JPH11300267A - 物体表面の清浄化方法 - Google Patents

物体表面の清浄化方法

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JPH11300267A
JPH11300267A JP11485798A JP11485798A JPH11300267A JP H11300267 A JPH11300267 A JP H11300267A JP 11485798 A JP11485798 A JP 11485798A JP 11485798 A JP11485798 A JP 11485798A JP H11300267 A JPH11300267 A JP H11300267A
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JP
Japan
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coating film
aqueous dispersion
film
object surface
dispersion composition
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Pending
Application number
JP11485798A
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English (en)
Inventor
Atsushi Otani
淳 大谷
Yasuhiko Toyama
靖彦 遠山
Mikio Sugiura
未来男 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Aisin Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れ物質の吸着性が高く剥離しやすい皮膜を
物体表面に形成した後に剥離させる物体表面の清浄化方
法を提供すること。 【解決手段】 本発明の物体表面の清浄化方法は、物体
表面に水性分散体組成物を塗布、乾燥させることで物体
表面の汚れ物質を内部に固定した皮膜を形成させ、塗布
後24時間以内に皮膜を剥離させることで汚れ物質を取
り除く物体表面の清浄化方法であって、水性分散体組成
物は、アクリル酸エステルと他の重合性単量体とが重合
したガラス転移温度Tgが5〜25℃である共重合体
と、湿潤剤とを少なくとも含有しかつその組成中にカル
ボキシル基を含有しないエマルジョンであることを特徴
とする。本発明の物体表面の清浄化方法は、表面の隙間
等に残った皮膜片も、水性分散体組成物を用いているこ
とから温水等をかけることで簡単に除去できるととも
に、アクリルニトリルを含んでいないため剥離後の皮膜
を焼却処分するときに有害成分を発生させないという効
果も有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚れ物質が付着し
た物体表面を清浄化する方法に関し、詳しくは清浄化さ
れる表面に形成した皮膜を剥離することで表面を清浄化
させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】汚れ物質が付着した物体表面を清浄化す
る方法として、特公昭57−58999号には、物体表
面に形成させたα、β−エチレン性不飽和単量体の1種
または2種以上を重合して得られる熱可塑性樹脂重合体
を主成分とする皮膜を剥離することで、この皮膜ととも
に汚れを除去する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
57−58999号に記載の清浄化方法では、皮膜を剥
離する際の剥離抵抗が大きくうまく剥離できない、皮膜
の汚れ物質に対する吸着性が悪くきれいに汚れが除去で
きない等の問題を有していた。本発明は上記実状に鑑み
てなされたものであり、汚れ物質の吸着性が高く剥離し
やすい皮膜を物体表面に形成した後に剥離させる物体表
面の清浄化方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者らは物体表面に形成される皮膜について検討を
重ねた結果、皮膜を形成するための水性分散体組成物を
アクリル酸エステルと他の重合性モノマーを重合したT
gが5〜25℃の共重合体のエマルジョンでありなが
ら、カルボキシル基を含有しない組成と、湿潤剤を含有
させることで剥離抵抗の低下と大幅な汚れ除去能力の向
上を達成できることを見出した。
【0005】すなわち、本発明の物体表面の清浄化方法
は、物体表面に水性分散体組成物を塗布、乾燥させるこ
とで物体表面の汚れ物質を内部に固定した皮膜を形成さ
せ、塗布後24時間以内に皮膜を剥離させることで汚れ
物質を取り除く物体表面の清浄化方法であって、水性分
散体組成物は、アクリル酸エステルと他の重合性単量体
とが重合したガラス転移温度Tgが5〜25℃である共
重合体と、湿潤剤とを少なくとも含有しかつその組成中
にカルボキシル基を含有しないエマルジョンであること
を特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の物体表面の清浄化方法
は、アクリル酸エステルと他の重合性単量体とが重合し
たガラス転移温度Tgが5〜25℃である共重合体と、
湿潤剤とを少なくとも含有しかつその組成中にカルボキ
シル基を含有しないエマルジョンからなる水性分散体組
成物を物体表面に塗布、乾燥させることで内部に表面の
汚れ物質を固定した皮膜を形成し、この皮膜を剥離する
ことにより汚れ物質を除去する方法である。
【0007】本発明の清浄化方法において物体表面に塗
布される水性分散体組成物は、アクリル酸エステルと他
の重合性単量体とが重合した共重合体を主成分とするも
のであり、この共重合体のガラス転移温度Tgは5〜2
5℃である。また、この共重合体のエマルジョンへの配
合量は、5〜7%であることが好ましい。水性分散体組
成物に含まれるアクリル酸エステルの共重合体は、アク
リル酸エステルと他の重合性単量体を共重合させること
により得られる。このときの共重合法としては、通常の
乳化重合に用いられる方法を用いることができる。
【0008】アクリル酸エステルとしては、アクリル酸
とアルコール、グリコール、グリコールエーテル、ポリ
オール等とのエステルが用いられる。また、他の重合性
単量体としては、アクリル酸エステルと重合できる重合
性単量体であればよい。具体的には、アクリル酸、(メ
タ)アクリロニトリル以外であって、たとえば、アクリ
ル酸エステル、スチレン、ビニルトルエン、メチルスチ
レン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン、塩化ビニ
ル、ビニルイソブチルエーテル、2−エチルヘキシルビ
ニルエーテル、スルホエチルメタアクリレート塩等のス
ルホン酸基含有モノマー、アクリルアミド、メタアクリ
ルアミド等のアミド基含有モノマーなどをあげることが
できる。
【0009】アクリル酸エステルの共重合体のガラス転
移温度Tgは5〜25℃である。Tgが5℃未満では共
重合体により形成される皮膜が柔らかすぎて強度が不足
するため皮膜の剥離がしにくくなり、25℃を超えると
最低造膜温度が高くなり室温付近での皮膜の形成が困難
になる。水性分散体組成物には、湿潤剤が含まれる。湿
潤剤が含まれることで汚れ物質を皮膜に吸着する吸着能
が向上する。湿潤剤としては、ポリエーテル変成シリコ
ーンオイル、アセチレンジオール、エチレンオキサイド
の1種を含有する界面活性剤であることが好ましい。こ
こで、湿潤材の含有量は0.01〜10%であることが
好ましく、さらに好ましくは、0.05〜5%である。
【0010】水性分散体組成物は、その組成中にカルボ
キシル基を含有していない。カルボキシル基を組成中に
含有すると塗膜と反応するため、形成される皮膜の剥離
性が低下する。水性分散体組成物には、ワックス成分を
含有することが好ましい。ワックス成分を含有すること
で、皮膜を剥離した後の物体外表面にワックス効果を与
えることができる。ここで、ワックス成分としては、植
物系、動物系、鉱物系等のワックス成分を用いることが
好ましい。ワックス成分の含有量は0.01〜5%であ
ることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜2%であ
る。
【0011】また、水性分散体組成物には、さまざまな
添加剤を添加することが好ましい。添加剤を添加するこ
とで水性分散体組成物の調整、貯蔵、輸送および使用時
における安定性、成膜性、形成された皮膜の外観および
作業性等を向上させることができる。添加剤としては、
増粘剤、たれ防止剤、可塑剤、成膜助剤、消泡剤、粘着
剤、顔料、染料等をあげることができる。
【0012】本発明の清浄化方法において、水性分散体
組成物は物体表面に塗布され、この表面上に皮膜が形成
される。塗布には、様々な方法を用いることができる。
たとえば、はけ塗り、ローラー塗り、スプレー塗りをあ
げることができる。本発明の清浄化方法において物体表
面に形成された皮膜は、塗布後24時間以内に剥離され
る。皮膜が形成した状態で長時間放置しておくと、皮膜
が剥離しにくくなる、物体表面を膨潤させたり、変形、
変色させたりする等の問題が生じるためである。
【0013】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を説明する。 (水性分散体組成物の調整)水性分散体組成物を表1の
組成で調整した。ここで、実施例2はワックス成分を含
有しない組成物とした。また、比較例1は湿潤材をを含
有しない組成物であり、比較例2は組成中にカルボキシ
ル基を5%含有したものである。各実施例に用いられた
アクリル樹脂のTgはすべて15℃であり表1にあわせ
て示した。
【0014】
【表1】
【0015】ここで、アクリル酸エステルの共重合体の
エマルジョンであるアクリルエマルジョンには、メタア
クリル酸メチル(MMA)が50%、アクリル酸n−ブ
チル(n−BA)が30%、アクリル酸エチル(EA)
が20%のアクリルエマルジョン混合物(NU=50
%)が用いられた。比較例3には、MMAが50%、n
−BAが30%、EAが15%、アクリル酸が10%の
アクリルエマルジョンが用いられた。添加剤として含ま
れるシリコーンオイルは無変成のシリコーンオイルであ
る信越化学工業製X−22−3939A、湿潤剤のアセ
チレンジオールはエアープロダクト製サーフィノール、
アルカリ増粘剤はREHOX製レオレート420、pH
調整剤としてpH=9.0のアンモニア水、成膜助剤は
テキサノール、ワックス成分として含まれるカルナバワ
ックスエマルジョンは日興ファインプロダクツ製WE1
−252が用いられた。
【0016】(評価)実施例1、2および比較例1、2
の水性分散体組成物を砂、泥、油、水あか等の汚れ物質
の付着した自動車ボディー表面にはけ塗りで膜厚が約2
0μmとなるように塗装し常温(15℃)、湿度31%
で成膜させた。塗装後1時間後に成膜した皮膜を剥離し
た。皮膜を剥離した後のボディー表面の状態を観察する
ことで皮膜の剥離性、汚れ除去性および剥離後の撥水性
を評価した。ここで、評価結果を表2に示した。
【0017】ここで、評価の基準は、剥離性の基準は、
容易に剥離できるものを○、皮膜が脆く剥離しにくいも
のを△、剥離不能のものを×とした。汚れ除去性の基準
は、汚れの除去性にすぐれ水アカなども除去できるもの
を○、汚れ除去力に劣り水アカなどが除去できないもの
を×とした。剥離後の撥水性の基準は、水をはじくもの
を○、水をはじきにくいものを△、水をはじかないもの
を×とした。
【0018】
【表2】 表2より、実施例1は皮膜の剥離性、汚れ除去性および
剥離後の撥水性が良好となっている。ワックス成分を含
まない実施例2は、汚れ除去性は良好であるが皮膜剥離
後の撥水性が不良となった。また、湿潤剤を含まない比
較例1は、汚れ除去性が不良となった。さらに、成分中
に5%のカルボキシル基を含有する比較例2は皮膜の剥
離性が低下していた。
【0019】
【発明の効果】本発明の物体表面の清浄化方法は、アク
リル酸エステルと他の重合性単量体とが重合したガラス
転移温度Tgが5〜25℃である共重合体と、湿潤剤と
を少なくとも含有しかつその組成中にカルボキシル基を
含有しないエマルジョンを主成分とする水性分散体組成
物を用いているため、皮膜の剥離性、汚れ除去性にすぐ
れている。また、表面の隙間等に残った皮膜片も、水性
分散体組成物を用いていることから温水等をかけること
で簡単に除去できる。
【0020】さらに、アクリルエマルジョンを用いてい
るため、アクリルニトリルを含んでいないため、剥離後
の皮膜を焼却処分するときに有害成分を発生させないと
いう効果も有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体表面に水性分散体組成物を塗布、乾
    燥させることで該物体表面の汚れ物質を内部に固定した
    皮膜を形成させ、塗布後24時間以内に該皮膜を剥離さ
    せることで該汚れ物質を取り除く物体表面の清浄化方法
    であって、 前記水性分散体組成物は、アクリル酸エステルと他の重
    合性単量体とが重合したガラス転移温度Tgが5〜25
    ℃である共重合体と、湿潤剤とを少なくとも含有しかつ
    その組成中にカルボキシル基を含有しないエマルジョン
    であることを特徴とする物体外表面の清浄化方法。
  2. 【請求項2】 前記湿潤剤は、ポリエーテル変成シリコ
    ーンオイル、アセチレンジオール、エチレンオキサイド
    の1種を含有する界面活性剤である請求項1記載の物体
    外表面の清浄化方法。
  3. 【請求項3】 前記水性分散体組成物は、ワックス成分
    を含有する請求項1記載の物体外表面の清浄化方法。
JP11485798A 1998-04-24 1998-04-24 物体表面の清浄化方法 Pending JPH11300267A (ja)

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JP (1) JPH11300267A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018002839A (ja) * 2016-06-30 2018-01-11 ライオン株式会社 清浄化用皮膜形成剤及び清浄化処理方法
JP2019119750A (ja) * 2017-12-28 2019-07-22 ライオン株式会社 清浄化用皮膜形成剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018002839A (ja) * 2016-06-30 2018-01-11 ライオン株式会社 清浄化用皮膜形成剤及び清浄化処理方法
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