JPH11293562A - 炭素繊維糸 - Google Patents

炭素繊維糸

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JPH11293562A
JPH11293562A JP10095852A JP9585298A JPH11293562A JP H11293562 A JPH11293562 A JP H11293562A JP 10095852 A JP10095852 A JP 10095852A JP 9585298 A JP9585298 A JP 9585298A JP H11293562 A JPH11293562 A JP H11293562A
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JP
Japan
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carbon fiber
yarn
multifilament
filaments
sizing agent
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Application number
JP10095852A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsutaro Demura
達太郎 出村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ICHINOMIYA ORIMONO KK
ICHINOMYA ORIMONO KK
Original Assignee
ICHINOMIYA ORIMONO KK
ICHINOMYA ORIMONO KK
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Publication date
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次加工工程におけるフィラメント11a、
11a…の損傷を最少に抑える。 【解決手段】 マルチフィラメント炭素繊維11に糊剤
12を含浸させる。糊剤12は、マルチフィラメント炭
素繊維11のフィラメント11a、11a…のばらけを
防止するとともに、フィラメント11a、11a…を機
械的に保護して損傷を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、製織や引揃え等
の二次加工工程において、有害なフィラメントの損傷を
最少に抑えることができる炭素繊維糸に関する。
【0002】
【従来の技術】複合材料や、各種の構築材料などの強化
材として、炭素繊維が広く用いられている。
【0003】炭素繊維は、多数のフィラメントをトウ
状、シート状などに引き揃えてマルチフィラメント炭素
繊維とし、さらに製織、引揃え等の二次加工を加えて所
定の形態に仕上げられ、マトリックス材料と一体にして
複合材料とし、構築材料の表面に接着して表面強化材と
することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、マルチフィラメント炭素繊維は、二次加工工程
においてフィラメントに損傷を受け易く、その取扱いが
容易でないとう問題があった。
【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、マルチフィラメント炭素繊維に糊剤を
含浸させることによって、フィラメントを保護し、フィ
ラメントの損傷を最少に抑えることができる炭素繊維糸
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、マルチフィラメント炭素繊維に
糊剤を含浸してなることをその要旨とする。
【0007】なお、マルチフィラメント炭素繊維には、
添加糸を付設することができ、添加糸は、マルチフィラ
メント炭素繊維にカバリングすることができる。
【0008】また、添加糸は、強磁性体であってもよ
い。
【0009】
【作用】かかる発明の構成によるときは、マルチフィラ
メント炭素繊維に含浸する糊剤は、マルチフィラメント
炭素繊維の各フィラメントを互いに付着させ、各フィラ
メントのばらけを防止するとともに、マルチフィラメン
ト炭素繊維の表面を覆うことによって、各フィラメント
を機械的に保護し、その損傷を防止することができる。
【0010】マルチフィラメント炭素繊維は、たとえば
ピッチ系またはPAN系の炭素繊維のフィラメントを3
000〜100000本程度平行に引き揃え、幅数mm、
厚さ0.1〜0.3mm程度の断面略長方形のトウに形成
するのが普通である。ただし、トウの断面形状は、略楕
円形、略円形等にしてもよい。なお、ピッチ系、PAN
系の炭素繊維は、それぞれのフィラメントの直径が約1
0〜12μm、約5〜8μmの程度である。
【0011】糊剤は、天然糊剤、合成糊剤、合成樹脂剤
等を使用することができる。
【0012】天然糊剤としては、小麦粉、米粉、トウモ
ロコシでんぷん、馬鈴薯でんぷん、サゴでんぷん、タピ
オカでんぷん等の他、デキストリン、可溶性でんぷん、
アパラチン等の加工でんぷんを含むでんぷん類、アラビ
アゴム、トラガカントゴム等の天然ゴム類、カゼイン、
ゼラチン、にかわ、大豆たんぱく、小麦グルテン等のた
んぱく類、シェラック、こんにゃく粉、ふのり、寒天等
を使用することができる。また、合成糊剤としては、メ
チルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ビスコー
ス、酢酸セルロース、アルギン酸ナトリウム、エステル
ゴム等の天然高分子誘導体を使用することができる。
【0013】合成樹脂剤としては、変性尿素樹脂、メチ
ル化メチロールメラミン、尿素樹脂またはメラミン樹脂
の酸コロイド等のアミノホルムアルデヒド樹脂の他、水
溶性のポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポ
リアクリルアミド、メチルビニルエーテル−無水マレイ
ン酸コポリマー等、エマルジョンとして使用するポリ酢
酸ビニル、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、ポ
リアクリル酸エステルまたはコポリマー、ポリメタクリ
ル酸エステル、ポリエチレン、アクリロニトリル−ブタ
ジエン合成ゴム、スチレン−ブタジエン合成ゴム等、特
定の溶剤とともに使用する塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマー、ポリビニルブチラール等や、ポリエステルエマ
ルジョン、ポリアミドエマルジョン等を使用することが
できる。
【0014】なお、でんぷん類、ふのり、ポリビニルア
ルコール等の水溶性の糊剤は、フィラメントの損傷を生
じ易い二次加工工程の終了後、水洗によって容易に除去
することができる。また、ポリビニルアルコールは、た
とえば、炭素繊維糸をプリプレグに形成するときなど硬
化仕上げが必要なとき、アミノ樹脂と併用して加熱する
ことによって水に不溶化し、硬さを増すことができる。
でんぷん類は、良好な潤滑性を有し、低コストである
が、効果は一時的である。ふのりは、硬化加工用に適し
ている。
【0015】マルチフィラメント炭素繊維に添加糸を付
設するときは、添加糸は、糊剤を介してマルチフィラメ
ント炭素繊維と一体化し、二次加工において、一体の炭
素繊維糸として取り扱うことができる。
【0016】添加糸をマルチフィラメント炭素繊維にカ
バリングすれば、添加糸は、マルチフィラメント炭素繊
維を機械的に一体化し、糊剤は、添加糸を含む全体を覆
い、添加糸を機械的に固定するとともに、各フィラメン
トとともに添加糸を有効に保護することができる。
【0017】添加糸を強磁性体とすれば、炭素繊維糸を
シート状に製織し、または引き揃えることにより、強磁
性体は、良好な電磁遮蔽性能を実現することができ、高
性能な電磁遮蔽材を作ることができる。
【0018】強磁性体は、たとえばパーマロイやアモル
ファス磁性材料、高純度のFe 、Co 、Ni 、または、
それらの合金等の強磁性材料からなり、テープ(リボ
ン)状や糸状に形成して使用する。
【0019】パーマロイは、Ni 35〜85%を含むF
e −Ni 系合金であって、たとえばトーキン(株)製の
TM合金TMC−Vなどが好適である。また、アモルフ
ァス磁性材料は、Fe 、Ni 、Co などの強磁性材料に
B、P、Si などを添加し、遠心急冷法などによって製
造する非晶質磁性材料であり、たとえば日本非晶質金属
(株)製のMETGLAS2605S−2などが好適で
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
【0021】炭素繊維糸10は、マルチフィラメント炭
素繊維11に糊剤12を含浸してなる(図1)。
【0022】マルチフィラメント炭素繊維11は、多数
のフィラメント11a、11a…を平行に引き揃えて形
成されている。マルチフィラメント炭素繊維11には、
糊剤12が含浸されており、糊剤12は、フィラメント
11a、11a…の間に介在する他、マルチフィラメン
ト炭素繊維11の外周を被覆している。
【0023】かかる炭素繊維糸10は、次のようにして
製造することができる(図2)。
【0024】マルチフィラメント炭素繊維11は、糊剤
12を含む糊液に浸してフィラメント11a、11a…
の間に十分に含浸させ、スクイズ工程において余分の糊
液を絞り、乾燥工程において水分を蒸発させて炭素繊維
糸10とする。炭素繊維糸10は、必要な二次加工を経
て最終製品となる。
【0025】糊剤12は、マルチフィラメント炭素繊維
11のフィラメント11a、11a…のばらけを防止
し、各フィラメント11aを機械的に保護することがで
きる。なお、糊剤12による保護効果は、マルチフィラ
メント炭素繊維11が12000本程度以上のフィラメ
ント11a、11a…を集束する大繊度であるとき、殊
に顕著である。大繊度のマルチフィラメント炭素繊維1
1は、フィラメント11a、11a…がばらけ易く、フ
ィラメント11a、11a…の損傷を生じ易いからであ
る。
【0026】
【他の実施の形態】マルチフィラメント炭素繊維11に
は、添加糸13を付設してもよい(図3)。なお、添加
糸13は、マルチフィラメント炭素繊維11の長手方向
に螺旋状に巻き付けてカバリングしてもよく(同図
(A))、マルチフィラメント炭素繊維11に対し、平
行に引き揃えるようにして添加してもよい(同図
(B))。なお、添加糸13は、糸状であってもよく、
テープ状であってもよい(同図)。
【0027】マルチフィラメント炭素繊維11は、添加
糸13とともに糊剤12を含浸させて炭素繊維糸10を
形成する。添加糸13は、糊剤12を介してマルチフィ
ラメント炭素繊維11と一体化させることができ、マル
チフィラメント炭素繊維11に対してずれたり、分離し
たりすることがなく、しかも、糊剤12を介して機械的
に保護することができる。
【0028】図3の添加糸13は、強磁性体にしてもよ
い。炭素繊維糸10は、経糸、緯糸の一方または双方に
使用して製織し、またはシート状に引き揃えることによ
り、高強度の強化材または表面強化材を兼ねる高性能な
電磁遮蔽材を作ることができる。
【0029】以上の説明において、糊剤12は、炭素繊
維糸10によって形成する二次製品に合わせて適宜選択
すればよい。たとえば、糊剤12は、炭素繊維糸10を
複合材料の強化材として使用するとき、炭素繊維糸10
とマトリックス材料との界面強度を強化するように、マ
トリックス材料と同種の樹脂または同種の低分子材料を
選択するのがよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、マルチフィラメント炭素繊維に糊剤を含浸させるこ
とによって、糊剤は、各フィラメントのばらけを防止
し、各フィラメントを機械的に保護することができるか
ら、二次加工工程におけるフィラメントの損傷や、それ
によるフィラメントの切断等を最少に抑えることがで
き、取扱いの容易性を格段に向上させることができると
いう優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 要部断面斜視説明図
【図2】 製造工程説明図
【図3】 他の実施の形態を示す図1相当図
【符号の説明】
10…炭素繊維糸 11…マルチフィラメント炭素繊維 12…糊剤 13…添加糸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチフィラメント炭素繊維に糊剤を含
    浸してなる炭素繊維糸。
  2. 【請求項2】 前記マルチフィラメント炭素繊維には、
    添加糸を付設することを特徴とする請求項1記載の炭素
    繊維糸。
  3. 【請求項3】 前記添加糸は、前記マルチフィラメント
    炭素繊維にカバリングすることを特徴とする請求項2記
    載の炭素繊維糸。
  4. 【請求項4】 前記添加糸は、強磁性体であることを特
    徴とする請求項2または請求項3記載の炭素繊維糸。
JP10095852A 1998-04-08 1998-04-08 炭素繊維糸 Pending JPH11293562A (ja)

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Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101277043B1 (ko) * 2011-02-23 2013-06-21 최대규 탄소섬유다발의 분리 방법

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