JPH11295054A - リングの端面検査方法および端面検査装置 - Google Patents

リングの端面検査方法および端面検査装置

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JPH11295054A
JPH11295054A JP9577798A JP9577798A JPH11295054A JP H11295054 A JPH11295054 A JP H11295054A JP 9577798 A JP9577798 A JP 9577798A JP 9577798 A JP9577798 A JP 9577798A JP H11295054 A JPH11295054 A JP H11295054A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リングの端面の傷の有無を検査するに際し、
マイクロスコープを用いた目視による検査では、検査時
間がかかると共に検査結果にばらつきが生じる恐れがあ
り、画像処理や粗さ測定による検査では、検査時間がか
かると共に設備費が高くなるという問題があった。 【解決手段】 光の送受信によりリングの端面の凹凸を
検出する表面状態検出手段6を用い、リングRを周方向
に回転させると共に、表面状態検出手段6からの光をリ
ングRの端面の幅方向に対して斜め方向に走査する端面
検査方法とし、短時間で高精度の端面検査を実現すると
共に、設備費の低減を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車用
無段変速機の動力伝達用ベルトを構成する金属製のリン
グにおいて、その端面の傷の有無を検査するのに利用さ
れるリングの端面検査方法および端面検査装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用無段変速機の動力伝達用ベルト
は、例えば1991年3月1日に社団法人・自動車技術
会が発行した『自動車技術ハンドブック〈第2分冊〉設
計編』の第232頁および第233頁に記載されている
ように、薄い金属板から成るリングを複数重ね合わせる
と共に、これらのリングを多数のエレメントで保持した
構成になっている。このような動力伝達用ベルトに用い
られるリングは、当然のことながら高い品質が要求され
ており、生産段階において、切断の原因となる端面の傷
の検査が行われている。
【0003】従来、上記したリングの端面検査として
は、マイクロスコープを用いた目視による検査を行って
いた。また、検査の自動化を図る方法としては、画像処
理による検査や表面粗さ測定による検査などが考えられ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来のリングの端面検査において、マイクロス
コープを用いた目視による検査では、リング1本あたり
の検査に時間がかかり、検査時間を短縮させようとすれ
ば検査精度が低下する恐れがあるという問題があり、ま
た、画像処理や粗さ測定による検査では、同じく検査に
時間がかかると共に、設備費がかなり高価なものになる
という問題があり、これらの問題を解決することが課題
であった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記従来の課題に着目して成
されたもので、自動車用無段変速機の動力伝達用ベルト
などに用いられるリングの端面検査において、短時間で
高精度の端面検査を行うことができるリングの端面検査
方法および端面検査装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるリングの
端面検査方法は、請求項1として、リングの端面におけ
る傷の有無を検査するに際し、光の送受信によりリング
の端面の凹凸を検出する表面状態検出手段を用い、リン
グを周方向に回転させると共に、表面状態検出手段から
の光をリングの端面の幅方向に対して斜め方向に走査す
る構成とし、請求項2として、1回の光の走査時間でリ
ングが進む長さとリングの幅を縦横とする範囲に対し
て、その範囲の対角線とリングの周縁とが成す角度より
も同周縁に対する光の走査角度を小さくする構成として
おり、上記の構成を課題を解決するための手段としてい
る。
【0007】また、本発明に係わるリングの端面検査装
置は、請求項3として、リングを巻き掛けた状態にして
その周方向に回転させる一対のプーリーと、プーリー間
におけるリングの端面に照射光を直線的に走査し且つそ
の反射光を受信して同端面の凹凸を検出する表面状態検
出手段と、表面状態検出手段の照射光の走査方向を変化
させる走査角度調整手段を備えた構成とし、請求項4と
して、プーリー間におけるリングの端面の垂直方向の変
位を検出する振れ検出手段と、振れ検出手段からの検出
信号に基づいて表面状態検出手段をリングの端面に対し
て近接離間させる駆動制御手段を備えた構成とし、請求
項5として、振れ検出手段が、表面状態検出手段による
リングの被検査端面の反対側の端面に当接する受圧部
と、受圧部を支持する板ばねと、板ばねの歪み量を検出
する歪みセンサを備えている構成としており、上記の構
成を課題を解決するための手段としている。
【0008】なお、上記の構成における表面状態検出手
段としては、例えば、レーザを用いた変位検出装置など
を用いることができる。
【0009】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるリングの端面
検査方法では、リングの端面における傷の有無を検査す
るに際し、光の送受信によりリングの端面の凹凸を検出
する表面状態検出手段を用いるので、短時間での検査が
可能となり、また、リングを周方向に回転させると共
に、表面状態検出手段からの光をリングの端面の幅方向
に対して斜め方向に走査するので、1回の光の走査範囲
が増大されて端面全体にわたって均一に検査が行われ
る。
【0010】本発明の請求項2に係わるリングの端面検
査方法では、1回の光の走査時間でリングが進む長さと
リングの幅を縦横とする範囲に対して、その範囲の対角
線とリングの周縁とが成す角度よりも同周縁に対する光
の走査角度を小さくすることにより、一定の範囲に対し
て光の走査が複数回行われることとなり、これにより検
査精度がより一層高められる。
【0011】本発明の請求項3に係わるリングの端面検
査装置では、一対のプーリーによってリングを周方向に
回転させると共に、プーリー間における表面状態検出手
段により、リングの端面に照射光を直線的に走査し且つ
その反射光を受信して同端面の凹凸を検出する。このと
き、当該リングの端面検査装置では、走査角度調整手段
により、表面状態検出手段の照射光の走査方向を変化さ
せ、照射光がリングの端面の幅方向に対して斜め方向に
走査されるようにする。これにより、1回の光の走査範
囲が増大されて端面全体にわたって均一に検査が行われ
る。
【0012】本発明の請求項4に係わるリングの端面検
査装置では、振れ検出手段によりプーリー間におけるリ
ングの端面の垂直方向の変位を検出し、駆動制御手段に
より振れ検出手段からの検出信号に基づいて表面状態検
出手段をリングの端面に対して近接離間させるので、例
えば一対のプーリーに対してリングが曲った状態に巻き
掛けられ、これによって回転時にリングに振れが生じる
ことがあっても、リングの端面と表面状態検出手段との
間隔が一定に保たれる。
【0013】本発明の請求項5に係わるリングの端面検
査装置では、例えば一対のプーリーに対してリングが曲
った状態に巻き掛けられ、これによって回転時にリング
に振れが生じている場合に、振れ検出手段において、受
圧部がリングに押されることによって受圧部を支持して
いる板ばねに歪みが生じ、その歪み量を歪みセンサによ
り検出する。この検出信号は、表面状態検出手段をリン
グの端面に対して近接離間させる駆動制御手段への指令
信号となる。
【0014】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるリングの端面
検査方法によれば、例えば、自動車用無段変速機の動力
伝達用ベルトを構成する金属製リングの端面検査に好適
であって、表面状態検出手段の採用により、画像処理や
表面粗さ測定による検査に比べて短時間で検査を行うこ
とができると共に、設備費の低減を図ることができ、ま
た、リングを周方向に回転させながら光を斜め方向に走
査することにより、1回の光の走査範囲を増大させて端
面全体にわたる均一な検査を行うので、検査精度を高め
ることができる。
【0015】本発明の請求項2に係わるリングの端面検
査方法によれば、請求項1と同様の効果を得ることがで
きるうえに、一定の範囲に対して光の走査を複数回行う
ことができ、検査精度をより一層高めることができる。
【0016】本発明の請求項3に係わるリングの端面検
査装置によれば、照射光を直線的に走査する表面状態検
出手段の採用により、画像処理や表面粗さ測定による検
査に比べて短時間で検査を行うことができると共に、設
備費の低減を実現することができる。また、走査角度調
整手段で表面状態検出手段の照射光の走査方向を変化さ
せことにより、一対のプーリーでリングを周方向に回転
させながら、照射光をリングの端面の幅方向に対して斜
め方向に走査することができるので、1回の光の走査範
囲を増大させて端面全体にわたる均一な検査を行うこと
ができ、検査精度を大幅に高めることができる。また、
角度角度調整手段によって照射光の走査方向を任意に設
定することができるので、一定の範囲に対して光の走査
を複数回行うようにし、これにより検査精度をより一層
高めることもできる。
【0017】本発明の請求項4に係わるリングの端面検
査装置によれば、請求項3と同様の効果を得ることがで
きるうえに、振れ検出手段および駆動制御手段の採用を
したことから、例えば一対のプーリーに対してリングが
曲った状態に巻き掛けられ、これによって回転時にリン
グに振れが生じている場合であっても、リングの端面と
表面状態検出手段との間隔を常に一定に保つことがで
き、検査精度のさらなる向上を実現することができる。
【0018】本発明の請求項5に係わるリングの端面検
査装置によれば、請求項4と同様の効果を得ることがで
きるうえに、受圧部、板ばねおよび歪みセンサを備えた
振れ検出手段を採用したことから、簡単な構造でリング
の端面の垂直方向の変位を精度良く検出することがで
き、設備費の低減や検査精度の向上などに貢献すること
ができる。
【0019】
【実施例】図1〜図4は、本発明に係わるリングの端面
検査方法および端面検査装置の一実施例を説明する図で
ある。
【0020】図1(a)および(b)に示す端面検査装
置1は、自動車用無段変速機の動力伝達用ベルトを構成
する金属製リングRに対して、その端面における傷の有
無を検査するものである。なお、リングRは、一例とし
て寸法を挙げると、全長が約700mm、幅が約12m
m、厚さすなわち端面の幅が約0.2mmである。
【0021】端面検査装置1は、ベース2上に、後記す
る可動機構の動力源や制御装置を内蔵した装置本体3を
備えており、図1(a)に示す装置本体3の正面片側
に、リングRを巻き掛ける上下のプーリー4,5を回転
可能に備えると共に、プーリー4,5間に、表面状態検
出手段6や走査角度調整手段7を配置するためのフレー
ム8を備えている。
【0022】上側のプーリー4は、装置本体3内の駆動
源に連結した回転軸4aによって回転可能に保持してあ
り、その駆動源によって回転駆動される。他方、下側の
プーリー5は、適宜の弾性体で下方向に付勢された回転
軸5aによって回転自在に保持してあり、上側のプーリ
ー4との間に巻き掛けたリングRに一定のテンションを
加える。そして、上下のプーリー4,5は、リングRを
巻き掛けて上側のプーリー4を回転駆動することによ
り、リングRをその周方向に回転させる。
【0023】フレーム8には、ブラケット9によりエア
シリンダ10が取り付けてある。エアシリンダ10は、
その軸線を水平にした状態で取り付けてあって、シリン
ダロッド11を上下のプーリー4,5間に向けて進退駆
動する。シリンダロッド11の先端には、ホルダ12が
設けてあり、このホルダ12に、先の表面状態検出手段
6および走査角度調整手段7が設けてある。
【0024】表面状態検出手段6は、光の送受信により
リングRの端面の凹凸を検出するものである。より詳し
くは、リングRの端面に対して照射光(スポット光)を
送信し、その反射光を受信することによって同端面の凹
凸を検出するものであって、例えばレーザによる変位検
出装置を用いることができる。この表面状態検出手段6
は、照射光を直線的に繰り返し走査する機能を備えてお
り、上下のプーリー4,5間に張り渡したリングRの端
面に相対向するように設けてある。
【0025】走査角度調整手段7は、ホルダ12に対し
て表面状態検出手段6を回動可能に保持する軸体7a
と、軸体7aを回動させる操作部7bを備えており、軸
体7aとともに表面状態検出手段6を回動させることに
より、照射光の走査方向を任意に変化させる。
【0026】上記構成を備えた端面検査装置1を用いた
端面検査方法では、プーリー4,5によりリングRを周
方向に回転させると共に、図2に示すように、表面状態
検出手段6からの照射光をリングRの端面の幅方向に対
して斜め方向に走査する。このとき、走査方向を設定す
る要領は以下の通りである。
【0027】リングRの全長をLとし、1本のリングR
の検査に要する検査時間をTとし、1回の照射光の操作
時間をtとすると、回転速度Vは、V=L/Tであり、
1回の照射光の走査時間tでリングRが進む長さlは、
l=V・tである。また、図2(b)に示すように、1
回の照射光の走査時間tでリングRが進む長さlとリン
グRの端面の幅Wを縦横とする範囲において、対角線A
とリングRの周縁とが成す角度をα0とすると、α0=
tan−1(l/W)となる。
【0028】そこで、当該端面検査装置1では、走査角
度調整手段7により、図2(a)に示すように、上記角
度α0よりもリングRの周縁に対する照射光の走査角度
αが小さく(α<α0)なるようにしている。これによ
り、1回の照射光の走査時間tでリングRが進む長さl
とリングRの端面の幅Wを縦横とする範囲に対して、複
数の走査線Sが通過することになり、端面における傷E
の検査精度がより一層高められる。
【0029】図3は、表面状態検出手段6における検出
回路を示すブロック図である。図2(a)に示す如くリ
ングRの端面を照射光の走査線Sが繰り返し横切ること
により、入力部BIでは、図4のに示すような生波形
が得られる。第1処理器B1では、生波形からリングR
の端面に該当する波形部分を取り出す特徴抽出(微分処
理)を行うことにより、図4のに示すような特徴抽出
波形を得る。その一方で、第2処理器B2では、入力部
BIの生波形を平均化処理する。
【0030】こののち、第3処理器B3において、第1
および第2の処理器B1,B2からの信号、およびしき
い値により、図4のに示す欠陥信号を得る。ここで、
欠陥信号には、照射光がリングRの一方側から端面に入
ったときの立上がり部分と、端面からリングRの他方側
に出たときの落ち込み部分とが含まれている。
【0031】そこで、当該検出回路では、第4処理器B
4において、入力部BIからの生波形と第2処理器B2
からの信号により、図4のに示すような端面の有無の
みを表す切り出し信号を出力し、第5処理器B5におい
て、欠陥信号から立上がり部分と落ち込み部分に該当す
る信号を除去することにより、図4のに示すような欠
陥(傷)のみを表す有効欠陥信号を出力する。この有効
欠陥信号は出力部BOに入力され、出力部BOにおいて
NG判定が出力される。
【0032】このように、上記の端面検査装置1を用い
た端面検査方法では、光の送受信によりリングRの端面
の凹凸を検出する表面状態検出手段6を用いるので、短
時間で検査を行うことが可能であり、また、リングRを
周方向に回転させると共に、表面状態検出手段6からの
照射光をリングRの端面の幅方向に対して斜め方向に走
査するので、1回の照射光の走査範囲が増大されて端面
全体にわたって均一に検査が行われ、検査精度も著しく
高いものとなる。
【0033】図5〜図7は、本発明に係わるリングの端
面検査方法および端面検査装置の他の実施例を説明する
図である。
【0034】図5(a)に示す端面検査装置21は、ベ
ース22の両側に左右のプーリー23,24を備えると
共に、ベース22の中央部にフレーム25を備え、フレ
ーム25に、光の送受信によりプーリー23,24間に
おけるリングRの端面の凹凸を検出する表面状態検出手
段26が設けてある。また、端面検査装置21は、ベー
ス22上に、プーリー23,24間におけるリングRの
端面の垂直方向の変位を検出する振れ検出手段27を備
えると共に、フレーム25に、振れ検出手段27からの
検出信号に基づいて表面状態検出手段26をリングRの
端面に対して近接離間させる駆動制御手段28を備えて
いる。
【0035】左右のプーリー23,24は、垂直方向の
回転軸23a,24aにより回転する。このとき、例え
ば一方のプーリー23は、図示しない駆動源によって回
転駆動される。また、他方のプーリー24は、回転自在
に保持してあると共に、一方のプーリー23から離間す
る方向に付勢してあり、一方のプーリー23との間に巻
き掛けたリングRに一定のテンションを与える。
【0036】表面状態検出手段26は、例えばレーザに
よる変位検出装置であって、照射光を直線的に走査する
機能を有している。この表面状態検出手段26は、照射
光の走査方向を変化させる走査角度調整手段29を介し
て、先の駆動制御手段28により保持してある。
【0037】駆動制御手段28は、例えば図6に示すモ
ータ30と、モータコントローラ31備えており、モー
タ30の出力軸30aによって走査角度調整手段29お
よび表面状態検出手段26を昇降可能に保持している。
なお、この駆動制御手段28は、先の実施例のようにフ
レーム25に設けたシリンダ類で保持し、プーリー2
3,24間のリングRに対して進退駆動するようにして
もよい。
【0038】振れ検出手段27は、表面状態検出手段2
6によるリングRの被検査端面の反対側(下側)に配置
してあって、図5(b)に示すように、ベース22上に
おいて、弾性体32および上下方向の案内装置(中心線
Cのみ示す)を介して上下動可能に保持した基板33を
備えていると共に、この基板33に、リングRの端面
(下側端面)に当接する受圧部34と、受圧部34を支
持する板ばね35と、板ばね35の歪み量を検出する歪
みセンサ36を備えている。
【0039】受圧部34は、リングRに当接するローラ
34aと、板ばね35上でローラ34aの回転軸34b
の両側を回転自在に保持するブラケット34c,34c
で構成してある。歪みセンサ36は、板ばね35の下面
に貼り付けてある。なお、基板33を保持する弾性体3
2は、板ばね35よりもばね定数が大きいものが用いら
れ、受圧部34を常に一定の力でリングRに接触させる
ように作用する。
【0040】また、振れ検出手段27は、図6に示すよ
うに、歪みセンサ36からの信号が入力されるブリッジ
ボックス37およびアンプ38を備えており、ここから
出力される検出信号は当該端面検査装置21の制御装置
39を介して駆動制御手段28に送られる。
【0041】制御装置39は、先の実施例における検出
回路(図3参照)の機能を兼ね備えるものであって、ア
ナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器40
と、センサ出力を変位量に換算する演算器41と、信号
の急激な変化分を除去するフィルタ42と、所定のしき
い値を用いて判定を行う判定器43を備えている。振れ
検出手段27からの信号は、A/D変換器40および演
算器41を経て駆動制御手段28に送られる。また、表
面状態検出手段26からの信号は、センサコントローラ
44を介してA/D変換器40に入力され、フィルタ4
2を介して判定器43に送られる。
【0042】上記構成を備えた端面検査装置21の動作
を図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0043】図7(a)に示すように、ステップS1に
おいて、左右のプーリー23,24にリングRを取り付
けたのち、ステップS2において、表面状態検出手段2
6の位置決めを行い、続いて、ステップS3において、
表面状態検出手段26による照射光の走査方向の調整等
を行う。照射光の走査方向は、先の実施例で説明したよ
うに、リングRの端面の幅方向に対して斜め方向とし、
より望ましくは、図2に示すように、1回の光の走査時
間でリングRが進む長さlとリングRの幅Wを縦横とす
る範囲に対して、その範囲の対角線AとリングRの周縁
とが成す角度α0よりも同周縁に対する光の走査角度α
を小さくする。
【0044】こののち、ステップS4において振れ検出
手段27の調整を行い、ステップS5において左右のプ
ーリー23,24によりリングRを周方向に回転させ、
ステップS6においてリングRの振れ検出を開始する。
これと同時に、図7(b)に示す表面状態検出手段26
による検査も開始する。
【0045】ここで、ステップS1において左右のプー
リー23,24にリングRを取り付けた際に、リングR
が僅かでも曲がった状態に巻け掛けられていると、プー
リー23,24間の検査位置において、リングRの端面
の垂直方向の変位つまり上下方向の振れが生じる。この
振れが生じると、振れ検出手段27において、リングR
が受圧部34を押圧することにより板ばね35に歪みが
生じ、その歪み量を歪みセンサ36で検出する。このよ
うに、振れ検出手段27は、受圧部34、板ばね35お
よび歪みセンサ36などによる簡単な構造でリングRの
端面の垂直方向の変位を精度良く検出する。
【0046】そこで、当該端面検査装置21では、ステ
ップS7において、回転するリングRが一周したか否か
を判断し、一周していない場合(No)には、ステップ
S8において、リングRの振れがあるか否かを判断し、
振れがある場合(Yes)には、ステップS9におい
て、駆動制御手段28のモータ30を駆動する。
【0047】すなわち、リングRが下がった場合には、
その変位を歪みセンサ36により検出し、この検出信号
が制御装置39を経て表面状態検出手段26のモータコ
ントローラ31への指令信号となり、モータ30を駆動
して表面状態検出手段26を変位(歪み量)の分だけリ
ングRの端面に接近させる。また、リングRが上がった
場合には、同様にして、変位の分だけ表面状態検出手段
26をリングRの端面にから離間させる。これにより、
表面状態検出手段26とリングRの端面との間隔が常に
一定に保たれる。
【0048】また、ステップS8において、リングRの
振れが無い場合(No)にはステップS7に戻り、ステ
ップS7においてリングRが一周したと判断した場合
(Yes)には、ステップS10において検査終了を判
断し、ステップS11においてプーリー23,24によ
るリングRの回転を停止させ、検査完了となる。
【0049】さらに、当該端面検査装置21では、上記
したようにリングRの振れに応じて表面状態検出手段2
6を昇降させる制御を行う一方、図7(b)に示すよう
に、リングRの回転開始(ステップS5)と同時にステ
ップS12において表面状態検出手段26による傷の検
査処理を開始する。
【0050】この傷の検査処理では、ステップS13に
おいて検出信号(電圧信号)を得たのち、ステップS1
4においてアナログの検出信号をデジタル信号に変換
し、ステップS15においてフィルタ42により信号の
急激な変位分を除去し、ステップS16において良否判
定基準が続出していることを確認して、ステップS17
において検出信号がしきい値を超えているが否かを判断
する。
【0051】このステップS17において、検出信号が
しきい値を超えていない場合(No)には、ステップS
18においてOK信号を出力して検査を終了し、検出信
号がしきい値を超えている場合(Yes)には、ステッ
プS19においてNG信号を出力して検査を終了する。
【0052】つまり、当該端面検査装置21では、先の
実施例と同様の効果を得ることができるうえに、上記の
如くリングRの端面を検査する間に、図7(a)に示す
フローチャートの処理によって表面状態検出手段26と
リングRの端面との間隔を常に一定に保つように制御し
ているので、左右のプーリー23,24に対してリング
Rが僅かでも曲がった状態に巻け掛けられているとして
も、リングRの端面の検査が高精度で行われる。言い換
えれば、プーリー23,24に対してリングRを多少ラ
フに巻き掛けたとしても、検査精度が何ら損なわれるこ
とがないので、リングRの取り付け作業が容易になる。
【0053】なお、図7に示すフローチャートでは、リ
ングRを一周回転させて検査を終了する場合を説明した
が、回転の途中において、表面状態検出手段26により
傷が検出された時点で検査を終了するようにしてもよ
く、これにより検査時間のさらなる短縮化が実現でき
る。また、リングRの端面の傷検出および振れ検出のほ
かに、一対のプーリーによってリングRの周長の検査を
行うようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるリングの端面検査装置の一実施
例を説明する正面図(a)および検査位置を下側から見
た状態の平面図(b)である。
【図2】照射光の走査方向を説明するリングの端面の平
面図(a)および1回の光の走査時間で進む範囲を説明
するリングの端面の平面図(b)である。
【図3】図1中に示す表面状態検出手段における検出回
路を示すブロック図である。
【図4】表面状態検出手段で検出した信号の処理による
変化を説明する図である。
【図5】本発明に係わるリングの端面検査装置の他の実
施例を説明する正面図(a)および振れ検出手段の拡大
正面図(b)である。
【図6】図5に示す端面検査装置の制御系統を説明する
ブロックである。
【図7】振れ検出の制御過程を説明するフローチャート
(a)および傷検出の制御過程を説明するフローチャー
ト(b)である。
【符号の説明】
R リング 1 21 端面検査装置 4 5 23 24 プーリー 6 26 表面状態検出手段 7 29 走査角度調整手段 27 振れ検出手段 28 駆動制御手段 34 受圧部 35 板ばね 36 歪みセンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リングの端面における傷の有無を検査す
    るに際し、光の送受信によりリングの端面の凹凸を検出
    する表面状態検出手段を用い、リングを周方向に回転さ
    せると共に、表面状態検出手段からの光をリングの端面
    の幅方向に対して斜め方向に走査することを特徴とする
    リングの端面検査方法。
  2. 【請求項2】 1回の光の走査時間でリングが進む長さ
    とリングの幅を縦横とする範囲に対して、その範囲の対
    角線とリングの周縁とが成す角度よりも同周縁に対する
    光の走査角度を小さくすることを特徴とする請求項1に
    記載のリングの端面検査方法。
  3. 【請求項3】 リングを巻き掛けた状態にしてその周方
    向に回転させる一対のプーリーと、プーリー間における
    リングの端面に照射光を直線的に走査し且つその反射光
    を受信して同端面の凹凸を検出する表面状態検出手段
    と、表面状態検出手段の照射光の走査方向を変化させる
    走査角度調整手段を備えたことを特徴とするリングの端
    面検査装置。
  4. 【請求項4】 プーリー間におけるリングの端面の垂直
    方向の変位を検出する振れ検出手段と、振れ検出手段か
    らの検出信号に基づいて表面状態検出手段をリングの端
    面に対して近接離間させる駆動制御手段を備えたことを
    特徴とする請求項3に記載のリングの端面検査装置。
  5. 【請求項5】 振れ検出手段が、表面状態検出手段によ
    るリングの被検査端面の反対側の端面に当接する受圧部
    と、受圧部を支持する板ばねと、板ばねの歪み量を検出
    する歪みセンサを備えていることを特徴とする請求項4
    に記載のリングの端面検査装置。
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