JPH07212106A - 分波器 - Google Patents

分波器

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JPH07212106A
JPH07212106A JP1480894A JP1480894A JPH07212106A JP H07212106 A JPH07212106 A JP H07212106A JP 1480894 A JP1480894 A JP 1480894A JP 1480894 A JP1480894 A JP 1480894A JP H07212106 A JPH07212106 A JP H07212106A
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JP
Japan
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mode
coupling
outer conductor
output
band
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JP1480894A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hatanaka
博 畠中
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NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK
Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd
Original Assignee
NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK
Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK, Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd filed Critical NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】温度特性が良好安定で、比較的簡潔小型の分波
器を実現する。 【構成】一端を開放して有底筒状に形成した2個の外部
導体の開放端部を向き合わせ、導体板より成る隔壁を介
して一体に結合する。アルミナ磁器より成る円板状支持
体によってH01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子を各外部導体
内の所要箇所に取付け、各共振素子の周りにおける外部
導体の円筒状側壁にHモ−ド及びVモ−ドの各共振周波
数微調整素子、モ−ド間結合調整素子を取付け、出力
(又は入力)端子に接続される出力(又は入力)結合ル
−プを各外部導体の端壁に取付けて、帯域通過ろ波器を
形成し、各帯域通過ろ波器の通過域の中心波長を互いに
異ならせる。各一端が隔壁に設けた孔隙を通して共通の
入力(又は出力)端子に接続される入力(又は出力)結
合ル−プを隔壁の両側に設け、各入力(又は出力)結合
ル−プの長さを、電気長で相手側の帯域通過ろ波器の通
過域の中心波長のほぼ1/4 に定めてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極超短波帯(UHF)
ないしセンチ波帯(SHF)における無線通信装置又は
放送装置等の構成素子として好適な、H01テ゛ルタモ−ド誘
電体共振器を用いて構成した分波器(したがって、又、
合波器)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7(a)は、従来のH01テ゛ルタモ−ド誘
電体共振器を示す断面図[図7(b)のB−B断面
図]、図7(b)は、図7(a)のA−A端面図で、11
は外部導体の円筒状側壁、13及び14は外部導体の端壁、
2はH01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子、151 及び152 は船
形の支持体で、例えばポリテトラフルオロエチレン(所
謂テフロン)又はポリスチレン等の誘電率の低い固体誘
電体より成る。外部導体の円筒状側壁11と支持体151
び152 との間は、適当な接着剤で接着固定してある。41
及び42はHモ−ドの共振周波数微調整螺子、51及び52
Vモ−ドの共振周波数微調整螺子、61及び62はモ−ド間
結合調整螺子で、Hモ−ドの共振周波数微調整螺子41
び42の共通軸芯とVモ−ドの共振周波数微調整螺子51
び52の共通軸芯とが互いに直交すると共に、Hモ−ドの
共振周波数微調整螺子41及び42の共通軸芯とモ−ド間結
合調整螺子61及び62の共通軸芯とが互いに45°の角度差
で交叉するように取り付けてある。16は入力(又は出
力)結合ル−プ、17は入力(又は出力)端子、9は出力
(又は入力)結合ル−プ、10は出力(又は入力)端子で
ある。図8は、従来の分波器を示す図で、BPF1及びBPF2
はそれぞれ図7に示した従来のH01テ゛ルタモ−ド誘電体共
振器より成る帯域通過ろ波器で、各通過域における中心
波長を互いに適宜異ならせてある。TCは例えば共通の空
中戦等への接続端子、L1及びL2は接続線、TBは接続点で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図7に示した従来のH
01テ゛ルタモ−ド誘電体共振器においては、誘電率の低い固
体誘電体より成る支持体151 及び152 によって、H
01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子2を所要箇所に支持するよ
うに構成してあるが、一般に、低誘電率の固体誘電体は
温度変化に対する線膨張係数が大で、又、誘電率の温度
特性に劣るため、このような固体誘電体によって共振素
子を支持するように構成した従来の共振器を用いて分波
器(したがって、又、合波器)を構成するときは、温度
特性を良好安定にすることが極めて困難なばかりでな
く、図8に示した帯域通過ろ波器BPF1の入出力端子、例
えば図7における入力(又は出力)端子17と共通の空中
線等への接続端子TC回路への分岐接続点TBとの接続線L1
の長さを、帯域通過ろ波器BPF1の入力(又は出力)結合
ル−プ16の長さを含んで電気長で、帯域通過ろ波器BPF2
の通過域における中心波長の1/4 又はその奇数倍に形成
すると共に、帯域通過ろ波器BPF2の入出力端子と共通の
空中線等への接続端子TC回路への分岐接続点TBとの接続
線L2の長さを、帯域通過ろ波器BPF2の入力(又は出力)
結合ル−プの長さを含んで電気長で、帯域通過ろ波器BP
F1の通過域における中心波長の1/4 又はその奇数倍に形
成する必要がある。即ち、従来の分波器においては、互
いに長さの異なる外付けの接続線L1及びL2を必要とし、
更に、接続端子も5個必要であるから全体が複雑大型と
なるのを避けることができない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方の端壁を
除いた有底筒状の第1及び第2の外部導体の各内部に、
アルミナ磁器より成る円板状支持体によって支持された
H01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子、Hモ−ド及びVモ−ド
の各共振周波数微調整素子、モ−ド間結合調整素子及び
出力(又は入力)端子に接続される出力(又は入力)結
合素子を設け、第1及び第2の外部導体の各開放端部を
向き合わせ、その間に導体板より成る隔壁を介在させて
一体に結合し、第1及び第2の外部導体に各内装した入
力(又は出力)結合ル−プを、隔壁の一部に設けた孔隙
を通して共通の入力(又は出力)端子に接続すると共
に、第1の外部導体に内装した入力(又は出力)結合ル
−プの長さを電気長で、第2の外部導体側に形成される
帯域通過ろ波器の通過域における中心波長のほぼ1/4
形成し、第2の外部導体に内装した入力(又は出力)結
合ル−プの長さを電気長で、第1の外部導体側に形成さ
れる帯域通過ろ波器の通過域における中心波長のほぼ1/
4 に形成し、第1の外部導体側に形成される帯域通過ろ
波器の通過域における中心波長と、第2の外部導体側に
形成される帯域通過ろ波器の通過域における中心波長と
を互いに異ならせて成る分波器を実現することによっ
て、従来の欠点を除こうとするものである。
【0005】
【実施例】図1(a)は、本発明の一実施例を示す断面
図[図1(b)のC−C断面図]、図1(b)は、図1
(a)のA−A端面図、図1(c)は、図1(a)のB
−B断面図で、11及び12は外部導体の円筒状側壁、13
び14は外部導体の端壁、15は導体板より成る隔壁、21
び22はH01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子、31は円板状支持
体で、適当なセラミックス、例えば、共振素子21の誘電
率より適宜低い誘電率を有するアルミナ磁器より成り、
その板面、即ち、外部導体の端壁13と向き合う板面と反
対側の板面に、直径が共振素子21の外径にほぼ等しい円
形の凹部を穿ち、この凹部に共振素子21の外端部を嵌入
すると共に、適当な接着剤、例えばアルミナ系の接着剤
により両者を固着して共振素子21を外部導体の円筒状側
壁11と同軸状に支持する。円板状支持体31を外部導体内
の所要位置に、したがって、共振素子21を外部導体の円
筒状側壁11の軸方向の所要位置に保持するために、外部
導体の円筒状側壁11の内径を、外端部(端壁13を取り付
けた端部)から適宜軸長に亙って円板状支持体31の直径
とほぼ等しく形成し、他の部分の内径を円板状支持体31
の直径より適宜小に形成し、円板状支持体31を、その板
面が円筒状側壁11の軸方向と直角になるように保って円
筒状側壁11の外端部から筒内に挿入し、円筒状側壁11
内径の変化する箇所に生ずるリング状の段部に円板状支
持体31の周縁を押し付けると共に、適当な接着剤、例え
ばアルミナ系の接着剤を用いて固着する。円筒状側壁11
の内径の変化する箇所に生ずるリング状の段部に円板状
支持体31の周縁を押し付けて固着する代りに、円筒状側
壁11の内径を全軸長に亙って、円板状支持体31の直径に
ほぼ等しい一様の内径に形成し、円筒状側壁11の内周面
の所要箇所に円板状支持体31の周縁を固着してもよい。
円板状支持体31の板面と共振素子21の端部との固着用接
着剤の接着力が強力な場合には、円板状支持体31の板面
に、共振素子21の端部を嵌入させるための凹部を設ける
ことなく、平坦な面のままに保ち、この平坦面に共振素
子21の端部を固着すようにしてもよい。円板状支持体31
の周縁を外部導体の円筒状側壁11の内周面に固着する場
合には、前記のように、適当な接着剤を用いる代りに、
円板状支持体31の周縁に金属薄層を付着させ、この金属
薄層を付着させた周縁部と外部導体の円筒状側壁11の内
周面との間を半田付けによって固着してもよい。32もま
た円板状支持体で、その材質、形状が円板状支持体31
同様で、共振素子22と円板状支持体32との結合態様、外
部導体の円筒状側壁12と円板状支持体32との結合態様
も、共振素子21と円板状支持体31との結合態様、外部導
体の円筒状側壁11と円板状支持体31との結合態様と全く
同様である。41及び42はHモ−ドの共振周波数微調整素
子、51及び52はVモ−ドの共振周波数微調整素子、61
び62はモ−ド間結合調整素子で、これらの素子は例えば
外部導体の円筒状側壁11に螺合させた金属螺子より成
る。そしてHモ−ドの共振周波数微調整螺子41及び42
共通軸芯とVモ−ドの共振周波数微調整螺子51及び52
共通軸芯とが互いに直交すると共に、Hモ−ドの共振周
波数微調整螺子41及び42の共通軸芯とモ−ド間結合調整
螺子61及び62の共通軸芯とが互いに45°の角度差で交叉
するように取り付けてある。53及び54は外部導体の円筒
状側壁12に設けたVモ−ドの共振周波数微調整素子で、
例えば円筒状側壁12に螺合させた金属螺子より成る。図
には現われていないが、外部導体の円筒状側壁12にも前
記Vモ−ドの共振周波数微調整素子53及び54の他に、例
えば外部導体の円筒状側壁12に螺合させた金属螺子より
成るHモ−ドの共振周波数微調整素子及びモ−ド間結合
調整素子を設け、各調整素子の軸芯の交角を、外部導体
の円筒状側壁11に取り付けたHモ−ドの共振周波数微調
整螺子41及び42、Vモ−ドの共振周波数微調整螺子51
び52、モ−ド間結合調整螺子61及び62の各交角と同様と
なるように形成してある。71は入力(又は出力)結合ル
−プで、一端を例えば隔壁15を介して接地し、他端を隔
壁15の一部に設けた孔隙11を通して共通の入力(又は出
力)端子を形成する同軸接栓8の内部導体の延長部分に
接続してある。72もまた入力(又は出力)結合ル−プ
で、一端を例えば隔壁15を介して接地し、他端を隔壁15
の一部に設けた孔隙11を通して共通の入力(又は出力)
端子8の内部導体の延長部分に接続してある。91及び92
は出力(又は入力)結合ル−プで、各一端を接地し、結
合ル−プ91の他端を出力(又は入力)端子を形成する同
軸接栓101 の内部導体に、結合ル−プ92の他端を出力
(又は入力)端子を形成する同軸接栓102 の内部導体
に、それぞれ接続してある。
【0006】例えば結合ル−プ71に入力電流が流れる
と、結合ル−プ71の周りに生じた磁界が共振素子21と磁
気結合して図2(a)に示すような電磁界(Vモ−ド)
を生ずる。図2において、矢印を付した実線は電界を、
矢印を付した破線は磁界を、それぞれ表わす。モ−ド間
結合調整螺子61及び62の管内挿入長を適当に調整する
と、図2(b)に示す電磁界が発生し、更に、この電磁
界によって図2(c)に示す電磁界(Hモ−ド)が励振
される。したがって、Hモ−ドの共振周波数微調整螺子
41及び42の管内挿入長を適宜調整すると共に、Vモ−ド
の共振周波数微調整螺子51及び52の管内挿入長を適宜調
整することによって、デュアルモ−ドの共振が行われ、
図2(c)に示した電磁界は結合ル−プ91と結合し、端
子101 から出力される。結合ル−プ72に入力電流が流れ
た場合にも、結合ル−プ72の周りに生じた磁界が共振素
子22と磁気結合して図2(a)に示すような電磁界を生
ずる。この場合にも外部導体の円筒状側壁12に取り付け
たモ−ド間結合調整螺子の管内挿入長を適当に調整する
と、図2(b)に示す電磁界が発生し、更に、この電磁
界によって図2(c)に示す電磁界が励振され、Hモ−
ドの共振周波数微調整螺子及びVモ−ドの共振周波数微
調整螺子53及び54の各管内挿入長を適宜調整することに
よって、デュアルモ−ドの共振が行われ、図2(c)に
示した電磁界は結合ル−プ92と結合し、端子102 から出
力される。外部導体の円筒状側壁11側に設けられた共振
素子21、Hモ−ドの共振周波数微調整螺子41及び42、V
モ−ドの共振周波数微調整螺子51及び52、モ−ド間結合
調整螺子61及び62、結合ル−プ71及び91、端子8及び10
1 より成る誘電体共振器、即ち、帯域通過ろ波器におけ
る通過域の中心波長をλ1 に選び、外部導体の円筒状側
壁12側に設けられた共振素子22、Hモ−ドの共振周波数
微調整螺子、Vモ−ドの共振周波数微調整螺子53及び
54、モ−ド間結合調整螺子、結合ル−プ72及び92、端子
8及び102 より成る誘電体共振器、即ち、帯域通過ろ波
器における通過域の中心波長をλ2 に選ぶと共に、外部
導体の円筒状側壁11側に設けられた結合ル−プ71の長
さ、即ち、結合ル−プ71の接地端部から結合ル−プ71
72との結合点までの長さを、電気長で、外部導体の円筒
状側壁12側に設けられた帯域通過ろ波器の中心波長λ2
のほぼ1/4 に形成すると共に、外部導体の円筒状側壁12
側に設けられた結合ル−プ72の長さ、即ち、結合ル−プ
72の接地端部から結合ル−プ72と71との結合点までの長
さを、電気長で、外部導体の円筒状側壁11側に設けられ
た帯域通過ろ波器の中心波長λ1 のほぼ1/4 に形成する
ことによって、波長λ1 及びλ2 の2波の分波器又は合
波器として作動させることができる。図3は、図1に示
した本発明分波器又は合波器の等価回路図で、Q11 及び
Q12は隔壁15の左側におけるデュアルモ−ド共振器が形
成する共振回路、Q21 及びQ2 2 は隔壁15の右側における
デュアルモ−ド共振器が形成する共振回路、T101及びT
102は出力(又は入力)端子、T8は共通の入力(又は出
力)端子である。
【0007】図1には、隔壁15の左右両側に各1個のデ
ュアルモ−ド共振器、即ち、各2個の共振回路を設けた
場合を例示したが、共振器の数は適宜増加して本発明を
実施することができる。又、図1には、共振素子21及び
22の各一端部を円板状支持体31及び32によって支持する
ように形成した場合を例示したが、帯域通過ろ波器を構
成する共振器の共振周波数が低く、したがって、共振素
子21及び22が大型で重量が大なる場合には、共振素子の
両端部を円板状支持体によって支持させることにより、
電気的機械的に安定に支持させることができる。図4
は、隔壁15の左側に2個のデュアルモ−ド共振器、即
ち、4個の共振回路より成る帯域通過ろ波器を設けると
共に、各共振素子の両端部を円板状支持体で支持させた
実施例を示す断面図[図1(a)と同様の断面図]で、
23はH01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子、33、34及び35は支
持体で、円板状支持体31と同様の材質、形状より成り、
共振素子21及び23と円板状支持体33ないし35との結合態
様、外部導体の円筒状側壁11及び16と円板状支持体33
いし35との結合態様を、共振素子21と円板状支持体31
の結合態様、外部導体の円筒状側壁11と円板状支持体31
との結合態様と同様にして、共振素子21及び23の各両端
部を円板状支持体31、33及び34、35によって支持するよ
うに形成してある。55及び56はVモ−ドの共振周波数微
調整素子で、例えば外部導体の円筒状側壁16に螺合させ
た金属螺子より成る。12は出力(又は入力)結合ル−
プ、13は出力(又は入力)端子、17は導体板より成る隔
壁、14は結合孔である。他の符号及び構成は図1と同様
で、又、図4には示していないが、Vモ−ドの共振周波
数微調整素子51及び52と組をなすHモ−ドの共振周波数
微調整素子及びモ−ド間結合調整素子を設けること、V
モ−ドの共振周波数微調整素子55及び56と組をなすHモ
−ドの共振周波数微調整素子及びモ−ド間結合調整素子
を設けること、Hモ−ドの共振周波数微調整素子とVモ
−ドの共振周波数微調整素子との交角を直角に定め、H
モ−ドの共振周波数微調整素子とモ−ド間結合調整素子
との交角を45°に選ぶこと等は図1について説明したと
同様である。更に、図4には示していないが、隔壁15
右側にも隔壁15の左側に設けた帯域通過ろ波器と同様構
成の帯域通過ろ波器を設けてある。尚、図1及び図4に
は、出力(又は入力)結合素子91、92及び12をル−プで
形成した場合を例示してあるが、プロ−ブ等の容量結合
素子で形成しても本発明を実施することができる。図5
は、図4における隔壁17に設けた結合孔14の形状の一例
を示す図である。
【0008】図4における結合ル−プ71に入力電流が流
れると、結合ル−プ71の周りに発生した磁界が共振素子
23と磁気結合して図6(a)に示すような電磁界を生ず
る。図6において、矢印を付した実線は電界を、矢印を
付した破線は磁界を、それぞれ表わす。共振素子23に関
連するモ−ド間結合調整素子の管内挿入長を適当に調整
すると、図6(b)に示す電磁界が発生し、更に、この
電磁界によって図6(c)に示す電磁界が励振される。
したがって、共振素子23に関連するHモ−ドの共振周波
数微調整素子の管内挿入長を適宜調整すると共に、Vモ
−ドの共振周波数微調整素子55及び56の管内挿入長を適
宜調整することによって、デュアルモ−ドの共振が行わ
れる。図6(c)に示した電磁界は結合孔14を励振し、
共振素子21を備えた共振器内に図6(d)に示す電磁界
を発生させる。共振素子21に関連するモ−ド間結合調整
素子の管内挿入長を適当に調整すると、図6(e)に示
す電磁界が発生し、更に、この電磁界によって図6
(f)に示す電磁界が発生する。したがって、共振素子
21に関連するHモ−ドの共振周波数微調整素子の管内挿
入長を適宜調整すると共に、Vモ−ドの共振周波数微調
整素子51及び52の管内挿入長を適宜調整することによっ
て、デュアルモ−ドの共振が行われ、図6(f)に示し
た電磁界は結合ル−プ12と結合し、出力端子13から出力
される。図6(a)に示した電磁界と図6(f)に示し
た電磁界は、隔壁17に穿った結合孔14の横方向の短い孔
隙を介して逆相で結合し、有極形の帯域通過ろ波器を構
成する。結合孔14の形状を、例えば縦方向のみの矩形状
又は縦方向の細長い楕円形状に形成するか、縦方向の孔
隙の長さと横方向の孔隙の長さの比を適当にすることに
よって、図6(a)に示した電磁界と図6(f)に示し
た電磁界を結合させることなく、無極形帯域通過ろ波器
を構成することができる。尚、結合ル−プ71及び72の各
長さと、隔壁15の左右に形成される帯域通過ろ波器の通
過域における中心波長との関係は、図1に示した実施例
の場合と同様である。
【0009】図1又は図4に示した隔壁15の左右に設け
た帯域通過ろ波器を無極形の帯域通過ろ波器に形成し、
通過域がチェビシェフ特性となるように構成した場合、
その伝送特性は、次式で求めることができる。
【数1】 L:伝送損失 Tn(x):チェビシェフの多項式で、 x<1 の場合、 Tn(x)=cos(n cos-1x) x>1 の場合、 Tn(x)=cosh(n cosh-1x) x:基準化リアクタンスで、
【数2】 f0 :帯域通過ろ波器の通過域における中心周波数 f:任意の伝送周波数 BWr:帯域通過ろ波器の許容通過周波数帯域幅 S:通過帯域内における許容電圧定在波比(VSWR)
【0010】図4に示した隔壁15の左右に設けた帯域通
過ろ波器を有極形の帯域通過ろ波器に形成し、通過域が
チェビシェフ特性となるように構成した場合、その伝送
特性は、次式で求めることができる。
【数3】 図4に示したように回路次数nが4、即ち、nが偶数の
場合は、
【数4】 次数nが奇数の場合は、
【数5】 fp:許容電圧定在波比を与えるバンドエッジの周波数 上式においてReは実数部をとるの意、Imは虚数部をとる
の意である。
【0011】
【発明の効果】本発明は、図1に示した実施例のよう
に、H01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子21及び22の支持体と
してセラミックス、例えばアルミナ磁器のうち、共振素
子21及び22の誘電率より適宜低い誘電率を有する材質よ
り成る円板状支持体31及び32を用いることによって次の
ような効果を呈させることができる。即ち、円板状支持
体31及び32を形成するセラミックス、特にアルミナ磁器
は、機械的強度が高く、線膨張係数が小で、温度変化に
よる誘電率の変化が小であるから、共振素子21及び22
支持が機械的電気的に極めて安定で、又、アルミナ磁器
は熱伝導度が良好なため、共振素子21及び22における電
力損失により生ずる発熱は、円板状支持体31及び32を介
して外部導体に伝達され、外部導体から効果的に放熱さ
れるので、共振器を構成する各素子の温度上昇に基づく
変形による共振周波数の変動が極めて小である。特に、
図4に示した実施例においては、共振素子21及び23の各
両端部を円板状支持体31、33及び34、35によって支持す
るように構成してあるため、共振周波数が低く、したが
って、共振素子21及び23が大型で重量が大なる場合にも
機械的電気的に安定に支持することが可能で、又、使用
電力が大で、共振素子21及び23における損失電力により
生ずる発熱が大なる場合、図1に示した実施例の2倍の
数の円板状支持体31ないし35を介して前記発熱を外部導
体に伝達して効果的に放熱するから、共振素子における
温度上昇が低く抑えられることとなる。図8に示した従
来の分波器においては、2個の帯域通過ろ波器を共通の
空中線等への接続端子TCへ接続するための外付け接続線
L1及びL2を必要とすると共に、接続端子の数が端子TC
含めて5個必要で、全体の構成が比較的複雑大型となる
に対して、本発明分波器においては、2個の帯域通過ろ
波器を、実質的に共通の外部導体に内装すると共に、図
8に示した従来の分波器における端子TCに対応する共通
の接続端子8を、実質的に共通の外部導体の円筒状側壁
に取り付けることにより、図8に示した従来の分波器に
おける外付け接続線L1及びL2並びに外付け接続線L1及び
L2の各一端が接続される端子、即ち、図7(a)におけ
る例えば端子17を省いて全体の構成を比較的簡潔小型に
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】本発明分波器の作動説明のための電磁界分布図
である。
【図3】本発明分波器の等価回路図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【図5】本発明分波器を構成する帯域通過ろ波器におけ
る段間結合孔の一例を示す図である。
【図6】本発明分波器の作動説明のための電磁界分布図
である。
【図7】従来の共振器を示す図である。
【図8】従来の分波器を示す図である。
【符号の説明】
11、12、16 外部導体の円筒状側壁 13、14 外部導体の端壁 15、17 隔壁 21〜23 共振素子 31〜35 円板状支持体 41、44 Hモ−ドの共振周波数微調整螺子 51〜55 Vモ−ドの共振周波数微調整螺子 61、62 モ−ド間結合調整螺子 71、72 入力(又は出力)結合ル−プ 8 共通の入力(又は出力)端子 91、92 出力(又は入力)結合ル−プ 101 、102 出力(又は入力)端子 11 孔隙 12 出力(又は入力)結合ル−プ 13 出力(又は入力)端子 14 結合孔 2 共振素子 9 出力(又は入力)結合ル−プ 10 出力(又は入力)端子 151 、152 支持体 16 入力(又は出力)結合ル−プ 17 共通の入力(又は出力)端子 TC 共通の空中線等への接続端子 TB 接続点 L1、L2 接続線 BPF1、BPF2 帯域通過ろ波器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の端壁を除いた有底筒状の第1及び第
    2の外部導体の各内部に、アルミナ磁器より成る円板状
    支持体によって支持されたH01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素
    子、Hモ−ド及びVモ−ドの各共振周波数微調整素子、
    モ−ド間結合調整素子及び出力(又は入力)端子に接続
    される出力(又は入力)結合素子を設け、前記第1及び
    第2の外部導体の各開放端部を向き合わせ、その間に導
    体板より成る隔壁を介在させて一体に結合し、前記第1
    及び第2の外部導体に各内装した入力(又は出力)結合
    ル−プを、前記隔壁の一部に設けた孔隙を通して共通の
    入力(又は出力)端子に接続すると共に、前記第1の外
    部導体に内装した前記入力(又は出力)結合ル−プの長
    さを電気長で、前記第2の外部導体側に形成される帯域
    通過ろ波器の通過域における中心波長のほぼ1/4 に形成
    し、前記第2の外部導体に内装した前記入力(又は出
    力)結合ル−プの長さを電気長で、前記第1の外部導体
    側に形成される帯域通過ろ波器の通過域における中心波
    長のほぼ1/4 に形成し、前記第1の外部導体側に形成さ
    れる帯域通過ろ波器の通過域における中心波長と、前記
    第2の外部導体側に形成される帯域通過ろ波器の通過域
    における中心波長とを互いに異ならせたことを特徴とす
    る分波器。
  2. 【請求項2】第1及び第2の外部導体に各内装されたH
    01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子、Hモ−ド及びVモ−ドの
    各共振周波数微調整素子、モ−ド間結合調整素子より成
    る共振器構成素子の組を、第1及び第2の外部導体の各
    軸方向に適宜間隔を隔てて各複数組内装し、隣接するH
    01テ゛ルタモ−ド誘電体共振素子間に介在させた導体板より
    成る隔壁に設けた結合孔を介して隣接するH01テ゛ルタモ−
    ド誘電体共振素子を電界結合させて成る請求項1に記載
    の分波器。
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