JPH11304017A - 消防ポンプ用放水弁 - Google Patents

消防ポンプ用放水弁

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JPH11304017A
JPH11304017A JP10736998A JP10736998A JPH11304017A JP H11304017 A JPH11304017 A JP H11304017A JP 10736998 A JP10736998 A JP 10736998A JP 10736998 A JP10736998 A JP 10736998A JP H11304017 A JPH11304017 A JP H11304017A
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Mitsuo Hirose
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土砂等により逆流防止弁体が動かなくなる事
態の発生を防止することができる消防ポンプ用放水弁を
得る。 【解決手段】 消火水が通る水路1を有する筒状弁座2
の先端側にケーシング4を取り付ける。ケーシング4に
は、筒状弁座2の水路の垂直部に対して交差する方向に
吐出口3を設ける。ケーシング4内には、逆流防止弁体
5を組み込む。逆流防止弁体5は、水圧が作用しない状
態では自重で筒状弁座2の先端に当接して水路1を閉と
し、水路1に消火水が供給された時にはその水圧で筒状
弁座2の先端から離れて水路を開にするようにする。ケ
ーシング4内には、外部のハンドル6の操作で吐出口3
を開閉する円弧状曲面体よりなるボール状弁体7を回転
自在に組み込む。逆流防止弁体5はスイング支点部5b
を中心にしてスイング動作をするスイング弁体5´によ
り構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消防ポンプの吐出
側に配置されて消火水の供給と遮断の制御に用いる消防
ポンプ用放水弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来のこの種の消防ポンプ用放
水弁の構造を示したものである。この消防ポンプ用放水
弁は、消火水が通る縦向きの水路1を有するアルミ鋳物
等からなる筒状弁座2と、この筒状弁座2の先端側外周
にその周方向に回転自在に取り付けられていて筒状弁座
2の水路1の垂直部に対して交差する横向きの吐出口3
を有するアルミ鋳物等からなるケーシング4と、ケーシ
ング4内に組み込まれていて水圧が作用しない状態では
自重で筒状弁座2の先端に当接して水路1を閉としてい
て、該水路1に消火水が供給された時にはその水圧で筒
状弁座2の先端から離れて該水路1を開とする逆流防止
弁体5と、ケーシング4内に回転自在に組み込まれてい
て外部のハンドル6の操作で吐出口3を開閉する円弧状
曲面体よりなるアルミ鋳物等からなるボール状弁体7と
を備えた構造になっている。この場合、筒状弁座2とこ
れに嵌合されるケーシング4の筒部4aとの間には、ケ
ーシング4を回転自在にするためのステンレスボール8
と止水するためのOリング9とが介在されている。ま
た、吐出口3はケーシング4のネックフランジ部4bに
設けられている。逆流防止弁体5はその中心に垂直向き
で弁棒10を備え、この弁棒10の上端はケーシング4
の上壁部に設けられたガイド孔11内に昇降自在に嵌め
込まれている。ボール状弁体7は、ブラケット部7aで
水平向きの回転軸12に固定され、この回転軸12はケ
ーシング4を水密状態を保って回転自在に貫通してい
て、ケーシング4の外でこの回転軸12にハンドル6が
水平方向に円弧運動できるように固定されている。吐出
口3を形成するネックフランジ部4bの内周には、ボー
ル状弁体7で止水する際に該ボール状弁体7が接触して
シールする弁座13が設けられている。回転軸12は、
ボール状弁体7の両側のブラケット部7aの側面から外
向きに突設されていて、ケーシング4の軸受部に水密状
態を保って回転自在に支持されている。吐出口3と筒状
弁座2との間のケーシング4の下部にはドレインプラグ
14が設けられている。
【0003】このような消防ポンプ用放水弁は、待機時
にはハンドル6が図示のa位置にあり、この状態ではボ
ール状弁体7がシールする弁座13に接触して吐出口3
を閉鎖している。またこの状態では、逆流防止弁体5が
その自重で下降して筒状弁座2の先端に当接して水路1
を閉としている。また、ハンドル6を図示のa位置から
b位置に移動させると、吐出口3を閉鎖していたボール
状弁体7が弁座13から離れて図示の位置、即ち吐出口
3と筒状弁座2との間のケーシング4内の下部に移動
し、吐出口3が解放され、放水が開始される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2に
示す構造の消防ポンプ用放水弁では、ガイド孔11内に
土砂等が入り込むと、逆流防止弁体5が動かなくなる問
題点があった。また、図2に示す構造の消防ポンプ用放
水弁では、逆流防止弁体5が垂直向きで弁棒10を備
え、この弁棒10の上端をケーシング4の上壁部に設け
られたガイド孔11内に昇降自在に嵌め込んで取付けて
いるので、逆流防止弁体5の取付け構造が複雑化し、コ
スト高になると共に保守も面倒になる問題点があった。
【0005】本発明の目的は、土砂等により逆流防止弁
体が動かなくなる事態の発生を防止することができる消
防ポンプ用放水弁を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、逆流防止弁体の保守
や点検を容易に行える消防ポンプ用放水弁を提供するこ
とにある。
【0007】本発明の他の目的は、逆流防止弁体の保守
や点検を容易に行えるタイプであるにも拘らず、吐出口
の向きの変更も支障なく行える消防ポンプ用放水弁を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、消火水が通る
水路を有する筒状弁座と、該筒状弁座の先端側に取り付
けられていて筒状弁座の水路の垂直部に対して交差する
方向に吐出口を有するケーシングと、ケーシング内に組
み込まれていて水圧が作用しない状態では自重で筒状弁
座の先端に当接して水路を閉としていて、水路に消火水
が供給された時にはその水圧で筒状弁座の先端から離れ
て水路を開とする逆流防止弁体と、ケーシング内に回転
自在に組み込まれていて外部のハンドルの操作で吐出口
を開閉する円弧状曲面体よりなるボール状弁体とを備え
た消防ポンプ用放水弁を改良するものである。
【0009】本発明に係る消防ポンプ用放水弁において
は、逆流防止弁体はスイング支点部を中心にしてスイン
グ動作をするスイング弁体により構成されていることを
特徴とする。
【0010】このように逆流防止弁体がスイング支点部
を中心にしてスイング動作をするスイング弁体により構
成されていると、ケーシングのガイド孔内に昇降自在に
嵌め込まれる弁棒がなくなるので、ガイド孔内に土砂等
が入り込むことにより逆流防止弁体が動かなくなる事態
の発生を回避でき、消防ポンプ用放水弁の信頼性を向上
させることができる。
【0011】この場合、スイング弁体は、筒状弁座とケ
ーシングとのフランジによる連結部の箇所に組み込むこ
とが好ましい。このような構造にすると、スイング弁体
の保守点検をフランジによる連結部を外すことにより容
易に行うことができる。
【0012】また、筒状弁座には消防ポンプに対して回
転自在に取付けるための取付け部を設ることが好まし
い。このような構造にすると、筒状弁座とケーシングと
のフランジによる連結部にスイング弁体が組み込まれて
いても、筒状弁座が消防ポンプに対して回転自在になっ
ており、逆流防止弁体の保守や点検を容易に行えるタイ
プであるにも拘らず、吐出口の向きの変更も支障なく行
うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る消防ポンプ
用放水弁における実施の形態の一例を示す縦断面図であ
る。なお、前述した図2と対応する部分には、同一符号
を付けて示している。
【0014】この消防ポンプ用放水弁においては、逆流
防止弁体は屈曲自在部からなるスイング支点部5bを中
心にしてスイング動作をするスイング弁体5´により構
成されている。このスイング弁体5´は、筒状弁座2と
ケーシング4とのフランジ2f,4fによる連結部15
の箇所に組み込まれている。即ち、スイング弁体5´は
外周にゴム製の環状縁部5aを備え、この環状縁部5a
内にゴム製で円板状をしたスイング弁体5´がその一部
のゴム製の屈曲自在部からなるスイング支点部5bで屈
曲自在に連結された構造になっている。このゴム製で円
板状をしたスイング弁体5´の中央部には、補強体兼ウ
エイト16がボルト,ナット等の取付け具17で取付け
られている。このようなスイング弁体5´は、環状縁部
5aを筒状弁座2とケーシング4とのフランジ2f,4
fで挟んで図示しないボルトとナットとで締結すること
により連結部15に組み込まれている。連結部15は、
筒状弁座2の水路1の垂直軸部に対して傾斜する向きで
設けられている。ケーシング4の上部内面には、スイン
グ弁体5´の上昇限界を定めるストッパー18が設けら
れている。筒状弁座2には、図示しない消防ポンプに対
して回転自在に取付ける筒状の取付け部2aが設けられ
ている。この取付け部2aの内面には、図示しない消防
ポンプの筒部との間のシールをするOリング9が支持さ
れている。また、取付け部2aの内面には、該取付け部
2aが図示しない消防ポンプの筒部から脱落しないよう
に係止する図示しない係止リングを嵌める環状溝19が
設けられている。その他の構成は、前述した図2と同様
な構造になっている。
【0015】このようなスイング弁体5´を備えた消防
ポンプ用放水弁は、待機時にはハンドル6が図示のa位
置にあり、この状態ではボール状弁体7がシールする弁
座13に接触して吐出口3を閉鎖している。またこの状
態では、スイング弁体5´がその自重で下降して筒状弁
座2の先端に当接して水路1を閉としている。
【0016】消防ポンプを作動させると、水路1に流入
した消火水の水圧によりスイング弁体5´がスイング支
点部5bで曲がって押上げられて水路1が開となる。ス
イング弁体5´はその取付け具17がケーシング4の上
部内面のストッパー18に当たった状態で停止してい
る。
【0017】この状態でハンドル6を図示のa位置から
b位置に移動させると、吐出口3を閉鎖していたボール
状弁体7が弁座13から離れて図示の位置、即ち吐出口
3と筒状弁座2との間のケーシング4内の下部に移動
し、吐出口3が解放され、放水が開始される。このとき
吐出口3が放水作業を行う方向に向くように、ケーシン
グ4及び筒状弁座2は図示しない消防ポンプの筒部に対
して回転させることができる。
【0018】消防ポンプを運転しながらハンドル6を図
示のb位置からa位置に移動させると、ボール状弁体7
が弁座13に接触して吐出口3が閉鎖され、放水が停止
する。この状態で消防ポンプの運転を停止すると、スイ
ング弁体5´を押し上げる水圧がなくなるので、スイン
グ弁体5´が下降して筒状弁座2の上端に接触して水路
1を閉じる。このため落水が防止され、消防ポンプの運
転を開始すれば呼び水をすることなく直ちに消火水の吐
出を開始することができる。
【0019】本例のように、逆流防止弁体5がスイング
弁体5´により構成されていると、図2に示す従来例の
ようにケーシング4のガイド孔11内に昇降自在に嵌め
込まれる弁棒10がなくなるので、ガイド孔11内に土
砂等が入り込むことにより逆流防止弁体5が動かなくな
る事態の発生を回避でき、消防ポンプ用放水弁の信頼性
を向上させることができる。
【0020】また、スイング弁体5´を、筒状弁座2と
ケーシング4とのフランジ2f,4fによる連結部15
に組み込むと、スイング弁体5´の保守点検をフランジ
2f,4fによる連結部15を外すことにより容易に行
うことができる。
【0021】また、筒状弁座2には消防ポンプに対して
回転自在に取付けるための取付け部2aを設ると、筒状
弁座2とケーシング4とのフランジ2f,4fによる連
結部15にスイング弁体5´が組み込まれていても、筒
状弁座2が消防ポンプに対して回転自在になっており、
逆流防止弁体の保守や点検を容易に行えるタイプである
にも拘らず、吐出口3の向きの変更も支障なく行うこと
ができる。
【0022】また、スイング支点部5bは、ヒンジによ
り構成することもできる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る消防ポ
ンプ用放水弁では、逆流防止弁体がスイング支点部を中
心にしてスイング動作をするスイング弁体により構成さ
れているので、ケーシングのガイド孔内に昇降自在に嵌
め込まれる弁棒がなくなり、このためガイド孔内に土砂
等が入り込むことにより逆流防止弁体が動かなくなる事
態の発生を回避でき、消防ポンプ用放水弁の信頼性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消防ポンプ用放水弁における実施
の形態の一例を示す縦断面図である。
【図2】従来の消防ポンプ用放水弁の縦断面図である。
【符号の説明】 1 水路 2 筒状弁座 2a 取付け部 2f フランジ 3 吐出口 4 ケーシング 4a 筒部 4b ネックフランジ部 4f フランジ 5 逆流防止弁体 5´ スイング弁体 5a 環状縁部 5b スイング支点部 6 ハンドル 7 ボール状弁体 7a ブラケット部 8 ステンレスボール 9 Oリング 10 弁棒 11 ガイド孔 12 回転軸 13 弁座 14 ドレインプラグ 15 連結部 16 補強体兼ウエイト 17 取付け具 18 ストッパー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消火水が通る水路を有する筒状弁座と、
    前記筒状弁座の先端側に取り付けられていて前記筒状弁
    座の前記水路の垂直部に対して交差する方向に吐出口を
    有するケーシングと、前記ケーシング内に組み込まれて
    いて水圧が作用しない状態では自重で前記筒状弁座の先
    端に当接して前記水路を閉としていて、前記水路に消火
    水が供給された時にはその水圧で前記筒状弁座の先端か
    ら離れて前記水路を開とする逆流防止弁体と、前記ケー
    シング内に回転自在に組み込まれていて外部のハンドル
    の操作で前記吐出口を開閉する円弧状曲面体よりなるボ
    ール状弁体とを備えた消防ポンプ用放水弁において、 前記逆流防止弁体はスイング支点部を中心にしてスイン
    グ動作をするスイング弁体により構成されていることを
    特徴とする消防ポンプ用放水弁。
  2. 【請求項2】 前記スイング弁体は前記筒状弁座と前記
    ケーシングとのフランジによる連結部の箇所に組み込ま
    れていることを特徴とする請求項1に記載の消防ポンプ
    用放水弁。
  3. 【請求項3】 前記筒状弁座には消防ポンプに対して回
    転自在に取付けるための取付け部が設けられていること
    を特徴とする請求項2に記載の消防ポンプ用放水弁。
JP10736998A 1998-04-17 1998-04-17 消防ポンプ用放水弁 Expired - Lifetime JP3909733B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2474523C2 (ru) * 2009-11-24 2013-02-10 Протехна С.А. Резервуар для хранения и транспортировки жидкостей
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