JPH11302548A - 硬化性着色樹脂組成物、インク、カラーフィルタ、液晶パネル、コンピュータ及びカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

硬化性着色樹脂組成物、インク、カラーフィルタ、液晶パネル、コンピュータ及びカラーフィルタの製造方法

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JPH11302548A
JPH11302548A JP11117198A JP11117198A JPH11302548A JP H11302548 A JPH11302548 A JP H11302548A JP 11117198 A JP11117198 A JP 11117198A JP 11117198 A JP11117198 A JP 11117198A JP H11302548 A JPH11302548 A JP H11302548A
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color filter
ink
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colored
light
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JP11117198A
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English (en)
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Masafumi Hirose
雅史 広瀬
Akio Kashiwazaki
昭夫 柏崎
Katsuhiro Shirota
勝浩 城田
Koichiro Nakazawa
広一郎 中澤
Yoshihisa Yamashita
佳久 山下
Mayumi Yokoyama
真由美 横山
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、耐光性及び耐熱性に優れた青色画素
部を有するカラーフィルタを提供すること。 【解決手段】 含窒素芳香環を有するポルフィラジン誘
導体からなる顔料と、必要に応じてフタロシアニン誘導
体からなる顔料を組み合わせて、カラーフィルタの青色
画素部の着色を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーフィルタの形
成に好適に用い得る硬化性着色樹脂組成物、インクジェ
ット記録用のインク、カラーテレビ、パーソナルコンピ
ュータ等に使用されているカラー液晶ディスプレイのカ
ラーフィルタ、このようなカラーフィルタの製造方法、
及びこの様なカラーフィルタを用いた液晶パネルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタはカラー液晶ディスプレ
イの貴重な構成部品で、このフィルタは透明基板上に赤
(R)、緑(G)、青(B)の三原色からなる画素を繰
返して多数配列した構造をしている。近年パーソナルコ
ンピュータ、特に携帯用のパーソナルコンピュータの発
達にともない、液晶ディスプレイ、特にカラー液晶ディ
スプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら更
なる普及のためにはコストダウンが必要であり、特にコ
スト的に比重の高いカラーフィルタのコストダウンに対
する要求が高まっている。従来から、カラーフィルタの
要求特性を満足しつつ上記要求に応えるべく種々のカラ
ーフィルタの製造方法が試みられている。以下にカラー
フィルタの代表的な製造方法を説明する。
【0003】もっとも多く用いられている第1の方法が
染色法である。染色法は染色用の材料である水溶性の高
分子材料に感光剤を添加して感光化したものを用いて、
これをフォトリソグラフィー工程により透明支持体上に
所望の形状にパターニングした後、得られたパターンを
染色浴に浸漬し着色パターンを得る。これを3回繰り返
してR、G、Bのカラーフィルタを形成するものであ
る。
【0004】次に多く用いられている第2の方法は顔料
分散法であり、近年染色法に取って変わりつつある。こ
の方法は、まず基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を
形成し、これをパターニングすることにより単色のパタ
ーンを得る。さらにこの工程を3回繰り返すことによ
り、R、G、Bの3色のカラーフィルタを形成するもの
である。
【0005】第3の方法として電着法がある。この方法
はまず基板上に透明電極をパターニングする。次に顔
料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬し、第1
の色を電着する。この工程を3回繰り返してR、G、B
のカラーフィルタ層を形成し、最後に焼成することによ
りカラーフィルタを形成するものである。
【0006】第4の方法として印刷法がある。この方法
は、熱硬化牲樹脂に顔料を分散させた塗料を、繰り返し
印刷により3色R、G、Bを塗り分けた後、着色層であ
る樹脂を加熱硬化させ着色層を形成してカラーフィルタ
を形成するものである。
【0007】更に、インクジェット方式を用いたカラー
フィルタの製造方法が提案されている(特開昭59−7
5205号公報、特開昭63−235901号公報、特
開平1−217302号公報、特開平4−123005
号公報など)。この方法はレッド(R)、グリーン
(G)及びブルー(B)の色素を各々含有する着色液
(以下インク)をフィルタ基板にノズルから噴射し、該
インクをフィルタ基板上に付着・乾燥させて画素を形成
させてフィルタを形成するものである。この方法によれ
ばR、G、Bの各着色層の形成を一度に行なうことがで
き、更にインクを画素形成部分に付着させればよく、イ
ンクの無駄が生じない為、大幅に生産性を向上させるこ
とができ、またコストの低減を図ることができる。
【0008】青色画素を形成するための色素としては従
来フタロシアニン化合物が多く用いられてきている。フ
タロシアニン化合物はその強固な構造のために、耐光
性、耐熱性などの諸特性において優れ、更に、合成が容
易であり、しかも吸光係数、透過率等の光学的な特性に
おいても優れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】カラーフィルタの性能
を更に高度なものとする上で、青色画素部の透過率をよ
り向上させる試みがなされており、その1つの方法とし
て、三波長管の青色輝線と青色画素部の透過率が最大と
なる波長を一致させる方法があり、そのめの手段が特開
昭60−130715号公報、特開平7−253577
号公報に開示されている。
【0010】ところが、フタロシアニン化合物をカラー
フィルタの青色画素部の主成分色素として用いた場合、
青色画素部の透過率が最大となる波長は、三波長管の輝
線ピークより長波長側となり、かかる改善効果を得るに
は不適当である場合が多い。そこで、溶剤溶解性、吸光
係数が高く、かつカラーフィルタ用の色素として用いた
場合に耐光性、耐熱性に優れ、しかも最大透過率を示す
波長が三波長管に合う、すなわち三波長管において透明
性の高い青色画素部の形成に好適な色素が求められてい
る。
【0011】一方、インクジェット方式で吐出させてカ
ラーフィルタを製造する際に用いるインクに対しては例
えば下記のような特性をより高いレベルで満たすものが
好ましい。 a)カラーフィルタ着色部(画素)の高い透明性。 b)カラーフィルタ着色部(画素)面積の経時変化(以
上「にじみ」と称する)の抑制。 c)カラーフィルタ着色部(画素)の高い密着性。 d)カラーフィルタ着色部(画素)の高い耐光性。 e)インクジェット記録方法で吐出させるときの高い吐
出安定性。
【0012】即ちインクジェット法を用いたカラーフィ
ルタの作成方法が従来のカラーフィルタの製法と大きく
異なる点の一つは、図6に示した様に例えば染料濃度の
高いインク24を基板1の画素形成部のみに選択的に付
着させ、その後にインク中の溶媒もしくは分散媒(水や
有機溶媒等)を蒸発させて画素を形成させる点にある。
しかし本発明者らのこれまでの検討によれば、用いるイ
ンクによっては基板上に付着したインク24の基板上で
の乾燥過程において、インク中の色材として染料を用い
た場合にはそれが結晶化し、得られる画素の透明性が低
下したり、溶媒が蒸発しきらなかったことに起因する画
素を形成する染料の経時的なマイグレーションにより画
素ににじみが発生するといった現象が認められた。また
画素中の溶媒の残存は、基板との何らかの相互作用によ
り密着性の低下、熱分解による活性酸素等の影響による
耐光性の低下が認められることもあった。従ってカラー
フィルタの形成用のインクとしてインクとして見た場
合、上記a)〜d)に示した様な特性をより高いレベル
で満たすインクが好ましい。
【0013】一方、インクジェット用インクとしては安
定した吐出性能及び吐出精度を備えていることが好まし
いことは言うまでもない。
【0014】本発明者らの検討によれば、含窒素芳香環
を有るポルフィラジン誘導体からなる青色顔料を用いる
ことで、上述したカラーフィルタの青色画素部の形成に
おける課題や要求される特性を達成できるとの知見を得
た。
【0015】本発明の目的は、カラーフィルタの青色画
素部の形成に好適な、硬化性着色樹脂組成物、この樹脂
組成物を用いて形成された青色画素部を有するカラーフ
ィルタ及びその製造方法を提供することにある。
【0016】本発明の他の目的は上記a)〜e)の特性
をより高いレベルで満たし、更に吐出安定性や着弾点精
度の良好なインクを提供する点にある。また本発明は透
明性、耐光性、耐熱性にも優れた青色のフィルタ部を備
えたカラーフィルタを提供することを他の目的とする。
【0017】また、本発明は透明性が高く、にじみが少
なく、また密着牲に優れた青色のフィルタ部を有するカ
ラーフィルタの低コストで製造する方法を提供すること
を目的とする。また、本発明は高品質な液晶パネルを提
供することそ目的とする。更に、本発明は高品質な画像
表示部を備えたコンピュータを提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するこ
とのできる本発明の一態様にかかる硬化性着色樹脂組成
物は、顔料と硬化性樹脂とを含み、顔料として含窒素芳
香環を有するポルフィラジン誘導体が含有されているこ
とを特徴とする。
【0019】上記の目的を達成することのできる本発明
の一態様にかかるインクジェット記録用のインクは、顔
料を含有するインクジェット用のインクにおいて、顔料
が含窒素芳香環を有するポルフィラジン誘導体を含むこ
とを特徴とする。
【0020】また上記の目的を達成することのできる本
発明の一態様にかかるカラーフィルタは、光透過性基
板、及び該基板上の所定の位置に青の着色画素を備えて
いるカラーフィルタにおいて、該着色画素が、含窒素芳
香環を有するポルフィラジン誘導体からなる顔料を含む
ことを特徴とする。
【0021】また上記の目的を達成することのできる本
発明の一態様にかかる液晶パネルは、光透過性基板、及
び該基板上の所定の位置に青の着色画素を備え、該着色
画素が含窒素芳香環を有するポルフィラジン誘導体から
なる顔料を含むカラーフィルタと該カラーフィルタに対
向配置されているパネル基板を有し、該カラーフィルタ
と該パネル基板との間に液晶化合物が封入されているこ
とを特徴とする。
【0022】また上記の目的を達成することのできる本
発明の一態様にかかるコンピュータは、光透過性基板、
及び該基板上の所定の位置に青の着色画素を備え、該着
色画素が含窒素芳香環を有するポルフィラジン誘導体か
らなる顔料を含むカラーフィルタと該カラーフィルタに
対向配置されているパネル基板を有し、該カラーフィル
タと該パネル基板との間に液晶化合物が封入されている
液晶パネルを画像表示部として備えていることを特徴と
する。
【0023】また上記の目的を達成することのできるカ
ラーフィルタの製造方法の一態様は、光透過性基板上の
所定位置に上記の硬化性着色樹脂組成物を硬化させて得
られる着色画素を形成する工程を有することを特徴とす
る。
【0024】また上記の目的を達成することのできるカ
ラーフィルタの製造方法の一態様は、含窒素芳香環を有
するポルフィラジン誘導体からなる顔料を含むインクを
インクジェット法を用いて光透過性基板に向けて吐出さ
せ、該基板上の所定の位置に付着させて、着色画素を形
成する工程を有することを特徴とする。
【0025】また上記の目的を達成することのできるカ
ラーフィルタの製造方法の他の態様は、含窒素芳香環を
有するポルフィラジン誘導体からなる顔料と硬化性樹脂
とを含むインクをインクジェット法を用いて光透過性基
板に向けて吐出させ、該基板表面の所定の位置に付着さ
せ、次いで該インク中の硬化性樹脂を硬化せしめて着色
画素を形成する工程を有することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下の本発明の各態様について説
明する。
【0027】(顔料)本発明において用いられる青用の
顔料は、含窒素芳香環を有するポルフィラジン誘導体を
含む。この含窒素芳香環を有するポルフィラジン誘導体
としては、下記式(1)で示される構造を有するものを
挙げることができる。
【0028】
【化7】 [式(1)中、A1〜A4は各々独立して未置換またはハ
ロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、アリール基及びア
ルコキシ基から選択される置換基で置換された芳香族
環、もしくは未置換またはハロゲン原子、ニトロ基、ア
ルキル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる基
で置換された含窒素複素芳香族環であり、A 1〜A4の少
なくとも一つは含窒素複素芳香族環であり、Mは2つの
水素原子または2価の金属、或いは3価または4価の金
属誘導体である。] A1〜A4を構成し得る芳香環としては、例えば以下の式
(3)〜(9)に示す構造のものを挙げることができ
る。但し、A1〜A4の全てが同時に式(9)の構造をと
ることはない。
【0029】
【化8】 上記の式(3)〜(9)中、R1〜R18は各々独立して
水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等)、ニトロ基、炭素数1〜
3の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基で置換されてい
てもよいアルキル基、炭素数1〜3の直鎖状または分岐
鎖状のアルキル基で置換されていてもよいアリール基、
炭素数1〜3の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基で置
換されていてもよいアルコキシル基及び水酸基から選ば
れる基である。
【0030】Mとしての2価の金属としては、Cu、Z
n、Fe、Co、Ni、Ru、Pb、Rh、Pd、P
t、Mn、Sn及びPbを挙げることができる。Mとし
ての3価または4価の金属誘導体としては、AlCl、
InCl、FeCl、MnOH、SiCl、SnC
2、GeCl2、Si(OH)2、Sn(OH)2、Ge
(OH)2、VO及びTiOを挙げることができる。特
に、Cu、Ni、Co、FeCl、Zn、VO、Pd及
びMnOHが好ましい。
【0031】式(1)で表されるポルフィラジン誘導体
の代表例としては以下の化合物(a)〜(k)を挙げる
ことができる。
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】
【化12】 式(1)のポルフィラジン誘導体は、例えば、下記式
(10)で表わされる含窒素芳香環ジシアノ化合物と塩
化第一銅のような金属誘導体を反応させることにより製
造することができる。
【0036】
【化13】 [X1〜X4はそれぞれ独立して置換されていてもよい炭
素原子または窒素原子を表し、これらの少なくとも2つ
は置換されていて炭素原子である。] あるいは、下記式(11)で示される含窒素芳香環ジカ
ルボン酸誘導体と、塩化第一銅のような金属誘導体及び
尿素とを反応させることによって得ることもできる。
【0037】
【化14】 [X1〜X4はそれぞれ独立して置換されていてもよい炭
素原子または窒素原子を表し、これらの少なくとも2つ
は置換されていて炭素原子である。] この他、含窒素芳香環を有するフタルイミド等、一般的
にフタロシアニン誘導体を合成する方法において、含窒
素芳香環を有する中間体を用いることにより、適宜目的
とするポルフィラジン誘導体の合成が可能である。
【0038】本発明にかかるポルフィラジン誘導体の合
成における金属誘導体と含窒素芳香環を有する中間体の
使用量は、モルで、1:3〜1:6の範囲とするのが好
ましい。更に、含窒素芳香環中間体として異る種類のも
のを混合し、これに金属誘導体を反応させ、同一分子中
に数種類の芳香環を同時に含有するポルフィラジン誘導
体を合成することも可能である。この際、芳香環に窒素
を含まないもの、例えば無水フタル酸等を混合し合成を
行っても構わないが、少なくとも1つは窒素原子を持つ
芳香環が含まれるように合成を行う。
【0039】一例を挙げると、2,3−ピリジンカルボ
ン酸とフタル酸を1:1のモル比で反応させるとフタロ
シアニンと類似の構造を有する中間体である下記化合物
L:
【0040】
【化15】 が合成できる。
【0041】合成反応は、適当な溶媒の存在下で行われ
ることが好ましい。このときの溶媒としては、沸点が1
30℃以上の有機溶媒が好ましく用いられる。例えば、
トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、キノリン、クロ
ロナフタレン、n−アミルアルコール、n−ヘキサノー
ル、シクロヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノー
ル、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタ
ノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、エト
キシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタ
ノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエ
タノール、スルフォラン等が挙げられるがこれらに限定
されない。合成に使用する溶媒の量は中間体である含窒
素芳香環ジカルボン酸誘導体、または含窒素芳香環ジシ
アノ化合物の1〜100重量倍、好ましくは5〜20重
量倍とすることができる。
【0042】中心金属としては先に式(1)において挙
げた金属を用いることができ、合成においては所望の金
属または金属誘導体が中心に位置するように用いる金属
誘導体を選択する。
【0043】更に、合成反応においては、1,3−ジア
ザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)
あるいはモリブデン酸アンモニウムを添加してもよい。
添加量はフタロニトリル化合物1モルに対して、0.1
〜10倍モル、好ましくは0.5〜2倍モルとすること
ができる。
【0044】反応温度は、80〜300℃、好ましくは
130〜230℃である。80℃未満では反応が極端に
遅くなる場合があり、また、300℃を超えるとポルフ
ィラジン誘導体の分解が起る場合がある。反応時間は、
2〜20時間、好ましくは5〜15時間とすることがで
きる。2時間未満では、未反応原料が多く存在し、20
時間を超えるとポルフィラジン誘導体の分解が起る場合
がある。
【0045】本発明で用いる青用の顔料としては、上記
のポルフィラジン誘導体からなる顔料に、フタロシアニ
ン誘導体からなる顔料を組み合わせて用いることができ
る。このフタロシアニン誘導体としては下記式(2)で
表されるものを挙げることができる。
【0046】
【化16】 [式中、Rは環構造中での置換基を表し、nは置換基の
数であり、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アリー
ル基、アラルキル基、アルケニル基またはハロゲン原子
を表し、nは0〜16の整数を示し、Mは、2つの水素
原子または置換基を持っている2価の金属、あるいは3
価または4価の金属誘導体を表す。] このフタロシアニン誘導体からなる顔料の具体例として
は、C.I.PIGMENT BLUE 15、15:
1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、
C.I.PIGMENT Green 37、テトラメ
チルフタロシアニン銅、テトラ−t−ブチルフタロシア
ニン銅、テトラ−t−ブチルフタロシアニン亜鉛、テト
ラ−t−エトキシフタロシアニン銅、テトラ・フェノキ
シフタロシアニン銅、テトラ・チオフェニルフタロシア
ニン銅、テトラフェニルフタロシアニン銅、フタロシア
ニンコバルト、フタロシアニンニッケル、フタロシアニ
ン亜鉛、チタニルフタロシアニン、塩化アルミニウムフ
タロシアニン、バナジルフタロシアニン等を挙げること
ができる。
【0047】ポルフィラジン誘導体とフタロシアニン誘
導体との配合比(重量基準)は、例えば10:0〜1:
9とすることができ、特には3:7〜7:3が好まし
い。
【0048】(カラーレジスト)本発明の一実施態様に
かかる硬化性着色樹脂組成物(カラーレジスト)は、上
記の含窒素芳香環を有するポルフィラジン誘導体からな
る顔料と、必要に応じてフタロシアニン誘導体からなる
顔料とを、硬化性樹脂に配合して形成することができ
る。
【0049】本発明におけるカラーレジストの硬化性樹
脂としては、例えば、少なくとも光の照射によって硬化
する樹脂(感光性樹脂)を好適なものとして挙げること
ができる。この感光性樹脂としては、カラーフィルタの
画素部を構成するのに十分な透明性を有し、更に所望と
する機械的強度、耐溶剤性、耐熱性、耐光性などの特性
を有する硬化膜(層)を形成でき、かつエッチングなど
によるパターニングが容易であり、更に顔料の分散性な
ど顔料との適合性を有するものであればよい。更に、そ
のような感光性樹脂としては、例えば、アクリル系モノ
マーを用いた共重合体が好ましい。
【0050】この共重合体を構成し得るアクリル系モノ
マーとしては、N,N−ジメチロールアクリルアミド、
N,N−ジメトキシメチルアクリルアミド、N,N−ジ
エトキシメチルアクリルアミド、N,N−ジメチロール
メタクリルアミド、N,N−ジメトキシメチルメタクリ
ルアミド、N,N−ジエトキシメチルメタクリルアミド
などを挙げることができる。これらのモノマーはその1
種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0051】アクリル系モノマーに共重合させる他のモ
ノマーとしてはビニル系モノマー、スチレン、α−メチ
ルスチレン、アクリルアミドメタクリルアミド、アクリ
ロニトリル、アリルアミン、ビニルアミン、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどを挙げることができ、これ
らの1種またはその2種以上の組合せを用いることがで
きる。ビニル系モノマーとしては、例えばアクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルな
どのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチルなどのメタクリル酸エステル、ヒドロキシ
メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシメチルアクリレート及びヒドロキシエチ
ルアクリレートなどの水酸基を含有したビニル系モノマ
ーを挙げることができる。
【0052】更に、本発明にかかるカラーレジストに
は、本発明の効果を損なわない範囲内で他の光硬化性樹
脂や、光重合開始剤、各種添加剤等を添加してもよい。
【0053】また、溶液状として用いる場合には、溶剤
を添加してもよい。溶剤としては、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピ
レングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールプロピルエーテルアセテート等のエーテル類;酢
酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ア
ミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸
ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチルな
どのアルキルエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル、オ
キシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチ
ル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキ
シ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチ
ル等のエステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;3−メトキ
シプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチ
ル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプ
ロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2
−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸
プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メト
キシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プ
ロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキ
シプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピ
オン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エ
チル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、
2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビ
ン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、
アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキシブタ
ン酸メチル、2−オキシブタン酸エチル等のオキシカル
ボン酸アルキルエステル類等が挙げられる。
【0054】これらのうち、3−エトキシプロピオン酸
メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロ
ソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオ
ン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチ
ルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテ
ート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
等が好ましくは用いられる。 これら溶媒は、単独で用
いてもあるいは2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0055】溶液状とする場合における樹脂濃度は、例
えば1〜20重量%の範囲で用いることができるが、好
ましくは、5〜15重量%である。
【0056】顔料(2種以上用いる場合はそれらの合計
重量)と硬化性樹脂との配合重量割合は、顔料:樹脂=
1:2〜2:1が好ましい。
【0057】(カラーレジストを用いたカラーフィルタ
の製造)以上の構成のカラーレジストを用いてカラーフ
ィルタを製造することができる。図1は、顔料を含むカ
ラーレジストを用いたカラーフィルタの製造方法(顔料
分散法)の一例を示したものである。画素部が設けられ
る基板1は、光透過性(透明性)、機械的強度などカラ
ーフィルタに必要とされる特性を満足できる材料から構
成することができる。例えば、ガラス板や、アクリル樹
脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデ
ン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレン樹脂、ポオレ
フィン共重合樹脂、塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニリ
デン共重合樹脂などの樹脂からなるフィルムや板を用い
ることができる。更に、各種の製品において画素部を直
接設ける場合、基板1として、例えば液晶ディスプレイ
用のブラックマトリクスが形成された基板や、TFT、
STNなどの液晶表示用半導体素子が形成された基板を
用いる。
【0058】まず、図1(1)に示すように、基板1の
上にブラックマトリクス2を常法により形成した後に、
図1(2)に示すように、上述した青(B)用のカラー
レジスト42を、基板1の全面(あるいは所定の部分で
もよい)に塗布し、乾燥する。その後、図1(3)に示
すように、フォトマスク43を介して露光し、露光部4
2aを硬化させる。次に、未硬化部42bを現像液によ
るウエットプロセスあるいはプラズマなどによるドライ
エッチングなどの手法を用いて現像することにより、図
1(4)に示すように、着色画素部(B)44を得る。
同様にして、緑(G)及び赤(R)の着色画素部を形成
して図1(5)の状態を得る。なお、各色の着色画素部
の形成順はこれに限定されない。また、緑(G)及び赤
(R)の着色画素部は常法により形成することができ
る。更に、図1(6)に示すように、必要に応じて保護
層47を形成する。保護層47としては、光照射または
熱処理、あるいはこれらの両方により硬化可能な樹脂材
料の硬化膜、あるいは蒸着またはスパッタによって形成
された無機膜などを用いることができ、カラーフィルタ
の保護膜としての透明性を有し、その後のITO形成プ
ロセスや配向膜形成プロセスなどに耐え得るものであれ
ばよい。
【0059】(インクジェット記録用インク)本発明の
一実施態様にかかるインクジェット記録用のインクは、
インクの色材を構成する顔料成分として上述した含窒素
芳香環を有するポルフィラジン誘導体と、必要に応じて
フタロシアニン誘導体を含む。そしてこのインクは、例
えばカラーフィルタの青色の画素形成用のインクとして
好適に用いることができるものである。
【0060】これらの顔料を組み合わせる場合におけ
る、インク中におけるポルフィラジン誘導体とフタロシ
アニン誘導体との重量比としては、1:0〜1:3とし
た場合、光学的な特性に優れた青色の画素を得られる為
好ましい。
【0061】インク中における顔料の総量としては、イ
ンク全重量を基準として0.1〜15重量(重量)%、
特には1〜10重量%、更には2〜8重量%の範囲で
は、画素に満足し得る光学特性を担持させられると共に
インクの特性がインクジェット記録法によって正確に吐
出させることのできる範囲を逸脱するように変化するこ
ともなく好ましいものである。
【0062】上記した顔料を溶解状態、分散状態あるい
は溶解及び分散状態で保持し、インクを構成する媒体と
しては例えば水を含む水性媒体等を用いることができ
る。そして水性媒体の構成成分としての水の割合は、イ
ンク全重量を基準として10〜90重量%、特には20
〜80重量%とすることが好ましい。
【0063】また水性媒体中には水溶牲有機溶剤を含有
させてもよい。例えば下記の様な水溶牲有機溶剤を使用
することによって、インク構成成分の溶解性を向上させ
たり、粘度の調整等を行う等のことができ、特に沸点が
150〜250℃程度の水溶性有機溶媒は、該インクを
インクジェット記録方法を用いて吐出させ、基板に該イ
ンクを付着させる際に、オリフィスの目詰まりが起る可
能性を低減し、且つ基板への密着牲を低下させることも
無いため好適に用いられる。更に、水溶性有機溶剤の含
有量としては、インク全量に対して、沸点が150〜2
50℃の有機溶媒が、5〜50重量%、より好ましくは
沸点が180〜230℃の有機溶媒が5〜50重量%含
まれる。これに加えて、沸点が250℃以上の有機溶媒
が30重量%以下であるのがより好ましく、沸点が23
0℃以上の有機溶媒が20重量%以下であるのが更に好
ましい。使用し得る有機溶媒の代表例を表1及び表2に
示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】 また、インクには非イオン系、アニオン系、カチオン系
等の界面活性剤を用いても良く、他にも、PH調整剤、
防かび剤等の添加剤を必要に応じて添加しても良い。
【0066】ところでこの様なインクは、インクジェッ
ト方式、例えばエネルギー発生素子として電気熱変換体
を用いたバブルジェットタイプ、あるいは圧電素子を用
いたピエゾジェットトタイプ等によって記録ヘッドから
吐出させ、カラーフィルタの基板上に付着させて青色の
画素を形成するのに極めて好適に用いられるものであ
る。またこのインクの特性として、インク調合時点にお
いて、インク温度25℃のときに表面張力が30〜68
dyn/cm、粘度を15cP以下、特には10cP以
下、更には5cP以下とすることで、インクの吐出特性
は特に優れたものとなる。そして本実施態様において、
かかる特性を達成することのできる具体的なインク組成
としては例えば後述する実施例に記載したインクを挙げ
ることができる。
【0067】本発明で用いるインクには、更に、硬化性
樹脂を含むことが好ましい。この硬化性樹脂としては、
光または熱により硬化できる樹脂を用いることができ、
例えば先にカラーレジストの項で挙げたアクリル系モノ
マーを用いた共重合体を好適に用いることができる。更
に、インク中には、その他の光硬化性樹脂、光重合開始
剤などを本発明の効果を損なわない範囲内で添加するこ
とができる。更に、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などを
併用してもよい。インク中への硬化性樹脂の配合量は、
所望とするインク組成に応じて選択することができる
が、例えば、0.1〜5重量%であることが望ましい。
【0068】(インクを用いたカラーフィルタの製造方
法)次に上記したインクを用いたカラーフィルタの製造
方法について説明する。図2は本発明の一実施態様にか
かる液晶用カラーフィルタの製造方法の説明図である。
図2(a)は、パターン状に遮光部(以降「ブラックマ
トリクス」)2が形成された光透過性の基板1(例えば
ガラス基板等)を示したものである。ブラックマトリク
ス2の形成方法としては、基板上に直接設ける場合は例
えば、スパッタもしくは蒸着により金属(例えばクロ
ム、酸化クロム等)の薄膜を形成し、フォトリソ工程に
よりパターニングする方法が挙げられ、また樹脂組成物
上に設ける場合は、一般的なフォトリソ工程によるパタ
ーニングの方法が挙げられる。
【0069】まず、ブラックマトリクス2の形成された
基板1上に硬化可能な樹脂組成物を含む層(インク受容
層)3を形成する(図2(b))。なお、基板としては
一般にガラスが用いられるが、先にカラーレジストを用
いたカラーフィルターの製造方法ついての説明で挙げた
各種の材料からなるものを用いることができる。
【0070】インク受容層3を形成する材料としては公
知のものが使用できるが、例えば耐熱性等を考慮する
と、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂が
好適であり、更に水性インクの吸収性を考慮すると、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
等のセルロース系水溶性ポリマーを含むものが好まし
い。その他にも例えばポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルアセタル、ポリウレタン、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリエステル等や、アルブ
ミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、カチオン化でん
ぷん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂を
挙げることができる。特に耐熱牲、インク吸収性に加え
て前述した着色部の透明性、にじみ、染料の耐光性等を
考慮すると、ヒドロキシプロピルセルロースとメチロー
ル化メラミンとの混合物、或は以下の式(x)で表され
る構造単位を供給する単量体の単独及び/又は他のビニ
ル系単量体との共重合体を少なくとも用いることが好ま
しい。
【0071】
【化17】 なお、上記式(x)中、R19はHまたはCH3等、R20
はHまたは未置換もしくは炭素数1〜5の直鎖状もしく
は分岐鎖状のアルキル基等で置換されていてもよいアル
キル基を表す。上記式(x)で表される構造単位を供給
するための単量体としては、例えばN−メチロールアク
リルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−
エトキシメチルアクリルアミド、N−イソプロポキシメ
チルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エトキ
シメチルメタクリルアミド等を挙げられる。また他のビ
ニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸エステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル等)、メタクリル酸エステル(メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル等)、水酸基を含有したビニル系単
量体(ヒドロキシメチルメタクリレート、ヒドロキシエ
チルメタクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、
ヒドロキシエチルアクリレート等)、スチレン、α−メ
チルステレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ア
クリロニトリル、アリルアミン、ビニルアミン、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等を挙げることができる。上
記式(x)の構造単位に相当する単量体と他のビニル系
単量体との共重合比はモル比で95:5〜5:95の範
囲が望ましい。
【0072】また、上記受容層3には必要に応じて各種
添加剤を含んでもよい。添加剤の具体的な一例としては
各種界面活性剤、染料固着剤(耐水化剤)、消泡剤、酸
化防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、分散剤、粘度調
整剤、pH調整剤、防カビ剤、可塑剤が挙げられる。こ
れらの添加剤については従来公知の化合物から目的に応
じて任意に選択すればよい。
【0073】インク受容層3の形成方法としては、スピ
ンコート、ロールコート、バーコート、スプレーコー
ト、ディップコート等の方法を用いることができる。ま
た必要に応じてプリベークを行なっても良い。
【0074】次いでインクジェット方式により前記した
本発明にかかるインクをインク受容層3の画素形成部位
に付着させ、該インク受容層3の所定の部位を着色せし
める(図2(c))。インクジェット方式としては、エ
ネルギー発生素子として電気熱変換体を用いたバブルジ
ェットタイプ、あるいは圧電素子を用いたピエゾジェッ
トタイプ等が使用可能であり、着色面積および着色パタ
ーンは任意に設定することができる。ここで図3を用い
てインクジェット法にてインクを噴射し画素を形成する
ための好ましい方法について述べると、図3はインクジ
ェット法にてカラーフィルタの着色部を描画する装置の
構成を示すブロック図である。図3においてCPU21
はヘッド駆動回路22を介してインクジェット記録ヘッ
ド4と接続されている。更にCPU21にはプログラム
メモリ23内の制御プログラム情報が入力される様に構
成されている。そしてCPU21はインクジェット記録
ヘッド23を基板1上の所定の位置まで移動させ(不図
示)、基板1上の所望の画素位置をインクジェットヘッ
ドの下方にもたらし、その位置に所望の色のインク24
を吐出して着色する。これを基板1上の所望の画素位置
に対して行うことによりカラーフィルタを製造すること
ができるものである。
【0075】ところで作成しようとするカラーフィルタ
がR、G及びBの画素を有するものとする場合、G及R
の画素の形成に用いるインクとしては適宜公知のインク
を用いて本発明にかかるBのインクと同時に、或いは1
色毎にインク受容層3の所定の部位を染色してR、G及
びB各々の画素を形成すればよい。
【0076】次にインク受容層3を硬化させる(図2
(d))。硬化方法としてはインク受容層に用いた硬化
性樹脂に適した方法を用いれば良く例えば加熱、光照射
あるいは加熱及び光照射を行なって硬化させ、各色の着
色画素を形成する。ここでインク吸収層に照射する光と
しては特に限定されるものではないが、特にDeep−
UV光が好ましく、また光照射条件としては1〜300
0mJ/cm2程度が好適である。また熱処理としては
例えばオーブン、ホットプレート等の手段によるものが
挙げられ、温度条件50℃〜180℃で10秒〜20分
行えばよい。
【0077】この後、必要に応じて硬化せしめたインク
受容層3上に保護層を形成する(図2(e))。保護層
6は、例えば光照射または熱処理により硬化可能な樹脂
材料を塗布し、それに引き続いて硬化せしめることによ
って、或いは無機膜を蒸着又はスパッタリングにより形
成することで設けることができる。保護層に用い得る材
料としては、保護層としたときにカラーフィルタに必要
な透明性を損なわず、またその後に必要に応じて行われ
るITO形成プロセスや配向膜形成プロセス等に耐えう
るものが好適に用いられ、具体的には例えば有機材料と
してはエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等
のアクリル系樹脂等が、無機材料としてはSiO2等を
挙げることができる。この様にして本実施態様にかかる
カラーフィルタ9を得ることができる。
【0078】次に、インク受容層3を設けることなしに
カラーフィルタを製造する方法について図4を用いて説
明する。
【0079】まず、上記と同様の方法で表面にブラック
マトリクス2を形成した基板を用意する(図4
(a))。なお、各画素間には適当な厚さ(例えば0.
8μm程度以上)の壁を作っておくことが好ましい。こ
のような壁の形成は、例えば、黒色の樹脂レジストをパ
ターニングしてブラックマトリックス2を形成する際に
その厚みを所望の壁構造を形成できるようにすることに
よって行うことができる。
【0080】次に、図4(b)に示すように、インクジ
ェット方式を利用して、前記した本発明にかかる青
(B)インク53、及び公知の種々の赤(R)インク5
1及び緑(G)インク52を、ブラックマトリクス2の
間の光透過部55を埋めるようにして付与する。このと
きブラックマトリクス2上で各色インクが重ならない様
に付与することが好ましい。ここで用いるBインクとし
ては、先に説明した含窒素芳香環を有するポルフィラジ
ン誘導体と、必要に応じてフタロシアニン誘導体を含有
するものが利用され、これは更に、硬化性樹脂を含むも
のが好ましい。また、Gインク及びRインクにも該樹脂
を含有させたものを用いることが好ましい。
【0081】次いで、図4(c)に示すように光照射、
加熱あるいは光照射と加熱の両方を行って基板1上の開
口部55に付与したインクを部分硬化させ、次いで図4
(d)に示すようにブラックマトリクス2及び各色のイ
ンクによって形成された着色部位54を被覆する様に硬
化性樹脂組成物を塗布し、光照射及び/又は熱処理によ
り着色部位54を完全に硬化させて着色画素17を完成
させると共に硬化性樹脂組成物を硬化させて保護層6を
形成し、カラーフィルタを得る。なお保護層6として
は、光照射または熱処理、あるいはこれらの両方により
硬化可能な樹脂材料を硬化させて形成する他に、無機膜
を蒸着またはスパッタによって形成して保護膜6として
もよい。また保護膜6の形成に用い得る材料としては、
カラーフィルタとした場合の透明牲を有し、その後のI
TO形成プロセス、配光膜形成プロセス等に耐えうるも
のが好適に使用できる。
【0082】(液晶パネル)以上説明した方法で形成し
得るカラーフィルタ9は、例えば図5に示した様にカラ
ーフィルタ9と基板14とを対向配置し、その間に液晶
組成物12を封入することによって液晶パネルを形成す
ることができる。図5に本発明のカラーフィルタを組み
込んだTFTカラー液晶パネルの一例の断面図を示す。
即ち、カラー液晶パネルは、カラーフィルタ9と対向す
る基板14を合わせ込み、その間に液晶組成物12を封
入することにより形成される。液晶パネルの一方の基板
の内側にTFT(不図示)と透明な画素電極13がマト
リクス状に形成されている。またカラーフィルタ9の保
護層5の表面には透明な対向(共通)電極10が一面に
形成されている。更に該対向基板14の内側表面には該
画素電極13を被覆する様に配向膜11が形成され、ま
た該対向電極10の内側表面にも配向膜11が形成され
ている。そしてこれらの配向膜をラビング処理すること
により液晶分子を一定方向に配列させることができる。
こうして作成された液晶パネルは、カラーフィルタの基
板1及び対向基板14の外側に偏光板15を接着し、一
般的には蛍光灯と散乱板を組合わせたバックライトを用
いて、液晶化合物をバックライトの光16の透過率を変
化させる光シャッタとして機能させることにより表示を
行なわせることができる。なおブラックマトリクス及び
着色部は、図7に示した様に、通常カラーフィルタ基板
側に形成されるが、その位置は液晶パネルの構造によっ
て変更される。例えば、ブラックマトリクス(BM)オ
ンアレイタイプの液晶パネルにおいては図8に示す様に
BMは対向するTFT基板側に形成され、またカラーフ
ィルタ(CF)オンアレイタイプの場合はCF部が図9
に示す様にTFT基板側に形成される。そしてこの様に
して作成された液晶パネルは例えば図10に示すような
コンピュータ91等の画素表示装置92として用いられ
る。
【0083】
【実施例】次の本発明の各実施態様を実施例を用いてよ
り具体的に説明する。
【0084】実施例1 N,N−ジメチロールアクリルアミドとメタクリル酸メ
チルの2元共重合体(共重合比;40:60)であっ
て、分子量Mwピーク=32000の共重合樹脂を、エ
チルセロソルブアセテートに固形分10重量%となるよ
うに溶解した。この樹脂溶液に表3に示す色素1と色素
2をそれぞれ組み合せて混合して、樹脂溶液に対して5
重量%となるように添加、分散させ、A1〜12のカラ
ーレジストを得た。なお、色素1と色素2の配合量は、
表3に示すとおりである。
【0085】60〜150μmの大きさの開口部を有す
るクロムからなるブラックマトリックスを備えたガラス
基板上に、先に調製したカラーレジストを、スピンコー
ト法により乾燥膜厚が1μmになるように塗布、乾燥し
た。次に、80℃、10分間のプリベークを行った後、
形成しようとするパターン形状に対応したフォトマスク
を介して高圧水銀灯で露光した。露光終了後、光照射が
されなかった未硬化部分のみを溶解する専用現像液(N
−メチル−2−ピロリドンを主成分とする現像液)を用
い、超音波を使用して現像し、更に専用リンス液(例え
ばイソプロピルアルコールを主成分とするリンス液)で
処理した。200℃、30分間のポストベークを行って
硬化反応を進行させ、所望とするパターン形状で、青色
の硬化樹脂層からなる画素部を形成した。
【0086】更に、緑色顔料としてリオノール グリー
ン(Lionol Green)6YK(東洋インキ:
C.I.No.74265)を用い、樹脂溶液に対する
配合量を5重量%とし、上記と同様の操作で赤色の画素
部を形成し、さらに、赤色顔料としてイルガジンレッド
(Irgazin Red)BPT(チバガイギー社
製、C.I.71127)を用い、樹脂溶液に対する配
合量を5重量%とし、上記と同様の操作で赤色の画素部
を形成した。こうして、3色の画素部を基板上に配置し
たところで、2液型のアクリル系熱硬化型樹脂材料(商
品名SS−7625、日本合成ゴム社製)を硬化後の膜
厚が1μmとなるようにスピンコートし、240℃、2
0分間の熱処理を行って硬化させることにより保護層と
し、図1(6)に示したのと同様の構造を有するカラー
フィルタを得た。得られたカラーフィルタについて以下
の評価を行い、その結果を表4に示す。
【0087】評価1:着色部の透明性 カラーフィルタを用いて液晶パネルを作成し、B(青)
パターン部の透明性を三波長管バックライト上で、目視
にて3段階にグループ分けすることにより評価した。 A:透明性良好 B:やや透明性が劣る C:A、Bのものと比較してよりくすんでいる 評価2:耐熱性 カラーフィルタを250℃のオーブン中に1時間放置
し、Bパタ−ン部の変退色の大きさをCIEで定めたΔ
Eとして算出し、下記の基準で評価した。 A:△Eが10以下 B:△Eが10を超え20以下 C:△Eが20より大 評価3:耐光性 アトラス社フェードメータCi35を用いて、カラーフ
ィルタにキセノン光を50時間照射し、Bパターン部の
変退色の大きさをCIEで定めた△Eとして算出し、下
記の基準で評価した。 A:△Eが10以下 B:△Eが10を超え20以下 C:△Eが20より大 上記のようにして作製したカラーフィルタに対して、I
TO(電極形成)、配向膜形成、液晶材料の封入などの
一連作業を常法により行い、図2に示す構造のカラー液
晶素子を作製したところ、良好な特性を有する素子を得
ることができた。
【0088】比較例1 表3に示す色素の組合せB−1〜B−3を用いる以外は
実施例1と同様にしてカラーフィルタを作製し、評価し
た。評価結果を表4に示す。
【0089】実施例2 顔料5重量%、共重合体3重量%、水82重量%、エチ
レングリコール15重量%及びイソプロピルアルコール
10重量%を常法により配合して、R、G及びB用のイ
ンクをそれぞれ調製した。顔料としては以下のものを用
いた。 Rインク:イルガジンレッド(Irgazin Re
d)BPT(チバガイギー社製、C.I.71127) Gインク:リオノール グリーン(Lionol Gr
een)6YK(東洋インキ:C.I.No.7426
5) Bインク:表3に示す2種の色素の組合せA−1〜A−
12 また、共重合樹脂としては、N,N−シメチロールアク
リルアミドとメタクリル酸メチルの2元共重合体(共重
合比40:60、重量比)からなり、分子量Mwピーク
=8000のものを用いた。
【0090】60〜150μmの大きさの開口部を有す
るクロムからなるブラックマトリックスを備えたガラス
基板上の各開口部に、所望のマトリクスパターンが得ら
れるように、インクジェット記録装置から、先に調製し
たR、G、Bの各インクを充填し、210℃、1時間の
熱処理により、充填部を硬化した。更に、その上に、2
液型のアクリル系熱硬化型樹脂材料(商品名SS−76
25、日本合成ゴム社製)を硬化後の膜厚が1μmとな
るようにスピンコートし、240℃、20分間の熱処理
を行って硬化させることにより保護層とし、図2(e)
に示したのと同様の構造を有するカラーフィルタを得
た。得られたカラーフィルタを実施例1と同様にして評
価した。その結果を表5に示す。
【0091】比較例2 表3に示す色素B−1〜B−3を用いる以外は実施例2
と同様にしてカラーフィルタを作製し、評価した。評価
結果を表5に示す。
【0092】
【表3】
【0093】
【表4】
【0094】
【表5】
【0095】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、高
品質なカラーフィルタ、特に青色画素部における諸特性
に優れたカラーフィルタを提供することができる。更
に、本発明によれば、かかるカラーフィルタの青色画素
部の形成に好適な硬化性着色樹脂組成物及びインクジェ
ット用のインクを提供することができる。更に、本発明
によれば、カラーフィルタの形成にインクジェット記録
方法を用いた時のインク吐出特性をも満足するインクを
得ることができる。また本発明によれば、優れた特性の
液晶パネルやそれを用いたコンピュータを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーレジストを用いたカラーフィル
タの製造方法の一例の工程図である。
【図2】本発明のインクジェット法を用いたカラーフィ
ルタの製造方法の一例の工程図である。
【図3】インクジェット法を用いたカラーフィルターの
画素を形成する方法の概略説明図である。
【図4】本発明のインクジェット法を用いたカラーフィ
ルタの製造方法の一例の工程図である。
【図5】液晶パネルの概略断面図である。
【図6】インクジェット法を用いてカラーフィルタの画
素が形成される際の過渡現象の説明図である。
【図7】液晶パネルの概略断面図である。
【図8】液晶パネルの概略断面図である。
【図9】液晶パネルの概略断面図である。
【図10】コンピュータの概略斜視図である。
【符号の説明】
1 光透過性基板 2 ブラックマトリクス 3 インク受容層 4 インクジェット記録ヘッド 5、6 保護層 7、55 光透過部 9 カラーフィルタ 10 共通電極 11 配向膜 12 液晶化合物 13 画素電極 14 ガラス基板 15 偏光板 16 バックライト光 17 着色画素部 21 CPU 22 ヘッド駆動回路 23 プログラムメモリ 24 インク 42 カラーレジスト 42a 硬化部 42b 未硬化部 43 フォトマスク 44 画素部 47 保護層 51 赤(R)インク 52 グリーン(G)インク 53 ブルー(B)インク 54 着色部位 61 対向基板 62 液晶組成物 63 画素電極 64 共通電極 65、66 配向膜 67 偏向板 68 バックライトの光 69 非着色部 91 コンピュータ 92 画像表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07D 487/22 C07D 487/22 (72)発明者 中澤 広一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山下 佳久 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横山 真由美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料と硬化性樹脂とを含む硬化性着色組
    成物において、顔料として含窒素芳香環を有するポルフ
    ィラジン誘導体が含有されていることを特徴とする硬化
    性着色樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポルフィラジン誘導体が下記式(1)で
    表される構造を有する請求項1に記載の硬化性着色樹脂
    組成物。 【化1】 [式(1)中、A1〜A4は各々独立して未置換またはハ
    ロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、アリール基及びア
    ルコキシ基から選択される置換基で置換された芳香族
    環、もしくは未置換またはハロゲン原子、ニトロ基、ア
    ルキル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる基
    で置換された含窒素複素芳香族環であり、A 1〜A4の少
    なくとも一つは含窒素複素芳香族環であり、Mは2つの
    水素原子または2価の金属、或いは3価または4価の金
    属誘導体である。]
  3. 【請求項3】 顔料としてフタロシアニン誘導体を更に
    含む請求項1または2に記載の硬化性着色樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 フタロシアニン誘導体が下記式(2)で
    表される請求項3に記載の硬化性着色樹脂組成物。 【化2】 [式中、Rは環構造中での置換基を表し、nは置換基の
    数であり、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アリー
    ル基、アラルキル基、アルケニル基またはハロゲン原子
    を表し、nは0〜16の整数を示し、Mは、2つの水素
    原子または置換基を持っている2価の金属、あるいは3
    価または4価の金属誘導体を表す。]
  5. 【請求項5】 ポルフィラジン誘導体及びフタロシアニ
    ン誘導体を10:0〜1:9の重量割合で含む請求項3
    または4に記載の硬化性着色樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ポルフィラジン誘導体及びフタロシアニ
    ン誘導体を3:7〜7:3の重量割合で含む請求項5に
    記載の硬化性着色樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 該硬化性樹脂が少なくとも光の照射また
    は光の照射と加熱によって硬化する樹脂である請求項1
    〜6のいずれかに記載の硬化性着色樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 顔料を含有するインクジェット用のイン
    クにおいて、顔料が含窒素芳香環を有するポルフィラジ
    ン誘導体を含むことを特徴とするインクジェット記録用
    のインク。
  9. 【請求項9】 該ポルフィラジン誘導体が下記式(1)
    で表される構造を有する請求項8に記載のインク。 【化3】 [式(1)中、A1〜A4は各々独立して未置換またはハ
    ロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、アリール基及びア
    ルコキシ基から選択される置換基で置換された芳香族
    環、もしくは未置換またはハロゲン原子、ニトロ基、ア
    ルキル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる基
    で置換された含窒素複素芳香族環であり、A 1〜A4の少
    なくとも一つは含窒素複素芳香族環であり、Mは2つの
    水素原子または2価の金属、或いは3価または4価の金
    属誘導体である。]
  10. 【請求項10】 顔料がフタロシアニン誘導体を更に含
    む請求項8または9に記載のインク。
  11. 【請求項11】 フタロシアニン誘導体が下記式(2)
    で表される請求項10に記載のインク。 【化4】 [式中、Rは環構造中での置換基を表し、nは置換基の
    数であり、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アリー
    ル基、アラルキル基、アルケニル基またはハロゲン原子
    を表し、nは0〜16の整数を示し、Mは、2つの水素
    原子または置換基を持っている2価の金属、あるいは3
    価または4価の金属誘導体を表す。]
  12. 【請求項12】 ポルフィラジン誘導体及びフタロシア
    ニン誘導体を10:1〜1:9の重量割合で含む請求項
    10または11の何れかに記載のインク。
  13. 【請求項13】 ポルフィラジン誘導体及びフタロシア
    ニン誘導体を3:7〜7:3の重量割合で含む請求項1
    2に記載のインク。
  14. 【請求項14】 顔料濃度が、インク全重量を基準とし
    て0.1〜15重量%である請求項8〜13の何れかに
    記載のインク。
  15. 【請求項15】 沸点150〜250℃の溶媒を5〜5
    0重量%含む請求項8〜14の何れかに記載のインク。
  16. 【請求項16】 硬化性樹脂を更に含む請求項8〜15
    の何れかに記載のインク。
  17. 【請求項17】 該硬化性樹脂が光及び熱の少なくとも
    一方の印加によって硬化する樹脂である請求項16記載
    のインク。
  18. 【請求項18】 光透過性基板、及び該基板上の所定の
    位置に青の着色画素を備えているカラーフィルタにおい
    て、該着色画素が、含窒素芳香環を有するポルフィラジ
    ン誘導体からなる顔料を含むことを特徴とするカラーフ
    ィルタ。
  19. 【請求項19】 該基板が表面に樹脂層を具備し、該樹
    脂層の一部が該着色画素を構成する請求項18記載のカ
    ラーフィルタ。
  20. 【請求項20】 該着色画素を複数備え、各々の着色画
    素は互いに離間しており、且つ各々の着色画素の間に遮
    光層を有する18または19記載のカラーフィルタ。
  21. 【請求項21】 該遮光層の表面が非着色性である請求
    項20記載のカラーフィルタ。
  22. 【請求項22】 該複数の着色面素が互いに離間してお
    り、該着色画素の間に遮光層及び該遮光層を被覆してい
    る樹脂層を有し、該遮光層上の該樹脂層の表面が非着色
    性である請求項18記載のカラーフィルタ。
  23. 【請求項23】 ポルフィラジン誘導体が、下記式
    (1)で表される構造を有する請求項18〜22の何れ
    かに記載のカラーフィルタ。 【化5】 [式(1)中、A1〜A4は各々独立して未置換またはハ
    ロゲン原子、ニトロ基、アルキル基、アリール基及びア
    ルコキシ基から選択される置換基で置換された芳香族
    環、もしくは未置換またはハロゲン原子、ニトロ基、ア
    ルキル基、アリール基及びアルコキシ基から選ばれる基
    で置換された含窒素複素芳香族環であり、A 1〜A4の少
    なくとも一つは含窒素複素芳香族環であり、Mは2つの
    水素原子または2価の金属、或いは3価または4価の金
    属誘導体である。]
  24. 【請求項24】 青の着色画素がフタロシアニン誘導体
    からなる顔料を更に含有する請求項18〜23のいすれ
    かに記載のカラーフィルタ。
  25. 【請求項25】 フタロシアニン誘導体が、下記式
    (2)で表される構造を有する請求項24記載のカラー
    フィルタ。 【化6】 [式中、Rは環構造中での置換基を表し、nは置換基の
    数であり、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アリー
    ル基、アラルキル基、アルケニル基またはハロゲン原子
    を表し、nは0〜16の整数を示し、Mは、2つの水素
    原子または置換基を持っている2価の金属、あるいは3
    価または4価の金属誘導体を表す。]
  26. 【請求項26】 ポルフィラジン誘導体及びフタロシア
    ニン誘導体を10:0〜1:9の重量割合で含む請求項
    24または25に記載のカラーフィルタ。
  27. 【請求項27】 ポルフィラジン誘導体及びフタロシア
    ニン誘導体を3:7〜7:3の重量割合で含む請求項2
    6記載のカラーフィルタ。
  28. 【請求項28】 請求項18〜27の何れかに記載のカ
    ラーフィルタ及び該カラーフィルタに対向配置されてい
    るパネル基板を有し、該カラーフィルタと該パネル基板
    との間に液晶化合物が封入されていることを特徴とする
    液晶パネル。
  29. 【請求項29】 該液晶化合物の配向を制御するための
    電極を、該カラーフィルタの光透過性基板の、該着色画
    素を有する側とは反対側の面に有する請求項28記載の
    液晶パネル。
  30. 【請求項30】 請求項28又は29に記載の液晶パネ
    ルを画像表示部として備えたことを特徴とするコンピュ
    ータ。
  31. 【請求項31】 光透過性基板上の所定位置に請求項1
    〜7のいずれかに記載の硬化性着色樹脂組成物を硬化さ
    せて得られる着色画素を形成する工程を有するカラーフ
    ィルタの製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項1〜10の何れかに記載のイン
    クをインクジェット法を用いて光透過性基板に向けて吐
    出させ、該基板上の所定の位置に付着させて、着色画素
    を形成する工程を有することを特徴とするカラーフィル
    タの製造方法。
  33. 【請求項33】 該光透過性基板が表面に樹脂層を有し
    ている請求項32記載のカラーフィルタの製造方法。
  34. 【請求項34】 該樹脂層を形成する材料が少なくとも
    水溶性アクリルモノマー単位を含むポリマーである請求
    項33記載のカラーフィルタの製造方法。
  35. 【請求項35】 該樹脂層を形成する材料が少なくとも
    セルロース系水溶性ポリマーを含む請求項33記載のカ
    ラーフィルタの製造方法。
  36. 【請求項36】 請求項16または17に記載のインク
    をインクジェット法を用いて光透過性基板表面に向けて
    吐出させ、該基板表面の所定の位置に付着させ、次いで
    該インク中の硬化性樹脂を硬化せしめて着色画素を形成
    する工程を有することを特徴とするカラーフィルタの製
    造方法。
  37. 【請求項37】 該光透過性基板として、表面に形成さ
    れる複数の画素を互いに隔てる遮光層を有する基板を用
    いる請求項32記載のカラーフィルタの製造方法。
  38. 【請求項38】 該着色画素を被覆する様に硬化性樹脂
    層を形成し、該硬化性樹脂層を硬化せしめる工程を更に
    有する請求項32記載のカラーフィルタの製造方法。
  39. 【請求項39】 該硬化性樹脂層が、光エネルギー及び
    熱エネルギーの少なくとも一方のエネルギーの印加によ
    って硬化するものである請求項39記載のカラーフィル
    タの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100664521B1 (ko) * 2003-10-31 2007-01-03 후지 샤신 필름 가부시기가이샤 염료 함유 경화성 조성물, 컬러 필터 및 그 제조방법
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