JPH11292696A - 蛍石の製造装置 - Google Patents

蛍石の製造装置

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JPH11292696A
JPH11292696A JP10104323A JP10432398A JPH11292696A JP H11292696 A JPH11292696 A JP H11292696A JP 10104323 A JP10104323 A JP 10104323A JP 10432398 A JP10432398 A JP 10432398A JP H11292696 A JPH11292696 A JP H11292696A
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JP
Japan
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fluorite
crucible
temperature
heat
pull
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JP10104323A
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Ikuo Kitamura
郁夫 北村
Tsutomu Mizugaki
勉 水垣
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶育成過程で多結晶が生成されるのを防止
し、大口径の蛍石単結晶を安定的に得ることのできる蛍
石の製造装置を提供する。 【解決手段】 垂直ブリッジマン法による蛍石の製造装
置1において、引下げ棒3の低温炉4bにより加熱され
る部分を断熱カバー33で覆うとともに、ルツボ受け3
2に断熱材を取り付け、引下げ棒3の耐熱シャフト3a
と冷却シャフト3bとの連結部3cをルツボ底部23付
近に設ける。冷却シャフト3bは二重パイプ構造として
水又は低温ガスを循環させて冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般光学機器や光
リソグラフィー用の光学系に用いられる蛍石の製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年におけるLSIは高集積化が進行
し、光リソグラフィーによる微細加工において露光装置
(ステッパー又はスキャナー)等に使用する光源が短波
長化している。短波長のKrFエキシマレーザーなどの
光源では、使用可能な光学材料が限られており、蛍石や
石英ガラスが使われている。光リソグラフィー用の蛍石
には、優れた透過率耐久性や屈折率の高均質性が要求さ
れる。露光装置に用いられる光学材料の用途は照明用と
投影レンズ用の2つに分かれており、照明用には小型か
ら中型で優れた透過率耐久性の蛍石が用いられ、投影レ
ンズ用には単結晶で大口径の蛍石が要求される。
【0003】この光リソグラフィー用の蛍石は一般に、
真空炉を用い、化学合成されたフッ化カルシウムを原料
として垂直ブリッジマン法で結晶成長させることにより
製造される。ここで図3を参照して従来の垂直ブリッジ
マン法による蛍石製造装置について概説する。製造装置
51には、蛍石の原料が収納されたルツボ52と、高温
炉54a及びその下方に隣接した低温炉54bを備える
炉54と、上端がルツボ52の底部に取り付けられて下
方に延びて配設される引下げ棒53とが備えられてい
る。ここで高温炉54aは蛍石の融点(約1360℃)
よりも高い温度(約1450℃)に設定され、低温炉5
4bは蛍石の融点よりも低い温度(約1300℃)に設
定される。そしてルツボ52を高温炉54aに位置させ
て蛍石の原料を融解させた後、製造装置51内を真空に
するとともに引下げ棒53によりルツボ52を徐々に下
方へ引き下げ、蛍石の原料に融点を挟んだ温度勾配を与
えて単結晶を育成する。
【0004】ルツボ52のコーン部52bでは結晶育成
初期の結晶の断面積が変化するため潜熱の発生が増大す
るが、このコーン部52bにおいて発生する潜熱がその
ままルツボ52外に放出された場合には多結晶が生じて
しまう。これを防止するため、引下げ棒53をルツボ5
2の底部に直接取り付ける耐熱シャフト53aとその下
方に連結される金属製の冷却シャフト53bとから構成
し、ルツボ52と冷却シャフト53bの温度差を利用し
て熱流を形成させ、結晶化に伴って発生する潜熱がルツ
ボ52の底部52a(結晶の成長開始点となる)から引
下げ棒53を通って除去されるようにしている(図4の
矢印Y参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ルツボ52内
にこのような熱流を与えることは実験室規模の小型の結
晶製造装置では比較的容易であるものの、従来の製造装
置51をスケールアップして大口径の蛍石単結晶を製造
しようした場合には、低温炉54bからの加熱の影響が
大きくて冷却シャフト53bによる熱流形成が充分にな
されないことと、コーン部52bからルツボ52外へ抜
ける熱流が大きくなることから、発生する潜熱の熱流を
ルツボ底部52aに導くことは難しくなる。ルツボ底部
52aに種子結晶を設置して結晶成長開始点を一つにす
るとともに炉54内の温度制御を充分に行った場合で
も、コーン部52bには種子結晶とは無関係な方位の結
晶や多結晶が生成してしまい、単結晶を得ることは難し
かった。
【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、結晶育成過程で多結晶が生成されるのを
防止し、大口径の蛍石単結晶を安定的に得ることのでき
る蛍石の製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、蛍石の原料が収納されたルツボ
と、蛍石の融点よりも高い温度に設定された高温炉及び
この高温炉の下方に隣接して設けられ蛍石の融点よりも
低い温度に設定された低温炉を備えた炉と、上端がルツ
ボの底部(例えば、実施形態におけるルツボ底部23)
に取り付けられた耐熱部材(例えば、実施形態における
耐熱シャフト3a)及びこの耐熱部材の下方に連結され
た冷却部材(例えば、実施形態における冷却シャフト3
b)からなり下方へ延びて配設された引下げ棒とを有し
て構成され、ルツボを高温炉に位置させて蛍石の原料を
融解させた後、引下げ棒によりルツボを低温炉に引き下
げることにより蛍石の原料に温度勾配を与えて蛍石の単
結晶を作成する垂直ブリッジマン法による蛍石の製造装
置において、引下げ棒の低温炉により加熱される部分が
断熱カバーで覆われる。このような構成とすれば、引下
げ棒が低温炉のヒーター(例えば、実施形態における低
温側ヒーター43)から受ける輻射が遮断されて引下げ
棒の温度上昇が抑制され、ルツボ内と引下げ棒との間の
温度差を大きくして熱流を形成することができるので、
結晶育成に伴って発生する潜熱をルツボ底部(結晶成長
開始点となる)から引下げ棒へ導いて除去することがで
きる。これにより結晶育成過程における多結晶の発生が
低減され、大口径の蛍石単結晶を安定的に得ることがで
きる。
【0008】また、ルツボの下面が断熱部材(例えば、
実施形態におけるルツボ受け32に設けた断熱材)で覆
われれば、ルツボ下面(例えば、実施形態におけるコー
ン部22)からの潜熱の放出を抑制でき、ルツボ底部か
ら潜熱を除去する上記効果を高めることができる。ま
た、引下げ棒の耐熱部材と冷却部材との連結部がルツボ
の底部付近に設けられれば、高温の耐熱部材が短くなり
ルツボ内の潜熱を効率良く冷却部材に導くことができて
好ましい。更に、冷却部材を二重パイプ構造とし、これ
を水若しくは低温ガスを用いて冷却しても効果がある。
また引下げ棒の耐熱部材内に伝熱手段(例えば、実施形
態における伝熱棒。モリブデン鋼製の棒部材など)を設
けても同様の効果を得ることができる。
【0009】又は、蛍石の原料が収納されたルツボと、
蛍石の融点よりも高い温度に設定された高温炉及びこの
高温炉の下方に隣接して設けられ蛍石の融点よりも低い
温度に設定された低温炉を備えた炉と、上端がルツボの
底部に取り付けられ下方へ延びて配設された引下げ棒と
を有して構成され、ルツボを高温炉に位置させて蛍石の
原料を融解させた後、引下げ棒によりルツボを低温炉に
引き下げることにより蛍石の原料に温度勾配を与えて蛍
石の単結晶を作成する垂直ブリッジマン法による蛍石の
製造装置において、引下げ棒の低温炉により加熱される
部分を耐熱部材とするとともにこの耐熱部材内に伝熱手
段(例えば、実施形態における伝熱棒34。モリブデン
鋼製の棒部材など)を設ける構成としてもよく、このよ
うな方法によっても結晶育成に伴って発生する潜熱をル
ツボ底部から引下げ棒へ効果的に導くことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図1を参照して説明する。本発明の蛍石の製造
装置1は、基台11の上面に筐体12を有し、この筐体
12の内部には垂直ブリッジマン法のためのルツボ2、
引下げ棒3及び炉4等が設けられている。ルツボ2は蛍
石の原料であるフッ化カルシウムを結晶育成させる所で
あり、円筒状の直胴部21と、その下方に形成される円
錐状のコーン部22と、コーン部22の先端がすぼまっ
て形成された円筒形のルツボ底部23とを有している。
【0011】引下げ棒3は耐熱シャフト3aと冷却シャ
フト3bとが連結部3cにおいて連結されて構成されて
いる。耐熱シャフト3aは最上部のルツボ支持部31に
おいてルツボ底部23に嵌合しており、ルツボ2からの
高温の熱流が直接流入するため耐熱性に優れたカーボン
が使用されている。一方、冷却シャフト3bは、充分な
強度を必要とするため金属或いはセラミックスが使用さ
れている。また中心がルツボ支持部31に取り付けられ
て水平に保持される円盤部の外縁が上方へ延びてルツボ
受け32が形成されている。
【0012】炉4は、断熱材で外部を覆われるととも
に、その内部において仕切り部41により上方の高温炉
4aと下方の低温炉4bに分割されている。高温炉4a
は高温側ヒーター42により、低温炉4bは低温側ヒー
ター43によりそれぞれ任意の温度に設定することが可
能である。仕切り部41にはルツボ2の直胴部21及び
ルツボ受け32が通過できる大きさの孔が形成されてお
り、また底部44には引下げ棒3が通過できる大きさの
孔が形成されている。
【0013】基台11には給排孔13が設けられてお
り、ここから空気を給排して筐体12内を真空とするこ
とが可能である。なお、基台11には引下げ棒3が通過
できる大きさの孔が形成されているが、シール部14に
より充分なシーリングがなされている。基台11の下面
には、自動で引下げ棒3の引き下げ量が調節される調整
装置15が設けられており、これによりルツボ2を任意
の量で引き下げることができる。
【0014】上記の蛍石製造装置1を用いて大口径の蛍
石単結晶を作成するには、先ず、蛍石の原料である化学
合成されたフッ化カルシウムをルツボ2に収納して炉4
の高温炉4aに位置させ、高温側ヒーター42により高
温炉4aの温度を約1450℃に、低温側ヒーター43
により低温炉4bの温度を約1300℃に設定する。こ
こで高温炉4a及び低温炉4bの各設定温度は、フッ化
カルシウム、すなわち蛍石の融点(約1360℃)を基
準にそれより高温若しくは低温としたものである。この
温度設定により種子結晶が適度に溶融し、種子づけが可
能となる。
【0015】ルツボ2内のフッ化カルシウムが溶融して
融液となると、調節装置15により引下げ棒3を徐々に
下方に引き下げ、ルツボ2を高温炉4aから低温炉4b
へ引き下げていく。ルツボ2内のフッ化カルシウム融液
には融点を挟んだ温度勾配が与えられて徐々に結晶化
し、蛍石結晶が成長育成される。
【0016】ここで、熱容量の大きなフッ化カルシウム
融液を種子結晶(すなわち結晶開始点)から連続的に固
化させるためには、ルツボ2内に発生する潜熱を種子結
晶の設置されたルツボ底部23を通して除去する必要が
ある。このため、引下げ棒3の低温炉4bにより加熱さ
れる部分(ルツボ受け32を含む)を断熱カバーで覆っ
て低温側ヒーター43からの輻射を遮断することにより
引下げ棒3の温度上昇を抑制し、ルツボ2側と冷却シャ
フト3b側の温度差を大きくして熱流を形成させる。こ
れによりルツボ2内の潜熱をルツボ底部23から引下げ
棒3に導くことができ、結晶育成過程における多結晶の
発生を減少させて大口径の蛍石単結晶を安定的に得るこ
とができる。
【0017】更に、ルツボ底部23を通らずにコーン部
22などのルツボ2周辺部からルツボ2外へ抜ける熱流
があると熱的なバランスが崩れてルツボ2内の至る所か
ら結晶が成長してしまうため、ルツボ受け32には断熱
材が取り付けられており、これによりコーン部22(す
なわちルツボ2の下面)からの潜熱の放出が抑制され、
ルツボ底部23から潜熱を除去する効果を高めることが
できる。また、炉4の高温炉4a側から低温炉4b側へ
抜ける主な熱流にはルツボ2を通るものと通らないもの
とがあるが、このうちルツボを2通らない熱流は、ルツ
ボ2内の熱流をルツボ底部23に集中させることの妨げ
となるため、仕切り部41を断熱材とするとともに、仕
切り部41とルツボ2との隙間を狭くしてこれを防止し
ている。
【0018】また、引下げ棒3の連結部3c付近が高温
になると耐熱及び冷却両シャフト3a、3bが化学的な
反応を生じるため、従来においては連結部3cの位置は
低温炉4bの下方にあったが(図3参照)、上記のよう
にルツボ支持部31付近を断熱カバー33で覆うことで
その部位の温度上昇を抑えることができるため、連結部
3cの位置をルツボ支持部31に近づけることができ
る。すなわち、冷却シャフト3bをルツボ底部23に近
づけることができる。これにより高温の耐熱シャフト3
aが短くなりルツボ2内の潜熱を効率良く冷却シャフト
3bに導くことができて好ましい。なお、断熱カバー3
3の断熱性を一層高めれば、冷却シャフト3bをルツボ
底部23により近づけることが可能となり、上記効果は
更に高まる。また、冷却シャフト3bに耐熱性の高いモ
リブデン鋼を用いれば更に好ましい。
【0019】また、ルツボ2内の潜熱を効率良く冷却シ
ャフト3bに導く方法として、耐熱シャフト3aに熱伝
導性と耐熱性に優れた金属(例えばモリブデン鋼)製の
伝熱棒を挿設してもよい。但し、伝熱棒は耐熱シャフト
3a内で熱膨張する可能性があるので、耐熱シャフト3
aには熱膨張を吸収する機構若しくは耐熱フェルト材等
を併用することが好ましい。また冷却シャフト3bを二
重パイプ構造とし、水又は低温ガスを循環させて強制冷
却させるとより好ましい。
【0020】また、上述したような引下げ棒3の低温炉
4bにより加熱される部分を断熱カバー33で覆う方法
に代えて、図2に示すように、引下げ棒3の低温炉4b
により加熱される部分を全て耐熱シャフト3aで構成
し、この耐熱シャフト3a内にモリブデン鋼製などの伝
熱棒34を挿設してもよい。このような方法によっても
結晶育成に伴って発生する潜熱をルツボ底部23から引
下げ棒3へ効果的に導くことができる。
【0021】以上述べたように、本発明の製造装置によ
れば、低温側ヒーター43の輻射の影響による引下げ棒
3の温度上昇を抑制し、コーン部22からルツボ2外へ
抜ける熱流を低減することができるので、フッ化カルシ
ウム融液からルツボ底部23(結晶成長開始点)、ルツ
ボ支持部31を経て引下げ棒3へ向かう熱流を形成さ
せ、結晶育成に伴って発生する潜熱をルツボ底部23か
ら引下げ棒3へ導いて除去することができる。これによ
り、結晶育成過程における多結晶の発生を減少させて大
口径の蛍石単結晶を安定的に得ることができるようにな
った。
【0022】
【実施例】以下、本発明の蛍石製造装置1を用いた実施
例について説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。引下げ棒3には円筒状に成形した断熱カバー
33を固定し、ルツボ受け32の断熱材を固定した。引
下げ棒3は耐熱シャフト3aと冷却シャフト3bとに分
かれており、高温となる耐熱シャフト3aはカーボン製
とし、真空部から大気へ移動する部分に用いられる冷却
シャフトは金属製とした。耐熱シャフト3aと冷却シャ
フト3bの連結部3cの位置は図1のように仕切り部4
1のすぐ下方に位置するようにした。また冷却シャフト
3bの内部は二重パイプ構造になっており、低温ガス又
は水を循環させて強制冷却する。基台11には筐体12
内を真空を保ちながら冷却シャフト3bを上下に移動で
きるようにシール部14により充分なシーリングを行っ
た。このような構成の蛍石製造装置1を用い、ルツボ底
部23には種子結晶を設置して高温炉4aの温度を約1
450℃に、低温炉4bの温度を約1300℃に設定
し、引下げ速度1mm/h以下で結晶育成を行った結
果、多結晶の不良は激減して大口径の蛍石単結晶を得る
ことができた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
垂直ブリッジマン法による蛍石の製造装置において、引
下げ棒の低温炉により加熱される部分が断熱カバーで覆
われるので、引下げ棒が低温炉のヒーターから受ける輻
射が遮断されて引下げ棒の温度上昇が抑制され、ルツボ
内と引下げ棒との間の温度差を大きくして熱流を形成す
ることができるので、結晶育成に伴って発生する潜熱を
ルツボ底部(結晶成長開始点となる)から引下げ棒へ導
いて除去することができる。これにより結晶育成過程に
おける多結晶の発生が低減され、大口径の蛍石単結晶を
安定的に得ることができる。
【0024】また、ルツボの下面が断熱部材で覆われれ
ば、ルツボ下面からの潜熱の放出を抑制でき、ルツボ底
部から潜熱を除去する上記効果を高めることができる。
また、引下げ棒の耐熱部材と冷却部材との連結部がルツ
ボの底部付近に設けられれば、高温の耐熱部材が短くな
りルツボ内の潜熱を効率良く冷却部材に導くことができ
て好ましい。更に、冷却部材を二重パイプ構造とし、こ
れを水若しくは低温ガスを用いて冷却しても効果があ
る。また引下げ棒の耐熱部材内に伝熱手段(例えば、モ
リブデン鋼製の棒部材)を設けても同様の効果を得るこ
とができる。
【0025】又は垂直ブリッジマン法による蛍石の製造
装置において、引下げ棒の低温炉により加熱される部分
を耐熱部材とするとともにこの耐熱部材内に伝熱手段
(例えば、モリブデン鋼製の棒部材)を設ける構成とし
てもよく、このような方法によっても結晶育成に伴って
発生する潜熱をルツボ底部から引下げ棒へ効果的に導く
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍石製造装置の構成を示す模式図であ
る。
【図2】伝熱棒を挿設した耐熱シャフトの構成を示す模
式図である。
【図3】従来の蛍石製造装置の構成を示す模式図であ
る。
【図4】ルツボ内の熱流の方向を示す模式図である。
【符号の説明】
1 蛍石製造装置 2 ルツボ 3 引下げ棒 3a 耐熱シャフト 3b 冷却シャフト 3c 連結部 4 炉 4a 高温炉 4b 低温炉 22 コーン部 23 ルツボ底部 31 ルツボ支持部 32 ルツボ受け 33 断熱カバー 34 伝熱棒 43 低温側ヒーター

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍石の原料が収納されたルツボと、蛍石
    の融点よりも高い温度に設定された高温炉及びこの高温
    炉の下方に隣接して設けられ蛍石の融点よりも低い温度
    に設定された低温炉を備えた炉と、上端が前記ルツボの
    底部に取り付けられた耐熱部材及びこの耐熱部材の下方
    に連結された冷却部材からなり下方へ延びて配設された
    引下げ棒とを有して構成され、前記ルツボを前記高温炉
    に位置させて前記蛍石の原料を融解させた後、前記引下
    げ棒により前記ルツボを前記低温炉に引き下げることに
    より前記蛍石の原料に温度勾配を与えて蛍石の単結晶を
    作成する垂直ブリッジマン法による蛍石の製造装置にお
    いて、 前記引下げ棒の前記低温炉により加熱される部分が断熱
    カバーで覆われたことを特徴とする蛍石の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ルツボの下面が断熱部材で覆われた
    ことを特徴とする請求項1記載の蛍石の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記引下げ棒の前記耐熱部材と前記冷却
    部材との連結部が前記ルツボの底部付近に設けられたこ
    と特徴とする請求項1又は請求項2記載の蛍石の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 前記冷却部材が二重パイプ構造であり、
    水若しくは低温ガスを用いて冷却されることを特徴とす
    る請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蛍石の製造装
    置。
  5. 【請求項5】 前記耐熱部材内に伝熱手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の蛍
    石の製造装置。
  6. 【請求項6】 蛍石の原料が収納されたルツボと、蛍石
    の融点よりも高い温度に設定された高温炉及びこの高温
    炉の下方に隣接して設けられ蛍石の融点よりも低い温度
    に設定された低温炉を備えた炉と、上端が前記ルツボの
    底部に取り付けられ下方へ延びて配設された引下げ棒と
    を有して構成され、前記ルツボを前記高温炉に位置させ
    て前記蛍石の原料を融解させた後、前記引下げ棒により
    前記ルツボを前記低温炉に引き下げることにより前記蛍
    石の原料に温度勾配を与えて蛍石の単結晶を作成する垂
    直ブリッジマン法による蛍石の製造装置において、 前記引下げ棒の前記低温炉により加熱される部分が耐熱
    部材で構成され、この耐熱部材内に伝熱手段を設けたこ
    とを特徴とする蛍石の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記伝熱手段がモリブデン鋼製の棒部材
    であることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の蛍
    石の製造装置。
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