JPH11291086A - 高Crフェライト系耐熱鋼用潜弧溶接方法 - Google Patents

高Crフェライト系耐熱鋼用潜弧溶接方法

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JPH11291086A
JPH11291086A JP11994898A JP11994898A JPH11291086A JP H11291086 A JPH11291086 A JP H11291086A JP 11994898 A JP11994898 A JP 11994898A JP 11994898 A JP11994898 A JP 11994898A JP H11291086 A JPH11291086 A JP H11291086A
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less
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flux
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JP11994898A
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Masahito Ogata
雅人 緒方
Satoyuki Miyake
聰之 三宅
Isao Kaneuchi
勲 金内
Yutaka Morimoto
裕 森本
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高Crフェライト系耐熱鋼の潜弧
溶接に際し、高温における良好なクリープ破断強度と低
温じん性を有する健全な溶接金属を容易に能率良く得ら
れることを可能とした潜弧溶接方法を提供する事にあ
る。 【解決手段】 C、Mn、Mo、Cr、Nb、V、W、
Ni、Nを特定量含有し、Si、O、Al量を規制した
ワイヤとCaF2 、CaO及び/又はMgO、Al2
3 、SiO2 からなりAlを含有した焼成フラックスと
を組合わせて溶接することにより、溶接金属の高温にお
けるクリープ破断強度と低温じん性を改善した。 【効果】 高Crフェライト系耐熱鋼の溶接を本発明方
法で施工することにより溶接継手部の高温度域でのクリ
ープ破断特性、耐割れ性、じん性の信頼性を大幅に向上
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な溶接作業性
を有し、クリープ特性とじん性が優れた溶接金属が容易
に得られる高Crフェライト系耐熱鋼の溶接材料に関す
るものであり、さらに詳しくは高温におけるクリープ強
度と低温じん性が優れ且つ、優れた溶接作業性を有する
潜弧溶接方法に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】高温高能率型のエネルギープラント用鋼
材として、クリープ強度が極めて優れかつオーステナイ
ト系ステンレス鋼に見られるような応力腐食割れの心配
が少ないフェライト系耐熱鋼の要望が強く、この種の材
料が使用され始めている。フェライト系耐熱鋼用に開発
されている溶接材料として、例えば特開昭60−257
991号公報、特開平2−280993号公報にフェラ
イト系溶接材料が開示され、特開昭63−76789号
公報にもワイヤ中のC、Si、Mn、Cr、Ni、M
o、W、V、Nb、Nを制限し高クリープ強度と靱性を
有する9Cr−Mo系鋼用溶接ワイヤが開示されてい
る。これらの技術がワイヤの発明であるのに対し、本発
明はワイヤとフラックスとの組み合わせにより良好な高
温度域でのクリープ破断強度と低温じん性が得られると
ともに溶接作業が良好な溶接方法を提案するもので従来
技術とは全く異なるものである。
【0003】本発明者等は特公昭63−35355号公
報に低温鋼用サブマージ溶接方法を提案しているが、こ
の技術は極低温鋼用の異材溶接方法であるうえ、溶接金
属の耐割れ性を改善する目的で溶接金属のO及びSiを
低減し、Alを適量含有させ、溶接金属のミクロ割れを
改善するものであるのに対し、本発明は溶接金属のO、
Siと同時にAlも低く制限する事により溶接金属の高
温クリープ性能と低温靱性を改善するもので鋼種、溶接
金属、使用環境が全く異質のものである。
【0004】又、特開昭63−220993号公報にフ
ェライト系溶接ワイヤと成分を限定したフラックスとを
組み合わせた潜弧溶接方法を提案しているが、この技術
はワイヤにWが添加されておらず、溶接金属の耐割れ性
の改善を提案したものであり、高温クリープについては
言及していない。更に、特開平2−268977号公報
においてフェライト系溶接ワイヤと成分を限定したフラ
ックスとを組み合わせた含Cr耐熱鋼用の潜弧溶接方法
をも提案しているが、近年の溶接構造物の使用環境の高
温化に伴い、溶接材料の高温クリープ強度及び低温靱性
の改善要望に対し、高温度域でのクリープ強度と低温靱
性を両立した溶接金属は得がたく、良好な溶接金属性能
と溶接作業性を有した溶接材料の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は大入熱
で溶接する潜弧溶接において、得られる溶接金属の高温
度域(600〜650℃)でのクリープ破断強度と低温
じん性及び溶接作業性を改善しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、C、Mn、C
r、Mo、Nb、V、W、Ni、Nを特定量含有し且
つ、Si、Al、Oを制限し残部はFeおよび不可避的
不純物からなるワイヤとCaF2 、CaO及び/又はM
gO、Al23 、SiO2 及びAlを特定量含有して
なる焼成型フラックスとを組み合わせることにより溶接
金属中のO、Siと同時にAlを低減し、溶接金属の高
温域のクリープ特性と低温じん性を改善するもので、そ
の要旨とするところは、(1)重量%で、C:0.03
〜0.12%、Mn:0.3〜1.5%、Cr:8〜1
3%、Mo:0.3〜1.0%、Nb:0.01〜0.
15%、V:0.1〜0.4%、W:0.5〜3.0
%、Ni:0.05〜1.2%、N:0.01〜0.0
8%を含有し、且つSi:0.10%以下、Al:0.
10%以下、O:0.015%以下で残部はFeおよび
不可避的不純物からなるワイヤと、重量%で、CaF
2 :0〜70%、CaO、MgOを1種または2種:1
0〜30%、Al23 :10〜30%、SiO2:3
〜8%、Al:0.3〜1.8%を含有する焼成型フラ
ックスとを組み合わせることを特徴とする高Crフェラ
イト系耐熱鋼用潜弧溶接方法。(2)重量比で、ワイヤ
に5%以下のCu、Coを1種または2種含有すること
を特徴とする(1)記載の高Crフェライト系耐熱鋼用
潜弧溶接方法。(3)重量比で、ワイヤに0.005%
以下のBを含有することを特徴とする(1)または
(2)記載の高Crフェライト系耐熱鋼用潜弧溶接方法
にある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは高Crフェライト系
耐熱鋼の潜弧溶接をするため数々の成分の試作ワイヤと
試作フラックスを組み合わせて溶接金属を作成し溶接金
属のクリープ特性と低温じん性を詳細に調査した結果、
溶接金属のO、Si及びAlを低減することにより高温
度域でのクリープ特性と低温じん性を同時に改善できる
という知見を得た。即ち、ワイヤのO、Si、Alを低
減し、フラックスの主成分をCaF2 とCaO及び/又
はMgOとし、さらにフラックス中のAl添加量を0.
3〜1.8%にすることにより図3に示す如く溶接金属
のOが低減し、また、溶接金属のSi、Alの増加を防
止し、溶接金属の低O、低Si、低Alを可能ならしめ
た。溶接金属のO、Si、Alを低減することにより、
図1および図2に示す如く、溶接金属のSiの含有率と
Alの含有率の10倍の和を0.6以下にすることと、
ワイヤの特定成分のそれぞれの効果と相まって溶接金属
のクリープ特性と低温じん性がともに改善されるという
知見が得られた。本発明は上記の知見によりなされたも
のであり、特に溶接金属中のO、Si、Alを同時に低
減することで良好な溶接金属性能が得られるものであ
る。ただし、フラックス中のAl添加量が0.3%未満
ではOが増加し、また、ブローホールが発生して健全な
溶接金属が得られず、1.8%を超えると溶接金属のS
i、Alが増加し上記の効果が得られない。以下に本発
明の各成分の限定理由につい述べる。まずワイヤ成分か
ら述べる。
【0008】Cは焼き入れ性と強度確保のため0.03
%以上必要であるが、0.12%を超えると耐割れ性が
劣化する。従ってCを0.03〜0.12%に制限す
る。Mnは強度保持上に必要な成分である。0.3%未
満では効果がなく1.5%を超えると靱性が劣化する。
従ってMnを0.3〜1.5%に制限する。
【0009】Crは耐酸化性と焼き入れ性を確保する上
で非常に重要な元素であり最低8%必要である。13%
を超えると耐割れ性を損なうと同時にδフェライトを晶
出させ靱性の劣化が著しくなる。従ってCrを8〜13
%に制限する。
【0010】Moは固溶体強化により、高温強度を顕著
に高める元素であり使用温度、圧力を上昇させる目的で
添加する。Wとの共存において、高温強度、特に高温長
時間側でのクリープ破断強度の向上に効果がある。0.
3%未満ではその効果がなく1.0%を超えると靱性が
劣化する。従ってMoを0.3〜1.0%に制限する。
【0011】NbはVと同様に炭窒化物として析出して
強度を確保するほか、結晶粒を微細化して靱性を与える
元素としても重要である。0.01%未満ではその効果
がなく、0.15%を超えるとその効果は飽和してしま
うだけでなく靱性の低下も招く。従ってNbを0.01
〜0.15%に制限する。
【0012】Vは炭窒化物として析出し強度の確保に効
果がある。0.1%未満では効果がなく、0.4%を超
えるとかえって強度低下を生じる。従ってVを0.1〜
0.4%に制限する。
【0013】Wはフェライト系溶接金属のクリープ強度
に寄与する固溶体強化元素として最も優れた元素であ
る。特に高温長時間側でのクリープ破断強度向上の効果
は極めて大きい。0.5%未満ではMoとの共存におい
て効果は発揮できず3.0%を超えるとδフェライトを
晶出させ溶接金属の靱性が低下する。従ってWを0.5
〜3.0%に制限する。
【0014】Niはフェライトの生成を抑制し、使用中
の脆化軽減に有効な元素であり、高温で長時間使用され
る本発明溶接材料のような用途に対しては必須の元素で
ある。0.05%未満ではその効果はなく1.2%を超
えると高温クリープ特性を劣化させる。従ってNiを
0.05〜1.2%に制限する。
【0015】Nは基地中に固溶しても、また窒化物とし
て析出しても著しいクリープ抵抗として寄与する。0.
01%未満ではその効果がなく、0.08%を超えると
窒化物が多量に析出して逆に靱性が劣化し、ブローホー
ルが発生する。従ってNを0.01〜0.08%に制限
する。
【0016】Siは溶接金属のじん性および耐割れ性を
劣化させるため少ないほどよいが、0.10%以下であ
ればその影響は少ない。従ってSiを0.10%以下に
制限する。。
【0017】Alは脱酸剤として溶接金属のO低減に有
効である反面クリープ特性を劣化させる。フラックスに
含有されるAlに比べワイヤのAlは溶接金属への歩留
まり率が高くクリープ特性を劣化させるため少ないほど
良いがフラックスからのAl添加量を考慮すると0.1
0%以下であればその影響は少ない。従ってワイヤ中の
Alを0.10%以下に制限する。。
【0018】Oは溶接金属のじん性を劣化させるためで
きるだけ低く管理すべきであるが0.015%以下であ
ればその影響は少ない。従ってOを0.015%以下に
制限する。
【0019】Cu、CoはWによって生じるフェライト
の晶出を抑制する元素で溶接金属のじん性を改善するた
めに有効である。Cu、Coはそれぞれ単独に添加して
も良いが、Cu、Coを同時に添加しても良い。ただ
し、CuとCoが5.0%を超えるとAc1点を下げ、高
温焼戻しが不可能となり組織の安定化処理ができなくな
るためCuとCoの添加量の合計を5.0%以下に制限
するが、1.0%未満では効果が少ないため1.0%以
上が好ましい。
【0020】Bは溶接金属の高温でのクリープ強度を向
上させ、特に長時間側のクリープ強度の劣化を防ぐのに
有効である。0.005%を超えると溶接金属のじん性
が劣化するためBを0.005%に制限するが0.00
01%未満ではその効果が少ないため0.0001%以
上が好ましい。
【0021】次にフラックス成分の限定理由について述
べる。CaF2 はスラグの塩基度を上げ、溶接金属中の
Oを著しく低減し靱性を良好にする効果がある。又、ス
ラグの溶融点を低下させ溶け込みを浅くしスラグの剥離
性を良好にするとともにビード形状、外観を良好にす
る。40%未満ではその効果が少なく、70%を超える
とスラグの流動性が過大となりビード形状、外観が劣化
する。従ってCaF2 を40〜70%に制限する。
【0022】CaO、MgOは強塩基性成分でCaF2
と共に溶接金属中のO低減に有効である。また、耐火性
の大きい成分であり、融点の低いCaF2 を含有するフ
ラックスの溶融特性を調整し、ビード形状を整えるのに
有効である。10%未満ではその効果が少なくなく、3
0%を超えるとフラックスが溶け難くビード表面が平滑
さを失い、スラグ剥離性が劣化する。CaO、MgOは
1種の添加でも良いが2種添加しても良い。従ってCa
OとMgOを合計で10〜30%に制限する。
【0023】Al23 は融点が高く、スラグの流動性
を調整し、ビード形状を整えるのに有効である。この効
果は特に多層盛溶接に用いる時に重要であり、ビード同
士のなじみが良好となりスラグ巻き込み、アンダーカッ
ト等の欠陥の発生を防止する。10%未満では効果が少
なく、30%を超えると溶接金属のOが増加し、じん性
が劣化する。従ってAl23 を10〜30%に制限す
る。
【0024】SiO2 はアークの安定化に有効であり、
又、スラグの粘性を調整しビード形状を改善しを改善す
るのに有効である。3%以下では効果がなく、8%を超
えるとアーク雰囲気中で還元され溶接金属のSiを増加
させAlとともに溶接金属のクリープ特性及びじん性を
劣化させる。従ってSiO2 を3〜8%に制限する。
【0025】Alは脱酸剤としてブローホールの発生を
防止し健全な溶接金属を得るために必要である。又、溶
接金属のOを低減し、じん性の改善に有効である反面、
溶接金属に歩留まり、溶接金属性能を劣化させる。0.
3%以下では脱酸が十分になされずブローホールが発生
し、1.8%を超えると溶接金属中のSiとAlが増加
し溶接金属の高温クリープ性能及び低温じん性が劣化す
る。従ってAlを0.3〜1.8%に制限する。
【0026】原料は単独物質と共に上記成分を含有する
化合物、鉱石あるいは溶融形フラックス等で添加するこ
とができる。例えば、CaF2 は蛍石、溶融形フラック
ス等、CaOは炭酸カルシウム、溶融形フラックス等、
MgOはマグネシアクリンカー、炭酸マグネシウム、溶
融型フラックス等、Al23 はアルミナ、溶融形フラ
ックス等、SiO2 は珪砂、水ガラス等で添加すること
ができる。又、必須成分のほかに酸化消耗する成分を調
整するために金属粉、合金粉等を配合することができ
る。
【0027】
【実施例】以下に本発明溶接方法の効果を実施例により
説明する。ワイヤは真空溶解炉にて溶解し、鍛造、圧延
および線引きを行い、径を3.2mmに作製した。ワイ
ヤの組成を表1に示すが、W1〜W5は本発明に用いた
ワイヤ、W6〜W10は比較例に用いたワイヤである。
【0028】
【表1】
【0029】本実施例におけるボンドフラックスは通常
のフラックス原料として用いられる鉱石粉、複合化合
物、溶融型フラックス等を混合、攪はん後、水ガラスを
用いて造粒し、400℃で2時間焼成して作製した。フ
ラックスの組成を表2および表3に示すが、F1〜F5
は本発明用に用いたフラックス、F6〜F10は比較例
に用いたものである。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】表1のワイヤと表2および表3のフラック
スとを組み合わせ、表4に示す供試鋼板を用い、図4に
示すような開先(厚さ:T=20mm、開先角度:θ=
30゜、ル−トギャップ:15mm)を形成して表5に
示す溶接条件で潜弧溶接を実施した後、溶接金属の健全
性をX線透過試験(JISZ3106)を判定した。得
られた溶接金属を760℃、2時間の後熱処理をした
後、クリ−プ破断試験片(径:6mm、G.L:30m
m)と衝撃試験片(JIS Z 3111、4号)を作
成し、クリ−プ破断試験は650℃、120N/mm2
の応力で、衝撃試験は試験温度−20℃で試験を行っ
た。表6および表7にワイヤとフラックスとの組み合わ
せ及びその溶接金属の確性試験結果、表8および表9に
溶接金属の化学成分を示す。溶接作業性試験は各パスの
溶接後に判定を行った。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】
【表9】
【0039】本発明例のNo.1〜No.8は優れた溶
接作業性及び溶接金属が得られたがNo.9はワイヤ中
のC、Crが不足しMn、Ni、Siが過多、No.1
0はワイヤ中のNb、Nが不足しW、O、Bが過多、N
o.11はワイヤ中のV、W、Niが不足しC、Crが
過多、No.12はワイヤ中のMn、Moが不足しN、
Alが過多、No.13はワイヤ中のMo、Nb、V、
Siが過多である。
【0040】No.14はフラックス中のCaO及び/
又はMgOが不足しAl23 、SiO2 が過多、N
o.15及びNo.19はフラックス中のAl23
不足しCaF2 が過多、No.16及びNo.20はフ
ラックス中のCaF2 が不足しCaO及び/又はMgO
が過多、No.17はフラックス中のSiO2 が不足し
Alが過多、No.18はフラックス中のAlが不足し
ている。
【0041】No.21はワイヤ中のNb、Nが不足し
W、O、Bが過多で更にフラックス中のCaO及び/又
はMgOが不足しAl23 、SiO2 が過多、No.
22はワイヤ中のMn、Moが不足しN、Alが過多で
更にフラックス中のCaF2が不足しAl23 が過多
であるというその個々の理由により溶接作業性不良、機
械的性能の劣化、ブローホールの発生等の問題点が認め
られた。
【0042】
【発明の効果】本発明は従来の9〜12%Cr鋼用潜弧
溶接材料と比較して、溶接金属の高温クリープ強度と靱
性を著しく高めたものであり、溶接性、耐割れ性等の特
性も優れている。表6および表7に示したように溶接材
料の組み合わせが本発明の要件を満たすものは、本発明
の要件を満たさないもの(比較例)と較べて溶接金属の
高温クリープ特性、じん性性ばかりでなく、溶接作業性
に優れていることは明らかである。各種発電ボイラ、化
学圧力容器等に使用される9〜12%Cr系鋼を溶接す
る場合に本発明に係わる溶接材料を使用することによ
り、溶接継手の信頼性を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いた溶接金属のクリープ破断時間と
溶接金属の(Si+10×Al)との関係を示す図
【図2】実施例に用いた溶接金属の吸収エネルギーと溶
接金属の(Si+10×Al)との関係を示す図
【図3】実施例に用いたAl添加量と溶接金属のO、S
i、Al量との関係を示す図
【図4】実施例に用いた溶接部の開先形状を示す断面図
【符号の説明】
1 被溶接材料 2 裏当材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C22C 38/00 302 C22C 38/00 302Z 38/48 38/48 38/52 38/52 38/54 38/54 (72)発明者 森本 裕 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比で、 C :0.03〜0.12%、 Mn:0.3〜1.5%、 Cr:8〜13%、 Mo:0.3〜1.0%、 Nb:0.01〜0.15%、 V :0.1〜0.4%、 W :0.5〜3.0%、 Ni:0.05〜1.2%、 N :0.01〜0.08%を含有し、且つSi:0.
    10%以下、 Al:0.10%以下、 O :0.015%以下で、残部はFeおよび不可避的
    不純物からなるワイヤと、重量比で、 CaF2 :40〜70%、 CaO、MgOの1種または2種:10〜30%、 Al23 :10〜30%、 SiO2 :3〜8%、 Al:0.3〜1.8%を含有する焼成型フラックスと
    を組み合わせることを特徴とする高Crフェライト系耐
    熱鋼用潜弧溶接方法。
  2. 【請求項2】 Cu、Coの1種または2種を重量比
    で、ワイヤに5%以下含有することを特徴とする請求項
    1記載の高Crフェライト系耐熱鋼用潜弧溶接方法。
  3. 【請求項3】 重量比で、ワイヤに0.005%以下の
    Bを含有することを特徴とする請求項1または2に記載
    の高Crフェライト系耐熱鋼用潜弧溶接方法。
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