を測定するため
に計測制御回路31より変位測定信号に切り換えるため
の切り換え信号が送られ、信号切り換え器32は測定超
音波受波器8の受信信号Smを選択し、受信増幅回路9
へつなぐ。また、伝播時間記憶回路33は伝播時間計数
回路11からの計数値を変位測定伝播時間として記憶す
るための準備を行う。
【0049】同様に、一連の伝播時間測定が実施され、
測定された測定伝播時間tmは伝播時間記憶回路33に
記憶される(図4−(6))。
【0050】最後に、記憶されたそれぞれの伝播時間t
r,tmを読みだし、変位演算回路12において(式
6)が実行されて変位が求められる。
【0051】この構成によれば、受信回路の統合化によ
る小型化、コストの低減のみならず、本発明の2つの伝
播時間比をとるために必要な各受信回路の整合が必然的
に保たれるため、回路のばらつきや、経時変化の影響を
受けないという利点を有する。
【0052】さらに、測定対象物からの反射波を測定す
る場合には基準超音波受波器7を測定超音波受波器8と
兼用にできることは言うまでもない。
【0053】実施例3 図5は本発明に係わる超音波変位計測装置の第3の実施
例における構成を示すブロック図である。
【0054】図5において、この超音波変位計測装置1
Cは、送波する超音波に2つの周波数を混合した混合波
を用いている。そして、基本的には第1の実施例と共通
の構成を成しているが、さらに、後記する周波数選択回
路(53)からの信号により発振周波数が可変する可変
発振器(周波数発生手段)51と、発振器2からの周波
数fと可変発振器51からの周波数fvを混合する周
波数混合回路(周波数混合手段)52と、可変発振器5
1と後記する自己信号周波数通過フィルタ(56,5
6)へ周波数を選択するための信号を発生させる周波数
選択回路(周波数選択手段)53と、計測開始信号およ
び周波数選択回路53の制御信号を発生させる計測制御
回路54を有し、受信回路では受信した混合波から2つ
の周波数差を抽出する周波数差抽出回路(周波数差抽出
手段)55,55と、自己信号選択周波数fmpに合致
した周波数のみ通過させる自己信号周波数通過フィルタ
(自己信号周波数選択手段)56,56を有している。
【0055】次に、この第3の実施例の構成における超
音波変位計測装置1Cの動作について図5のほかに図6
をも含めて説明する。本構成では、計測実行に先立って
混合する2つの周波数の選択を行う。まず、発振器2で
は例えば超音波送・受波器の周波数帯域幅の下限に相当
する周波数fを固定的に発振させる。一方、可変発振
器51では周波数選択回路53からの選択信号により超
音波送・受波器の周波数帯域幅以内において周波数f
以外の周波数fvを発振させる。なお、周波数選択回路
53の選択動作は計測開始信号と同様に、計測制御回路
54からの信号により実行される。
【0056】そして、2つの周波数fとfvは周波数
混合回路52により混合され、図6−(1)の周波数ス
ペクトラムに示す混合波が作成される。続いて、第1の
実施例と同様に計測制御回路54からの計測開始信号を
受けて混合波はバースト波変換回路4によりバースト波
に変換され、電力増幅回路5を経て超音波送波器6より
超音波として計測空間へ放射される。
【0057】超音波送波器6より放射された超音波はそ
れぞれの伝播経路pm,prを通ってそれぞれの超音波
受波器7,8に受波されるが、このとき、計測空間に超
音波送・受波器の周波数帯域に近い周波数の超音波を発
する妨害超音波発生源57、または他の超音波変位計測
装置が存在した場合、この妨害超音波周波数fiも同時
に受波される(図6−(2))。
【0058】これら妨害周波数fiを含んだ受信信号は
そのまま受信増幅回路9,9によって必要な電圧レベル
まで増幅され、周波数差抽出回路55,55において混
合波の周波数f,fvと妨害周波数fiのそれぞれの
周波数差が図6−(3)に示すように抽出される。な
お、周波数差を抽出する具体的な手段として、受信信号
の2乗をとる方法が挙げられる。つまり(妨害周波数f
iは省略)、
【0059】
【式7】 この(式7)の第3項(すなわち、cos(f−f
v)2πt)が求める周波数差Δfに当たる。
【0060】そして、この各周波数差は自己信号周波数
通過フィルタ56,56へ入力される。ここで、自己信
号周波数通過フィルタ56,56は周波数選択回路53
からの自己信号選択周波数fmpつまり、送波した2つ
の周波数の差Δf(fv−f)にあたる周波数のみ通
過させるトラッキングバンドパスフィルタとして動作
し、その結果、送波した混合波のみが受信信号周波数f
rおよびfmとして受信タイミング検出回路10,10
へ送られる(図6−(4))。以降は、第1の実施例と
同様に一連の伝播時間測定が実施され、変位演算回路1
2において(式6)を実行することにより変位が求めら
れる。
【0061】このようにして、妨害周波数fiが存在し
ていても自己の送波した信号を判定できる。
【0062】また、このことから、複数の超音波変位計
測装置を並列運転する場合は、装置毎に周波数選択回路
53の設定を異ならせることにより、相互干渉を伴うこ
となく計測を行うことができ、また、閉塞空間における
計測で送波した超音波の多重反射が発生して前回の計測
時に送波した超音波と今回の計測で送波した超音波とが
ほぼ同時に受波されるような場合には、時間毎に組み合
わせる周波数を変えることで多重反射波か計測波かを判
定できるので誤計測を防止できる。
【0063】さらに、測定対象が高速で移動する場合、
受波する超音波周波数はドップラ効果により周波数がシ
フトすることから、バンドパスフィルタの通過帯域から
外れてしまうことにより自己信号が検出不能になること
があるため、バンドパスフィルタの通過バンド幅を広げ
ることが必要になるが、これは自己信号の選択性を悪化
させることになる。
【0064】しかし、本発明では、比較的近い周波数の
混合波を用いてその周波数差Δfを抽出していることか
らドップラ効果による周波数シフトが一部相殺され、周
波数差Δfのシフト量はわずかになる。従って、自己信
号周波数通過フィルタ56,56の選択性は維持したま
まドップラ効果の問題も同時に解決している。
【0065】なお、図5の受信回路の構成は2系統とな
っているが、第2の実施例と同様に1系統の構成にもで
きることは言うまでもない。
【0066】実施形態1 図7は本発明の請求項4に記載の構成を説明するための
グラフであり、図8はその第1の実施形態による受信増
幅回路9の構成を示すブロック図である。超音波送波器
6の近くでは拡散による減衰がほとんどであるため音圧
レベルは距離に反比例して減衰する。従って、受波器
7,8の受信レベルは図7に点線で示す通りほぼ双曲線
を描く。このため、超音波伝播時間測定の経過時間に比
例して受信感度を高めることにより受信レベルの安定化
を図り、受信タイミングの検出ずれを防止する。
【0067】続いて、この請求項4に係わる第1の実施
形態における動作について図8のほか図9をも含めて説
明する。
【0068】まず、超音波伝播時間測定の開始によって
図9−(2)に示すように伝播時間信号VtmまたはV
trのパルス波が時間信号変換器(時間信号変換手段)
9bに入力される。ここで、時間信号変換器9bはミラ
ー積分回路構成となっているため、その出力である経過
時間信号は図9−(3)に示すように時間に比例して電
圧が増加する。一方、受信信号電圧VsmまたはVsr
は超音波送波器6からの距離に反比例して減少するの
で、図9−(1)に示すように伝播時間測定開始からの
時間経過に反比例して減少する。この受信信号電圧Vs
mまたはVsrは、信号処理に有利な電圧レベルまで反
転増幅構成の初段増幅器9aで増幅され、経過時間信号
とともに可変利得増幅器(受信感度変換手段)9cに入
力される。ここで、可変利得増幅器9cは乗算器であ
り、従って、増幅された受信信号VtmまたはVtrと
時間経過信号の積が演算され、その出力は図9−(4)
に示すように受信信号電圧VtmまたはVtrの減少と
時間経過信号電圧の増加が相殺されて出力電圧が一定と
なる。
【0069】このようにして、図7に実線で示すように
受信信号電圧レベルを一定に保つことができるのであ
る。
【0070】また、図9−(1)のA点は受信タイミン
グを示すもので、伝播時間測定中は例えば5Vの一定を
保っていた伝播時間信号VtmまたはVtrは受信タイ
ミングで測定が終了して0Vになる。これにより、時間
信号変換器9bはFETスイッチTにおいてリセット
が掛かり、経過時間信号電圧は0Vになる。これに伴
い、可変利得増幅器9cの出力も0Vになる。これは、
次回の計測に備えるとともに、一度受信を完了したらそ
れ以降の信号入力を妨げるゲート機能として働き、雑音
対策や後段の処理の簡素化に有利となる。
【0071】実施形態2 図10は本発明の請求項4に記載の構成における第2の
実施形態による受信増幅回路9の構成を示すブロック図
である。この構成は伝播時間計数回路11が論理素子に
よるクロック計数方式を採用した場合に、その伝播時間
計数値を時々刻々読み取り、第1の実施形態の場合と同
様に増幅回路の利得を増加させて受信信号の安定化を図
っている。
【0072】まず、超音波伝播時間測定の開始に先立っ
て計数制御回路11bから伝播時間計数カウンタ11c
にクリア信号が送られ、伝播時間計数カウンタ11cの
計数値が0になる。この計数値は、演算増幅器9dの利
得を可変させるために設けられたラダー抵抗型D/A変
換器9eに逐次伝えられる様に構成されているので、伝
播時間の計数値の増加とともに演算増幅器9dの利得も
増加する。この増加は時間に比例しているため、第1の
実施形態の場合と同様に、時間経過に反比例して減少す
る受信信号電圧VsmまたはVsrは、初段増幅器9a
を介し演算増幅器9dに入力されて受信信号電圧レベル
が一定に保たれる。ここで、ラダー抵抗型D/A変換器
9eのビット分解能は伝播時間計数カウンタ11cのビ
ット数以下でよく、また、変位計測レンジが10mmか
ら100mm程度のように1桁程度の場合は、ラダー抵
抗型D/A変換器9eは8ビット程度の分解能で十分で
あるため、安価で高安定な受信増幅回路9を構成でき
る。
【0073】実施形態3 図11は本発明の請求項5に記載の受信タイミング検出
回路10の構成を示すブロック図である。この受信タイ
ミング検出回路10の構成は、受信信号SmまたはSr
の波高の包絡線を検出する包絡線変換回路10aと、受
信信号をレベル判定するための受信レベル比較用電圧コ
ンパレータ(受信レベル判定手段)10bと、受信信号
のゼロクロスを検出するためのゼロクロス検出用電圧コ
ンパレータ(ゼロクロス検出手段)10cと、ゼロクロ
ス信号の立ち上がりまたは立ち下がりから受信タイミン
グを検出するためのエッジ検出回路10dを有する。
【0074】続いて、この請求項5に係わる実施形態の
動作について図11のほか図12をも含めて説明する。
実際の受信信号として概略図12−(1)に示すような
信号が受信タイミング検出回路10に入力される。そし
て、入力された受信信号SmまたはSrは包絡線変換回
路10aによりバーストsin波から図12−(2)に
示す包絡線変換信号に変換の後に受信レベル比較用電圧
コンパレータ10bへ入力される。ここで、予め設定し
ておいた受信しきい値電圧Vcと包絡線信号とが比較さ
れ、図12−(3)に示すように包絡線信号がしきい値
電圧を超えると受信と判定し、受信レベル比較用電圧コ
ンパレータ10bの出力である受信レベル判定信号を例
えば5Vにする。
【0075】一方、ゼロクロス検出用電圧コンパレータ
10cに入力された受信信号SmまたはSrは0Vと比
較され、図12−(4)に示すように受信信号Smまた
はSrが0Vになる点で電圧遷移するパルス波に変換さ
れる。そして、最終的に図12−(5)に示すように受
信レベル判定信号が5Vで、かつゼロクロス信号の最初
の立ち下がりまたは立ち上がりのエッジを受信タイミン
グとして検出して受信タイミング信号を出力する。
【0076】これにより、受信信号のレベル変動の影響
を受けないで安定した受信タイミングが得られる。
【0077】また、ゼロクロス信号からエッジ検出する
際のエッジは、変位計測レンジ内において受信レベル判
定信号の立ち上がりがゼロクロス信号の1周期以内の変
動に納まり、かつ、最大変位計測時の受信レベル判定信
号の立ち上がり以降の最初のエッジを選択する。
【0078】実施形態4 図13は請求項3,5,6の構成に係わる周波数差抽出
回路(周波数差抽出手段)55および自己信号周波数通
過フィルタ(自己信号周波数選択手段)56の具体的な
回路構成を示すブロック図であり、図14は周波数差抽
出回路55および自己信号周波数通過フィルタ56の実
施形態による動作を説明するための図である。
【0079】周波数抽出についてはすでに2乗演算器に
よる方法を説明しているが、さらに具体的に説明する
と、この構成は受信した混合波から周波数差Δfを求め
るための2乗演算器55aと、混合波の周波数差Δfの
占有帯域のみ通過させるための広帯域バンドパスフィル
タ(BPF1)55bとで構成されている。そして、2
乗演算器55aにより入力周波数の差周波数が計算さ
れ、図14−(1)に示すように低周波側に、その差周
波数のスペクトラムが発生する。また、同時に直流成分
や、図14では省略しているが和周波数等の高調波が発
生する。従って、これら不要な周波数を除去するために
広帯域バンドパスフィルタ(BPF1)55bを通して
差周波数Δfのみを抽出している。このとき、広帯域バ
ンドパスフィルタ(BPF1)55bの通過バンド幅B
w1は混合波の周波数差Δfの最小値から最大値までの
帯域幅に設定する。
【0080】一方、自己信号周波数通過フィルタ56
は、抽出した周波数差Δfを所定の周波数帯まで移動さ
せるための周波数変換回路56aと、移動させた周波数
差Δfから自己信号に相当した周波数のみを通過させる
狭帯域バンドパスフィルタ(BPF2)56bとで構成
されている。
【0081】図5の説明では、自己信号周波数通過フィ
ルタ56は周波数選択回路53からの周波数選択信号f
mpにトラッキングして通過帯域が選択される構成とな
っていたが、図13の構成では逆に図14−(2)に示
すように狭帯域バンドパスフィルタ56bの通過帯域B
PF2を固定し、抽出した周波数差Δfを周波数変換回
路56aにて通過帯域BPF2へ移動させる、いわゆる
スーパーヘテロダイン検波方式をとっている。ここでは
周波数差Δfと周波数選択信号fmpの和の周波数(f
mp+Δf)を、狭帯域バンドパスフィルタ56bの通
過周波数に選んでいるため、周波数選択信号fmpの周
波数は図15に示すように周波数差Δfと狭帯域バンド
パスフィルタ56bの通過周波数fmとの差に設定す
る。また、狭帯域バンドパスフィルタ56bの通過バン
ド幅Bw2は周波数変換時に発生する不要周波数を取り
除くためなるべく狭く設定する。このようにして自己の
送波した信号の周波数差に相当する自己信号周波数fm
を図14−(3)に示すように判定することができる。
【0082】この図13の構成によれば、バンドパスフ
ィルタを簡素化することができ、また、安定度が高いと
いう特長がある。
【0083】実施形態5 図15は請求項7に係わる実施形態を示す表である。こ
こでは一般的な超音波送・受波器として固有振動周波数
が40kHzの超音波送・受波器を用いて説明する。
【0084】一般に超音波送・受波器の有効感度周波数
帯域は±10%程度であるため、発振器2の発振周波数
を36kHzとする。そして、自己信号周波数通過フィ
ルタ56の−20db通過帯域幅を1kHz以下に設定
しているとすると、可変発振器51の周波数fvの設定
値は1kHz以上となり、図15に示すような周波数の
設定が考えられる。また、周波数の組み合わせにはすべ
ての組み合わせの周波数差が重複しないことが必要であ
る。従って、下記式による周波数の設定により図15に
示すようにすべての組み合わせにおいて重複しない周波
数の設定ができる。
【0085】
【式8】
【0086】なお、以上の各回路の実施形態はアナログ
または論理素子によるもので説明してきたが、言うまで
もなく、これらはマイクロコンピュータを用いた演算処
理に置き換えても実現できることはもちろんである。
【0087】
【発明の効果】本発明に係わる超音波変位計測方法によ
れば、請求項1に記載しているように、超音波送・受波
器間の超音波伝播時間を測定して測定対象物までの距離
および/または変位を求めるに際し、超音波送波器に一
定の基準距離を置いた基準超音波受波器と、測定対象物
と共に変位する測定超音波受波器とにより基準伝播時間
および変位測定伝播時間を測定し、基準伝播時間と変位
測定伝播時間の比をとりかつこの比に超音波送波器と基
準超音波受波器との距離を乗じて測定対象物までの距離
および/または変位を求めるようにしたから、簡単な構
成で音速を正確に補償することが可能となり、音速の影
響や周囲の超音波雑音の影響、および複数の計測装置を
近傍にて並列運転する際の相互干渉、ならびに多重反射
波の影響を低減して、計測応答性を低下させることな
く、測定対象物までの距離および/または変位を高応答
でかつ高精度に計測することが可能になるという著しく
優れた効果がもたらされる。
【0088】また、本発明に係わる超音波変位計測装置
によれば、請求項2に記載しているように、超音波送・
受波器間の超音波伝播時間を測定して測定対象物までの
距離および/または変位を求める超音波変位計測装置に
おいて、超音波送波器と、超音波送波器に一定の基準距
離を置いて固定した基準超音波受波器と、測定対象物に
取り付けるかまたは測定対象物からの反射波を受波する
ように取り付けた測定超音波受波器を備えると共に、基
準超音波受波器および測定超音波受波器による超音波受
波によって基準伝播時間および変位測定伝播時間を測定
する伝播時間測定手段を備え、基準伝播時間と変位測定
伝播時間の比をとってこの比に超音波送波器と基準超音
波受波器との距離を乗じて測定対象物までの距離および
/または変位を求める変位演算手段を備えた構成として
いることから、簡単な構成で音速を正確に補償すること
が可能となり、音速の影響や周囲の超音波雑音の影響、
および複数の計測装置を近傍にて並列運転する際の相互
干渉、ならびに多重反射波の影響を低減して、計測応答
性を低下させることなく、測定対象物までの距離および
/または変位を高応答でかつ高精度に計測することが可
能になるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0089】また、送信信号に複数の周波数を混合した
バースト波を用い、または、混合する周波数の組み合わ
せを時間または計測装置毎に切り替えて区別したバース
ト波を用い、受信信号に対しては、送信した混合周波数
の差に合致したまたは混合周波数に対応した周波数信号
を受信信号と判定することにより、簡単でかつ安価な構
成で、周囲の超音波雑音の影響および複数の超音波変位
計測装置を並列運転する際の相互干渉ならびに多重反射
波の影響のそれぞれの影響を低減して、計測応答性を低
下させることなく正確に測定対象物までの距離および/
または変位計測を行うことができるという著しく優れた
効果がもたらされる。
【0090】さらに、受信感度制御により受信レベルの
安定化を図り、受信レベルのしきい値と、受信信号のゼ
ロクロス点により受信タイミングを得ることによって、
高い測定分解能を得ることが可能であるという著しく優
れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる超音波変位計測装置の第1の実
施例を示す装置ブロック図である。
【図2】第1の実施例の動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【図3】本発明に係わる超音波変位計測装置の第2の実
施例を示す装置ブロック図である。
【図4】第2の実施例の動作を説明するタイミングチャ
ートである。
【図5】本発明に係わる超音波変位計測装置の第3の実
施例を示す装置ブロック図である。
【図6】第3の実施例の動作を説明する周波数スペクト
ラム図である。
【図7】超音波の減衰と請求項4に係わる受信感度可変
手段の効果を示すグラフである。
【図8】請求項4に係わる受信感度可変手段の第1の実
施形態を示す回路ブロック図である。
【図9】図8の実施形態の動作を説明するタイミングチ
ャートである。
【図10】請求項4に係わる受信感度可変手段の第2の
実施形態を示す回路ブロック図である。
【図11】請求項4に係わる受信タイミング検出手段の
実施形態を示す回路ブロック図である。
【図12】図11の実施形態の動作を説明するタイミン
グチャートである。
【図13】請求項3,5,6に係わる周波数差抽出回路
および自己信号周波数通過フィルタの一実施形態による
具体的な回路構成を示すブロック図である。
【図14】図13の実施形態の動作を説明する周波数ス
ペクトラム図である。
【図15】請求項6および7に係わる実施形態における
周波数組み合わせを示す説明図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C 超音波変位計測装置 2 発振器 3 計測制御回路 4 バースト波変換回路(バースト波変換手段) 5 電力増幅回路 6 超音波送波器(超音波変換手段) 7 基準超音波受波器(超音波変換手段) 8 測定超音波受波器(超音波変換手段) 9 受信増幅回路 9a 初段増幅器 9b 時間信号変換器(時間信号変換手段) 9c 可変利得増幅器(受信感度可変手段) 9d 演算増幅器 9e R−2Rラダー抵抗型D/A変換器 10 受信タイミング検出回路(受信タイミング検出手
段) 10a 包絡線変換回路 10b 受信レベル比較用電圧コンパレータ(受信レベ
ル判定手段) 10c ゼロクロス検出用電圧コンパレータ(ゼロクロ
ス検出手段) 10d エッジ検出回路 11 伝播時間計数回路(伝播時間測定手段) 11a 計数クロック発振器 11b 計数制御回路 11c 伝播時間計数カウンター 11d 伝播時間計数ラッチレジスター 12 変位演算回路(変位演算手段) 31 計測制御回路 32 信号切り換え器 33 伝播時間記憶回路 51 可変発振器(周波数発生手段) 52 周波数混合回路(周波数混合手段) 53 周波数選択回路(周波数選択手段) 54 計測制御回路 55 周波数差抽出回路(周波数差抽出手段) 55a 2乗演算器 55b 広帯域バンドパスフィルタ(BPF1) 56 自己信号周波数通過フィルタ(自己信号周波数選
択手段) 56a 周波数変換回路 56b 狭帯域バンドパスフィルタ(BPF2) 57 妨害超音波発生源 Lm 測定変位距離 Lr 基準距離 Sm 測定受信信号 Sr 基準受信信号 to 伝播時間測定開始タイミング tm 測定伝播時間 tr 基準伝播時間 tcm 測定伝播時間補正値 tcr 基準伝播時間補正値 f 固定発振周波数 fv 可変発振周波数 fvr 可変発振周波数設定分解能 fmp 自己信号選択周波数 fi 妨害超音波周波数 fm 測定受信信号周波数 fr 基準受信信号周波数 Δf 周波数差抽出周波数 pm 測定超音波伝播経路 pr 基準超音波伝播経路 pi 妨害超音波伝播経路 Vsm 測定受信信号電圧 Vsr 基準受信信号電圧 Vtm 測定伝播時間信号電圧 Vtr 基準伝播時間信号電圧 Vc 受信しきい値電圧 Bw1 広帯域バンドパスフィルタの通過バンド幅 BPF1 広帯域バンドパスフィルタの周波数特性 Bw2 狭帯域バンドパスフィルタの通過バンド幅 BPF2 狭帯域バンドパスフィルタの周波数特性

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波送・受波器間の超音波伝播時間を
    測定して測定対象物までの距離および/または変位を求
    めるに際し、超音波送波器に一定の基準距離を置いた基
    準超音波受波器と、測定対象物と共に変位する測定超音
    波受波器とにより基準伝播時間および変位測定伝播時間
    を測定し、基準伝播時間と変位測定伝播時間の比をとり
    かつこの比に超音波送波器と基準超音波受波器との距離
    を乗じて測定対象物までの距離および/または変位を求
    めることを特徴とする超音波変位計測方法。
  2. 【請求項2】 超音波送・受波器間の超音波伝播時間を
    測定して測定対象物までの距離および/または変位を求
    める超音波変位計測装置において、超音波送波器と、超
    音波送波器に一定の基準距離を置いて固定した基準超音
    波受波器と、測定対象物に取り付けるかまたは測定対象
    物からの反射波を受波するように取り付けた測定超音波
    受波器を備えると共に、基準超音波受波器および測定超
    音波受波器による超音波受波によって基準伝播時間およ
    び変位測定伝播時間を測定する伝播時間測定手段を備
    え、基準伝播時間と変位測定伝播時間の比をとってこの
    比に超音波送波器と基準超音波受波器との距離を乗じて
    測定対象物までの距離および/または変位を求める変位
    演算手段を備えたことを特徴とする超音波変位計測装
    置。
  3. 【請求項3】 超音波送・受波器間の超音波伝播時間を
    測定して測定対象物までの距離および/または変位を求
    める超音波変位計測装置において、異なる周波数を複数
    発生させる周波数発生手段と、複数の周波数を混合させ
    る周波数混合手段と、混合波をバースト波にするバース
    ト波変換手段と、超音波を送信しかつ受信する超音波変
    換手段と、受信した信号の主要周波数差を抽出する周波
    数差抽出手段と、送信した混合波の周波数差に合致した
    信号のみを通過させる自己信号周波数選択手段を備え、
    異なる複数の周波数の混合バースト波を送信しかつその
    周波数の差に合致した受信信号のみを自己信号として通
    過させることを特徴とする超音波変位計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の超音波変位計
    測装置において、受信感度を制御する受信感度可変手段
    と、超音波伝播時間測定の経過時間に比例した信号を発
    生させる時間信号変換手段を備え、経過時間に比例して
    受信感度を高めて受信信号レベルの安定化を行うことを
    特徴とする超音波変位計測装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または3に記載の超音波変位計
    測装置において、受信信号の周波数をより高い周波数に
    変換する周波数変換手段と、受信信号のレベルが所定の
    しきい値を超えたことを検出する受信レベル判定手段
    と、受信信号のゼロクロス点を検出するゼロクロス検出
    手段と、受信レベル判定信号とゼロクロス検出信号の論
    理積をとる受信タイミング検出手段を備え、受信レベル
    が所定のしきい値を超えかつ受信信号が最初にゼロクロ
    スした時点を超音波受信タイミングとすることを特徴と
    する超音波変位計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の超音波変位計測装置に
    おいて、混合する周波数の組み合わせを切り替える周波
    数選択手段と、選択された混合周波数に応じて自己信号
    周波数を選択する自己信号周波数選択手段を備え、それ
    ぞれの選択を時間的にまたは計測装置毎に切り換えるこ
    とを特徴とする超音波変位計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の超音波変位計測装置に
    おいて、混合する周波数のうち1つを、使用する超音波
    送・受波器の周波数帯域幅の上限または下限の周波数に
    選び、その他の周波数を周波数帯域以内において各組み
    合わせによる周波数差が重複しない周波数に選ぶことを
    特徴とする超音波変位計測装置。
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