JP3617307B2 - 車両用照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の外部照明装置の照射状態を可変制御可能な車両用照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用照明装置としては、ヘッドランプやフォグランプなど主として車両に対して前方方向を照射し、夜間走行時の前方視認性を確保するものや、コーナリングランプのように車両が旋回する時に車両の側方を照射し側方視認性を確保するものがある。又、ヘッドランプなどは走行ビームとすれ違いビームとを切り替えることにより、対向車や先行車が存在した場合は、これを切り替えることにより対向車等に幻惑を与えないようにすることができるようにしている。
【0003】
一方、最近では光軸や配光パターンを変更することで多彩な運転場面において最適な配光を提供しようとする技術も提案されている。即ち、道路状態や走行環境に応じて配光を適切に調節し、視認性向上を図ることのできる前照灯としては、特開平8−207656号公報に記載されている。対向車に幻惑を与えることなく対向車線側の歩行者を容易に発見することができる前照灯としては、特開平9−39648号公報に記載されている。更に、障害物を検出した場合に障害物の前端部より下方を照射するように制御する前照灯としては、特開平7−137574号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平8−207656号公報に記載されたものは、道路環境に応じて配光を制御するものであるが、ドライバはその都度視認したいものが違うため、ドライバがその時に視認したいと思う物、例えば歩行者に光が照射されないこともある。
【0005】
又、特開平9−39648号公報に記載されたものは、歩行者という視認対象物に絞って配光制御を行なっているが、対向車が検知されない場合でも常時歩行者のいる可能性のある場所を照射しているため、ドライバは必要以上に歩行者の存在可能性がある領域についての情報を処理しなければならず、疲労が増大するという問題がある。
【0006】
更に、特開平7−137574号公報に記載されたものでは、逆に障害物を発見した時のみ、その障害物に配光を合わせるものであり、歩行者の存在可能性は何ら考慮されないものであり、前もってドライバに歩行者の出現を予告することができないという問題がある。
【0007】
本発明は、予め歩行者等が存在する可能性が高い環境に車両が入ったか否かを考慮して、外部照明装置の照射状態を変え、歩行者等の移動障害物をより的確に照射することのできる車両用照明装置の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車両前部に設けられ照射状態が可変な外部照明装置と、前記車両の走行経路又はその近傍に位置する移動障害物の存在を検知し、移動障害物の存在を検知できたときには、その存在位置を検知する移動障害物検知手段と、前記車両の走行状態を検知する車両走行状態検知手段と、前記車両が走行し又は走行しようとする経路の環境を検知する経路環境検知手段と、前記検知された経路の環境の情報により前記車両が走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在する可能性の大小を判断する移動障害物予測手段と、前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されないときは、車両の走行状態から算出した車両の経路の通過位置と、経路の環境の情報から算出した仮想する移動障害物の経路の通過位置とが交錯する条件から求まる、現時点での仮想する移動障害物の経路の通過位置を照射できる第2の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されたときは、移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明装置を制御する制御装置とを設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、車両前部に設けられ照射状態が可変な外部照明装置と、前記車両の走行経路又はその近傍に位置する移動障害物の存在を検知し、移動障害物の存在を検知できたときには、その存在位置を検知する移動障害物検知手段と、前記車両の走行状態を検知する車両走行状態検知手段と、前記車両が走行し又は走行しようとする経路の環境を検知する経路環境検知手段と、前記検知された車両の走行状態及び経路の環境の情報により前記車両の走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在する可能性の大小を判断する移動障害物予測手段と、前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されないときは、車両の走行状態から算出した車両の経路の通過位置と、経路の環境の情報から算出した仮想する移動障害物の経路の通過位置とが交錯する条件から求まる、現時点での仮想する移動障害物の経路の通過位置を照射できる第2の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されたときは、移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明装置を制御する制御装置とを設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の車両用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、前記経路の環境として車両が走行し又は走行しようとする道路の種類を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された道路の種類により移動障害物が存在する可能性の大小を判断することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記制御装置は、前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたとき、前記移動障害物の検知により移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、前記経路の環境として車両が走行し又は走行しようとする経路の車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方により移動障害物が存在する可能性の大小を判断することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項6記載の車両用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、前記車両前方付帯施設として車両進行方向の横断歩道を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項5記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点及び前記車両前方付帯施設として車両前方の横断歩道を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右左折及び横断歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、左側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折及び車両の現在位置を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中であると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明は、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、左側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折、車両の現在位置、及び車両の運動動作を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中で左折行動中であると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0018】
請求項11の発明は、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、右側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折及び車両の現在位置を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中であると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0019】
請求項12の発明は、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、右側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折、車両の現在位置、及び車両の運動動作を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中で右折行動中であると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項13の発明は、請求項5記載の車両用照明装置であって、前記車両走行状態検知手段は、前記車両の現在位置及び走行速度を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方付帯施設として横断歩道を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、前記制御装置は、前記車両の進行方向に対して右側又は左側の少なくとも一方に移動障害物を検知できなかったとき存在が仮想される移動障害物が道路の右端又は左端の少なくとも一方から車両の予測される横断歩道通過点に達する時間と車両が前記横断歩道通過点に達するまでの時間との比較を行い前者より後者が短いとき前記第2の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0021】
請求項14の発明は、請求項5記載の車両用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方として道路以外の地域と該地域内の車両の進行方向に対して交差する道路との境界を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された境界により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、前記制御装置は、前記車両の進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0022】
請求項15の発明は、請求項5記載の車両用照明装置であって、前記移動障害物検知手段は、前記移動障害物の現在位置、移動速度、及び移動方向を検知し、前記車両走行状態検知手段は、前記車両の現在位置、及び走行速度を検知し、前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方として車両前方に道路が交差する交差点又は車両前方の横断歩道を検知し、前記制御装置は、前記車両が前記交差点又は横断歩道の少なくとも一方を通過するときの位置及び前記移動障害物の位置を算出し、各時点で車両位置と移動障害物の位置とが交錯すると予測される軌跡上にあるときは前記第3の状態で、同交錯しないと予測される軌跡上にあるときは前記第2の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする。
【0023】
請求項16の発明は、請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記外部照明装置は、モータの駆動によりその光軸を動かすと共に、ズームレンズにより照射範囲を変えることにより照射状態を可変にすることを特徴とする。
【0024】
請求項17の発明は、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記移動障害物検知手段は、車両前部に備えられた赤外線カメラであることを特徴とする。
【0025】
請求項18の発明は、請求項1〜請求項17のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、前記経路環境検知手段は、車両前部に備えられた前方道路画像撮影用カメラであることを特徴とする。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明では、移動障害物予測手段によって、検知された経路の環境の情報により車両が走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在する可能性の大小を判断することができる。
【0027】
そして、経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは通常の第1の状態で照射することができる。従って、自動車専用道路等においては移動障害物を考慮せずに照射することができ、十分な照射範囲を確保することができる。
【0028】
又、経路に移動障害物が存在する可能性が大きいと判断されたときは移動障害物が存在すると車両に接触する可能性のある位置を第2の状態で照射することができると共に、移動障害物を検知したときは移動障害物が存在する位置を第3の状態で照射することができる。
【0029】
従って、経路に移動障害物が存在する可能性が大きいときは移動障害物が検知されない場合でも第2の状態で照射することにより、移動障害物の出現を予測して照射することができる。
【0030】
更に、移動障害物を検知したときは第3の状態による照射によって移動障害物を確実に照射することができる。従って、ドライバに必要以上の領域の情報処理を強いることがなく、疲労増大の抑制を図ることができると共に、移動障害物を確実に照射することができ、より安全性を向上させることができる。
【0031】
請求項2の発明では、検知された車両の走行状態及び経路の環境の情報により車両の走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在する可能性の大小を判断することができる。そして、経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通常の第1の状態で照射するように外部照明装置を制御することができる。従って、自動車専用道路等においては移動障害物を考慮することなく第1の状態での照射によって十分な照射を行なうことができる。
【0032】
又、経路に移動障害物が存在する可能性が大きいと判断されたときは、移動障害物が存在すると車両に接触する可能性のある位置を第2の状態で照射することができると共に、移動障害物を検知したときは移動障害物が存在する位置を第3の状態で照射するように外部照明装置を制御することができる。
【0033】
従って、経路に移動障害物が存在する可能性が大きいと判断された場合でも、ドライバは必要以上に移動障害物、例えば歩行者の存在可能性がある領域について情報処理をする必要がなく、疲労軽減を図ることができる。又、移動障害物が検知されたときは移動障害物を確実に照射することができ、安全性を向上させることができる。
【0034】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明の効果に加え、道路の種類によって移動障害物が存在する可能性の大小を判断することができ、例えば自動車専用道路と市街地の道路等とを確実に区別し、より的確な制御を行なうことができる。
【0035】
請求項4の発明では、請求項1〜3の発明の効果に加え、移動障害物が存在する可能性が小さいと判断された場合でも、移動障害物が検知されたときは移動障害物が存在する位置を第3の状態で照射するように外部照明装置を制御することができ、より的確な照射で安全性を向上させることができる。
【0036】
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかの発明の効果に加え、車両前方経路形状または車両前方付帯施設の少なくとも一方により移動障害物が存在する可能性の大小を判断することができ、より確実な制御を行なうことができる。
【0037】
請求項6の発明では、請求項5の発明の効果に加え、検知された交差点に対する右左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することができ、交差点に対する右左折時に移動障害物を検知したときはこれを的確に照射し、また移動障害物を検知しなかった場合でも第2の状態で照射するように外部照明装置を制御することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0038】
請求項7の発明では、請求項6の発明の効果に加え、検知された横断歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することができ、横断歩道を渡り、或いは渡ろうとする歩行者等を的確に照射することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0039】
請求項8の発明では、請求項5の発明の効果に加え、検知された交差点に対する右左折及び横断歩道の存在により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することができ、交差点での右左折時に、横断歩道を渡り、或いは渡ろうとする歩行者等を的確に照射し、或いは予測して照射することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0040】
請求項9の発明では、請求項6〜8のいずれかの発明の効果に加え、左側通行の車両の走行において車両の現在位置が交差点の中であると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について第2,第3の状態で照射するように外部照明装置を制御することができる。従って、車両が交差点の中に入ったとき、右折後の車両進行方向の歩行者等の移動障害物を的確に照射し、或いは存在を予測して照射することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0041】
請求項10の発明では、請求項6〜8のいずれかの発明の効果に加え、左側通行の車両の走行において車両の現在位置が検知された交差点の中で左折行動中であると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について第2,第3の状態で照射するように外部照明装置を制御することができる。従って、交差点の中で左折行動中に左折後の車両進行方向における歩行者等の移動障害物を的確に照射し、或いは予測して照射することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0042】
請求項11の発明では、請求項6〜8のいずれかの発明の効果に加え、右側通行の車両走行において車両の現在位置が検知された交差点の中であると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について第2,第3の状態で照射するよう外部照明装置を制御することができる。従って、車両が交差点の中に入ったとき、左折後の車両進行方向の歩行者等の移動障害物を的確に照射し、或いは予測して照射することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0043】
請求項12の発明では、請求項6〜8のいずれかの発明の効果に加え、右側通行の車両走行において車両の現在位置が検知された交差点の中で右折行動中であると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について第2,第3の状態で照射するよう外部照明装置を制御することができる。従って、交差点の中で右折行動中に右折後の車両進行方向の歩行者等の移動障害物を的確に照射し、或いは予測して照射することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0044】
請求項13の発明では、請求項5の発明の効果に加え、横断歩道の存在により移動障害物の存在する可能性が大であると判断され、車両の進行方向に対して右側又は左側の少なくとも一方に移動障害物を検知できなかったとき、存在が仮想される移動障害物が道路の右端又は左端の少なくとも一方から車両の予測される横断歩道通過点に達する時間と、車両が前記横断歩道通過点に達する時間との比較を行ない、前者より後者が短いとき、第2の状態で照射するように外部照明装置を制御することができる。従って、横断歩道を渡ろうとする歩行者等が検知されない場合でも、横断歩道上に歩行者を予測して照射することができ、歩行者等が存在する可能性が大である横断歩道での的確な制御を行なうことができる。
【0045】
請求項14の発明では、請求項5の発明の効果に加え、道路以外の地域と該地域内の車両の進行方向に交差する道路との境界を検知することによって、移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、車両の進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について第2,第3の状態で照射するように外部照明装置を制御することができる。
【0046】
請求項15の発明では、請求項5の発明の効果に加え、車両が交差点又は横断歩道の少なくとも一方を通過するときの位置、及び歩行者等の移動障害物の位置を算出し、各時点で車両位置と歩行者等の位置とが交錯するときは、第3の状態で照射するように外部照明装置を制御し、交錯しないときは第2の状態で照射するように外部照明装置を制御することができる。従って、交差点又は横断歩道において車両と歩行者等との交錯が予測される場合には、歩行者等を的確に照射することができ、また交錯が予測されないときは歩行者等を予測して照射することができ、より的確な制御を行なうことができる。
【0047】
請求項16の発明では、請求項1〜15のいずれかの発明の効果に加え、モータの駆動によって外部照明装置の光軸を動かすと共に、ズームレンズにより照射範囲を変えることにより、その照射状態を可変にすることができ、より的確な照射状態の変更を行なうことができる。
【0048】
請求項17の発明では、請求項1〜16のいずれかの発明の効果に加え、赤外線カメラによって、車両前方に存在する歩行者等の移動障害物の温度を検知し、歩行者等の存在する位置、移動方向、移動速度を検知することができる。従って、歩行者等の正確な検知によって、的確な制御を行なうことができる。
【0049】
請求項18の発明では、請求項1〜17のいずれかの発明の効果に加え、前方道路、画像撮影用カメラによって、交差点や横断歩道等を検知することができ、的確な制御を行なうことができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0051】
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例に係る車両用照明装置のブロック図であり、外部照明装置1を制御する制御装置3に対し、移動障害物検知手段5と、移動障害物予測手段7とからの信号が入力されるようになっている。移動障害物予測手段7には経路環境検知手段9と、車両走行状態検出手段11とからの信号が入力されるようになっている。
【0052】
前記外部照明装置1は照射範囲、照射方向等の照射状態が可変となっている。前記移動障害物検知手段5は車両の走行経路又はその近傍に存在する歩行者等の移動障害物を検知し、前記制御装置3に検知信号を入力するものである。前記移動障害物予測手段7は、前記経路環境検知手段9によって検知された経路の環境情報と前記車両走行状態検知手段11による車両の走行状態の情報とにより、車両が走行し、又は走行しようとする経路に歩行者等が存在する可能性の大小を判断し、前記制御装置3に入力するものである。
【0053】
なお、前記移動障害物予測手段7は経路環境検知手段9からの経路の環境の情報のみにより経路に歩行者等が存在する可能性の大小を判断し、制御装置3に入力する構成にすることもできる。
【0054】
前記外部照明装置1は、図2に示すように、車両前部に設けられた左右のヘッドランプで構成され、内部に配光制御ランプ(後述)が格納されている。前記制御装置3はマイクロコンピュータ等によって構成され、図2に示す自動車のインストルメント17内部等に配置されている。
【0055】
前記移動障害物検知手段5は、図2のように、車両前部のグリル内に配置された赤外線カメラで構成され、車両前方に存在する移動障害物の温度、例えば歩行者の体温を検知することによって、歩行者の存在する位置、移動方向、移動速度を検知し、前記制御装置3に検知情報を入力するようになっている。
【0056】
前記経路環境検知手段9は、図2のように、車両前部のグリル内に配置され、前記赤外線カメラで構成された移動障害物検知手段5と一体(但し、別体でも良い)の前方道路画像撮影用カメラで構成されている。これにより、前方道路の曲率や勾配、自車両の姿勢、横断歩道等の経路付帯施設の有無、交差点の有無、先行車や対向車の有無を検出し、その情報を移動障害物予測手段に入力するようになっている。
【0057】
又、図2の例では、GPS用のアンテナ13が設けられ、GPSの情報より自車の位置を正確に知ることにより、地図情報データベース15より車両の存在する地点の道路情報を得て、前記移動障害物予測手段7に情報として入力することもできる。さらに、図2では、インストルメント17に環境照度センサ19が設けられ、環境照度を測定し、その情報を前記制御装置3に入力するようになっている。
【0058】
前記車両走行状態検知手段11は、自動車のハンドル操舵角やウインカの左右点灯信号、車速信号などを車両から直接取得して、前記移動障害物予測手段7に情報を入力し、或いはナビゲーションシステム情報から車両の進行方向を検出して移動障害物予測手段7へ情報を入力する。この移動障害物予測手段7は前記制御装置3と同様に、マイクロコンピュータ等で構成されている。
【0059】
前記制御装置3は経路に歩行者等の移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通常の第1の状態(一般のハイビーム、ロービーム)で照射し、同大きいと判断されたときは、歩行者等が存在すると車両に接触する可能性のある位置を照射できる第2の状態で照射すると共に、前記移動障害物を検知したときは移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明装置1を制御するものである。
【0060】
ここで、前記外部照明装置1を図3〜図6により更に説明する。
【0061】
図3,図4はヘッドランプの配光制御ランプの概略構成を示し、図5,図6は作動状態を示している。図3は概略平面図であり、図4は概略側面図である。この図3,図4のように外部照明装置1は、本体21内に光源23を備え、2個のモータM1,M2及びズームレンズ25を備えている。一方のモータM1はその駆動軸によって本体21を図5のように左右方向に振るように駆動し、他方のモータM2はギア27,29を介し本体21を図6のように上下方向に振るように駆動し、光軸の方向調整を行なうものである。ズームレンズ25は、その調整によって照射範囲を変更する。
【0062】
ところで、今日の自動車交通は様々なトリップの組み合わせによって構成されているといえる。例えば図7に示すようなものが代表的なものである。(a)は通勤目的のトリップを示しており、家を出発した自動車が会社に向かい、会社で打ち合わせなどの用事を済ませたあと、顧客と商談、打ち合わせを行うため、会社を出発して客先に向かう。客先での仕事が終われば会社に戻り、会社で客先での仕事の報告をした後、家に帰宅するといったものである。以下、(b)は子供を病院につれていった後に学校へ送り届けるといった送迎のトリップ、(c)はスーパーで買い物をした後に両親宅を訪問するといった買い物、訪問のトリップ、(d)は配送センターを出た輸送車が、お店に行き荷物を引き取り、次にお客のところに行って荷物を渡し、配送センターへ戻ってくるといった物流トリップの例をそれぞれ示している。
【0063】
ここからもわかるように各トリップは図8に示すような出発地を出発して目的地にたどり着くといった基本的なトリップの組み合わせだといえる。
【0064】
図7(a)のトリップの最初の基本トリップである家を出発して会社へ向かうトリップを分解した例は図9のようになる。
【0065】
出発地の家ではトリップが発生するまで家の車庫に自動車を保管している。トリップが発生すると出発地である家の車庫を出発した自動車は住宅地内の一般道路をいくつか経由した後、幹線道路へと出て、会社のある都市へ向かうことになる。幹線道路が都市に入ったら今度は都市内の一般道路をいくつか経由して最後に目的地である会社の駐車場に入って、自動車を駐車することでこのトリップは終了する。
【0066】
このとき道路をいくつか経由してくるわけであるが、道路と道路の結節点には図10の図表に示すような種類のものがある。
【0067】
一般道路と一般道路、または一般道路と幹線道路の結節にはほとんどの場合、平面交差点を用いている。また、幹線道路と幹線道路の結節には平面交差点のほかに立体交差点も多数見られる。この立体交差点には基本的に二つの形があり、一つは平面交差を一つ以上含んでいる不完全立体交差型であり、もう一つは平面交差を一つも含まない完全立体交差型である。
【0068】
不完全立体交差型には図11に示すようなダイヤモンド型立体交差点がある。例えば道路L1が幹線道路、道路L2が一般道路とすると、道路L1の図上右側から来た車両が道路L2を図上上側方向に走行しようとすると、車線分流点I3で道路L1から連絡道路L3に入り、平面交差I1で右折することによって道路L2の上側方向へ向かう車線に入ることができる。また逆に道路L2を図上下側から来た車両が道路L1を図上右側方向に走行しようとすると、道路L2から平面交差I2で左折することによって連絡道路L4に入り、車線合流点I4で道路L2の右側方向へ向かう車線に入ることができる。このように不完全立体交差型では交通の流れの向きにより平面交差点で右左折を行なった後に連絡道路に入り、その連絡道路が結節する道路に合流するというパターンと、道路から分流し、連絡道路に入った後平面交差点で右左折することによって結節する道路に入るというパターンとがある。
【0069】
完全立体交差型には図12に示すようなダイヤモンド型立体交差点がある。このような完全立体交差型では基本的には車線の分流と合流によって交通を振り分けている。
【0070】
次に幹線道路と自動車専用道路の結節には基本的に平面交差点は用いられず、幹線道路側に平面交差を有する不完全立体交差型もしくはどちらの道路にも平面交差を有さない完全立体交差型のいずれかで結節されている。
【0071】
最後に自動車専用道路相互の結節は、基本的に平面交差は用いられず、完全立体交差型の立体交差で構成されている。
【0072】
一方、トリップの末端である出発地と目的地での自動車の保管、駐車場所の形態は大きく分けて路外と路上とに分けられる。路外の駐車場所としては図13に示すように駐車区画を区切って複数台の自動車を停めておくことができるスペース路外駐車場K1で駐車マスkとその駐車マスkにアクセスするための通路L5で構成されているもの、図14の車両C1が駐車しているような形態で駐車スペースK2が前面道路L6に直結しているものなどがある。また、路上駐車は図14の車両C2が行なっているような形態で道路L6の片側に寄せて行なうのが一般的である。前者の場合では駐車マスkにアクセスするための通路L5と道路L6との結節点が駐車場の出入り口となり、後者の場合は駐車スペースK2と道路L6との境界がそのまま結節点となっている。
【0073】
このようなトリップの中の交通結節点では相互の交通が交錯する可能性は、結節点と結節点との間の道路より高い。本願発明は、かかる点に着目したもので、相互の交通が交錯する場所等において的確な照射ができるようにしたものである。
【0074】
次に処理全体の流れを図15のフローチャートを用いて説明する。
【0075】
まず、処理がスタートするとステップS101で車両が走行中か否かを判定する。走行中か否かの判断は車両のエンジンがONになっていることや車両の走行速度が0でないことを検知することにより行なう。
【0076】
このとき車両が走行していないと判断した場合は処理を終了させ、走行中であると判断されたときはステップS201に処理を移す。
【0077】
ステップS201では、照明装置が点灯状態か否かを判断して点灯状態であればステップS301へ処理を移し、そうでなければステップS101へ処理を返す。ステップS301では、車両に搭載された環境照度センサ19を用いて車両周囲の環境照度を測定し、測定された環境照度が設定された閾値以下であれば、車両周囲は暗いと判断してステップS401へ処理を移し、そうでなければステップS1201へ処理を移す。
【0078】
ステップS401では、ナビゲーションシステムの地図情報などをもとに車両が走行している道路を検出して、走行道路が自動車専用道路でなければ経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断してステップS501へ処理を移し、そうであれば経路に移動障害物が存在する可能性が大きいと判断してステップS1201へ処理を移す。
【0079】
ステップS501では、車両に搭載された経路環境検知手段9としてのカメラで撮像された前方道路画像の情報や、ナビゲーションシステムの地図情報などをもとに車両の走行道路前方に道路が交差する交差点がないかを検出して、交差点があれば経路に移動障害物が存在する可能性が大きいと判断してステップS601へ処理を移し、そうでなければ経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断してステップS1101へ処理を移す。
【0080】
ステップS601では、ナビゲーションシステムの車両進路情報やウインカの出力信号などをもとに車両の交差点での進行方向を検知して、交差点で右左折するのであればステップS701へ処理を移し、そうでなければステップS1101へ処理を移す。
【0081】
ステップS1101では、車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーションシステムの地図情報などをもとに車両の走行道路前方に横断歩道がないかを検出して、横断歩道があれば経路に移動障害物が存在する可能性が大きいと判断してステップS702へ処理を移し、そうでなければ経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断してステップS703へ処理を移す。
【0082】
ステップS701,ステップS702,ステップS703では、車両に搭載された移動障害物検知手段5としてのカメラで撮像された前方道路画像や、車両に搭載されたレーダ装置などの情報により車両の進行方向前方に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければそれぞれステップS801,ステップS802,ステップS1201へ処理を移し、移動障害物があればそれぞれステップS901,ステップS902,ステップS903へ処理を移す。
【0083】
ステップS801,ステップS802では、車両の進路、車速などの情報をもとに車両がそのまま進行していくと接触する移動障害物が存在する可能性がある位置として領域を算出し、その領域を第2の状態として照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を制御し、それぞれステップS1001,ステップS1002へ処理を移す。
【0084】
ステップS901,ステップS902では、検出された移動障害物が存在する位置を検出して、その位置を第3の状態として照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を制御し、それぞれステップS1001,ステップS1002へ処理を移す。
【0085】
ステップS903では、検出された移動障害物が存在する位置を検出して、その位置を第3の状態として照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を制御し、それぞれステップS703へ処理を戻す。
【0086】
ステップS1001では、車両の現在位置を検知して、車両の現在位置が交差点を通過していればステップS101へ処理を戻し、そうでなければステップS701へ処理を戻す。
【0087】
ステップS1002では、車両の現在位置を検知して、車両の現在位置が横断歩道を通過していればステップS101へ処理を戻し、そうでなければステップS702へ処理を戻す。
【0088】
ステップS1201では、制御装置3で照明装置1の配光を通常の第1の状態として制御し、ステップS101へ処理を戻す。
【0089】
次にステップS701,ステップS801,ステップS901の処理について、右折の場合の詳細な処理を図16のフローチャートと図17の状況図とを用いて説明する。
【0090】
ステップS1301では車両の現在位置P001を検知して、車両が交差点内部にあればステップS1401へ処理を移し、そうでなければ処理を終了する。
【0091】
ステップS1401ではナビゲーションシステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用いて、車両C3が交差点内を進む進路501を予測して移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、ステップS1501へ処理を移す。
【0092】
ステップS1501では、車両C3の現在位置P001から交差点の終了点P601までの距離d101を測定し、ステップS1601へ処理を移す。
【0093】
ステップS1601では、車両C3の現在の車速v101を測定し、ステップS1701へ処理を移す。
【0094】
ステップS1701では、車両C3が現在位置P001から交差点終了点P601を通過するまでの時間t01を現在位置P001から交差点の終了点P601までの距離d101と車速v101とから求め、ステップS1801へ処理を移す。
【0095】
ステップS1801では車両C3が交差点を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステップS1901へ処理を移す。例えば、現在位置P001から交差点終了点P601までの間のΔt秒ごとの車両C3の位置を表すとP101からP501までのような点になる。
【0096】
ステップS1901では、車両に搭載された経路環境検知手段9としてのカメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報から車両C3が右折後の進行方向に対して右側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS2001へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0097】
ステップS2001では、車両の進路、車速などの情報をもとに車両が右折後の進行方向に対して右側で車両がそのまま進行していくと接触する移動障害物が存在する可能性がある領域A101を算出し、ステップS2101へ処理を移す。
【0098】
領域A101の具体的な算出処理方法を説明すると、図17において、予め、車両C3が交差点終了点P601で交錯する仮想移送障害物を設定する。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0099】
まず、仮想する移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了点P601を通過するまでの時間t01が経過したときにP601に到達している仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円701のような大きな場所になる。
【0100】
次に仮想する移動障害物が移動速度vi1を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了点P601を通過するまでの時間t01が経過したときにP601に到達している仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円702のような小さな場所になる。
【0101】
この円701と円702で囲まれた範囲と車両の右折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A101とする。
【0102】
ステップS2101では、ステップS2001で算出された範囲A101を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステップS2201へ処理を移す。
【0103】
ステップS2201では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報を車両が右折後の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS2301へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0104】
ステップS2301では車両の進路、車速などの情報をもとに車両が右折後の進行方向に対して左側で車両がそのまま進行していくと接触する移動障害物が存在する可能性がある領域A201を算出し、ステップS2401へ処理を移す。ステップS2001で算出された円701と円702で囲まれた範囲と車両が右折後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域が重なる部分を、算出する範囲A201とする。
【0105】
ステップS2401ではステップS2201で算出された範囲A201を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、右折処理を終了する。このとき照明装置1はステップS2101で照射した範囲A101を照射範囲からはずさないように配光を制御されなければならない。
【0106】
次に車両C3が図17の時点からΔt×2秒間だけ経過した場合についての状況を図18を用いて説明する。
【0107】
車両C3はP202の地点まで進んでおり、先に説明した右折ロジックによれば、車両C3が交差点内を進む進路502を予測し、車両の現在位置P201から交差点の終了点P602までの距離d102を測定し、車速v102を測定する。また、車両C3が現在位置から交差点終了点P602を通過するまでの時間t02を現在位置から交差点の終了点P602までの距離d102と車速v102から求める。さらに、現在位置P202から交差点終了点P602までの間のΔt秒ごとの車両C3の位置P302からP502までを算出し、車両が右折後の進行方向に対して右側に歩行者などの移動障害物がなければ、車両が交差点終了点P601で交錯する仮想移動障害物を設定し、そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0108】
まず、仮想する移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了点P602を通過するまでの時間t02が経過したときにP602に到達している仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円703のような場所になる。
【0109】
次に仮想する移動障害物が移動速度vi1を持っていた場合、現時点から車両C3が交差点終了点P602を通過するまでの時間t02が経過したときにP602に到達している仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円704のような場所になる。
【0110】
この円703と円704で囲まれた範囲と車両の右折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A102とし、範囲A102を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を前記同様に制御し、次に車両が右折後の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければ、先の処理で算出された円703と円704とで囲まれた範囲と車両が右折後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A202とし、範囲A202を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を前記同様に制御する。
【0111】
このように図17と図18の間で、時間がΔt×2秒経過して、照射範囲が始めA101,A201であったのがA102,A202となったように、車両C3の近傍へと移動する。
【0112】
次に移動障害物検出時ロジックについて図19のフローチャートと図20から図25までの状況図を用いて説明する。
【0113】
まず、図16メインフローチャートのステップS1901,ステップS2201で歩行者などの移動障害物801が存在していればこのフロー処理を開始する。
【0114】
ステップS25では、検出された移動障害物801の位置を測定し、ステップS26へ処理を移す。
【0115】
ステップS26では、検出された移動障害物801の移動方向を測定し、ステップS27へ処理を移す。
【0116】
ステップS27では、検出された移動障害物801の移動速度を測定し、ステップS28へ処理を移す。
【0117】
これらの情報は移動障害物の車両に搭載された経路環境検知手段9としてのカメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などで得られた情報から同時に検出することもできる。
【0118】
ステップS28では、移動障害物801の移動方向と移動速度から車両が交差点終了点P603を通過するまでの各時点での自動障害物801の位置を算出し、ステップS29へ処理を移す。例えば、現在の移動障害物801の位置からΔt秒ごとの移動障害物801の位置を表すと、図20のA301からA304までのような領域になる。
【0119】
ステップS29では、ステップS1801で算出された車両C3が交差点を通過するまでの各時点での車両位置とステップS28で算出された各時点での移動障害物801の位置とを比較して各時点ごとに車両C3の位置と移動障害物801の位置とが交錯する場合はステップS30へ処理を移し、各時点ごとで車両C3の位置と移動障害物801の位置が交錯しない場合は移動障害物検出時ロジックを終了し、図16のメインフローチャートの▲3▼の部分へ処理を戻す。
【0120】
図20では移動障害物801のΔt×4秒後の位置A304が車両C3のΔt×4秒後の位置と交錯している。また、図24のように検出された移動障害物802,803のような場合は、車両C3が交差点を通過するまでの各時点での車両位置とそれぞれの移動障害物の各時点での位置とは前記のように交錯すると予測される軌跡上にはない。この場合は図25に示すように移動障害物が存在した場合、車両C3がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A104を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御する。
【0121】
ステップS30では、ステップS2001で検出された移動障害物801を含むような範囲ステップS103を照明装置が照射するように制御装置3で照明装置1の配光を制御し、移動障害物検出時ロジックを終了し処理を図16のメインフローチャートの▲4▼の部分へ処理を戻す。
【0122】
また、図22に示すように移動障害物検知手段5が同一方向に複数の移動障害物804,805を検知した場合、図23に示すように検出されたすべての移動障害物を包括するような照射範囲A103Bを照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第3の状態で制御する。
【0123】
このロジックを応用することにより交差点でないような場所でも同様な処理を行なうことができる。例えば図26に示すように道路L6を走行してきた車両C4は路外駐車場へ右折進入しようとして処理を行ない、範囲A105,A205を照射するようにすることもできる。
【0124】
次に前記図15のステップS701,ステップS801,ステップS901の処理について、左折の場合の詳細な処理を図27のフローチャートと図28,図29の状況図を用いて説明する。
【0125】
まず、図28の状況について説明する。
【0126】
ステップS3102では車両C5が左折行動に入ったか否かを検知して、車両が左折行動に入ったのであればステップS1402へ処理を移し、そうでなければ左折処理を終了する。左折行動に入ったと判断する方法としては、ウインカーの動作状況を検知して、左側のウインカーを作動させていれば左折行動に入ったと判断する方法、左折車線に入ったことを検知する方法、車両が左側に車両を寄せたことを検知する方法があり、また、あらかじめ交差点からの距離を設定しておき、その距離よりも車両が交差点に近づいたら左折行動に入ったとする方法などがあり、これらを一つないしは複数組み合わせることによって左折行動に入ったことを検知する。図28では車両C5がP1504の位置からP004へ進行したときに左側に車両を寄せたことを検知して左折行動に入ったと判断している。
【0127】
ステップS1402ではナビゲーションシステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用いて、車両C5が交差点内を進む進路504を予測し、ステップS1502へ処理を移す。
【0128】
ステップS1502では車両の現在位置P004から交差点の終了点P1404までの距離d104を測定し、ステップS1602へ処理を移す。
【0129】
ステップS1602では車速v104を測定し、ステップS1702へ処理を移す。
【0130】
ステップS1702では車両C5が現在位置P004から交差点終了点P1404を通過するまでの時間t04を現在位置P004から交差点の終了点P1404までの距離d104と車速v104とから求め、ステップS1802へ処理を移す。
【0131】
ステップS1802では車両C5が交差点を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステップS1302へ処理を移す。例えば、現在位置P004から交差点終了点P1404までの間のΔt秒ごとの車両C5の位置を表すとP104からP1304までのような点になる。
【0132】
ステップS1302では車両が交差点内部にあればステップS1902へ処理を移し、そうでなければS2202へ処理を移す。図28の場合、車両C5はまだ交差点に入っていないと判断されるケースである。
【0133】
ステップS2202では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報を車両が左折後の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS2302へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0134】
ステップS2303では車両の進路、車速などの情報をもとに車両が左折後の進行方向に対して左側で移動障害物が存在した場合、車両C5がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A206を算出し、ステップS2402へ処理を移す。具体的な処理方法を説明する。あらかじめ、車両が交差点終了点P1404で交錯する仮想移動障害物を設定する。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。まず、仮想する移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点P1404を通過するまでの時間t04が経過したときにP1404に到達していると仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円705のような場所になる。
【0135】
次に仮想する移動障害物が移動速度vi1を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点P1404を通過するまでの時間t04が経過したときにP1404に到達している仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円706のような場所になる。この円705と円706で囲まれた範囲と車両の左折後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A206とする。
【0136】
ステップS2402ではステップS2202で算出された範囲A206を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、左折処理を終了する。
【0137】
図29は図28の時点からΔt×8秒間だけ経過した状況である。
【0138】
ステップS1402ではナビゲーションシステムの車両の進路情報やハンドル舵角の情報などを用いて、車両C5が交差点内を進む進路505を予測し、ステップS1502へ処理を移す。
【0139】
ステップS1502では車両の現在位置P805から交差点の終了点P1405までの距離d105を測定し、ステップS1602へ処理を移す。
【0140】
ステップS1502では車両の現在位置P805から交差点の終了点P1405までの距離d105を測定し、ステップS1602へ処理を移す。
【0141】
ステップS1602では車速v105を測定し、ステップS1702へ処理を移す。
【0142】
ステップS1702では車両C5を現在位置P805から交差点終了点P1405を通過するまでの時間t05を現在位置P805から交差点の終了点P1405までの距離d105と車速v105から求め、ステップS1802へ処理を移す。
【0143】
ステップS1802では車両C5が交差点を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステップS1902へ処理を移す。例えば、現在位置P805から交差点終了点P1405までの間のΔt秒ごとの車両C5の位置を表すとP905からP1305までのような点になる。
【0144】
ステップS1302では車両の現在位置P805を検知して、車両が交差点内部にあればステップS1902へ処理を移し、そうでなければステップS2202へ処理を移す。図29の場合、車両C5は交差点に入っていると判断されるケースである。
【0145】
ステップS1902では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報から車両が左折後の進行方向に対して右側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS2002へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0146】
ステップS2002では車両の進路、車速などの情報をもとに車両が左折後の進行方向に対して右側で移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A107を算出し、ステップS2102へ処理を移す。具体的な処理方法を説明する。あらかじめ、車両が交差点終了点P1405で交錯する仮想移動障害物を設定する。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0147】
まず、仮想する移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点P1405を通過するまでの時間505が経過したときにP1405に到達している仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円707のような場所になる。
【0148】
次に仮想する移動障害物が移動速度vi1を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点P1405を通過するまでの時間t05が経過したときにP1405に到達していると仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円708のような場所になる。
【0149】
この円707と円708で囲まれた範囲と車両の左折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A107とする。
【0150】
ステップS2102ではステップS2002で算出された範囲A107を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステップS2202へ処理を移す。
【0151】
ステップS2202では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報を車両が左折後の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS2302へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0152】
ステップS2302では車両の進路、車速などの情報をもとに車両が左折後の進行方向に対して左側で移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A207を算出し、ステップS2402へ処理を移す。ステップS2002で算出された円707と円708とで囲まれた範囲と車両の左折後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A207とする。
【0153】
ステップS2402ではステップS2202で算出された範囲A207を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、右折処理を終了する。このとき照明装置1はA2102で照射した範囲A107を照射範囲からはずさないように配光を制御されなければならない。
【0154】
次に車両C5が図29の時点からΔt×3秒間だけ経過した場合についての状況を図30を用いて説明する。
【0155】
車両C5はP1106の地点まで進んでおり、先に説明した左折ロジックによれば、車両C5が交差点内を進む進路506を予測し、車両の現在位置P1106から交差点の終了点P1406までの距離d106を測定し、車速v102を測定する。また、車両C5が現在位置から交差点終了点P1406を通過するまでの時間t06を現在位置から交差点の終了点P1406までの距離d106と車速v106から求める。さらに、現在位置P1106から交差点終了点P1406までの間のΔt秒ごとの車両C5の位置P1206からP1306までを算出し、車両が左折後の進行方向に対して右側に歩行者などの移動障害物がなければ、車両が交差点終了点P1406で交錯する仮想移動障害物を設定し、そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0156】
まず、仮想する移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点P1406を通過するまでの時間t06が経過したときにP1406に到達していると仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円709のような場所になる。
【0157】
次に仮想する移動障害物が移動速度vi1を持っていた場合、現時点から車両C5が交差点終了点P1406を通過するまでの時間t06が経過したときにP1406に到達していると仮想する移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円710のような場所になる。この円709と円710で囲まれた範囲と車両の右折後の進行方向に対して右側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A108とし、範囲A108を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御する。
【0158】
次に車両の左折後の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければ、先の処理で算出された円709と円710で囲まれた範囲と車両の左折後の進行方向に対して左側の歩道エリアから交差点出口付近にかけての領域とが重なる部分を、算出する範囲A208とし、範囲A208を照明装置が照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御する。
【0159】
このように図29と図30,31の間で時間がΔt×3秒経過して、照射範囲が始めA107,A207であったのがA108,A208となったように、車両C5の近傍へと移動する。
【0160】
移動障害物検出ときのロジックについては前記図19から図25までを用いて説明した右折時の移動障害物検出時ロジックと略同じなので説明を省略する。このときの状況図は図31のようになる。
【0161】
このロジックを応用することにより交差点でないような場所でも同様な処理を行なうことができる。例えば図32に示すように道路L6を走行してきた車両は路外駐車場K1へ左折進入しようとしている。このとき駐車場K1の通路L6を交差する道路と見做して処理を行ない、車両がC601の位置にあった場合は範囲A209を照射するように制御し、車両がC602の位置に移動するにしたがって範囲A209は範囲A210へ近づいていき、車両がC602の位置に達して左折を開始すると範囲A110,A210の両方を照射するようにすることもできる。
【0162】
次に図15のステップS702,ステップS802,ステップS902の処理について、交差点以外の場所で横断歩道を検知した場合、もしくは交差点を直進する場合で進路前方に横断歩道がある場合の詳細な処理を図33,図34のフローチャートと図35から図37の状況図を用いて説明する。
【0163】
ステップS3203ではナビゲーションシステムの地図情報や車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像の情報などを用いて、検出された横断歩道がある場所の道路幅B01を検知し、ステップS1403へ処理を移す。
【0164】
ステップS1403ではナビゲーションシステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用いて、車両C7の進路507を予測し、ステップS1503へ処理を移す。
【0165】
ステップS1503では車両の現在位置P007から横断歩道通過点P407までの距離d107を測定し、ステップS1603へ処理を移す。
【0166】
ステップS1603では車速v107と測定し、ステップS1703へ処理を移す。
【0167】
ステップS1703では車両C7が現在位置P007から横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07を現在位置P007から横断歩道通過点P407までの距離d107と車速v107とから求め、ステップS1803へ処理を移す。
【0168】
ステップS1803では車両C7が横断歩道を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステップS3303へ処理を移す。例えば、現在位置P007から横断歩道通過点P407までの間のΔt秒ごとの車両C7の位置を表すとP107からP307までのような点になる。
【0169】
ステップS3303では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像の情報や対向車前照灯の儀か利を検知する光センサなどの情報などから車両C7の右前方に他の走行車が存在するか否かを検知して、他の走行車が存在しない場合はステップS1903へ処理を移し、そうでなければステップS3503へ処理を移す。
【0170】
ステップS1903では車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して右側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS3403へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0171】
ステップS3403では仮想する移動障害物901が道路の右端から車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間tw01と車両が現在位置P007から横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07とを比較して、tw01≧t07であれば、ステップS2003へ処理を移し、tw01<t07であれば、ステップS3503へ処理を移す。仮想する移動障害物901の移動速度をviと設定する。横断歩道がある場所の道路幅B01と横断歩道通過点P407の情報から、道路右端から横断歩道通過点P407までの距離dw01を求める。仮想する移動障害物901の移動速度viと道路右端から横断歩道通過点P407までの距離dw01とから仮想する移動障害物901が道路の右端から車両の横断歩道通過点に達するまでの時間tw01を算出する。
【0172】
ステップS2003では、図36のように車両の進路、車速などの情報をもとに車両が進行方向に対して右側で移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A111を算出し、ステップS2103へ処理を移す。範囲A111は、仮想する移動障害物901の移動速度viと車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07とから、仮想する移動障害物901が、車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07の間に移動する距離dw02を求め、横断歩道通過点P407から横断歩道に沿って右側にdw02離れた点を中心とした範囲とする。
【0173】
ステップS2103ではステップS2003で算出された範囲A111を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステップS3603へ処理を移す。
【0174】
ステップS3503では制御装置3で外部照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御し、ステップS3603へ処理を移す。
【0175】
ステップS3603では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像の情報や対向車前照灯の光を検知する光センサなどの情報などから車両C7の左前方に他の走行車が存在するか否かを検知して、他の走行車が存在しない場合はステップS2203へ処理を移し、そうでなければステップS3803へ処理を移す。
【0176】
ステップS2203では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS3703へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0177】
ステップS3703では仮想する移動障害物902が道路の左端から車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間tw02と車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07とを比較して、tw02≧t07であれば、ステップS2303へ処理を移し、tw01<t07であれば、ステップS3803へ処理を移す。仮想する移動障害物902の移動速度をviと設定する。横断歩道がある場所の道路幅B01と横断歩道通過点P0407の情報とから、道路左端から横断歩道通過点P407までの距離dw03を求める。
【0178】
仮想する移動障害物902の移動速度をviと道路左端から横断歩道通過点P407までの距離dw03とから仮想する移動障害物902が道路の左端から車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間tw02を算出する。
【0179】
ステップS2303では車両の進路、車速などの情報をもとに車両が進行方向に対して左側で移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A211を算出し、ステップS2403へ処理を移す。範囲A211は仮想する移動障害物902の移動速度をviと車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07とから、仮想する移動障害物902が、車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07の間に移動する距離dw04を求め、横断歩道通過点P407から横断歩道に沿って左側にdw04離れた点を中心とした範囲とする。
【0180】
ステップS2403ではステップS2303で算出された範囲A211を照射するように制御装置3で照明装置1の配光を第2の状態で制御し、交差点以外の場所で横断歩道を検知した場合、もしくは交差点を直進する場合で進路前方に横断歩道がある場合の処理を終了する。このときステップS2103を処理した場合は照明装置1はステップS2103で照射した範囲A111を照射範囲からはずさないように配光を制御されなければならない。また、このときステップS3503を処理した場合は照明装置1は第1の状態で通常配光制御された右側の照射範囲からははずさないように配光を制御しなければならない。
【0181】
ステップS3803では制御装置3で照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御し、交差点以外の場所で横断歩道を検知した場合、もしくは交差点を直進する場合で進路前方に横断歩道がある場合の処理を終了する。このときステップS2103を処理した場合は照明装置1はステップS2103で照射した範囲A111を照射範囲からははずさないように配光を制御させなければならない。また、このときステップS3503を処理した場合は照明装置1は通常配光制御された右側の照射範囲からはずさないように配光を第1の状態で制御されなければならない。
【0182】
図35では車両C7が横断歩道から十分離れているため、車両進行方向の右側の仮想する移動障害物901が右端から車両の横断歩道通過点に達する時間tw01、車両進行方向の右側の仮想する移動障害物902が右端から車両の横断歩道通過点に達する時間tw02とも車両が横断歩道通過点を通過する時間t07より短いため左右とも第1の状態で通常の配光制御を行なっている。
【0183】
図36では車両C7が図35の状態より時間が経過し、横断歩道に近づいている。この時点で車両進行方向の右側の仮想する移動障害物901が右端から車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間tw01と車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07とが等しくなり範囲A111への照射を開始する。なお、車両進行方向の右側の仮想する移動障害物902が右端から車両の横断歩道通過点P407に達する時間までのtw02はまだ車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07より短いため左側は通常の配光制御を行なっている。
【0184】
図37では車両C7が図36の状態より時間が経過し、さらに横断歩道に近づいている。この時点では車両進行方向の右側の仮想する移動障害物901が右端から車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間tw01は車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07よりも長くなっているため範囲A112は横断歩道上に移動している。また、車両進行方向の左側の仮想する移動障害物902と左端から車両の横断歩道通過点P407に達するまでの時間tw02と車両が横断歩道通過点P407を通過するまでの時間t07とが等しくなり領域A211への照射を開始する。
【0185】
図38から図41は移動障害物検出時の処理の様子を示した図である。移動障害物検出時ロジックについて右折時の移動障害物検出時ロジックと同じなので説明を省略する。
【0186】
図42〜図46は様々なシーンでの前記照射の有無を示したものである。
【0187】
図42では対向車C9が存在するため車両C8は右側の配光を通常の配光制御とし、左側だけ範囲A212の第2又は第3の状態の照射を行なう。
【0188】
図43では対向車C11が存在するが中央分離帯が存在するため、対向車C11へ配光が影響しないと判断されれば車両C10は範囲A113,A213への第2又は第3の状態の照射を行なう。
【0189】
図44では先行車C13が存在するため車両C12は右側の配光を通常の第1の状態の配光制御とし、左側だけ範囲A214の第2又は第3の状態の照射を行なう。
【0190】
図45では先行車C15が存在するため車両C14は左側の配光を通常の第1の状態の配光制御とし、右側だけ範囲A115の第2又は第3の状態の照射を行なう。
【0191】
図46では対向車17と先行車C18とが存在するため車両C16は両側の配光を通常の第1の状態の配光制御とする。
【0192】
図15のステップS701,ステップS801,ステップS901の処理について、図47に示すような判断を行なうことで右左折の処理を切り替えることができる。すなわち、ステップS4701ウインカの信号等により左折か否かの判断を行ない、YESであれば、ステップS4702で左折時の処理、NOであれば、ステップS4703で右折時の処理を行なう。
【0193】
次にステップS701,ステップS801,ステップS901の処理について、車両が道路外の場所に存在する場合についての詳細な処理を図48,図49のフローチャートと図50の状況図を用いて説明する。
【0194】
ステップS3904ではナビゲーションシステムの地図情報などで車両C19が存在する位置が道路上であるか否かを判断して、車両C19が存在する位置が道路上でなければステップS4404へ処理を移し、そうでなければ本処理を終了する。
【0195】
ステップS4004ではナビゲーションシステムの地図情報や車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像などで車両C19の進行方向に通路L5と道路L6との境界があるかを検出して、通路L5と道路L6との境界があればステップS3204へ処理を移し、そうでなければ本処理を終了する。
【0196】
ステップS3204ではナビゲーションシステムの地図情報や車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像の情報などを用いて、検出された通路L5と道路L6との境界部分P508の通路幅B01を検知し、ステップS1404へ処理を移す。
【0197】
ステップS1404ではナビゲーションシステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用いて、車両C19の進路509を予測し、ステップS1504へ処理を移す。
【0198】
ステップS1504では車両の現在位置P008から通路L5と道路L6との境界部分P508までの距離d108を測定し、ステップS1604へ処理を移す。
【0199】
ステップS1604では車速v108を測定し、ステップS1704へ処理を移す。
【0200】
ステップS1704では車両C19が現在位置P008から通路L5と道路L6との境界部分P508を通過するまでの時間t08を、現在位置P008から通路L5と道路L6との境界部分P508までの距離d108と車速v108から求め、ステップS1804へ処理を移す。
【0201】
ステップS1804では車両C19が通路L5と道路L6との境界部分P580を通過するまでの各時点での車両位置を算出し、ステップS3304へ処理を移す。例えば、現在位置P008から境界部分P508までの間のΔt秒ごとの車両C19の位置を表すとP108からP408までのような点になる。
【0202】
ステップS3304では車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像の情報などから車両C19の右前方に視界を遮る遮蔽物が存在するか否かを検知して、視界を遮る遮蔽物が存在しない場合はステップS1904へ処理を移し、そうでなければステップS3504へ処理を移す。
【0203】
ステップS1904では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して右側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS2004へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0204】
ステップS2004では車両C19の進路、車速などの情報をもとに車両C19の進行方向に対して右側で移動障害物が存在した場合、車両C19がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A116を算出し、ステップS2104へ処理を移す。具体的な処理方法を説明する。あらかじめ、車両C19が通路L5と道路L6との境界部分P508で交錯する仮想移動障害物を設定する。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0205】
まず、仮想する移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点から車両C19が通路L5と道路L6との境界部分P508を通過するまでの時間t08が経過したときに、境界部分P508に到達すると予想される移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円711のような場所になる。
【0206】
次に仮想する移動障害物が移動速度vi1を持っていた場合、車両C19が現時点から境界部分P508を通過するまでの時間t08が経過したときに、境界部分P508に到達すると予想される移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円712のような場所になる。この円711と円712で囲まれた範囲と進行方向に対して右側の歩道エリアの通路幅B01とが重なる部分を算出する範囲A116とする。
【0207】
ステップS2104ではステップS2004で算出された範囲A116を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステップS3604へ処理を移す。
【0208】
ステップS3504では制御装置3で外部照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御し、ステップS3604へ処理を移す。
【0209】
ステップS3604では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像の情報などから車両C19の左前方に視界を遮る遮蔽物が存在するか否かを検知して、視界を遮る遮蔽物が存在しない場合はステップS2204へ処理を移し、そうでなければステップS3803へ処理を移す。
【0210】
ステップS2204では車両に搭載された前記カメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報から車両の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければステップS2304へ処理を移し、移動障害物があれば移動障害物検出時ロジックへ処理を移す。
【0211】
ステップS2304では車両C19の進路、車速などの情報をもとに車両C19の左折後の進行方向に対して左側で移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行していくと両者の移動により接触する可能性がある範囲A216を算出し、ステップS2404へ処理を移す。ステップS2004で算出された円711と円712とで囲まれた範囲と車両の進行方向に対して左側の歩道エリアの通路幅B01とが重なる部分を算出する範囲A216とする。
【0212】
ステップS2404ではステップS2204で算出された範囲A216とする。
【0213】
ステップS2404ではステップS2204で算出された範囲A216を照明装置が照射するように制御装置3で照明装置1の配光を制御し、本処理を終了する。このときステップS2104を処理した場合は照明装置1はステップS2104で照射した範囲A116を照射範囲からははずさないように配光を制御されなければならない。また、このときステップS3504を処理した場合は照明装置1は通常配光の第1の状態で制御された右側の照射範囲からははずさないように配光を制御しなければならない。
【0214】
ステップS3804では制御装置3で照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御し、本処理を終了する。このときステップS2104を処理した場合は照明装置1はステップS2104で照射した範囲A116を照射範囲からははずさないように配光を制御しなければならない。また、このときステップS3504を処理した場合は照明装置1は通常配光の第1の状態で制御された右側の照射範囲からははずさないように配光を制御しなければならない。
【0215】
次に車両C19が図50の時点からΔt×3秒間だけ経過した場合についての状況を図51を用いて説明する。
【0216】
車両C19はP309の地点まで進んでおり、先に説明したロジックは、検出された通路L5と道路L6との境界部分P508の通路幅B01を検知し、ナビゲーションシステムの車両進路情報やハンドル舵角の情報などを用いて、車両C19の進路509を予測し、車両C19の現在位置P309から通路L5と道路L6との境界部分P508までの距離d109を測定し、車速v109を測定する。
【0217】
車両C19が現在位置P309から通路L5と道路L6との境界部分P508を通過するまでの時間t09を、現在位置P309から通路L5と道路L6との境界部分P508までの距離d109と車速v109とから求める。
【0218】
現在位置P309から境界部分P508までの間のΔt秒ごとの車両C19の位置P409を算出し、車両C19の右前方に視界を遮る遮蔽物が存在しない場合は、車両C19の進行方向に対して右側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければ、車両C19が通路L5と道路L6との境界部分P508で交錯する仮想移動障害物を設定する。そのとき、仮想する移動障害物の移動速度viの範囲をvi1≦vi≦vi2とする。
【0219】
まず、仮想する移動障害物が移動速度vi2を持っていた場合、現時点から車両C19が通路L5と道路L6との境界部分P508を通過するまでの時間t09が経過したときに境界部分P508に到達すると予想される移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円713のような場所になる。
【0220】
次に仮想する移動障害物が移動速度vi1を持っていた場合、現時点から車両C19が道路L6との境界部分P508を通過するまでの時間t09が経過したときに境界部分P508に到達すると予想される移動障害物が存在しうる範囲をプロットすると円714のような場所になる。
【0221】
この円713と円714で囲まれた範囲と進行方向に対して右側の歩道エリアの通路幅B01とが重なる部分を算出する範囲A117とし、範囲A117を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御する。車両C19の右前方に視界を遮る遮蔽物が存在する場合は制御装置3で外部照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御する。
【0222】
次に車両C19の左前方に視界を遮る遮蔽物が存在しない場合は、車両の進行方向に対して左側に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければ、先の処理で算出された円711と円712で囲まれた範囲と進行方向に対して左側の歩道エリアの通路幅B01とが重なる部分を、算出する範囲A217とし、範囲A217を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御する。
【0223】
このように図50と図51の間で時間Δt×3秒経過して照射範囲が始めA116,A216であったのがA117,A217となるように、車両C19の近傍へと移動した。
【0224】
図52は図48フローチャートのステップS3304で車両C19の右前方に視界を遮る遮蔽物が存在すると判断されるような状況を示したものである。
【0225】
移動障害物検出時ロジックについて右折時の移動障害物検出時ロジックと略同じなので説明を省略する。
【0226】
また、図48のフローチャートのステップS3904で車両C19が存在する位置が道路L6上である場合、ステップS4004で車両C19の進行方向に通路L5と道路L6との境界がない場合は処理は終了せず、図47と同様の図53に示すような右左折の判断ロジックステップS5301,S5302,S5303を入れることによって、3つの場面について状況に応じて切り替えることができるような処理にすることもできる。
【0227】
このロジックを使うことによって図51で示した状況からさらに時間が経過して図54のように車両C19が通路L5と道路L6の境界部分を通り過ぎた後、右左折のロジックとなる。車両C19の位置が通路L5と道路L6の境界を通り過ぎた地点で処理が開始され、右折の場合はA118,A218の範囲を照射し始め、車両C19がC19Rの位置に進むにつれて照射範囲がA120の位置へと移動してくる。また、左折の場合はA119,A219の範囲を照射し始め、車両C19がC19Lの位置に進むにつれて照射範囲がA121の位置へと移動してくる。
【0228】
(第2実施例)
次に本発明の第2実施例を示す。
【0229】
基本構成は第1実施例で説明した図1と同じであるため説明を省略する。
【0230】
本実施例のフローチャートを図55に示す。
【0231】
まず、処理がスタートするとステップS102で車両が走行中か否かを判定する。走行中か否かの判断は車両のエンジンがONになっていることや車両の走行速度が0でないことを検知することにより行なう。
【0232】
このとき車両が走行していないと判断した場合は処理を終了させ、ステップS202に処理を移す。
【0233】
ステップS202では照明装置が点灯状態か否かを判断して点灯状態であればステップS302へ処理を移し、そうでなければステップS102へ処理を返す。
【0234】
ステップS302では車両に搭載されて環境照度センサ19を用いて車両周囲の環境照度を測定し、測定された環境照度が設定された閾値以下であれば、車両周囲は暗いと判断してステップS402へ処理を移し、そうでなければステップS1202へ処理を移す。
【0235】
ステップS402ではナビゲーションシステムの地図情報などをもとに車両が走行している道路を検出して、走行道路が自動車専用道路でなければステップS502へ処理を移し、そうでなければステップS1202へ処理を移す。
【0236】
ステップS502では車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーションシステムの地図情報などをもとに車両の走行道路前方に交差する道路がないかを検出して、交差する道路があればステップS602へ処理を移し、そうでなければステップS1102へ処理を移す。
【0237】
ステップS602ではナビゲーションシステムの車両進路情報やウインカーの出力信号などをもとに車両の交差点での進行方向を検知して、交差点で右左折するのであればステップS1103へ処理を移し、そうでなければステップS1102へ処理を移す。
【0238】
ステップS1102では車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーションシステムの地図情報などをもとに車両の走行道路前方に横断歩道がないかを検出して、横断歩道があればステップS704へ処理を移し、そうでなければステップS705へ処理を移す。
【0239】
ステップS1103では車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像の情報やナビゲーションシステムの地図情報などをもとに車両が右左折した先の道路に横断歩道があるかどうかを検出して、横断歩道があればステップS704へ処理を移し、そうでなければステップS705へ処理を移す。
【0240】
ステップS704,ステップS705では車両に搭載されたカメラで撮像された前方道路画像や車両に搭載されたレーダ装置などの情報を車両の進行方向前方に歩行者などの移動障害物が存在しないかを検出して、歩行者などの移動障害物がなければそれぞれステップS804,ステップS1202へ処理を移し、移動障害物があればそれぞれステップS904,ステップS905へ処理を移す。
【0241】
ステップS804では車両の進路、車速などの情報をもとに移動障害物が存在した場合、車両がそのまま進行していくと接触する可能性があると想定される範囲を算出し、その範囲を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第2の状態で制御し、ステップS1003へ処理を移す。
【0242】
ステップS904では検出された移動障害物が存在する位置を検知して、その位置を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第3の状態で制御し、それぞれステップS1003へ処理を移す。
【0243】
ステップS905では検出された移動障害物が存在する位置を検知して、その位置を照射するように制御装置3で外部照明装置1の配光を第3の状態で制御し、それぞれステップS705へ処理を戻す。
【0244】
ステップS1003では車両の現在位置を検知して、車両の現在位置が横断歩道を通過していればステップS102へ処理を戻し、そうでなければステップS704へ処理を戻す。
【0245】
ステップS1202では制御装置3で外部照明装置1の配光を通常の配光として第1の状態で制御し、ステップS101へ処理を戻す。
【0246】
次に各運転場面での処理であるが、これは第1の実施例と同じため、説明を省略する。
【0247】
ステップS704,ステップS804,ステップS904の処理について図56に示すような判断を行なうことで右左折及び直進時の処理を切り替えることができる。すなわち、ステップS5601で直進か否かが判断され、直進であればステップS5602へ移行し、直進時の処理が行なわれる。ステップS5603で左折か否かの判断が行なわれ、左折であればステップS5604で左折時の処理が行なわれ、右折であれば、ステップS5605で右折時の処理が行なわれる。
【0248】
また、図48,図49のフローチャートのステップS3904で車両C19が存在する位置が道路上であると判断された場合、ステップS4004で車両C19の進行方向に通路と道路との境界がない場合は処理を終了せず、図56と同様の図57に示すような右左折及び直進時の判断ロジックステップS5701,S5702,S5703,S5704,S5705を入れることによって、4つの場面について状況に応じて切り替えることができるような処理にすることもできる。
【0249】
このロジックを使うことによって図51で示した状況からさらに時間が経過して図58のように車両C19が通路L5と道路L6の境界部分を通り過ぎた後、駐車場出口付近に横断歩道がない場合は通常の第1の状態の配光制御となり、図59のように車両C19が通路L5と道路L6の境界部分を通り過ぎた後、駐車場出口付近に横断歩道がある場合は右左折のロジックとなる。車両C19の位置が通路L5と道路L6の境界を通り過ぎた地点で交差道路側に横断歩道を検出した場合は、この位置で処理が開始され、右折の場合はA122,A222の範囲を照射し始め、車両C19がC19Rの位置に進むにつれて照射範囲がA124の位置へと移動してくる。また、左折の場合はA123,A223の範囲を照射し始め車両C19がC19Lの位置に進むにつれて照射範囲がA125の位置へと移動してくる。
【0250】
以上本発明の実施の形態によれば、予め歩行者等が存在する可能性が高い道路環境に車両が入った時に車両と交錯する歩行者等が存在する可能性の高い領域を予測し、その場所を照射することによって、ドライバーに歩行者等の存在を注意しなければならないような運転シーンで、歩行者の存在有無情報を確実に伝えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る第1実施例のブロック図である。
【図2】第1実施例に係る自動車の斜視図である。
【図3】第1実施例に係る外部照明装置の概略平面図である。
【図4】第1実施例に係る外部照明装置の概略側面図である。
【図5】第1実施例に係る外部照明装置の平面から見た作用説明図である。
【図6】第1実施例に係る外部照明装置の側面から見た作用説明図である。
【図7】自動車交通のトリップの組み合わせを示し、(a)は家から家までの間に会社、客先、会社を経る場合、(b)は同病院、学校を経る場合、(c)は同スーパー、両親宅を経る場合、(d)は配送センターから配送センターまでの間にお店、お客を経る場合である。
【図8】基本的なトリップの組み合わせを示すブロック図である。
【図9】図7(a)のトリップの最初の基本トリップである家を出発して会社へ向かうトリップを分解した例を示すブロック図である。
【図10】道路と道路の結節点、種別を示す図表である。
【図11】不完全立体交差であるダイヤモンド型立体交差点を示す概略平面図である。
【図12】完全立体交差型としてのダイヤモンド型立体交差点を示す概略平面図である。
【図13】道路と路外駐車場とを示す概略平面図である。
【図14】駐車スペースが全面道路に直結しているものを示す概略平面図である。
【図15】全体の流れを示すフローチャートである。
【図16】右折の場合の詳細処理を示すフローチャートである。
【図17】交差点を右折する場合の状況図である。
【図18】交差点を右折する場合の状況図である。
【図19】移動障害物検出時のフローチャートである。
【図20】交差点を右折する時の状況図である。
【図21】交差点を右折する時の状況図である。
【図22】交差点を右折する時の状況図である。
【図23】交差点を右折する時の状況図である。
【図24】交差点を右折する時の状況図である。
【図25】交差点を右折する時の状況図である。
【図26】駐車場と道路との関係を示す平面図である。
【図27】左折の場合の詳細処理を示すフローチャートである。
【図28】交差点を左折する場合の状況図である。
【図29】交差点を左折する場合の状況図である。
【図30】交差点を左折する場合の状況図である。
【図31】交差点を左折する場合の状況図である。
【図32】道路から駐車場に左折する場合の状況図である。
【図33】横断歩道を検知した場合の詳細処理を示すフローチャートである。
【図34】横断歩道を検知した場合の詳細処理を示すフローチャートである。
【図35】前方に横断歩道を検知した場合の状況図である。
【図36】前方に横断歩道を検知した場合の状況図である。
【図37】前方に横断歩道を検知した場合の状況図である。
【図38】前方に横断歩道を検知した場合の状況図である。
【図39】前方に横断歩道を検知した場合の状況図である。
【図40】前方に横断歩道を検知した場合の状況図である。
【図41】前方に横断歩道を検知した場合の状況図である。
【図42】左側だけ照射を行なう状況図である。
【図43】左右へ照射する状況図である。
【図44】左側に照射する状況図である。
【図45】右側に照射する状況図である。
【図46】照射を行なわない状況図である。
【図47】右左折の処理を切り替えるフローチャートである。
【図48】車両が道路外の場所に存在する場合の詳細処理を示すフローチャートである。
【図49】車両が道路外の場所に存在する場合の詳細処理を示すフローチャートである。
【図50】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図51】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図52】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図53】右左折の詳細処理を示すフローチャートである。
【図54】駐車場から道路に出る場合の状況図である。
【図55】本発明の実施の形態に係る第2実施例の全体処理を示すフローチャートである。
【図56】右左折及び直進の処理切り替えを示すフローチャートである。
【図57】右左折及び直進の切り替え処理を示すフローチャートである。
【図58】駐車場から道路に出る時の状況図である。
【図59】駐車場から道路に出る時の状況図である。
【符号の説明】
1 外部照明装置
3 制御装置
5 移動障害物検知手段
7 移動障害物予測手段
9 経路環境検知手段
11 車両走行状態検知手段
Claims (18)
- 車両前部に設けられ照射状態が可変な外部照明装置と、
前記車両の走行経路又はその近傍に位置する移動障害物の存在を検知し、移動障害物の存在を検知できたときには、その存在位置を検知する移動障害物検知手段と、
前記車両の走行状態を検知する車両走行状態検知手段と、
前記車両が走行し又は走行しようとする経路の環境を検知する経路環境検知手段と、
前記検知された経路の環境の情報により前記車両が走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在する可能性の大小を判断する移動障害物予測手段と、
前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されないときは、車両の走行状態から算出した車両の経路の通過位置と、経路の環境の情報から算出した仮想する移動障害物の経路の通過位置とが交錯する条件から求まる、現時点での仮想する移動障害物の経路の通過位置を照射できる第2の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されたときは、移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明装置を制御する制御装置とを設けたことを特徴とする車両用照明装置。 - 車両前部に設けられ照射状態が可変な外部照明装置と、
前記車両の走行経路又はその近傍に位置する移動障害物の存在を検知し、移動障害物の存在を検知できたときには、その存在位置を検知する移動障害物検知手段と、
前記車両の走行状態を検知する車両走行状態検知手段と、
前記車両が走行し又は走行しようとする経路の環境を検知する経路環境検知手段と、
前記検知された車両の走行状態及び経路の環境の情報により前記車両の走行し又は走行しようとする経路に移動障害物が存在する可能性の大小を判断する移動障害物予測手段と、
前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたときは、通常の第1の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されないときは、車両の走行状態から算出した車両の経路の通過位置と、経路の環境の情報から算出した仮想する移動障害物の経路の通過位置とが交錯する条件から求まる、現時点での仮想する移動障害物の経路の通過位置を照射できる第2の状態で照射し、同大きいと判断され前記移動障害物検知手段により移動障害物の存在が検知されたときは、移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明装置を制御する制御装置とを設けたことを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の車両用照明装置であって、
前記経路環境検知手段は、前記経路の環境として車両が走行し又は走行しようとする道路の種類を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された道路の種類により移動障害物が存在する可能性の大小を判断することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記制御装置は、前記経路に移動障害物が存在する可能性が小さいと判断されたとき、前記移動障害物の検知により移動障害物が存在する位置を照射できる第3の状態で照射するように前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記経路環境検知手段は、前記経路の環境として車両が走行し又は走行しようとする経路の車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方を検知し、前記移動障害物予測手段は、前記検知された車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方により移動障害物が存在する可能性の大小を判断することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項5記載の車両用照明装置であって、
前記車両走行状態検知手段は、車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項6記載の車両用照明装置であって、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方付帯施設として車両進行方向の横断歩道を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項5記載の車両用照明装置であって、
前記車両走行状態検知手段は、車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点及び前記車両前方付帯施設として車両前方の横断歩道を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右左折及び横断歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判断することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記車両走行状態検知手段は、左側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折及び車両の現在位置を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、
前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中であると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記車両走行状態検知手段は、左側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折、車両の現在位置、及び車両の運動動作を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、
前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中で左折行動中であると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記車両走行状態検知手段は、右側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折及び車両の現在位置を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する左折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、
前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中であると判断されたとき、左折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記車両走行状態検知手段は、右側通行の車両が走行し又は走行しようとする方向に対する右左折、車両の現在位置、及び車両の運動動作を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状として車両前方に道路が交差する交差点を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された交差点に対する右折の情報により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、
前記制御装置は、前記車両の現在位置が前記検知された交差点の中で右折行動中であると判断されたとき、右折後の車両進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項5記載の車両用照明装置であって、
前記車両走行状態検知手段は、前記車両の現在位置及び走行速度を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方付帯施設として横断歩道を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された横断歩道により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、
前記制御装置は、前記車両の進行方向に対して右側又は左側の少なくとも一方に移動障害物を検知できなかったとき存在が仮想される移動障害物が道路の右端又は左端の少なくとも一方から車両の予測される横断歩道通過点に達する時間と車両が前記横断歩道通過点に達するまでの時間との比較を行い前者より後者が短いとき前記第2の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項5記載の車両用照明装置であって、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方として道路以外の地域と該地域内の車両の進行方向に対して交差する道路との境界を検知し、
前記移動障害物予測手段は、前記検知された境界により移動障害物の存在する可能性が大であると判断し、
前記制御装置は、前記車両の進行方向の右側及び左側の少なくとも一方の領域について前記第2、第3の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項5記載の車両用照明装置であって、
前記移動障害物検知手段は、前記移動障害物の現在位置、移動速度、及び移動方向を検知し、
前記車両走行状態検知手段は、前記車両の現在位置、及び走行速度を検知し、
前記経路環境検知手段は、前記車両前方経路形状又は車両前方付帯施設の少なくとも一方として車両前方に道路が交差する交差点又は車両前方の横断歩道を検知し、
前記制御装置は、前記車両が前記交差点又は横断歩道の少なくとも一方を通過するときの位置及び前記移動障害物の位置を算出し、各時点で車両位置と移動障害物の位置とが交錯すると予測される軌跡上にあるときは前記第3の状態で、同交錯しないと予測される軌跡上にあるときは前記第2の状態で前記外部照明装置を制御することを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記外部照明装置は、モータの駆動によりその光軸を動かすと共に、ズームレンズにより照射範囲を変えることにより照射状態を可変にすることを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記移動障害物検知手段は、車両前部に備えられた赤外線カメラであることを特徴とする車両用照明装置。 - 請求項1〜請求項17のいずれか1項に記載の車両用照明装置であって、
前記経路環境検知手段は、車両前部に備えられた前方道路画像撮影用カメラであることを特徴とする車両用照明装置。
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