JPH11293786A - 構造物用管継手 - Google Patents
構造物用管継手Info
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- JPH11293786A JPH11293786A JP9584398A JP9584398A JPH11293786A JP H11293786 A JPH11293786 A JP H11293786A JP 9584398 A JP9584398 A JP 9584398A JP 9584398 A JP9584398 A JP 9584398A JP H11293786 A JPH11293786 A JP H11293786A
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- pipe
- pipe joint
- pipe end
- coupling member
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 管構造物、特に鋼管を主要部材とする送電鉄
塔、橋梁等に用いられる作業性に優れた構造物用管継手
を提供する。 【解決手段】 1対の管端部材を円周方向に分割された
カップリング部材で覆って締め付ける構造で構成するA
型またはB型の管継手である。A型の管端部材は円錐面
をもつフランジ部を有し、複数個に分割されたカップリ
ング部材で管端部材のフランジ部を覆って締め付け、管
端部材同士を緊密に突き合わせる。B型の管端部材は外
周に溝を有し、カップリング部材はこの溝と嵌合する山
部を有し、カップリング部材を締め付けると溝と山部が
緊密に結合する。管端部材の突合わせ面には芯出し用お
よび耐せん断力用の凹部と凸部を設けてもよい。
塔、橋梁等に用いられる作業性に優れた構造物用管継手
を提供する。 【解決手段】 1対の管端部材を円周方向に分割された
カップリング部材で覆って締め付ける構造で構成するA
型またはB型の管継手である。A型の管端部材は円錐面
をもつフランジ部を有し、複数個に分割されたカップリ
ング部材で管端部材のフランジ部を覆って締め付け、管
端部材同士を緊密に突き合わせる。B型の管端部材は外
周に溝を有し、カップリング部材はこの溝と嵌合する山
部を有し、カップリング部材を締め付けると溝と山部が
緊密に結合する。管端部材の突合わせ面には芯出し用お
よび耐せん断力用の凹部と凸部を設けてもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物の部材を構
成する管(以下、構造物部材管という)を組み上げるこ
とにより建造される構造物用の管継手、とくに鋼管を主
要部材とする送電鉄塔、橋梁などに用いられる構造物用
管継手に関する。
成する管(以下、構造物部材管という)を組み上げるこ
とにより建造される構造物用の管継手、とくに鋼管を主
要部材とする送電鉄塔、橋梁などに用いられる構造物用
管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】管材を主要部材とする送電鉄塔や橋梁は
通常、山岳部あるいは河川、海峡など険しい地形の環境
で建設作業が行われることが多い。また、構造物部材管
同士を接続する作業、構造物部材管とトラスの結節部な
どの構造物とを接続する作業、または構造物同士を接続
する作業についても高所作業が多い。このため、予め工
場で構造物部材管の両端または構造物自体にフランジを
取り付け、建設現場においてフランジ同士を突き合わせ
てボルトとナットで締結する方法が広く用いられてい
る。以下、構造物部材管同士の接続を例にして説明す
る。
通常、山岳部あるいは河川、海峡など険しい地形の環境
で建設作業が行われることが多い。また、構造物部材管
同士を接続する作業、構造物部材管とトラスの結節部な
どの構造物とを接続する作業、または構造物同士を接続
する作業についても高所作業が多い。このため、予め工
場で構造物部材管の両端または構造物自体にフランジを
取り付け、建設現場においてフランジ同士を突き合わせ
てボルトとナットで締結する方法が広く用いられてい
る。以下、構造物部材管同士の接続を例にして説明す
る。
【0003】図11は一般的な従来技術のリブ付きフラ
ンジ継手の構造を示す概要図である。同図は片側の継手
を示している。同図(a) のように、フランジ18と構造
物部材管4とをリブ20で補強し、フランジ18の周囲
1列のフランジボルト穴19にボルト(図示せず)を6
本以上、さらに強度を確保する場合には同図(b) のよう
にボルトを2列に配して構造物部材管4同士を締結す
る。
ンジ継手の構造を示す概要図である。同図は片側の継手
を示している。同図(a) のように、フランジ18と構造
物部材管4とをリブ20で補強し、フランジ18の周囲
1列のフランジボルト穴19にボルト(図示せず)を6
本以上、さらに強度を確保する場合には同図(b) のよう
にボルトを2列に配して構造物部材管4同士を締結す
る。
【0004】この方式の管継手において、フランジの構
造にはさまざまなものがあり、例えば特開昭55−95
750号公報には、一体型フランジ継手が開示されてい
る。図12は同公報に開示された、一体型フランジ継手
の構造を示す概要図である。同図に示すように、この管
継手はフランジ18に続く管端部を厚肉にした一体物管
継手であり、フランジ18の反対側の端部で構造物部材
管4とを接合する構造を有する。
造にはさまざまなものがあり、例えば特開昭55−95
750号公報には、一体型フランジ継手が開示されてい
る。図12は同公報に開示された、一体型フランジ継手
の構造を示す概要図である。同図に示すように、この管
継手はフランジ18に続く管端部を厚肉にした一体物管
継手であり、フランジ18の反対側の端部で構造物部材
管4とを接合する構造を有する。
【0005】これらの継手に共通する構造は、フランジ
同士を突き合わせ、フランジ部全周にわたり均等に配置
されたボルト孔を通してボルト、ナットで締結すること
により管同士を接続するところにある。これらのフラン
ジ継手はいずれも継手に作用する引張および曲げ荷重を
すべてボルト・ナットで負担する構造になっている。
同士を突き合わせ、フランジ部全周にわたり均等に配置
されたボルト孔を通してボルト、ナットで締結すること
により管同士を接続するところにある。これらのフラン
ジ継手はいずれも継手に作用する引張および曲げ荷重を
すべてボルト・ナットで負担する構造になっている。
【0006】この構造は送電鉄塔や橋梁のような大型構
造物では自重に耐える静的強度と、強風、構造物の固有
振動、送電鉄塔にあっては電線の振動、または橋梁にあ
っては車両の通行による振動などの低サイクルの繰り返
し引張荷重ないし曲げ荷重に耐える疲労強度を確保する
ため、多くのボルトが必要となり、締結作業に多大な工
数が必要となる。すなわち、送電鉄塔や橋梁では上記締
結作業は高所あるいは足場の悪い場所での手作業である
ため、締結に多数のボルト、ナットを使用すると、著し
く施工能率が低下し、施工費用の増大を招くことにな
る。
造物では自重に耐える静的強度と、強風、構造物の固有
振動、送電鉄塔にあっては電線の振動、または橋梁にあ
っては車両の通行による振動などの低サイクルの繰り返
し引張荷重ないし曲げ荷重に耐える疲労強度を確保する
ため、多くのボルトが必要となり、締結作業に多大な工
数が必要となる。すなわち、送電鉄塔や橋梁では上記締
結作業は高所あるいは足場の悪い場所での手作業である
ため、締結に多数のボルト、ナットを使用すると、著し
く施工能率が低下し、施工費用の増大を招くことにな
る。
【0007】管同士を接続する他の方法として、ねじ継
手がある。ねじ継手は片方の管端外周面に雄ねじを設
け、相対する管端あるいはカップリングの内面に雌ねじ
を設けて、両者を締め付けることにより管を接続するも
のであり、特に油井管用のねじ継手には管と同等以上の
強度性能を有するものもある。しかし、ねじ継手は接続
する際に管本体を回転させなければならず、かつその締
め付け作業が人力のみでは不可能であるため、現場の手
作業が必須要件である構造物用継手には適用できない。
手がある。ねじ継手は片方の管端外周面に雄ねじを設
け、相対する管端あるいはカップリングの内面に雌ねじ
を設けて、両者を締め付けることにより管を接続するも
のであり、特に油井管用のねじ継手には管と同等以上の
強度性能を有するものもある。しかし、ねじ継手は接続
する際に管本体を回転させなければならず、かつその締
め付け作業が人力のみでは不可能であるため、現場の手
作業が必須要件である構造物用継手には適用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、送電鉄
塔等の大型構造物の施工コストを低減できる簡便かつ安
全な継手が要望されているにもかかわらず、その要望を
満たすような構造物用管継手は実用化されていない。
塔等の大型構造物の施工コストを低減できる簡便かつ安
全な継手が要望されているにもかかわらず、その要望を
満たすような構造物用管継手は実用化されていない。
【0009】本発明の目的は、強度を確保しつつ、高い
施工能率で構造物部材管同士、構造物と構造物部材管、
または構造物同士を接続でき、かつ安価な管継手を提供
することにある。
施工能率で構造物部材管同士、構造物と構造物部材管、
または構造物同士を接続でき、かつ安価な管継手を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来型の
フランジ継手+ボルト・ナット接続の問題点を検討し
た。構造物用のフランジ継手には強度上の制約があるた
めボルト本数が多い。すなわち、前記のように静的圧縮
荷重および低サイクルの繰り返し引張荷重ないしは曲げ
荷重が作用するが、従来のフランジ継手では張荷重およ
び曲げ荷重はすべてボルト・ナットが負担する構造にな
っている。この引張あるいは曲げ荷重の設計荷重値は個
々の構造物により異なるが、送電鉄塔の例ではおおむね
接続する構造物部材管の降伏荷重(降伏応力×構造物部
材管の断面積)の2/3〜1.0倍程度までの荷重に耐
えなければならないため、特に大径の構造物部材管を接
続するフランジ継手においてはボルト本数が多くなる。
フランジ継手+ボルト・ナット接続の問題点を検討し
た。構造物用のフランジ継手には強度上の制約があるた
めボルト本数が多い。すなわち、前記のように静的圧縮
荷重および低サイクルの繰り返し引張荷重ないしは曲げ
荷重が作用するが、従来のフランジ継手では張荷重およ
び曲げ荷重はすべてボルト・ナットが負担する構造にな
っている。この引張あるいは曲げ荷重の設計荷重値は個
々の構造物により異なるが、送電鉄塔の例ではおおむね
接続する構造物部材管の降伏荷重(降伏応力×構造物部
材管の断面積)の2/3〜1.0倍程度までの荷重に耐
えなければならないため、特に大径の構造物部材管を接
続するフランジ継手においてはボルト本数が多くなる。
【0011】本発明者らは、継手に作用する引張荷重お
よび曲げ荷重を、ボルト、ナット以外の継手構造で負担
するようにすればボルト・ナット本数を大幅に削減する
ことができ、ひいては高所における人力締結作業の効率
を格段に向上させることができるとの着想を得た。
よび曲げ荷重を、ボルト、ナット以外の継手構造で負担
するようにすればボルト・ナット本数を大幅に削減する
ことができ、ひいては高所における人力締結作業の効率
を格段に向上させることができるとの着想を得た。
【0012】本発明者らは管継手を、1対の管端部材と
カップリング部材の2種の部材で構成し、1対の管端部
材を突き合わせた状態で、カップリング部材でこれを覆
い、管端部材を強固に接続する構造を検討した。本発明
の構造では、構造物部材管にかかる引張荷重、曲げ荷重
またはせん断荷重はカップリング部材が負担する構造と
し、カップリング部材を締め付けるボルト等の部品は管
軸方向に作用する引張、曲げ荷重を直接負担しないた
め、締め付けのボルトは小さなボルトでよく、本数も少
なくできることをねらっている。
カップリング部材の2種の部材で構成し、1対の管端部
材を突き合わせた状態で、カップリング部材でこれを覆
い、管端部材を強固に接続する構造を検討した。本発明
の構造では、構造物部材管にかかる引張荷重、曲げ荷重
またはせん断荷重はカップリング部材が負担する構造と
し、カップリング部材を締め付けるボルト等の部品は管
軸方向に作用する引張、曲げ荷重を直接負担しないた
め、締め付けのボルトは小さなボルトでよく、本数も少
なくできることをねらっている。
【0013】本発明の構造の一つは、フランジ部を有す
る1対の管端部材と、該フランジ部を突き合わせた状態
でフランジ部の外周を覆うカップリング部材とで構成す
る構造である。以下、この構造の管継手をA型という。
る1対の管端部材と、該フランジ部を突き合わせた状態
でフランジ部の外周を覆うカップリング部材とで構成す
る構造である。以下、この構造の管継手をA型という。
【0014】他の一つは外周面に複数の溝を配置した1
対の管端部材と、該溝と嵌め合う山部を内面に有するカ
ップリング部材とで構成し、カップリング部材で管端部
材のの外周を覆う構造である。以下、この構造の管継手
をB型という。
対の管端部材と、該溝と嵌め合う山部を内面に有するカ
ップリング部材とで構成し、カップリング部材で管端部
材のの外周を覆う構造である。以下、この構造の管継手
をB型という。
【0015】本発明者らは更に以下の検討を行って本発
明を完成した。継手部分で構造物部材管が回転したり、
せん断ずれを起こしたり、ガタつくのは好ましくない。
これを防止するため、A型においては、管端部材のフラ
ンジ部のカップリング部材との接触面を管軸を回転軸と
する円錐面とし、かつカップリング内面のフランジ面と
の接触面を、フランジ部の円錐面と雄雌をなすような円
錐面状とし、管端部材とカップリング部材とが円錐面で
のみ接触する構造とする。これにより、カップリング部
材を周方向にボルト等で締め付けた状態でフランジ円錐
面との接触面に接触圧が発生し、その管軸方向成分がフ
ランジ部の両突き合わせ面同士を押しつけ合って面圧が
大きくなる。その結果、継手部の回転、ずれへの耐力が
高まる。
明を完成した。継手部分で構造物部材管が回転したり、
せん断ずれを起こしたり、ガタつくのは好ましくない。
これを防止するため、A型においては、管端部材のフラ
ンジ部のカップリング部材との接触面を管軸を回転軸と
する円錐面とし、かつカップリング内面のフランジ面と
の接触面を、フランジ部の円錐面と雄雌をなすような円
錐面状とし、管端部材とカップリング部材とが円錐面で
のみ接触する構造とする。これにより、カップリング部
材を周方向にボルト等で締め付けた状態でフランジ円錐
面との接触面に接触圧が発生し、その管軸方向成分がフ
ランジ部の両突き合わせ面同士を押しつけ合って面圧が
大きくなる。その結果、継手部の回転、ずれへの耐力が
高まる。
【0016】B型においては、管端部材の外周面に設け
た溝の側壁に傾斜をつけ、この溝に対応するカップリン
グ部材の山部の幅を溝の幅より若干大きくする。カップ
リング部材を周方向にボルト等で強く締め付けると溝の
側壁面と山部の側面の間に接触圧が生ずるため、管端部
材とカップリング部材の軸方向のずれが堅固に固定され
る。言いかえれば、カップリング部材を締め付けた状態
で、溝の側壁面と山部の側面が接触し、溝底と山部の頂
上との間にわずかな隙間があって、溝縁と山部の基部面
との間にもわずかな隙間がある状態で締め付けられる。
た溝の側壁に傾斜をつけ、この溝に対応するカップリン
グ部材の山部の幅を溝の幅より若干大きくする。カップ
リング部材を周方向にボルト等で強く締め付けると溝の
側壁面と山部の側面の間に接触圧が生ずるため、管端部
材とカップリング部材の軸方向のずれが堅固に固定され
る。言いかえれば、カップリング部材を締め付けた状態
で、溝の側壁面と山部の側面が接触し、溝底と山部の頂
上との間にわずかな隙間があって、溝縁と山部の基部面
との間にもわずかな隙間がある状態で締め付けられる。
【0017】さらに発明者らは、施工能率の向上を検討
した。現場の作業では、構造物部材管をクレーンあるい
はヘリコプターで吊り下げ、すでに固定した構造物部材
管の管端部材と突合わせ、突合わせ面の中心がほぼ同じ
位置にくるよう微調整する。この作業を芯出しという
が、非常な熟練を要し、時間もかかる作業である。
した。現場の作業では、構造物部材管をクレーンあるい
はヘリコプターで吊り下げ、すでに固定した構造物部材
管の管端部材と突合わせ、突合わせ面の中心がほぼ同じ
位置にくるよう微調整する。この作業を芯出しという
が、非常な熟練を要し、時間もかかる作業である。
【0018】この対策として、管端のフランジ部の突き
合わせ面の片方に凸部を設け、他方の管端部材の突き合
わせ面には、前記凸部と雄雌をなすような凹部を設け、
凸部を案内にして管端部材をはめ合わせるようにする。
管端部同士を突き合わせたとき、凸部と凹部がちょうど
嵌合する構造とすれば、継手に作用するせん断荷重を凸
部と凹部が分担し、せん断強度が飛躍的に向上する効果
もある。
合わせ面の片方に凸部を設け、他方の管端部材の突き合
わせ面には、前記凸部と雄雌をなすような凹部を設け、
凸部を案内にして管端部材をはめ合わせるようにする。
管端部同士を突き合わせたとき、凸部と凹部がちょうど
嵌合する構造とすれば、継手に作用するせん断荷重を凸
部と凹部が分担し、せん断強度が飛躍的に向上する効果
もある。
【0019】本発明は上記した技術思想に基づき完成さ
れたもので、下記の構造物用管継手をその要旨とする。 (1) 1対の管端部材とカップリング部材とで構成された
構造物用管継手であって、前記管端部材は一端に構造物
の部材と接合する接合面を、他端にフランジ部を有し、
前記フランジ部には他方の管端部材と突き合わせる突合
わせ面を有し、前記カップリング部材は円周方向に分割
した複数個の分割体で構成され、前記1対の管端部材の
フランジ部が突き合わされた状態で双方のフランジ部を
覆う構造を有し、かつ前記分割体間を締め付ける手段を
有することを特徴とする構造物用管継手。
れたもので、下記の構造物用管継手をその要旨とする。 (1) 1対の管端部材とカップリング部材とで構成された
構造物用管継手であって、前記管端部材は一端に構造物
の部材と接合する接合面を、他端にフランジ部を有し、
前記フランジ部には他方の管端部材と突き合わせる突合
わせ面を有し、前記カップリング部材は円周方向に分割
した複数個の分割体で構成され、前記1対の管端部材の
フランジ部が突き合わされた状態で双方のフランジ部を
覆う構造を有し、かつ前記分割体間を締め付ける手段を
有することを特徴とする構造物用管継手。
【0020】(2) 管継手が組み立てられ分割体間が締め
付けられた状態において、カップリング部材と接触する
管端部材のフランジ部の面は管継手の軸芯に対する傾斜
が25〜80°の円錐面であって、カップリング部材に
対する雄面を形成し、前記フランジ部の円錐面に接触す
るカップリング部材の面は、フランジ部の円錐面と同等
の円錐面であって、フランジ部に対して雌面を形成し、
管端部材とカップリング部材とは前記円錐面でのみ接触
することを特徴とする前記(1) 項に記載の構造物用管継
手。
付けられた状態において、カップリング部材と接触する
管端部材のフランジ部の面は管継手の軸芯に対する傾斜
が25〜80°の円錐面であって、カップリング部材に
対する雄面を形成し、前記フランジ部の円錐面に接触す
るカップリング部材の面は、フランジ部の円錐面と同等
の円錐面であって、フランジ部に対して雌面を形成し、
管端部材とカップリング部材とは前記円錐面でのみ接触
することを特徴とする前記(1) 項に記載の構造物用管継
手。
【0021】(3) 1対の管端部材とカップリング部材と
で構成された構造物用管継手であって、前記管端部材は
一端に構造物の部材と接合する接合面を、他端に他方の
管端部材と向き合う突合わせ面を有し、外周面に複数の
溝を有し、前記カップリング部材は円周方向に分割した
複数個の分割体で構成され、内面には管継手が組み立て
られ分割体間が締め付けられた状態で管端部材の溝と嵌
め合う山部を有し、かつ前記分割体間を締め付ける手段
を有することを特徴とする構造物用管継手。
で構成された構造物用管継手であって、前記管端部材は
一端に構造物の部材と接合する接合面を、他端に他方の
管端部材と向き合う突合わせ面を有し、外周面に複数の
溝を有し、前記カップリング部材は円周方向に分割した
複数個の分割体で構成され、内面には管継手が組み立て
られ分割体間が締め付けられた状態で管端部材の溝と嵌
め合う山部を有し、かつ前記分割体間を締め付ける手段
を有することを特徴とする構造物用管継手。
【0022】(4) 管端部材の溝が、管継手軸を中心とす
る円状または円弧状の溝であることを特徴とする前記
(3) 項に記載の構造物用管継手。
る円状または円弧状の溝であることを特徴とする前記
(3) 項に記載の構造物用管継手。
【0023】(5) カップリング部材の山部の両側の側面
の少なくとも一方が管継手方向に対して45〜87°傾
斜し、管継手が組み立てられ分割体間が締め付けられた
状態で管端部材の溝の側壁面とカップリング部材の山部
の側面とが接触し、管端部材の溝の底面とカップリング
部材の山部の頂面との間に溝深さの0.005倍以上の
隙間があり、管端部材の溝の縁面とカップリング部材の
山部の基部面との間に溝深さの0.005〜0.5倍の
隙間があることを特徴とする前記(3) または(4) 項に記
載の構造物用管継手。
の少なくとも一方が管継手方向に対して45〜87°傾
斜し、管継手が組み立てられ分割体間が締め付けられた
状態で管端部材の溝の側壁面とカップリング部材の山部
の側面とが接触し、管端部材の溝の底面とカップリング
部材の山部の頂面との間に溝深さの0.005倍以上の
隙間があり、管端部材の溝の縁面とカップリング部材の
山部の基部面との間に溝深さの0.005〜0.5倍の
隙間があることを特徴とする前記(3) または(4) 項に記
載の構造物用管継手。
【0024】(6) 1対の管端部材のうち一方の管端部材
の突合わせ面に凸部を有し、他方の管端部材の突合わせ
面に前記凸部と嵌合する凹部を有することを特徴とする
前記(1) から(5) 項までのいずれかに記載の構造物用管
継手。
の突合わせ面に凸部を有し、他方の管端部材の突合わせ
面に前記凸部と嵌合する凹部を有することを特徴とする
前記(1) から(5) 項までのいずれかに記載の構造物用管
継手。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明のA型の管継手の構
造を示す部分断面斜視図である。同図において、上下の
管端部材1は上下の構造物部材管4と接合面10を介し
てそれぞれ接合されている。管端部材1の端部にはフラ
ンジ部2があり、上下のフランジ部2は突合わせ面7を
介して突合わされている。1対の管端部材1のフランジ
部2の外周はカップリング部材3で覆われ、管端部材同
士が離間しないようになっている。
造を示す部分断面斜視図である。同図において、上下の
管端部材1は上下の構造物部材管4と接合面10を介し
てそれぞれ接合されている。管端部材1の端部にはフラ
ンジ部2があり、上下のフランジ部2は突合わせ面7を
介して突合わされている。1対の管端部材1のフランジ
部2の外周はカップリング部材3で覆われ、管端部材同
士が離間しないようになっている。
【0026】図2は本発明のA型の管継手の要部を示す
断面図である。フランジ部2のカップリング部材と接す
る面は継手軸に対してαの傾斜を持つ円錐状であり、こ
れをフランジ円錐面5という。カップリング部材3のリ
ップ部17の内面はフランジ円錐面5を雄面とした雌面
を形成しており、これをカップリング円錐面6という。
フランジ部2の突合わせ面7には凸部8が、他方の管端
部材のフランジ部2の突合わせ面7には凹部9が形成さ
れている。同図では接合面10からフランジ部にかけて
の部分は管形状となっており、この部分を管部分14と
いう。同図のギャップG1およびG2については後述す
る。
断面図である。フランジ部2のカップリング部材と接す
る面は継手軸に対してαの傾斜を持つ円錐状であり、こ
れをフランジ円錐面5という。カップリング部材3のリ
ップ部17の内面はフランジ円錐面5を雄面とした雌面
を形成しており、これをカップリング円錐面6という。
フランジ部2の突合わせ面7には凸部8が、他方の管端
部材のフランジ部2の突合わせ面7には凹部9が形成さ
れている。同図では接合面10からフランジ部にかけて
の部分は管形状となっており、この部分を管部分14と
いう。同図のギャップG1およびG2については後述す
る。
【0027】図3は本発明のA型の管継手のカップリン
グ部材3の斜視図であり、同図(a)は2つの分割体11
の両端を締結ボルト穴12を介してボルト留めとする場
合、同図(b) は3つの分割体11の2個所をヒンジ13
による結合、1個所をボルト留めとする場合である。
グ部材3の斜視図であり、同図(a)は2つの分割体11
の両端を締結ボルト穴12を介してボルト留めとする場
合、同図(b) は3つの分割体11の2個所をヒンジ13
による結合、1個所をボルト留めとする場合である。
【0028】図4は本発明のB型の管継手の構造を示す
部分断面斜視図である。同図において、上下の管端部材
1は上下の構造物部材管4と接合面10を介してそれぞ
れ接合されている。管端部材1の端部には突合わせ面7
があり、上下の管端部材1は突合わせ面7を介して向き
合っている。1対の管端部材1の外周はカップリング部
材3で覆われ、管端部材の溝15とカップリング部材3
の内面の山部16とが嵌め合って、管端部材1同士が離
間しないようになっている。
部分断面斜視図である。同図において、上下の管端部材
1は上下の構造物部材管4と接合面10を介してそれぞ
れ接合されている。管端部材1の端部には突合わせ面7
があり、上下の管端部材1は突合わせ面7を介して向き
合っている。1対の管端部材1の外周はカップリング部
材3で覆われ、管端部材の溝15とカップリング部材3
の内面の山部16とが嵌め合って、管端部材1同士が離
間しないようになっている。
【0029】図5は本発明のB型の管継手の要部を示す
断面図である。突合わせ面7には凸部8が、他方の管端
部材のフランジ部2の突合わせ面7には凹部9が形成さ
れている。同図では接合面10からフランジ部にかけて
の部分は管形状となっており、この部分を管部分14と
いう。同図の溝15および山部16の形状については後
述する。
断面図である。突合わせ面7には凸部8が、他方の管端
部材のフランジ部2の突合わせ面7には凹部9が形成さ
れている。同図では接合面10からフランジ部にかけて
の部分は管形状となっており、この部分を管部分14と
いう。同図の溝15および山部16の形状については後
述する。
【0030】図6は本発明のB型の管継手のカップリン
グ部材3の斜視図であり、同図(a)は2つの分割体の両
端を締結ボルト穴12を介してボルト留めとする場合、
同図(b) は2つの分割体11の1端をヒンジ13による
結合、他端をボルト留めとする場合である。
グ部材3の斜視図であり、同図(a)は2つの分割体の両
端を締結ボルト穴12を介してボルト留めとする場合、
同図(b) は2つの分割体11の1端をヒンジ13による
結合、他端をボルト留めとする場合である。
【0031】図1〜6において、同一部品は同一符号を
付す。本発明の構造物用管継手の各部材の形状と寸法の
限定理由について以下に説明する。
付す。本発明の構造物用管継手の各部材の形状と寸法の
限定理由について以下に説明する。
【0032】(a) 管端部材 A型、B型とも管端部材1は構造物部材管4と一体物と
してもよいし、構造物部材管4に接合面10を介して接
合される単一部材の構造でもよい。ここでいう「接合」
とは、溶接、拡散接合、圧接などの溶融接合、ネジ接合
または嵌合や突合わせ後のボルト、リベット留めが含ま
れる。また構造物部材管4の管軸と管端部材1の軸は必
ずしも合っていなくてもよく、構造物の施工の形態に応
じて必要な角度だけ傾けて接合してもよい。
してもよいし、構造物部材管4に接合面10を介して接
合される単一部材の構造でもよい。ここでいう「接合」
とは、溶接、拡散接合、圧接などの溶融接合、ネジ接合
または嵌合や突合わせ後のボルト、リベット留めが含ま
れる。また構造物部材管4の管軸と管端部材1の軸は必
ずしも合っていなくてもよく、構造物の施工の形態に応
じて必要な角度だけ傾けて接合してもよい。
【0033】管端部材1は構造物部材管4と接合される
ほか、例えばトラス構造の結節部の構造物や基礎構造物
などの管以外の構造物と接合される場合もある。また、
図1〜2および図4〜5の管端部材1は中心が貫通した
管形状となっているが、後述のように中実でもよく、あ
るいは内面にリブ、竹の節状の部材などの補強部材が設
けられていてもよい。これらを総称して便宜上管端部材
という。
ほか、例えばトラス構造の結節部の構造物や基礎構造物
などの管以外の構造物と接合される場合もある。また、
図1〜2および図4〜5の管端部材1は中心が貫通した
管形状となっているが、後述のように中実でもよく、あ
るいは内面にリブ、竹の節状の部材などの補強部材が設
けられていてもよい。これらを総称して便宜上管端部材
という。
【0034】図2に示すように、A型の管継手の場合、
フランジ円錐面5はカップリング円錐面6と対面し、接
触する。
フランジ円錐面5はカップリング円錐面6と対面し、接
触する。
【0035】フランジ円錐面5と継手軸のなす角度(フ
ランジ円錐面傾斜角)αは25°以上80°以下の範囲
にあるのが望ましい。αが25°未満であると、フラン
ジ円錐面5とカップリング円錐面6間の接触圧が小さく
なり、軸方向成分が小さくなり、フランジ部の突合わせ
面7を押し付け合う力が弱くなって、構造物部材管同士
が回転したり、ずれたりする。過大な引張あるいは曲げ
荷重か負荷された場合にはすっぽ抜けるおそれ、または
カップリング部材の締め付けボルト、ピン、ヒンジ等に
過大な力が働き破断するおそれがある。αが80°より
大きいと、製品加工の際にフランジ部の厚みおよびカッ
プリング内面の許容される製造公差が小さくなり、加工
コスト高になる。さらに好ましくは45〜75°であ
る。
ランジ円錐面傾斜角)αは25°以上80°以下の範囲
にあるのが望ましい。αが25°未満であると、フラン
ジ円錐面5とカップリング円錐面6間の接触圧が小さく
なり、軸方向成分が小さくなり、フランジ部の突合わせ
面7を押し付け合う力が弱くなって、構造物部材管同士
が回転したり、ずれたりする。過大な引張あるいは曲げ
荷重か負荷された場合にはすっぽ抜けるおそれ、または
カップリング部材の締め付けボルト、ピン、ヒンジ等に
過大な力が働き破断するおそれがある。αが80°より
大きいと、製品加工の際にフランジ部の厚みおよびカッ
プリング内面の許容される製造公差が小さくなり、加工
コスト高になる。さらに好ましくは45〜75°であ
る。
【0036】A型の管端部材の突き合わせ面7は通常継
手軸に垂直な平面が好ましいが、突合わせ面7同士が密
着する構造であれば形状は問わない。突合わせ面7の面
積は、これに管端部材の降伏強度を乗じた値が、構造物
部材管4の断面積に降伏強度を乗じた値よりも大きくな
るようにする。管端部材と構造物部材管が同等の強度を
有する材料であるなら、突合わせ面7の面積は構造物部
材管の断面積より大きければよい。
手軸に垂直な平面が好ましいが、突合わせ面7同士が密
着する構造であれば形状は問わない。突合わせ面7の面
積は、これに管端部材の降伏強度を乗じた値が、構造物
部材管4の断面積に降伏強度を乗じた値よりも大きくな
るようにする。管端部材と構造物部材管が同等の強度を
有する材料であるなら、突合わせ面7の面積は構造物部
材管の断面積より大きければよい。
【0037】A型の管端部材1の各部の寸法範囲は、接
続する管の外径、肉厚および材料強度に依存するため一
概には言えない。すなわち、強度要求性能により寸法の
下限が、またコストの点から寸法の上限が定まり、構造
物部材管のサイズや材料強度が異なると、設計条件が大
きく変化するからである。仮に構造物部材管と管継手の
部材が同強度の材料から構成されているとして、おおむ
ね下記の範囲にあることが望ましい。
続する管の外径、肉厚および材料強度に依存するため一
概には言えない。すなわち、強度要求性能により寸法の
下限が、またコストの点から寸法の上限が定まり、構造
物部材管のサイズや材料強度が異なると、設計条件が大
きく変化するからである。仮に構造物部材管と管継手の
部材が同強度の材料から構成されているとして、おおむ
ね下記の範囲にあることが望ましい。
【0038】すなわち、管端部材の長さは構造物部材管
の外径の0.1〜2倍、管端部材のフランジ部を除く部
分の外径は構造物部材管の外径の1〜2倍、フランジ部
の肉厚(フランジ部の基部の厚さ)は構造物部材管の肉
厚の1〜10倍、フランジ部の外径は構造物部材管の外
径の1.1〜3倍、である。
の外径の0.1〜2倍、管端部材のフランジ部を除く部
分の外径は構造物部材管の外径の1〜2倍、フランジ部
の肉厚(フランジ部の基部の厚さ)は構造物部材管の肉
厚の1〜10倍、フランジ部の外径は構造物部材管の外
径の1.1〜3倍、である。
【0039】前記管端部材の長さについては、構造物部
材管の外径の0.1倍未満ではフランジ部の肉厚とカッ
プリング部材のリップの部分の肉厚が十分にとれず、引
張強度が十分得られないためである。2倍を超えても、
前記リップの部分の肉厚増加には不必要であり、コスト
高、および取り扱いが不便になる。
材管の外径の0.1倍未満ではフランジ部の肉厚とカッ
プリング部材のリップの部分の肉厚が十分にとれず、引
張強度が十分得られないためである。2倍を超えても、
前記リップの部分の肉厚増加には不必要であり、コスト
高、および取り扱いが不便になる。
【0040】前記管端部材の外径については、構造物部
材管の外径の1倍未満では曲げ剛性が十分でなく、2倍
を超えても曲げ剛性増加による効果は小さくコスト高に
なる。
材管の外径の1倍未満では曲げ剛性が十分でなく、2倍
を超えても曲げ剛性増加による効果は小さくコスト高に
なる。
【0041】前記フランジ部の肉厚が構造物部材管の肉
厚の1倍未満であると、曲げ剛性が不足し、10倍を超
えるとコスト高になるとともに重量増となって取り扱い
が不便になる。
厚の1倍未満であると、曲げ剛性が不足し、10倍を超
えるとコスト高になるとともに重量増となって取り扱い
が不便になる。
【0042】前記フランジ部の外径が構造物部材管の外
径の1.1倍未満であると、カップリング部材を締め付
けるときに、締め付けのストロークを十分に取れず、突
合わせ面の面圧が不足する恐れがあり、3倍を超えると
引張、曲げ力に対してフランジ部が倒れる恐れがある。
径の1.1倍未満であると、カップリング部材を締め付
けるときに、締め付けのストロークを十分に取れず、突
合わせ面の面圧が不足する恐れがあり、3倍を超えると
引張、曲げ力に対してフランジ部が倒れる恐れがある。
【0043】図2に示すように、管端部材1が管形状の
場合、管端部材1の管部分14の肉厚は、構造物部材管
4との接合面10の開先加工などの部分を除き、構造物
部材管4の肉厚の1〜5倍であることが望ましい。管部
分14の肉厚が構造物部材管の肉厚の1倍未満では、強
度が不十分で、台風などの強風により継手部に作用する
大きな引張、曲げの繰り返し負荷に耐える疲労強度を確
保できないためである。管部分14の肉厚が5倍を超え
るとコスト高になる。
場合、管端部材1の管部分14の肉厚は、構造物部材管
4との接合面10の開先加工などの部分を除き、構造物
部材管4の肉厚の1〜5倍であることが望ましい。管部
分14の肉厚が構造物部材管の肉厚の1倍未満では、強
度が不十分で、台風などの強風により継手部に作用する
大きな引張、曲げの繰り返し負荷に耐える疲労強度を確
保できないためである。管部分14の肉厚が5倍を超え
るとコスト高になる。
【0044】管端部材1が管形状で、管部分14の肉厚
が構造物部材管4の肉厚より厚い場合、応力集中を生じ
させないために構造物部材管4との接合面10からフラ
ンジ部にかけてテーパを付け、肉厚を緩やかに増大させ
ることが望ましい。また、フランジ部に対応する部分の
内径は特に限定しないが、管部分14の内径と連続して
いて同等であることが製作、加工上から望ましい。
が構造物部材管4の肉厚より厚い場合、応力集中を生じ
させないために構造物部材管4との接合面10からフラ
ンジ部にかけてテーパを付け、肉厚を緩やかに増大させ
ることが望ましい。また、フランジ部に対応する部分の
内径は特に限定しないが、管部分14の内径と連続して
いて同等であることが製作、加工上から望ましい。
【0045】図2において、管端部材とカップリング部
材を1つに締結したとき、フランジ部とカップリング部
材とはフランジ円錐面5とカップリング円錐面6(総称
して円錐面)でのみ接触する。すなわち、フランジ部2
の基部面とカップリング部材3の縁面とのギャップG
1、およびフランジ部2の外周面とカップリング部材3
の溝底面とのギャップG2のいずれもが確保されている
必要がある。これにより、カップリングを周方向に締め
付けた時に円錐面に接触圧を伴った接触が生じ、継手を
軸方向およびせん断方向に強固に接続することができる
からである。ギャップG1およびG2はフランジ部2の
高さ(フランジ部外径と管部分14の外径の差の半分)
の0.005〜0.5倍とするのが望ましい。0.00
5倍より小さいと、カップリング部材3のわずかな変形
で管端部材1とカップリング部材3とが円錐面以外で接
触する恐れがあり円錐面での面圧が低下し、0.5倍よ
り大きいと円錐面を有効に使えず、円錐面で局部的に過
大な荷重がかかるためである。
材を1つに締結したとき、フランジ部とカップリング部
材とはフランジ円錐面5とカップリング円錐面6(総称
して円錐面)でのみ接触する。すなわち、フランジ部2
の基部面とカップリング部材3の縁面とのギャップG
1、およびフランジ部2の外周面とカップリング部材3
の溝底面とのギャップG2のいずれもが確保されている
必要がある。これにより、カップリングを周方向に締め
付けた時に円錐面に接触圧を伴った接触が生じ、継手を
軸方向およびせん断方向に強固に接続することができる
からである。ギャップG1およびG2はフランジ部2の
高さ(フランジ部外径と管部分14の外径の差の半分)
の0.005〜0.5倍とするのが望ましい。0.00
5倍より小さいと、カップリング部材3のわずかな変形
で管端部材1とカップリング部材3とが円錐面以外で接
触する恐れがあり円錐面での面圧が低下し、0.5倍よ
り大きいと円錐面を有効に使えず、円錐面で局部的に過
大な荷重がかかるためである。
【0046】特殊な場合として、後述のように、管端部
材1の溝15が断続的に配置されている場合、溝15は
貫通穴(管端部材1にスリットが刻設された状態)であ
ってもよく、その場合はギャップG1は存在しない。
材1の溝15が断続的に配置されている場合、溝15は
貫通穴(管端部材1にスリットが刻設された状態)であ
ってもよく、その場合はギャップG1は存在しない。
【0047】なお、フランジ部の基部のコーナーには
0.5〜30.0mmのRを設けて、応力集中を回避す
るのが望ましい。
0.5〜30.0mmのRを設けて、応力集中を回避す
るのが望ましい。
【0048】図5に示すように、B型の場合、管端部材
1の外周面に溝15を設ける。溝15の数は2以上でな
ければならない。溝が1本のみでは引張強度が十分に確
保できないためである。溝の数の上限は特に定めない
が、加工コストおよびカップリング部材3が不必要に長
くならないことを考慮すれば、上限を片側の管端部材で
50本とするのが好ましい。
1の外周面に溝15を設ける。溝15の数は2以上でな
ければならない。溝が1本のみでは引張強度が十分に確
保できないためである。溝の数の上限は特に定めない
が、加工コストおよびカップリング部材3が不必要に長
くならないことを考慮すれば、上限を片側の管端部材で
50本とするのが好ましい。
【0049】溝の円周面上の形状は種々の態様がある。
図7は本発明のB型の管端部材1の概要を示す斜視図で
あり、同図(a) は溝15が全周に配置されている場合、
同図(b) は円弧状に断続的に配置されている場合、同図
(c) は継手軸方向に傾斜した溝が断続的に配置されてい
る場合である。同図(a) の形状は最も加工がしやすく、
同図(b) および(c) は継手軸回りの回転に対する耐力を
得られる特徴がある。同図(b) または(c) のように溝1
5が断続的に配置されている場合は溝15は貫通穴であ
ってもよい。
図7は本発明のB型の管端部材1の概要を示す斜視図で
あり、同図(a) は溝15が全周に配置されている場合、
同図(b) は円弧状に断続的に配置されている場合、同図
(c) は継手軸方向に傾斜した溝が断続的に配置されてい
る場合である。同図(a) の形状は最も加工がしやすく、
同図(b) および(c) は継手軸回りの回転に対する耐力を
得られる特徴がある。同図(b) または(c) のように溝1
5が断続的に配置されている場合は溝15は貫通穴であ
ってもよい。
【0050】図8は本発明のB型の管継手の溝の断面形
状を示す断面図であり、同図(a) は台形、同図(b) は三
角形の場合である。
状を示す断面図であり、同図(a) は台形、同図(b) は三
角形の場合である。
【0051】同図において、管端部材1の溝15の側壁
傾斜角β1およびβ2の少なくとも一方が45〜87°
の範囲で傾斜しているのが望ましい。カップリング部材
3を締め付けたとき、カップリング部材3の山部16が
管端部材1の溝15に嵌合し、強固に結合するためであ
る。溝15の側壁傾斜角が45°未満では、引張荷重や
曲げ荷重が負荷されたときに山部が溝の側壁を乗り越え
て管端部材がカップリングから抜け落ちる、いわゆるジ
ャンプアウトが発生し易くなり、また87°を超える
と、溝15と山部16の製造精度が厳しくなり、加工コ
ストが上昇するためである。
傾斜角β1およびβ2の少なくとも一方が45〜87°
の範囲で傾斜しているのが望ましい。カップリング部材
3を締め付けたとき、カップリング部材3の山部16が
管端部材1の溝15に嵌合し、強固に結合するためであ
る。溝15の側壁傾斜角が45°未満では、引張荷重や
曲げ荷重が負荷されたときに山部が溝の側壁を乗り越え
て管端部材がカップリングから抜け落ちる、いわゆるジ
ャンプアウトが発生し易くなり、また87°を超える
と、溝15と山部16の製造精度が厳しくなり、加工コ
ストが上昇するためである。
【0052】B型の管継手についても、管端部材の各部
の寸法範囲は、接続する管の外径、肉厚および材料強度
に依存するため一概には言えない。構造物部材管と管継
手の部材が同強度の材料から構成されているとして、お
おむね下記の範囲にあることが望ましい。
の寸法範囲は、接続する管の外径、肉厚および材料強度
に依存するため一概には言えない。構造物部材管と管継
手の部材が同強度の材料から構成されているとして、お
おむね下記の範囲にあることが望ましい。
【0053】すなわち、管端部材の長さは構造物部材管
の外径の0.2〜5倍、管端部材の外径は構造物部材管
の外径の1〜2倍、溝深さは0.5〜30mm、隣り合
う溝の間隔は溝深さの1〜10倍、である。
の外径の0.2〜5倍、管端部材の外径は構造物部材管
の外径の1〜2倍、溝深さは0.5〜30mm、隣り合
う溝の間隔は溝深さの1〜10倍、である。
【0054】前記管端部材の長さについては、構造物部
材管の外径の0.2倍未満では十分な数の溝を設けられ
ず、引張強度が十分得られないためである。5倍を超え
ると強度が過剰となりコスト高になる。
材管の外径の0.2倍未満では十分な数の溝を設けられ
ず、引張強度が十分得られないためである。5倍を超え
ると強度が過剰となりコスト高になる。
【0055】前記管端部材の外径については、構造物部
材管の外径の1倍未満では曲げ剛性が十分でなく、2倍
を超えても剛性が過剰となりコスト高になる。
材管の外径の1倍未満では曲げ剛性が十分でなく、2倍
を超えても剛性が過剰となりコスト高になる。
【0056】前記溝深さが0.5mm未満ではジャンプ
アウトが生じ易くなり、30mmを超えるとコスト高お
よび取り扱い性が低下する。
アウトが生じ易くなり、30mmを超えるとコスト高お
よび取り扱い性が低下する。
【0057】前記隣り合う溝の間隔が溝深さの1倍未満
ではこれに対応するカップリング部材の山部の厚さが小
さくなり、強度が不足するし、10倍を超えるとカップ
リング部材が長くなってコスト高になる。
ではこれに対応するカップリング部材の山部の厚さが小
さくなり、強度が不足するし、10倍を超えるとカップ
リング部材が長くなってコスト高になる。
【0058】また、図4、5のように管端部材1が管形
状の場合、管端部材1の管部分14の肉厚は、構造物部
材管4との接合面10の開先加工などの部分を除き、構
造物部材管4の肉厚の1〜5倍であることが望ましい。
管部分14の肉厚が構造物部材管の肉厚の1倍未満で
は、強度が不十分で、継手部に作用する大きな引張、曲
げの繰り返し負荷に耐える疲労強度を確保できないし、
5倍を超えるとコスト高になる。
状の場合、管端部材1の管部分14の肉厚は、構造物部
材管4との接合面10の開先加工などの部分を除き、構
造物部材管4の肉厚の1〜5倍であることが望ましい。
管部分14の肉厚が構造物部材管の肉厚の1倍未満で
は、強度が不十分で、継手部に作用する大きな引張、曲
げの繰り返し負荷に耐える疲労強度を確保できないし、
5倍を超えるとコスト高になる。
【0059】管端部材1が管形状で、管部分14の肉厚
を構造物部材管4の肉厚より厚くする場合、応力集中を
生じさせないために構造物部材管4との接合面10から
溝15の部分にかけてテーパを付け、肉厚を緩やかに増
大させることが望ましい。また、溝15に対応する部分
の内径は特に限定しないが、管部分14の内径と連続し
ていて、同等の内径である方が製作、加工の面から望ま
しい。
を構造物部材管4の肉厚より厚くする場合、応力集中を
生じさせないために構造物部材管4との接合面10から
溝15の部分にかけてテーパを付け、肉厚を緩やかに増
大させることが望ましい。また、溝15に対応する部分
の内径は特に限定しないが、管部分14の内径と連続し
ていて、同等の内径である方が製作、加工の面から望ま
しい。
【0060】図8に示すように、管端部材の溝15の幅
とカップリング部材の山部16の幅の関係は、(溝の幅
<山部の幅)とするのが望ましい。いいかえれば、カッ
プリング部材を締め付けたとき、溝15の溝底とカップ
リング部材3の山部16の頂上面との間にギャップG
1、溝15の溝縁の面と山部16の基部の面との間にギ
ャップG2があるようにするのが望ましく、G1または
G2は、溝の深さHに対し、0.01〜0.5倍である
ことが望ましい。ギャップG1またはG2が0.01H
未満では、管端部材およびカップリング部材の製作誤差
等を考慮すると、カップリング部材を締め付けたとき溝
底面と山部の頂面、または溝縁面と山部の基部面が当た
り、溝側壁で十分な面圧を得られないおそれがあり、
0.5Hを超えると溝側壁全面を有効に使うことができ
ず、局部的に溝側面に過大な面圧が負荷されるためであ
る。
とカップリング部材の山部16の幅の関係は、(溝の幅
<山部の幅)とするのが望ましい。いいかえれば、カッ
プリング部材を締め付けたとき、溝15の溝底とカップ
リング部材3の山部16の頂上面との間にギャップG
1、溝15の溝縁の面と山部16の基部の面との間にギ
ャップG2があるようにするのが望ましく、G1または
G2は、溝の深さHに対し、0.01〜0.5倍である
ことが望ましい。ギャップG1またはG2が0.01H
未満では、管端部材およびカップリング部材の製作誤差
等を考慮すると、カップリング部材を締め付けたとき溝
底面と山部の頂面、または溝縁面と山部の基部面が当た
り、溝側壁で十分な面圧を得られないおそれがあり、
0.5Hを超えると溝側壁全面を有効に使うことができ
ず、局部的に溝側面に過大な面圧が負荷されるためであ
る。
【0061】溝底および溝縁のコーナーは図8に示すよ
うに、適度の面取り(R0.2〜10mm)を施し集中
応力を回避するのが望ましい。
うに、適度の面取り(R0.2〜10mm)を施し集中
応力を回避するのが望ましい。
【0062】A型およびB型の管継手について、管端部
材の突合わせ時の芯出しを容易にするため、一方の管端
部材1の突合わせ面7に凸部、他方の管端部材1の突合
わせ面7に前記凸部に相対する凹部を設けるのが好まし
い。嵌合が容易になるよう、凸部の先端は凹部の開口よ
り小さくする必要がある。
材の突合わせ時の芯出しを容易にするため、一方の管端
部材1の突合わせ面7に凸部、他方の管端部材1の突合
わせ面7に前記凸部に相対する凹部を設けるのが好まし
い。嵌合が容易になるよう、凸部の先端は凹部の開口よ
り小さくする必要がある。
【0063】凸部の形状には特に制約はないが、加工の
容易性や、耐せん断強度をある程度負担させる場合に
は、凸部を継手軸を中心とした円錐、円筒またはリング
状とするのが望ましい。構造物部材管4相互の方位を限
定しなければならない場合は、同心円以外の形状、例え
ば4角錐台形、多数の突起と穴など、で方向性を決め出
すようにするのが望ましい。
容易性や、耐せん断強度をある程度負担させる場合に
は、凸部を継手軸を中心とした円錐、円筒またはリング
状とするのが望ましい。構造物部材管4相互の方位を限
定しなければならない場合は、同心円以外の形状、例え
ば4角錐台形、多数の突起と穴など、で方向性を決め出
すようにするのが望ましい。
【0064】図9は本発明のA型の管端部材1の突合わ
せ面7に凸部8および凹部9を設けた態様例の内、図2
以外の態様例を示す概要図で、同図(a) は内周側のリン
グ状の凸部8の場合、同図(b) はフランジ部2外周側の
リング状の凸部8を設けた場合、同図(c) は一つの管端
部材1にリング状の凸部8と凹部9をともに有する場
合、同図(d) は軸心に円錐状の凸部8を有する場合であ
る。なお、同図(d) は管端部材1が図2のような管形状
ではなく、中実形状の例を示している。
せ面7に凸部8および凹部9を設けた態様例の内、図2
以外の態様例を示す概要図で、同図(a) は内周側のリン
グ状の凸部8の場合、同図(b) はフランジ部2外周側の
リング状の凸部8を設けた場合、同図(c) は一つの管端
部材1にリング状の凸部8と凹部9をともに有する場
合、同図(d) は軸心に円錐状の凸部8を有する場合であ
る。なお、同図(d) は管端部材1が図2のような管形状
ではなく、中実形状の例を示している。
【0065】図10は本発明のB型の管端部材に凸部を
設けた態様例の内、図5以外の態様例を示す概要図で、
同図(a) は管形状の先端を絞った形の凸部8を設けた場
合、同図(b) は中心部に円錐状の凸部8を設けた場合で
ある。同図(a) では、上側の管端部材1の凹部9には管
端部材の管形状そのものを利用している。また、同図
(b) は管端部材1が図5のような管形状ではなく、竹の
節状の膜部材21で補強されている例を示している。
設けた態様例の内、図5以外の態様例を示す概要図で、
同図(a) は管形状の先端を絞った形の凸部8を設けた場
合、同図(b) は中心部に円錐状の凸部8を設けた場合で
ある。同図(a) では、上側の管端部材1の凹部9には管
端部材の管形状そのものを利用している。また、同図
(b) は管端部材1が図5のような管形状ではなく、竹の
節状の膜部材21で補強されている例を示している。
【0066】A型およびB型の管継手において、突合わ
せ時の芯出しの目的のみであれば凸部と凹部の嵌合は緊
密でなくてもよいが、凸部対凹部の嵌合によってせん断
耐力または回転耐力を期待する場合は、凸部の基部の寸
法に対して凹部の突合わせ面位置での開口寸法を0.1
〜10%程度大きく加工するのが好ましい。なお、前記
のように、凸部の基部の寸法に対して凹部の開口寸法を
若干大きくすることにより、A型の管継手においては突
合わせ面の面接触を優先させ、B型の管継手において
は、溝側面と山部との接触を優先させている。従って、
通常は管端部材間のせん断耐力または回転耐力を前記凸
部と凹部との嵌合で負担することはないが、過大なせん
断荷重または回転荷重が負荷されたときには、前記凸部
と凹部の嵌合でせん断荷重または回転荷重の大部分を負
担するようになる。
せ時の芯出しの目的のみであれば凸部と凹部の嵌合は緊
密でなくてもよいが、凸部対凹部の嵌合によってせん断
耐力または回転耐力を期待する場合は、凸部の基部の寸
法に対して凹部の突合わせ面位置での開口寸法を0.1
〜10%程度大きく加工するのが好ましい。なお、前記
のように、凸部の基部の寸法に対して凹部の開口寸法を
若干大きくすることにより、A型の管継手においては突
合わせ面の面接触を優先させ、B型の管継手において
は、溝側面と山部との接触を優先させている。従って、
通常は管端部材間のせん断耐力または回転耐力を前記凸
部と凹部との嵌合で負担することはないが、過大なせん
断荷重または回転荷重が負荷されたときには、前記凸部
と凹部の嵌合でせん断荷重または回転荷重の大部分を負
担するようになる。
【0067】(b) カップリング部材 図3または図6に示すように、A型、B型ともにカップ
リング部材3は複数個の分割体11に分割される。部品
点数を少なくするためには2分割とするのが望ましい
が、分割体11の加工性、ハンドリング容易性などを考
慮して分割数を決める。
リング部材3は複数個の分割体11に分割される。部品
点数を少なくするためには2分割とするのが望ましい
が、分割体11の加工性、ハンドリング容易性などを考
慮して分割数を決める。
【0068】分割体11は図3(a) または図6(a) のよ
うに、締結ボルト穴12を分割体11の両端に設けた構
造としてもよいし、図3(b) または図6(b) のように、
分割体11の片端または両端をヒンジまたはピン構造と
し、1箇所のみをボルト・ナットで締結する構造として
もよい。強度的に許容する範囲で、ピンやヒンジ構造を
用いる方が作業性がよい。
うに、締結ボルト穴12を分割体11の両端に設けた構
造としてもよいし、図3(b) または図6(b) のように、
分割体11の片端または両端をヒンジまたはピン構造と
し、1箇所のみをボルト・ナットで締結する構造として
もよい。強度的に許容する範囲で、ピンやヒンジ構造を
用いる方が作業性がよい。
【0069】A型のカップリング部材の肉厚は、管およ
びフランジ部材と同強度材であるならフランジ突き合わ
せ面に十分大きな接触圧を発生させるだけの剛性を有す
ることが望ましく、構造物部材管の肉厚の1〜10倍で
あるのが好ましい。1倍未満では剛性が不十分である。
10倍より大きいと、カップリング部材の重量が増加
し、材料コスト、施工コストが増加する。
びフランジ部材と同強度材であるならフランジ突き合わ
せ面に十分大きな接触圧を発生させるだけの剛性を有す
ることが望ましく、構造物部材管の肉厚の1〜10倍で
あるのが好ましい。1倍未満では剛性が不十分である。
10倍より大きいと、カップリング部材の重量が増加
し、材料コスト、施工コストが増加する。
【0070】A型のカップリング部材のリップ部17の
厚さ(カップリング部材の溝底部での厚さ)は管端部材
1と同強度材の場合、フランジ部2の厚さの0.5〜2
倍とするのが好ましい。フランジ部の厚さの0.5倍よ
り小さいと、過大荷重のときカップリング部材が先に破
壊し、2倍より大きいと強度向上効果は飽和しコスト高
になるからである。
厚さ(カップリング部材の溝底部での厚さ)は管端部材
1と同強度材の場合、フランジ部2の厚さの0.5〜2
倍とするのが好ましい。フランジ部の厚さの0.5倍よ
り小さいと、過大荷重のときカップリング部材が先に破
壊し、2倍より大きいと強度向上効果は飽和しコスト高
になるからである。
【0071】A型のカップリング部材の溝底部のコーナ
ーには0.5〜30mmのRをとって、応力集中を回避す
るのが望ましい。
ーには0.5〜30mmのRをとって、応力集中を回避す
るのが望ましい。
【0072】B型のカップリング部材の肉厚について
も、管および管端部材と同強度材であるなら管端部材の
溝とカップリング部材の山部の側壁間に十分大きな接触
圧を発生させるだけの剛性を有することが望ましく、構
造物部材管の肉厚の1〜10倍とするのが好ましい。1
倍未満では剛性が不十分である。10倍より大きいと、
カップリング部材の重量が増加し、材料コスト、施工コ
ストが増加する。
も、管および管端部材と同強度材であるなら管端部材の
溝とカップリング部材の山部の側壁間に十分大きな接触
圧を発生させるだけの剛性を有することが望ましく、構
造物部材管の肉厚の1〜10倍とするのが好ましい。1
倍未満では剛性が不十分である。10倍より大きいと、
カップリング部材の重量が増加し、材料コスト、施工コ
ストが増加する。
【0073】なお、本発明の管継手は主に送電鉄塔や橋
梁などの鋼構造物を想定したもので、「構造物部材
管」、「管端部材」および「カップリング部材」の材料
にも鋼が用いられるが、非鉄金属でもよく、ポリアセタ
ールやポリアミドなどのエンジニアリングプラスチック
や、カーボン繊維、ガラス繊維などで強化された繊維強
化樹脂などであってもよい。構造物部材管、管端部材お
よびカップリング部材は同じ材質であってもよいし、異
なる材質であってもよい。
梁などの鋼構造物を想定したもので、「構造物部材
管」、「管端部材」および「カップリング部材」の材料
にも鋼が用いられるが、非鉄金属でもよく、ポリアセタ
ールやポリアミドなどのエンジニアリングプラスチック
や、カーボン繊維、ガラス繊維などで強化された繊維強
化樹脂などであってもよい。構造物部材管、管端部材お
よびカップリング部材は同じ材質であってもよいし、異
なる材質であってもよい。
【0074】
【実施例】本発明の効果を実証するために、A型および
B型の本発明のA型およびB型の管継手(本発明例、識
別AおよびB)および従来技術のフランジボルト留め型
(比較例、識別CおよびD)の管継手を施工試験および
引張の疲労試験に供試し、比較した。表1に供試した構
造物部材管のサイズ、材料種類を示す。本発明例および
比較例の管継手の材料は構造物部材管の材料と同程度の
ものを使用した。
B型の本発明のA型およびB型の管継手(本発明例、識
別AおよびB)および従来技術のフランジボルト留め型
(比較例、識別CおよびD)の管継手を施工試験および
引張の疲労試験に供試し、比較した。表1に供試した構
造物部材管のサイズ、材料種類を示す。本発明例および
比較例の管継手の材料は構造物部材管の材料と同程度の
ものを使用した。
【0075】
【表1】
【0076】本発明の構造物用管継手のカップリングは
2分割でかつヒンジ式のものを使用した。表2に供試し
た構造物用管継手の仕様を示す。
2分割でかつヒンジ式のものを使用した。表2に供試し
た構造物用管継手の仕様を示す。
【0077】
【表2】
【0078】表2に示す継手を以下の試験に供試した。
【0079】(a) 締結試験 上側の管端部材を溶接された構造物部材管をクレーンで
吊るし、地上で、地面に水平に据えられた下側の管端部
材の上部にクレーンを操作して設置し、芯合わせ後に専
用のレンチにてボルトを締結する試験を行った。作業員
2名にてこの作業を行い、芯合わせからボルト締結完了
までの時間を測定した。
吊るし、地上で、地面に水平に据えられた下側の管端部
材の上部にクレーンを操作して設置し、芯合わせ後に専
用のレンチにてボルトを締結する試験を行った。作業員
2名にてこの作業を行い、芯合わせからボルト締結完了
までの時間を測定した。
【0080】(b) 繰り返し引張試験 上記の締結試験にて締結した供試材を繰り返し引張り試
験に供試し、ボルトあるいは継手部材(カップリング部
材および管端部材)の回復不可能な損傷(破損、欠損あ
るいは過度の塑性変形)が生じるまでの荷重の繰り返し
数を記録した。試験は、降伏強度の2/3の応力が構造
物部材管に発生する荷重Po=317.2tonを平均
応力とし、1.0Po±0.5Poの繰り返し引張荷重
を負荷した。表3に締結試験および繰り返し引張試験の
結果を示す。
験に供試し、ボルトあるいは継手部材(カップリング部
材および管端部材)の回復不可能な損傷(破損、欠損あ
るいは過度の塑性変形)が生じるまでの荷重の繰り返し
数を記録した。試験は、降伏強度の2/3の応力が構造
物部材管に発生する荷重Po=317.2tonを平均
応力とし、1.0Po±0.5Poの繰り返し引張荷重
を負荷した。表3に締結試験および繰り返し引張試験の
結果を示す。
【0081】
【表3】
【0082】表3より、本発明の継手は既存の継手と比
べ、必要な継手強度を保持しつつ飛躍的に作業時間が短
縮した。
べ、必要な継手強度を保持しつつ飛躍的に作業時間が短
縮した。
【0083】本施工試験は地上にて行ったが、実際の施
工現場では高所あるいは足場の悪い場所での作業になる
ため、本発明の管継手の作業性は従来品に比べ、一層向
上すると考えられる。また、従来のボルト・ナット接続
のフランジ継手では、1組の継手を締結するのに必要な
ボルトを一度に作業現場まで持って上がることができな
いため、本発明の管継手の場合より締結作業時間は多く
なり、本発明はいっそう有利になる。
工現場では高所あるいは足場の悪い場所での作業になる
ため、本発明の管継手の作業性は従来品に比べ、一層向
上すると考えられる。また、従来のボルト・ナット接続
のフランジ継手では、1組の継手を締結するのに必要な
ボルトを一度に作業現場まで持って上がることができな
いため、本発明の管継手の場合より締結作業時間は多く
なり、本発明はいっそう有利になる。
【0084】
【発明の効果】本発明の管継手を適用することにより、
従来のフランジ継手と同等以上の強度性能を有しつつ、
かつ締結作業効率を格段に向上させることができること
から、鋼管を主体にした構造物を簡便かつ短期間で建造
でき、経済効果が大きい。
従来のフランジ継手と同等以上の強度性能を有しつつ、
かつ締結作業効率を格段に向上させることができること
から、鋼管を主体にした構造物を簡便かつ短期間で建造
でき、経済効果が大きい。
【図1】本発明のA型の管継手の構造を示す部分断面斜
視図である。
視図である。
【図2】本発明のA型の管継手の要部を示す断面図であ
る。
る。
【図3】本発明のA型の管継手のカップリング部材の斜
視図であり、同図(a) は2つの分割体の両端をボルト留
めとする場合、同図(b) は3つの分割体の2個所をヒン
ジ結合、1個所をボルト留めとする場合である。
視図であり、同図(a) は2つの分割体の両端をボルト留
めとする場合、同図(b) は3つの分割体の2個所をヒン
ジ結合、1個所をボルト留めとする場合である。
【図4】本発明のB型の管継手の構造を示す部分断面斜
視図である。
視図である。
【図5】本発明のB型の管継手の要部を示す断面図であ
る。
る。
【図6】本発明のB型の管継手のカップリング部材の斜
視図であり、同図(a) は2つの分割体の両端をボルト留
めとする場合、同図(b) は2つの分割体の1個所をヒン
ジ結合、1個所をボルト留めとする場合である。
視図であり、同図(a) は2つの分割体の両端をボルト留
めとする場合、同図(b) は2つの分割体の1個所をヒン
ジ結合、1個所をボルト留めとする場合である。
【図7】本発明のB型の管端部材の概要を示す斜視図で
あり、同図(a) は溝が全周に配置されている場合、同図
(b) は円弧状に断続的に配置されている場合、同図(c)
は継手軸方向に傾斜した溝が断続的に配置されている場
合である。
あり、同図(a) は溝が全周に配置されている場合、同図
(b) は円弧状に断続的に配置されている場合、同図(c)
は継手軸方向に傾斜した溝が断続的に配置されている場
合である。
【図8】本発明のB型の溝の断面形状を示す断面図であ
り、同図(a) は台形、同図(b)は三角形の場合である。
り、同図(a) は台形、同図(b)は三角形の場合である。
【図9】本発明のA型の管端部材に凸部を設けた態様例
を示す概要図で、同図(a) は内周側のリング状凸部を、
同図(b) はフランジ外周側のリング状凸部を、同図(c)
は一つの管端部材にリング状凸部と凹部を有する場合、
同図(d) は軸心の円錐状凸部を有する場合である。
を示す概要図で、同図(a) は内周側のリング状凸部を、
同図(b) はフランジ外周側のリング状凸部を、同図(c)
は一つの管端部材にリング状凸部と凹部を有する場合、
同図(d) は軸心の円錐状凸部を有する場合である。
【図10】本発明のB型の管端部材に凸部を設けた態様
例を示す概要図で、同図(a) は管形状の先端を絞った形
の凸部を設けた場合、同図(b) は中心部に円錐状の凸部
を設けた場合である。
例を示す概要図で、同図(a) は管形状の先端を絞った形
の凸部を設けた場合、同図(b) は中心部に円錐状の凸部
を設けた場合である。
【図11】従来技術のリブ付きフランジ継手の構造を示
す概要図である。
す概要図である。
【図12】従来技術の一体型フランジ継手の構造を示す
概要図である。
概要図である。
1 管端部材 2 フランジ部 3 カップリング部材 4 構造物部材管 5 フランジ円錐面 6 カップリング円錐面 7 突合わせ面 8 凸部 9 凹部 10 接合面 11 分割体 12 締結ボルト穴 13 ヒンジ 14 管部分 15 溝 16 山部 17 リップ部 18 フランジ 19 フランジボルト穴 20 リブ 21 膜部材 G1、G2 ギャップ H 溝深さ α フランジ円錐面傾斜角 β1、β2 溝側壁傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古谷 精市 大阪市此花区島屋5丁目1番109号 住友 金属工業株式会社関西製造所製鋼品事業所 内 (72)発明者 久保田 登 大阪市此花区島屋5丁目1番109号 住友 金属工業株式会社関西製造所製鋼品事業所 内
Claims (6)
- 【請求項1】 1対の管端部材とカップリング部材とで
構成された構造物用管継手であって、前記管端部材は一
端に構造物の部材と接合する接合面を、他端にフランジ
部を有し、前記フランジ部には他方の管端部材と突き合
わせる突合わせ面を有し、前記カップリング部材は円周
方向に分割した複数個の分割体で構成され、前記1対の
管端部材のフランジ部が突き合わされた状態で双方のフ
ランジ部を覆う構造を有し、かつ前記分割体間を締め付
ける手段を有することを特徴とする構造物用管継手。 - 【請求項2】 管継手が組み立てられ分割体間が締め付
けられた状態において、カップリング部材と接触する管
端部材のフランジ部の面は管継手の軸芯に対する傾斜が
25〜80°の円錐面であって、カップリング部材に対
する雄面を形成し、前記フランジ部の円錐面に接触する
カップリング部材の面は、フランジ部の円錐面と同等の
円錐面であって、フランジ部に対して雌面を形成し、管
端部材とカップリング部材とは前記円錐面でのみ接触す
ることを特徴とする請求項1に記載の構造物用管継手。 - 【請求項3】 1対の管端部材とカップリング部材とで
構成された構造物用管継手であって、前記管端部材は一
端に構造物の部材と接合する接合面を、他端に他方の管
端部材と向き合う突合わせ面を有し、外周面に複数の溝
を有し、前記カップリング部材は円周方向に分割した複
数個の分割体で構成され、内面には管継手が組み立てら
れ分割体間が締め付けられた状態で管端部材の溝と嵌め
合う山部を有し、かつ前記分割体間を締め付ける手段を
有することを特徴とする構造物用管継手。 - 【請求項4】 管端部材の溝が、管継手軸を中心とする
円状または円弧状の溝であることを特徴とする請求項3
に記載の構造物用管継手。 - 【請求項5】 カップリング部材の山部の両側の側面の
少なくとも一方が管継手方向に対して45〜87°傾斜
し、管継手が組み立てられ分割体間が締め付けられた状
態で管端部材の溝の側壁面とカップリング部材の山部の
側面とが接触し、管端部材の溝の底面とカップリング部
材の山部の頂面との間に溝深さの0.005倍以上の隙
間があり、管端部材の溝の縁面とカップリング部材の山
部の基部面との間に溝深さの0.005〜0.5倍の隙
間があることを特徴とする請求項3または4に記載の構
造物用管継手。 - 【請求項6】 1対の管端部材のうち一方の管端部材の
突合わせ面に凸部を有し、他方の管端部材の突合わせ面
に前記凸部と嵌合する凹部を有することを特徴とする請
求項1から5までのいずれかに記載の構造物用管継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9584398A JPH11293786A (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | 構造物用管継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9584398A JPH11293786A (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | 構造物用管継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11293786A true JPH11293786A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14148666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9584398A Pending JPH11293786A (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | 構造物用管継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11293786A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002061283A (ja) * | 2000-08-21 | 2002-02-28 | Sakai Iron Works Co Ltd | 継手構造 |
KR100838962B1 (ko) | 2006-12-21 | 2008-06-16 | (주)바로건설기술 | 강봉체결구조 |
JP2010275771A (ja) * | 2009-05-28 | 2010-12-09 | Shimizu Corp | アルミ型材の接合構造 |
-
1998
- 1998-04-08 JP JP9584398A patent/JPH11293786A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002061283A (ja) * | 2000-08-21 | 2002-02-28 | Sakai Iron Works Co Ltd | 継手構造 |
KR100838962B1 (ko) | 2006-12-21 | 2008-06-16 | (주)바로건설기술 | 강봉체결구조 |
WO2008075919A1 (en) * | 2006-12-21 | 2008-06-26 | Baro Construction Key-Technology Co., Ltd. | Connectting structure of steel bar |
JP2010513819A (ja) * | 2006-12-21 | 2010-04-30 | バロ コンストラクション キーテクノロジー カンパニー リミテッド | 棒鋼締結構造 |
JP2010275771A (ja) * | 2009-05-28 | 2010-12-09 | Shimizu Corp | アルミ型材の接合構造 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Effective date: 20050221 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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