JPH11298215A - 誘電体共振器およびこれを用いた誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体共振器およびこれを用いた誘電体フィルタ

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JPH11298215A
JPH11298215A JP10093703A JP9370398A JPH11298215A JP H11298215 A JPH11298215 A JP H11298215A JP 10093703 A JP10093703 A JP 10093703A JP 9370398 A JP9370398 A JP 9370398A JP H11298215 A JPH11298215 A JP H11298215A
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electrode
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    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
    • H01P1/207Hollow waveguide filters
    • H01P1/208Cascaded cavities; Cascaded resonators inside a hollow waveguide structure
    • H01P1/2084Cascaded cavities; Cascaded resonators inside a hollow waveguide structure with dielectric resonators

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動の影響を受け難く、良好な性能が安定し
て得られる誘電体共振器を提供する。 【解決手段】 導電性ケース2内に柱状の誘電体ブロッ
ク3をケース2に電気的に接続した状態で収容し、誘電
体ブロック3内を電流が流れる誘電体ブロック3の軸芯
方向と直交する面に磁場を発生させる励振手段を設け、
この励振手段をケース2に固定された支持片4と、入力
端子8a又は出力端子8bに接続させて支持片4上に形
成した電極パターン5,6とで構成した誘電体共振器
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセルラ基地局用の送
信信号・受信信号共用器(Duplexer)などの電子機器に
使用して好適な誘電体共振器および誘電体フィルタに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の誘電体共振器は、図9に示すよう
に、金属ケース本体101内の底壁上に、セラミック製
で円柱状の誘電体ブロック100を固定するとともに、
該金属ケース本体101の開口に電磁界エネルギーを閉
じこめるためのケース蓋101aを配設して概略構成さ
れている。また金属ケース本体101の例えば左側壁に
は入力コネクタ102が取り付けられており、右側壁に
は出力コネクタ103が取付られている。これら入、出
力コネクタ102,103の中心導体102a,103
aの先端部は左側壁および右側壁をそれぞれ貫通して金
属ケース本体101内に突出している。そして、これら
中心導体102a,103aの先端部には、コイル状に
形成された結合ループ104,105の一端が半田付け
接続されている。また結合ループ104,105の他端
は金属ケース本体101に半田付け固定され、接地され
ている。
【0003】また、従来の他の例では、図10に示すよ
うに、金属ケース111内に突出している入、出力コネ
クタ112,113の中心導体に、略直線状のプローブ
114,115の一端を接続し、このプローブ114,
115を金属ケース111の内周壁に沿って配設して、
他端を誘電体ブロック100近傍に配した構成のものも
ある。
【0004】このような構成の誘電体共振器にあって
は、結合ループ104,105またはプローブ114,
115と誘電体ブロック100とが磁界結合しており、
結合ループ104またはプローブ114に電気信号が入
力されると、この結合ループ104またはプローブ11
4で磁界が発生する。その磁気エネルギーにより誘電体
ブロック100が励振されて、誘電体ブロック100に
電流が流れ、磁界が発生する。この磁気エネルギーによ
って出力側の結合ループ105またはプローブ115で
磁界が発生して電流が流れ、出力側のコネクタ103,
113から電気信号が出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の誘電体共振器にあっては、結合ループ10
4,105またはプローブ114,115が構造的に振
動に対して弱く、誘電体共振器が振動を受けると、結合
ループ104,105またはプローブ114,115は
誘電体共振器100よりも大きく振動してしまうため、
誘電体ブロック100との結合度が変化するという不都
合があった。これに対して、結合ループ104,105
またはプローブ114,115が振動しないように、例
えばパラフィンなどの接着剤を用いて固定する方法も考
えられるが、接着剤の使用によって性能劣化が生じるこ
とが問題であった。
【0006】よって本発明の課題は、振動の影響を受け
難く、良好な性能が安定して得られる誘電体共振器を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の誘電体共振器は、導電性ケース内に柱状の誘
電体ブロックを前記ケースに電気的に接続した状態で収
容し、前記誘電体ブロック内を電流が流れる誘電体ブロ
ックの軸芯方向と直交する面に磁場を発生させる励振手
段を設け、該励振手段を前記ケースに固定された支持片
と、入力端子又は出力端子に接続させて該支持片上に形
成した少なくとも1つの電極パターンとで構成したもの
である。本発明の誘電体共振器によれば励振手段がケー
スに固定されているので、振動の影響を受け難く、安定
した性能が得られる。
【0008】励振手段をなす支持片を誘電体で構成し、
その上に導電性材料からなる電極パターンを形成するこ
とが好ましく、誘電体の波長短縮により励振手段の物理
的寸法を小さくすることが可能となる。誘電体として
は、テフロン、エポキシ樹脂等のプラスチック、および
セラミックスが望ましく、波長短縮効果の点では誘電率
が大きくて、セラミックス製のものが最も好ましい。こ
のような支持片をケース内に配することにより、導電ケ
ース内に有効に磁気エネルギーを放射し、これにより誘
電体ブロックを効率良く励振することができる。また電
極パターンは、支持片を挟んだ2つの電極パターンから
なり、一方の電極パターンが入力端子又は出力端子に接
続され、他方の電極パターンが接地されている構成とす
ることが好ましい。2つの電極パターンを、前記支持片
を挟んで対峙した部分を有する形状とすることにより、
通過帯域の両側に減衰域があり、急峻な減衰特性を有す
る誘電体共振器が得られる。
【0009】また支持片を誘電体で構成し、支持片上に
形成する電極パターンを、間隔をあけて並列した2つの
電極帯と、前記2つの電極帯のそれぞれの同一側の一端
を連結した連結帯とからなる形状とし、入力端子又は出
力端子を前記電極パターンに接続した構成としてもよ
い。例えば、支持片の上面上に略コ字状に形成された連
結帯と、この連結帯の両端にそれぞれ連続し、誘電体ブ
ロックと向き合う1つの側面上に互いに離間して形成さ
れた2つの電極帯とを形成すれば、誘電体ブロックの近
傍で強力な磁界を発生させることができる。あるいは、
支持片の上面上に直線状に形成された連結帯と、この連
結帯の両端にそれぞれ連続し、2つの対向する側面上に
それぞれ形成された2つの電極帯を形成すれば、電極帯
により強力な磁界を発生することができる。
【0010】また本発明の誘電体共振器を誘電体フィル
タの入出力部に使用することにより、振動の影響を受け
難く、安定性に優れた誘電体フィルタが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1ないし図3は本発明の誘電体共振器の第1の実施例
を示したもので、図1および図2は斜視図、図3は上面
から見た平面図である。なお以下の図において、各構成
要素の配置がわかるように、構成要素の輪郭だけを示し
ていることがある。本実施例の誘電体共振器1は、ケー
ス2内に誘電体ブロック3と、2個の支持片4,4が収
容されて概略構成されている。ケース2は例えば銅など
の導電性材料からなり、箱形に形成されている。
【0012】誘電体ブロック3は、BaO−TiO2
Nd23系などの誘電材料からなるセラミック製のもの
で、円柱状に形成されている。また誘電体ブロック3の
上面および下面には、それぞれ導電性ペーストを塗布し
て焼き付けるなどして上端電極3aおよび下端電極3b
が形成されている。そして誘電体ブロック3の上端電極
3aはケース2の天板2aの内面に、また下端電極3b
はケース2の底板2bの内面に、クリーム半田や導電性
ペーストを用いてそれぞれ接着固定されており、かつ電
気的に接続されている。
【0013】支持片4は誘電体ブロック3と同一の材料
の誘電体セラミックなどからなり、角柱状に形成されて
いる。そして、対向する1組の側面上に第1の電極パタ
ーン5と第2の電極パターン6がそれぞれ形成されてお
り、下面全面には下面電極7が形成されている。第1お
よび第2の電極パターン5,6および下面電極7は、例
えばCuやAgなどの導電性材料からなり、支持片4の
面上に膜状に形成されている。第1の電極パターン5
は、支持片4の側面をなす4辺のうち支持片4の上面か
ら下面に向かう辺の近傍に、この辺に沿って形成された
縦辺部分5aと、支持片4の側面と上面との境をなす辺
の近傍に、この辺に沿って形成された横辺部分5bとを
有する略L字状に形成されている。横辺部分5bの一端
は縦片部分5aと連なっており、他端は開放端となって
いる。第2の電極パターン6は、支持片4の側面をなす
4辺のうち上面から下面に向かう辺の近傍に、この辺に
沿って形成された縦辺部分6aと、下面との境をなす辺
の近傍に、この辺に沿って形成された横辺部分6bと、
この横辺部分6bと下面電極7とを接続する接続部分6
cとを有する略L字状に形成されている。また第1の電
極パターン5と第2の電極パターン6とは、それぞれの
縦辺部分5a,6aが、少なくとも一部分が支持片4を
挟んで対峙するように構成されている。
【0014】このような第1および第2の電極パターン
5,6および下面電極7は、例えば、これらの電極を形
成しようとする支持片4の面上に電極材料をメッキした
後、必要に応じてエッチングを行うなどして形成するこ
とができる。あるいはスパッタ法にて所望の形状の電極
パターン5,6を形成してもよい。
【0015】支持片4はその下面がケース2の底板2b
の内面にクリーム半田や導電性ペーストを用いて接着固
定されており、下面電極7は接地されている。また第1
および第2の電極パターン5,6の縦辺部分5a,6a
が、誘電体ブロック3の近傍に位置するとともに、誘電
体ブロック3の軸芯方向と平行となるように配置されて
いる。さらに、2つの支持片4,4上に形成された第1
および第2の電極パターン5,5の開放端近傍に入力端
子8aまたは出力端子8bがそれぞれ接続されている。
【0016】このような構成の誘電体共振器1にあって
は、支持片4とその面上に形成された電極パターン5,
6および下面電極7とで励振手段が構成されている。す
なわち、第1の電極パターン5の縦辺部分5aと第2の
電極パターン6の縦辺部分6aとは誘電体材料からなる
支持片4を挟んで対峙しており、入力端子8aから電気
信号が入力されると第1および第2の電極パターン5,
6の縦辺部分5a,6aに電流が流れ、誘電体ブロック
3の軸芯方向に直交する面において磁界が発生する。そ
の磁気エネルギーにより誘電体ブロック3が励振され、
誘電体ブロック3および導電性ケース2に電流が流れる
とともに、磁界が発生する。そしてこの磁気エネルギー
によって出力側の励振手段で磁界が発生して第1および
第2の電極パターン5,6の縦辺部分5a,6aに電流
が流れ、出力端子8bから電気信号が出力される。ここ
で、支持片4上に形成される第1および第2の電極パタ
ーン5,6の横辺部分5b,6bは分布定数線路となっ
ており、この部分の長さによって共振周波数が変わる。
【0017】図4は本実施例の誘電体共振器の減衰特性
を示したものである。本実施例の誘電体共振器1にあっ
ては、図4に示されるように、通過帯域の両側に減衰域
があり、急峻な減衰特性が得られる。また励振手段がブ
ロック状の支持片4とその面上に形成された電極パター
ン5,6および下面電極7とからなっており、支持片4
は導電性ケース2内に接着固定されているので、振動の
影響を受け難く、良好な性能が安定して得られる。さら
に励振手段は、高誘電率材料からなる支持片4上に電極
を形成したものであるので、誘電体の波長短縮により励
振手段の物理的寸法を小さくすることが可能である。ま
た励振手段は共振周波数付近で使用するので大きな磁界
を発生することができる。
【0018】なお、本実施例の誘電体共振器において
は、2つの支持片4,4が誘電体ブロック3を挟んで対
称となるように配置されているが、このような配置に限
らず、支持片4,4は、その第1および第2の電極パタ
ーン5,6に電流が流れた時に誘電体ブロック3の軸芯
方向と直交する面において磁界が発生するように配置す
ればよい。すなわち、支持片4,4はその上面および下
面の長さ方向が、誘電体ブロック3の上面および下面の
半径方向と同じになるように配置することができる。た
だし、2つの支持片4,4近傍でそれぞれ発生する磁界
が相殺することがないように、これらを離間させる必要
がある。
【0019】また本実施例の誘電体共振器1を誘電体フ
ィルタの入出力部に用いることもできる。すなわち、導
電性ケース内に収容された誘電体ブロック3を複数個、
互いに電磁気的に結合するように配置し、両端に支持片
4とその面上に形成された電極パターン5,6および下
面電極7とからなる励振手段をそれぞれ設ければよい。
本実施例の誘電体共振器1は図4に示されるように急峻
な減衰特性が得られるものであるから、これを用いて誘
電体フィルタを構成すれば、振動に強い上、良好な減衰
特性を有する高性能のバンドパスフィルタが得られる。
【0020】図5ないし図7は本発明の誘電体共振器の
第2の実施例を示したもので、図5および図6は斜視
図、図7は上面から見た平面図である。本実施例の誘電
体共振器21は、ケース20内に誘電体ブロック30
と、2個の支持片24,24が収容されて概略構成され
ている。
【0021】支持片24は上記第1の実施例と同様の誘
電体セラミックからなり、角柱状に形成されている。支
持片24の1つの側面上には2つの電極帯25,26が
間隔をあけて並列して形成され、上面上には略コ字状の
連結帯27が形成されており、連結帯27の両端は2つ
の電極帯25,26の同一側の端部に連続している。電
極帯25,26および連結帯27は、例えばCuやAg
などの導電性材料からなり、支持片24の面上に膜状に
形成されている。また支持片24の下面全面には同様の
導電性材料からなる下面電極28が形成されている。こ
れら電極帯25,26、連結帯27、および下面電極2
8は、上記第1の実施例1における電極パターン5,6
および下面電極7と同様にメッキおよびエッチング、ま
たはスパッタ法などの手法によって形成することができ
る。
【0022】支持片24は側面上の電極帯25,26が
誘電体ブロック30の近傍に位置するとともに、これら
電極帯25,26が誘電体ブロック30の軸芯方向と平
行となるようにように配置されている。また支持片24
の下面がケース20の底板20bの内面にクリーム半田
や導電性ペーストを用いて接着固定されており、下面電
極28は接地されている。また2つの支持片24の連結
帯27,27には入力端子29aまたは出力端子29b
がそれぞれ接続されている。入力端子29aまたは出力
端子29と連結帯27との接続点は、連結帯47の一端
から他端に至る経路の中央が好ましい。
【0023】このような構成の誘電体共振器21にあっ
ては、支持片24とその面上に形成された電極帯25,
26、連結帯27、および下面電極28とで励振手段が
構成されている。すなわち、入力端子29aから電気信
号が入力されると連結帯27を経て並列した2つの電極
25,26それぞれに電流が流れ、誘電体ブロック30
の軸芯方向に直交する面において磁界が発生する。その
磁気エネルギーにより誘電体ブロック30が励振され、
誘電体ブロック30および導電性ケース20に電流が流
れるとともに、磁界が発生する。そしてこの磁気エネル
ギーによって出力側の励振手段で磁界が発生して2つの
電極25,26それぞれに電流が流れ、出力端子29b
から電気信号が出力される。ここで、2つの電極帯2
5,26および連結帯27を連続した1つの分布定数線
路と考えることができ、この線路は両端が接地され、給
電点が線路のほぼ中間にある。したがって給電点とグラ
ンド間に並列に接続された2本の分布定数線路と考えら
れる。本実施例においてはこの給電点とグランド間に並
列に接続された2本の分布定数線路の長さ、すなわち、
電極帯25,26の長さと連結帯27の長さによって共
振周波数が変わる。そして一端が接地された分布定数線
路を他端からみると並列共振回路となっている。
【0024】本実施例の誘電体共振器21にあっては、
励振手段がブロック状の支持片24とその面上に形成さ
れた電極帯25,26、連結帯27、および下面電極2
8とからなっており、支持片24は導電性ケース2内に
接着固定されているので、振動の影響を受け難く、良好
な性能が安定して得られる。また励振手段は、高誘電率
材料からなる支持片24上に電極を形成したものである
ので、誘電体の波長短縮により励振手段の物理的寸法を
小さくすることが可能である。また励振手段は共振周波
数付近で使用するので大きな磁界を発生することが可能
である。さらに、誘電体ブロック30の近傍で磁界を発
生し得る電極が2つ(電極帯25,26)設けられてい
るので、発生する磁界が強力なものとなる。
【0025】また本実施例の誘電体共振器21を誘電体
フィルタの入出力部に用いることもできる。図8は本実
施例の誘電体共振器21を入出力部に用いた誘電体フィ
ルタの構成例を示したものである。この例の誘電体フィ
ルタは、導電性ケース52内に3個の誘電体ブロック5
3が、互いに電磁気的に結合するように配置され、両端
に支持片24とその面上に形成された電極帯25,2
6、連結帯27、および下面電極28とからなる励振手
段54,54が設けられている。また励振手段54,5
4の連結帯27,27には入力端子59aまたは出力端
子59bがそれぞれ接続されている。さらに、導電性ケ
ース52の上面を塞ぐように板バネ55が載置されてお
り、この載置された状態では、板バネ55の周縁より誘
電体ブロック53の上面が、板バネ55の弾性に対して
突出し、誘電体ブロック53の上面に形成された上端電
極と板バネ55の下面とが確実に当接するように構成さ
れている。そして板バネ55の上には蓋体56が載置さ
れ、蓋体56と板バネ55が導電性ケース52にネジ止
め固定されている。蓋体56には、長手方向の中心線上
に3つの比較的大きな径のネジ孔57が設けられ、ここ
に円板状の押さえネジ58をねじ込むことによって、押
さえネジ58の下面が板バネ55を下方に押し下げて、
板バネ5の下面が誘電体ブロック53の上面対して押し
付けられるようになっている。このような構成の誘電体
フィルタは、入出力部に支持片24とその面上に形成さ
れた電極帯25,26、連結帯27、および下面電極2
8とからなる励振手段54,54が設けられているの
で、振動に強いバンドパスフィルタとなる。
【0026】なお、本実施例においては、連結帯27に
おける入力端と下面電極28との間に電極帯25,26
によって2つの並列した線路が形成されているが、入力
端と下面電極28とを1本の線路で結んだ構成としても
動作可能である。また下面電極28を設けない構成とし
て、電極帯25の端部を開放端とすることもできる。
【0027】また図示しない他の実施例として、角柱状
の支持片の上面上に直線状の連結帯を形成し、この連結
帯の両端に連続して、2つの電極帯を対向する側面上に
それぞれ形成してもよい。2つの電極帯45,46は支
持片44の上面と下面を結ぶ方向に沿って好ましく形成
される。また支持片の下面全面に導電性材料からなる下
面電極が好ましく形成される。このような構成の支持片
は一方の側面上の電極帯が誘電体ブロックの近傍に位置
するとともに、側面の電極帯が誘電体ブロックの軸芯方
向と平行となるようにように配置される。また支持片の
下面はケースの底板の内面に接着固定され、下面面極は
接地される。さらに、2つの支持片の上面の連結帯には
入力端子または出力端子がそれぞれ接続される。入力端
子または出力端子との接続位置は、連結帯の中央が好ま
しい。
【0028】このような構成の誘電体共振器にあって
は、支持片とその面上に形成された電極帯、連結帯、お
よび下面電極とで励振手段が構成されており、入力端子
から電気信号が入力されると連結帯を経て誘電体ブロッ
ク近傍に配された電極帯に電流が流れ、誘電体ブロック
の軸芯方向に直交する面において磁界が発生する。その
磁気エネルギーにより誘電体ブロックが励振され、誘電
体ブロックおよび導電性ケースに電流が流れるととも
に、磁界が発生する。そしてこの磁気エネルギーによっ
て出力側の励振手段で磁界が発生して電極帯に電流が流
れ、出力端子から電気信号が出力される。そして、電極
帯および連結帯の長さによって共振周波数が変わる。
【0029】本実施例の誘電体共振器にあっては、励振
手段がブロック状の支持片とその面上に形成された電極
帯、連結帯、および下面電極とからなっており、支持片
は導電性ケース内に接着固定されているので、振動の影
響を受け難く、良好な性能が安定して得られる。また励
振手段は、高誘電率材料からなる支持片上に電極を形成
したものであるので、誘電体の波長短縮により励振手段
の物理的寸法を小さくすることが可能である。また励振
手段は共振周波数付近で使用するので大きな磁界を発生
することができる。
【0030】また本実施例の誘電体共振器を誘電体フィ
ルタの入出力部に用いることもできる。すなわち、導電
性ケース内に複数個の誘電体ブロックを、互いに電磁気
的に結合するように配置し、両端に支持片とその面上に
形成された電極帯、連結帯および下面電極とからなる励
振手段をそれぞれ設ければよい。このようにして得られ
る誘電体フィルタは、振動に強いバンドパスフィルタと
なる。
【0031】なお、本実施例においては、下面電極を設
けない構成として、電極帯の端部を開放端とすることも
できる。また、本実施例の誘電体共振器においては、2
つの支持片が誘電体ブロックを挟んで対称となるように
配置されているが、このような配置に限らず、支持片
は、その側面上に形成された電極帯に電流が流れた時に
誘電体ブロックの軸芯方向と直交する面において磁界が
発生するように配置すればよい。すなわち、支持片はそ
の上面および下面の長さ方向が、誘電体ブロックの上面
および下面の半径方向と同じになるように配置すること
ができる。ただし、2つの支持片近傍でそれぞれ発生す
る磁界が相殺することがないように、これらを離間させ
る必要がある。尚、これまでの本発明の実施の形態で
は、誘電体ブロックが円柱状に形成されていたが、誘電
体ブロックを角柱状に形成してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の誘電体共振
器は、導電性ケース内に柱状の誘電体ブロックを前記ケ
ースに電気的に接続した状態で収容し、前記誘電体ブロ
ック内を電流が流れる誘電体ブロックの軸芯方向と直交
する面に磁場を発生させる励振手段を設け、該励振手段
を前記ケースに固定された支持片と、入力端子又は出力
端子に接続させて該支持片上に形成した少なくとも1つ
の電極パターンとで構成したものである。この構成によ
れば励振手段がケースに固定されているので、振動の影
響を受け難く、性能の安定性に優れた誘電体共振器が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の誘電体共振器の第1の実施例を示し
た斜視図である。
【図2】 本発明の第1の実施例の誘電体共振器の斜視
図である。
【図3】 本発明の第1の実施例の誘電体共振器の平面
図である。
【図4】 本発明の第1の実施例の誘電体共振器の減衰
特性を示すグラフである。
【図5】 本発明の誘電体共振器の第2の実施例を示し
た斜視図である。
【図6】 本発明の第2の実施例の誘電体共振器の斜視
図である。
【図7】 本発明の第2の実施例の誘電体共振器の平面
図である。
【図8】 本発明の誘電体フィルタの例を示した分解斜
視図である。
【図9】 従来の誘電体共振器の一例を示した断面図で
ある。
【図10】 従来の誘電体共振器の他の例を示した平面
図である。
【符号の説明】
1,21…誘電体共振器、2,20…導電性ケース、
3,30…誘電体ブロック、4,24…支持片、5…第
1の電極パターン、6…第2の電極パターン、8a,2
9a…入力端子、8b,29b…出力端子、25,26
…電極帯、27…連結帯

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性ケース内に柱状の誘電体ブロック
    が前記ケースに電気的に接続した状態で収容され、前記
    誘電体ブロック内を電流が流れる誘電体ブロックの軸芯
    方向と直交する面に磁場を発生させる励振手段が設けら
    れ、該励振手段が前記ケースに固定された支持片と、入
    力端子又は出力端子に接続させて該支持片上に形成され
    た少なくとも1つの電極パターンとからなることを特徴
    とする誘電体共振器。
  2. 【請求項2】 前記支持片が誘電体からなり、前記電極
    パターンが前記支持片を挟んだ2つの電極パターンから
    なり、一方の電極パターンが入力端子又は出力端子に接
    続され、他方の電極パターンが接地されていることを特
    徴とする請求項1記載の誘電体共振器。
  3. 【請求項3】 前記2つの電極パターンが、前記支持片
    を挟んで対峙した部分を有することを特徴とする請求項
    2記載の誘電体共振器。
  4. 【請求項4】 前記支持片が誘電体からなり、前記電極
    パターンが間隔をあけて並列した2つの電極帯と、前記
    2つの電極帯のそれぞれの同一側の一端を連結した連結
    帯とからなり、前記入力端子又は出力端子を前記電極パ
    ターンに接続したことを特徴とする請求項1記載の誘電
    体共振器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の誘電体共振器を有する誘電体フィルタ。
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