JPH11292743A - パーマネントウェーブ用第1剤 - Google Patents

パーマネントウェーブ用第1剤

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JPH11292743A
JPH11292743A JP9108398A JP9108398A JPH11292743A JP H11292743 A JPH11292743 A JP H11292743A JP 9108398 A JP9108398 A JP 9108398A JP 9108398 A JP9108398 A JP 9108398A JP H11292743 A JPH11292743 A JP H11292743A
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JP
Japan
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hair
cysteine
cystine
hydrolyzed
peptide
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Application number
JP9108398A
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English (en)
Inventor
Masato Yoshioka
正人 吉岡
Sueko Omi
須恵子 大海
Hiroshi Shintani
博 新谷
Yoshie Matsukawa
愛絵 松川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiwa Kasei Co Ltd
Original Assignee
Seiwa Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理時の毛髪の損傷を防止し、毛髪に優れた
ウェーブを付与でき、処理後の毛髪に良好な艶、潤いな
どを付与するパーマネントウェーブ用第1剤を提供す
る。 【解決手段】 還元剤を含有するパーマネントウェーブ
用第1剤に、動物、植物または微生物などの天然物由来
の蛋白質を加水分解して得られた加水分解ペプチドまた
はその誘導体にシステインを導入したシステイン量が全
アミノ酸中5〜18モル%のシステイン導入ペプチドを
含有させる。上記システイン導入ペプチドのパーマネン
トウェーブ用第1剤中での含有量としては0.5〜20
重量%が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーマネントウェ
ーブ用第1剤に関し、さらに詳しくは、毛髪や頭皮の損
傷を防止しつつ、毛髪に優れたウェーブを付与しうるパ
ーマネントウェーブ用第1剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般的に用いられているパー
マネントウェーブ用剤は、チオグリコール酸やシステイ
ンなどの還元剤を主剤とする水溶液に、アンモニア、モ
ノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの塩基
性物質を加えてpH8〜10に調整したものを第1剤と
し、臭素酸ナトリウム、過酸化水素などの酸化剤の水溶
液を第2剤としたものからなる。
【0003】そして、このようなパーマネントウェーブ
用剤によって、毛髪にウェーブをかけるメカニズムは、
通常、第1剤を毛髪に塗布し、毛髪をロッドに巻き付け
て毛髪をカールした状態で、第1剤により毛髪の構成タ
ンパク(蛋白)であるケラチンに含まれるシスチンのジ
スルフィド結合を還元することによってメルカプト基を
生成させ、ついで第2剤によってメルカプト基を酸化し
て毛髪に新たな位置でジスルフィド結合を生成させ、ウ
ェーブを固定化させるものである。
【0004】しかしながら、このようなパーマネントウ
ェーブ用剤による場合には、第1剤による還元剤で切断
されたシスチンのジスルフィド結合が、つづく第2剤に
よる酸化で完全に元通りにジスルフィド結合を生成して
シスチンを再生するとは限らず、第1剤による処理によ
って生じたメルカプト基の一部は、第2剤によって過剰
酸化を受け、毛髪中に残存しているチオグリコール酸ま
たはシステインのメルカプト基と反応してジスルフィド
結合を生成するなどの副反応を生じる。その結果、毛髪
中のケラチンタンパクの一部が溶離したり、毛髪中の他
の部分も物理的、化学的変化を受けるなどの損傷が生じ
る。その結果、毛髪に違和感やパサパサした感じを与え
るばかりでなく、毛髪が多大な損傷を受けることにな
る。
【0005】このような毛髪の損傷の度合いはウェーブ
効果と関連性を有しており、チオグリコール酸やチオグ
リコール酸塩などのチオグリコール酸系の還元剤を主剤
とする第1剤では、ウェーブ効果は優れているものの、
毛髪の損傷が非常に大きいという問題がある。
【0006】そのため、パーマネントウェーブ用剤にシ
リコーン類や蛋白質加水分解物(加水分解ペプチド)を
配合して、パーマネントウェーブ処理後の毛髪のパサツ
キ感を軽減したり、櫛通り性を改善し、損傷毛の強度の
回復をはかることが試みられている。
【0007】しかしながら、シリコーン類は、毛髪上に
被膜を形成して毛髪表面のパサツキ感を軽減させるもの
の、毛髪中からのケラチンタンパクの溶出による毛髪の
損傷に対して根本的な修復作用がなく、また、毛髪に潤
いを付与することができない上に、毛髪上に形成された
シリコーン類の被膜によって、毛髪にウェーブがかかり
にくくなるという問題があった。
【0008】また、蛋白質加水分解物は、毛髪に対し
て、浸透性、被膜形成能を有し、損傷毛髪を修復し、毛
髪に艶、潤い、良好な櫛通り性を付与する作用が優れ、
また、その被膜が蛋白質由来のペプチドによるため、ウ
ェーブがかかりにくくなるという弊害は生じないが、ジ
スルフィド結合を有するシスチンやメルカプト基を有す
るシステインを多く含む蛋白質の加水分解物以外の蛋白
質加水分解物では、毛髪への収着力が弱く、洗浄により
容易に流出し、その作用を充分に発揮することができな
いという問題があった。
【0009】蛋白質加水分解物は、そのタンパク起源に
より、例えば、加水分解コラーゲンは被膜を形成しやす
く毛髪の強度を高める作用が大きく、加水分解シルクは
毛髪上に緻密な被膜を形成して毛髪に優れた艶を付与す
ることができ、植物蛋白由来の加水分解小麦タンパクや
加水分解大豆タンパクは保湿性が強く毛髪に潤い感を付
与する作用が優れているといった特徴を有するが、これ
らの蛋白質源は処理の対象である毛髪のケラチンタンパ
クとは別種の蛋白質であり、特に、ケラチンタンパク中
に多く含まれているシスチンを含有しないかあるいは含
有量が非常に少ないため毛髪への収着力が弱く、損傷毛
に対して被膜形成により物理的な毛髪の強度回復は図れ
るものの、化学的な修復は行えず、パーマネントウェー
ブ用第1剤に配合してもその作用を充分に発揮すること
ができないという問題があった。
【0010】また、蛋白質加水分解物の中で、加水分解
ケラチンはシスチンを含有しているので、加水分解コラ
ーゲンや加水分解シルクなどに比べて毛髪への収着性が
高く、毛髪の保護作用や損傷修復作用は優れているもの
の、被膜形成能力や毛髪への艶や潤いの付与作用という
点では加水分解コラーゲン、加水分解シルク、加水分解
大豆タンパクなどに比べてやや劣っているという問題が
あり、これをパーマネントウェーブ用第1剤に配合して
も必ずしも充分に満足できるものは得られなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来のパーマネントウェーブ用第1剤の問題点を解決
し、パーマネントウェーブ処理時の毛髪の損傷を防止
し、損傷した毛髪を修復し、かつ毛髪に優れたウェーブ
を付与し、しかもパーマネントウェーブ処理後の毛髪に
良好な艶、潤いなどを付与できるパーマネントウェーブ
用第1剤を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、動物、植物また
は微生物などの天然物由来の蛋白質を加水分解して得ら
れた加水分解ペプチドまたはその誘導体にシステインを
導入したシステイン量が全アミノ酸中5〜18モル%の
システイン導入ペプチドをパーマネントウェーブ用第1
剤に含有させるときは、パーマネントウェーブ処理時の
毛髪の損傷を防止し、損傷した毛髪を修復し、かつ毛髪
に優れたウエーブを付与し、しかもパーマネントウェー
ブ処理後の毛髪に艶、潤いなどを付与することができる
ことを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0013】すなわち、シスチンやシステインを含まな
いかあるいはシスチンやシステインの含有量の少ない加
水分解ペプチドまたはその誘導体にシステインを導入し
てジスルフィド結合に基づく特性を高めたシステイン導
入ペプチドが、毛髪に収着し、パーマネントウェーブ処
理時に毛髪を保護して、パーマネントウェーブ処理によ
る毛髪の損傷を防止し、損傷した毛髪を修復し、かつ還
元剤などによる毛髪へのウェーブ付与作用を阻害せずに
毛髪に優れたウェーブを付与させ、しかもパーマネント
ウェーブ処理後の毛髪にそれぞれの加水分解ペプチドま
たはその誘導体の有する毛髪への艶、潤いなどの付与作
用を発揮させることができるのである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で用いるシステイン導入ペ
プチドは、例えば、動物、植物または微生物などの天然
物由来の蛋白質を加水分解して得られた加水分解ペプチ
ドまたはその誘導体にN,N’−ジカルボキシ無水シス
チンをアルカリの存在下で反応させ、その後、酸を用い
て脱炭酸して得られたシスチン導入ペプチドを還元する
ことによって得られる。この方法による場合は、脱炭酸
することに基づき、N,N’−ジカルボキシ無水シスチ
ンと加水分解ペプチドまたはその誘導体との反応液中に
保護基が残らないので、その後の精製が容易である。
【0015】また、本発明で用いるシステイン導入ペプ
チドは、動物、植物または微生物などの天然物由来の蛋
白質を加水分解して得られた加水分解ペプチドまたはそ
の誘導体にN−カルボキシ無水システインをアルカリの
存在下で反応させ、その後、酸を用いて脱炭酸すること
によっても得ることができる。ただし、この方法による
場合は、N−カルボキシ無水システインの合成に先立
ち、システインの有するメルカプト基を保護する必要が
あり、また、加水分解ペプチドまたはその誘導体とS−
保護−N−カルボキシ無水システインとの反応後に保護
基を外す必要があるなど、上記のシスチン導入ペプチド
の還元を経る方法に比べてわずらわしさがある。
【0016】本発明で用いる加水分解ペプチドまたはそ
の誘導体のタンパク(蛋白)源としては、天然物由来の
蛋白質、例えば、コラ−ゲン(その変成物であるゼラチ
ンも含む)、ケラチン、絹フィブロイン(シルク)、セ
リシン、カゼイン、コンキオリン、エラスチン、鶏など
の卵の卵黄タンパク、卵白タンパクなどの動物由来のも
のや、大豆、小麦、ビ−ル粕、トウモロコシ、米(米
糠)、イモ類のタンパクなどの植物由来のもの、さらに
は、サッカロミセス属、カンディダ属、エンドミコプシ
ス属の酵母菌や、いわゆるビ−ル酵母、清酒酵母といわ
れる酵母菌より分離した酵母タンパク、キノコ類(担子
菌)やクロレラより分離したタンパクなどの微生物由来
のものなどが挙げられる。
【0017】本発明で用いる加水分解ペプチドは、上記
蛋白質を酸、アルカリ、酵素またはそれらの併用により
加水分解することによって得られ、その際、使用する
酸、アルカリ、酵素の量や、反応温度、反応時間などを
適宜選択することにより、得られる加水分解ペプチドの
アミノ酸重合度を種々に変え得るが、毛髪への収着性や
造膜性を考慮すると、数平均分子量が100〜2000
0、特に150〜10000のものが好ましく、200
〜5000のものがさらに好ましい。すなわち、加水分
解ペプチドの数平均分子量が上記範囲より大きくなると
毛髪への収着性や浸透性が低下するおそれがあり、ま
た、加水分解ペプチドの数平均分子量が上記範囲より小
さくなると毛髪への収着性や浸透性は優れているものの
毛髪上での造膜作用が低下して、毛髪の保護作用が低下
するおそれがある。
【0018】蛋白質の酸加水分解に際しては、例えば、
塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化水素酸などの無機酸
や、酢酸、蟻酸などの有機酸が用いられ、蛋白質のアル
カリ加水分解に際しては、例えば、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどの無機
アルカリが用いられる。そして、蛋白質の酵素加水分解
に際しては、ペプシン、プロクターゼA、プロクターゼ
Bなどの酸性蛋白質分解酵素、パパイン、ブロメライ
ン、サーモライシン、トリプシン、プロナーゼ、キモト
リプシンなどの中性ないしアルカリ性蛋白質分解酵素が
使用される。また、スブチリシン、スタフィロコッカス
プロテアーゼなどの菌産製の中性ないしアルカリ性蛋白
質分解酵素も使用できる。
【0019】また、加水分解ペプチドの誘導体として
は、上記加水分解ペプチドのカルボキシル基におけるア
ルコールとのエステル、例えば、メチルエステル、エチ
ルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステ
ル、ラウリルエステル、セチルエステル、2−エチルヘ
キシルエステル、2−ヘキシルデシルエステル、ステア
リルエステルなどの炭素数1〜20の炭化水素アルコー
ルとのエステルなどが挙げられる。
【0020】システイン導入ペプチドを得るには、前記
のように、システインをS−保護−N−カルボキシ無水
システインとしてペプチドに付加させてシステイン導入
ペプチドを得る方法と、シスチンをN,N’−ジカルボ
キシ無水シスチンとしてペプチドに付加させ、シスチン
導入ペプチドにし、その後、ジスルフィド結合を還元に
より切断してシステイン導入ペプチドにする方法とがあ
るが、後者のシスチン導入ペプチドの還元を経る方法の
方が、保護基の導入や脱炭酸後の保護基の除去などのわ
ずらわしさがなく、有用性が高いので、主として、後者
のシスチン導入ペプチドの還元を経る方法について説明
する。
【0021】後者の方法のごとく、シスチン導入ペプチ
ドを得るには、まず、シスチンをN,N’−ジカルボキ
シ無水シスチンに変換するが、このN,N’−ジカルボ
キシ無水シスチンを得る方法としては、公知の方法を採
用することができる。
【0022】例えば、まず、シスチンのアルカリ水溶液
にクロル炭酸ベンジル、クロル炭酸メチル、クロル炭酸
アリルなどのクロル炭酸エステルをアルカリ条件下で滴
下し、下記の反応式〔I〕に示すようにシスチンのアミ
ノ基を保護する。
【0023】
【化1】
【0024】(式中、Rはベンジル基、アルキル基また
はアリル基)
【0025】ついで、反応液を塩酸、硫酸などの鉱酸で
酸性にした後、酢酸エチルなどの有機溶媒で反応生成物
を抽出し、食塩水および水で有機層を洗浄した後、有機
溶媒を減圧濃縮して除去することにより、アミノ基が保
護されたシスチンが得られる。
【0026】つぎに、上記で得られたアミノ基が保護さ
れたシスチンを酢酸エチルなどの溶解可能な有機溶媒に
溶解し、下記の反応式〔II〕に示すように、窒素ガス雰
囲気下で、塩化チオニル(塩化チオニルに代えて、三塩
化リン、五塩化リンなどでもよい)などを反応させてカ
ルボキシル基をカルボニルクロライドにし、ついで減圧
下80℃以上で加熱縮合させると、N,N’−ジカルボ
キシ無水シスチンが得られる。
【0027】
【化2】
【0028】また、シスチンにホスゲン、ホスゲンダイ
マー、ホスゲントリマーなどを直接反応させて、N,
N’−ジカルボキシ無水シスチンを合成することもでき
る。
【0029】加水分解ペプチドまたはその誘導体と上記
のようにして得られたN,N’−ジカルボキシ無水シス
チンとの反応は、下記の反応式〔III 〕に示すように進
行する。
【0030】
【化3】
【0031】(式中、R’は種々のアミノ酸側鎖を示
し、nはアミノ酸の重合度を示す)
【0032】まず、加水分解ペプチドまたはその誘導体
の水溶液を水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ剤で
pHを10.0〜10.5程度に調整し、その中に酢酸
エチルなどの溶媒に溶解したN,N’−ジカルボキシ無
水シスチンを氷冷下で滴下して反応させるが、同時に水
酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ剤も滴下してpH
を10.0〜10.5に保つ。
【0033】N,N’−ジカルボキシ無水シスチンの滴
下終了後、氷冷下で2〜5時間攪拌を続けて反応を完結
させる。つぎに反応液にn−ヘキサンなどの水と相溶し
ない溶媒を添加して洗浄し、未反応のN,N’−ジカル
ボキシ無水シスチンを有機層に移して除去した後、水層
を硫酸、塩酸などでpH3〜4に調整して脱炭酸するこ
とによって、シスチン導入ペプチドが得られる。このシ
スチン導入ペプチドでは、式〔III 〕に示すように加水
分解ペプチドまたはその誘導体のアミノ基とシスチンの
カルボキシル基とがアミド結合することにより、加水分
解ペプチドまたはその誘導体にシスチンが導入されてい
る。
【0034】上記のようにして得られたシスチン導入ペ
プチドからシステイン導入ペプチドを得るには、反応式
〔IV〕に示すように、シスチン導入ペプチドを還元して
ジスフィド結合を還元切断してメルカプト基にすること
による。
【0035】
【化4】
【0036】還元は一般的には還元剤を用いて行われる
が、電解装置を用いた電解還元を利用することもでき
る。
【0037】還元剤としては、例えば、2−メルカプト
エタノ−ル、チオグリコ−ル酸、チオグリセロール、水
素化ホウ素ナトリウム、システインなどが挙げられる。
また、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどを
用いて還元することもできるが、その際には、シスチン
はシステインとS−スルホシステインとになるので、得
られるシステイン導入ペプチドは前記の還元剤の使用や
電解還元処理による場合の半分になる。
【0038】シスチン導入ペプチドの還元は、シスチン
導入ペプチドを水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなど
のアルカリ剤の添加によりpH7〜11のアルカリ域に
調整した還元剤の水溶液に入れ(あるいはシスチン導入
ペプチド水溶液をpH7〜11に調整し、その中に還元
剤を入れてもよい)、好ましくは窒素などの不活性ガス
雰囲気下で、0〜60℃の温度で1〜36時間攪拌する
ことによって、シスチン導入ペプチド中のジスルフィド
結合を還元切断してメルカプト基を生成させることによ
りシステイン導入ペプチドが得られる。
【0039】電解還元により還元を行う場合は、例え
ば、湯浅アイオニクス(株)製のMARK−IL2室流
動型電解装置などの電解還元装置が用いられる。
【0040】電解還元においては、還元は陰極で生じ、
酸化は陽極で生じる。従って、本発明における還元操作
では、陰極槽にシスチン導入ペプチドを導入し、陽極槽
には電解質(例えば濃度3%程度の硫酸)を導入し、両
者の間をイオン交換膜などで隔離して電解還元が行われ
る。
【0041】このようにして得られたシステイン導入ペ
プチドでは、式〔IV〕に示すように加水分解ペプチドま
たはその誘導体のアミノ基とシステインのカルボキシル
基とのアミド結合により、加水分解ペプチドまたはその
誘導体にシステインが導入されている。
【0042】システイン導入ペプチドは、加水分解ペプ
チドまたはその誘導体にN−カルボキシ無水システイン
を反応させることによっても得ることができるが、その
際には、N−カルボキシ無水システインを調製する前
に、システインのメルカプト基(−SH基)をベンジル
エステルなどで保護しておく必要があり、ペプチドとの
反応後にこの保護基を外し、その後に反応液より外した
保護基を溶媒抽出などによって除去する必要があり、精
製が煩雑になるため、前記のシスチン導入ペプチドの還
元を経てシステイン導入ペプチドを得る方法の方が有用
性が高く、優れている。
【0043】得られたシステイン導入ペプチド溶液は使
用目的に合ったpHに調整し、そのままあるいは粉末化
してパーマネントウェーブ用第1剤中に含有させるか、
または、必要に応じ、イオン交換樹脂、透析膜、電気透
析、ゲル濾過、限外濾過などによって精製した後、液体
のままあるいは粉末化してパーマネントウェーブ用第1
剤中に含有させる。
【0044】本発明において、システイン導入ペプチド
は毛髪とジスルフィド結合を生成することに特徴がある
ので、全含有アミノ酸のうちシステイン量が5〜18モ
ル%のものであることを要する。これは、システイン量
が全アミノ酸中の5モル%未満では、システイン量、つ
まりメルカプト基が少なすぎて、システイン導入ペプチ
ドとしての特有の作用を発揮することができないからで
あり、また、システイン量が18モル%を超えると、水
溶性が著しく低下して取り扱いが困難になるからであ
る。
【0045】また、システイン導入ペプチドをパーマネ
ントウェーブ用第1剤に含有させるに当たっては、蛋白
源の異なるシステイン導入ペプチドを2種以上用いても
よい。そして、システイン導入ペプチドのパーマネント
ウェーブ用第1剤での含有量(パーマネントウェーブ用
第1剤中への配合量)としては0.5〜20重量%、特
に1〜10重量%が好ましい。すなわち、システイン導
入ペプチドのパーマネントウェーブ用第1剤中での含有
量が上記範囲より少ない場合は、毛髪を保護して毛髪の
損傷を防止したり、毛髪に艶、潤いなどを付与するとい
うペプチド部分に基づく特性を充分に発揮させることが
できなくなるおそれがあり、また、システイン導入ペプ
チドのパーマネントウェーブ用第1剤中での含有量が上
記範囲より多くなっても、含有量の増加に見合う効果の
増加が認められない上に、システイン導入ペプチドの毛
髪への過剰吸着によって毛髪がベトツクようになるおそ
れがある。
【0046】還元剤は、毛髪の構成タンパクであるケラ
チン中のシスチンのジスルフィド結合を還元して切断
し、毛髪にウェーブをかけるようにするための主剤とな
るものであるが、この還元剤としては、例えば、チオグ
リコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリ
コール酸ナトリウム、チオグリコール酸モノエタノール
アミン、チオグリコール酸トリエタノールアミンなどの
チオグリコール酸塩、グリセリンチオグリコレートなど
のチオグリコール酸のエステル、システイン、システイ
ン塩酸塩、アセチルシステインなどのシステイン塩、チ
オグリセロール、チオ乳酸、チオリンゴ酸、システアミ
ン、システアミン塩などの有機メルカプタン化合物、亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム、亜硫酸アンモニウムなどの亜硫酸塩などが用いられ
る。
【0047】これらの還元剤は、それぞれ単独で用いて
もよいし、また2種以上混合して用いてもよい。そし
て、この還元剤のパーマネントウェーブ用第1剤中での
含有量としては1〜15重量%、特に2〜8重量%が好
ましい。すなわち、還元剤のパーマネントウェーブ用第
1剤中での含有量が上記範囲より少ない場合は、毛髪に
充分なウェーブをかけることができなくなるおそれがあ
り、還元剤のパーマネントウェーブ用第1剤中での含有
量が上記範囲より多い場合は、毛髪のジスルフィド結合
を還元しすぎて、毛髪中からのタンパクの溶離が激しく
なり、毛髪の損傷が多大になるおそれがある。
【0048】本発明のパーマネントウェーブ用第1剤
は、上記還元剤とシステイン導入ペプチドとを必須成分
とし、これらを水または水を主成分とする液に含有させ
ることによって調製される。もとより、還元剤を含有す
る調製済みまたは調製中のパーマネントウェーブ用第1
剤にシステイン導入ペプチドを添加してもよく、還元剤
やシステイン導入ペプチドの添加順序はいずれが先でも
よい。
【0049】本発明のパーマネントウェーブ用第1剤
は、上記の必須成分以外にも、本発明の効果を損なわな
い範囲で適宜他の成分を添加することができる。
【0050】それらの成分としては、例えば、グリチル
リチン酸、カルベノキロソン二ナトリウムをはじめとす
る甘草誘導体、アラントイン、グアイアズレン、α−ビ
サボロールなどの消炎剤、ヤシ油脂肪酸ジエタノールア
ミド、モノラウリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ベンジルアルコールなどの浸
透剤、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫
酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレ
ン(2EO)ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミ
ン(なお、EOはエチレンオキサイドで、EOの前の数
値はエチレンオキサイドの付加モル数を示す)などのポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ラウリルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホ
ン酸トリエタノールアミンなどのアルキルベンゼンスル
ホン酸塩、ポリオキシエチレン(3EO)トリデシルエ
ーテル酢酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル酢酸塩、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウ
ム、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム、ラウ
ロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸−
L−グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウ
リンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム
などのN−アシルアミノ酸塩、エーテル硫酸アルカンス
ルホン酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸
ナトリウム、オレイン酸アミドスルホコハク酸二ナトリ
ウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキ
シエチレンアルキル(炭素数12〜16)エーテルリン
酸(2〜12EO)、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク
酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル
エーテルリン酸ナトリウムなどの塩類などのアニオン性
界面活性剤、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N
−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデ
シル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
ナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−
カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、ステアリ
ルジヒドロキシエチルベタイン、ステアリルジメチルア
ミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイ
ン、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、N
−ヤシ油脂肪酸アシルL−アルギニンエチル・DL−ピ
ロリドンカルボン酸塩などの両性界面活性剤、ポリオキ
シエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル(7
EO)、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイン酸グリセリル、ポリオキシエチレンス
テアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビトール・ラノリン(40
EO)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシ
エチレンラノリンアルコールなどのノニオン性界面活性
剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチ
ルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメ
チルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウ
ム、ヨウ化セチルトリメチルアンモニウム、塩化オレイ
ルベンジルジメチルアンモニウム、塩化オレイルビス
〔ポリオキシエチレン(15EO)〕メチルアンモニウ
ム、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ミンク油
脂肪酸アミドプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモ
ニウム、アルキルピリジニウム塩、塩化−γ−グルコン
アミドプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム
などのカチオン性界面活性剤、カチオン化セルロース、
カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、ポリ(塩化ジ
アリルジメチルアンモニウム)、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレンイミンなどのカチオン性ポリマー、両
性ポリマー、アニオン性ポリマーなどの合成ポリマー、
イソステアリン酸ジエタノールアミド、ウンデシレン酸
モノエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミ
ド、牛脂脂肪酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジ
エタノールアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチル
アミド、ヤシ油脂肪酸エタノールアミド、ヤシ油脂肪酸
ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミ
ド、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸ジエタノ
ールアミド、ラノリン脂肪酸ジエタノールアミド、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシビニルポリマー、カラギーナ
ン、キサンタンガムなどの増粘剤、ワックス、パラフィ
ン、脂肪酸エステル、グリセライド、レシチン、スクア
ラン、アボガドオイルなどの動植物油などの油脂類、動
植物抽出物、ポリサッカライドまたはその誘導体、プロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチ
レングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール
などの湿潤剤、エタノール、メタノール、プロピルアル
コール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール
類、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリ
ルアルコールなどの高級アルコール類、L−アスパラギ
ン酸、DL−アラニン、L−アルギニン、グリシン、L
−グルタミン酸、L−システイン、L−スレオニンなど
のアミノ酸、香料、防腐剤、着色料、キレート剤などが
挙げられる。
【0051】また、本発明のパーマネントウェーブ用第
1剤には、必須成分のシステイン量がアミノ酸中5〜1
8モル%のシステイン導入ペプチド以外の蛋白質加水分
解物(加水分解ペプチド)やその誘導体などを含有させ
てもよい。そのような加水分解ペプチドとしては、コラ
ーゲン、ケラチン、シルク、セリシン、カゼイン、エラ
スチン、コンキオリン、大豆タンパク、小麦タンパク、
微生物由来タンパク、卵白、卵黄などの卵蛋白、糖、リ
ン酸、脂肪などを含んだ複合蛋白質を酸、アルカリ、酵
素またはそれらの併用により加水分解することによって
得られたものなどが挙げられる。また、加水分解ペプチ
ドの誘導体としては、上記蛋白質加水分解ペプチドのN
−アシル化誘導体またはその塩、第4級アンモニウム誘
導体、シリル化誘導体、ペプチドエステルなどが挙げら
れる。
【0052】
【発明の効果】本発明のパーマネントウェーブ用第1剤
は、毛髪に損傷を与えることなく、毛髪の状態を良好に
保ちながら、毛髪に良好なウェーブをかけることができ
る。すなわち、パーマネントウェーブ用第1剤中に含有
するシステイン導入ペプチドが、パーマネントウェーブ
処理に伴う毛髪の損傷を防止し、損傷した毛髪を修復
し、かつシステイン導入ペプチドがパーマネントウェー
ブ処理を妨げることがないので、毛髪に優れたウェーブ
を付与することができ、しかもパーマネントウェーブ処
理後の毛髪に艶、潤いなどを付与することができる。
【0053】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定さ
れるものではない。なお、以下の実施例などにおいて、
溶液や分散液などの濃度を示す%は特にその単位を付記
していないかぎり重量%である。また、実施例に先立
ち、実施例で使用するシステイン導入ペプチドの製造例
および該システイン導入ペプチドの製造にあたって使用
するN,N’−ジカルボキシ無水シスチンの製造を参考
例として記す。また、実施例などで実施する毛髪の引張
り強度試験および毛髪中のシステイン酸含量の測定方法
についても実施例に先立って示す。
【0054】参考例1(N,N’−ジカルボキシ無水シ
スチンの製造例1) シスチン18gを150mlの1N水酸化ナトリウム水
溶液に溶解し、氷冷下で攪拌しながらクロル炭酸ベンジ
ル38.3gを30分かけて滴下した。その間、水酸化
ナトリウム水溶液を添加して反応液のpHが9〜10に
なるように保った。クロル炭酸ベンジルの滴下終了後、
室温で2時間攪拌を続け、反応を完結させた。
【0055】反応終了後、希塩酸で反応液のpHを1に
し、酢酸エチル300mlを加えて反応生成物を抽出し
た。有機層は2%食塩水150mlで2回洗浄し、さら
に75mlの水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム30
gを加えて有機層を乾燥した。濾過により無水硫酸ナト
リウムを除去した後、濾液を減圧濃縮乾固し、残留物を
クロロホルムにより再結晶して30gのN,N’−ジベ
ンジルオキシカルボニルシスチンを得た。
【0056】つぎに、このN,N’−ジベンジルオキシ
カルボニルシスチンを267mlのベンゼン−ジオキサ
ン混合液(体積比=250:17)に溶解し、窒素ガス
雰囲気下で攪拌し、その中に17.2mlの塩化チオニ
ルを1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液の温度
を55℃まで上昇させ、3時間攪拌を続けて反応を完結
させた。
【0057】反応終了後、減圧下で反応液の温度を80
〜85℃に保ち、2時間かけて加熱縮合させた後、反応
液を20mlのn−ヘキサンで5回洗浄し、水層を減圧
濃縮して19.3gのN,N’−ジカルボキシ無水シス
チンを得た。
【0058】参考例2(N,N’−ジカルボキシ無水シ
スチンの製造例2) シスチン12gを100mlの1N水酸化ナトリウム水
溶液に溶解し、氷冷下で攪拌しながらクロル炭酸メチル
14.1gを30分かけて滴下した。その間、水酸化ナ
トリウム水溶液を添加して反応液のpHが9〜10にな
るように保った。クロル炭酸メチルの滴下終了後、室温
で2時間攪拌を続け、反応を完結させた。
【0059】反応終了後、希塩酸で反応液のpHを1に
し、酢酸エチル200mlを加えて反応生成物を抽出し
た。有機層は2%食塩水100mlで2回洗浄し、さら
に100mlの水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウム2
0gを加えて有機層を乾燥した。濾過により無水硫酸ナ
トリウムを除去した後、濾液を減圧濃縮乾固し、残留物
をn−ヘキサンで洗浄し、減圧乾燥して10gのN,
N’−ジメトキシカルボニルシスチンを得た。
【0060】つぎに、このN,N’−ジメトキシカルボ
ニルシスチンを30mlの酢酸エチルに溶解し、窒素ガ
ス雰囲気下で攪拌し、その中に8.07mlの塩化チオ
ニルを1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液の温
度を55℃まで上昇させ、4時間攪拌を続けて反応を完
結させた。
【0061】反応終了後、減圧下で反応液の温度を80
〜85℃に保ち、2時間かけて加熱縮合させた後、反応
液を20mlのn−ヘキサンで5回洗浄し、水層を減圧
濃縮して7.9gのN,N’−ジカルボキシ無水シスチ
ンを得た。
【0062】製造例1(システイン導入加水分解コラー
ゲンの製造例) 数平均分子量450の加水分解コラーゲンの30%水溶
液100g(アミノ態窒素の測定によって得られた化学
量論的モル数として66.7ミリモル)を水酸化ナトリ
ウム水溶液でpHを10.2に調整し、この溶液に、氷
冷下、上記参考例1で製造したN,N’−ジカルボキシ
無水シスチン5.8g(20ミリモル、加水分解コラー
ゲンに対して0.6当量)を80mlの酢酸エチルに溶
解した溶液を添加し攪拌して混合し、3時間攪拌を続け
て反応させた。その間、水酸化ナトリウム水溶液を添加
して水溶液のpHが10.0〜10.5になるように保
った。
【0063】反応終了後、反応物を300mlのn−ヘ
キサンで3回洗浄して未反応物を除去した後、水層に濃
硫酸を添加してpHを4に調整して減圧下で脱炭酸し、
シスチン導入加水分解コラーゲンの水溶液を得た。
【0064】ついで、このシスチン導入加水分解コラー
ゲンの水溶液を水酸化ナトリウム水溶液でpHを9に調
整し、31.2gの2−メルカプトエタノール(0.4
モル)を加えて50℃で20時間攪拌を続けて還元し
た。還元終了後、この溶液を希塩酸を用いてpH6.5
にし、濃度を調整して、システイン導入加水分解コラー
ゲンの30%水溶液を149g得た。
【0065】上記のようにして得られたシステイン導入
加水分解コラーゲンの一部をモノヨード酢酸を用いてシ
ステイン残基のSH基をアルキル化した後、6N塩酸で
20時間完全加水分解し、アミノ酸オートアナラーザー
でアミノ酸分析をしたところ、システインはS−カルボ
キシメチルシステインとして9.4モル%、シスチンは
ハーフシスチンとして4.4モル%が検出された。ま
た、上記のようにして得られたシステイン導入加水分解
コラーゲンの一部を、塩酸による加水分解を行わずにア
ミノ酸分析をしたところ、システインやシスチンは検出
されず、上記で検出されたシステインやシスチンはすべ
て加水分解コラーゲンに結合していることが明らかにさ
れた。
【0066】原料の加水分解コラーゲンにはシスチンや
システインは含まれていないため、このシスチンやシス
テインはすべて上記のシスチン導入法やシステイン導入
法により加水分解コラーゲンに導入されたものであるこ
とが明らかであり、導入されたシスチンのうち約68%
がシステインに還元され、システイン導入加水分解コラ
ーゲンとなっていた。
【0067】製造例2(システイン導入加水分解小麦タ
ンパクの製造例) 数平均分子量450の加水分解コラーゲンに代えて数平
均分子量700の加水分解小麦タンパクの25%水溶液
100g(アミノ態窒素の測定によって得られた化学量
論的モル数として35.7ミリモル)と前記参考例1で
製造したN,N’−ジカルボキシ無水シスチン4.2g
(14.3ミリモル、加水分解小麦タンパクに対して
0.8当量)を80mlの酢酸エチルに溶解した溶液を
用いたほかは、製造例1と同様にして、シスチン導入加
水分解小麦タンパクの水溶液を得た。
【0068】ついで、このシスチン導入加水分解小麦タ
ンパクの水溶液を水酸化ナトリウム水溶液でpHを9に
調整し、26gのチオグリコール酸(0.28モル)を
加えて50℃で12時間攪拌を続けて還元した。還元終
了後、この溶液を希塩酸を用いてpH6.5にし、濃度
を調整して、システイン導入加水分解小麦タンパクの2
5%水溶液を120g得た。
【0069】上記のようにして得られたシステイン導入
加水分解小麦タンパクの一部をモノヨード酢酸を用いて
システイン残基のSH基をアルキル化した後、6N塩酸
で20時間完全加水分解し、アミノ酸オートアナラーザ
ーでアミノ酸分析をしたところ、システインはS−カル
ボキシメチルシステインとして8.5モル%、シスチン
はハーフシスチンとして2.6モル%が検出された。ま
た、上記のようにして得られたシステイン導入加水分解
小麦タンパクの一部を、塩酸による加水分解を行わずに
アミノ酸分析をしたところ、システインやシスチンは検
出されず、上記で検出されたシステインやシスチンはす
べて加水分解小麦タンパクに結合していることが明らか
にされた。
【0070】原料の加水分解小麦タンパクにはシステイ
ンは含まれず、シスチンはハーフシスチンとして0.4
モル%含まれていたので、検出された8.5モル%のシ
ステインは上記のシステイン導入法で加水分解小麦タン
パクに導入されたものであり、2.6モル%のハーフシ
スチンのうち2.2モル%は上記のシスチン導入法で加
水分解小麦タンパクに導入されたものであることが明ら
かであり、導入されたシスチンおよび原料中に含まれて
いたシスチンのうち約76%がシステインに還元され、
システイン導入加水分解小麦タンパクになっていた。
【0071】製造例3(システイン導入加水分解シルク
の製造例) 数平均分子量450の加水分解コラーゲンに代えて数平
均分子量350の加水分解シルクの30%水溶液100
g(アミノ態窒素の測定によって得られた化学量論的モ
ル数として85.7ミリモル)と前記参考例1で製造し
たN,N’−ジカルボキシ無水シスチン6.2g(2
1.4ミリモル、加水分解シルクに対して0.5当量)
を100mlの酢酸エチルに溶解した溶液を用いたほか
は、製造例1と同様にして、シスチン導入加水分解シル
クの水溶液を得た。
【0072】ついで、このシスチン導入加水分解シルク
の水溶液に2−メルカプトエタノール33g(0.43
モル)を加え、水酸化ナトリウム水溶液でpHを10に
調整して50℃で12時間攪拌を続けて還元した。還元
終了後、この溶液を希塩酸を用いてpH6.5にし、濃
度を調整して、システイン導入加水分解シルクの30%
水溶液を119g得た。
【0073】上記のようにして得られたシステイン導入
加水分解シルクの一部をモノヨード酢酸を用いてシステ
イン残基のSH基をアルキル化した後、6N塩酸で20
時間完全加水分解し、アミノ酸オートアナラーザーでア
ミノ酸分析をしたところ、システインはS−カルボキシ
メチルシステインとして6.8モル%、シスチンはハー
フシスチンとして2.9モル%が検出された。また、上
記のようにして得られたシステイン導入加水分解シルク
の一部を、塩酸による加水分解を行わずにアミノ酸分析
をしたところ、システインやシスチンは検出されず、上
記で検出されたシステインやシスチンはすべて加水分解
シルクに結合していることが明らかにされた。
【0074】原料の加水分解シルクにはシステインやシ
スチンは含まれていないため、このシステインやシスチ
ンはすべて上記のシステイン導入法やシスチン導入法に
より加水分解シルクに導入されたものであることが明ら
かであり、導入されたシスチンのうち約70%がシステ
インに還元され、システイン導入加水分解シルクになっ
ていた。
【0075】製造例4(システイン導入加水分解酵母タ
ンパクの製造例) 数平均分子量650の加水分解酵母タンパクの25%水
溶液100g(アミノ態窒素の測定によって得られた化
学量論的モル数として37ミリモル)を水酸化ナトリウ
ム水溶液でpHを10.2に調整し、この溶液に前記参
考例2で製造したN,N’−ジカルボキシ無水シスチン
3.7g(13ミリモル、加水分解酵母タンパクに対し
て0.7当量)を80mlの酢酸エチルに溶解した溶液
を添加し攪拌して混合し、3時間攪拌を続けて反応させ
た。その間、水酸化ナトリウム水溶液を添加して水溶液
のpHが10.0〜10.5になるように保った。
【0076】反応終了後、反応物を200mlのn−ヘ
キサンで3回洗浄して未反応物を除去した後、水層に濃
硫酸を添加してpHを4に調整して減圧下で脱炭酸し、
濃度を調整して、シスチン導入加水分解酵母タンパクの
水溶液を得た。
【0077】ついで、このシスチン導入加水分解酵母タ
ンパクの水溶液に2−メルカプトエタノール20g
(0.26モル)を加え、水酸化ナトリウム水溶液でp
Hを10に調整して50℃で8時間攪拌を続けて還元し
た。還元終了後、この溶液を希塩酸を用いてpH6.5
にし、濃度を調整して、システイン導入加水分解酵母タ
ンパクの25%水溶液を108g得た。
【0078】上記のようにして得られたシステイン導入
加水分解酵母タンパクの一部をモノヨード酢酸を用いて
システイン残基のSH基をアルキル化した後、6N塩酸
で20時間完全加水分解し、アミノ酸オートアナラーザ
ーでアミノ酸分析をしたところ、システインはS−カル
ボキシメチルシステインとして8.8モル%、シスチン
はハーフシスチンとして1.9モル%が検出された。ま
た、上記のようにして得られたシステイン導入加水分解
酵母タンパクの一部を、塩酸による加水分解を行わずに
アミノ酸分析をしたところ、システインやシスチンは検
出されず、上記で検出されたシステインやシスチンはす
べて加水分解酵母タンパクに結合していることが明らか
にされた。
【0079】原料の加水分解酵母タンパクには0.2モ
ル%のハーフシスチンが含まれていたので、検出された
シスチンおよびシステインの合計量10.7モル%のう
ち10.5モル%は上記のシスチン導入法およびシステ
イン導入法により加水分解酵母タンパクに導入されたも
のであることが明らかであり、導入されたシスチンおよ
び原料中に含まれていたシスチンのうち約83%がシス
テインに還元され、システイン導入加水分解酵母タンパ
クになっていた。
【0080】〔毛髪の引張り強度試験〕毛髪の引張り強
度を測定する部位(実施例中では18cmの毛髪の中央
部位)の長径および短径をマイクロメータで測定し、断
面積を計算する。つぎに、その点を中心に前後0.5m
mずつの間隔をあけ、粘着テープ〔スコッチフィラメン
トテープ、住友スリーエム(株)製〕を毛髪に固定す
る。このテープを固定した部分を引張り試験機〔不動工
業(株)製レオメータ〕のクランプに固定し、毛髪の切
断時の強度を測定し、先に求めておいた断面積より、断
面積当たりの引張り強度(kgf/mm2 )を算出す
る。一試料につき30本の毛髪の引張り強度を測定し、
試料ごとに平均値を求め、結果をその平均値で示す。
【0081】〔毛髪中のシステイン酸量〕毛髪0.01
gに6N塩酸2gを加え、105℃で20時間完全加水
分解し、アミノ酸自動分析機により、システイン酸量
(μmol/g)を求める。なお、毛髪中のシステイン
酸量は、毛髪の損傷の度合いを示しており、その値が小
さいほど、毛髪の損傷が少ないことを示す。
【0082】実施例1および比較例1〜2 表1に示す3種類のパーマネントウェーブ用第1剤を調
製し、それぞれのパーマネントウェーブ用第1剤と、6
%臭素酸ナトリウム水溶液からなるパーマネントウェー
ブ用第2剤を用いて毛束にパーマネントウェーブ処理を
行い、処理後の毛髪の艶、潤いを評価し、毛髪の引張り
強度および毛髪中のシステイン酸量を調べた。
【0083】実施例1では、システイン導入ペプチドと
して、前記製造例1で製造したシステイン導入加水分解
コラーゲンを用い、比較例1ではシステイン導入加水分
解コラーゲンに代えて数数平均分子量450の加水分解
コラーゲンを用い、比較例2ではシステイン導入ペプチ
ドや加水分解ペプチドなどをまったく用いなかった。
【0084】なお、実施例や比較例ではパーマネントウ
ェーブ用第1剤を調製した関係で、各成分の量は調製後
のパーマネントウェーブ用第1剤中での含有量ではな
く、配合量という表現で説明していくが、表中の各成分
の配合量は、重量部基準によるものであり、配合量が固
形分量でないものについては成分名の後に括弧書きで固
形分濃度を示している。これらは、以後の実施例などに
おいても同様である。
【0085】
【表1】
【0086】上記実施例1および比較例1〜2のパーマ
ネントウェーブ用第1剤をそれぞれ重さ1gで長さ18
cmの毛束に塗布し、それを直径1cmのロッドに巻き
付け、第2剤には6%臭素酸ナトリウム水溶液を用いて
パーマネントウェーブ処理を行った。処理後の毛髪の艶
および潤いを10人のパネラー(女性7人、男性3人)
に評価させた。評価基準は、最も良いものを2点とし、
つぎに良いものを1点とし、悪いものを0点として、結
果を10人の平均値で示す。また、官能評価後の各毛束
を引張り強度試験に供し、40本の毛髪について、その
端から9cmの部分の断面積を測定し、断面積の大きい
方および小さい方から各5本ずつの毛髪を試験対象より
除外し、残り30本の毛髪の引張り強度を測定し、その
平均値を求めた。さらに、パーマネントウェーブ処理後
の毛髪の一部を塩酸で加水分解してシステイン酸量を測
定した。それらの結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】表2に示す結果から明らかなように、シス
テイン導入加水分解コラーゲンを含有する実施例1のパ
ーマネントウェーブ用第1剤で処理した場合は、比較例
1〜2のパーマネントウェーブ用第1剤で処理した場合
に比べて、毛髪の艶、潤いのいずれも評価値が高く、か
つ毛髪の引張り強度が大きく、毛髪中のシステイン酸量
が少なく、システイン導入加水分解コラーゲンが毛髪に
よく収着し、パーマネントウェーブ処理時の毛髪の損傷
を防止し、毛髪の引張り強度を増加させることが明らか
にされていた。
【0089】実施例2および比較例3〜4 表3に示す3種類のパーマネントウェーブ用第1剤を調
製し、それぞれのパーマネントウェーブ用第1剤と、2
%過酸化水素水からなるパーマネントウェーブ用第2剤
を用いて毛束にパーマネントウェーブ処理を行い、処理
後の毛髪の艶、潤いを評価し、毛髪の引張り強度および
毛髪中のシステイン酸量を調べた。
【0090】実施例2では、システイン導入ペプチドと
して、前記製造例2で製造したシステイン導入加水分解
小麦タンパクを用い、比較例3ではシステイン導入加水
分解小麦タンパクに代えて数数平均分子量700の加水
分解小麦タンパクを用い、比較例4ではシステイン導入
ペプチドや加水分解ペプチドなどをまったく用いなかっ
た。
【0091】
【表3】
【0092】上記実施例2および比較例3〜4のパーマ
ネントウェーブ用第1剤と2%過酸化水素水からなるパ
ーマネントウェーブ用第2剤とを用い、実施例1と同様
に、重さ1gで長さ18cmの毛束にパーマネントウェ
ーブ処理を行い、処理後の毛髪の艶、潤いを実施例1と
同じ評価基準で10人のパネラーに評価させた。また、
パーマネントウェーブ処理後の毛髪の引張り強度および
毛髪中のシステイン酸量を測定した。なお、引張り強度
の測定は、各毛束から30本の毛髪を実施例1と同様の
方法で選び出して行った。それらの結果(平均値)を表
4に示す。
【0093】
【表4】
【0094】表4に示す結果から明らかなように、シス
テイン導入加水分解小麦タンパクを含有する実施例2の
パーマネントウェーブ用第1剤で処理した場合は、比較
例3〜4のパーマネントウェーブ用第1剤で処理した場
合に比べて、毛髪の艶、潤いのいずれも評価値が高く、
かつ毛髪の引張り強度が大きく、毛髪中のシステイン酸
量が少なく、システイン導入加水分解小麦タンパクが毛
髪によく収着し、パーマネントウェーブ処理時の毛髪の
損傷を防止し、毛髪の引張り強度を増加させることが明
らかにされていた。
【0095】実施例3および比較例5〜6 表5に示す3種類のパーマネントウェーブ用第1剤を調
製し、それぞれのパーマネントウェーブ用第1剤と、6
%臭素酸ナトリウム水溶液からなるパーマネントウェー
ブ用第2剤を用いて毛束にパーマネントウェーブ処理を
行い、処理後の毛髪の艶、潤いを評価し、毛髪の引張り
強度および毛髪中のシステイン酸量を調べた。
【0096】実施例3では、システイン導入ペプチドと
して、前記製造例3で製造したシステイン導入加水分解
シルクを用い、比較例5ではシステイン導入加水分解シ
ルクに代えて数数平均分子量350の加水分解シルクを
用い、比較例6ではシステイン導入ペプチドや加水分解
ペプチドなどをまったく用いなかった。
【0097】
【表5】
【0098】上記実施例3および比較例5〜6のパーマ
ネントウェーブ用第1剤と6%臭素酸ナトリウム水溶液
からなるパーマネントウェーブ用第2剤とを用い、実施
例1と同様に、重さ1gで長さ18cmの毛束にパーマ
ネントウェーブ処理を行い、処理後の毛髪の艶、潤いを
実施例1と同じ評価基準で10人のパネラーに評価させ
た。また、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の引張り
強度および毛髪中のシステイン酸量を測定した。なお、
引張り強度の測定は、各毛束から30本の毛髪を実施例
1と同様の方法で選び出して行った。それらの結果(平
均値)を表6に示す。
【0099】
【表6】
【0100】表6に示す結果から明らかなように、シス
テイン導入加水分解シルクを含有する実施例3のパーマ
ネントウェーブ用第1剤で処理した場合は、比較例5〜
6のパーマネントウェーブ用第1剤で処理した場合に比
べて、毛髪の艶、潤いのいずれも評価値が高かった。シ
ステインパーマでは、チオグリコール酸を還元剤として
用いたパーマネントウェーブ処理に比べて、毛髪の損傷
が少なく、そのため引張り強度や毛髪中のシステイン酸
量の差は、実施例と比較例との間でそれほど大きくなら
ないが、それでも実施例3のパーマネントウェーブ用第
1剤で処理した毛髪は、比較例5〜6のパーマネントウ
ェーブ用第1剤で処理した毛髪に比べて、引張り強度が
大きく、かつ毛髪中のシステイン酸量が少なく、シスチ
ン導入加水分解シルクが毛髪によく収着し、パーマネン
トウェーブ処理時の毛髪の損傷を防止することが明らか
にされていた。
【0101】実施例4 システイン導入ペプチドとして、前記製造例4で製造し
たシステイン導入加水分解酵母タンパクを用いて下記組
成のパーマネントウェーブ用第1剤を調製した。配合量
はいずれも重量部によるものである。
【0102】 システイン導入加水分解酵母タンパク(25%) 6.0 亜硫酸水素ナトリウム 3.5 重炭酸アンモニウム 2.0 エデト酸二ナトリウム 0.1 モノエタノールアミン pH7.2にする 香料 適 量 滅菌イオン交換水 計100とする
【0103】上記のように調製された実施例4のパーマ
ネントウェーブ用第1剤を用い、第2剤には6%臭素酸
ナトリウム水溶液を用い、毛髪にパーマネントウェーブ
処理を行ったところ、毛髪には良好なウェーブが付与さ
れ、処理後の毛髪は良好な艶、潤いを有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松川 愛絵 大阪府東大阪市布市町1丁目2番14号 株 式会社成和化成内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元剤を含有するパーマネントウェーブ
    用第1剤において、動物、植物または微生物などの天然
    物由来の蛋白質を加水分解して得られた加水分解ペプチ
    ドまたはその誘導体にシステインを導入したシステイン
    量が全アミノ酸中5〜18モル%のシステイン導入ペプ
    チドを含有することを特徴とするパーマネントウェーブ
    用第1剤。
  2. 【請求項2】 システイン導入ペプチドの含有量が0.
    5〜20重量%である請求項1記載のパーマネントウェ
    ーブ用第1剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011524424A (ja) * 2009-06-05 2011-09-01 ジャエ ホワ チン パーマ用組成物
WO2011112535A3 (en) * 2010-03-10 2011-12-22 Promentis Pharmaceuticals, Inc. Propionic acids, propionic acid esters, and related compounds
JP2013014557A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Milbon Co Ltd 毛髪処理剤

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