JPH11302349A - ポリアセタール共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリアセタール共重合体の製造方法

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JPH11302349A
JPH11302349A JP12183498A JP12183498A JPH11302349A JP H11302349 A JPH11302349 A JP H11302349A JP 12183498 A JP12183498 A JP 12183498A JP 12183498 A JP12183498 A JP 12183498A JP H11302349 A JPH11302349 A JP H11302349A
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JP
Japan
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comonomer
polymerization initiator
trioxane
polyacetal copolymer
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JP12183498A
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Hiroyuki Kanai
裕之 金井
Kaoru Yamamoto
薫 山本
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い触媒使用量で、短時間で高い重合収率が
獲られ、得られた共重合物は、生成共重合体の不安定部
分の少ない、良好な品質の共重合体を得る。 【解決手段】 ヘテロポリ酸またはその酸性塩を重合開
始剤として、主モノマーのトリオキサンと、少なくとも
一つの炭素間結合を有する環状エーテルまたは環状ホル
マールのコモノマーとを共重合して、ポリアセタール共
重合体を連続的に製造するにあたり、重合開始剤、トリ
オキサンおよびコモノマーを、液相状態を保ちつつ均一
に混合した後に、重合装置に供給することを特徴とする
ポリアセタール共重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアセタール共
重合体の製造方法に関する。更に詳しくは、トリオキサ
ンを主モノマーとして、環状エーテル又は環状ホルマー
ルをコモノマーとして共重合し、ポリアセタール共重合
体を連続的に製造するための改善された共重合法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール共重合体は、機械的性
質、耐薬品性、摺動性等のバランスに優れ、且つ、その
加工が容易であることにより、代表的なエンジニアリン
グプラスチックとして、電気・電子部品、自動車部品、
その他の各種機械部品を中心として広く利用されてい
る。ポリアセタール共重合体の工業的な製造方法は、主
モノマーとしてトリオキサンを、コモノマーとして2つ
以上の隣接炭素原子を有する環状エーテル又は環状ホル
マールを、重合開始剤としての三フッ化ホウ素、または
三フッ化ホウ素とエーテル類との配位化合物を、コニー
ダー、2軸スクリュー式連続押出混合機、二軸パドルタ
イプの連続混合機等の連続反応装置に供給し、連続的に
共重合反応させるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般に使用さ
れる三フッ化ホウ素系化合物の如き重合開始剤は、比較
的多量に(例えば、モノマー1kg当たり3×10-4
ol以上)添加する必要がある。そのために、共重合体
に残留した重合開始剤による共重合体の分解が避けられ
ず、得られる共重合体の重合度に限界があり、また、か
なりの量の不安定末端部が存在して、煩雑な安定化工程
を必要とする等の問題点が存在した。
【0004】このような問題点を解決するために、ヘテ
ロポリ酸又はその酸性塩を重合開始剤として使用する方
法(特公平7−35704号公報)、さらには、重合開
始剤であるヘテロポリ酸又はその酸性塩を、コモノマー
成分である少なくとも一つの炭素間結合を有する環状エ
ーテルまたは環状ホルマールの一部または全部に、予め
混合しておき、その混合液をトリオキサンに添加して重
合する方法(特開平9−87348号公報)等に示され
るように、重合開始剤濃度を低減し、生成共重合体の安
定性の向上を図る方法が提案されている。ところが、連
続的に共重合体を製造する場合においては、上記提案の
方法をもってしても、共重合体の安定性がいまだ満足で
きるものではなく、さらなる改善が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリアセ
タール共重合体の安定性を、さらに向上させるべく鋭意
研究した結果、トリオキサン、コモノマー及び重合開始
剤としてのヘテロポリ酸またはその酸性塩を、予め、液
相状態を保ちつつ十分に混合すると、共重合反応の活性
が著しく高まることを見出した。こうして得られた反応
物の混合液を、連続重合装置に供給して、共重合反応を
行えば、重合開始剤濃度の大幅な低減が図れるのみなら
ず、生成共重合体の不安定末端部が減少して、共重合体
の安定性が一層向上することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0006】すなわち本発明は、ヘテロポリ酸またはそ
の酸性塩を重合開始剤として、主モノマーのトリオキサ
ンと、少なくとも一つの炭素間結合を有する環状エーテ
ルまたは環状ホルマールのコモノマーとを共重合して、
ポリアセタール共重合体を連続的に製造するにあたり、
重合開始剤、トリオキサンおよびコモノマーを、液相状
態を保ちつつ均一に混合した後に、重合装置に供給する
ことを特徴とするポリアセタール共重合体の製造方法関
するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用する重合開始剤であるヘテロポリ酸
は、本出願人が先に提案した発明(特公平7−3570
4号公報)に詳細に記載されている。このようなヘテロ
ポリ酸は、異種の酸素酸が脱水縮合して生成するポリ酸
の総称であり、中心に特定の異種元素が存在し、酸素原
子を共有して縮合酸基が縮合してできる単核又は複核の
錯イオンを有しており、下記一般式(1)で表すことが
できる。 Hm[M1x・M2yOz]・nH2O (1) (但し、M1は、P、B、Si、Ge、Sn、As、S
b、V、Mn、Re、Cu、Ni、Ti、Co、Fe、
Cr、Th及びCeより選ばれた一種または二種の元素
から成る中心元素を示す。M2は、W、Mo、V及びN
bより選ばれた1種以上の配位元素を示す。また、xは
1〜10、yは6〜40、zはl0〜100、mは1以
上、nは0〜50の各整数を表す。)
【0008】本発明の重合開始剤として、特に有効なヘ
テロポリ酸は、上記の組成式中の中心元素(M1)が、
P及びSiより選ばれた一種又は二種の元素から構成さ
れ、また、配位元素(M2)が、W、Mo及びVより選
ばれた一種以上の元素(特に好ましくはW又はMo)か
ら構成される場合である。更に(1)式におけるHm
が、各種金属などに一部置き変わった形の酸性塩も本発
明の開始剤に用いることができる。
【0009】これらヘテロポリ酸の具体例としては、リ
ンモリブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブドタ
ングステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブド
タングストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、ケ
イタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリブドタ
ングステン酸、ケイモリブドタングステンバナジン酸な
どが挙げられる。中でも好ましいのは、リンモリブデン
酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイタン
グステン酸、またはそれらの酸性塩より選ばれた一種ま
たは二種以上の混合物である。
【0010】このようなヘテロポリ酸又はその酸性塩の
使用量は、その種類によっても異なり、又適当に変えて
重合反応を調節することができるが、本発明の方法で
は、おおよそ重合されるべきモノマー1kg当たり、
1.0×10-8〜2.0×10-5mo1の範囲、好まし
くは1.0×10-7〜1.0×10-5mol、さらに好
ましくは3.0×10-7〜2.0×10-6molであ
る。このように少量の開始剤でも、共重合が可能なこと
は、開始剤による重合体の主鎖分解、解重合等の好まし
くない反応を、僅少に留めるのに効果的であり、又経済
的にも有利である。
【0011】次に、本発明で使用するコモノマー成分で
ある環状エーテルまたは環状ホルマールとは、下記一般
式(2)で表される少なくとも1つの炭素間結合を有す
る環状化合物である。
【0012】
【化1】
【0013】かかる環状エーテル又は環状ホルマールの
代表的な例としては、例えば、1,3−ジオキソラン、
ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオ
ールホルマール、1,3−ジオキサン、1,3,5−ト
リオキセパン、エチレンオキサイド、プロピレンオキシ
ド等が挙げられる。中でも1,3−ジオキソラン、ジエ
チレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオール
ホルマール等が好ましい。
【0014】本発明にコモノマーとして用いる環状エー
テル又は環状ホルマールの量は、トリオキサンに対して
0.1〜20モル%、好ましくは、0.2〜10モル%
である。0.1モル%未満では、不安定末端部が増加し
て安定性が悪くなり、また過大になると、生成共重合体
が軟質となり、融点の低下を生じて好ましくない。本発
明の特徴は、トリオキサン、コモノマーおよび重合開始
剤としてのヘテロポリ酸またはその酸性塩を、あらかじ
め液相状態を保ちつつ、均一に混合してから重合装置に
供給することにある。
【0015】本発明の特徴を、より明確に説明するため
に、重合開始剤としてヘテロポリ酸またはその酸性塩を
用いる、従来の方法および本発明の方法によって、連続
的に共重合体を製造する場合の、各成分の供給方法を模
式的に図1に示す。なお、図2及び図3に、従来の各成
分の供給方法を模式的に示す。本発明の方法では、トリ
オキサン、コモノマーおよび重合開始剤であるヘテロポ
リ酸が、あらかじめ液相状態を保ちつつ均一に混合され
た後に重合装置に供給される。このように重合開始剤
が、液相状態のモノマーのなかに均一に分散してから、
重合装置に供給されるため、重合開始剤が無駄なく反応
し、同じ収率を得るのに必要な開始剤の量が減少する。
その結果、生成共重合体に残留する開始剤濃度が減少す
るので、重合後の開始剤の失活(重合失活と略称するこ
とがある)を速やかに、且つ、確実に行うことが可能に
なり、生成共重合体の分解が押さえられ、よって生成共
重合体の安定性が著しく向上する。
【0016】これに対し、特公平7−35704号公報
で提案された方法(従来法1、図2)、または特開平9
−87348号公報で提案された方法(従来法2、図
3)により、連続的にポリアセタール共重合体を製造し
ようとすると、トリオキサン、コモノマーおよび重合開
始剤の三者の混合が、連続重合装置のなかで行われるこ
とになる。コニーダー、2軸スクリュー式連続押出混合
機、二軸パドルタイプの連続混合機といった、広く工業
的に用いられているポリアセタール共重合体の連続重合
装置では、液相状態での混合は十分ではなく(不均
一)、重合開始剤であるヘテロポリ酸がモノマーの中へ
十分に分散する前に、重合反応が始まってしまう。その
ため、重合反応を開始できない開始剤が生じて、本発明
の方法に比べ、重合開始剤の見掛けの活性が低く、共重
合体の収率が低下してしまう。また、重合反応を開始で
きなかった開始剤は、生成共重合体に残留し、重合失活
が困難であり、そのため、生成共重合体の分解を招き、
生成共重合体の安定性を損ねてしまう。
【0017】本発明におけるトリオキサン、コモノマー
および重合開始剤の混合方法は、液相状態で混合できる
なら、いかなる方法を用いてもよい。例えば、連続的
に、配管内で合流させ混合する方法、連続的に合流さ
せ、更に、スタティックミキサーにより混合する方法、
攪拌機を備えた容器内で、一旦混合した混合成分を供給
する方法等が挙げられる。また、上記の各成分の混合に
おいて、好ましい混合温度は、60〜120℃であり、
特に70〜110℃が好ましい。混合温度が低すぎる
と、混合液が固化してしまい、重合機への供給ができな
くなる恐れがある。また高すぎると、混合液の一部が気
化してしまう恐れがある。
【0018】液相状態での混合時間に関して、必要最小
の混合時間は、重合開始剤が、モノマーのなかに均一に
分散するのに必要な時間であり、これは混合方法やモノ
マー、コモノマー、重合開始剤の供給速度等に依存す
る。また、最大の混合時間は、混合液の反応が進んで、
重合物の析出が始まる時間を超えてはならず、これは、
混合温度、コモノマー濃度、重合開始剤濃度に依存する
共重合反応速度によって決まる。したがって、好ましい
混合時間は、混合方法、供給速度、混合温度、コモノマ
ー濃度、開始剤濃度等に依存するので、限定することは
出来ないが、一般には、0.01〜60秒の混合時間が
選ばれれる。この様な好ましい混合時間は、粘度測定、
観察などから、実験により容易に決定することが出来
る。例えば、工業的に広く用いられているスタティクミ
キサー等の、混合効果の高い連続液体混合装置を使用
し、一般的なコモノマー組成のポリアセタール共重合体
を製造する場合(混合温度:60〜120℃)では、
0.01〜30秒が好ましく、0.1〜10秒が特に好
ましい。
【0019】トリオキサン、コモノマー及び重合開始剤
の混合順序は、特に限定されない。すなわち、三者を同
時に混合する方法、トリオキサンとコモノマーの混合液
を重合開始剤と混合する方法、コモノマーと重合開始剤
の混合液をトリオキサンと混合する方法、トリオキサン
と重合開始剤の混合液を、コモノマーと混合する方法の
いずれでもよい。本発明では、液相状態を保ちつつ均一
に混合したトリオキサン、コモノマーおよびヘテロポリ
酸(またはその酸性塩)を、コニーダー、2軸スクリュ
ー式連続押出混合機、二軸バドルタイプの連続混合機そ
の他、これまでに提案されているトリオキサン等の連続
重合装置に供給して、連続的に共重合反応を行う。2種
以上のタイプの重合機を組み合わせて使用することもで
きる。重合装置の中で、反応物が接する部分は、共重合
反応に適した温度(65〜130℃)に調節しておく必
要がある。
【0020】重合時間は、開始剤濃度、コモノマー濃
度、反応温度に依存し、特に限定できないが、一般には
0.5〜100分の重合時間が選ばれれる。本発明の重
合開始剤であるヘテロポリ酸またはその酸性塩は、固体
であるため、あらかじめ溶媒に溶かして、溶液として供
給するのが取り扱い易い。用いる溶媒は、へテロポリ酸
またはその酸性塩に対する溶解度が高く、少量添加して
も重合反応を阻害しない溶媒が好適である。この様な溶
媒としては、例えば、アルコール類、エステル類、ケト
ン類、エーテル類が挙げられる。これらの溶媒を二種以
上混合して用いてもよい。また、コモノマー成分である
環状エーテルまたは環状ホルマールの一部または全部
を、ヘテロポリ酸またはその酸性塩の溶媒として用いる
こともできる。その場合には、コモノマーの単独重合を
避けるため、ヘテロポリ酸のコモノマー溶液は、トリオ
キサンと混合されるまでは、室温以下、好ましくは10
℃以下に保つことが好ましい。
【0021】本発明の共重合体製造方法においては、更
に、必要に応じ、公知の連鎖移動剤を適当量添加して、
生成共重合体の重合度を、適宜任意の値に調節すること
が出来る。かかる連鎖移動剤としては、例えば、メチラ
ール、メトキシメチラール、ジメトキシメチラール、ト
リメトキシメチラール、オキシメチレンジ−n−ブチル
エーテルの如き、低分子量の線状アセタール等が挙げら
れる。本発明の共重合体製造方法においては、更に、必
要に応じて、公知の分岐・架橋構造を形成しうる成分を
添加することもできる。かかる分岐・架橋構造を形成し
うる成分としては、例えば、エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、ヘキサメチレングリコールジグリシジルエーテル、
レゾルシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノール
Aジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0022】重合を終了した反応系は、必要に応じて、
未反応モノマーの回収、生成共重合体の粉砕を行った
後、重合開始剤の失活を行う。重合開始剤の失活は、従
来公知のいずれの方法でもよい。例えば、アンモニアあ
るいはトリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ヒ
ンダードアミン等のアミン類、あるいはアルカリ金属や
アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、有機酸塩(例え
ば脂肪酸塩)その他公知の重合失活剤、もしくはこれら
の失活剤を含む溶液を、共重合体に添加・攪拌して失活
処理する方法、多量の失活剤溶液に、共重合体を浸して
失活処理する方法、アンモニアや低分子量アミンの如き
塩基性ガスを、共重合体に接触させて失活処理する方法
などが挙げられる。
【0023】かくて得られた重合体は、必要に応じて、
更に安定化処理に供される。安定化処理は、加熱溶融処
理、或いは不溶性又は可溶性の液体媒体中で加熱し、不
安定部分を、選択的に分解して除去することにより達成
される。特に本発明の重合は、従来法に比べて、重合終
了段階での不安定部が少ないので、安定化は極めて簡略
化することが可能となり、所定の安定剤の存在下で、溶
融押出しペレット化することにより達成され、最終製品
としても、安定性の高い重合体を取得することが出来
る。
【0024】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。尚、実施例中に示される用語及び測定法
は、次の通りである。 重合収率:供給全モノマー量に対する得られた重合物の
割合を重量%で表す。 アルカリ分解率(不安定部分の存在量):共重合物1g
を、0.5%の水酸化アンモニウムを含む50%メタノ
ール水溶液100mlに入れ、密閉容器中で180℃、4
5分間加熱した後、液中に分解溶出したホルムアルデヒ
ドの量を定量分析し、共重合体に対する重量%で示す。
【0025】実施例1〜8、比較例1〜14 表1に示すような、所定のコモノマーおよび重合開始剤
としてのヘテロポリ酸を、表1に示す所定の濃度で、ト
リオキサンと次の3通りの方法で混合した後、下記の重
合装置に供給して連続的に重合を行った(図面参照)。 (A)図1に示すように、全ての成分を、下記のスタテ
ィックミキサーに通し、十分に混合(滞留時間:0.4
秒、温度:80℃)した後、直ちに重合装置に供給す
る。(実施例1〜8) (B)図2に示すように、トリオキサンとコモノマー
を、重合装置に供給しているところへ、ヘテロポリ酸
を、ジ−n−ブチルエーテル溶液としてその下流に供給
する。(比較例1〜3、7、9、11) (C)図3に示すように、トリオキサンを重合装置に供
給しているところに、あらかじめ調製したヘテロポリ酸
のコモノマー溶液を、その下流に供給する。(比較例4
〜6、8、10、12、13、14)
【0026】スタティックミキサーとしては、ノリタケ
社製T3−17型(内径3.4mm、長さ100mm)
スタティックミキサーを用いた。また、重合反応装置と
しては、内径80mmの二つの円が一部重なった断面を
有し、有効長1.3mの外側に熱媒を通すジャケット付
きのバレルと、その内部に撹拌、推進用の多数のパドル
を付した2本の回転軸を、長手方向に設けた連続式混合
反応機を使用し、ジャケットに、80℃の温水を通し、
2本の回転軸を、一定の速度(約150rpm)で逆方向に
回転させた。重合装置より出てきた反応物は、直ちに、
0.5%アンモニア水溶液に投じて重合開始剤の失活を
行った後、重合物を洗浄、乾燥し、アルカリ分解率を測
定した。結果をまとめて表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の方法により、従来の方法と比較
して、少ない重合開始剤使用量で、短時間で高い重合収
率が得られ、得られた共重合物は、不安定部分の少な
い、良好な品質の共重合体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法によって、連続的に共重
合体を製造する場合の、各成分の供給方法を模式的に示
す概略図である。
【図2】図2は、従来の方法の一例によって、連続的に
共重合体を製造する場合の、各成分の供給方法を模式的
に示す概略図である。
【図3】図3は、従来の方法の他の例によって、連続的
に共重合体を製造する場合の、各成分の供給方法を模式
的に示す概略図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘテロポリ酸またはその酸性塩を重合開
    始剤として、主モノマーのトリオキサンと、少なくとも
    一つの炭素間結合を有する環状エーテルまたは環状ホル
    マールのコモノマーとを共重合して、ポリアセタール共
    重合体を連続的に製造するにあたり、重合開始剤、トリ
    オキサンおよびコモノマーを、液相状態を保ちつつ均一
    に混合した後に、重合装置に供給することを特徴とする
    ポリアセタール共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 重合開始剤、トリオキサン及びコモノマ
    ーの混合時間が、60〜120℃で、0.01〜60秒
    であることを特徴とする請求項1記載のポリアセタール
    共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ヘテロポリ酸またはその酸性塩が、リン
    モリブデン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン
    酸、ケイタングステン酸、またはそれらの酸性塩より選
    ばれた一種または二種以上である請求項1記載のポリア
    セタール共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 コモノマーが、1,3−ジオキソラン、
    ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオ
    ールホルマール、エチレンオキシドから選ばれた少なく
    とも一種である請求項1記載のポリアセタール共重合体
    の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013213136A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアセタール共重合体の製造方法
JP2013213135A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアセタール共重合体の製造方法
WO2014175042A1 (ja) 2013-04-25 2014-10-30 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法
WO2014175043A1 (ja) 2013-04-25 2014-10-30 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法

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WO2014175042A1 (ja) 2013-04-25 2014-10-30 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法
WO2014175043A1 (ja) 2013-04-25 2014-10-30 ポリプラスチックス株式会社 ポリアセタール共重合体の製造方法

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