JPH1129784A - ディーゼルエンジン用潤滑油組成物 - Google Patents
ディーゼルエンジン用潤滑油組成物Info
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- JPH1129784A JPH1129784A JP18672697A JP18672697A JPH1129784A JP H1129784 A JPH1129784 A JP H1129784A JP 18672697 A JP18672697 A JP 18672697A JP 18672697 A JP18672697 A JP 18672697A JP H1129784 A JPH1129784 A JP H1129784A
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Abstract
負荷で、長時間連続運転されるディーゼルエンジンを、
安定した状態で稼働させ得るディーゼルエンジン用潤滑
油組成物を提供すること。 【解決手段】 100℃の動粘度が5〜40mm2 /s
の潤滑油基油に、組成物全量基準で、(1)過塩素酸法
による全塩基価が60〜200mgKOH/gのアルカ
リ土類金属サリシレート1〜30質量%、(2)過塩素
酸法による全塩基価が100〜450mgKOH/gの
アルカリ土類金属フェネート1〜30質量%を含有する
ディーゼルエンジン用潤滑油組成物を用いる。
Description
用潤滑油組成物、特に陸上用および船舶用のディーゼル
エンジン用として有用な潤滑油組成物に関する。本発明
によれば、潤滑油の清浄性、耐熱性および酸化安定性を
向上し、且つ潤滑油の寿命を延長したディーゼルエンジ
ン用潤滑油組成物を提供することができる。
に比べて燃焼圧力が高いため燃焼室内が高温となり、潤
滑油にとって厳しい環境になる。またディーゼルエンジ
ンはガソリンエンジンと燃焼過程が異なるため不完全燃
焼が起こり易く、煤や燃焼残渣の発生が多い。このた
め、ディーゼルエンジン油では煤、燃焼残渣、潤滑油の
劣化物などの固形分が混入することは避けられない。
混入すると潤滑上のトラブルを起こすおそれがある。例
えば、これらの不溶分はピストン周りや高温の摺動部に
堆積したり、潤滑油の粘度を増加させ、摩耗や動力損失
を増大するといった問題を引き起こし、またオイルフィ
ルターの目詰まり速度を早めるなど潤滑上のトラブルが
発生する。このため、これらの問題を潤滑油側から解決
することが望まれていた。
どの不溶解な固形物を清浄分散剤によって潤滑油中に微
細且つ均一に分散させる方法や、この考えとは全く正反
対の考え方に基ずいた方法、すなわち、不溶解な固形物
を沈降や堆積が起こらない程度に凝集させて粗大化し、
フィルターで捕捉・除去する方法が提案されている。
は、煤など燃焼残渣物の粒径、分散性を重視した潤滑油
で対処しているため、潤滑油の酸化安定性、耐熱性、清
浄性などの性能が充分でなく、十分に満足できる結果が
得られるものではなかった。特に近年の高効率化の進ん
だ各種ディーゼル機関ではこれらの問題の解決が大きな
技術的な課題の一つになっていた。
ら従来の潤滑油の欠点を除き、清浄性、耐熱性、酸化安
定性に優れ、潤滑油の寿命を大幅に延長し、経済的利益
を最大限に享受できるディーゼルエンジン用潤滑油組成
物を提供することにある。
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の全塩基価
を有するアルカリ土類金属系サリシレートとアルカリ土
類金属系フェネートを特定の比率で併用した潤滑油組成
物が優れた清浄性、耐熱性および酸化安定性を有し、特
に清浄性と耐熱性はその性能が長期間持続することを見
いだし、本発明を完成するに至った。
度が5〜40mm2 /sである潤滑油基油に、組成物全
量基準で、(1)過塩素酸法による全塩基価が60〜2
00mgKOH/gであるアルカリ土類金属サリシレー
ト1〜30質量%、および(2)過塩素酸法による全塩
基価が100〜450mgKOH/gであるアルカリ土
類金属フェネート1〜30質量%を含有してなるディー
ゼルエンジン用潤滑油組成物を提供するものである。
する。本発明で使用する基油は、100℃における動粘
度が5mm2 /s以上、好ましくは10mm2 /s以上
であり、かつ40mm2 /s以下、好ましくは35mm
2 /s以下である。基油の100℃における動粘度が5
mm2 /s未満である場合は清浄性、耐熱性などが劣る
ため好ましくなく、また基油の100℃における動粘度
が40mm2 /sを超える場合には酸化安定性、耐熱性
などが劣るため好ましくない。
限されるものではないが、80以上、好ましくは90以
上であることが望ましい。
されるものではなく、通常潤滑油の基油として使用され
ているものであれば鉱油系、合成系を問わず使用でき
る。
を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、
溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触
脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理などの精製処
理などを適宜組み合わせて精製したパラフィン系、ナフ
テン系などの油が使用できる。
ば、ポリα−オレフィン(ポリブテン、1−オクテンオ
リゴマー、1−デセンオリゴマーなど)またはその水素
化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ジエス
テル(ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキ
シルアジペート、ジ−3−エチルヘキシルアジペート、
ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ
−2−エチルヘキシルセバケートなど)、ポリエステル
(トリメリット酸エステルなど)、ポリオールエステル
(トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロー
ルプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2
−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラル
ゴネートなど)、ポリオキシアルキレングリコール、ジ
アルキルジフェニルエーテル、ポリフェニルエーテルな
どが使用できる。なお、これらの基油は単独でも、2種
以上任意の割合で組み合わせて使用してもよい。
ト[以下、成分(1)という]は過塩素酸法による全塩
基価が60mgKOH/g以上、好ましくは140mg
KOH/g以上であり、かつ200mgKOH/g以
下、好ましくは190mgKOH/g以下であることが
肝要である。全塩基価が60mgKOH/g未満である
場合は清浄剤の所要添加量が多くなるため、中和反応で
生成する多量の石けん基成分により酸化安定性が低下す
るため好ましくなく、また全塩基価が200mgKOH
/gを超える場合は耐熱性と酸化安定性が低下するため
好ましくない。アルカリ土類金属としてはカルシウム、
マグネシウムおよびバリウムが挙げられるが、これらの
中でも特にカルシウムおよびマグネシウムが好ましい。
リシレートとしては過塩素酸法による全塩基価が60〜
200mgKOH/gという範囲を満たしている限りに
おいて、どのような製法で得られたものでもよいが、い
わゆる塩基性サリシレート、炭酸塩過塩基性(超塩基
性)サリシレートおよびホウ酸塩過塩基性(超塩基性)
サリシレートが挙げられ、具体的には例えば、炭素数1
2〜30、好ましくは14〜18のアルキル基を1〜2
個有するアルキルサリチル酸を、元素イオウの存在下ま
たは不存在下で、アルカリ土類金属塩基(アルカリ土類
金属の酸化物や水酸化物など)と反応させることにより
得られる、いわゆる中性(正塩)アルカリ土類金属サリ
シレートと、過剰のアルカリ土類金属の塩や塩基を水の
存在下で加熱することにより得られる、いわゆる塩基性
アルカリ土類金属サリシレート;炭酸ガスの存在下で中
性アルカリ土類金属サリシレートをアルカリ土類金属の
塩基と反応させることにより得られる、いわゆる炭酸塩
過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属サリシレート;
中性アルカリ土類金属サリシレートをアルカリ土類金属
の塩基ならびにホウ酸または無水ホウ酸などのホウ酸化
合物と反応させたり、または炭酸塩過塩基性(超塩基
性)アルカリ土類金属サリシレートとホウ酸または無水
ホウ酸などのホウ酸化合物を反応させることによって製
造される、いわゆるホウ酸塩過塩基性(超塩基性)サリ
シレート;およびこれらの混合物などが挙げられる。
としては、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘン
イコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル
基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル
基、オクタコシル基、ノナコシル基およびトリアコンチ
ル基が挙げられ、これらの中でもテトラデシル基、ペン
タデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基およびオ
クタデシル基が好ましい。
物における成分(1)の含有量は、潤滑油組成物全量を
基準として、下限が1質量%、好ましくは1.5質量
%;上限が30質量%、好ましくは25質量%である。
成分(1)の含有量が1質量%未満である場合は清浄性
が劣るため好ましくなく、また成分(1)の含有量が3
0質量%を超える場合は耐熱性が劣るため好ましくな
い。
[以下、成分(2)という]は過塩素酸法による全塩基
価が100mgKOH/g以上、好ましくは230mg
KOH/g以上であり、かつ450mgKOH/g以
下、好ましくは300mgKOH/g以下であることが
肝要である。全塩基価が100mgKOH/g未満であ
る場合は、清浄剤の所要添加量が多くなるため、フェネ
ートの石けん基成分であるアルキルフェノール類が潤滑
油中に多量に含まれることになり、酸化安定性が低下す
るため好ましくなく、また、全塩基価が450mgKO
H/gを超える場合は、フェネート自体の酸化安定性が
劣り、また、加水分解安定性が悪く、スラッジを生成し
易くなるため好ましくない。
グネシウムおよびバリウムが挙げられるがこれらの中で
も特にカルシウムおよびマグネシウムが好ましい。
ェネートとしては過塩素酸法による全塩基価が100〜
450mgKOH/gという範囲を満たしている限りに
おいてはどのような製法で得られたものでもよいが、い
わゆる塩基性フェネート、炭酸塩過塩基性(超塩基性)
フェネートおよびホウ酸塩過塩基性(超塩基性)フェネ
ートが挙げられ、具体的には例えば、炭素数6〜50、
好ましくは12〜40の直鎖または分枝アルキル基を1
〜2個有するアルキルフェノールまたはアルキルフェノ
ールとホルムアルデヒドのマンニッヒ反応生成物を、元
素イオウの存在下または不存在下で、アルカリ土類金属
塩基(アルカリ土類金属の酸化物や水酸化物など)と反
応させることにより得られる、いわゆる中性(正塩)ア
ルカリ土類金属フェネートと、過剰のアルカリ土類金属
の塩や塩基を水の存在下で加熱することにより得られ
る、いわゆる塩基性アルカリ土類金属塩基性フェネー
ト;炭酸ガスの存在下で中性アルカリ土類金属フェネー
トをアルカリ土類金属の塩基と反応させることにより得
られる、いわゆる炭酸塩過塩基性(超塩基性)アルカリ
土類金属フェネート;中性アルカリ土類金属フェネート
をアルカリ土類金属の塩基ならびにホウ酸または無水ホ
ウ酸などのホウ酸化合物と反応させたり、または炭酸塩
過塩基性(超塩基性)アルカリ土類金属フェネートとホ
ウ酸または無水ホウ酸などのホウ酸化合物を反応させる
ことによって製造される、いわゆるホウ酸塩過塩基性
(超塩基性)フェネート;およびこれらの混合物などが
挙げられる。
としてはヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、
イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル
基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル
基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、
トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコ
ンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチ
ル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル
基、ヘプタトリアコンチル基、オクタトリアコンチル
基、ノナトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテ
トラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコン
チル基、テトラテトラコンチル基、ペンタテトラコンチ
ル基、ヘキサテトラコンチル基、ヘプタテトラコンチル
基、オクタテトラコンチル基、ノナテトラコンチル基お
よびペンタコンチル基が挙げられ、これらの中でもドデ
シル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル
基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル
基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコ
シル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル
基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル
基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコン
チル基、ドトリアコンチル基、トリトリアコンチル基、
テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘ
キサトリアコンチル基、ヘプタトリアコンチル基、オク
タトリアコンチル基、ノナトリアコンチル基およびテト
ラコンチル基が好ましい。
組成物における成分(2)の含有量は、潤滑油組成物全
量を基準として、下限が1質量%、好ましくは1.5質
量%;上限が30質量%、好ましくは15質量%であ
る。成分(2)の含有量が1質量%未満である場合は耐
熱性が低下するため好ましくなく、また成分(2)の含
有量が30質量%を超える場合は清浄性が低下するため
好ましくない。
基価とはJIS K 2501(1996)の「石油製
品及び潤滑油−中和価試験方法」に規定する方法に準拠
して測定される値を意味する。
物における成分(1)と成分(2)を合わせた好適な含
有量は、当該ディーゼルエンジンで使用する燃料の質、
特に硫黄分や残留炭素成分により異なるが、成分(1)
と成分(2)の合計含有量が潤滑油組成物全量を基準と
して2質量%以上、好ましくは3質量%以上であり、か
つ50質量%以下、好ましくは30質量%以下であるこ
とが望ましい。
質量%以上とすることによって、酸腐食摩耗やシリンダ
ーやピストンへのカーボンの付着を防止することができ
る。また、成分(1)と成分(2)の合計含有量を50
質量%以下とすることによって、潤滑油中に含まれる金
属成分の燃焼による生成物のシリンダヘッドやピストン
ヘッドへの堆積を回避することができる。
物は上記の成分(1)及び成分(2)のみでも十分な清
浄性および耐熱性を有するものであるが、さらに(3)
アルケニルこはく酸イミド系無灰分散剤[以下、成分
(3)という]を含有することによって、高温に於ける
清浄性をさらに高めることができる。
酸イミド系無灰分散剤としては、以下の一般式(1)で
表されるモノイミド、以下の一般式(2)で表されるビ
スイミド、あるいはこれらをカルボン酸またはホウ素化
合物で変成したものが挙げられる。
酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、
ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデ
カ酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペ
ンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸などの
炭素数1〜18のカルボン酸、好ましくは酢酸、プロパ
ン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸およびヘプタ
ン酸の炭素数2〜7のカルボン酸が挙げられる。
無水物、ハロゲン化ホウ素、ホウ酸エステル、ホウ酸ア
ミド、酸化ホウ素などが挙げられる。
なっていてもよく、数平均分子量500〜5000、好
ましくは900〜3500のアルキル基又はアルケニル
基、好ましくはポリブテニル基などのポリアルケニル基
やエチレン−プロピレン共重合体基を、aおよびbは個
別に2〜5、好ましくは4〜5の整数を示す。モノイミ
ドおよびビスイミドは、ポリアルケニルコハク酸とポリ
アミンを反応させることによって得ることができる。こ
こでいうポリアミンとしてはジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペ
ンタエチレンヘキサミンなどが挙げられる。
物における成分(3)の含有量は、潤滑油組成物全量を
基準として、窒素濃度換算で0.005質量%以上、好
ましくは0.01質量%以上であり、かつ0.2質量%
以下、好ましくは0.1質量%以下であることが望まし
い。
物は上記の成分(1)及び成分(2)のみでも十分な錆
止め性能を有するものであるが、さらに(4)錆止め剤
[以下、成分(4)という]を含有することによって錆
止め性能をさらに高めることができる。
してはアルケニルコハク酸エステルやソルビタンアルキ
ルエステルなどのエステル系錆止め剤および/またはポ
リエーテル系の錆止め剤が挙げられる。
しては、無水マレイン酸に数平均分子量500〜200
0のポリオレフィンを反応させて合成したアルケニルコ
ハク酸、例えばポリブテンを反応させて合成したポリブ
テニルコハク酸に、ペンタエリスリトールなどの多価ア
ルコールやエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
などのオリゴメリゼーションで合成されるポリアルキレ
ングリコールを反応させて得られるエステルで、モノま
たはジ置換体がある。
以下の一般式(3)で表されるものが挙げられる。
基であり、具体的にはドデシル基、トリデシル基、テト
ラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタ
デシル基、オクタデシル基が挙げられる。
表例としては、ポリアルキレングリコール単位を分子構
造中に含む化合物が挙げられ、具体的にはポリオキシエ
チレングリコールモノアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレングリコールモノアリールエーテル、ポリオキシエ
チレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、アル
キレンジアミンのポリオキシアルキレン付加物およびポ
リオキシエチレンソルビタンアルキルエステルが挙げら
れる。
モノアルキルエーテルとしては以下の一般式(4)で表
されるものが挙げられる。
基であり、具体的にはドデシル基、トリデシル基、テト
ラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタ
デシル基、オクタデシル基が挙げられ、cは2〜10、
好ましくは3〜7の整数である。
リールエーテルとしては以下の一般式(5)で表される
ものが挙げられる。
であり、具体的にはノニル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基が挙げられ、dは2〜10、好ましくは
3〜7の整数である。
ピレンブロック共重合体としては以下の一般式(6)で
表されるものが挙げられる。
50、好ましくは15〜40の整数を、gは2〜10の
整数をそれぞれ表し、e+f+gは20〜70、好まし
くは15〜60である。
キレン付加物としては以下の一般式(7)で表されるも
のが挙げられる。
ン基であり、エチレン基またはプロピレン基が挙げら
れ、特にエチレン基が好ましい。またh、i、j、k、
l、m、nおよびpは、それぞれ同一であっても異なっ
ていてもよく、10〜20の整数を表す。また、h+
i、j+k、l+mおよびn+pはそれぞれ30以下で
ある。アルキレンジアミンのポリオキシアルキレン付加
物は数平均分子量1000〜6000、好ましくは15
00〜4000であることが望ましい。
ルエステルとしては以下の一般式(8)で表されるもの
が挙げられる。
基であり、具体的にはドデシル基、トリデシル基、テト
ラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタ
デシル基、オクタデシル基が挙げられる。またq、rお
よびsはそれぞれ2〜20の整数を表す。
物における成分(4)の含有量は、潤滑油組成物全量を
基準として、0.05質量%以上、好ましくは0.1質
量%以上であり、かつ1質量%以下、好ましくは0.5
質量%以下であることが望ましい。
物は上記の成分(1)及び成分(2)のみでも十分な酸
化安定性及び耐摩耗性を有するものであるが、さらに
(5)ジハイドロカルビルジチオリン酸亜鉛[以下、成
分(5)という]を含有することによって酸化安定性及
び耐摩耗性をさらに高めることができる。
ン酸亜鉛とは、下記の一般式(9)で表される化合物で
ある。
R12は、別個に、炭素数1〜18の炭化水素基を示して
いる。このR9 、R10、R11およびR12で表される炭化
水素基としては、具体的には例えば、別個に、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、直鎖または分枝のペンチル基、直鎖または
分枝のヘキシル基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖
または分枝のオクチル基、直鎖または分枝のノニル基、
直鎖または分枝のデシル基、直鎖または分枝のウンデシ
ル基、直鎖または分枝のドデシル基、直鎖または分枝の
トリデシル基、直鎖または分枝のテトラデシル基、直鎖
または分枝のペンタデシル基、直鎖または分枝のヘキサ
デシル基、直鎖または分枝のヘプタデシル基、直鎖また
は分枝のオクタデシル基などの炭素数1〜18のアルキ
ル基;直鎖または分枝のブテニル基、直鎖または分枝の
ペンテニル基、直鎖または分枝のヘキセニル基、直鎖ま
たは分枝のヘプテニル基、直鎖または分枝のオクテニル
基、直鎖または分枝のノネニル基、直鎖または分枝のデ
セニル基、直鎖または分枝のウンデセニル基、直鎖また
は分枝のドデセニル基、直鎖または分枝のトリデセニル
基、直鎖または分枝のテトラデセニル基、直鎖または分
枝のペンタデセニル基、直鎖または分枝のヘキサデセニ
ル基、直鎖または分枝のヘプタデセニル基、直鎖または
分枝のオクタデセニル基などの炭素数4〜18のアルケ
ニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
ヘプチル基などの炭素数5〜7のシクロアルキル基;メ
チルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全
ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル
基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチ
ル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシ
ル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を
含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異
性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造
異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシ
クロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエ
チルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、ジ
エチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)な
どの炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基;フェ
ニル基、ナフチル基などのアリール基:トリル基(全て
の構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体
を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、直鎖または分枝のプロピルフェニル基(全ての構
造異性体を含む)、直鎖または分枝のブチルフェニル基
(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のペンチ
ルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または
分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含
む)、直鎖または分枝のヘプチルフェニル基(全ての構
造異性体を含む)、直鎖または分枝のオクチルフェニル
基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のノニ
ルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または
分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、
直鎖または分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異
性体を含む)、直鎖または分枝のドデシルフェニル基
(全ての構造異性体を含む)などの炭素数7〜18の各
アルキルアリール基;ベンシル基、フェニルエチル基、
フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む)、フ
ェニルブチル基(ブチル基の異性体を含む)、フェニル
ペンチル基(ペンチル基の異性体を含む)、フェニルヘ
キシル基(ヘキシル基の異性体を含む)などの炭素数7
〜12の各アリールアルキル基などが挙げられる。
は、酸素に結合する部分の炭素原子が第1級炭素であ
る、いわゆるプライマリーのアルキル基やアルケニル基
でもよく、当該炭素原子が第2級である、いわゆるセカ
ンダリーのアルキル基やアルケニル基でもよく、さらに
当該炭素原子が第3級である、いわゆるターシャリーの
アルキル基やアルケニル基でもよい。
およびR12で表される炭化水素基としては、摩擦低減性
および摩耗防止性に優れる点から、別個に、直鎖状また
は分枝状の、炭素数1〜18のアルキル基が好ましい。
て、一般式(9)で表される異なる構造を有する2種以
上のジハイドロカルビルジチオリン酸亜鉛の、任意の混
合割合を用いることもできるのは当然のことである。
ン酸亜鉛として特に好ましいものとしては、具体的には
例えば、ジイソプロピルジチオリン酸亜鉛、ジイソブチ
ルジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ブチルジチオリン酸
亜鉛、ジ−sec−ペンチルジチオリン酸亜鉛、ジ−n
−ヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ヘキシルジ
チオリン酸亜鉛、ジ−n−オクチルジチオリン酸亜鉛、
ジ−2−エチルヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−デ
シルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−ドデシルジチオリン酸
亜鉛、ジイソトリデシルジチオリン酸亜鉛、およびこれ
らの混合物などを挙げることができる。
物における成分(5)の含有量は、潤滑油組成物全量を
基準として、リン濃度換算で0.01質量%以上、好ま
しくは0.02質量%以上であり、かつ0.15質量%
以下、好ましくは0.1質量%以下であることが望まし
い。
物は上記の成分(1)及び成分(2)のみでも十分な清
浄性、耐熱性、酸化安定性、錆止め性および耐摩耗性を
有するものであるが、さらに成分(3)のアルケニルこ
はく酸イミド系無灰分散剤、成分(4)の錆止め剤0.
05〜1.0質量%およびリン濃度換算で0.01〜
0.15質量%の成分(5)のジハイドロカルビルジチ
オリン酸亜鉛を含有することによって、清浄性、耐熱
性、酸化安定性、耐摩耗性、錆止め性をさらに高めるこ
とができる。
物は、それ自体でもディーゼルエンジン油として優れた
性能を備え、特に清浄性能、耐熱性能が長時間維持され
るが、これらの各種の性能をさらに高める目的で、公知
の潤滑油添加剤を単独で、または数種類組み合わせた形
で、本発明のディーゼルエンジン用潤滑油組成物に配合
することができる。
の具体例としては例えば、酸化防止剤、粘度指数向上
剤、流動点降下剤、無灰分散剤、摩耗防止剤、摩擦低減
剤、抗乳化剤などのディーゼルエンジン油性能を付与す
るのに効果的な添加剤が挙げられる。
香族アミン系の酸化防止剤が挙げられ、具体例として
は、4,4−メチレンビス(2,6−ジ−tert−フ
ェノール、4,4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチ
ルフェノール)、4,4−ビス(2−メチル6−ter
t−ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス(4−
エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4−
ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、4,4−イソプロピリデンビス(2,6−
ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2−メチレン
ビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2−
イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、
2,2−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシ
ルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4
−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert
−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−α−ジメ
チルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−
ブチル(N,N−ジメチルアミノメチルフェノール)、
4,4−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチル
フェノール)、2,2−チオビス(4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)スルフィ
ド、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)スルフィド、2,2−ジチオ−ジエチレ
ンビス[3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェノール)プロピオネート]、トリデシル−3
−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラ
キス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3
−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネ−トなどを挙げることができる。
としては、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフ
ェニル−α−ナフチルアミン、ジアルキルジフェニルア
ミン、N,N −ジフェニル−p−フェニレンジアミン
などを挙げることができる。上記のこれらの化合物は単
独使用は勿論、混合して使用することができる。
タアクリレート、ポリイソブチレン、エチレン−プロピ
レン系共重合体、スチレン−ジエン共重合体などを挙げ
ることができ、これら化合物は必要に応じて、単独は勿
論、混合して配合することができる。
有機亜リン酸エステル、脂肪酸、脂肪酸エステルなどが
挙げられる。
フェート、モリブデンチオカーバメートなどが挙げられ
る。
物は、陸用ディーゼルエンジン、舶用ディーゼルエンジ
ンなどの潤滑油として好ましく使用することができる。
よりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより
なんら限定されるものではない。
ンジン油の性能を以下に示す性能評価試験によって評価
した。
の評価は、メイテック社製四連式装置(25B19−4
型)を用いて行った。具体的には、日本テストパネル工
業(株)製テストピース(アルミムウム版サンドブラス
ト仕上げ、3.4¢,6.1×37.1×87.6m
m)を用い、パネル温度320℃、油温100℃で、ス
プラッシュ時間15秒、停止時間45秒のサイクルで2
4時間試験した。試験終了後、パネルを石油エーテルで
洗浄、脱油し、乾燥後、付着したコーキング物を秤量
し、その重量で評価した。
浄性は、キャタピラー・1G2エンジン試験で評価し
た。使用したエンジンは、1気筒、排気量2.2L、ボ
ア130mm、ストローク165mmのものである。運
転条件は、エンジン回転数1800rpm(±10rp
m)、燃料消費18.5〜18.8sec/50cm
3 、吸気圧力78.0Kpa、吸入吸気温度124℃、
ジャケット出口水温88℃、油温96℃で、燃料はJI
S2号軽油、運転時間120時間で行った。清浄性は、
第1リング溝カーボンの詰まり(Top Groove
Carbon Fill、以下、断りのない限りTG
Fと呼称する、Vol%)をJPI−5R−15−81
Tにより評価した。
明のディーゼルエンジン用潤滑油組成物の性能評価結果
を表1に示す。表1から、実施例1〜7の本発明のディ
ーゼルエンジン用潤滑油組成物は、パネルコーキング試
験における耐熱性の評価において優れた性能を有してい
るだけでなく、キャタピラ1G2エンジン試験で、12
0時間後のピストンの清浄性においても優れた性能を有
していることが分かる。つまり、本発明のディーゼルエ
ンジン油組成物は、耐熱性と清浄性に優れ、高負荷で、
長時間連続運転されるディーゼルエンジンを、安定した
状態で稼働させ得るものである。この様な本発明の効果
は成分(1)に相当するカルシウムサリシレートと成分
(2)に相当するカルシウムフェネートを併用すること
により得られる相乗効果により、初めて実現できたもの
である。このことを以下に、比較例によって説明する。
ェネートを使用せず、金属系清浄剤をCaサリシレート
単独にした表2に組成を示した比較のためのディーゼル
エンジン用潤滑油組成物を調製し、これについてパネル
コーキング試験とキャタピラ1G2エンジン試験を行っ
た。なおこの際、動粘度を実施例1〜3と同等にするた
め鉱油Aと鉱油Bの配合割合を調節し、また塩基価を実
施例1〜3と同等にするためCaサリシレートの量を調
節した。結果を表2に示す。パネルコーキング試験でみ
た耐熱性、キャタピラ1G2エンジン試験によるピスト
ン清浄性はいずれも実施例1、2および3の供試油の性
能を大幅に下回ることが分かる。
リシレートを使用せず、金属系清浄剤をCaフェネート
単独にした表2に組成を示した比較のためのディーゼル
エンジン用潤滑油組成物を調製し、これについてパネル
コーキング試験とキャタピラ1G2エンジン試験を行っ
た。なおこの際、動粘度を実施例1〜3と同等にするた
め鉱油Aと鉱油Bの配合割合を調節し、また塩基価を実
施例1〜3と同等にするためCaフェネートの量を調節
した。結果を表2に示す。パネルコーキング試験でみた
耐熱性、キャタピラ1G2エンジン試験によるピストン
清浄性はいずれも実施例1、2および3の供試油の性能
を大幅に下回ることが分かる。
ートを使用せず、金属系清浄剤をCaサリシレート単独
にした表2に組成を示した比較のためのディーゼルエン
ジン用潤滑油組成物を調製し、これについてパネルコー
キング試験とキャタピラ1G2エンジン試験を行った。
なおこの際、動粘度を実施例4と同等にするため鉱油A
と鉱油Bの配合割合を調節し、また塩基価を実施例4と
同等にするためCaサリシレートの量を調節した。結果
を表2に示す。
タピラ1G2エンジン試験によるピストン清浄性はいず
れも実施例4の供試油の性能を大幅に下回ることが分か
る。さらには、実施例4と比較例3を対比すると本発明
の特徴である成分(1)のCaサリシレートと成分
(2)のCaフェネートを併用することで得られる相乗
効果は、コハク酸イミドやZDTPの併用により、減殺
されることのないことが分かる。
レートを使用せず、金属系清浄剤をCaフェネート単独
にした表2に組成を示した比較のためのディーゼルエン
ジン用潤滑油組成物を調製し、これについてパネルコー
キング試験とキャタピラ1G2エンジン試験を行った。
なおこの際、動粘度を実施例4と同等にするため鉱油A
と鉱油Bの配合割合を調節し、また塩基価を実施例4と
同等にするためCaフェネートの量を調節した。結果を
表2に示す。
タピラ1G2エンジン試験によるピストン清浄性はいず
れも実施例4の供試油の性能を大幅に下回ることが分か
る。さらには、実施例4と比較例4を対比すると本発明
の特徴である成分(1)のCaサリシレートと成分
(2)のCaフェネートを併用することで得られる相乗
効果は、コハク酸イミドやZDTPの併用により、減殺
されることのないことが分かる。
レートを使用せず、金属系清浄剤をCaフェネート単独
にした表2に組成を示した比較のためのディーゼルエン
ジン用潤滑油組成物を調製し、これについてパネルコー
キング試験とキャタピラ1G2エンジン試験を行った。
なおこの際、動粘度を実施例5と同等にするため鉱油
A、鉱油BおよびPAOの配合割合を調節し、また塩基
価を実施例5と同等にするためCaフェネートの量を調
節した。結果を表2に示す。
タピラ1G2エンジン試験によるピストン清浄性はいず
れも実施例5の供試油の性能を大幅に下回ることが分か
る。すなわち、実施例5と比較例5を対比するとポリア
ルファオレフィンを基油の一部に用いたディーゼルエン
ジン用潤滑油組成物においても、本発明の特徴である成
分(1)のCaサリシレートと成分(2)のCaフェネ
ートを併用することで得られる相乗効果は、何ら損なわ
れることなく発揮されていることが分かる。
ートを使用せず、金属系清浄剤をCaサリシレート単独
にした表2に組成を示した比較のためのディーゼルエン
ジン用潤滑油組成物を調製し、これについてパネルコー
キング試験とキャタピラ1G2エンジン試験を行った。
なおこの際、動粘度を実施例6と同等にするため鉱油A
と鉱油Bの配合割合を調節し、また塩基価を実施例6と
同等にするためCaサリシレートの量を調節した。結果
を表2に示す。
タピラ1G2エンジン試験によるピストン清浄性はいず
れも実施例6の供試油の性能を大幅に下回ることが分か
る。すなわち、実施例6と比較例6を対比すると錆び止
め剤として、ポリオキシエチレングリコールモノアルキ
ルアリールエーテルを添加しても本発明の特徴である成
分(1)のCaサリシレートと成分(2)のCaフェネ
ートを併用することで得られる相乗効果は、何ら損なわ
れることなく発揮されていることが分かる。
ートを使用せず、金属系清浄剤をCaサリシレート単独
にした表2に組成を示した比較のためのディーゼルエン
ジン用潤滑油組成物を調製し、これについてパネルコー
キング試験とキャタピラ1G2エンジン試験を行った。
なおこの際、動粘度を実施例7と同等にするため鉱油A
と鉱油Bの配合割合を調節し、また塩基価を実施例7と
同等にするためCaサリシレートの量を調節した。結果
を表2に示す。
タピラ1G2エンジン試験によるピストン清浄性はいず
れも実施例7の供試油の性能を大幅に下回わり、実施例
7と比較例7を対比すると塩基価11レベルのディーゼ
ルエンジン用潤滑油組成物においても、本発明の特徴で
ある成分(1)のCaサリシレートと成分(2)のCa
フェネートを併用することで得られる相乗効果は、何ら
損なわれることなく発揮されていることが分かる。
(JIS K2501,過塩素酸法)が320mgKO
H/gのCaサリシレートを用いた表2に組成を示した
比較のためのディーゼルエンジン用潤滑油組成物を調製
し、これについてパネルコーキング試験とキャタピラ1
G2エンジン試験を行った。なおこの際、動粘度を実施
例1と同等にするため鉱油Aと鉱油Bの配合割合を調節
し、また塩基価を実施例1と同等にするためCaサリシ
レートの量を調節した。結果を表2に示す。
タピラ1G2エンジン試験によるピストン清浄性はいず
れも実施例1の供試油の性能を大幅に下回わり、塩基価
320の超塩基性Caサリシレートを用いた場合、本発
明の特徴である成分(1)のCaサリシレートと成分
(2)のCaフェネートを併用することで得られる相乗
効果は得られないことが分かる。
いては、成分(1)のCaサリシレートと成分(2)の
Caフェネートを特定の割合で組み合わせることが肝要
であり、この様な構成を有することによってのみ、相乗
効果が発現し、耐熱性、清浄性に優れたディーゼルエン
ジン用潤滑油組成物を得ることができたものであり、混
合割合や添加量が本発明の範囲から外れると優れたディ
ーゼルエンジン用潤滑油組成物は得られないものであ
る。
成物は、特定の全塩基価を有するアルカリ土類金属系サ
リシレートと特定の全塩基価を有するアルカリ土類金属
系フェネートを特定の割合で組み合わせることにより発
現する相乗効果により、耐熱性と清浄性の性能を大幅に
向上させたものであり、高負荷で、長時間連続運転され
るディーゼルエンジンを、安定した状態で稼働させ得る
ものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 100℃における動粘度が5〜40mm
2 /sである潤滑油基油に、組成物全量基準で、(1)
過塩素酸法による全塩基価が60〜200mgKOH/
gであるアルカリ土類金属サリシレート1〜30質量
%、および(2)過塩素酸法による全塩基価が100〜
450mgKOH/gであるアルカリ土類金属フェネー
ト1〜30質量%を含有してなるディーゼルエンジン用
潤滑油組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18672697A JPH1129784A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | ディーゼルエンジン用潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18672697A JPH1129784A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | ディーゼルエンジン用潤滑油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1129784A true JPH1129784A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16193570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18672697A Pending JPH1129784A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | ディーゼルエンジン用潤滑油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1129784A (ja) |
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-
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- 1997-07-11 JP JP18672697A patent/JPH1129784A/ja active Pending
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