JPH11297593A - X線マスク及びその製造方法 - Google Patents

X線マスク及びその製造方法

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JPH11297593A JP9886798A JP9886798A JPH11297593A JP H11297593 A JPH11297593 A JP H11297593A JP 9886798 A JP9886798 A JP 9886798A JP 9886798 A JP9886798 A JP 9886798A JP H11297593 A JPH11297593 A JP H11297593A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線リソグラフィーに用いられるX線マスク
及びその製造方法に関し、応力のゼロ調整を行った後の
大気中での高温アニールによって応力が変動しないX線
マスク及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 支持膜12と、支持膜12上に形成さ
れ、Taよりなる第1の元素と、B、Si又はGeの何
れかから選択された第2の元素と、外部から酸素が取り
込まれるのを防止する第3元素とを含む膜よりなるX線
吸収体14とによりX線マスクを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線リソグラフィ
ーに用いられるX線マスク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線リソグラフィーに用いられるX線マ
スクは、所定のパターンに加工されたX線を遮るための
X線吸収体と、X線吸収体を支持する支持膜とにより構
成される。X線マスクにおいて、支持膜にはX線を十分
に透過することが要求されるため、支持膜の膜厚は十分
に薄くする必要がある。したがって、X線吸収体と支持
膜との間に応力が生じていると、X線マスクに容易に歪
みが導入され、マスク位置精度に多大な影響を与えるこ
ととなる。このため、X線吸収体と支持膜との間のスト
レスを抑えつつ如何にX線マスクを作製するかが極めて
重要である。
【0003】マスク歪みの少ない高精度なX線マスクを
作製するためには、X線吸収体と支持膜との間の応力を
できる限りゼロに近づけなければならない。また、一旦
応力のゼロ調整を行ったら、その後のマスク作製プロセ
ス、例えばウェーハとフレームの接着やレジスト塗布工
程に利用される熱プロセス、酸やアルカリによる洗浄プ
ロセスにおいて、或いは、大気中の長時間放置等によっ
て、応力値が変動しないようにしなければならない。よ
って、X線吸収体は、熱的に、化学的に安定なものでな
ければならない。
【0004】かかる観点から、耐薬品性やドライエッチ
ング性等に優れたTa系の材料がX線吸収体として利用
されている。特に、TaB膜、TaSi膜、TaGe膜
などのアモルファス膜は、通常のTa膜とは異なり結晶
粒をもたずエッチング時のパターンエッジがスムースな
ため、高精度のパターン形成が可能である。TaB膜、
TaSi膜、TaGe膜などのアモルファス膜を用いた
従来のX線吸収体の製造方法では、成膜後に行う窒素雰
囲気中でのアニールにより、応力のゼロ調整が行われて
いた。
【0005】成膜後に窒素雰囲気中で熱処理を行うと、
応力値は引っ張り側に変動する。また、この変動量は、
温度が高いほどに大きくなる。そこで、従来のX線吸収
体の製造方法では、予め圧縮応力が導入される条件でX
線吸収体の膜を成膜し、成膜直後における応力値を測定
し、測定した応力値とゼロ応力との差からアニール温度
を設定し、この設定温度でアニールを行うことにより、
応力のゼロ調整を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、TaB
膜、TaSi膜、TaGe膜などのアモルファス膜は、
大気中で300℃程度のアニールを行うと、図9に示す
ように、一旦は引っ張り応力側に応力値がシフトする
が、その後、応力の変動が圧縮応力側に変わり、時間と
ともに圧縮応力が大きくなることが本願発明者によって
初めて明らかとなった。
【0007】このため、成膜後のアニールによって応力
のゼロ調整を行ったとしても、大気中で行うその後の熱
処理工程、例えば、基板をマスクフレームに接着するプ
ロセスにおいてゼロ応力から圧縮応力に変化し、X線マ
スクに歪みが導入されていた。本発明の目的は、応力の
ゼロ調整を行った後の大気中での高温アニールによって
応力が変動しないX線マスク及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、支持膜と、
前記支持膜上に形成され、Taよりなる第1の元素と、
B、Si又はGeの何れかから選択された第2の元素
と、外部から酸素が取り込まれるのを防止する第3元素
とを含む膜よりなるX線吸収体とを有することを特徴と
するX線マスクによって達成される。このようにしてX
線マスクを構成することにより、応力のゼロ調整を行っ
た後に大気中で高温アニールを行っても応力が変動しな
いX線マスクを構成することができる。
【0009】また、上記のX線マスクにおいて、前記第
3の元素は、窒素、酸素、クロム又はレニウムであるこ
とが望ましい。第3の元素としては、膜中に入ることに
より膜の酸化を防止するように機能する元素、或いは、
膜密度を高めて酸素が膜中に入りにくくなるように機能
する元素を適用することができ、例えば、窒素、酸素、
クロム又はレニウムを用いることができる。
【0010】また、上記のX線マスクにおいて、前記X
線吸収体は、TaGeN膜であることが望ましい。上記
のX線吸収体のうち、TaGeN膜はX線の吸収率も高
くX線吸収体の膜厚を薄くできるので、高精度のX線マ
スクを作製するうえで特に有効である。また、上記目的
は、支持膜上に、Taよりなる第1の元素と、B、Si
又はGeの何れかから選択された第2の元素と、外部か
ら酸素が取り込まれるのを防止する第3元素とを含むX
線吸収体を形成するX線吸収体形成工程と、前記支持膜
及び前記X線吸収体を熱処理し、前記支持膜と前記X線
吸収体との間の応力値をほぼゼロに調整する熱処理工程
と、前記X線吸収体をパターニングするパターニング工
程と前記X線吸収体が形成された前記支持膜をマスクフ
レームに接着する接着工程とを有することを特徴とする
X線マスクの製造方法によっても達成される。このよう
にしてX線マスクを製造することにより、応力のゼロ調
整を行った後の大気中での高温アニール、例えば、マス
クフレームの接着工程における熱処理を行っても、応力
値が変動することはない。これにより、これにより、歪
みのない高精度のX線マスクを製造することができる。
【0011】また、上記のX線マスクの製造方法におい
て、前記X線吸収体形成工程では、前記第1乃至前記第
3の元素を含むターゲットをスパッタすることにより前
記支持膜上に前記X線吸収体を堆積することが望まし
い。また、上記のX線マスクの製造方法において、前記
X線吸収体形成工程では、前記第1の元素及び前記第2
の元素を含むターゲットを前記第3の元素を含む雰囲気
中でスパッタすることにより前記支持膜上に前記X線吸
収体を堆積することが望ましい。
【0012】また、上記のX線マスクの製造方法におい
て、前記熱処理工程における処理温度は、前記接着工程
において前記支持膜を前記マスクフレームに接着する際
の処理温度以上であることが望ましい。後工程におい
て、応力値のゼロ調整を行うためのアニール温度よりも
高い温度で熱処理が行われなければ、ゼロ調整された応
力値を維持することができるので、応力値のゼロ調整の
ための熱処理温度がマスクフレームの接着の際の熱処理
よりも高くなるように製造プロセスを構築することが有
効である。
【0013】また、上記のX線マスクの製造方法におい
て、前記第3の元素は、窒素、酸素、クロム又はレニウ
ムであることが望ましい。また、上記のX線マスクの製
造方法において、前記X線吸収体は、TaGeN膜であ
ることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態によるX線マ
スク及びその製造方法について図1乃至図8を用いて説
明する。図1は本実施形態によるX線マスクの構造を示
す概略断面図、図2乃至図4は本実施形態によるX線マ
スクの製造方法を示す工程断面図、図5はTaGeN膜
における応力値の変動量と熱処理温度との関係を示すグ
ラフ、図6はTaGeN膜の成膜の際の成膜室圧力と応
力値との関係を示すグラフ、図7は応力値の変動量の熱
処理時間依存性を示すグラフ、図8はGeの混入量を変
化した場合におけるTaGe膜の成膜の際の成膜室圧力
と応力値との関係を示すグラフである。
【0015】はじめに、本実施形態によるX線マスクの
構造について図1を用いて説明する。SiC膜よりなる
支持膜14上には、TaGeN膜よりなり所定のパター
ンに加工されたX線吸収体26が形成されている。支持
膜14は、シリコン基板10を介してマスクフレーム2
0に接着されている。こうして、本実施形態によるX線
マスクが構成されている。
【0016】このように、本実施形態によるX線マスク
は、X線を吸収するためのX線吸収体が、TaGeN膜
により構成されていることに特徴がある。TaGeN膜
は、後述するように、大気中における高温熱処理による
応力の変動が極めて小さい。このため、応力のゼロ調整
を行った後にマスクフレームへの接着などの高温熱処理
工程を施しても応力値が変動することはなく、マスク歪
みのない高精度なX線マスクを構成することができる。
【0017】以下、本実施形態によるX線マスク及びそ
の製造方法について、製造工程に沿って詳細に説明す
る。まず、シリコン基板10上に、例えばLPCVD法
によりSiC膜を堆積する。SiC膜は、支持膜14と
なる膜である。次いで、SiC膜の表面を研磨し、Si
C膜の膜厚を例えば約2μmに調整する。こうして、S
iC膜よりなる支持膜12を形成する(図2(a))。
なお、SiC膜の研磨を行うのは、堆積直後のSiC膜
表面の凹凸を除去するためである。
【0018】続いて、支持膜12上に、例えばスパッタ
法により、TaとGeとNの化合物からなる膜(以下、
「TaGeN膜」という)を堆積する。こうして、Ta
GeN膜よりなるX線吸収体14を形成する(図2
(b))。例えば、TaとGeの組成比が4:1である
ターゲットを用い、スパッタガスとしてArとN2を用
い、N2分圧を3%として、TaGeN膜を形成する。
なお、窒素が混入されたTaGeターゲットを用いたス
パッタ法によりTaGeN膜を成膜してもよい。
【0019】TaGeN膜は、アニールにより応力値が
引っ張り側に変動するため、成膜段階では圧縮側に応力
が導入される条件で成膜する。また、そのときの応力値
は、後工程で課される熱処理温度に応じて設定する。例
えば、300℃の熱処理工程が想定される場合、300
℃の熱処理により導入される応力値の引っ張り側への変
動量を考慮し、その分を見越した圧縮応力が導入される
ように成膜を行う。
【0020】例えば図5に示すように、応力値は、アニ
ール温度が300℃のときに引っ張り側に約200MP
a変動する。そこで、TaGeN膜の成膜過程では約−
200MPaの圧縮応力が導入されるように成膜する。
このときの成膜室の圧力は、図6に示すように約15m
Torrである。したがって、この場合、圧力約15m
TorrでTaGeN膜を成膜すれば圧縮応力が約−2
00MPaのTaGeN膜を成膜することができ、その
後の300℃のアニールを行うことにより応力値をほぼ
ゼロにすることができる。
【0021】この後、応力値をゼロに調整するためにア
ニールを行う。上記の例では、300℃の熱処理により
応力値をほぼゼロとすることができる。なお、熱処理温
度を設定する際には、X線吸収体14の堆積直後に応力
値の測定を行っておき、図5に示すようなグラフから応
力をほぼゼロにしうる熱処理温度を算出することが望ま
しい。こうすることにより、応力値のゼロ調整の精度を
高めることができる。
【0022】図7は、300℃のアニールを行った場合
の応力値の変動量とアニール時間との関係を示すグラフ
である。図中、●がTaGeN膜の場合を示し、○がT
aGe膜の場合を示している。図示するように、従来用
いられていたTaGe膜では、一旦は引っ張り応力側に
応力値がシフトするが、その後、応力値の変動が圧縮応
力側に変わり、時間とともに圧縮応力は大きくなる。こ
れに対し、TaGeN膜では、熱処理の初期段階で引っ
張り応力側に応力値の変動が見られるが、その後安定
し、熱処理時間が増加してもほぼ一定の応力値を維持す
る。すなわち、TaGe膜では応力のゼロ調整の後に高
温の熱処理が行われると応力値が圧縮側に変動すること
となるが、TaGeN膜では応力のゼロ調整の後に高温
の熱処理が行われても応力値の変動はほとんどない。
【0023】なお、応力値のゼロ調整を行うための熱処
理は、少なくとも応力値が安定するまでの時間行うこと
が望ましい。例えば、図7に示す例では、300℃30
分程度の熱処理により、応力値の安定化を図ることがで
きる。膜中に窒素を導入することにより応力値の安定化
を図ることができるメカニズムについては明らかではな
いが、Ta膜が酸化されることにより圧縮側に応力値が
変動するという実験結果を考慮すると、膜中のTaがN
と結びつくことにより大気中の酸素と結びつきにくくな
り、その結果、応力値が圧縮側に変動することを防止で
きるものと考えられる。
【0024】なお、TaGeN膜中のGe濃度は、応力
変動量と成膜圧力との関係を考慮する上で重要である。
図8は、TaGe膜中における応力値と成膜圧力のGe
濃度依存性を示したものである。図示するように、Ge
の濃度が高いほどにグラフの傾きは緩やかとなってお
り、成膜室圧力の変動に対する応力値の変動が少ない。
【0025】このような傾向はTaGeN膜でも同様と
考えられることから、Geを所定の濃度以上導入するこ
とによりTaGe膜の応力値のゼロ調整を行う際の応力
制御性を向上することができる。図8から、Geは5%
よりも多く含むことが望ましい。また、TaGeN膜中
のN濃度は約5%より多く含むことにより応力値の変動
を防止する顕著な効果が見られ、一方、約10を越える
と応力値がほとんど変化しなくなる。したがって、Ta
GeN膜中のN濃度は約10%程度とすることが望まし
い。
【0026】このようにしてTaGeN膜よりなるX線
吸収体14の応力値のゼロ調整を行った後、X線吸収体
14上に、例えばスパッタ法により、膜厚約30nmの
Cr膜16を堆積する(図2(c))。Cr膜16は、
X線吸収体をパターニングする際のハードマスクとして
用いる膜である。次いで、このように形成した基板を、
マスクフレーム18に接着する(図3(a))。この
際、300℃程度の熱処理が必要とされるが、図7に示
すように、TaGeN膜はこの熱処理温度において極め
て安定であり、TaGeN膜の応力値がこの熱処理によ
って変動することはない。
【0027】続いて、シリコン基板10の背面エッチン
グを行い、マスクフレーム18内のシリコン基板10を
除去する(図3(b))。この後、Cr膜16上に、フ
ォトレジストを塗布する。次いで、電子線描画によりフ
ォトレジストにX線マスクを構成するための所定のパタ
ーンを転写し、現像し、所定のパターンを有するレジス
トマスク20を形成する(図3(c))。
【0028】続いて、レジストマスク20をマスクとし
てCr膜16をパターニングする。例えば、塩素と酸素
の混合ガスを用いたドライエッチングによりCr膜16
をエッチングする。この後、レジストマスク20を除去
し(図4(a))、パターニングしたCr膜16をマス
クとしてTaGeN膜よりなるX線吸収体14をパター
ニングする(図4(b))。例えば、塩素を用いたドラ
イエッチングによりX線吸収体14をエッチングする。
こうして、TaGeN膜よりなり所定のパターンに加工
されたX線吸収体14を形成する。
【0029】次いで、X線吸収体14上のCr膜16を
除去する。こうして、X線吸収体14がTaGeN膜に
より構成されたX線マスクを形成する(図4(c))。
このように、本実施形態によれば、X線吸収体14をT
aGeN膜により構成するので、X線吸収体14となる
TaGeN膜の応力のゼロ調整を行った後に高温の熱処
理を行っても応力値が変動することはない。したがっ
て、マスク歪みのなく、高精度なX線マスクを形成する
ことができる。
【0030】本発明は上記実施形態に限らず種々の変形
が可能である。例えば、上記実施形態では、Taと、G
eと、Nとからなる化合物によりX線吸収体14を構成
したが、Nの代わりに他の第3元素を導入することによ
っても同様な効果を得ることができる。すなわち、本願
発明者が検討したところ、酸素、Cr(クロム)、Re
(レニウム)を導入することによっても同様の効果を得
ることができた。
【0031】第3元素として要求される物質の特徴につ
いては明らかではないが、熱処理により応力値が圧縮側
に変動するのはX線吸収体が酸化されることが原因と考
えられるので、TaGe膜中に入ることによりTaGe
膜の酸化を防止するように機能する元素、或いは、X線
吸収体の膜密度を高めて酸素が膜中に入りにくくなるよ
うに機能する元素であれば、如何なる第3元素を導入す
ることによっても同様の効果を得ることができるものと
考えられる。
【0032】また、上記実施形態では、TaGe膜中に
第3元素を導入したX線吸収体について示したが、Ta
B膜、或いは、TaSi膜に第3元素を導入したX線吸
収体を構成しても同様の効果を得ることができる。但
し、TaB膜中のB、TaSi膜中のSiはTaGeN
膜中のGeと比較してX線吸収率が低いので、これらを
含有する割合だけX線吸収体のX線吸収率が低下し、そ
の分膜厚を厚くしなければならない。したがって、X線
吸収体の加工精度を向上するためには、X線波長領域に
おいてTaよりもX線吸収率が高いGeを含んだTaG
eN膜を適用することが望ましい。
【0033】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、支持膜
と、前記支持膜上に形成され、Taよりなる第1の元素
と、B、Si又はGeの何れかから選択された第2の元
素と、外部から酸素が取り込まれるのを防止する第3元
素とを含む膜よりなるX線吸収体とによりX線マスクを
構成するので、応力のゼロ調整を行った後に大気中で高
温アニールを行っても、支持膜とX線吸収体との間の応
力が変動することはない。これにより、X線マスクに歪
みが導入されることを防止できるので、高精度のX線マ
スクを構成することが可能となる。
【0034】また、支持膜上に、Taよりなる第1の元
素と、B、Si又はGeの何れかから選択された第2の
元素と、外部から酸素が取り込まれるのを防止する第3
元素とを含むX線吸収体を形成するX線吸収体形成工程
と、前記支持膜及び前記X線吸収体を熱処理し、前記支
持膜と前記X線吸収体との間の応力値をほぼゼロに調整
する熱処理工程と、前記X線吸収体をパターニングする
パターニング工程と前記X線吸収体が形成された前記支
持膜をマスクフレームに接着する接着工程とによりX線
マスクを製造するので、応力のゼロ調整を行った後に大
気中で高温アニールを行っても、支持膜とX線吸収体と
の間の応力が変動することはない。これにより、X線マ
スクに歪みが導入されることを防止できるので、高精度
のX線マスクを構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるX線マスクの構造を
示す概略断面図である。
【図2】本発明の一実施形態によるX線マスクの製造方
法を示す工程断面図(その1)である。
【図3】本発明の一実施形態によるX線マスクの製造方
法を示す工程断面図(その2)である。
【図4】本発明の一実施形態によるX線マスクの製造方
法を示す工程断面図(その3)である。
【図5】TaGeN膜における熱処理温度と応力値の変
動量との関係を示すグラフである。
【図6】TaGeN膜の成膜の際の成膜室圧力と応力値
との関係を示すグラフである。
【図7】TaGeN膜における応力値の変動量の熱処理
時間依存性を示すグラフである。
【図8】Geの混入量を変化した場合におけるTaGe
膜の成膜の際の成膜室圧力と応力値との関係を示すグラ
フである。
【図9】従来のX線吸収体における応力値の変動量の熱
処理時間依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
10…シリコン基板 12…支持膜 14…X線吸収体 16…Cr膜 18…マスクフレーム 20…レジストマスク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持膜と、 前記支持膜上に形成され、Taよりなる第1の元素と、
    B、Si又はGeの何れかから選択された第2の元素
    と、外部から酸素が取り込まれるのを防止する第3元素
    とを含む膜よりなるX線吸収体とを有することを特徴と
    するX線マスク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のX線マスクにおいて、 前記第3の元素は、窒素、酸素、クロム又はレニウムで
    あることを特徴とするX線マスク。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のX線マスクにおい
    て、 前記X線吸収体は、TaGeN膜であることを特徴とす
    るX線マスク。
  4. 【請求項4】 支持膜上に、Taよりなる第1の元素
    と、B、Si又はGeの何れかから選択された第2の元
    素と、外部から酸素が取り込まれるのを防止する第3元
    素とを含むX線吸収体を形成するX線吸収体形成工程
    と、 前記支持膜及び前記X線吸収体を熱処理し、前記支持膜
    と前記X線吸収体との間の応力値をほぼゼロに調整する
    熱処理工程と、 前記X線吸収体をパターニングするパターニング工程と
    前記X線吸収体が形成された前記支持膜をマスクフレー
    ムに接着する接着工程とを有することを特徴とするX線
    マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のX線マスクの製造方法に
    おいて、 前記X線吸収体形成工程では、前記第1乃至前記第3の
    元素を含むターゲットをスパッタすることにより前記支
    持膜上に前記X線吸収体を堆積することを特徴とするX
    線マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のX線マスクの製造方法に
    おいて、 前記X線吸収体形成工程では、前記第1の元素及び前記
    第2の元素を含むターゲットを前記第3の元素を含む雰
    囲気中でスパッタすることにより前記支持膜上に前記X
    線吸収体を堆積することを特徴とするX線マスクの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の
    X線マスクの製造方法において、 前記熱処理工程における処理温度は、前記接着工程にお
    いて前記支持膜を前記マスクフレームに接着する際の処
    理温度以上であることを特徴とするX線マスクの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれか1項に記載の
    X線マスクの製造方法において、 前記第3の元素は、窒素、酸素、クロム又はレニウムで
    あることを特徴とするX線マスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8の何れか1項に記載のX
    線マスクの製造方法において、 前記X線吸収体は、TaGeN膜であることを特徴とす
    るX線マスクの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100522725B1 (ko) * 2002-04-04 2005-10-20 주식회사 디엠에스 대면적 마스크 및 이를 구비한 노광 시스템
JP2012185505A (ja) * 2005-09-30 2012-09-27 Hoya Corp フォトマスクブランクの製造方法及びフォトマスクの製造方法、並びに半導体装置の製造方法

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