JPH11299899A - カテーテル用ガイドワイヤ - Google Patents

カテーテル用ガイドワイヤ

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JPH11299899A
JPH11299899A JP10106664A JP10666498A JPH11299899A JP H11299899 A JPH11299899 A JP H11299899A JP 10106664 A JP10106664 A JP 10106664A JP 10666498 A JP10666498 A JP 10666498A JP H11299899 A JPH11299899 A JP H11299899A
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guide wire
catheter
distal end
covered
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JP10106664A
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Hisayuki Mukai
久行 向井
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EXCEL MEDI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押し強度およびトルク性を確保でき、先端部
分が座屈し難く、繰り返し使用に耐えることができ、生
産性が良好なカテーテル用ガイドワイヤを提供する。 【解決手段】 超弾性または加工硬化型の特性を有する
Ni−Ti合金の内芯1の先端部を先端に向って縮径し
た略截頭円錐状に形成する。この内芯1の外周面のうち
先端部近傍から基端部における部分をステンレス鋼のパ
イプ体2にて覆う。このパイプ体2から露出した内芯1
の先端部の全体または一部をX線不透過性を有するコイ
ル体3にて覆う。内芯1の先端部端面は高分子材料から
なる被覆体4にて覆う。カテーテル用ガイドワイヤの外
表面に露出したパイプ体2およびコイル体3のそれぞれ
の外周面は親水性を有する高分子材料からなるコーティ
ング被膜にて覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超弾性または加工
硬化型の特性を有するNi−Ti合金を使用したカテー
テル用ガイドワイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、超弾性または加工硬化型の特性を
有するNi−Ti合金の線材を用い、この線材の外周面
に合成樹脂等をコーティングしたカテーテル用ガイドワ
イヤが、広く使用されるに至っている。
【0003】しかし、例えば外径が0.014〜0.0
16inchの比較的細いカテーテル用ガイドワイヤに
ついては、その先端部分から基端部分にわたる全体をN
i−Ti合金の線材にて成形すると、必要以上に柔軟性
を有するため、適切な押し強度およびトルク性を確保で
きない問題を有している。
【0004】そこで、従来から、外径が比較的細いカテ
ーテル用ガイドワイヤについては、ステンレス鋼の線材
が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、先端部分から基端部分にわたる全体をステンレ
ス鋼の線材にて成形したカテーテル用ガイドワイヤで
は、このカテーテル用ガイドワイヤの比較的細径の先端
部分が座屈し易く、血管の蛇行が激しい場合等において
繰り返し使用に耐え得ない問題がある。
【0006】そこで、適切な押し強度およびトルク性を
確保できるばかりでなく、先端部分が座屈し難く、繰り
返し使用に耐え得るようにするために、先端部分のみを
Ni−Ti合金の線材にて成形し、かつこのNi−Ti
合金の線材にステンレス鋼の線材を接続して成形するカ
テーテル用ガイドワイヤが考えられる。
【0007】しかし、互いに異なる物性を有する線材を
用いる場合においては、Ni−Ti合金の線材とステン
レス鋼の線材とを強固に接合することが容易でないた
め、生産性が悪い問題がある。
【0008】すなわち、互いに融点の異なる2つの線材
のそれぞれの端部を溶接により強固に接合することは困
難であり、また、2つの線材のそれぞれの端部を連結具
を用いて強固に接合するのではその接合作業が煩雑とな
り、生産性が悪い問題がある。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、適切な押し強度およびトルク性を確保できるばか
りでなく、先端部分が座屈し難く、繰り返し使用に耐え
ることができ、しかも、生産性が良好なカテーテル用ガ
イドワイヤを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のカテーテ
ル用ガイドワイヤは、少なくとも先端部が超弾性または
加工硬化型の特性を有するNi−Ti合金からなる内芯
と、この内芯を挿入固定したステンレス鋼からなるパイ
プ体とを備え、前記内芯の外周面のうちその内芯の先端
部近傍から少なくとも基端部近傍における部分を前記パ
イプ体にて覆ったものである。
【0011】そして、Ni−Ti合金からなる内芯の外
周面のうちその内芯の先端部近傍から少なくとも基端部
近傍における部分が、ステンレス鋼からなるパイプ体に
て覆われているため、Ni−Ti合金の特性およびステ
ンレス鋼の特性に基づき、適切な押し強度およびトルク
性が確保されるばかりでなく、先端部分が座屈し難く、
繰り返し使用に耐え得る。
【0012】請求項2記載のカテーテル用ガイドワイヤ
は、請求項1記載のカテーテル用ガイドワイヤにおい
て、パイプ体から露出した内芯の先端部外周をX線不透
過性を有するコイル体にて覆ったものである。
【0013】そして、内芯の先端部外周がX線不透過性
を有するコイル体にて覆われているため、操作時におい
てカテーテル用ガイドワイヤの先端位置がX線透視下で
検出される。
【0014】請求項3記載のカテーテル用ガイドワイヤ
は、請求項1または2記載のカテーテル用ガイドワイヤ
において、内芯の少なくとも先端部を高分子材料からな
る被覆体にて覆ったものである。
【0015】そして、内芯の少なくとも先端部が高分子
材料からなる被覆体にて覆われているため、人体の血管
内への挿入に際し、血管壁の損傷等が防止される。
【0016】請求項4記載のカテーテル用ガイドワイヤ
は、請求項1ないし3のいずれかに記載のカテーテル用
ガイドワイヤにおいて、外表面に露出した内芯、パイプ
体、コイル体および被覆体の少なくともいずれかの外周
面の全部または一部を親水性を有する高分子材料からな
るコーティング被膜にて覆ったものである。
【0017】そして、内芯、パイプ体、コイル体および
被覆体の少なくともいずれかの外周面の全部または一部
が、親水性を有する高分子材料からなるコーティング被
膜にて覆われているため、血液との親和性がよく、操作
性を向上できる。
【0018】請求項5記載のカテーテル用ガイドワイヤ
は、請求項1ないし4のいずれかに記載のカテーテル用
ガイドワイヤにおいて、内芯の先端部は、先端に向って
縮径した略截頭円錐状に形成したものである。
【0019】そして、内芯の先端部が先端に向って縮径
した略截頭円錐状に形成されているため、カテーテル用
ガイドワイヤの先端部分の柔軟性がよく、操作性を更に
確実に向上できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカテーテル用ガイ
ドワイヤの第1の実施の形態の構成を図面を参照して説
明する。
【0021】図1はカテーテル用ガイドワイヤの第1の
実施の形態を示す一部を省略した断面図であり、図2は
その図1のA−A断面図であり、図3はその図1のB−
B断面図である。
【0022】これらの図1ないし図3に示すカテーテル
用ガイドワイヤは、例えば、図示しない人体の血管内へ
のカテーテルの導入作業の際に使用され、カテーテルの
軸となってそのカテーテルを案内するものである。
【0023】そして、このカテーテル用ガイドワイヤ
は、例えば内芯1、パイプ体2、コイル体3、被覆体4
およびコーティング被膜5を備えている。
【0024】この内芯1は、その全体をNiおよびTi
を基本組成として超弾性または加工硬化型の特性を有す
るNi−Ti合金にて成形したもので、この内芯1は、
細長線状でかつ断面円形に形成されており、この内芯1
の先端部には截頭円錐状のテーパ部8が形成されている
とともにこのテーパ部8の細径の先端に連続して先端細
径部9が形成されている。
【0025】次に、前記パイプ体2は、前記内芯1の先
端部を残してその内芯1の外周面の全部を覆うものであ
り、このパイプ体2は、その全体がSUS304 、SUS
301、SUS316 等のステンレス鋼にて成形されてい
る。また、このパイプ体2は、細長円筒状に形成され、
このパイプ体2の先端外周面は基端側から先端側に向っ
て縮径したテーパ面11に形成されている。さらに、この
パイプ体2の内径は、前記内芯1の先端部を除く部分の
外径と略等しく、内芯1をパイプ体2に挿入することに
より、このパイプ体2の内周面にこの内芯1の外周面を
接触させて固定できるようになっている。
【0026】前記コイル体3は、前記パイプ体2に覆わ
れることなくこのパイプ体2から露出した内芯1のテー
パ部8および先端細径部9のそれぞれの外周を間隙12を
介して覆うもので、このコイル体3はその全体がPt、
W、SUS等のX線不透過性を有する金属材料にて成形
されている。また、このコイル体3の外径は、前記パイ
プ体2の外径と略等しいか、或いはそれ以下の寸法とな
っている。
【0027】そして、このコイル体3の基端部は、接合
部材13にて前記パイプ体2の先端に形成したテーパ面11
に接合されているとともに、このコイル体3の先端部は
前記被覆体4に当接している。
【0028】また、この被覆体4は、前記パイプ体2お
よびコイル体3に覆われることなくこれらのパイプ体2
およびコイル体3から露出した内芯1の先端細径部9に
おける端面を覆うもので、この被覆体4は、人体となじ
むポリウレタン、ポリアミド、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、シリコン等の高分子材料または銀ろう等にて略
球冠状に形成されており、操作時の押し動作を円滑に行
えるようになっている。
【0029】次いで、前記コーティング被膜5は、親水
性を有する高分子材料からなるもので、例えばアクリル
シリコン系の前処理剤の上にメチルビニルエーテル無水
マレイン酸共重体を設けた被膜であり、このコーティン
グ被膜5にて、前記カテーテル用ガイドワイヤの外表面
に露出したパイプ体2およびコイル体3のそれぞれの外
周面の全部が覆われている。
【0030】次に、上記第1の実施の形態の作用を説明
する。
【0031】治療または検査のために、図示しない可撓
性を有する細長円筒状のカテーテルを、図示しない人体
の血管内へ導入するに当たり、まず、臨床医等はカテー
テル用ガイドワイヤを押し操作、回動操作等をして、こ
のカテーテル用ガイドワイヤの先端部分を血管内の所定
位置まで挿入する。この操作時において、このカテーテ
ル用ガイドワイヤは血管壁、臨床医の手等から種々の外
力を受け、一方、このカテーテル用ガイドワイヤの先端
位置はX線透視下で確認する。
【0032】次いで、人体外に位置するカテーテル用ガ
イドワイヤの基端部分にカテーテルの先端開口部を嵌挿
して、このカテーテルを徐々に血管内に導入する。そし
て、このカテーテルの先端をそのカテーテル用ガイドワ
イヤを軸として血管内の所定位置にまで導入した後、こ
のカテーテル内からその軸となっているカテーテル用ガ
イドワイヤを引き抜くようにしている。
【0033】そして、上記第1の実施の形態によれば、
Ni−Ti合金からなる内芯1の先端部を除く部分の外
周面の全部を、ステンレス鋼からなるパイプ体2にて覆
うため、Ni−Ti合金およびステンレス鋼のそれぞれ
の特性を利用して、適切な押し強度およびトルク性を確
保できるばかりでなく、カテーテル用ガイドワイヤの先
端部分が座屈し難く、繰り返し使用に耐えることがで
き、その結果、操作性を向上でき、手技時間の短縮化を
実現でき、経済的効果も大である。
【0034】また、内芯1とパイプ体2との連結は、パ
イプ体2に内芯1を挿入固定させるのみで足り、容易に
生産でき、生産性が良好である。
【0035】さらに、パイプ体2から露出した内芯1の
先端部に形成したテーパ部8および先端細径部9の外周
をX線不透過性を有するコイル体3にて覆うため、カテ
ーテル用ガイドワイヤの先端位置をX線透視下で確認で
き、操作時においてそのカテーテル用ガイドワイヤの先
端位置を容易に確認できる。
【0036】また、カテーテル用ガイドワイヤの外表面
に露出したパイプ体2およびコイル体3の外周面の全部
を、親水性を有する高分子材料からなるコーティング被
膜5にて覆うため、血液との親和性を図ることができ、
操作性を向上できる。
【0037】さらに、内芯1の先端部をテーパ部8およ
び先端細径部9にて略截頭円錐状に形成するため、カテ
ーテル用ガイドワイヤの先端部分の柔軟性を図ることが
でき、操作性を更に確実に向上できる。
【0038】また、循環器系のPTCA用ガイドワイヤ
として使用する場合において、従来は一回の治療または
検査で数本のステンレス鋼製のカテーテル用ガイドワイ
ヤを使用しなければならないことがあったが、このカテ
ーテル用ガイドワイヤによれば、先端部分の曲りや座屈
を生じないため、1本で実施でき、大変経済的である。
【0039】次に、本発明のカテーテル用ガイドワイヤ
の第2の実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0040】図4はカテーテル用ガイドワイヤの第2の
実施の形態を示す一部を省略した断面図であり、図5は
その図4のC−C断面図である。
【0041】これらの図4および図5に示すカテーテル
用ガイドワイヤとしては、例えば内芯21、パイプ体22、
コイル体23、被覆体24およびコーティング被膜25を備え
ている。
【0042】この内芯21は、その全体を超弾性または加
工硬化型の特性を有するNi−Ti合金にて成形したも
ので、この内芯21は、細長線状でかつ断面円形に形成さ
れている。また、この内芯21の先端部には截頭円錐状の
短長テーパ部28が形成されているとともに、この短長テ
ーパ部28の細径の先端に連続して第1の先端細径部29が
形成されている。さらに、この第1の先端細径部29の先
端に連続して中間に等径部を有するテーパ部30が形成さ
れ、また、このテーパ部30の細径の先端に連続して第2
の先端細径部31が形成されている。
【0043】前記パイプ体22は、前記内芯21の先端部を
残してその内芯21の外周面の全部を覆うものであり、こ
のパイプ体22は、その全体がステンレス鋼にて成形され
ている。また、このパイプ体22は、細長円筒状に形成さ
れ、このパイプ体22の先端外周面は基端側から先端側に
向って縮径したテーパ面36に形成されている。さらに、
このパイプ体22の内径は、前記内芯21の先端部を除く部
分の外径と略等しく、内芯21をパイプ体22に挿入するこ
とにより、このパイプ体22の内周面にこの内芯21の外周
面を接触させて固定できるようになっている。
【0044】前記コイル体23は、前記パイプ体22に覆わ
れることなくこのパイプ体22から露出した内芯21の第1
の先端細径部29、テーパ部30および第2の先端細径部31
のそれぞれの外周を間隙37を介して覆うもので、このコ
イル体23はその全体がX線不透過性を有する金属材料に
て成形されている。また、このコイル体23の外径は、前
記パイプ体22の内径と略等しいか、或いはそれ以下の寸
法となっている。なお、このコイル体23の基端部は、前
記内芯21の第1の先端細径部29の基端外周面に固着した
接合部材38に接合されている。
【0045】前記被覆体24は、前記内芯21の第2の先端
細径部31における端面および前記コイル体23の外周面を
覆うもので、この被覆体24は、全体が人体となじむ高分
子材料等にて成形されている。また、この被覆体24は、
前記コイル体23の外周面を覆う筒状部39とこの筒状部39
の先端に一体的に形成され前記第2の先端細径部31の端
面等を覆う半球部40とにて構成されている。この筒状部
39は前記パイプ体22と略同一径寸法に形成されており、
この筒状部39の基端面が前記パイプ体22のテーパ面36に
当接している。なお、この半球部40は、銀ろうにて成形
する場合もある。
【0046】前記コーティング被膜25は、親水性を有す
る高分子材料からなり、このコーティング被膜25にて、
前記カテーテル用ガイドワイヤの外表面に露出したパイ
プ体22および被覆体24の筒状部39のそれぞれの外周面の
全部が覆われている。
【0047】そして、この第2の実施の形態に係るカテ
ーテル用ガイドワイヤも、上記第1の実施の形態に係る
カテーテル用ガイドワイヤと同様にして、図示しないカ
テーテルの人体血管内への導入の際に使用され、臨床医
等によって適宜に押し操作、回動操作等がなされる。
【0048】この操作時において、このカテーテル用ガ
イドワイヤは血管壁、臨床医の手等から種々の外力を受
けるが、上記第2の実施の形態によれば、Ni−Ti合
金からなる内芯21の先端部を除く部分の外周面の全部
を、ステンレス鋼からなるパイプ体22にて覆うため、N
i−Ti合金およびステンレス鋼のそれぞれの特性を利
用して、適切な押し強度およびトルク性を確保できるば
かりでなく、カテーテル用ガイドワイヤの先端部分が座
屈し難く、繰り返し使用に耐えることができ、しかも、
内芯21とパイプ体22との連結は、パイプ体22に内芯21を
挿入固定させるのみで足り、容易に生産でき、生産性が
良好である。
【0049】また、パイプ体22から露出した内芯21の第
1の先端細径部29、テーパ部30および第2の先端細径部
31の外周をX線不透過性を有するコイル体23にて覆うた
め、カテーテル用ガイドワイヤの先端位置をX線透視下
で確認でき、操作時においてそのカテーテル用ガイドワ
イヤの先端位置を容易に確認できる。
【0050】さらに、内芯21の少なくとも先端部を高分
子材料からなる被覆体24にて覆うため、人体の血管内等
への挿入に際し、血管壁の損傷等を防止できる。
【0051】また、カテーテル用ガイドワイヤの外表面
に露出したパイプ体22および被覆体24のそれぞれの外周
面の全部を親水性を有する高分子材料からなるコーティ
ング被膜25にて覆うため、血液との親和性を図ることが
でき、操作性を更に向上できる。
【0052】さらに、内芯21の先端部を先端に向って縮
径した略截頭円錐状に形成するため、カテーテル用ガイ
ドワイヤの先端部分の柔軟性を図ることができ、操作性
を更に確実に向上できる。
【0053】なお、上記第1の実施の形態および第2の
実施の形態において、パイプ体2,22は、内芯1,21の
外周面のうちその内芯1,21の先端部近傍から基端部に
おける部分の全部を覆った構成について説明したが、例
えば、図6に示すように、パイプ体2,22の基端から内
芯1,21の基端部を突出させることにより露出させて、
かつ、このパイプ体2,22から露出したこの内芯1,21
の基端部外周を親水性を有する高分子材料からなる被覆
体41にてコーティング被膜5,25と一体に覆った構成と
することもできる。そして、この構成としたカテーテル
用ガイドワイヤによれば、パイプ体2,22にて内芯1,
21の基端部までを覆った構成のものと比べて、臨床医等
による手技がより容易になり、操作性を向上できる。
【0054】また、上記第1の実施の形態および第2の
実施の形態において、コーティング被膜5,25は、カテ
ーテル用ガイドワイヤのパイプ体2,22等の外周面の全
部を覆った構成について説明したが、必ずしも全部を覆
う構成とする必要はなく、また、このコーティング被膜
5,25は、例えばPTFEからなるものでもよい。さら
に、被覆体4,24については、カテーテル用ガイドワイ
ヤの外表面の全体にわたる構成としてもよい。
【0055】また、上記第1の実施の形態および第2の
実施の形態において、コイル体3,23は、その全体をX
線不透過性を有する金属材料にて成形した構成について
説明したが、生産コスト低減を図るために、このコイル
体3,23の先端部のみをX線不透過性を有する金属材料
にて成形しかつこのコイル体3,23の残りの部分をステ
ンレス鋼にて成形した構成でもよく、また、コイル体
3,23は、内芯1の先端部外周の全体を覆う構成に限定
されず、内芯1の先端部外周の一部を覆う構成でもよ
い。なお、コイル体3,23、被覆体4,24、コーティン
グ被膜5,25は、それぞれ必ずしも必要ではない。
【0056】さらに、上記第1の実施の形態において、
コイル体3の基端部は、接合部材13にてパイプ体2のテ
ーパ面11に接合した構成について説明したが、例えば、
図7に示すように、このコイル体3の基端部を内芯1の
テーパ部8の傾斜状の外周面に当接させた構成とするこ
ともできる。なお、同様に、上記第2の実施の形態にお
いても、コイル体23の基端部を内芯21の短長テーパ部28
の傾斜状の外周面、或いはテーパ部30の傾斜状の外周面
等に当接させた構成とすることもできる。
【0057】また、上記第2の実施の形態において、内
芯21の先端部は、短長テーパ部28、第1の先端細径部2
9、テーパ部30および第2の先端細径部31にて、3段形
状に形成した構成について説明したが、例えば段差のな
い先端に向って縮径した截頭円錐状に形成した構成でも
よい。
【0058】
【実施例】本発明のカテーテル用ガイドワイヤと従来の
カテーテル用ガイドワイヤとの物性比較の結果を、表1
に示す。
【0059】
【表1】 この表1より、本発明品は、座屈し難く、繰り返し使用
が可能で、しかも、押し強度、トルク性および滑り性が
きわめて良好であることを理解できる。
【0060】また、本発明のカテーテル用ガイドワイヤ
は、従来のカテーテル用ガイドワイヤと比較して、最適
な押し強度を確保でき、操作性が優れていることを、次
のような実験により確認できた。
【0061】3つの試験試料として、SUS製の内芯お
よびこの内芯を覆う合成樹脂製の被覆体を備えたカテー
テル用ガイドワイヤである従来品1と、Ni−Ti合金
製の内芯およびこの内芯を覆う合成樹脂製の被覆体を備
えたカテーテル用ガイドワイヤである従来品2と、Ni
−Ti合金製の内芯およびこの内芯を覆うSUS製のパ
イプ体を備えたカテーテル用ガイドワイヤである本発明
品とを用意する。
【0062】次に、昭和試験機社製の試験機を使用し
て、上記試験試料の両端部に圧縮荷重を加えることによ
りこの試験試料をある長さだけ押し込んだときの荷重値
を比較する。例えば、試験試料として、その長さが約8
0mm、その外径が約0.4mm(本発明品は、内芯の
外径が0.2mm、パイプ体の外径が0.4mm)のも
のを用意し、スピードを30に設定した試験機を用いて
その試験試料を5mmだけ押し込んだときの荷重値を5
回読み取り、それを平均した結果を表2に示す。
【0063】
【表2】 この表2により、押し強度は、従来品1>本発明品>従
来品2となり、ステンレス鋼単体のもの程ではないが、
Ni−Ti合金のものよりもはるかに強度が高く、本発
明品によれば、最適な押し強度を確保できることを理解
できる。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、Ni−T
i合金からなる内芯の外周面のうちその内芯の先端部近
傍から少なくとも基端部近傍における部分を、ステンレ
ス鋼からなるパイプ体にて覆うため、Ni−Ti合金お
よびステンレス鋼のそれぞれの特性を利用して、適切な
押し強度およびトルク性を確保できるばかりでなく、先
端部分が座屈し難く、繰り返し使用に耐えることがで
き、しかも、内芯とパイプ体との連結は、パイプ体に内
芯を挿入固定させるのみで足り、容易に生産でき、生産
性が良好である。
【0065】請求項2記載の発明によれば、パイプ体か
ら露出した内芯の先端部外周をX線不透過性を有するコ
イル体にて覆うため、カテーテル用ガイドワイヤの先端
位置をX線透視下で検出でき、操作時においてカテーテ
ル用ガイドワイヤの先端位置を容易に確認できる。
【0066】請求項3記載の発明によれば、内芯の少な
くとも先端部を高分子材料からなる被覆体にて覆うた
め、人体の血管内への挿入に際し、血管壁の損傷等を防
止できる。
【0067】請求項4記載の発明によれば、外表面に露
出した内芯、パイプ体、コイル体および被覆体の少なく
ともいずれかの外周面の全部または一部を親水性を有す
る高分子材料からなるコーティング被膜にて覆うため、
血液との親和性を図ることができ、操作性を向上でき
る。
【0068】請求項5記載の発明によれば、内芯の先端
部をその内芯の基端側から先端側に向って縮径した略截
頭円錐状に形成するため、カテーテル用ガイドワイヤの
先端部分の柔軟性を図ることができ、操作性を更に確実
に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカテーテル用ガイドワイヤの第1の実
施の形態を示す一部を省略した断面図である。
【図2】同上カテーテル用ガイドワイヤを示す図1のA
−A断面図である。
【図3】同上カテーテル用ガイドワイヤを示す図1のB
−B断面図である。
【図4】本発明のカテーテル用ガイドワイヤの第2の実
施の形態を示す一部を省略した断面図である。
【図5】同上カテーテル用ガイドワイヤを示す図4のC
−C断面図である。
【図6】本発明のカテーテル用ガイドワイヤのパイプ体
の他の形態を示す一部を省略した断面図である。
【図7】本発明のカテーテル用ガイドワイヤのコイル体
の他の形態を示す一部を省略した正面図である。
【符号の説明】
1,21 内芯 2,22 パイプ体 3,23 コイル体 4,24,41 被覆体 5,25 コーティング被膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも先端部が超弾性または加工硬
    化型の特性を有するNi−Ti合金からなる内芯と、 この内芯を挿入固定したステンレス鋼からなるパイプ体
    とを備え、 前記内芯の外周面のうちその内芯の先端部近傍から少な
    くとも基端部近傍における部分を前記パイプ体にて覆っ
    たことを特徴とするカテーテル用ガイドワイヤ。
  2. 【請求項2】 パイプ体から露出した内芯の先端部外周
    をX線不透過性を有するコイル体にて覆ったことを特徴
    とする請求項1記載のカテーテル用ガイドワイヤ。
  3. 【請求項3】 内芯の少なくとも先端部を高分子材料か
    らなる被覆体にて覆ったことを特徴とする請求項1また
    は2記載のカテーテル用ガイドワイヤ。
  4. 【請求項4】 外表面に露出した内芯、パイプ体、コイ
    ル体および被覆体の少なくともいずれかの外周面の全部
    または一部を親水性を有する高分子材料からなるコーテ
    ィング被膜にて覆ったことを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載のカテーテル用ガイドワイヤ。
  5. 【請求項5】 内芯の先端部は、先端に向って縮径した
    略截頭円錐状に形成したことを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載のカテーテル用ガイドワイヤ。
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