JPH11294453A - 直線運動装置の防塵部材及び直線運動装置 - Google Patents

直線運動装置の防塵部材及び直線運動装置

Info

Publication number
JPH11294453A
JPH11294453A JP9944498A JP9944498A JPH11294453A JP H11294453 A JPH11294453 A JP H11294453A JP 9944498 A JP9944498 A JP 9944498A JP 9944498 A JP9944498 A JP 9944498A JP H11294453 A JPH11294453 A JP H11294453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic member
linear motion
motion device
track
reinforcing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9944498A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Michioka
英一 道岡
Mitsuaki Honma
光明 本間
Ikuhide Katsumata
育秀 勝又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THK Co Ltd
Original Assignee
THK Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THK Co Ltd filed Critical THK Co Ltd
Priority to JP9944498A priority Critical patent/JPH11294453A/ja
Publication of JPH11294453A publication Critical patent/JPH11294453A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/08Arrangements for covering or protecting the ways
    • F16C29/084Arrangements for covering or protecting the ways fixed to the carriage or bearing body movable along the guide rail or track
    • F16C29/086Seals being essentially U-shaped, e.g. for a U-shaped carriage
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/04Ball or roller bearings
    • F16C29/06Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load
    • F16C29/0633Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load with a bearing body defining a U-shaped carriage, i.e. surrounding a guide rail or track on three sides
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/66Special parts or details in view of lubrication

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】転動体を介して軌道軸に係合するスライド部材
に装着され、かかる軌道軸に付着した異物を上記スライ
ド部材と軌道軸との相対的な移動に伴って除去する直線
運動装置の防塵部材であって、軌道軸に対して隙間なく
確実に密着させることができると共に、かかる軌道軸に
対する押圧力を適宜調整することが可能な直線運動装置
の防塵部材を提供する。 【解決手段】軌道軸1の表面に当接する弾性部材60
と、この弾性部材60を上記スライド部材2との間に挟
み込む補強板61と、かかる補強板61及び弾性部材6
0を介して上記スライド部材2と係合し、上記弾性部材
60を押し潰すことによってこれを軌道軸1に密着させ
る調整手段28とから上記防塵部材6を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば直線案内装
置やボールねじ、ボールスプライン等、ボール又はロー
ラ等の転動体を介して軌道軸とスライド部材とが相対的
に移動自在に係合した直線運動装置において、その軌道
軸の表面に密着して異物の除去や潤滑油の塗布を行う防
塵部材、更にはこの防塵部材を備えた直線運動装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の直線運動装置としては、
工作機械や搬送装置等の直線案内部に使用され、ベッド
又はサドル等の固定部上でテーブル等の可動体を案内す
る直線案内装置や、この直線案内装置と共に使用され、
モータの回転量に応じた直線運動のストロークを上記可
動体に対して与えるボールねじ等が知られている。
【0003】前者の直線案内装置は、上記固定部上に配
設されると共に長手方向に沿ってボールの転走溝が形成
された軌道レール(軌道軸)と、多数のボールを介して
上記軌道レールの転走溝と対向する負荷転走溝を有する
と共に、この負荷転走溝を転走するボールの無限循環路
が形成された摺動台(スライド部材)とからなり、ボー
ルの無限循環に伴い、上記可動体を支持した摺動台が軌
道レールに沿って連続的に直線運動するように構成され
ている。また、これとは逆に、固定した摺動台に対して
軌道レールが運動するように構成されている場合もあ
る。
【0004】一方、後者のボールねじは、螺旋状のボー
ル転走溝が所定のリードで形成されたねじ軸(軌道軸)
と、多数のボールを介して上記ボール転走溝と対向する
負荷転走溝を有すると共に、この負荷転走溝を転走する
ボールの無限循環路が形成されたナット部材(スライド
部材)とからなり、これらねじ軸とナット部材との相対
的な回転運動に伴ってボールが上記無限循環路内を循環
し、ナット部材とねじ軸とが軸方向へ相対的に運動する
ように構成されている。
【0005】ところで、これらの直線運動装置では、軌
道レールと摺動台との隙間あるいはねじ軸とナット部材
との隙間にゴミや異物が侵入すると、ボールや転走溝の
異常磨耗の原因となり、これによって装置寿命が短命化
することから、かかる隙間を外部雰囲気から密封する防
塵手段が必要となる。
【0006】従来、かかる防塵手段としては、摺動台の
移動方向の両端部にゴム製等のシール部材を装着すると
共に該シール部材を軌道レールに密着させ、摺動台の移
動に伴って軌道レールに付着したゴミや異物を排除し、
これらが摺動台の内部に侵入するのを防止するように構
成したものが知られている。かかるシール部材は軌道レ
ールに密着していることから、ボールを潤滑しているグ
リース等の潤滑剤が摺動台の内部から流出するのを防止
する役割も果たしている。また、潤滑剤を含有したゴム
又は合成樹脂からなるシール部材を摺動台の両端部に装
着すると共に、これらシール部材を軌道レールに密着さ
せ、軌道レールに対するシール部材の摺動抵抗を低減さ
せる他、軌道レール上を転動するボールの潤滑をも行う
ように構成したものも知られている(特開平9−536
37号公報等)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
防塵手段にあっては、上記シール部材が自己の弾性力の
みによって軌道レールと密着することから、摺動台に対
するシール部材の取付け精度によっては該シール部材と
軌道レールとを隙間なく密着させることができず、軌道
レールに付着した異物やゴミを完全に拭いさることが出
来ないといった問題点があった。
【0008】その反面、シール部材と軌道レールとの密
着度を向上させるために、かかるシール部材の軌道レー
ルに対する押圧力を高め過ぎると、シール部材の軌道レ
ール上での摺動抵抗が増加し、摺動台の円滑な運動を阻
害してしまうといった問題点があった。
【0009】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、軌道軸に対して
隙間なく確実に密着させることができると共に、かかる
軌道軸に対する押圧力を最適に設定することが可能な直
線運動装置の防塵部材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、転
動体を介して軌道軸に係合するスライド部材に装着さ
れ、かかる軌道軸に付着した異物を上記スライド部材と
軌道軸との相対的な移動に伴って除去する直線運動装置
の防塵部材であって、上記防塵部材は、軌道軸の表面に
当接する弾性部材と、この弾性部材を上記スライド部材
との間に挟み込む補強板と、かかる補強板及び弾性部材
を介して上記スライド部材と係合し、上記弾性部材を押
し潰すことによってこれを軌道軸に密着させる調整手段
とからなることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の直線運動装置は、転動体の
転走面が形成された軌道軸と、上記転動体を介して軌道
軸に係合すると共に該軌道軸と相対的に移動するスライ
ド部材と、このスライド部材に装着されると共に、上記
軌道軸に付着した異物を上記スライド部材と軌道軸との
相対的な移動に伴って除去する防塵部材とを備えた直線
運動装置を前提とし、上記防塵部材が、軌道軸の表面に
当接する弾性部材と、この弾性部材を上記スライド部材
との間に挟み込む補強板と、かかる補強板及び弾性部材
を介して上記スライド部材と係合し、上記弾性部材を押
し潰すことによってこれを軌道軸に密着させる調整手段
とからなることを特徴とするものである。
【0012】このような技術的手段によれば、軌道軸の
表面に当接する弾性部材を上記補強板とスライド部材と
の間に挟み込むと共に、補強板及び弾性部材を介して上
記スライド部材と係合する調整部材によって該弾性部材
を押し潰しているので、押し潰された弾性部材は軌道軸
に向けて膨出することとなる。その結果、上記弾性部材
を軌道軸と確実に密着させることができるものである。
また、調整部材による弾性部材の押し潰し量を加減する
ことによって、かかる弾性部材の軌道軸に対する押圧
力、換言すれば弾性部材と軌道軸との密着度を調整する
ことができ、シール部材の軌道レール上での摺動抵抗を
抑えることも可能となる。
【0013】本発明において、上記調整手段としては補
強板及び弾性部材を介してスライド部材に係合するもの
てあれば差し支えないが、構成の簡素化を図るという観
点からすれば、これら両部材をスライド部材に対して取
り付ける固定ボルトであるこのが好ましい。このように
構成すれば、固定ボルトのスライド部材に対する締結量
に応じて弾性部材を軌道軸に密着させることができる。
【0014】また、上記補強板はスライド部材との間に
弾性部材を挟み込むものであれば、単なる平板であって
も差し支えないが、かかる弾性部材の軌道軸に対する密
着度の調整をより簡易なものにするという観点からすれ
ば、上記補強板には弾性部材を収容する凹所を形成する
一方、かかる弾性部材はその厚みを上記凹所の深さより
も厚めに形成しておき、上記弾性部材がその厚みに応じ
て軌道軸に密着するように構成するのが好ましい。
【0015】このように構成すれば、上記補強板の凹所
からはみ出た分以上に弾性部材を押し潰すことがないの
で、弾性部材を軌道軸に対して過度に密着させてしまう
ことがなく、しかも補強板がスライド部材に当接するま
で弾性部材を押し潰すことによって、常に一定の度合い
で弾性部材を軌道軸に密着させることができ、その調整
を容易に行うことが可能となる。
【0016】更に、本発明においては上記弾性部材に予
め潤滑油を含浸させておくことにより、かかる弾性部材
と軌道軸との摺動抵抗を低減できる他、軌道軸のボール
転走面に対しても潤滑油を塗布することができ、直線運
動装置の使用用途等によっては他に潤滑油の供給装置等
を設けずとも、本発明の防塵部材だけでボールやローラ
等の転動体を十分に潤滑することが可能となる。もっと
も、本発明の防塵部材と他の潤滑油供給装置を組み合わ
せて用いることも自由である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の直線運動装置の防塵部材及びこれを装着した直線運
動装置を詳細に説明する。図1及び図2は本発明の直線
運動装置の一例としての直線案内装置を示す側面図及び
その拡散分解斜視図であり、かかる直線案内装置の保護
スクレーパに本発明が適用されている。この直線案内装
置は、長手方向に沿ってボールの転走面11が形成され
た軌道レール(軌道軸)1と、転動体としての多数のボ
ール3を介してこの軌道レール1に係合すると共に内部
に該ボールの無限循環路を備えた摺動台(スライド部
材)2と、この摺動台2の移動方向の前後両端面に装着
されると共に、かかる摺動台2の移動に伴って軌道レー
ル1の表面に潤滑油を塗布する一対の潤滑油供給部材
4,4と、軌道レール1に密着するシールリップ部51
を備えて上記潤滑油供給部材4の外側に配置されたシー
ル部材としてのエンドシール5と、このエンドシール5
の外側から摺動台2に装着されると共に上記軌道レール
1に密着する保護スクレーパ6とから構成されており、
かかるボール3の循環に伴って上記摺動台2が軌道レー
ル1上を往復運動するように構成されている。尚、図2
において、上記エンドシール5は薄板状の芯金52に対
してゴム層を加硫接着して、上記シールリップ部51を
形成している。
【0018】また、上記摺動台2は、テーブル等の機械
装置の取付け面21を備えると共にボール3を循環させ
るためのボール戻し孔22を備えた略サドル状のブロッ
ク本体23と、このブロック本体23の前後両端面に固
定された一対のエンドプレート24,24とから構成さ
れている。かかるエンドプレート24には、上記軌道レ
ール1のボール転走面11からボール3を掬い上げて上
記ブロック本体23のボール戻し孔22に送り込む一
方、このボール戻し孔22からボール転走面11へボー
ル3を送り込む方向転換路(図示せず)が形成されてお
り、このエンドプレート24を取付ボルト25を用いて
ブロック本体23に固定することにより、上記摺動台2
にボール3の無限循環路が形成されるようになってい
る。
【0019】更に、上記エンドプレート24には上記無
限循環路に対して潤滑油を注油するための給油口26が
設けられておれり、かかる給油口26には上記保護スク
レーパ6、エンドシール5及び潤滑油供給部材4を介し
て供給ニップル27が装着されるようになっている。
【0020】また更に、上記保護スクレーパ6、エンド
シール5及び潤滑油供給部材4は固定ボルト28によっ
て各エンドプレート24の上から摺動台2に装着される
が、かかる固定ボルト28の締結によって保護スクレー
パ6等が潰れてしまうのを防止するため、各部材4,
5,6には夫々の厚みに応じたボス29a,29b,2
9cが嵌め込まれ、上記固定ボルト28はこれらボスを
貫通して摺動台2に螺合するようになっている。
【0021】図3乃至図7は上記潤滑油供給部材4を示
すものである。図示のように、潤滑油供給部材4は、上
記摺動台2のエンドプレート24に装着されるケーシン
グ40(図2参照)と、このケーシング40内に収容さ
れると共に上記軌道レール1に当接して該軌道レール1
に潤滑油を塗布する塗布体41(図5乃至図7参照)
と、この塗布体41と共に上記ケーシング40内に収容
され、潤滑油を吸収して保持する一方で上記塗布体41
に対して潤滑油を供給する吸蔵体42(図5乃至図7参
照)と、これら塗布体41と吸蔵体42との間を隔離す
る油量調整板(油量制御手段)43(図5及び図7参
照)とから構成されている。
【0022】上記ケーシング40は、吸蔵体42及び塗
布体41の収容スペースとなる潤滑油収容室44を備え
たケーシング本体45と、このケーシング本体45の潤
滑油収容室44を密閉する蓋基板46とから構成されて
おり、上記蓋基板46がエンドプレート24に当接する
ように装着される。
【0023】かかるケーシング本体45は例えば鋼板か
らなる基板47の輪郭に沿ってゴム、合成樹脂等からな
る側壁48を立設したものであり、かかる基板47及び
側壁48によって囲まれた凹所が上記塗布体41及び吸
蔵体42を収容する潤滑油収容室44となっている。こ
の潤滑油収容室44は上記固定ボルト28及び供給ニッ
プル27の貫通孔49,50を避けるようにして形成さ
れると共に、軌道レール1の左右両側面に対応する潤滑
油収容室44,44が夫々独立して設けられており、軌
道レール1の左側面を潤滑する塗布体41及び吸蔵体4
2と右側面を潤滑するそれとが独立して収容されるよう
になっている。
【0024】かかる塗布体41は含浸する潤滑油を澱み
なく軌道レール1に塗布することができるよう、毛細管
現象による潤滑油の移動が生じ易い材質、例えば空隙率
の低いフェルト等の繊維交絡体が適しており、本実施例
では空隙率54%の羊毛フェルトを使用している。ま
た、上記吸蔵体42は潤滑油を多量に吸収保持すること
ができるよう、空隙率の高いフェルト等の繊維交絡体が
適している。この実施例では空隙率81%のレーヨン混
合羊毛フェルトを使用している。
【0025】一方、上記ケーシング本体45の側壁48
には軌道レール1の転走面11と対向する位置に凹溝4
8aが形成されており、かかる凹溝48aからは潤滑油
収容室44に収容した塗布体41の一部である塗布片4
1aが突出し、上記転走面11に当接するようになって
いる。すなわち、上記吸蔵体42から塗布体41へ供給
された潤滑油は該塗布片41aを介して軌道レール1の
転走面11に塗布される。前述したように、上記潤滑油
収容室44は軌道レール1の左側面に対応したものと、
右側面に対応したものとが夫々独立して設けられてお
り、この実施例では軌道レール1の左右両側面には各々
2条の転走面11,11が形成されていることから、軌
道レール1の左側面に位置して互いに隣接する二つの塗
布片41a,41aと、右側面に位置して互いに隣接す
る二つの塗布片41a,41aに対しては別個の潤滑油
収容室44,44から潤滑油が供給されることとなる。
【0026】また、上記側壁48には潤滑油収容室44
の内周縁に沿って段部54が形成されており、かかる段
部54に上記油量調整板43が嵌合して、塗布体41と
吸蔵体42とを隔離するように構成されている。上記油
量調整板43は例えばステンレス薄板(本実施例では厚
さ0.1〜0.2mm)から形成されており、吸蔵体4
2に含浸された潤滑油を塗布体41へ供給する供給孔5
6が例えば1穴だけ開設されている。かかる供給穴56
の径及び数、すなわちその開口面積に応じて吸蔵体42
から塗布体41への潤滑油の供給量が制御される。供給
孔56の形状は本実施例では円形であるが、他の形状を
採用しても良い。供給孔56の開設位置は図6に破線で
示した位置とすることが望ましいが、これは各塗布体4
1から潤滑油が供給される2条のボール転走面11,1
1に対して略均等な距離となる位置である。
【0027】また、上記吸蔵体43から塗布体42への
潤滑油の供給を円滑に行うため、図4に示すように、上
記ケーシング本体45の側壁48には空気孔55が開設
されており、ケーシング40内の圧力が常に大気圧に保
たれるようになっている。従って、吸蔵体42から塗布
体41への潤滑油の移動は、主として繊維交絡体の内部
における潤滑油の毛細管現象に依存していることにな
る。もっとも、吸蔵体42に含浸された潤滑油のうち、
油量調整板43の供給孔56よりも上方に位置する潤滑
油は重力によっても塗布体41へ移動することとなる。
【0028】このように構成された潤滑油供給部材4
は、先ず上記側壁48を加硫接着によって基板47に接
合して上記ケーシング本体45を製作し、かかるケーシ
ング本体45の潤滑油収容室44に潤滑油を含浸した潤
滑油吸蔵体42を収めた後、かかる潤滑油吸蔵体42を
覆うようにして油量調整板43をケーシング本体45の
側壁48の段部54に嵌合させる。次いで、油量調整板
43の上に潤滑油塗布体41を重ね、最後に蓋基板46
を加硫接着によってケーシング本体45の側壁48と接
合する。これにより、内部に潤滑油塗布体41及び潤滑
油吸蔵体42が収容された潤滑油供給部材4が完成す
る。尚、図5における符号57は供給ニップル27の貫
通孔50を形成すると共に、上記側壁48と供給ニップ
ル27との直接接触を防止するためのリング部材であ
る。
【0029】一方、上記保護スクレーパ6は、図2及び
図8に示されるように、潤滑油を含浸した弾性部材60
と、この弾性部材60を摺動台2との間に挟み込んで固
定する補強板61とから構成されており、上記弾性部材
60が軌道レール1の表面に隙間なく密着し、かかる軌
道レール1に付着しているゴミや異物を上記摺動台2の
移動に伴って拭い去ると共に、軌道レール1の表面に対
して僅かずつ潤滑油を塗布するようになっている。
【0030】上記弾性部材60は軌道レール1の上半分
に嵌合する凹欠部60aを有して断面略サドル形状に形
成されており、本実施例においては材質としては微細セ
ル構造を有する発泡ウレタンが用いられている。また、
かかる発泡ウレタンの気泡は潤滑油を含浸させるべく連
泡されている。具体的には、引張り強さ43kg/cm
3 、伸び率360%、密度0.5g/cm3 、反発弾性
53%のものを用いた。
【0031】また、上記補強板61も弾性部材60と略
同じ形状に形成され、図8及び図9に示すようにその周
縁部には側壁62が立設されて、上記弾性部材60を収
容する凹所63を有している。更に、上記補強板61に
形成された凹欠部61aは僅かな隙間(0.05mm)
を介して軌道レール1の表面と対向しており、軌道レー
ル1に貼りついた溶接のスパッタ等をこの補強板61に
よって削ぎ取るように構成されている。これにより、強
固に軌道レール1に貼り付いた異物や、大きな異物が弾
性部材60と軌道レール1との間に入り込むことがな
く、かかる弾性部材60の損傷を防止することができる
ようになっている。
【0032】ここで、図9から明らかなように、上記弾
性部材60はその厚みtが上記凹所63の深さTよりも
厚く形成されており、図9(a)に示す如く固定ボルト
28を用いて保護スクレーパ6を摺動台2に装着する
と、かかる固定ボルト28の締結に伴って上記弾性部材
60が補強板61とエンドシール5との間で厚さ(t−
T)だけ押し潰されるようになっている。押し潰された
弾性部材60は補強板61の周縁部に向けて拡がろうと
するが、前述の如く上記補強板61の周縁部には側壁6
2が立設されていることから、図9(b)に示すよう
に、かかる弾性部材60は軌道レール1に向けてのみ弾
性変形する。従って、固定ボルト28を締結して上記保
護スクレーパ6を摺動台2に装着すると、補強板61と
エンドシール5との間で押し潰された弾性部材60が軌
道レール1に向けて膨出し、かかる弾性部材60と軌道
レール1との密着度を高めることができるようになって
いる。すなわち、上記固定ボルト28が本発明の調整手
段に該当する。
【0033】そして、以上のように構成された本実施例
の直線案内装置では、エンドシール5の外側に上記保護
スクレーパ6を装着していることから、摺動台2が軌道
レール1上を移動すると、かかる保護スクレーパ6の補
強板61が大きな異物や強固に軌道レール1に貼り付い
た異物を除去すると共に、軌道レール1に密着する弾性
部材60が細かな塵芥をも除去するので、これらの異物
がエンドシール5を破損させたり、ボール3や軌道レー
ル1の転走面11を傷つけたりすることがなく、長期に
わたって摺動台2の運動精度を維持することができるも
のである。
【0034】特に、本実施例では固定ボルトの締結によ
って上記保護スクレーパ6を摺動台2に装着するのに伴
い、かかる保護スクレーパ6の弾性部材60と軌道レー
ル1との密着度を高めているので、軌道レール1に付着
したゴミや異物を確実に除去することができるものであ
る。
【0035】しかも、上記保護スクレーパ6の弾性部材
60は軌道レール1に対して僅かずつではあるが潤滑油
を塗布しているので、かかる潤滑油によって軌道レール
1とエンドシール5との摩擦抵抗も軽減され、摺動台2
の円滑な運動を確保することも可能となる。
【0036】更に、この実施例では上記保護スクレーパ
6と摺動台2との間に上記潤滑油供給部材4を装着して
いるので、上記摺動台2が軌道レール1上を移動する
と、かかる摺動台2に装着された潤滑油供給部材4によ
って軌道レール1のボール転走面11に潤滑油が塗布さ
れ、このボール転走面11を転動するボール3の潤滑が
行われる。また、上記潤滑油供給部材4と保護スクレー
パ6との間には軌道レール1の表面と密着するエンドシ
ール5が装着されているので、潤滑油供給部材4から軌
道レール1に塗布された潤滑油が該エンドシール5より
も外側に漏れ出すことがなく、上記潤滑油供給部材4か
ら軌道レール1の転走面11に塗布される僅かな潤滑油
のみでボール3を確実に潤滑することができるものであ
る。
【0037】もっとも、上記保護スクレーパ6も軌道レ
ール1に密着し、微量ではあるがこれに潤滑油を塗布し
ていることから、摺動台2に作用する荷重が極端に小さ
くボール3の磨耗が問題とならない場合等は、上記潤滑
油供給部材4は装着するに及ばない。また、軌道レール
1に付着したゴミや異物は上記保護スクレーパ6によっ
て拭き取られていることから、粉塵やクーラントが飛散
するような劣悪な環境下で直線案内装置を使用するので
なければ、摺動台2にエンドシール5を装着せずとも、
上記保護スクレーパ6の装着のみで長期にわたって摺動
台2を円滑に運動させることも可能である。従って、上
記保護スクレーパ6を用いれば、潤滑装置やシール部材
を省略することによって直線案内装置の構成を従来より
も簡易化することができ、コストの低減化を図ることも
可能となる。
【0038】次に、図10は上記保護スクレーパ6の他
の実施例を示すものである。図9に示した前述の実施例
では補強板61の周縁部に側壁62を立設していたが、
この実施例では補強板61の周縁部に側壁62を立設せ
ず、単に補強板61とエンドシール5との間に弾性部材
60を挟み込むだけの構成とした。補強板61に側壁6
2を立設した場合、固定ボルト28の締結によって弾性
部材60を押し潰すことができる最大量は(t−T)で
あったが、側壁62を設けていない図10の例では固定
ボルト28の締結量に応じて弾性部材60を押し潰すこ
とができる。従って、この例によれば、固定ボルト28
の締結量に応じて弾性部材60と軌道レール1との密着
度を自由に調整して、かかる保護スクレーパ6による異
物等の除去能力を使用環境等に応じて変化させることが
てきるものである。
【0039】尚、この実施例では軌道レール1に沿って
摺動台2が移動する直線案内装置について本発明の防塵
部材を適用したが、螺旋状のボール転走溝が形成された
ねじ軸にボールを介してナット部材が螺合したボールね
じ装置や、軸方向に沿ったボール転走溝を有するスプラ
イン軸にボールを介してナット部材が移動自在に係合し
たボールスプライン装置にも本発明の防塵部材を適用し
得るものである。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、軌道軸の表面に当接する弾性部材を上記補強板とス
ライド部材との間に挟み込むと共に、補強板及び弾性部
材を介して上記スライド部材と係合する調整部材によっ
て該弾性部材を押し潰しているので、かかる調整部材に
よる弾性部材の押し潰し量を加減することによって、こ
の弾性部材と軌道軸との密着度を自由に調整することが
でき、軌道軸に対して隙間なく確実に密着させることが
できると共に、かかる軌道軸に対する摺動抵抗を適宜調
整することが可能な防塵部材を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を直線案内装置に適用した実施例を示
す側面図である。
【図2】 実施例に係る直線案内装置及びこれに付設さ
れる機器の分解斜視図である。
【図3】 実施例にかかる摺動台に装着される潤滑油供
給部材を示す正面図である。
【図4】 図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 実施例に係る潤滑油供給部材の分解斜視図で
ある。
【図6】 図4のVI−VI線断面図である。
【図7】 図3のVII−VII線断面図である。
【図8】 実施例に係る保護スクレーパの背面図であ
る。
【図9】 実施例に係る保護スクレーパを摺動台に装着
した際の状態を図8のIX−IX線に沿って示す断面図
である。
【図10】 保護スクレーパの他の実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1…軌道レール(軌道軸)、2…摺動台(スライド部
材)、3…ボール(転動体)、4…潤滑油供給部材、5
…エンドシール(シール部材)、6…保護スクレーパ
(防塵部材)、28…固定ボルト(調整手段)、60…
弾性部材、61…補強板、63…凹所、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転動体を介して軌道軸に係合するスライ
    ド部材に装着され、かかる軌道軸に付着した異物を上記
    スライド部材と軌道軸との相対的な移動に伴って除去す
    る直線運動装置の防塵部材であって、 上記防塵部材は、軌道軸の表面に当接する弾性部材と、
    この弾性部材を上記スライド部材との間に挟み込む補強
    板と、かかる補強板及び弾性部材を介して上記スライド
    部材と係合し、上記弾性部材を押し潰すことによってこ
    れを軌道軸に密着させる調整手段とからなることを特徴
    とする直線運動装置の防塵部材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の直線運動装置の防塵部材
    において、上記調整手段は弾性部材及び補強板をスライ
    ド部材に取り付ける固定ボルトであることを特徴とする
    直線運動装置の防塵部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の直線運動装置の防
    塵部材において、上記補強板には弾性部材を収容する凹
    所を形成する一方、かかる弾性部材はその厚みを上記凹
    所の深さよりも厚めに形成しておき、上記弾性部材がそ
    の厚みに応じて軌道軸に密着するように構成したことを
    特徴とする直線運動装置の防塵部材。
  4. 【請求項4】 上記弾性部材には潤滑油が含浸されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    直線運動装置の防塵部材。
  5. 【請求項5】 転動体の転走面が形成された軌道軸と、
    上記転動体を介して軌道軸に係合すると共に該軌道軸と
    相対的に移動するスライド部材と、このスライド部材に
    装着されると共に、上記軌道軸に付着した異物を上記ス
    ライド部材と軌道軸との相対的な移動に伴って除去する
    防塵部材とを備えた直線運動装置において、 上記防塵部材は、軌道軸の表面に当接する弾性部材と、
    この弾性部材を上記スライド部材との間に挟み込む補強
    板と、かかる補強板及び弾性部材を介して上記スライド
    部材と係合し、上記弾性部材を押し潰すことによってこ
    れを軌道軸に密着させる調整手段とからなることを特徴
    とする直線運動装置。
JP9944498A 1998-04-10 1998-04-10 直線運動装置の防塵部材及び直線運動装置 Withdrawn JPH11294453A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9944498A JPH11294453A (ja) 1998-04-10 1998-04-10 直線運動装置の防塵部材及び直線運動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9944498A JPH11294453A (ja) 1998-04-10 1998-04-10 直線運動装置の防塵部材及び直線運動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11294453A true JPH11294453A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14247559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9944498A Withdrawn JPH11294453A (ja) 1998-04-10 1998-04-10 直線運動装置の防塵部材及び直線運動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11294453A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006003849B3 (de) * 2006-01-26 2007-03-15 Hiwin Technologies Corp. Linearführung mit der Funktion zum Regulieren der Ölzufuhrmenge einer selbstschmierenden Einheit
JP2011247359A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Nsk Ltd リニアガイド装置
DE102014210171A1 (de) * 2014-05-28 2015-12-17 Robert Bosch Gmbh Führungswagen mit Befestigungsbohrung, welche Bestandteil eines Schmiermittelströmungspfades ist
WO2018061113A1 (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 ニッタ株式会社 リニアガイドのシール材
TWI710719B (zh) * 2016-09-30 2020-11-21 日商新田股份有限公司 線性滑軌的密封構材

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006003849B3 (de) * 2006-01-26 2007-03-15 Hiwin Technologies Corp. Linearführung mit der Funktion zum Regulieren der Ölzufuhrmenge einer selbstschmierenden Einheit
JP2011247359A (ja) * 2010-05-27 2011-12-08 Nsk Ltd リニアガイド装置
DE102014210171A1 (de) * 2014-05-28 2015-12-17 Robert Bosch Gmbh Führungswagen mit Befestigungsbohrung, welche Bestandteil eines Schmiermittelströmungspfades ist
US9488223B2 (en) 2014-05-28 2016-11-08 Robert Bosch Gmbh Guide carriage with fastening bore which is a component of a lubricant flow path
WO2018061113A1 (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 ニッタ株式会社 リニアガイドのシール材
CN109642610A (zh) * 2016-09-28 2019-04-16 霓达株式会社 直线引导件的密封件
US10816037B2 (en) 2016-09-28 2020-10-27 Nitta Corporation Seals for linear guides
TWI710719B (zh) * 2016-09-30 2020-11-21 日商新田股份有限公司 線性滑軌的密封構材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3308944B2 (ja) 案内装置の防塵構造
JP3288961B2 (ja) 直線運動装置及びこれに使用される潤滑油供給装置
JP4035241B2 (ja) 潤滑装置を備えた直動案内ユニット
EP0874172B1 (en) Linear motion device and lubricating oil supplying device for it
US6290394B1 (en) Linear motion guide unit with lubricating means
JP3636481B2 (ja) リニアガイドのシール装置
JP5032288B2 (ja) ワイパーシールを備えた直動案内ユニット
US6257765B1 (en) Sealing device for linear guide apparatus
JP4621624B2 (ja) 高密封シール装置を備えた直動案内ユニット
US5087130A (en) Under seal device of linear movement guide bearing
WO2010023836A1 (ja) 運動案内装置のシールプレート
WO2012029232A1 (ja) 直動案内装置
JP2011007324A (ja) 運動案内装置及びねじ装置
JP2007285455A5 (ja)
JPH11303866A (ja) 潤滑油供給装置及びこれを用いた直線運動装置
JP4086960B2 (ja) 直線運動装置の保護スクレーパ及び直線運動装置
JPH11294453A (ja) 直線運動装置の防塵部材及び直線運動装置
JP4274744B2 (ja) 潤滑油供給装置及びこれを用いた直線案内装置
WO2011024536A1 (ja) 潤滑油供給装置及びこれを用いた運動案内装置
US5711611A (en) Guide mechanism
JP2000097234A (ja) 潤滑油供給装置及びこれを用いた直線運動装置
JP4413913B2 (ja) 直線案内装置
JPH1019040A (ja) 直線案内装置
JP3852200B2 (ja) 直進運動装置
JPH11287245A (ja) リニアガイド用シール装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040526

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050705