JPH1129351A - 湿式吹付け工法 - Google Patents

湿式吹付け工法

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JPH1129351A
JPH1129351A JP9186903A JP18690397A JPH1129351A JP H1129351 A JPH1129351 A JP H1129351A JP 9186903 A JP9186903 A JP 9186903A JP 18690397 A JP18690397 A JP 18690397A JP H1129351 A JPH1129351 A JP H1129351A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能減水剤の使用量を低減しつつ、かつシ
リカフューム等の微粉末混和材を特に必要とすることな
く、高強度の吹付けコンクリートを容易に得ることので
きる湿式吹付け工法を提供する。 【解決手段】 一次水を添加して一次混練りを行った
後、二次水を添加して二次混練りを行って製造したコン
クリートに、急結剤を添加して吹付け作業を行う湿式吹
付け工法において、前記コンクリート中に含まれるセメ
ントとして、3CaO・SiO2 含有量が45〜75重
量%、3CaO・Al2 3 含有量が6〜12重量%、
硫酸アルカリ含有量がNa2 O換算で0.4〜0.7重
量%、残部が主として2CaO・SiO2 、4CaO・
Al2 3 ・Fe2 3 からなるクリンカー粉末に、不
溶性無水石膏を30%以上含む石膏をSO3 換算で2.
5〜4.0重量%配合したものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、湿式吹付け工法
に関し、特に、一次水を添加して一次混練りを行った
後、二次水を添加して二次混練りを行って製造したコン
クリートに、急結剤を添加して吹付け作業を行う湿式吹
付け工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トンネルの掘削内周面などの
地山の壁面を覆ってこれを防護するための覆工工法とし
て、吹付けコンクリート工法が採用されている。この吹
付けコンクリート工法には、セメント、細骨材、粗骨材
および急結剤をあらかじめ混合し、ノズルの手前で混合
水を加える方法である乾式吹付け工法と、セメント、細
骨材、粗骨材及び水を混練して生コンクリートを製造し
た後、急結剤をノズル手前で添加する方法である湿式吹
付け工法とが採用されているが、いずれも、覆工型枠を
用いることなくコンクリートを直接施工面に吹き付ける
ことにより、迅速に覆工体を形成してゆくことが可能で
ある。
【0003】このような吹付けコンクリートは、従来
は、その急速施工性の特質から、本覆工を行うまでの一
次支保として用いられてきたが、例えば吹付けコンクリ
ートのみで仕上げて永久構造物とするシングルシェル構
造や、吹付けコンクリートの施工厚さの増大などの、多
様な要望に答えるべく、吹付けコンクリートの品質に
は、初期強度や長期強度の高強度化や高耐久性が求めら
れている。
【0004】すなわち、従来の吹付けコンクリートは、
その施工性を確保するために、例えば55%程度の水セ
メント比で配合され、その強度も28日材齢で18N/
mm2 程度であったが、高い強度を確保するために
は、コンクリートの強度は水セメント比に比例すること
から、その水セメント比を35〜45%程度と低く抑
え、しかも一般に低い水セメントのコンクリートは、粘
性が高くなりポンプ圧送性の低下等を招くことから、そ
の流動性を保持する必要がある。
【0005】このため、従来の吹付けコンクリートの高
強度化を図る方法としては、その水セメント比を35〜
45%程度とし、高性能減水剤を添加してスランプや流
動性を保持したり、シリカフュームやフライアッシュ等
の微粉末混和材を添加してポンプ圧送性を改善する方法
が提案され、実用化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法によれば、高性能減水剤を添加してスランプや
流動性を保持する方法では、高価な高性能減水剤を多量
に使用することになるため経済的でないとともに、シリ
カフューム等の微粉末混和材を添加する方法では、フラ
イアッシュやシリカフュームは産業副産物であり、品質
銘柄や生産時期によってアルカリ、強熱減量および湿分
等の品質が安定せず、流動性増強効果にばらつきが生じ
る等の品質管理上の問題や、シリカフュームは国内及び
海外での産出量が少なく、さらに高価であることから利
用上の制限が生じるなどの問題がある。
【0007】そこで、この発明は、このような従来の課
題を解決するためになされたもので、高性能減水剤の使
用量を低減しつつ、かつシリカフューム等の微粉末混和
材を特に必要とすることなく、高強度の吹付けコンクリ
ートを容易に得ることのできる湿式吹付け工法を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、一次水を
添加して一次混練りを行った後、二次水を添加して二次
混練りを行って製造したコンクリートに、急結剤を添加
して吹付け作業を行う湿式吹付け工法において、前記コ
ンクリート中に含まれるセメントとして、3CaO・S
iO2 含有量が45〜75重量%、3CaO・Al2
3 含有量が6〜12重量%、硫酸アルカリ含有量がNa
2 O換算で0.4〜0.7重量%、残部が主として2C
aO・SiO2 、4CaO・Al2 3 ・Fe2 3
らなるクリンカー粉末に、不溶性無水石膏を30%以上
含む石膏をSO3 換算で2.5〜4.0重量%配合した
ものを使用することを特徴とする湿式吹付け工法にあ
る。
【0009】そして、この発明は、前記セメントのブレ
ーン比表面積を、3200〜4700cm2 /gとする
ことが好ましい。
【0010】また、この発明は、セメント100重量部
当たり微粉末混和材料を4〜40重量部の割合で配合す
ることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明についてさらに詳
細に説明する。この発明によれば、例えばセメント、細
骨材、粗骨材、及びその他の必要な混和剤に一次水を添
加して一次混練りを行った後、二次水を添加して二次混
練りを行うことにより湿式吹付け用の生コンクリートを
製造する。このような生コンクリートの調整方法は、い
わゆるダブルミキシングないしは分割練混ぜ方法と呼ば
れるもので、例えば特開昭58−56815号公報に示
されるように、セメント及び骨材等に水を添加してコン
クリートやモルタルを得るに当り、セメントに対してフ
アニキユラーないしキヤピラリー状態に近いスラリー域
を形成するように調整された量の1次水を添加してこの
セメントによる団塊を減少させる如く第1次混練し、こ
の第1次混練後に目的の水セメント比を形成するに必要
な残部の2次水を添加してコンクリートやモルタルを形
成するように第2次混練することにより構成される。
【0012】すなわち、このようなダブルミキシングに
よれば、好ましくは必要な水量の30〜76%を一次水
として添加して第1次混練を行ない、次で第2次混練を
行うことによりブリージング率が少なく、製品強度の向
上したコンクリートやモルタルを得ることができるが、
これは以下のような事由によるものと考えられる。
【0013】一般的にセメントのような粉体に対して水
を添加して混練りした場合において、肉眼的に確認され
ないとしても、仔細には微細なセメント粉粒子の凝集し
た団塊の発生は避けられないものと推定され、しかも1
度に所用水量を添加して混練される場合には、その適切
な流動状態を形成するに足る水量の故に、仮に長時間に
亘る混練を加えたとしても一旦形成されたセメント粉粒
子の凝集団塊はそれが分散せしめられる可能性は頗る少
ないこととなり、成程水分が相当量存在したとしても、
或る程度の団塊分散後においてはそれ以上に分散される
程度が極めて乏しく単に流動が繰返されるようなことと
なるものと推定される。
【0014】これに対し、水量の適切に制限されたフア
ニキユラー(funicular )ないしはキヤピラリー(capi
llary )域及びこのキヤピラリー域に近いスラリー域に
おいて第1次混練する場合にあっては、そのフアニキユ
ラーないしはキヤピラリー域及びこのキヤピラリー域に
近いスラリー域では粒子相互間にそれなりに水が連続状
に侵入した状態であるとしても、空気も又相当に存在
し、空気が連続的に存在する(フアニキユラーF1 )の
状態か、少なくとも粉粒子が粒子間に介在する連続した
水相によって流動性を示すスラリー状態には達していな
い状態であり、このようなキヤピラリー又はキヤピラリ
ー域に近いスラリー域の状態において加えられる第1次
混練では対象物が流動性を有しないことから成程加水に
よる粉粒凝集状態は同じであるとしても、その混練操作
で混合のためのトルクが相当に高くなる領域であり、こ
のような領域ではその混練で形成された凝集団塊相互間
で相当なすり潰し効果が与えられるものと認められる。
蓋しこのようなすり潰し効果が与えられることにより、
成程セメント粉粒子の全般が完全な単体として分散せし
められることはないとしても、少なくとも凝集団塊粒子
の充分な小型化を図り得ることは明らかであり、一旦こ
のようにして好ましい分散微細化の図られたものに対し
て2次水を加えた第2次混練を加えるならば、そのペー
スト性状を大きく改質し、即ちセメント微粒子ないし凝
集団塊の分散化されたものであるが故にブリージング水
の発生量が少いこととなり、又セメント粉の有効利用が
図られて、骨材が用いられた条件下においても得られる
製品の強度を的確に高められることとなるものと認めら
れる。
【0015】そして、この発明によれば、上述のような
ダブルミキシングにより製造されたコンクリートに急結
剤を添加して吹付け作業を行う。かかる急結剤は、コン
クリートの凝結を早め、吹付け時にコンクリートを地山
壁面やトンネル壁面に付着させて、短期間で固化させる
目的で使用するもので、その組成は、セメントの水和を
著しく阻害せずにコンクリートの付着性を増大させられ
るものならば、特に限定するものではなく、市販の急結
剤を使用することができる。
【0016】また、この発明によれば、上述のようなダ
ブルミキシングにより製造されたコンクリート中に含ま
れるセメントとして、3CaO・SiO2 含有量が45
〜75重量%、3CaO・Al2 3 含有量が6〜12
重量%、硫酸アルカリ含有量がNa2 O換算で0.4〜
0.7重量%、残部が主として2CaO・SiO2 、4
CaO・Al2 3 ・Fe2 3 からなるクリンカー粉
末に、不溶性無水石膏を30%以上含む石膏をSO3
算で2.5〜4.0重量%配合したものを使用する。
【0017】一般に、低水セメント比でコンクリートの
高い流動性を得るためには、界面活性剤系の高性能減水
剤、高性能AE減水剤やその他分散剤を添加し、それら
の静電反発力および吸着層の立体障害反発力によってセ
メント粒子を分散させる方法が用いられている。分散剤
の吸着性状はセメントの構成化合物ごとに異なり、3C
aO・Al2 3 及び4CaO・Al2 3 ・Fe2
3 へ選択的に、かつ多量に吸着するため、低水セメント
比で高流動を得るためには3CaO・Al2 3 及び4
CaO・Al2 3 ・Fe2 3 の含量を小さくするこ
とが提案されている(特開平6−80456号公報な
ど)。
【0018】この3CaO・Al2 3 及び4CaO・
Al2 3 ・Fe2 3 への分散剤の選択的な吸着は、
硫酸塩の影響を受け、セメントペーストの液相中にSO
4 2-イオンが存在すると、これと競争吸着して、3Ca
O・Al2 3 及び4CaO・Al2 3 ・Fe2 3
への分散剤の吸着が抑制されるので、適量の硫酸塩を添
加することにより、低水セメント比でもコンクリートの
高流動化が可能になることは知られている。
【0019】セメント中の硫酸塩には、主として2種類
あり、クリンカー中に存在するNa2 SO4 、K2 SO
4 および3K2 SO4 ・Na2 SO4 等の硫酸アルカリ
と粉砕工程で凝結調整用に添加する硫酸カルシウム(以
下「石膏」とする。)とがあり、前者は接水直後に溶解
してSO4 2-を供給し、後者は比較的溶解が遅い。そし
て、上記の硫酸アルカリは、クリンカー中の比較的溶解
速度の大きい3CaO・Al2 3 や4CaO・Al2
3 ・Fe2 3 と比較しても、なお溶解速度が大き
く、セメントが接水した直後で十分に溶解・水和をして
いない状態において分散剤との競争吸着を大きく支配す
る。すなわち、硫酸アルカリが少ないと、セメントペー
ストの液相中のSO4 2-が少なく、3CaO・Al2
3 や4CaO・Al2 3 ・Fe2 3 への分散剤の吸
着が多くなって流動性が低下する。一方、硫酸アルカリ
が多すぎると、セメントペーストの液相中のアルカリイ
オン濃度が高くなりすぎて静電反発力が消失してしまう
ため、流動性が低下する。高い流動性を確保できる硫酸
アルカリ量の範囲はASTM C−114に規定された
水溶性アルカリで示すと0.4〜0.7重量%(Na2
O換算)となる。
【0020】一方、石膏はクリンカー中の3CaO・A
2 3 及び4CaO・Al2 3・Fe2 3 と比較
して溶解速度は小さく、接水直後の分散剤の吸着にはあ
まり寄与しないが、接水から1〜2分後の3CaO・A
2 3 及び4CaO・Al2 3 ・Fe2 3 の急激
な水和反応を抑制し、3CaO・Al2 3 及び4Ca
O・Al2 3 ・Fe2 3 の水和反応生成物への分散
剤の吸着を抑制する。添加する石膏は、その形態として
無水塩、半水塩および二水塩からなるものが挙げられる
が、不溶性無水石膏を30重量%以上含む石膏を添加す
ることが、高い流動性を得られる点で好ましい。なぜな
らば、先の硫酸アルカリ量の範囲では、半水塩のように
溶解速度および溶解度が大きいと、3CaO・Al2
3 及び4CaO・Al2 3 ・Fe2 3 と石膏の水和
反応生成物のエトリンガイトの生成量が多くなり、水和
物の絡み合いによりセメント粒子が凝集し、流動性が低
下してしまうからである。また、石膏添加量も同様な効
果をもたらし、添加量が多すぎると、CaSO4 ・2H
2 O水和物が析出し、この水和物の絡み合いによりセメ
ント粒子が凝集し、流動性が低下してしまう。したがっ
て、石膏の添加量としては、SO3 換算で2.5〜4.
0%が高い流動性を得る点で好ましい。
【0021】市販の急結剤は、アルカリ含有量がセメン
トより高く、このアルカリの影響により3CaO・Si
2 の水和による強度発現が低下する。この影響は、低
水セメント比のようにセメントや急結剤に対する水の比
率が小さい場合に顕著になる。よって、セメント自体の
急結性を高める必要がある。このため、分散剤の効果が
低下しない範囲で、セメント中で最も水和反応の早い3
CaO・Al2 3 含有量を求めると6〜12重量%と
なる。あまり効果は大きくないが、3CaO・SiO2
にも同様な効果が期待され、その含有量としては45〜
75重量%、さらに望ましくは60〜75重量%がよ
い。
【0022】セメントクリンカーとしては、JIS R
−5210に規定されている普通、中庸熱、早強、耐硫
酸塩ポルトランドセメントクリンカーおよびASTM
C150に規定されている低熱ポルトランドセメントク
リンカーを、その使用目的に応じて、単独または2種以
上を混合して使用することができる。
【0023】そして、以上のような効果を得るために
は、セメント粉末のプレーン比表面積を3200〜47
00cm2 /gとすることが好ましく、さらに好ましく
はセメント粉末のプレーン比表面積を3900〜430
0cm2 /gとすることができる。3200cm2 /g
未満では、ペーストの粘度が低くモルタルと粗骨材が材
料分離することになるため、4700cm2 /gを超え
るとペーストの粘度が著しく増大してコンクリートの流
動性が低下するため、いずれも好ましくない。
【0024】また、この発明によれば、上述のセメント
に、当該セメント100重量部当たり微粉末混和材料を
4〜40重量部、好ましくは5〜20重量部の割合で配
合して使用することができる。4重量部未満では微粉末
の効果が顕著には認められないため、40重量部を超え
ると耐久性や熱的特性が低下するため、いずれも好まし
くない。このような微粉末混和材料としては、例えば、
高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石灰石微粉末等を
使用することができる。
【0025】さらに、この発明によれば、分散剤を配合
してダブルミキシングによりコンクリートを形成するこ
とができる。分散剤は、低い水セメント比で塑性粘度が
適度に大きい領域で、セメント粒子を分散させてセメン
トペーストの降伏値を小さくして、流動性を確保するこ
とにより、セメントペーストと細骨材又はモルタルと粗
骨材の分離を防止しつつ、高流動性を確保する目的で使
用するものであり、その組成は、セメント粒子を分散さ
せるものならば特に限定されるものではなく、例えば、
市販の界面活性剤系の高性能減水剤や、空気巻き込み型
の高性能AE減水剤等を使用することができる。
【0026】なお、強度発現性は高性能AE減水剤の種
類によって異なり、変形リグニン、アルキルアリルスル
ホン酸塩と活性持続ポリマーからなるナフタレン系の方
がポリカルボン酸系より材齢28日までの強度に優れる
ため、早期に強度を発現させる場合は、ナフタレン系の
高性能AE減水剤を使用することが望ましい。
【0027】
【実施例】以下実施例をあげて本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。実施例1、比較例1、及び比較例2の実機試験に使
用した材料および機械を表1に示す。また、実施例1、
比較例1、及び比較例2におけるコンクリートの配合お
よびフレッシュコンクリートの性状を表2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】<実施例1>この発明に係る新規セメント
を用いた吹付けコンクリートであって、モルタル先練り
方式の分割練混ぜ方法によってコンクリートを製造し
た。なお、最適一次水粉体比(W1 /P)は、事前の試
験で30%であることを確認し、これから、一次混練り
を行う際の一次水の配合量を設定した。また、各材料の
計量所要時間、ミキサへの排出時間および練り上がりコ
ンクリートの排出時間等を測定するとともに、練混ぜサ
イクルは105秒とした。
【0031】この実施例1によれば、シリカフュームを
使用せず減水剤の使用量も比較例1,2と比較して大幅
に減少している。
【0032】なお、実施例1のコンクリートによれば、
その流動性やポンプ圧送性が十分に確保されて、従来の
施工機械を用いて容易に施工することができ、吹付け状
況も、脈動や吹付けムラを生じることがなかった。
【0033】<比較例1>セメントとしてこの発明に係
る新規セメントを使用するとともに、シリカフュームを
外割で15%添加して、モルタル先練り方式の分割練混
ぜ方法によってコンクリートを製造した。
【0034】<比較例2>セメントとしてこの発明に係
る新規セメントを使用するとともに、シリカフュームを
外割で15%添加して、一括練り方法によってコンクリ
ートを製造した。実施例1,比較例1及び比較例2の各
コンクリートを使用し、急結剤を添加して湿式吹付け工
法により形成した吹付けコンクリートの圧縮強度試験の
試験結果を表−3に示す。また、初期強度について、オ
ーストリアの若材令強度基準と比較したものを図1に示
す。
【0035】
【表3】
【0036】これらの試験結果によれば練混ぜ方法の違
いにより、材令増加に伴う強度の伸びは若干異なった傾
向を示しており、分割練混ぜ方法による比較例1のコン
クリートは、一括練り方法による比較例2のものに比べ
て材令6時間からから1日までの初期の強度発現性が卓
越している。なお、材令7日以降は、両者に大差は認め
られず、初期での強度発現の増大は長期まで継続してい
ない。
【0037】一方、実施例1のコンクリートによれば、
シリカフューム添加した比較例1のコンクリートと同様
な材令3hおよび1日強度を示しており、またシリカフ
ュームなどの微粉末混和材にたよらずに、初期強度のみ
ならず長期強度もかなりの高強度を達成できることが判
明する。
【0038】また、普通セメントを使用した比較例3〜
比較例6の吹付けコンクリートの配合を表4に、これら
の吹付けコンクリートの圧縮強度試験の試験結果を図2
に示す。
【0039】
【表4】
【0040】この試験結果によれば、比較例3〜比較例
6のいずれの場合も、3時間後の初期強度のみならず長
期強度においても、実施例1の場合と比較して強度が顕
著に低くなっており、したがって、普通ポルトランドセ
メントを使用した従来の湿式吹付け工法と比較して、高
品質の吹付けコンクリートを得ることができる。
【0041】すなわち、この発明の湿式吹付け工法によ
れば、高性能減水剤の使用量を低減しつつ、かつシリカ
フューム等の微粉末混和材を特に必要とすることなく、
施工現場に求められるシンプルな配合で、初期強度、長
期強度や耐久性において十分な結果が得られる品質の良
い吹き付けコンクリートを容易に得ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
湿式吹付け工法によれば、高性能減水剤の使用量を低減
しつつ、かつシリカフューム等の微粉末混和材を特に必
要とすることなく、高強度の吹付けコンクリートを容易
に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】初期強度について、オーストリアの若材令強度
基準と比較したチャートである。
【図2】比較例3〜比較例6の吹付けコンクリートの圧
縮強度試験の試験結果を示すチャートである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次水を添加して一次混練りを行った
    後、二次水を添加して二次混練りを行って製造したコン
    クリートに、急結剤を添加して吹付け作業を行う湿式吹
    付け工法において、前記コンクリート中に含まれるセメ
    ントとして、3CaO・SiO2 含有量が45〜75重
    量%、3CaO・Al2 3 含有量が6〜12重量%、
    硫酸アルカリ含有量がNa2 O換算で0.4〜0.7重
    量%、残部が主として2CaO・SiO2 、4CaO・
    Al2 3 ・Fe2 3 からなるクリンカー粉末に、不
    溶性無水石膏を30%以上含む石膏をSO3 換算で2.
    5〜4.0重量%配合したものを使用することを特徴と
    する湿式吹付け工法。
  2. 【請求項2】 前記セメントのブレーン比表面積が、3
    200〜4700cm2 /gである請求項1に記載の湿
    式吹付け工法。
  3. 【請求項3】 セメント100重量部当たり微粉末混和
    材料を4〜40重量部の割合で配合したことを特徴とす
    る、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の湿式
    吹付け工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102635371A (zh) * 2012-04-24 2012-08-15 中国十七冶集团有限公司 提高过湿岩面喷射混凝土附着力的方法
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JP2015124100A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 太平洋セメント株式会社 モルタルまたはコンクリートの製造方法
CN109236329A (zh) * 2018-11-13 2019-01-18 湖南黄金洞矿业有限责任公司 一种井下尾砂湿式喷浆支护方法

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