JP2024040728A - カテーテル - Google Patents

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【課題】線状シャフトの先端側に配置される先端チューブの基端側に位置する中間開口の近辺における、先端チューブの内層の捲れや剥離を効果的に抑制できるカテーテルを提供する。【解決手段】ガイドエクステンションカテーテル10は、管状の内層23および内層23の外側を覆う管状の外層25を備え、基端の周方向の一部に基端側へ突出する接続部22が形成された先端チューブ20と、先端部が先端チューブ20に埋設され、接続部22から基端側へ延在する線状シャフト30と、を有する、先端チューブ20の基端側に中間開口27が形成されたカテーテルであって、接続部22に位置する内層23の基端を覆って内層23に密着する保護部40を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、先端チューブと、先端チューブに連結されて先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトとを有し、先端チューブの基端に中間開口が形成されたカテーテルに関する。
血管等の生体管腔へ挿入して治療や診断等を行うための治療用カテーテル(バルーンカテーテルやステント留置用カテーテルなど)を目的部位へ案内するために、ガイディングカテーテルが用いられる。
例えば、冠動脈の治療を行うPCIの1つである経皮的冠動脈形成術(PTCA)では、ガイディングカテーテル用のガイドワイヤを手首や大腿部の皮膚から動脈内へ挿入し、冠動脈の入口へ到達させる。次に、ガイドワイヤに沿ってガイディングカテーテルを動脈内に挿入し、続いて、ガイディングカテーテル用のガイドワイヤを抜去し、冠動脈口に係合させる。次に、ガイディングカテーテルの内腔に治療用カテーテル用のガイドワイヤを挿入して、冠動脈内の病変部を通過させる。この後、治療用カテーテル用のより細いガイドワイヤに沿ってバルーンカテーテルを挿入し、ガイディングカテーテル先端開口からバルーンカテーテル先端を突出させ、病変部を通過したガイドワイヤに沿って冠動脈内を末梢へ進め、バルーンを病変部に配置し、バルーンを拡張させて治療を行う。
ガイディングカテーテルの先端を所定の部位(例えば、冠動脈口)に係合させた後に、治療用カテーテルをガイディングカテーテルの先端側の開口部から病変部まで湾曲あるいは屈曲した冠動脈内をスムーズに進めるため、ガイドエクステンションカテーテルが使用される場合がある(例えば、特許文献1を参照)。ガイドエクステンションカテーテルは、ガイディングカテーテルよりも病変部の近くまで挿入することが可能であり、さらに、治療用カテーテルに安定したバックアップ力を与えることができる。
ガイドエクステンションカテーテルは、ガイディングカテーテルの内腔を移動して、ガイディングカテーテルの先端側の開口部から先端側へ突出可能な先端チューブと、先端チューブに連結されて先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトとを有する。ガイドエクステンションカテーテルは、先端チューブの基端側に中間開口が形成される、いわゆるラピッドエクスチェンジ型のカテーテルである。先端チューブは、ガイディングカテーテルよりも先端側へ突出することで、中間開口がガイディングカテーテルの内腔と連通する。これにより、先端チューブは、ガイディングカテーテルよりも先端側に、ガイディングカテーテルの内腔から連続する内腔を提供する。
米国特許第8048032号明細書
中間開口を有する先端チューブが、外層および内層を有している場合、先端チューブの内部を、ダイレータやガイドワイヤや治療用カテーテルなどのデバイスが通る際に、中間開口の近辺にて、内層に捲れや剥離が生じる可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、線状シャフトの先端側に配置される先端チューブの基端側に形成される中間開口の近辺における、先端チューブの内層の捲れや剥離を効果的に抑制できるカテーテルを提供することを目的とする。
上記目的を達成する(1)カテーテルは、管状の内層および前記内層の外側を覆う管状の外層を備え、基端の周方向の一部に基端側へ突出する接続部が形成された先端チューブと、先端部が前記先端チューブに埋設され、前記接続部から基端側へ延在する線状シャフトと、を有する、前記先端チューブの基端側に中間開口が形成されたカテーテルであって、前記接続部に位置する前記内層の基端を覆って前記内層に密着する保護部を有することを特徴とする。
上記(1)に記載のカテーテルは、線状シャフトの先端側に配置される先端チューブの基端側に形成される中間開口の近辺における、先端チューブの内層の捲れや剥離を、保護部により効果的に抑制できる。
(2) 上記(1)に記載のカテーテルにおいて、前記保護部は、前記線状シャフトの前記先端チューブから導出される部位を覆って密着してもよい。これにより、カテーテルは、先端チューブからの線状シャフトの抜けを効果的に抑制できる。
(3) 上記(1)または(2)に記載のカテーテルにおいて、前記先端チューブは、前記内層と前記外層との間に補強体を有し、前記線状シャフトの先端は、前記補強体の基端よりも基端側に離れていてもよい。これにより、カテーテルは、線状シャフトと補強体とが干渉して先端チューブが厚くなることを抑制できる。そして、先端チューブが薄いことで生じやすくなる内層の捲れや剥離を、保護部により効果的に抑制できる。
(4) 上記(1)~(3)のいずれか1つに記載のカテーテルにおいて、前記線状シャフトは、外径が先端へ向かって漸減するテーパ部を有し、前記テーパ部の少なくとも一部は、前記先端チューブに埋設されてもよい。これにより、線状シャフトは、先端側ほど剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性(フレキシビリティ)を付与しつつ、基端部に高い押し込み性(プッシャビリティ)を付与できる。また、線状シャフトの先端チューブに接続される部位が細くなるため、先端チューブが厚くなることを抑制できる。そして、先端チューブが薄いことで生じやすくなる内層の捲れや剥離を、保護部により効果的に抑制できる。また、テーパ部の外径が漸減することから、線状シャフトの剛性が滑らかに変化するため、線状シャフトの応力集中を抑制して、線状シャフトの局所的な屈曲や破損を抑制できる。
(5) 上記(1)~(4)のいずれか1つに記載のカテーテルにおいて、前記線状シャフトの先端から基端までの軸直交断面の形状は、円形であってもよい。線状シャフトの軸直交断面の形状が円形であることで、カテーテルの製造が容易となるとともに、製造コストを低減できる。そして、線状シャフトの軸直交断面の形状が円形であることで、線状シャフトが先端チューブから抜けやすくなるが、保護部が設けられることで先端チューブから線状シャフトが抜けることを効果的に抑制できる。
(6) 上記(1)~(5)のいずれか1つに記載のカテーテルは、ガイディングカテーテルの先端側の開口部から前記先端チューブを突出させて、前記ガイディングカテーテルの内腔から連続する内腔を前記先端チューブにより提供するガイドエクステンションカテーテルであってもよい。これにより、ガイドエクステンションカテーテルの内部をダイレータやガイドワイヤや治療用カテーテルなどが通る際に、中間開口の近辺にて、内層に捲れや剥離が生じることを効果的に抑制できる。
(7) 上記(1)~(5)のいずれか1つに記載のカテーテルは、ガイディングカテーテルの先端側の開口部101から前記先端チューブを突出させて、前記ガイディングカテーテルの内腔から連続する内腔を前記先端チューブにより提供するガイドエクステンションカテーテルに挿入されるラピッドエクスチェンジ型のダイレータであってもよい。これにより、ダイレータの内部をガイドワイヤなどが通る際に、中間開口の近辺にて、内層に捲れや剥離が生じることを効果的に抑制できる。
本実施形態に係るカテーテルであるガイドエクステンションカテーテル、ダイレータおよびガイディングカテーテルを示す側面図である。 ガイドエクステンションカテーテルを示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。 ガイドエクステンションカテーテルの先端部の断面図である。 ガイドエクステンションカテーテルにダイレータを組み立てたカテーテル組立体をガイディングカテーテルに挿入した状態を示す側面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。本明細書では、デバイスの血管に挿入する側を「先端側」、操作する側を「基端側」と称することとする。
本実施形態に係るカテーテルは、図1に示すように、先端ソフトチップ102を有するガイディングカテーテル100に挿入されて、ガイディングカテーテル100の先端側の開口部101から突出し、治療用カテーテルをガイドするための内腔をガイディングカテーテル100から先端側へ延長するために使用されるガイドエクステンションカテーテル10である。ガイドエクステンションカテーテル10には、ラピッドエクスチェンジ型のダイレータ50を挿入可能である。
ガイドエクステンションカテーテル10は、図1~3に示すように、管状の先端チューブ20と、先端チューブ20に連結されて先端チューブ20から基端側へ延在する線状シャフト30と、先端チューブ20の基端側の部位を覆う保護部40とを備えている。
先端チューブ20は、図4に示すように、ガイディングカテーテル100の内腔を移動して、ガイディングカテーテル100の先端の開口部101から先端側へ突出可能である。これにより、先端チューブ20は、ガイディングカテーテル100よりも先端側に、ガイディングカテーテル100から連続する内腔を提供する。すなわち、手技において、ガイドエクステンションカテーテル10の先端チューブ20は、ガイディングカテーテル100よりも病変部の近くまで挿入されて、治療用カテーテルに安定したバックアップを与えることができる。
先端チューブ20は、図1~3に示すように、先端開口26から中間開口27へ貫通する内腔を有する管体であって、先端側に配置される管状部21と、管状部21の基端側に配置される接続部22とを備えている。管状部21は、周方向に360度の範囲で材料が設けられて円管状に形成される。接続部22は、線状シャフト30が接続される部位であり、周方向に略180度の範囲で材料が設けられて、ハーフパイプ状に形成される。したがって、接続部22は、管状部21から基端側へ突出するように形成される。なお、接続部22の材料が設けられる角度範囲は、360度未満であれば、特に限定されず、例えば180度未満であってもよい。管状部21の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば200mm~400mmである。接続部22の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば5mm~200mmである。先端チューブ20の内径は、特に限定されないが、例えば1.3mm~1.5mmである。先端チューブ20の外径は、特に限定されないが、例えば1.55mm~1.75mmである。
先端チューブ20の剛性は、基端側から先端側へ向かって段階的に、または徐々に減少することが好ましい。これにより、先端チューブ20は、先端側ほど剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性を付与しつつ、基端部に高い押し込み性を付与できる。なお、先端チューブ20の剛性は、基端側から先端側へ向かって変化しなくてもよい。先端チューブ20は、最先端に、例えばポリウレタン等の柔軟な材料により形成される先端チップ21Aを有している。
先端チューブ20は、内層23と、補強体24と、外層25とを備えている。
内層23は、先端チューブ20の管状部21および接続部22の内周面を形成する層である。内層23は、内部をガイドワイヤ、治療用カテーテルおよびダイレータ50等が摺動しやすいように、低摩擦材料により形成されることが好ましい。低摩擦材料は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)等のフッ素系樹脂やシリコン樹脂であるが、これらに限定されない。内層23の厚みは、特に限定されないが、例えば0.0001mm~0.1mmm、好ましくは0.005mm~0.05mm、より好ましくは0.01mm~0.03mmである。
補強体24は、先端チューブ20の管状部21を補強するために管状に編組みされた複数のブレードまたは螺旋状に巻回されたコイルにより形成される。ブレードやコイルは、例えばステンレス鋼などの金属材料からなる線材であり、線材の断面形状は長方形、正方形、円形、楕円形、長円形などの形状であり、線材の幅、厚さ、径は特に限定されず、適宜設定される。補強体24がブレードにより形成される場合、編み目の一つをピック(pick)としたピック数、ひとつのピックに含まれる素線の数である持ち数(number of ends)、1周にあるピックの数である打ち数(number of spindles)は適宜設定される。補強体24がコイルにより形成される場合、長軸と線材の交差角度は特に限定されず、適宜設定され長軸方向に沿って一定でも変化してもよい。またコイルを形成する補強線の形状や寸法は、巻き方向によって異なるものを用いてもよい。補強体24のブレードまたはコイルを形成する線材は、隙間を有して疎ピッチで配置されても、隙間なく密ピッチで配置されてもよい。補強体24は、タングステン線を密ピッチで配置される場合には、造影性を向上させる造影マーカーとすることができる。
外層25は、先端チューブ20の管状部21および接続部22の外周面を形成する層である。外層25は、管状部21および接続部22の内層23の外周面を囲んでいる。
外層25の構成材料は、特に限定されないが、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ポリエーテルケトン、ポリイミド系等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。または各種エラストマーのうち、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、等を好適に使用できる。外層25の厚みは、特に限定されないが、例えば0.0001mm~0.1mm、好ましくは0.005mm~0.05mm、より好ましくは0.01mm~0.03mmである。である。外層25の外周面には、血管やガイディングカテーテル100の内壁面との通過性を向上させるために潤滑性材料がコーティングされてもよい。潤滑性材料は例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、β-メチルグリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体と、N-メチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド等の親水性単量体との共重合体;上記親水性単量体から構成される(共)重合体;ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系高分子物質;多糖類、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体、水溶性ポリアミド、ポリ(2-ヒドロキシエチル(メタ)クリレート)、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。好ましくはアクリルアミドを含むポリアクリルアミド共重合体などの親水性潤滑ポリマーであり、フッ素系樹脂などの疎水性潤滑ポリマーであってもよい。
先端チューブ20は、X不透過性材料(造影剤)を材料中に含んでもよく、または、X線不透過性の金属でできたマーカーを有してもよい。X線不透過性の金属は、例えば金、白金、銀、ビスマス、タングステンまたこれらのうち2種類以上の合金(例えば、白金-タングステン)、硫酸バリウム、もしくは他の金属との合金(例えば、金-イリジウム、白金-イリジウム、白金-ニッケル)などが挙げられる。先端チューブ20にマーカーを設けた場合、術者は、体内に挿入された先端チューブ20の位置を、X線造影下で把握することができる。
線状シャフト30は、可撓性を有して柔軟に曲がる線材である。線状シャフト30の先端側の部位は、先端チューブ20に埋設されて、接続部22から基端側へ導出されて、基端側へ延在している。線状シャフト30は、金属製のシャフト線材31と、シャフト線材31の少なくとも一部を覆う樹脂製の被覆層32とを備えている。線状シャフト30は、略均一の外径のシャフト基端部33と、シャフト基端部33の先端側で先端に向かって縮径するテーパ部34と、テーパ部34の先端側で略均一の外径のシャフト先端部35とを備えている。テーパ部34の基端の外径は、シャフト基端部33の外径と等しい。テーパ部34の先端の外径は、シャフト先端部35の外径と等しい。したがって、シャフト基端部33の外径は、シャフト先端部35の外径よりも大きい。なお、線状シャフト30は、全体が一定の外径で形成されてもよい。
被覆層32は、線状シャフト30がガイディングカテーテル100の内壁面と低摩擦で摺動できるように、低摩擦材料で形成される。低摩擦材料は、例えばフッ素系樹脂やシリコン樹脂であるが、これらに限定されない。被覆層32は、シャフト線材31の全体を覆ってもよいが、一部のみを覆ってもよい。被覆層32は、線状シャフト30の先端チューブ20に埋設される範囲にも形成されてよいが、この範囲に形成されなくてもよい。また、線状シャフト30は、被覆層32を備えなくてもよい。
線状シャフト30の先端チューブ20に埋設される部位が被覆層32を備えず、シャフト線材31および補強体24の両方が金属材料により形成される場合、金属同士で接触すると滑りやすく、かつ摩耗を生じやすい。これに対し、補強体24と線状シャフト30が接触しないため、線状シャフト30および補強体24の滑りや摩耗を抑制できる。
本実施形態において、図3に示すように、シャフト先端部35およびテーパ部34の先端側の部位が、先端チューブ20の接続部22に埋設され、テーパ部34の基端側の部位およびシャフト基端部33の先端側の部位が、保護部40に埋設される。なお、シャフト先端部35の先端は、先端チューブ20の管状部21に位置してもよい。また、シャフト先端部35の基端(テーパ部34の先端)は、保護部40に埋設されてもよく、または保護部40よりも基端側に位置してもよい。また、シャフト基端部33の先端(テーパ部34の基端)は、先端チューブ20に埋設されてもよく、または保護部40よりも基端側に位置してもよい。
線状シャフト30の外径は、特に限定されないが、例えば0.05mm~1mmである。線状シャフト30の先端チューブ20よりも基端側の部位の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば1100mm~1300mmである。線状シャフト30の構成材料は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、ニッケル・チタン合金等を好適に使用できる。また、線状シャフト30の断面形状は、円形に限定されず、例えば長方形、正方形、楕円形等であってもよく、部位によって異なる形状であってもよい。線状シャフト30は、ガイディングカテーテル100への挿入長さを把握するために、目視で確認できる深度マーカーを表面に有してもよい。
保護部40は、接続部22に位置する内層23の基端を覆っている。接続部22に位置する内層23は、外部に露出していることに加えて、外層25と異なる材料により薄く形成されるため、捲れや外層25からの剥離が生じやすい。保護部40は、接続部22に位置する内層23を覆って密着することで、内層23の捲れや剥離を抑制する。接続部22に位置する内層23の基端が、外層25の基端よりも基端側へ突出している場合、保護部40は、内層23の基端近傍の内表面、内層23の基端、内層23の基端近傍の外表面、および外層25の基端を覆って固着される。保護部40は、外層25の基端近傍の外表面までを覆って当該部位に固着されてもよい。なお、接続部22に位置する内層23の基端が、外層25の基端と軸心方向において同じ位置にある場合、または外層25の基端よりも先端側にある場合、内層23の基端近傍の外表面は外層25によって覆われて外層25から露出しないため、保護部40は、内層23の基端近傍の外表面に密着して覆わなくてもよい。
また、保護部40は、先端チューブ20に埋設される線状シャフト30が先端チューブ20から基端側へ向かって外部へ導出される部位をも覆って密着する。保護部40は、密着する線状シャフト30に固着されている。線状シャフト30は、断面が円形であって細いことで、先端チューブ20に対して接続しやすく製造が容易となり、かつ先端チューブ20が厚くなることを抑制できるが、その反面、先端チューブ20から抜けやすくなる。しかしながら、ガイドエクステンションカテーテル10に保護部40が設けられることで、線状シャフト30を先端チューブ20に強固に固定し、線状シャフト30が先端チューブ20から抜けることを抑制できる。また、線状シャフト30の先端側の部位に被覆層32が設けられても、保護部40は、線状シャフト30を先端チューブ20に強固に固定し、線状シャフト30が先端チューブ20から抜けることを抑制できる。
保護部40の構成材料は、特に限定されないが、前述した外層25に適用可能な材料を適用できる。なお、保護部40と外層25の材料は、同一であっても、異なってもよい。
ラピッドエクスチェンジ型のダイレータ50は、図1および4に示すように、管状のダイレータ先端チューブ60と、ダイレータ先端チューブ60に連結されてダイレータ先端チューブ60から基端側へ延在するダイレータ線状シャフト70とを備えている。すなわち、ダイレータ50も、ガイドエクステンションカテーテル10と同様に、先端チューブと線状シャフトを有するカテーテルである。ダイレータ50は、ガイドエクステンションカテーテル10と共に冠動脈に挿入され、かつ、冠動脈に生ずる狭窄部などの病変部までスムーズに誘導するための器具と呼ぶことができる。
あるいはダイレータ50は、ガイドエクステンションカテーテル10と共に冠動脈に挿入され、かつ、冠動脈に生ずる狭窄部などの病変部を超えてスムーズに誘導し、これにより狭窄部を拡張する器具と呼ぶことができる。
ダイレータ先端チューブ60は、先端から基端へ貫通する内腔を有する管体であり、先端側に配置される先端テーパ部61と、先端テーパ部61の基端側に配置された筒状部62と、筒状部62の基端側に配置された傾斜部63(接続部)とを備えている。先端テーパ部61は、先端側へ向かってテーパ状に縮径している。
あるいは、先端テーパ部61は、先端側へ向かってテーパ状に縮径し、さらにその先に、外径が一定の筒状部62を有してもよい。筒状部62は、均一な外径および内径を有する円筒である。筒状部62の外径は、先端チューブ20の内径よりも、例えば0.05mm小さい。これにより、筒状部62は、先端チューブ20の内腔を、円滑に移動できる。筒状部62の内径は、挿入されるガイドワイヤの外径よりも大きい。これにより、筒状部62は、ガイドワイヤに沿って円滑に移動できる。傾斜部63は、軸心と直交する断面に対して傾斜する基端面を有している。なお、傾斜部63は、設けられなくてもよい。先端テーパ部61の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば3mm~30mmである。ダイレータ先端チューブ60の全体の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば100mm~450mmである。ダイレータ先端チューブ60は、ある程度の可撓性を有して柔軟であることが好ましい。このため、ダイレータ先端チューブ60の構成材料は、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ポリエーテルケトン、ポリイミド系等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。または各種エラストマーのうち、例えばポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、等を好適に使用できる。ダイレータ先端チューブ60は、上述したX不透過性材料(造影剤)を材料中に含んでもよい。
あるいは、ダイレータ先端チューブ60は、上述したX不透過性材料(造影剤)を材料中に含んでもよく、または、X線不透過性の金属でできたマーカーを有してもよい。
ダイレータ線状シャフト70は、可撓性を有する線材であり、ダイレータ先端チューブ60に連結されてダイレータ先端チューブ60から基端側へ延在している。
ダイレータ線状シャフト70の外径は、特に限定されないが、例えば0.05mm~1mmである。ダイレータ線状シャフト70のダイレータ先端チューブ60よりも基端側の部位の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば1000mm~1400mmである。ダイレータ線状シャフト70の構成材料は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、ニッケル・チタン合金等を好適に使用できる。また、ダイレータ線状シャフト70の断面形状は、円形に限定されず、例えば長方形、正方形、楕円形等であってもよく、部位によって異なる形状であってもよい。ダイレータ線状シャフト70は、ガイディングカテーテル100への挿入長さを把握するために、表面に目視で確認できる深度マーカーを有してもよい。
ガイドエクステンションカテーテル10およびダイレータ50は、図4に示すようにガイドエクステンションカテーテル10にダイレータ50を挿入した状態で、ガイディングカテーテル100に挿入可能である。ガイドエクステンションカテーテル10およびダイレータ50は、組み合せられたカテーテル組立体の状態で包装されてもよい。これにより、手技の利便性が向上し、包装を開封後に直ぐに手技を行うことができる。
ダイレータ先端チューブ60は、ガイドエクステンションカテーテル10の先端チューブ20の内腔を移動して、先端チューブ20の先端開口26から先端側へ部分的に突出可能である。このとき、ダイレータ先端チューブ60の先端テーパ部61が、先端チューブ20の先端開口26から先端側へ突出する。術者は、ガイディングカテーテル100の先端を冠動脈口に係合(エンゲージ)した後に、ダイレータ50を挿入されたガイドエクステンションカテーテル10を、ガイディングカテーテル100の先端の開口部101から突出させる。このとき、ダイレータ先端チューブ60の外周面と先端チューブ20の内周面のクリアランスが小さいため、ダイレータ先端チューブ60の外周面と先端チューブ20の内周面が一部の微小な面で接触する。同様に、ダイレータ先端チューブ60の内周面とガイドワイヤの外周面のクリアランスが小さいため、ダイレータ先端チューブ60の外周面と先端チューブ20の内周面が一部の微小な面で接触する。このため、ダイレータ先端チューブ60は、ガイドエクステンションカテーテル10を、ガイドワイヤに沿って目的の位置まで円滑に誘導する役割を果たす。目的の位置として病変部の手前あるいは病変部を超えた位置まで誘導してもよい。次に、ガイドエクステンションカテーテル10から、ガイドワイヤの位置を固定してダイレータ先端チューブ60を抜去する。続いて、ガイディングカテーテル100およびガイドエクステンションカテーテル10の内腔を通して、ガイドワイヤに沿って治療用カテーテルを病変部へ到達させる。この後、術者は、治療用カテーテルにより、病変部の治療(例えばバルーンによる拡張や、ステントの留置)を行うことができる。
以上のように、本実施形態に係るカテーテル(ガイドエクステンションカテーテル10)は、管状の内層23および内層23の外側を覆う管状の外層25を備え、基端の周方向の一部に基端側へ突出する接続部22が形成された先端チューブ20と、先端部が先端チューブ20に埋設され、接続部22から基端側へ延在する線状シャフト30と、を有する、先端チューブ20の基端側に中間開口27が形成されたカテーテルであって、接続部22に位置する内層23の基端を覆って内層23に密着する保護部40を有する。これにより、カテーテルは、線状シャフト30の先端側に配置される先端チューブ20の基端側に形成される中間開口27の近辺における、先端チューブ20の内層23の捲れや剥離を、保護部40により効果的に抑制できる。
保護部40は、線状シャフト30の先端チューブ20から導出される部位を覆って密着する。これにより、カテーテルは、先端チューブ20からの線状シャフト30の抜けを効果的に抑制できる。
先端チューブ20は、内層23と外層25との間に補強体24を有し、線状シャフト30の先端は、補強体24の基端よりも基端側に離れている。これにより、カテーテルは、線状シャフト30と補強体24とが干渉して先端チューブ20が厚くなることを抑制できる。そして、先端チューブ20が薄いことで生じやすくなる内層23の捲れや剥離を、保護部40により効果的に抑制できる。また、線状シャフト30および補強体24は、表面が金属材料により形成される場合、接触すると滑りやすく、かつ摩耗を生じやすい。これに対し、補強体24と線状シャフト30が接触しないため、線状シャフト30および補強体24の滑りや摩耗を抑制できる。
線状シャフト30は、外径が先端へ向かって漸減するテーパ部34を有し、テーパ部34の少なくとも一部は、先端チューブ20に埋設される。これにより、線状シャフト30は、先端側ほど剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性(フレキシビリティ)を付与しつつ、基端部に高い押し込み性(プッシャビリティ)を付与できる。また、線状シャフト30の先端チューブ20に接続される部位が細くなるため、先端チューブ20が厚くなることを抑制できる。そして、先端チューブ20が薄いことで生じやすくなる内層23の捲れや剥離を、保護部40により効果的に抑制できる。また、テーパ部34の外径が漸減することから、線状シャフト30の剛性が滑らかに変化するため、線状シャフト30の応力集中を抑制して、線状シャフト30の局所的な屈曲や破損を抑制できる。
線状シャフト30の先端から基端までの軸直交断面の形状は、円形である。線状シャフト30の軸直交断面の形状が円形であることで、カテーテルの製造が容易となるとともに、製造コストを低減できる。そして、線状シャフト30の軸直交断面の形状が円形であることで、線状シャフト30が先端チューブ20から抜けやすくなるが、保護部40が設けられることで先端チューブ20から線状シャフト30が抜けることを効果的に抑制できる。
カテーテルは、ガイディングカテーテル100の先端側の開口部101から先端チューブ20を突出させて、ガイディングカテーテル100の内腔から連続する内腔を先端チューブ20により提供するガイドエクステンションカテーテル10である。これにより、ガイドエクステンションカテーテル10の内部をダイレータ50やガイドワイヤや治療用カテーテルなどが通る際に、中間開口27の近辺にて、内層23に捲れや剥離が生じることを効果的に抑制できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、カテーテルは、ガイディングカテーテル100の先端側の開口部101から先端チューブ20を突出させて、ガイディングカテーテル100の内腔から連続する内腔を先端チューブ20により提供するガイドエクステンションカテーテル10に挿入されるラピッドエクスチェンジ型のダイレータ50であってもよい。これにより、ダイレータ50の内部をガイドワイヤなどが通る際に、中間開口27の近辺にて、内層23に捲れや剥離が生じることを効果的に抑制できる。また、ガイドエクステンションカテーテル10およびダイレータ50の両方が、上述した本実施形態に係るカテーテルが有する構造を備えてもよい。
10 ガイドエクステンションカテーテル(カテーテル)
20 先端チューブ
21 管状部
22 接続部
23 内層
24 補強体
25 外層
26 先端開口
27 中間開口
30 線状シャフト
31 シャフト線材
32 被覆層
33 シャフト基端部
34 テーパ部
35 シャフト先端部
40 保護部
50 ダイレータ(カテーテル)
60 ダイレータ先端チューブ
61 先端テーパ部
62 筒状部
63 傾斜部
70 ダイレータ線状シャフト
100 ガイディングカテーテル
101 開口部
102 先端ソフトチップ

Claims (7)

  1. 管状の内層および前記内層の外側を覆う管状の外層を備え、基端の周方向の一部に基端側へ突出する接続部が形成された先端チューブと、
    先端部が前記先端チューブに埋設され、前記接続部から基端側へ延在する線状シャフトと、を有する、前記先端チューブの基端側に中間開口が形成されたカテーテルであって、
    前記接続部に位置する前記内層の基端を覆って前記内層に密着する保護部を有することを特徴とするカテーテル。
  2. 前記保護部は、前記線状シャフトの前記先端チューブから導出される部位を覆って密着することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記先端チューブは、前記内層と前記外層との間に補強体を有し、
    前記線状シャフトの先端は、前記補強体の基端よりも基端側に離れていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  4. 前記線状シャフトは、外径が先端へ向かって漸減するテーパ部を有し、前記テーパ部の少なくとも一部は、前記先端チューブに埋設されることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  5. 前記先端シャフトの先端から基端までの軸直交断面の形状は、円形であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
  6. ガイディングカテーテルの先端開口から前記先端チューブを突出させて、前記ガイディングカテーテルの内腔から連続する内腔を前記先端チューブにより提供するガイドエクステンションカテーテルであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のカテーテル。
  7. ガイディングカテーテルの先端開口から前記先端チューブを突出させて、前記ガイディングカテーテルの内腔から連続する内腔を前記先端チューブにより提供するガイドエクステンションカテーテルに挿入されるラピッドエクスチェンジ型のダイレータであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のカテーテル。
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