JPH11301343A - 車両用照明装置 - Google Patents

車両用照明装置

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JPH11301343A
JPH11301343A JP10947198A JP10947198A JPH11301343A JP H11301343 A JPH11301343 A JP H11301343A JP 10947198 A JP10947198 A JP 10947198A JP 10947198 A JP10947198 A JP 10947198A JP H11301343 A JPH11301343 A JP H11301343A
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Kinya Iwamoto
欣也 岩本
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清孝 尾崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行者等が存在する可能性が高い道路環境に
車両が入ったときのみ車両と交錯する歩行者等が存在す
る可能性が高い領域を予測し、その場所を照射すること
を可能とする。 【解決手段】 照射状態が可変な外部照明装置1と、移
動障害物を検知する移動障害物検知手段5と、経路の環
境を検知する経路環境検知手段9と、経路に移動障害物
が存在する可能性の大小を判断する移動障害物予測手段
7と、移動障害物が存在する可能性が大きいと判断され
たときは、移動障害物が存在すると車両に接触する可能
性のある位置を照射できる第2の状態で照射し、移動障
害物を検知したときは移動障害物が存在する位置を照射
できる第3の状態で照射するように外部照明装置1を制
御する制御装置3を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の外部照明装
置の照射状態を可変制御可能な車両用照明装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両用照明装置として
は、ヘッドランプやフォグランプなど主として車両に対
して前方方向を照射し、夜間走行時の前方視認性を確保
するものや、コーナリングランプのように車両が旋回す
る時に車両の側方を照射し側方視認性を確保するものが
ある。又、ヘッドランプなどは走行ビームとすれ違いビ
ームとを切り替えることにより、対向車や先行車が存在
した場合は、これを切り替えることにより対向車等に幻
惑を与えないようにすることができるようにしている。
【0003】一方、最近では光軸や配光パターンを変更
することで多彩な運転場面において最適な配光を提供し
ようとする技術も提案されている。即ち、道路状態や走
行環境に応じて配光を適切に調節し、視認性向上を図る
ことのできる前照灯としては、特開平8−207656
号公報に記載されている。対向車に幻惑を与えることな
く対向車線側の歩行者を容易に発見することができる前
照灯としては、特開平9−39648号公報に記載され
ている。更に、障害物を検出した場合に障害物の前端部
より下方を照射するように制御する前照灯としては、特
開平7−137574号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平8−207656号公報に記載されたものは、道路
環境に応じて配光を制御するものであるが、ドライバは
その都度視認したいものが違うため、ドライバがその時
に視認したいと思う物、例えば歩行者に光が照射されな
いこともある。
【0005】又、特開平9−39648号公報に記載さ
れたものは、歩行者という視認対象物に絞って配光制御
を行なっているが、対向車が検知されない場合でも常時
歩行者のいる可能性のある場所を照射しているため、ド
ライバは必要以上に歩行者の存在可能性がある領域につ
いての情報を処理しなければならず、疲労が増大すると
いう問題がある。
【0006】更に、特開平7−137574号公報に記
載されたものでは、逆に障害物を発見した時のみ、その
障害物に配光を合わせるものであり、歩行者の存在可能
性は何ら考慮されないものであり、前もってドライバに
歩行者の出現を予告することができないという問題があ
る。
【0007】本発明は、予め歩行者等が存在する可能性
が高い環境に車両が入ったか否かを考慮して、外部照明
装置の照射状態を変え、歩行者等の移動障害物をより的
確に照射することのできる車両用照明装置の提供を課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車両
前部に設けられ照射状態が可変な外部照明装置と、前記
車両の走行経路又はその近傍に存在する移動障害物を検
知する移動障害物検知手段と、前記車両が走行し又は走
行しようとする経路の環境を検知する経路環境検知手段
と、前記検知された経路の環境の情報により前記車両が
走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在す
る可能性の大小を判断する移動障害物予測手段と、前記
経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断され
たときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと判断
されたときは、移動障害物が存在すると車両に接触する
可能性のある位置を照射できる第2の状態で照射すると
共に、前記移動障害物を検知したときは移動障害物が存
在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前
記外部照明装置を制御する制御装置を設けたことを特徴
とする。
【0009】請求項2の発明は、車両前部に設けられ照
射状態が可変な外部照明装置と、前記車両の走行経路又
はその近傍に存在する移動障害物を検知する移動障害物
検知手段と、前記車両の走行状態を検知する車両走行状
態検知手段と、前記車両が走行し又は走行しようとする
経路の環境を検知する経路環境検知手段と、前記検知さ
れた車両の走行状態及び経路の環境の情報により前記車
両の走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存
在する可能性の大小を判断する移動障害物予測手段と、
前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断
されたときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと
判断されたときは、移動障害物が存在すると車両に接触
する可能性のある位置を照射できる第2の状態で照射す
ると共に、前記移動障害物を検知したときは移動障害物
が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するよう
に前記外部照明装置を制御する制御装置を設けたことを
特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
車両用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、前
記経路の環境として車両が走行し又は走行しようとする
道路の種類を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記
検知された道路の種類により移動障害物が存在する可能
性の大小を判断することを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項1〜3記載の車
両用照明装置であって、前記制御装置は、前記経路に移
動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたとき、
前記移動障害物の検知により移動障害物が存在する位置
を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明
装置を制御することを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれ
かに記載の車両用照明装置であって、前記経路環境検知
手段は、前記経路の環境として車両が走行し又は走行し
ようとする経路の車両前方経路形状又は車両前方付帯施
設の少なくとも一方を検知し、前記移動障害物予測手段
は、前記検知された車両前方経路形状又は車両前方付帯
施設の少なくとも一方により移動障害物が存在する可能
性の大小を判断することを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項5記載の車両用
照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、車両
が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折を検
知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状
として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記
移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する
右左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大で
あると判断することを特徴とする。
【0014】請求項7の発明は、請求項6記載の車両用
照明装置であって、前記経路環境検知手段は、前記車両
前方付帯施設として車両進行方向の横断歩道を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断歩道に
より移動障害物の存在する可能性が大であると判断する
ことを特徴とする。
【0015】請求項8の発明は、請求項5記載の車両用
照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、車両
が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折を検
知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状
として車両前方に道路が交差する交差点及び前記車両前
方付帯施設として車両前方の横断歩道を検知し、前記移
動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右
左折及び横断歩道により移動障害物の存在する可能性が
大であると判断することを特徴とする。
【0016】請求項9の発明は、請求項6〜8のいずれ
かに記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態
検知手段は、左側通行の車両が走行し又は走行しようと
する方向に対する右左折及び車両の現在位置を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として
車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記移動障
害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右折の
情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判
断し、前記制御手段は、前記車両の現在位置が前記検知
された交差点の中であると判断されたとき、右折後の車
両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域につ
いて前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御す
ることを特徴とする。
【0017】請求項10の発明は、請求項6〜8のいず
れかに記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状
態検知手段は、左側通行の車両が走行し又は走行しよう
とする方向に対する右左折、車両の現在位置、及び車両
の運動動作を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車
両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点
を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された
交差点に対する左折の情報により移動障害物の存在する
可能性が大であると判断し、前記制御手段は、前記車両
の現在位置が前記検知された交差点の中で左折行動中で
あると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右側及
び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3
の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とす
る。
【0018】請求項11の発明は、請求項6〜8のいず
れかに記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状
態検知手段は、右側通行の車両が走行し又は走行しよう
とする方向に対する右左折及び車両の現在位置を検知
し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状と
して車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記移
動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する左
折の情報により移動障害物の存在する可能性が大である
と判断し、前記制御手段は、前記車両の現在位置が前記
検知された交差点の中であると判断されたとき、左折後
の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域
について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制
御することを特徴とする。
【0019】請求項12の発明は、請求項6〜8のいず
れかに記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状
態検知手段は、右側通行の車両が走行し又は走行しよう
とする方向に対する右左折、車両の現在位置、及び車両
の運動動作を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車
両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点
を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された
交差点に対する右折の情報により移動障害物の存在する
可能性が大であると判断し、前記制御手段は、前記車両
の現在位置が前記検知された交差点の中で右折行動中で
あると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側及
び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3
の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とす
る。
【0020】請求項13の発明は、請求項5記載の車両
用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、前
記車両の現在位置及び走行速度を検知し、前記経路環境
検知手段は、前記車両前方付帯施設として横断歩道を検
知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断
歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判
断し、前記制御手段は、前記車両の進行方向に対して右
側又は左側の少なくとも一方に移動障害物を検知できな
かったとき存在が仮想される移動障害物が道路の右端又
は左端の少なくとも一方から車両の予測される横断歩道
通過点に達する時間と車両が前記横断歩道通過点に達す
るまでの時間との比較を行い前者より後者が短いとき前
記第2の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴
とする。
【0021】請求項14の発明は、請求項5記載の車両
用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、前記車
両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方
として道路以外の地域と該地域内の車両の進行方向に対
して交差する道路との境界を検知し、前記移動障害物予
測手段は、前記検知された境界により移動障害物の存在
する可能性が大であると判断し、前記制御手段は、前記
車両の進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域
について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制
御することを特徴とする。
【0022】請求項15の発明は、請求項5記載の車両
用照明装置であって、前記移動障害物検知手段は、前記
移動障害物の現在位置、移動速度、及び移動方向を検知
し、前記車両走行状態検知手段は、前記車両の現在位
置、及び走行速度を検知し、前記経路環境検知手段は、
前記車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくと
も一方として車両前方に道路が交差する交差点又は車両
前方の横断歩道を検知し、前記制御手段は、前記車両が
前記交差点又は横断歩道の少なくとも一方を通過すると
きの位置及び前記移動障害物の位置を算出し、各時点で
車両位置と移動障害物の位置とが交錯すると予測される
軌跡上にあるときは前記第3の状態で、同交錯しないと
予測される軌跡上にあるときは前記第2の状態で前記外
部照明装置を制御することを特徴とする。
【0023】請求項16の発明は、請求項1〜15記載
の車両用照明装置であって、前記外部照明装置は、モー
タの駆動によりその光軸を動かすと共に、ズームレンズ
により照射範囲を変えることにより照射状態を可変にす
ることを特徴とする。
【0024】請求項17の発明は、請求項1〜16記載
の車両用照明装置であって、前記移動障害物検知手段
は、車両前部に備えられた赤外線カメラであることを特
徴とする。
【0025】請求項18の発明は、請求項1〜17記載
の車両用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、
車両前部に備えられた前方道路画像撮影用カメラである
ことを特徴とする。
【0026】
【発明の効果】請求項1の発明では、移動障害物予測手
段によって、検知された経路の環境の情報により車両が
走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在す
る可能性の大小を判断することができる。
【0027】そして、経路に移動障害物が存在する可能
性が小さいと判断されたときは通常の第1の状態で照射
することができる。従って、自動車専用道路等において
は移動障害物を考慮せずに照射することができ、十分な
照射範囲を確保することができる。
【0028】又、経路に移動障害物が存在する可能性が
大きいと判断されたときは移動障害物が存在すると車両
に接触する可能性のある位置を第2の状態で照射するこ
とができると共に、移動障害物を検知したときは移動障
害物が存在する位置を第3の状態で照射することができ
る。
【0029】従って、経路に移動障害物が存在する可能
性が大きいときは移動障害物が検知されない場合でも第
2の状態で照射することにより、移動障害物の出現を予
測して照射することができる。
【0030】更に、移動障害物を検知したときは第3の
状態による照射によって移動障害物を確実に照射するこ
とができる。従って、ドライバに必要以上の領域の情報
処理を強いることがなく、疲労増大の抑制を図ることが
できると共に、移動障害物を確実に照射することがで
き、より安全性を向上させることができる。
【0031】請求項2の発明では、検知された車両の走
行状態及び経路の環境の情報により車両の走行し又は走
行しようとする経路に移動障害物が存在する可能性の大
小を判断することができる。そして、経路に移動障害物
が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通常の
第1の状態で照射するように外部照明装置を制御するこ
とができる。従って、自動車専用道路等においては移動
障害物を考慮することなく第1の状態での照射によって
十分な照射を行なうことができる。
【0032】又、経路に移動障害物が存在する可能性が
大きいと判断されたときは、移動障害物が存在すると車
両に接触する可能性のある位置を第2の状態で照射する
ことができると共に、移動障害物を検知したときは移動
障害物が存在する位置を第3の状態で照射するように外
部照明装置を制御することができる。
【0033】従って、経路に移動障害物が存在する可能
性が大きいと判断された場合でも、ドライバは必要以上
に移動障害物、例えば歩行者の存在可能性がある領域に
ついて情報処理をする必要がなく、疲労軽減を図ること
ができる。又、移動障害物が検知されたときは移動障害
物を確実に照射することができ、安全性を向上させるこ
とができる。
【0034】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、道路の種類によって移動障害物が存在
する可能性の大小を判断することができ、例えば自動車
専用道路と市街地の道路等とを確実に区別し、より的確
な制御を行なうことができる。
【0035】請求項4の発明では、請求項1〜3の発明
の効果に加え、移動障害物が存在する可能性が小さいと
判断された場合でも、移動障害物が検知されたときは移
動障害物が存在する位置を第3の状態で照射するように
外部照明装置を制御することができ、より的確な照射で
安全性を向上させることができる。
【0036】請求項5の発明では、請求項1〜4のいず
れかの発明の効果に加え、車両前方経路形状または車両
前方付帯施設の少なくとも一方により移動障害物が存在
する可能性の大小を判断することができ、より確実な制
御を行なうことができる。
【0037】請求項6の発明では、請求項5の発明の効
果に加え、検知された交差点に対する右左折の情報によ
り移動障害物の存在する可能性が大であると判断するこ
とができ、交差点に対する右左折時に移動障害物を検知
したときはこれを的確に照射し、また移動障害物を検知
しなかった場合でも第2の状態で照射するように外部照
明装置を制御することができ、より的確な制御を行なう
ことができる。
【0038】請求項7の発明では、請求項6の発明の効
果に加え、検知された横断歩道により移動障害物の存在
する可能性が大であると判断することができ、横断歩道
を渡り、或いは渡ろうとする歩行者等を的確に照射する
ことができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0039】請求項8の発明では、請求項5の発明の効
果に加え、検知された交差点に対する右左折及び横断歩
道の存在により移動障害物の存在する可能性が大である
と判断することができ、交差点での右左折時に、横断歩
道を渡り、或いは渡ろうとする歩行者等を的確に照射
し、或いは予測して照射することができ、より的確な制
御を行なうことができる。
【0040】請求項9の発明では、請求項6〜8のいず
れかの発明の効果に加え、左側通行の車両の走行におい
て車両の現在位置が交差点の中であると判断されたと
き、右折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも
一方の領域について第2,第3の状態で照射するように
外部照明装置を制御することができる。従って、車両が
交差点の中に入ったとき、右折後の車両進行方向の歩行
者等の移動障害物を的確に照射し、或いは存在を予測し
て照射することができ、より的確な制御を行なうことが
できる。
【0041】請求項10の発明では、請求項6〜8のい
ずれかの発明の効果に加え、左側通行の車両の走行にお
いて車両の現在位置が検知された交差点の中で左折行動
中であると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右
側及び左側の少なくとも一方の領域について第2,第3
の状態で照射するように外部照明装置を制御することが
できる。従って、交差点の中で左折行動中に左折後の車
両進行方向における歩行者等の移動障害物を的確に照射
し、或いは予測して照射することができ、より的確な制
御を行なうことができる。
【0042】請求項11の発明では、請求項6〜8のい
ずれかの発明の効果に加え、右側通行の車両走行におい
て車両の現在位置が検知された交差点の中であると判断
されたとき、左折後の車両進行方向の右側及び左側の少
なくとも一方の領域について第2,第3の状態で照射す
るよう外部照明装置を制御することができる。従って、
車両が交差点の中に入ったとき、左折後の車両進行方向
の歩行者等の移動障害物を的確に照射し、或いは予測し
て照射することができ、より的確な制御を行なうことが
できる。
【0043】請求項12の発明では、請求項6〜8のい
ずれかの発明の効果に加え、右側通行の車両走行におい
て車両の現在位置が検知された交差点の中で右折行動中
であると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側
及び左側の少なくとも一方の領域について第2,第3の
状態で照射するよう外部照明装置を制御することができ
る。従って、交差点の中で右折行動中に右折後の車両進
行方向の歩行者等の移動障害物を的確に照射し、或いは
予測して照射することができ、より的確な制御を行なう
ことができる。
【0044】請求項13の発明では、請求項5の発明の
効果に加え、横断歩道の存在により移動障害物の存在す
る可能性が大であると判断され、車両の進行方向に対し
て右側又は左側の少なくとも一方に移動障害物を検知で
きなかったとき、存在が仮想される移動障害物が道路の
右端又は左端の少なくとも一方から車両の予測される横
断歩道通過点に達する時間と、車両が前記横断歩道通過
点に達する時間との比較を行ない、前者より後者が短い
とき、第2の状態で照射するように外部照明装置を制御
することができる。従って、横断歩道を渡ろうとする歩
行者等が検知されない場合でも、横断歩道上に歩行者を
予測して照射することができ、歩行者等が存在する可能
性が大である横断歩道での的確な制御を行なうことがで
きる。
【0045】請求項14の発明では、請求項5の発明の
効果に加え、道路以外の地域と該地域内の車両の進行方
向に交差する道路との境界を検知することによって、移
動障害物の存在する可能性が大であると判断し、車両の
進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域につい
て第2,第3の状態で照射するように外部照明装置を制
御することができる。
【0046】請求項15の発明では、請求項5の発明の
効果に加え、車両が交差点又は横断歩道の少なくとも一
方を通過するときの位置、及び歩行者等の移動障害物の
位置を算出し、各時点で車両位置と歩行者等の位置とが
交錯するときは、第3の状態で照射するように外部照明
装置を制御し、交錯しないときは第2の状態で照射する
ように外部照明装置を制御することができる。従って、
交差点又は横断歩道において車両と歩行者等との交錯が
予測される場合には、歩行者等を的確に照射することが
でき、また交錯が予測されないときは歩行者等を予測し
て照射することができ、より的確な制御を行なうことが
できる。
【0047】請求項16の発明では、請求項1〜15の
いずれかの発明の効果に加え、モータの駆動によって外
部照明装置の光軸を動かすと共に、ズームレンズにより
照射範囲を変えることにより、その照射状態を可変にす
ることができ、より的確な照射状態の変更を行なうこと
ができる。
【0048】請求項17の発明では、請求項1〜16の
いずれかの発明の効果に加え、赤外線カメラによって、
車両前方に存在する歩行者等の移動障害物の温度を検知
し、歩行者等の存在する位置、移動方向、移動速度を検
知することができる。従って、歩行者等の正確な検知に
よって、的確な制御を行なうことができる。
【0049】請求項18の発明では、請求項1〜17の
いずれかの発明の効果に加え、前方道路、画像撮影用カ
メラによって、交差点や横断歩道等を検知することがで
き、的確な制御を行なうことができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例に基づいて説明する。
【0051】(第1実施例)図1は本発明の第1実施例
に係る車両用照明装置のブロック図であり、外部照明装
置1を制御する制御装置3に対し、移動障害物検知手段
5と、移動障害物予測手段7とからの信号が入力される
ようになっている。移動障害物予測手段7には経路環境
検知手段9と、車両走行状態検出手段11とからの信号
が入力されるようになっている。
【0052】前記外部照明装置1は照射範囲、照射方向
等の照射状態が可変となっている。前記移動障害物検知
手段5は車両の走行経路又はその近傍に存在する歩行者
等の移動障害物を検知し、前記制御装置3に検知信号を
入力するものである。前記移動障害物予測手段7は、前
記経路環境検知手段9によって検知された経路の環境情
報と前記車両走行状態検知手段11による車両の走行状
態の情報とにより、車両が走行し、又は走行しようとす
る経路に歩行者等が存在する可能性の大小を判断し、前
記制御装置3に入力するものである。
【0053】なお、前記移動障害物予測手段7は経路環
境検知手段9からの経路の環境の情報のみにより経路に
歩行者等が存在する可能性の大小を判断し、制御装置3
に入力する構成にすることもできる。
【0054】前記外部照明装置1は、図2に示すよう
に、車両前部に設けられた左右のヘッドランプで構成さ
れ、内部に配光制御ランプ(後述)が格納されている。
前記制御装置3はマイクロコンピュータ等によって構成
され、図2に示す自動車のインストルメント17内部等
に配置されている。
【0055】前記移動障害物検知手段5は、図2のよう
に、車両前部のグリル内に配置された赤外線カメラで構
成され、車両前方に存在する移動障害物の温度、例えば
歩行者の体温を検知することによって、歩行者の存在す
る位置、移動方向、移動速度を検知し、前記制御装置3
に検知情報を入力するようになっている。
【0056】前記経路環境検知手段9は、図2のよう
に、車両前部のグリル内に配置され、前記赤外線カメラ
で構成された移動障害物検知手段5と一体(但し、別体
でも良い)の前方道路画像撮影用カメラで構成されてい
る。これにより、前方道路の曲率や勾配、自車両の姿
勢、横断歩道等の経路付帯施設の有無、交差点の有無、
先行車や対向車の有無を検出し、その情報を移動障害物
予測手段に入力するようになっている。
【0057】又、図2の例では、GPS用のアンテナ1
3が設けられ、GPSの情報より自車の位置を正確に知
ることにより、地図情報データベース15より車両の存
在する地点の道路情報を得て、前記移動障害物予測手段
7に情報として入力することもできる。さらに、図2で
は、インストルメント17に環境照度センサ19が設け
られ、環境照度を測定し、その情報を前記制御装置3に
入力するようになっている。
【0058】前記車両走行状態検知手段11は、自動車
のハンドル操舵角やウインカの左右点灯信号、車速信号
などを車両から直接取得して、前記移動障害物予測手段
7に情報を入力し、或いはナビゲーションシステム情報
から車両の進行方向を検出して移動障害物予測手段7へ
情報を入力する。この移動障害物予測手段7は前記制御
装置3と同様に、マイクロコンピュータ等で構成されて
いる。
【0059】前記制御装置3は経路に歩行者等の移動障
害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通
常の第1の状態(一般のハイビーム、ロービーム)で照
射し、同大きいと判断されたときは、歩行者等が存在す
ると車両に接触する可能性のある位置を照射できる第2
の状態で照射すると共に、前記移動障害物を検知したと
きは移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態
で照射するように前記外部照明装置1を制御するもので
ある。
【0060】ここで、前記外部照明装置1を図3〜図6
により更に説明する。
【0061】図3,図4はヘッドランプの配光制御ラン
プの概略構成を示し、図5,図6は作動状態を示してい
る。図3は概略平面図であり、図4は概略側面図であ
る。この図3,図4のように外部照明装置1は、本体2
1内に光源23を備え、2個のモータM1,M2及びズ
ームレンズ25を備えている。一方のモータM1はその
駆動軸によって本体21を図5のように左右方向に振る
ように駆動し、他方のモータM2はギア27,29を介
し本体21を図6のように上下方向に振るように駆動
し、光軸の方向調整を行なうものである。ズームレンズ
25は、その調整によって照射範囲を変更する。
【0062】ところで、今日の自動車交通は様々なトリ
ップの組み合わせによって構成されているといえる。例
えば図7に示すようなものが代表的なものである。
(a)は通勤目的のトリップを示しており、家を出発し
た自動車が会社に向かい、会社で打ち合わせなどの用事
を済ませたあと、顧客と商談、打ち合わせを行うため、
会社を出発して客先に向かう。客先での仕事が終われば
会社に戻り、会社で客先での仕事の報告をした後、家に
帰宅するといったものである。以下、(b)は子供を病
院につれていった後に学校へ送り届けるといった送迎の
トリップ、(c)はスーパーで買い物をした後に両親宅
を訪問するといった買い物、訪問のトリップ、(d)は
配送センターを出た輸送車が、お店に行き荷物を引き取
り、次にお客のところに行って荷物を渡し、配送センタ
ーへ戻ってくるといった物流トリップの例をそれぞれ示
している。
【0063】ここからもわかるように各トリップは図8
に示すような出発地を出発して目的地にたどり着くとい
った基本的なトリップの組み合わせだといえる。
【0064】図7(a)のトリップの最初の基本トリッ
プである家を出発して会社へ向かうトリップを分解した
例は図9のようになる。
【0065】出発地の家ではトリップが発生するまで家
の車庫に自動車を保管している。トリップが発生すると
出発地である家の車庫を出発した自動車は住宅地内の一
般道路をいくつか経由した後、幹線道路へと出て、会社
のある都市へ向かうことになる。幹線道路が都市に入っ
たら今度は都市内の一般道路をいくつか経由して最後に
目的地である会社の駐車場に入って、自動車を駐車する
ことでこのトリップは終了する。
【0066】このとき道路をいくつか経由してくるわけ
であるが、道路と道路の結節点には図10の図表に示す
ような種類のものがある。
【0067】一般道路と一般道路、または一般道路と幹
線道路の結節にはほとんどの場合、平面交差点を用いて
いる。また、幹線道路と幹線道路の結節には平面交差点
のほかに立体交差点も多数見られる。この立体交差点に
は基本的に二つの形があり、一つは平面交差を一つ以上
含んでいる不完全立体交差型であり、もう一つは平面交
差を一つも含まない完全立体交差型である。
【0068】不完全立体交差型には図11に示すような
ダイヤモンド型立体交差点がある。例えば道路L1が幹
線道路、道路L2が一般道路とすると、道路L1の図上
右側から来た車両が道路L2を図上上側方向に走行しよ
うとすると、車線分流点I3で道路L1から連絡道路L
3に入り、平面交差I1で右折することによって道路L
2の上側方向へ向かう車線に入ることができる。また逆
に道路L2を図上下側から来た車両が道路L1を図上右
側方向に走行しようとすると、道路L2から平面交差I
2で左折することによって連絡道路L4に入り、車線合
流点I4で道路L2の右側方向へ向かう車線に入ること
ができる。このように不完全立体交差型では交通の流れ
の向きにより平面交差点で右左折を行なった後に連絡道
路に入り、その連絡道路が結節する道路に合流するとい
うパターンと、道路から分流し、連絡道路に入った後平
面交差点で右左折することによって結節する道路に入る
というパターンとがある。
【0069】完全立体交差型には図12に示すようなダ
イヤモンド型立体交差点がある。このような完全立体交
差型では基本的には車線の分流と合流によって交通を振
り分けている。
【0070】次に幹線道路と自動車専用道路の結節には
基本的に平面交差点は用いられず、幹線道路側に平面交
差を有する不完全立体交差型もしくはどちらの道路にも
平面交差を有さない完全立体交差型のいずれかで結節さ
れている。
【0071】最後に自動車専用道路相互の結節は、基本
的に平面交差は用いられず、完全立体交差型の立体交差
で構成されている。
【0072】一方、トリップの末端である出発地と目的
地での自動車の保管、駐車場所の形態は大きく分けて路
外と路上とに分けられる。路外の駐車場所としては図1
3に示すように駐車区画を区切って複数台の自動車を停
めておくことができるスペース路外駐車場K1で駐車マ
スkとその駐車マスkにアクセスするための通路L5で
構成されているもの、図14の車両C1が駐車している
ような形態で駐車スペースK2が前面道路L6に直結し
ているものなどがある。また、路上駐車は図14の車両
C2が行なっているような形態で道路L6の片側に寄せ
て行なうのが一般的である。前者の場合では駐車マスk
にアクセスするための通路L5と道路L6との結節点が
駐車場の出入り口となり、後者の場合は駐車スペースK
2と道路L6との境界がそのまま結節点となっている。
【0073】このようなトリップの中の交通結節点では
相互の交通が交錯する可能性は、結節点と結節点との間
の道路より高い。本願発明は、かかる点に着目したもの
で、相互の交通が交錯する場所等において的確な照射が
できるようにしたものである。
【0074】次に処理全体の流れを図15のフローチャ
ートを用いて説明する。
【0075】まず、処理がスタートするとステップS1
01で車両が走行中か否かを判定する。走行中か否かの
判断は車両のエンジンがONになっていることや車両の
走行速度が0でないことを検知することにより行なう。
【0076】このとき車両が走行していないと判断した
場合は処理を終了させ、走行中であると判断されたとき
はステップS201に処理を移す。
【0077】ステップS201では、照明装置が点灯状
態か否かを判断して点灯状態であればステップS301
へ処理を移し、そうでなければステップS101へ処理
を返す。ステップS301では、車両に搭載された環境
照度センサ19を用いて車両周囲の環境照度を測定し、
測定された環境照度が設定された閾値以下であれば、車
両周囲は暗いと判断してステップS401へ処理を移
し、そうでなければステップS1201へ処理を移す。
【0078】ステップS401では、ナビゲーションシ
ステムの地図情報などをもとに車両が走行している道路
を検出して、走行道路が自動車専用道路でなければ経路
に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断してステ
ップS501へ処理を移し、そうであれば経路に移動障
害物が存在する可能性が大きいと判断してステップS1
201へ処理を移す。
【0079】ステップS501では、車両に搭載された
経路環境検知手段9としてのカメラで撮像された前方道
路画像の情報や、ナビゲーションシステムの地図情報な
どをもとに車両の走行道路前方に道路が交差する交差点
がないかを検出して、交差点があれば経路に移動障害物
が存在する可能性が大きいと判断してステップS601
へ処理を移し、そうでなければ経路に移動障害物が存在
する可能性が小さいと判断してステップS1101へ処
理を移す。
【0080】ステップS601では、ナビゲーションシ
ステムの車両進路情報やウインカの出力信号などをもと
に車両の交差点での進行方向を検知して、交差点で右左
折するのであればステップS701へ処理を移し、そう
でなければステップS1101へ処理を移す。
【0081】ステップS1101では、車両に搭載され
たカメラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーシ
ョンシステムの地図情報などをもとに車両の走行道路前
方に横断歩道がないかを検出して、横断歩道があれば経
路に移動障害物が存在する可能性が大きいと判断してス
テップS702へ処理を移し、そうでなければ経路に移
動障害物が存在する可能性が小さいと判断してステップ
S703へ処理を移す。
【0082】ステップS701,ステップS702,ス
テップS703では、車両に搭載された移動障害物検知
手段5としてのカメラで撮像された前方道路画像や、車
両に搭載されたレーダ装置などの情報により車両の進行
方向前方に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検
出して、歩行者などの移動障害物がなければそれぞれス
テップS801,ステップS802,ステップS120
1へ処理を移し、移動障害物があればそれぞれステップ
S901,ステップS902,ステップS903へ処理
を移す。
【0083】ステップS801,ステップS802で
は、車両の進路、車速などの情報をもとに車両がそのま
ま進行していくと接触する移動障害物が存在する可能性
がある位置として領域を算出し、その領域を第2の状態
として照射するように制御装置3で外部照明装置1の配
光を制御し、それぞれステップS1001,ステップS
1002へ処理を移す。
【0084】ステップS901,ステップS902で
は、検出された移動障害物が存在する位置を検出して、
その位置を第3の状態として照射するように制御装置3
で外部照明装置1の配光を制御し、それぞれステップS
1001,ステップS1002へ処理を移す。
【0085】ステップS903では、検出された移動障
害物が存在する位置を検出して、その位置を第3の状態
として照射するように制御装置3で外部照明装置1の配
光を制御し、それぞれステップS703へ処理を戻す。
【0086】ステップS1001では、車両の現在位置
を検知して、車両の現在位置が交差点を通過していれば
ステップS101へ処理を戻し、そうでなければステッ
プS701へ処理を戻す。
【0087】ステップS1002では、車両の現在位置
を検知して、車両の現在位置が横断歩道を通過していれ
ばステップS101へ処理を戻し、そうでなければステ
ップS702へ処理を戻す。
【0088】ステップS1201では、制御装置3で照
明装置1の配光を通常の第1の状態として制御し、ステ
ップS101へ処理を戻す。
【0089】次にステップS701,ステップS80
1,ステップS901の処理について、右折の場合の詳
細な処理を図16のフローチャートと図17の状況図と
を用いて説明する。
【0090】ステップS1301では車両の現在位置P
001を検知して、車両が交差点内部にあればステップ
S1401へ処理を移し、そうでなければ処理を右折処
理を終了する。
【0091】ステップS1401ではナビゲーションシ
ステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用い
て、車両C3が交差点内を進む進路501を予測して移
動障害物の存在する可能性が大であると判断し、ステッ
プS1501へ処理を移す。
【0092】ステップS1501では、車両C3の現在
位置P001から交差点の終了点P601までの距離d
101を測定し、ステップS1601へ処理を移す。
【0093】ステップS1601では、車両C3の現在
の車速v101を測定し、ステップS1701へ処理を
移す。
【0094】ステップS1701では、車両C3が現在
位置P001から交差点終了点P601を通過するまで
の時間t01を現在位置P001から交差点の終了点P
601までの距離d101と車速v101とから求め、
ステップS1801へ処理を移す。
【0095】ステップS1801では車両C3が交差点
を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステッ
プS1901へ処理を移す。例えば、現在位置P001
から交差点終了点P601までの間のΔt秒ごとの車両
C3の位置を表すとP101からP501までのような
点になる。
【0096】ステップS1901では、車両に搭載され
た経路環境検知手段9としてのカメラで撮像された前方
道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報から
車両C3が右折後の進行方向に対して右側に歩行者など
の移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの
移動障害物がなければステップS2001へ処理を移
し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処
理を移す。
【0097】ステップS2001では、車両の進路、車
速などの情報をもとに車両が右折後の進行方向に対して
右側で車両がそのまま進行していくと接触する移動障害
物が存在する可能性がある領域A101を算出し、ステ
ップS2101へ処理を移す。
【0098】領域A101の具体的な算出処理方法を説
明すると、図17において、予め、車両C3が交差点終
了点P601で交錯する仮想移送障害物を設定する。そ
のとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をv
i1≦vi≦vi2とする。
【0099】まず、仮想する移動障害物が移動速度vi
2を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了
点P601を通過するまでの時間t01が経過したとき
にP601に到達している仮想する移動障害物が存在し
うる範囲をプロットすると円701のような大きな場所
になる。
【0100】次に仮想する移動障害物が移動速度vi1
を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了点
P601を通過するまでの時間t01が経過したときに
P601に到達している仮想する移動障害物が存在しう
る範囲をプロットすると円702のような小さな場所に
なる。
【0101】この円701と円702で囲まれた範囲と
車両の右折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから
交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出
する範囲A101とする。
【0102】ステップS2101では、ステップS20
01で算出された範囲A101を照明装置が照射するよ
うに制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で
制御し、ステップS2201へ処理を移す。
【0103】ステップS2201では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載され
たレーダ装置などの情報を車両が右折後の進行方向に対
して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検
出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS
2301へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物
検出時ロジックへ処理を移す。
【0104】ステップS2301では車両の進路、車速
などの情報をもとに車両が右折後の進行方向に対して左
側で車両がそのまま進行していくと接触する移動障害物
が存在する可能性がある領域A201を算出し、ステッ
プS2401へ処理を移す。ステップS2001で算出
された円701と円702で囲まれた範囲と車両が右折
後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口
付近にかけての領域が重なる部分を、算出する範囲A2
01とする。
【0105】ステップS2401ではステップS220
1で算出された範囲A201を照明装置が照射するよう
に制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制
御し、右折処理を終了する。このとき照明装置1はステ
ップS2101で照射した範囲A101を照射範囲から
はずさないように配光を制御されなければならない。
【0106】次に車両C3が図17の時点からΔt×2
秒間だけ経過した場合についての状況を図18を用いて
説明する。
【0107】車両C3はP202の地点まで進んでお
り、先に説明した右折ロジックによれば、車両C3が交
差点内を進む進路502を予測し、車両の現在位置P2
01から交差点の終了点P602までの距離d102を
測定し、車速v102を測定する。また、車両C3が現
在位置から交差点終了点P602を通過するまでの時間
t02を現在位置から交差点の終了点P602までの距
離d102と車速v102から求める。さらに、現在位
置P202から交差点終了点P602までの間のΔt秒
ごとの車両C3の位置P302からP502までを算出
し、車両が右折後の進行方向に対して右側に歩行者など
の移動障害物がなければ、車両が交差点終了点P601
で交錯する仮想移動障害物を設定し、そのとき、仮想す
る移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦v
i2とする。
【0108】まず、仮想する移動障害物が移動速度vi
2を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了
点P602を通過するまでの時間t02が経過したとき
にP602に到達している仮想する移動障害物が存在し
うる範囲をプロットすると円703のような場所にな
る。
【0109】次に仮想する移動障害物が移動速度vi1
を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了点
P602を通過するまでの時間t02が経過したときに
P602に到達している仮想する移動障害物が存在しう
る範囲をプロットすると円704のような場所になる。
【0110】この円703と円704で囲まれた範囲と
車両の右折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから
交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出
する範囲A102とし、範囲A102を照明装置が照射
するように制御装置3で外部照明装置1の配光を前記同
様に制御し、次に車両が右折後の進行方向に対して左側
に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、
歩行者などの移動障害物がなければ、先の処理で算出さ
れた円703と円704とで囲まれた範囲と車両が右折
後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口
付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A
202とし、範囲A202を照明装置が照射するように
制御装置3で外部照明装置1の配光を前記同様に制御す
る。
【0111】このように図17と図18の間で、時間が
Δt×2秒経過して、照射範囲が始めA101,A20
1であったのがA102,A202となったように、車
両C3の近傍へと移動する。
【0112】次に移動障害物検出時ロジックについて図
19のフローチャートと図20から図25までの状況図
を用いて説明する。
【0113】まず、図16メインフローチャートのステ
ップS1901,ステップS2201で歩行者などの移
動障害物801が存在していればこのフロー処理を開始
する。
【0114】ステップS25では、検出された移動障害
物801の位置を測定し、ステップS26へ処理を移
す。
【0115】ステップS26では、検出された移動障害
物801の移動方向を測定し、ステップS27へ処理を
移す。
【0116】ステップS27では、検出された移動障害
物801の移動速度を測定し、ステップS28へ処理を
移す。
【0117】これらの情報は移動障害物の車両に搭載さ
れた経路環境検知手段9としてのカメラで撮像された前
方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などで得られ
た情報から同時に検出することもできる。
【0118】ステップS28では、移動障害物801の
移動方向と移動速度から車両が交差点終了点P603を
通過するまでの各時点での自動障害物801の位置を算
出し、ステップS29へ処理を移す。例えば、現在の移
動障害物801の位置からΔt秒ごとの移動障害物80
1の位置を表すと、図20のA301からA304まで
のような領域になる。
【0119】ステップS29では、ステップS1801
で算出された車両C3が交差点を通過するまでの各時点
での車両位置とステップS28で算出された各時点での
移動障害物801の位置とを比較して各時点ごとに車両
C3の位置と移動障害物801の位置とが交錯する場合
はステップS30へ処理を移し、各時点ごとで車両C3
の位置と移動障害物801の位置が交錯しない場合は移
動障害物検出時ロジックを終了し、図16のメインフロ
ーチャートのの部分へ処理を戻す。
【0120】図20では移動障害物801のΔt×4秒
後の位置A304が車両C3のΔt×4秒後の位置と交
錯している。また、図24のように検出された移動障害
物802,803のような場合は、車両C3が交差点を
通過するまでの各時点での車両位置とそれぞれの移動障
害物の各時点での位置とは前記のように交錯すると予測
される軌跡上にはない。この場合は図25に示すように
移動障害物が存在した場合、車両C3がそのまま進行し
ていくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A
104を照射するように制御装置3で外部照明装置1の
配光を第2の状態で制御する。
【0121】ステップS30では、ステップS2001
で検出された移動障害物801を含むような範囲ステッ
プS103を照明装置が照射するように制御装置3で照
明装置1の配光を制御し、移動障害物検出時ロジックを
終了し処理を図16のメインフローチャートのの部分
へ処理を戻す。
【0122】また、図22に示すように移動障害物検知
手段5が同一方向に複数の移動障害物804,805を
検知した場合、図23に示すように検出されたすべての
移動障害物を包括するような照射範囲A103Bを照射
するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第3の
状態で制御する。
【0123】このロジックを応用することにより交差点
でないような場所でも同様な処理を行なうことができ
る。例えば図26に示すように道路L6を走行してきた
車両C4は路外駐車場へ右折進入しようとして処理を行
ない、範囲A105,A205を照射するようにするこ
ともできる。
【0124】次に前記図15のステップS701,ステ
ップS801,ステップS901の処理について、左折
の場合の詳細な処理を図27のフローチャートと図2
8,図29の状況図を用いて説明する。
【0125】まず、図28の状況について説明する。
【0126】ステップS3102では車両C5が左折行
動に入ったか否かを検知して、車両が左折行動に入った
のであればステップS1402へ処理を移し、そうでな
ければ左折処理を終了する。左折行動に入ったと判断す
る方法としては、ウインカーの動作状況を検知して、左
側のウインカーを作動させていれば左折行動に入ったと
判断する方法、左折車線に入ったことを検知する方法、
車両が左側に車両を寄せたことを検知する方法があり、
また、あらかじめ交差点からの距離を設定しておき、そ
の距離よりも車両が交差点に近づいたら左折行動に入っ
たとする方法などがあり、これらを一つないしは複数組
み合わせることによって左折行動に入ったことを検知す
る。図28では車両C5がP1504の位置からP00
4へ進行したときに左側に車両を寄せたことを検知して
左折行動に入ったと判断している。
【0127】ステップS1402ではナビゲーションシ
ステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用い
て、車両C5が交差点内を進む進路504を予測し、ス
テップS1502へ処理を移す。
【0128】ステップS1502では車両の現在位置P
004から交差点の終了点P1404までの距離d10
4を測定し、ステップS1602へ処理を移す。
【0129】ステップS1602では車速v104を測
定し、ステップS1702へ処理を移す。
【0130】ステップS1702では車両C5が現在位
置P004から交差点終了点P1404を通過するまで
の時間t04を現在位置P004から交差点の終了点P
1404までの距離d104と車速v104とから求
め、ステップS1802へ処理を移す。
【0131】ステップS1802では車両C5が交差点
を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステッ
プS1302へ処理を移す。例えば、現在位置P004
から交差点終了点P1404までの間のΔt秒ごとの車
両C5の位置を表すとP104からP1304までのよ
うな点になる。
【0132】ステップS1302では車両の現在位置P
004が車両が交差点内部にあればステップS1902
へ処理を移し、そうでなければW2202へ処理を移
す。図28の場合、車両C5はまだ交差点に入っていな
いと判断されるケースである。
【0133】ステップS2202では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載され
たレーダ装置などの情報を車両が左折後の進行方向に対
して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検
出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS
2302へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物
検出時ロジックへ処理を移す。
【0134】ステップS2303では車両の進路、車速
などの情報をもとに車両が左折後の進行方向に対して左
側で移動障害物が存在した場合、車両C5がそのまま進
行していくと両者の移動により接触する可能性がある範
囲A206を算出し、ステップS2402へ処理を移
す。具体的な処理方法を説明する。あらかじめ、車両が
交差点終了点P1404で交錯する仮想移動障害物を設
定する。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度vi
の範囲をvi1≦vi≦vi2とする。まず、仮想する
移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点
から車両C5が交差点終了点P1404を通過するまで
の時間t04が経過したときにP1404に到達してい
ると仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットす
ると円705のような場所になる。
【0135】次に仮想する移動障害物が移動速度vi1
を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点
P1404を通過するまでの時間t04が経過したとき
にP1404に到達している仮想する移動障害物が存在
しうる範囲をプロットすると円706のような場所にな
る。この円705と円706で囲まれた範囲と車両の左
折後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出
口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲
A206とする。
【0136】ステップS2402ではステップS220
2で算出された範囲A206を照明装置が照射するよう
に制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制
御し、左折処理を終了する。
【0137】図29は図28の時点からΔt×8秒間だ
け経過した状況である。
【0138】ステップS1402ではナビゲーションシ
ステムの車両の進路情報やハンドル舵角の情報などを用
いて、車両C5が交差点内を進む進路505を予測し、
ステップS1502へ処理を移す。
【0139】ステップS1502では車両の現在位置P
805から交差点の終了点P1405までの距離d10
5を測定し、ステップS1602へ処理を移す。
【0140】ステップS1502では車両の現在位置P
805から交差点の終了点P1405までの距離d10
5を測定し、ステップS1602へ処理を移す。
【0141】ステップS1602では車速v105を測
定し、ステップS1702へ処理を移す。
【0142】ステップS1702では車両C5を現在位
置P805から交差点終了点P1405を通過するまで
の時間t05を現在位置P805から交差点の終了点P
1405までの距離d105と車速v105から求め、
ステップS1802へ処理を移す。
【0143】ステップS1802では車両C5が交差点
を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステッ
プS1902へ処理を移す。例えば、現在位置P805
から交差点終了点P1405までの間のΔt秒ごとの車
両C5の位置を表すとP905からP1305までのよ
うな点になる。
【0144】ステップS1302では車両の現在位置P
805を検知して、車両が交差点内部にあればステップ
S1902へ処理を移し、そうでなければステップS2
202へ処理を移す。図29の場合、車両C5は交差点
に入っていると判断されるケースである。
【0145】ステップS1902では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載され
たレーダ装置などの情報から車両が左折後の進行方向に
対して右側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを
検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップ
S2002へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害
物検出時ロジックへ処理を移す。
【0146】ステップS2002では車両の進路、車速
などの情報をもとに車両が左折後の進行方向に対して右
側で移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行し
ていくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A
107を算出し、ステップS2102へ処理を移す。具
体的な処理方法を説明する。あらかじめ、車両が交差点
終了点P1405で交錯する仮想移動障害物を設定す
る。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範
囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0147】まず、仮想する移動障害物が移動速度vi
2を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了
点P1405を通過するまでの時間505が経過したと
きにP1405に到達している仮想する移動障害物が存
在しうる範囲をプロットすると円707のような場所に
なる。
【0148】次に仮想する移動障害物が移動速度vi1
を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点
P1405を通過するまでの時間t05が経過したとき
にP1405に到達していると仮想する移動障害物が存
在しうる範囲をプロットすると円708のような場所に
なる。
【0149】この円707と円708で囲まれた範囲と
車両の左折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから
交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出
する範囲A107とする。
【0150】ステップS2102ではステップS200
2で算出された範囲A107を照明装置が照射するよう
に制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制
御し、ステップS2202へ処理を移す。
【0151】ステップS2202では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載され
たレーダ装置などの情報を車両が左折後の進行方向に対
して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検
出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS
2302へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物
検出時ロジックへ処理を移す。
【0152】ステップS2302では車両の進路、車速
などの情報をもとに車両が左折後の進行方向に対して左
側で移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行し
ていくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A
207を算出し、ステップS2402へ処理を移す。ス
テップS2002で算出された円707と円708とで
囲まれた範囲と車両の左折後の進行方向に対して左側の
歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重な
る部分を、算出する範囲A207とする。
【0153】ステップS2402ではステップS220
2で算出された範囲A207を照明装置が照射するよう
に制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制
御し、右折処理を終了する。このとき照明装置1はA2
102で照射した範囲A107を照射範囲からはずさな
いように配光を制御されなければならない。
【0154】次に車両C5が図29の時点からΔt×3
秒間だけ経過した場合についての状況を図30を用いて
説明する。
【0155】車両C5はP1106の地点まで進んでお
り、先に説明した左折ロジックによれば、車両C5が交
差点内を進む進路506を予測し、車両の現在位置P1
106から交差点の終了点P1406までの距離d10
6を測定し、車速v102を測定する。また、車両C5
が現在位置から交差点終了点P1406を通過するまで
の時間t06を現在位置から交差点の終了点P1406
までの距離d106と車速v106から求める。さら
に、現在位置P1106から交差点終了点P1406ま
での間のΔt秒ごとの車両C5の位置P1206からP
1306までを算出し、車両が左折後の進行方向に対し
て右側に歩行者などの移動障害物がなければ、車両が交
差点終了点P1406で交錯する仮想移動障害物を設定
し、そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範
囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0156】まず、仮想する移動障害物が移動速度vi
2を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了
点P1406を通過するまでの時間t06が経過したと
きにP1406に到達していると仮想する移動障害物が
存在しうる範囲をプロットすると円709のような場所
になる。
【0157】次に仮想する移動障害物が移動速度vi1
を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点
P1406を通過するまでの時間t06が経過したとき
にP1406に到達していると仮想する移動障害物が存
在しうる範囲をプロットすると円710のような場所に
なる。この円709と円710で囲まれた範囲と車両の
右折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから交差点
出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範
囲A108とし、範囲A108を照明装置が照射するよ
うに制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で
制御する。
【0158】次に車両の左折後の進行方向に対して左側
に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、
歩行者などの移動障害物がなければ、先の処理で算出さ
れた円709と円710で囲まれた範囲と車両の左折後
の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口付
近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A2
08とし、範囲A208を照明装置が照射するように制
御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御す
る。
【0159】このように図29と図30,31の間で時
間がΔt×3秒経過して、照射範囲が始めA107,A
207であったのがA108,A208となったよう
に、車両C5の近傍へと移動する。
【0160】移動障害物検出ときのロジックについては
前記図19から図25までを用いて説明した右折時の移
動障害物検出時ロジックと略同じなので説明を省略す
る。このときの状況図は図31のようになる。
【0161】このロジックを応用することにより交差点
でないような場所でも同様な処理を行なうことができ
る。例えば図32に示すように道路L6を走行してきた
車両は路外駐車場K1へ左折進入しようとしている。こ
のとき駐車場K1の通路L6を交差する道路と見做して
処理を行ない、車両がC601の位置にあった場合は範
囲A209を照射するように制御し、車両がC602の
位置に移動するにしたがって範囲A209は範囲A21
0へ近づいていき、車両がC602の位置に達して左折
を開始すると範囲A110,A210の両方を照射する
ようにすることもできる。
【0162】次に図15のステップS702,ステップ
S802,ステップS902の処理について、交差点以
外の場所で横断歩道を検知した場合、もしくは交差点を
直進する場合で進路前方に横断歩道がある場合の詳細な
処理を図33,図34のフローチャートと図35から図
37の状況図を用いて説明する。
【0163】ステップS3203ではナビゲーションシ
ステムの地図情報や車両に搭載された前記カメラで撮像
された前方道路画像の情報などを用いて、検出された横
断歩道がある場所の道路幅B01を検知し、ステップS
1403へ処理を移す。
【0164】ステップS1403ではナビゲーションシ
ステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用い
て、車両C7の進路507を予測し、ステップS150
3へ処理を移す。
【0165】ステップS1503では車両の現在位置P
007から横断歩道通過点P407までの距離d107
を測定し、ステップS1603へ処理を移す。
【0166】ステップS1603では車速v107と測
定し、ステップS1703へ処理を移す。
【0167】ステップS1703では車両C7が現在位
置P007から横断歩道通過点P407を通過するまで
の時間t07を現在位置P007から横断歩道通過点P
407までの距離d107と車速v107とから求め、
ステップS1803へ処理を移す。
【0168】ステップS1803では車両C7が横断歩
道を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステ
ップS3303へ処理を移す。例えば、現在位置P00
7から横断歩道通過点P407までの間のΔt秒ごとの
車両C7の位置を表すとP107からP307までのよ
うな点になる。
【0169】ステップS3303では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像の情報や対向車前
照灯の儀か利を検知する光センサなどの情報などから車
両C7の右前方に他の走行車が存在するか否かを検知し
て、他の走行車が存在しない場合はステップS1903
へ処理を移し、そうでなければステップS3503へ処
理を移す。
【0170】ステップS1903では車両に搭載された
カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレ
ーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して右側に
歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩
行者などの移動障害物がなければステップS3403へ
処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジ
ックへ処理を移す。
【0171】ステップS3403では仮想する移動障害
物901が道路の右端から車両の横断歩道通過点P40
7に達するまでの時間tw01と車両が現在位置P00
7から横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t
07とを比較して、tw01≧t07であれば、ステッ
プS2003へ処理を移し、tw01<t07であれ
ば、ステップS3503へ処理を移す。仮想する移動障
害物901の移動速度をviと設定する。横断歩道があ
る場所の道路幅B01と横断歩道通過点P407の情報
から、道路右端から横断歩道通過点P407までの距離
dw01を求める。仮想する移動障害物901の移動速
度viと道路右端から横断歩道通過点P407までの距
離dw01とから仮想する移動障害物901が道路の右
端から車両の横断歩道通過点に達するまでの時間tw0
1を算出する。
【0172】ステップS2003では、図36のように
車両の進路、車速などの情報をもとに車両が進行方向に
対して右側で移動障害物が存在した場合、車両がそのま
ま進行していくと両者の移動により接触する可能性があ
る範囲A111を算出し、ステップS2103へ処理を
移す。範囲A111は、仮想する移動障害物901の移
動速度viと車両が横断歩道通過点P407を通過する
までの時間t07とから、仮想する移動障害物901
が、車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時
間t07の間に移動する距離dw02を求め、横断歩道
通過点P407から横断歩道に沿って右側にdw02離
れた点を中心とした範囲とする。
【0173】ステップS2103ではステップS200
3で算出された範囲A111を照射するように制御装置
3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステ
ップS3603へ処理を移す。
【0174】ステップS3503では制御装置3で外部
照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御
し、ステップS3603へ処理を移す。
【0175】ステップS3603では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像の情報や対向車前
照灯の光を検知する光センサなどの情報などから車両C
7の左前方に他の走行車が存在するか否かを検知して、
他の走行車が存在しない場合はステップS2203へ処
理を移し、そうでなければステップS3803へ処理を
移す。
【0176】ステップS2203では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載され
たレーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して左
側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出し
て、歩行者などの移動障害物がなければステップS37
03へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出
時ロジックへ処理を移す。
【0177】ステップS3703では仮想する移動障害
物902が道路の左端から車両の横断歩道通過点P40
7に達するまでの時間tw02と車両が横断歩道通過点
P407を通過するまでの時間t07とを比較して、t
w02≧t07であれば、ステップS2303へ処理を
移し、tw01<t07であれば、ステップS3803
へ処理を移す。仮想する移動障害物902の移動速度を
viと設定する。横断歩道がある場所の道路幅B01と
横断歩道通過点P0407の情報とから、道路左端から
横断歩道通過点P407までの距離dw03を求める。
【0178】仮想する移動障害物902の移動速度をv
iと道路左端から横断歩道通過点P407までの距離d
w03とから仮想する移動障害物902が道路の左端か
ら車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間t
w02を算出する。
【0179】ステップS2303では車両の進路、車速
などの情報をもとに車両が進行方向に対して左側で移動
障害物が存在した場合、車両がそのまま進行していくと
両者の移動により接触する可能性がある範囲A211を
算出し、ステップS2403へ処理を移す。範囲A21
1は仮想する移動障害物902の移動速度をviと車両
が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07
とから、仮想する移動障害物902が、車両が横断歩道
通過点P407を通過するまでの時間t07の間に移動
する距離dw04を求め、横断歩道通過点P407から
横断歩道に沿って左側にdw04離れた点を中心とした
範囲とする。
【0180】ステップS2403ではステップS230
3で算出された範囲A211を照射するように制御装置
3で照明装置1の配光を第2の状態で制御し、交差点以
外の場所で横断歩道を検知した場合、もしくは交差点を
直進する場合で進路前方に横断歩道がある場合の処理を
終了する。このときステップS2103を処理した場合
は照明装置1はステップS2103で照射した範囲A1
11を照射範囲からはずさないように配光を制御されな
ければならない。また、このときステップS3503を
処理した場合は照明装置1は第1の状態で通常配光制御
された右側の照射範囲からははずさないように配光を制
御しなければならない。
【0181】ステップS3803では制御装置3で照明
装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御し、
交差点以外の場所で横断歩道を検知した場合、もしくは
交差点を直進する場合で進路前方に横断歩道がある場合
の処理を終了する。このときステップS2103を処理
した場合は照明装置1はステップS2103で照射した
範囲A111を照射範囲からははずさないように配光を
制御させなければならない。また、このときステップS
3503を処理した場合は照明装置1は通常配光制御さ
れた右側の照射範囲からはずさないように配光を第1の
状態で制御されなければならない。
【0182】図35では車両C7が横断歩道から十分離
れているため、車両進行方向の右側の仮想する移動障害
物901が右端から車両の横断歩道通過点に達する時間
tw01、車両進行方向の右側の仮想する移動障害物9
02が右端から車両の横断歩道通過点に達する時間tw
02とも車両が横断歩道通過点を通過する時間t07よ
り短いため左右とも第1の状態で通常の配光制御を行な
っている。
【0183】図36では車両C7が図35の状態より時
間が経過し、横断歩道に近づいている。この時点で車両
進行方向の右側の仮想する移動障害物901が右端から
車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間tw
01と車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの
時間t07とが等しくなり範囲A111への照射を開始
する。なお、車両進行方向の右側の仮想する移動障害物
902が右端から車両の横断歩道通過点P407に達す
る時間までのtw02はまだ車両が横断歩道通過点P4
07を通過するまでの時間t07より短いため左側は通
常の配光制御を行なっている。
【0184】図37では車両C7が図36の状態より時
間が経過し、さらに横断歩道に近づいている。この時点
では車両進行方向の右側の仮想する移動障害物901が
右端から車両の横断歩道通過点P407に達するまでの
時間tw01は車両が横断歩道通過点P407を通過す
るまでの時間t07よりも長くなっているため範囲A1
12は横断歩道上に移動している。また、車両進行方向
の左側の仮想する移動障害物902と左端から車両の横
断歩道通過点P407に達するまでの時間tw02と車
両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t0
7とが等しくなり領域A211への照射を開始する。
【0185】図38から図41は移動障害物検出時の処
理の様子を示した図である。移動障害物検出時ロジック
について右折時の移動障害物検出時ロジックと同じなの
で説明を省略する。
【0186】図42〜図46は様々なシーンでの前記照
射の有無を示したものである。
【0187】図42では対向車C9が存在するため車両
C8は右側の配光を通常の配光制御とし、左側だけ範囲
A212の第2又は第3の状態の照射を行なう。
【0188】図43では対向車C11が存在するが中央
分離帯が存在するため、対向車C11へ配光が影響しな
いと判断されれば車両C10は範囲A113,A213
への第2又は第3の状態の照射を行なう。
【0189】図44では先行車C13が存在するため車
両C12は右側の配光を通常の第1の状態の配光制御と
し、左側だけ範囲A214の第2又は第3の状態の照射
を行なう。
【0190】図45では先行車C15が存在するため車
両C14は左側の配光を通常の第1の状態の配光制御と
し、右側だけ範囲A115の第2又は第3の状態の照射
を行なう。
【0191】図46では対向車17と先行車C18とが
存在するため車両C16は両側の配光を通常の第1の状
態の配光制御とする。
【0192】図15のステップS701,ステップS8
01,ステップS901の処理について、図47に示す
ような判断を行なうことで右左折の処理を切り替えるこ
とができる。すなわち、ステップS4701ウインカの
信号等により左折か否かの判断を行ない、YESであれ
ば、ステップS4702で左折時の処理、NOであれ
ば、ステップS4703で右折時の処理を行なう。
【0193】次にステップS701,ステップS80
1,ステップS901の処理について、車両が道路外の
場所に存在する場合についての詳細な処理を図48,図
49のフローチャートと図50の状況図を用いて説明す
る。
【0194】ステップS3904ではナビゲーションシ
ステムの地図情報などで車両C19が存在する位置が道
路上であるか否かを判断して、車両C19が存在する位
置が道路上でなければステップS4404へ処理を移
し、そうでなければ本処理を終了する。
【0195】ステップS4004ではナビゲーションシ
ステムの地図情報や車両に搭載されたカメラで撮像され
た前方道路画像などで車両C19の進行方向に通路L5
と道路L6との境界があるかを検出して、通路L5と道
路L6との境界があればステップS3204へ処理を移
し、そうでなければ本処理を終了する。
【0196】ステップS3204ではナビゲーションシ
ステムの地図情報や車両に搭載された前記カメラで撮像
された前方道路画像の情報などを用いて、検出された通
路L5と道路L6との境界部分P508の通路幅B01
を検知し、ステップS1404へ処理を移す。
【0197】ステップS1404ではナビゲーションシ
ステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用い
て、車両C19の進路509を予測し、ステップS15
04へ処理を移す。
【0198】ステップS1504では車両の現在位置P
008から通路L5と道路L6との境界部分P508ま
での距離d108を測定し、ステップS1604へ処理
を移す。
【0199】ステップS1604では車速v108を測
定し、ステップS1704へ処理を移す。
【0200】ステップS1704では車両C19が現在
位置P008から通路L5と道路L6との境界部分P5
08を通過するまでの時間t08を、現在位置P008
から通路L5と道路L6との境界部分P508までの距
離d108と車速v108から求め、ステップS180
4へ処理を移す。
【0201】ステップS1804では車両C19が通路
L5と道路L6との境界部分P580を通過するまでの
各時点での車両位置を算出し、ステップS3304へ処
理を移す。例えば、現在位置P008から境界部分P5
08までの間のΔt秒ごとの車両C19の位置を表すと
P108からP408までのような点になる。
【0202】ステップS3304では車両に搭載された
カメラで撮像された前方道路画像の情報などから車両C
19の右前方に視界を遮る遮蔽物が存在するか否かを検
知して、視界を遮る遮蔽物が存在しない場合はステップ
S1904へ処理を移し、そうでなければステップS3
504へ処理を移す。
【0203】ステップS1904では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載され
たレーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して右
側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出し
て、歩行者などの移動障害物がなければステップS20
04へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出
時ロジックへ処理を移す。
【0204】ステップS2004では車両C19の進
路、車速などの情報をもとに車両C19の進行方向に対
して右側で移動障害物が存在した場合、車両C19がそ
のまま進行していくと両者の移動により接触する可能性
がある範囲A116を算出し、ステップS2104へ処
理を移す。具体的な処理方法を説明する。あらかじめ、
車両C19が通路L5と道路L6との境界部分P508
で交錯する仮想移動障害物を設定する。そのとき、仮想
する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦
vi2とする。
【0205】まず、仮想する移動障害物が移動速度vi
2を持っていた場合、現時点から車両C19が通路L5
と道路L6との境界部分P508を通過するまでの時間
t08が経過したときに、境界部分P508に到達する
と予想される移動障害物が存在しうる範囲をプロットす
ると円711のような場所になる。
【0206】次に仮想する移動障害物が移動速度vi1
を持っていた場合、車両C19が現時点から境界部分P
508を通過するまでの時間t08が経過したときに、
境界部分P508に到達すると予想される移動障害物が
存在しうる範囲をプロットすると円712のような場所
になる。この円711と円712で囲まれた範囲と進行
方向に対して右側の歩道エリアの通路幅B01とが重な
る部分を算出する範囲A116とする。
【0207】ステップS2104ではステップS200
4で算出された範囲A116を照射するように制御装置
3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステ
ップS3604へ処理を移す。
【0208】ステップS3504では制御装置3で外部
照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御
し、ステップS3604へ処理を移す。
【0209】ステップS3604では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像の情報などから車
両C19の左前方に視界を遮る遮蔽物が存在するか否か
を検知して、視界を遮る遮蔽物が存在しない場合はステ
ップS2204へ処理を移し、そうでなければステップ
S3803へ処理を移す。
【0210】ステップS2204では車両に搭載された
前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載され
たレーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して左
側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出し
て、歩行者などの移動障害物がなければステップS23
04へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出
時ロジックへ処理を移す。
【0211】ステップS2304では車両C19の進
路、車速などの情報をもとに車両C19の左折後の進行
方向に対して左側で移動障害物が存在した場合、車両が
そのまま進行していくと両者の移動により接触する可能
性がある範囲A216を算出し、ステップS2404へ
処理を移す。ステップS2004で算出された円711
と円712とで囲まれた範囲と車両の進行方向に対して
左側の歩道エリアの通路幅B01とが重なる部分を算出
する範囲A216とする。
【0212】ステップS2404ではステップS220
4で算出された範囲A216とする。
【0213】ステップS2404ではステップS220
4で算出された範囲A216を照明装置が照射するよう
に制御装置3で照明装置1の配光を制御し、本処理を終
了する。このときステップS2104を処理した場合は
照明装置1はステップS2104で照射した範囲A11
6を照射範囲からははずさないように配光を制御されな
ければならない。また、このときステップS3504を
処理した場合は照明装置1は通常配光の第1の状態で制
御された右側の照射範囲からははずさないように配光を
制御しなければならない。
【0214】ステップS3804では制御装置3で照明
装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御し、
本処理を終了する。このときステップS2104を処理
した場合は照明装置1はステップS2104で照射した
範囲A116を照射範囲からははずさないように配光を
制御しなければならない。また、このときステップS3
504を処理した場合は照明装置1は通常配光の第1の
状態で制御された右側の照射範囲からははずさないよう
に配光を制御しなければならない。
【0215】次に車両C19が図50の時点からΔt×
3秒間だけ経過した場合についての状況を図51を用い
て説明する。
【0216】車両C19はP309の地点まで進んでお
り、先に説明したロジックは、検出された通路L5と道
路L6との境界部分P508の通路幅B01を検知し、
ナビゲーションシステムの車両進路情報やハンドル舵角
の情報などを用いて、車両C19の進路509を予測
し、車両C19の現在位置P309から通路L5と道路
L6との境界部分P508までの距離d109を測定
し、車速v109を測定する。
【0217】車両C19が現在位置P309から通路L
5と道路L6との境界部分P508を通過するまでの時
間t09を、現在位置P309から通路L5と道路L6
との境界部分P508までの距離d109と車速v10
9とから求める。
【0218】現在位置P309から境界部分P508ま
での間のΔt秒ごとの車両C19の位置P409を算出
し、車両C19の右前方に視界を遮る遮蔽物が存在しな
い場合は、車両C19の進行方向に対して右側に歩行者
などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者な
どの移動障害物がなければ、車両C19が通路L5と道
路L6との境界部分P508で交錯する仮想移動障害物
を設定する。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度
viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0219】まず、仮想する移動障害物が移動速度vi
2を持っていた場合、現時点から車両C19が通路L5
と道路L6との境界部分P508を通過するまでの時間
t09が経過したときに境界部分P508に到達すると
予想される移動障害物が存在しうる範囲をプロットする
と円713のような場所になる。
【0220】次に仮想する移動障害物が移動速度vi1
を持っていた場合、現時点から車両C19が道路L6と
の境界部分P508を通過するまでの時間t09が経過
したときに境界部分P508に到達すると予想される移
動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円714の
ような場所になる。
【0221】この円713と円714で囲まれた範囲と
進行方向に対して右側の歩道エリアの通路幅B01とが
重なる部分を算出する範囲A117とし、範囲A117
を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を
第2の状態で制御する。車両C19の右前方に視界を遮
る遮蔽物が存在する場合は制御装置3で外部照明装置1
の配光を通常の配光として第1の状態で制御する。
【0222】次に車両C19の左前方に視界を遮る遮蔽
物が存在しない場合は、車両の進行方向に対して左側に
歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩
行者などの移動障害物がなければ、先の処理で算出され
た円711と円712で囲まれた範囲と進行方向に対し
て左側の歩道エリアの通路幅B01とが重なる部分を、
算出する範囲A217とし、範囲A217を照射するよ
うに制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で
制御する。
【0223】このように図50と図51の間で時間Δt
×3秒経過して照射範囲が始めA116,A216であ
ったのがA117,A217となるように、車両C19
の近傍へと移動した。
【0224】図52は図48フローチャートのステップ
S3304で車両C19の右前方に視界を遮る遮蔽物が
存在すると判断されるような状況を示したものである。
【0225】移動障害物検出時ロジックについて右折時
の移動障害物検出時ロジックと略同じなので説明を省略
する。
【0226】また、図48のフローチャートのステップ
S3904で車両C19が存在する位置が道路L6上で
ある場合、ステップS4004で車両C19の進行方向
に通路L5と道路L6との境界がない場合は処理は終了
せず、図47と同様の図53に示すような右左折の判断
ロジックステップS5301,S5302,S5303
を入れることによって、3つの場面について状況に応じ
て切り替えることができるような処理にすることもでき
る。
【0227】このロジックを使うことによって図51で
示した状況からさらに時間が経過して図54のように車
両C19が通路L5と道路L6の境界部分を通り過ぎた
後、右左折のロジックとなる。車両C19の位置が通路
L5と道路L6の境界を通り過ぎた地点で処理が開始さ
れ、右折の場合はA118,A218の範囲を照射し始
め、車両C19がC19Rの位置に進むにつれて照射範
囲がA120の位置へと移動してくる。また、左折の場
合はA119,A219の範囲を照射し始め、車両C1
9がC19Lの位置に進むにつれて照射範囲がA121
の位置へと移動してくる。
【0228】(第2実施例)次に本発明の第2実施例を
示す。
【0229】基本構成は第1実施例で説明した図1と同
じであるため説明を省略する。
【0230】本実施例のフローチャートを図55に示
す。
【0231】まず、処理がスタートするとステップS1
02で車両が走行中か否かを判定する。走行中か否かの
判断は車両のエンジンがONになっていることや車両の
走行速度が0でないことを検知することにより行なう。
【0232】このとき車両が走行していないと判断した
場合は処理を終了させ、ステップS202に処理を移
す。
【0233】ステップS202では照明装置が点灯状態
か否かを判断して点灯状態であればステップS302へ
処理を移し、そうでなければステップS102へ処理を
返す。
【0234】ステップS302では車両に搭載されて環
境照度センサ19を用いて車両周囲の環境照度を測定
し、測定された環境照度が設定された閾値以下であれ
ば、車両周囲は暗いと判断してステップS402へ処理
を移し、そうでなければステップS1202へ処理を移
す。
【0235】ステップS402ではナビゲーションシス
テムの地図情報などをもとに車両が走行している道路を
検出して、走行道路が自動車専用道路でなければステッ
プS502へ処理を移し、そうでなければステップS1
202へ処理を移す。
【0236】ステップS502では車両に搭載されたカ
メラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーション
システムの地図情報などをもとに車両の走行道路前方に
交差する道路がないかを検出して、交差する道路があれ
ばステップS602へ処理を移し、そうでなければステ
ップS1102へ処理を移す。
【0237】ステップS602ではナビゲーションシス
テムの車両進路情報やウインカーの出力信号などをもと
に車両の交差点での進行方向を検知して、交差点で右左
折するのであればステップS1103へ処理を移し、そ
うでなければステップS1102へ処理を移す。
【0238】ステップS1102では車両に搭載された
カメラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーショ
ンシステムの地図情報などをもとに車両の走行道路前方
に横断歩道がないかを検出して、横断歩道があればステ
ップS704へ処理を移し、そうでなければステップS
705へ処理を移す。
【0239】ステップS1103では車両に搭載された
カメラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーショ
ンシステムの地図情報などをもとに車両が右左折した先
の道路に横断歩道があるかどうかを検出して、横断歩道
があればステップS704へ処理を移し、そうでなけれ
ばステップS705へ処理を移す。
【0240】ステップS704,ステップS705では
車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像や車
両に搭載されたレーダ装置などの情報を車両の進行方向
前方に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出し
て、歩行者などの移動障害物がなければそれぞれステッ
プS804,ステップS1202へ処理を移し、移動障
害物があればそれぞれステップS904,ステップS9
05へ処理を移す。
【0241】ステップS804では車両の進路、車速な
どの情報をもとに移動障害物が存在した場合、車両がそ
のまま進行していくと接触する可能性があると想定され
る範囲を算出し、その範囲を照射するように制御装置3
で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステッ
プS1003へ処理を移す。
【0242】ステップS904では検出された移動障害
物が存在する位置を検知して、その位置を照射するよう
に制御装置3で外部照明装置1の配光を第3の状態で制
御し、それぞれステップS1003へ処理を移す。
【0243】ステップS905では検出された移動障害
物が存在する位置を検知して、その位置を照射するよう
に制御装置3で外部照明装置1の配光を第3の状態で制
御し、それぞれステップS705へ処理を戻す。
【0244】ステップS1003では車両の現在位置を
検知して、車両の現在位置が横断歩道を通過していれば
ステップS102へ処理を戻し、そうでなければステッ
プS704へ処理を戻す。
【0245】ステップS1202では制御装置3で外部
照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御
し、ステップS101へ処理を戻す。
【0246】次に各運転場面での処理であるが、これは
第1の実施例と同じため、説明を省略する。
【0247】ステップS704,ステップS804,ス
テップS904の処理について図56に示すような判断
を行なうことで右左折及び直進時の処理を切り替えるこ
とができる。すなわち、ステップS5601で直進か否
かが判断され、直進であればステップS5602へ移行
し、直進時の処理が行なわれる。ステップS5603で
左折か否かの判断が行なわれ、左折であればステップS
5604で左折時の処理が行なわれ、右折であれば、ス
テップS5605で右折時の処理が行なわれる。
【0248】また、図48,図49のフローチャートの
ステップS3904で車両C19が存在する位置が道路
上であると判断された場合、ステップS4004で車両
C19の進行方向に通路と道路との境界がない場合は処
理を終了せず、図56と同様の図57に示すような右左
折及び直進時の判断ロジックステップS5701,S5
702,S5703,S5704,S5705を入れる
ことによって、4つの場面について状況に応じて切り替
えることができるような処理にすることもできる。
【0249】このロジックを使うことによって図51で
示した状況からさらに時間が経過して図58のように車
両C19が通路L5と道路L6の境界部分を通り過ぎた
後、駐車場出口付近に横断歩道がない場合は通常の第1
の状態の配光制御となり、図59のように車両C19が
通路L5と道路L6の境界部分を通り過ぎた後、駐車場
出口付近に横断歩道がある場合は右左折のロジックとな
る。車両C19の位置が通路L5と道路L6の境界を通
り過ぎた地点で交差道路側に横断歩道を検出した場合
は、この位置で処理が開始され、右折の場合はA12
2,A222の範囲を照射し始め、車両C19がC19
Rの位置に進むにつれて照射範囲がA124の位置へと
移動してくる。また、左折の場合はA123,A223
の範囲を照射し始め車両C19がC19Lの位置に進む
につれて照射範囲がA125の位置へと移動してくる。
【0250】以上本発明の実施の形態によれば、予め歩
行者等が存在する可能性が高い道路環境に車両が入った
時に車両と交錯する歩行者等が存在する可能性の高い領
域を予測し、その場所を照射することによって、ドライ
バーに歩行者等の存在を注意しなければならないような
運転シーンで、歩行者の存在有無情報を確実に伝えると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る第1実施例のブロッ
ク図である。
【図2】第1実施例に係る自動車の斜視図である。
【図3】第1実施例に係る外部照明装置の概略平面図で
ある。
【図4】第1実施例に係る外部照明装置の概略側面図で
ある。
【図5】第1実施例に係る外部照明装置の平面から見た
作用説明図である。
【図6】第1実施例に係る外部照明装置の側面から見た
作用説明図である。
【図7】自動車交通のトリップの組み合わせを示し、
(a)は家から家までの間に会社、客先、会社を経る場
合、(b)は同病院、学校を経る場合、(c)は同スー
パー、両親宅を経る場合、(d)は配送センターから配
送センターまでの間にお店、お客を経る場合である。
【図8】基本的なトリップの組み合わせを示すブロック
図である。
【図9】図7(a)のトリップの最初の基本トリップで
ある家を出発して会社へ向かうトリップを分解した例を
示すブロック図である。
【図10】道路と道路の結節点、種別を示す図表であ
る。
【図11】不完全立体交差であるダイヤモンド型立体交
差点を示す概略平面図である。
【図12】完全立体交差型としてのダイヤモンド型立体
交差点を示す概略平面図である。
【図13】道路と路外駐車場とを示す概略平面図であ
る。
【図14】駐車スペースが全面道路に直結しているもの
を示す概略平面図である。
【図15】全体の流れを示すフローチャートである。
【図16】右折の場合の詳細処理を示すフローチャート
である。
【図17】交差点を右折する場合の状況図である。
【図18】交差点を右折する場合の状況図である。
【図19】移動障害物検出時のフローチャートである。
【図20】交差点を右折する時の状況図である。
【図21】交差点を右折する時の状況図である。
【図22】交差点を右折する時の状況図である。
【図23】交差点を右折する時の状況図である。
【図24】交差点を右折する時の状況図である。
【図25】交差点を右折する時の状況図である。
【図26】駐車場と道路との関係を示す平面図である。
【図27】左折の場合の詳細処理を示すフローチャート
である。
【図28】交差点を左折する場合の状況図である。
【図29】交差点を左折する場合の状況図である。
【図30】交差点を左折する場合の状況図である。
【図31】交差点を左折する場合の状況図である。
【図32】道路から駐車場に左折する場合の状況図であ
る。
【図33】横断歩道を検知した場合の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図34】横断歩道を検知した場合の詳細処理を示すフ
ローチャートである。
【図35】前方に横断歩道を検知した場合の状況図であ
る。
【図36】前方に横断歩道を検知した場合の状況図であ
る。
【図37】前方に横断歩道を検知した場合の状況図であ
る。
【図38】前方に横断歩道を検知した場合の状況図であ
る。
【図39】前方に横断歩道を検知した場合の状況図であ
る。
【図40】前方に横断歩道を検知した場合の状況図であ
る。
【図41】前方に横断歩道を検知した場合の状況図であ
る。
【図42】左側だけ照射を行なう状況図である。
【図43】左右へ照射する状況図である。
【図44】左側に照射する状況図である。
【図45】右側に照射する状況図である。
【図46】照射を行なわない状況図である。
【図47】右左折の処理を切り替えるフローチャートで
ある。
【図48】車両が道路外の場所に存在する場合の詳細処
理を示すフローチャートである。
【図49】車両が道路外の場所に存在する場合の詳細処
理を示すフローチャートである。
【図50】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図51】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図52】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図53】右左折の詳細処理を示すフローチャートであ
る。
【図54】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図55】本発明の実施の形態に係る第2実施例の全体
処理を示すフローチャートである。
【図56】右左折及び直進の処理切り替えを示すフロー
チャートである。
【図57】右左折及び直進の切り替え処理を示すフロー
チャートである。
【図58】駐車場から道路に出る時の状況図である。
【図59】駐車場から道路に出る時の状況図である。
【符号の説明】
1 外部照明装置 3 制御装置 5 移動障害物検知手段 7 移動障害物予測手段 9 経路環境検知手段 11 車両走行状態検知手段

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前部に設けられ照射状態が可変な外
    部照明装置と、 前記車両の走行経路又はその近傍に存在する移動障害物
    を検知する移動障害物検知手段と、 前記車両が走行し又は走行しようとする経路の環境を検
    知する経路環境検知手段と、 前記検知された経路の環境の情報により前記車両が走行
    し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在する可
    能性の大小を判断する移動障害物予測手段と、 前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断
    されたときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと
    判断されたときは、移動障害物が存在すると車両に接触
    する可能性のある位置を照射できる第2の状態で照射す
    ると共に、前記移動障害物を検知したときは移動障害物
    が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するよう
    に前記外部照明装置を制御する制御装置を設けたことを
    特徴とする車両用照明装置。
  2. 【請求項2】 車両前部に設けられ照射状態が可変な外
    部照明装置と、 前記車両の走行経路又はその近傍に存在する移動障害物
    を検知する移動障害物検知手段と、 前記車両の走行状態を検知する車両走行状態検知手段
    と、 前記車両が走行し又は走行しようとする経路の環境を検
    知する経路環境検知手段と、 前記検知された車両の走行状態及び経路の環境の情報に
    より前記車両の走行し又は走行しようとする経路に移動
    障害物が存在する可能性の大小を判断する移動障害物予
    測手段と、 前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断
    されたときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと
    判断されたときは、移動障害物が存在すると車両に接触
    する可能性のある位置を照射できる第2の状態で照射す
    ると共に、前記移動障害物を検知したときは移動障害物
    が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するよう
    に前記外部照明装置を制御する制御装置を設けたことを
    特徴とする車両用照明装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の車両用照明装置で
    あって、 前記経路環境検知手段は、前記経路の環境として車両が
    走行し又は走行しようとする道路の種類を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された道路の種類
    により移動障害物が存在する可能性の大小を判断するこ
    とを特徴とする車両用照明装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の車両用照明装置であ
    って、 前記制御装置は、前記経路に移動障害物が存在する可能
    性が小さいと判断されたとき、前記移動障害物の検知に
    より移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態
    で照射するように前記外部照明装置を制御することを特
    徴とする車両用照明装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の車両用
    照明装置であって、 前記経路環境検知手段は、前記経路の環境として車両が
    走行し又は走行しようとする経路の車両前方経路形状又
    は車両前方付帯施設の少なくとも一方を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された車両前方経
    路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方により移
    動障害物が存在する可能性の大小を判断することを特徴
    とする車両用照明装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の車両用照明装置であっ
    て、 前記車両走行状態検知手段は、車両が走行し又は走行し
    ようとする方向に対する右左折を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として
    車両前方に道路が交差する交差点を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対
    する右左折の情報により移動障害物の存在する可能性が
    大であると判断することを特徴とする車両用照明装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の車両用照明装置であっ
    て、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方付帯施設として
    車両進行方向の横断歩道を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断歩道に
    より移動障害物の存在する可能性が大であると判断する
    ことを特徴とする車両用照明装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の車両用照明装置であっ
    て、 前記車両走行状態検知手段は、車両が走行し又は走行し
    ようとする方向に対する右左折を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として
    車両前方に道路が交差する交差点及び前記車両前方付帯
    施設として車両前方の横断歩道を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対
    する右左折及び横断歩道により移動障害物の存在する可
    能性が大であると判断することを特徴とする車両用照明
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項6〜8のいずれかに記載の車両用
    照明装置であって、 前記車両走行状態検知手段は、左側通行の車両が走行し
    又は走行しようとする方向に対する右左折及び車両の現
    在位置を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として
    車両前方に道路が交差する交差点を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対
    する右折の情報により移動障害物の存在する可能性が大
    であると判断し、 前記制御手段は、前記車両の現在位置が前記検知された
    交差点の中であると判断されたとき、右折後の車両進行
    方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前
    記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御すること
    を特徴とする車両用照明装置。
  10. 【請求項10】 請求項6〜8のいずれかに記載の車両
    用照明装置であって、 前記車両走行状態検知手段は、左側通行の車両が走行し
    又は走行しようとする方向に対する右左折、車両の現在
    位置、及び車両の運動動作を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として
    車両前方に道路が交差する交差点を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対
    する左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大
    であると判断し、 前記制御手段は、前記車両の現在位置が前記検知された
    交差点の中で左折行動中であると判断されたとき、左折
    後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領
    域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を
    制御することを特徴とする車両用照明装置。
  11. 【請求項11】 請求項6〜8のいずれかに記載の車両
    用照明装置であって、 前記車両走行状態検知手段は、右側通行の車両が走行し
    又は走行しようとする方向に対する右左折及び車両の現
    在位置を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として
    車両前方に道路が交差する交差点を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対
    する左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大
    であると判断し、 前記制御手段は、前記車両の現在位置が前記検知された
    交差点の中であると判断されたとき、左折後の車両進行
    方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前
    記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御すること
    を特徴とする車両用照明装置。
  12. 【請求項12】 請求項6〜8のいずれかに記載の車両
    用照明装置であって、 前記車両走行状態検知手段は、右側通行の車両が走行し
    又は走行しようとする方向に対する右左折、車両の現在
    位置、及び車両の運動動作を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として
    車両前方に道路が交差する交差点を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対
    する右折の情報により移動障害物の存在する可能性が大
    であると判断し、 前記制御手段は、前記車両の現在位置が前記検知された
    交差点の中で右折行動中であると判断されたとき、右折
    後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領
    域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を
    制御することを特徴とする車両用照明装置。
  13. 【請求項13】 請求項5記載の車両用照明装置であっ
    て、 前記車両走行状態検知手段は、前記車両の現在位置及び
    走行速度を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方付帯施設として
    横断歩道を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断歩道に
    より移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、 前記制御手段は、前記車両の進行方向に対して右側又は
    左側の少なくとも一方に移動障害物を検知できなかった
    とき存在が仮想される移動障害物が道路の右端又は左端
    の少なくとも一方から車両の予測される横断歩道通過点
    に達する時間と車両が前記横断歩道通過点に達するまで
    の時間との比較を行い前者より後者が短いとき前記第2
    の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする
    車両用照明装置。
  14. 【請求項14】 請求項5記載の車両用照明装置であっ
    て、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状又は車
    両前方付帯施設の少なくとも一方として道路以外の地域
    と該地域内の車両の進行方向に対して交差する道路との
    境界を検知し、 前記移動障害物予測手段は、前記検知された境界により
    移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、 前記制御手段は、前記車両の進行方向の右側及び左側の
    少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で
    前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照
    明装置。
  15. 【請求項15】 請求項5記載の車両用照明装置であっ
    て、 前記移動障害物検知手段は、前記移動障害物の現在位
    置、移動速度、及び移動方向を検知し、 前記車両走行状態検知手段は、前記車両の現在位置、及
    び走行速度を検知し、 前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状又は車
    両前方付帯施設の少なくとも一方として車両前方に道路
    が交差する交差点又は車両前方の横断歩道を検知し、 前記制御手段は、前記車両が前記交差点又は横断歩道の
    少なくとも一方を通過するときの位置及び前記移動障害
    物の位置を算出し、各時点で車両位置と移動障害物の位
    置とが交錯すると予測される軌跡上にあるときは前記第
    3の状態で、同交錯しないと予測される軌跡上にあると
    きは前記第2の状態で前記外部照明装置を制御すること
    を特徴とする車両用照明装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15記載の車両用照明装置
    であって、 前記外部照明装置は、モータの駆動によりその光軸を動
    かすと共に、ズームレンズにより照射範囲を変えること
    により照射状態を可変にすることを特徴とする車両用照
    明装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16記載の車両用照明装置
    であって、 前記移動障害物検知手段は、車両前部に備えられた赤外
    線カメラであることを特徴とする車両用照明装置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17記載の車両用照明装置
    であって、 前記経路環境検知手段は、車両前部に備えられた前方道
    路画像撮影用カメラであることを特徴とする車両用照明
    装置。
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