JPH11290675A - マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents
マイクロカプセルの製造方法Info
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- JPH11290675A JPH11290675A JP10093240A JP9324098A JPH11290675A JP H11290675 A JPH11290675 A JP H11290675A JP 10093240 A JP10093240 A JP 10093240A JP 9324098 A JP9324098 A JP 9324098A JP H11290675 A JPH11290675 A JP H11290675A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】乳化時、特に高温での乳化時、乳化液の安定性
に優れ、油浮き、凝集をおこさず、安定した乳化液を得
る方法を提供する。 【解決手段】炭素数が2〜18のアルキル基を導入した
変性ポリビニルアルコールの少なくとも一種を溶解した
親水性液体中に、電子供与性発色剤および多価イソシア
ネートを含有する疎水性液体を乳化分散させた後、液滴
界面で合成高分子膜を生成させ、該液滴表面を被覆する
マイクロカプセルの製造方法。
に優れ、油浮き、凝集をおこさず、安定した乳化液を得
る方法を提供する。 【解決手段】炭素数が2〜18のアルキル基を導入した
変性ポリビニルアルコールの少なくとも一種を溶解した
親水性液体中に、電子供与性発色剤および多価イソシア
ネートを含有する疎水性液体を乳化分散させた後、液滴
界面で合成高分子膜を生成させ、該液滴表面を被覆する
マイクロカプセルの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疎水性芯物質を内
包したマイクロカプセルの製造方法に関し、特に高温で
の乳化時、乳化液の安定性に優れ、しかも感圧複写紙に
応用した際に耐摩擦性、耐圧力性に優れたマイクロカプ
セルを極めて容易に製造できる方法に関する。
包したマイクロカプセルの製造方法に関し、特に高温で
の乳化時、乳化液の安定性に優れ、しかも感圧複写紙に
応用した際に耐摩擦性、耐圧力性に優れたマイクロカプ
セルを極めて容易に製造できる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロカプセルの製造方法に関して
は、コンプレックスコアセルベーション法、シンプルコ
アセルベーション法、界面重合法、in−situ重合
法等が知られている。コアセルベーション法におけるマ
イクロカプセルの壁膜材料としては、天然高分子のゼラ
チン−アラビアゴム系が最も一般的に使用されている。
ところが近時、イソシアネートと水、イソシアネートと
ポリアミン、イソシアネートとポリオール、エポキシ化
合物、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹
脂、酸クロライドとアミン等の合成高分子を使用した界
面重合法、in−situ重合法によるマイクロカプセ
ルが注目されている。
は、コンプレックスコアセルベーション法、シンプルコ
アセルベーション法、界面重合法、in−situ重合
法等が知られている。コアセルベーション法におけるマ
イクロカプセルの壁膜材料としては、天然高分子のゼラ
チン−アラビアゴム系が最も一般的に使用されている。
ところが近時、イソシアネートと水、イソシアネートと
ポリアミン、イソシアネートとポリオール、エポキシ化
合物、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹
脂、酸クロライドとアミン等の合成高分子を使用した界
面重合法、in−situ重合法によるマイクロカプセ
ルが注目されている。
【0003】これらの合成高分子膜からなるマイクロカ
プセルが特に感圧複写紙として注目されてきた理由は、
天然高分子膜からなるマイクロカプセルに比べて高濃度
塗料に調製することができることから高速度塗布が可能
となり、感圧複写紙の生産性を高めることができるこ
と、マイクロカプセルの壁膜が比較的緻密なものになる
ため内包される油滴の保持性が優れていること、マイク
ロカプセルの製造が容易であること、安価であること、
耐水性が優れていること等の長所を有しているからであ
る。
プセルが特に感圧複写紙として注目されてきた理由は、
天然高分子膜からなるマイクロカプセルに比べて高濃度
塗料に調製することができることから高速度塗布が可能
となり、感圧複写紙の生産性を高めることができるこ
と、マイクロカプセルの壁膜が比較的緻密なものになる
ため内包される油滴の保持性が優れていること、マイク
ロカプセルの製造が容易であること、安価であること、
耐水性が優れていること等の長所を有しているからであ
る。
【0004】感圧複写紙にこれらのマイクロカプセルを
使用する場合、発色性、耐圧力性、耐摩擦性に優れるこ
とが望まれる。また、そのために高温で乳化する方が上
記の品質を向上することが分かっており、高温での乳化
安定性は、操業性が向上するばかりでなく、上記の品質
にも大いに関わることが分かった。
使用する場合、発色性、耐圧力性、耐摩擦性に優れるこ
とが望まれる。また、そのために高温で乳化する方が上
記の品質を向上することが分かっており、高温での乳化
安定性は、操業性が向上するばかりでなく、上記の品質
にも大いに関わることが分かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、乳化時、特
に高温での乳化時、乳化液の安定性に優れ、油浮き、凝
集をおこさず、安定した乳化液を得る製造方法を提供す
るものである。
に高温での乳化時、乳化液の安定性に優れ、油浮き、凝
集をおこさず、安定した乳化液を得る製造方法を提供す
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素数が2〜
18のアルキル基を導入した変性ポリビニルアルコール
の少なくとも一種を溶解した親水性液体中に、電子供与
性発色剤および多価イソシアネートを含有する疎水性液
体を乳化分散させた後、液滴界面で合成高分子膜を生成
させ、該液滴表面を被覆することを特徴とするマイクロ
カプセルの製造方法に係わる。
18のアルキル基を導入した変性ポリビニルアルコール
の少なくとも一種を溶解した親水性液体中に、電子供与
性発色剤および多価イソシアネートを含有する疎水性液
体を乳化分散させた後、液滴界面で合成高分子膜を生成
させ、該液滴表面を被覆することを特徴とするマイクロ
カプセルの製造方法に係わる。
【0007】本発明は、アルキル基の含有量が0.1〜
5mol%である変性ポリビニルアルコールを用いたマ
イクロカプセルの製造方法に係わる。本発明は、上記疎
水性液体及び親水性液体からなる被処理液を入れた攪拌
容器内で、攪拌体を回転させて遠心力により該被処理液
を膜状態で容器内壁に沿って旋回させ、疎水性液体を親
水性液体中に乳化分散させて乳化液とするマイクロカプ
セルの製造方法に係わる。
5mol%である変性ポリビニルアルコールを用いたマ
イクロカプセルの製造方法に係わる。本発明は、上記疎
水性液体及び親水性液体からなる被処理液を入れた攪拌
容器内で、攪拌体を回転させて遠心力により該被処理液
を膜状態で容器内壁に沿って旋回させ、疎水性液体を親
水性液体中に乳化分散させて乳化液とするマイクロカプ
セルの製造方法に係わる。
【0008】本発明は、被処理液の温度が40℃以上で
あるマイクロカプセルの製造方法に係わる。
あるマイクロカプセルの製造方法に係わる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者等は乳化安定性、発色
性、耐圧性、および耐摩擦性に優れたマイクロカプセル
の製造方法について鋭意検討した結果、炭素数が2〜1
8のアルキル基を導入した変性ポリビニルアルコールの
少なくとも一種を溶解した親水性液体中に、電子供与性
発色剤および多価イソシアネートを含有する疎水性液体
を乳化分散させた後、液滴界面で合成高分子膜を生成さ
せ、該液滴表面を被覆することにより、上記の特性を有
するマイクロカプセルが得られることを見出し、本発明
を達成するに至った。
性、耐圧性、および耐摩擦性に優れたマイクロカプセル
の製造方法について鋭意検討した結果、炭素数が2〜1
8のアルキル基を導入した変性ポリビニルアルコールの
少なくとも一種を溶解した親水性液体中に、電子供与性
発色剤および多価イソシアネートを含有する疎水性液体
を乳化分散させた後、液滴界面で合成高分子膜を生成さ
せ、該液滴表面を被覆することにより、上記の特性を有
するマイクロカプセルが得られることを見出し、本発明
を達成するに至った。
【0010】本発明において用いられる炭素数が2〜1
8のアルキル変性ポリビニルアルコールとは、例えば、
ポリマー鎖の末端をアルキル変性したものであり、アル
キル基は直鎖でも側鎖があってもよいし、他の変性との
混合物であってもよい。アルキル基の炭素数は2〜18
で、8〜18が好ましい。けん化度は85mol%以上
で使用するのが好ましく、また、変性ポリビニルアルコ
ールの重合度は200〜2000の範囲が好ましい。
8のアルキル変性ポリビニルアルコールとは、例えば、
ポリマー鎖の末端をアルキル変性したものであり、アル
キル基は直鎖でも側鎖があってもよいし、他の変性との
混合物であってもよい。アルキル基の炭素数は2〜18
で、8〜18が好ましい。けん化度は85mol%以上
で使用するのが好ましく、また、変性ポリビニルアルコ
ールの重合度は200〜2000の範囲が好ましい。
【0011】本発明において用いられる炭素数が2〜1
8のアルキル変性ポリビニルアルコールの他の例として
は、一般式(1)で表される基を導入した変性ポリビニ
ルアルコールがあり、ポリマー鎖の側鎖及び/又は末端
に、比較的大きな疎水基を導入したものである。
8のアルキル変性ポリビニルアルコールの他の例として
は、一般式(1)で表される基を導入した変性ポリビニ
ルアルコールがあり、ポリマー鎖の側鎖及び/又は末端
に、比較的大きな疎水基を導入したものである。
【0012】
【化1】
【0013】一般式(1)中のR1 、R2 、R3 は炭素
数1〜12までのアルキル基を示すが、それらは同一で
も異なっていてもよい。特に炭素数が2〜8が好まし
い。R 1 、R2 、R3 のうち2つまでは水素原子であっ
てもよい。炭素数の合計は、R1 、R2 、R3 が結合し
ている炭素を含めて2〜18である。
数1〜12までのアルキル基を示すが、それらは同一で
も異なっていてもよい。特に炭素数が2〜8が好まし
い。R 1 、R2 、R3 のうち2つまでは水素原子であっ
てもよい。炭素数の合計は、R1 、R2 、R3 が結合し
ている炭素を含めて2〜18である。
【0014】一般式(1)で表される基は0.1〜5m
ol%の範囲でポリビニルアルコール分子中に導入する
のが好ましい。更に、変性ポリビニルアルコールの水溶
性を高めるために、マレイン酸、イタコン酸等のカルボ
ン酸との共重合によりカルボキシル基を導入することも
可能である。本発明に用いられる一般式(1)で表され
る基を導入した変性ポリビニルアルコールは、けん化度
85mol%以上で使用するのが好ましく、また、重合
度は200〜2000の範囲が好ましい。 本発明に用
いられる、炭素数が2〜18のアルキル基で表される基
を導入した変性ポリビニルアルコールは、他の水溶性高
分子を併用してもよく、その具体例としては、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、
スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルア
ミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルエーテル、ポ
リスチレンスルホン酸或いはその共重合体、無水マレイ
ン酸共重合体、ゼラチン、アラビアゴム、カルボキシメ
チルセルロース等の通常の保護コロイド剤、或いはロー
ト油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル等の界面活性剤を併用することも可能
であるが、その使用量は本発明の本来の効果を阻害しな
い範囲にとどめる必要がある。
ol%の範囲でポリビニルアルコール分子中に導入する
のが好ましい。更に、変性ポリビニルアルコールの水溶
性を高めるために、マレイン酸、イタコン酸等のカルボ
ン酸との共重合によりカルボキシル基を導入することも
可能である。本発明に用いられる一般式(1)で表され
る基を導入した変性ポリビニルアルコールは、けん化度
85mol%以上で使用するのが好ましく、また、重合
度は200〜2000の範囲が好ましい。 本発明に用
いられる、炭素数が2〜18のアルキル基で表される基
を導入した変性ポリビニルアルコールは、他の水溶性高
分子を併用してもよく、その具体例としては、ポリビニ
ルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、
スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルア
ミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルエーテル、ポ
リスチレンスルホン酸或いはその共重合体、無水マレイ
ン酸共重合体、ゼラチン、アラビアゴム、カルボキシメ
チルセルロース等の通常の保護コロイド剤、或いはロー
ト油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル等の界面活性剤を併用することも可能
であるが、その使用量は本発明の本来の効果を阻害しな
い範囲にとどめる必要がある。
【0015】本発明に用いられる炭素数が2〜18のア
ルキル変性ポリビニルアルコールは、カプセル製造系の
粘度、用いられるカプセル調製装置等によって調節され
るが、親水性液体の濃度として0.1〜20重量%、好
ましくは0.5〜15重量%、更に好ましくは1.0〜
10重量%の範囲で使用されるのが望ましい。
ルキル変性ポリビニルアルコールは、カプセル製造系の
粘度、用いられるカプセル調製装置等によって調節され
るが、親水性液体の濃度として0.1〜20重量%、好
ましくは0.5〜15重量%、更に好ましくは1.0〜
10重量%の範囲で使用されるのが望ましい。
【0016】本発明において界面重合法によって疎水性
芯物質表面を包被するために用いられる壁膜形成物質と
しては多価イソシアネートがあり、その具体例として
は、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−
1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニ
ルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−
1,3−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロ
パンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネー
ト、へキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−
1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソ
シアネート、エチリジンジイソシアネート、シクロヘキ
シレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン
−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレ
ン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソ
チオシアネート等のジイソシアネート又はジイソチオシ
アネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体等のト
リイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシア
ネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,
2’,5,5’−テトライソシアネート等の多価イソシ
アネート及びこれらの多価イソシアネート類を多価アミ
ン、多価カルボン酸、多価チオール、多価ヒドロキシ化
合物、エポキシ化合物等の親水性基を有する化合物に付
加させたものが挙げられる。
芯物質表面を包被するために用いられる壁膜形成物質と
しては多価イソシアネートがあり、その具体例として
は、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−
1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニ
ルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−
1,3−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロ
パンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネー
ト、へキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−
1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソ
シアネート、エチリジンジイソシアネート、シクロヘキ
シレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン
−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、p−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレ
ン−1,4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソ
チオシアネート等のジイソシアネート又はジイソチオシ
アネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体等のト
リイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシア
ネート、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,
2’,5,5’−テトライソシアネート等の多価イソシ
アネート及びこれらの多価イソシアネート類を多価アミ
ン、多価カルボン酸、多価チオール、多価ヒドロキシ化
合物、エポキシ化合物等の親水性基を有する化合物に付
加させたものが挙げられる。
【0017】また、これらの多価イソシアネート化合物
は、所望するカプセル品質に応じ、例えば芳香族系と脂
肪族系等を組み合わせて用いることができる。
は、所望するカプセル品質に応じ、例えば芳香族系と脂
肪族系等を組み合わせて用いることができる。
【0018】なお疎水性液体としては、例えば綿実油、
水素化ターフェニル、水素化ターフェニル誘導体、アル
キルビフェニル、アルキルナフタレン、ジアリルアルカ
ン、灯油、パラフィン、ナフテン油、フタル酸エステル
等の二塩基酸エステル等、天然または合成油が挙げら
れ、それらを単独または混合して使用される。この疎水
性液体に添加する前記イソシアネート化合物の量は、疎
水性液体100部に対して1〜60部の範囲が効果的
で、好ましくは2〜40部である。
水素化ターフェニル、水素化ターフェニル誘導体、アル
キルビフェニル、アルキルナフタレン、ジアリルアルカ
ン、灯油、パラフィン、ナフテン油、フタル酸エステル
等の二塩基酸エステル等、天然または合成油が挙げら
れ、それらを単独または混合して使用される。この疎水
性液体に添加する前記イソシアネート化合物の量は、疎
水性液体100部に対して1〜60部の範囲が効果的
で、好ましくは2〜40部である。
【0019】感圧複写紙用の電子供与性発色剤としては
例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス−(p−
ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドー
ル−3−イル)フタリド等のトリアリールメタン系化合
物、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベ
ンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニル
ロイコオーラミン等のジフェニルメタン系化合物、7−
ジエチルアミノ−3−クロロフルオラン、7−ジエチル
アミノ−3−クロロ−2−メチルフルオラン、2−フェ
ニルアミノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−p−
トリルアミノ)フルオラン等のフルオラン系化合物、ベ
ンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイル
ロイコメチレンブルー等のチアジン系化合物、3−メチ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジ
ナフトピラン、3−プロピル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−プロピ
ル−スピロ−ジベンゾピペラン等のスピロ系化合物等の
電子供与性有機発色剤が挙げられる。
例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス−(p−
ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドー
ル−3−イル)フタリド等のトリアリールメタン系化合
物、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベ
ンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニル
ロイコオーラミン等のジフェニルメタン系化合物、7−
ジエチルアミノ−3−クロロフルオラン、7−ジエチル
アミノ−3−クロロ−2−メチルフルオラン、2−フェ
ニルアミノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−p−
トリルアミノ)フルオラン等のフルオラン系化合物、ベ
ンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイル
ロイコメチレンブルー等のチアジン系化合物、3−メチ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジ
ナフトピラン、3−プロピル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−プロピ
ル−スピロ−ジベンゾピペラン等のスピロ系化合物等の
電子供与性有機発色剤が挙げられる。
【0020】本発明の方法によって得られるマイクロカ
プセルは特に感圧複写紙に用いた場合に有効であるが、
この場合、一般に電子供与性発色剤を疎水性液体中に溶
解してカプセルが製造される。
プセルは特に感圧複写紙に用いた場合に有効であるが、
この場合、一般に電子供与性発色剤を疎水性液体中に溶
解してカプセルが製造される。
【0021】本発明の方法により製造される感圧複写紙
用マイクロカプセルは、支持体の片面にカプセル層のみ
を有するいわゆる上用紙や支持体の片面に呈色剤層、他
の片面にカプセル層を有するいわゆる中用紙、あるいは
支持体の同一面にカプセル層と呈色剤層を単層もしくは
積層してなる自己発色性感圧複写紙に利用できる。
用マイクロカプセルは、支持体の片面にカプセル層のみ
を有するいわゆる上用紙や支持体の片面に呈色剤層、他
の片面にカプセル層を有するいわゆる中用紙、あるいは
支持体の同一面にカプセル層と呈色剤層を単層もしくは
積層してなる自己発色性感圧複写紙に利用できる。
【0022】従来マイクロカプセルの製造に際し、疎水
性媒体を乳化する為の分散剤として、例えばポリビニル
アルコール等が用いられているが、かかる分散剤では高
温での乳化時に乳化液が凝集する等の問題があった。し
かし、本発明の方法によれば、高温での乳化安定性を有
し、かつ感圧複写紙に用いた場合、発色性、耐圧力性、
耐摩擦性が向上し、印字発色濃度と汚れ特性のバランス
がとりやすいため、感圧複写紙に極めて適したカプセル
が得られるものである。
性媒体を乳化する為の分散剤として、例えばポリビニル
アルコール等が用いられているが、かかる分散剤では高
温での乳化時に乳化液が凝集する等の問題があった。し
かし、本発明の方法によれば、高温での乳化安定性を有
し、かつ感圧複写紙に用いた場合、発色性、耐圧力性、
耐摩擦性が向上し、印字発色濃度と汚れ特性のバランス
がとりやすいため、感圧複写紙に極めて適したカプセル
が得られるものである。
【0023】本発明の乳化分散は一般の乳化分散手段に
おいて効果があり、この乳化分散の方法としては、例え
ばホモミキサーと称される乳化分散機を使った方法があ
り、これにはバッチ式と、円筒状の容器内にローターと
ステーターを納め連続的に乳化分散を行う方式がある。
他の例としては、一定間隔で二面に挟まれた間隙部分に
親水性媒体と疎水性媒体の混合液を通過させて乳化分散
を行う方法、また、円周方向に沿って複数個の透孔を設
けた円筒部を有するステータと、円周方向に沿って複数
個の透孔を設けた円筒部を有するステータを、ステータ
の円筒部とロータの円筒部が剪断作用を生じるために必
要な一定間隔を有し且つ同心的に位置するするように設
置した装置を用いる方法、また、軸線方向に移動可能な
ロータとステータが半径方向外方に広がる同心円状で階
段状の段差部を対向して有し、この段差部のお互いに対
向する側が開いた凹部を放射状に有する乳化分散機を用
いる方法、さらには、疎水性液体および親水性液体から
なる被処理液を入れた攪拌容器内で攪拌体を回転させ
て、遠心力により該被処理液を膜状態で容器内壁に沿っ
て旋回させ乳化分散をおこなう方法等がある。
おいて効果があり、この乳化分散の方法としては、例え
ばホモミキサーと称される乳化分散機を使った方法があ
り、これにはバッチ式と、円筒状の容器内にローターと
ステーターを納め連続的に乳化分散を行う方式がある。
他の例としては、一定間隔で二面に挟まれた間隙部分に
親水性媒体と疎水性媒体の混合液を通過させて乳化分散
を行う方法、また、円周方向に沿って複数個の透孔を設
けた円筒部を有するステータと、円周方向に沿って複数
個の透孔を設けた円筒部を有するステータを、ステータ
の円筒部とロータの円筒部が剪断作用を生じるために必
要な一定間隔を有し且つ同心的に位置するするように設
置した装置を用いる方法、また、軸線方向に移動可能な
ロータとステータが半径方向外方に広がる同心円状で階
段状の段差部を対向して有し、この段差部のお互いに対
向する側が開いた凹部を放射状に有する乳化分散機を用
いる方法、さらには、疎水性液体および親水性液体から
なる被処理液を入れた攪拌容器内で攪拌体を回転させ
て、遠心力により該被処理液を膜状態で容器内壁に沿っ
て旋回させ乳化分散をおこなう方法等がある。
【0024】これらの中でも、疎水性液体および親水性
液体からなる被処理液を入れた攪拌容器内で攪拌体を回
転させて、遠心力により該被処理液を膜状態で容器内壁
に沿って旋回させ乳化分散をおこなう方法が、効果から
みて特に好ましい。上記の如く本発明の方法によれば、
乳化液がきわめて安定なため、感圧複写紙用に限られる
ことなく各種用途に適用可能であり、用途に応じて当然
各種の芯物質を適宜選択し得るものである。
液体からなる被処理液を入れた攪拌容器内で攪拌体を回
転させて、遠心力により該被処理液を膜状態で容器内壁
に沿って旋回させ乳化分散をおこなう方法が、効果から
みて特に好ましい。上記の如く本発明の方法によれば、
乳化液がきわめて安定なため、感圧複写紙用に限られる
ことなく各種用途に適用可能であり、用途に応じて当然
各種の芯物質を適宜選択し得るものである。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を記載するが、本発明
がこれらの実施例のみに限定されるものではない。な
お、例中の部および%は特に断らない限り重量部及び重
量%を示す。
がこれらの実施例のみに限定されるものではない。な
お、例中の部および%は特に断らない限り重量部及び重
量%を示す。
【0026】実施例1 発色剤としてクリスタルバイオレットラクトン4部とベ
ンゾイルロイコメチレンブルー1部とをジイソプロピル
ナフタレン(商品名:KMC−113、呉羽化学工業
製)100部に溶解した。この油性液に壁膜材料とし
て、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(商品
名:ミリオネートMR−300、日本ポリウレタン工業
製)5部とイソシアヌレート環を有するヘキサメチレン
ジイソシアネートの3量体(商品名:コロネートEH、
日本ポリウレタン工業製)5部とを溶解した。この疎水
性液体を、けん化度約98.5%、重合度約300のア
ルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:MP−10
3、クラレ製)4%水溶液100部に添加し、混合液を
薄膜旋回型高速乳化機(商品名:TKフィルミックス、
特殊機化工業製)を用いて乳化した。また、この時の乳
化温度を測定したところ乳化温度は70℃であった。
ンゾイルロイコメチレンブルー1部とをジイソプロピル
ナフタレン(商品名:KMC−113、呉羽化学工業
製)100部に溶解した。この油性液に壁膜材料とし
て、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(商品
名:ミリオネートMR−300、日本ポリウレタン工業
製)5部とイソシアヌレート環を有するヘキサメチレン
ジイソシアネートの3量体(商品名:コロネートEH、
日本ポリウレタン工業製)5部とを溶解した。この疎水
性液体を、けん化度約98.5%、重合度約300のア
ルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:MP−10
3、クラレ製)4%水溶液100部に添加し、混合液を
薄膜旋回型高速乳化機(商品名:TKフィルミックス、
特殊機化工業製)を用いて乳化した。また、この時の乳
化温度を測定したところ乳化温度は70℃であった。
【0027】得られた乳化液の粒度分布を市販の粒径測
定装置(商品名:コールターマルチサイザー、コールタ
ー社製)で測定した。平均粒径は7.0μmであった。
その後乳化分散液をミキサーで攪拌しながら80℃まで
加温し、3時間反応させた後、室温まで温度を下げてカ
プセル化を終了した。このようにして得られたカプセル
分散液100部(固形分)に小麦デンプン60部、カル
ボキシ変性SBRラテックス15部を加えカプセル塗液
を調製した。40g/m2 の原紙上にカプセル塗液を乾
燥塗布量が4g/m2 になるように塗布、乾燥して感圧
複写紙用上用紙を作成した。
定装置(商品名:コールターマルチサイザー、コールタ
ー社製)で測定した。平均粒径は7.0μmであった。
その後乳化分散液をミキサーで攪拌しながら80℃まで
加温し、3時間反応させた後、室温まで温度を下げてカ
プセル化を終了した。このようにして得られたカプセル
分散液100部(固形分)に小麦デンプン60部、カル
ボキシ変性SBRラテックス15部を加えカプセル塗液
を調製した。40g/m2 の原紙上にカプセル塗液を乾
燥塗布量が4g/m2 になるように塗布、乾燥して感圧
複写紙用上用紙を作成した。
【0028】実施例2 実施例1において、けん化度約98.5%、重合度約3
00のアルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:M
P−103、クラレ製)の代わりに、けん化度約88
%、重合度約300のアルキル変性ポリビニルアルコー
ル(商品名:MP−203、クラレ製)を使用した以外
は、実施例1と同様にして実施した。平均粒径は6.8
μmであった。以下実施例1と同様の処理を行い、感圧
複写紙用上用紙を得た。
00のアルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:M
P−103、クラレ製)の代わりに、けん化度約88
%、重合度約300のアルキル変性ポリビニルアルコー
ル(商品名:MP−203、クラレ製)を使用した以外
は、実施例1と同様にして実施した。平均粒径は6.8
μmであった。以下実施例1と同様の処理を行い、感圧
複写紙用上用紙を得た。
【0029】実施例3 実施例1で得られた疎水性液体を、アルキル変性ポリビ
ニルアルコール(商品名:MP−103、クラレ製)の
4%水溶液に加え、プロペラミキサーで予備攪拌した。
疎水性液体とポリビニルアルコール水溶液の重量比は1
00:100とした。
ニルアルコール(商品名:MP−103、クラレ製)の
4%水溶液に加え、プロペラミキサーで予備攪拌した。
疎水性液体とポリビニルアルコール水溶液の重量比は1
00:100とした。
【0030】次に、3組のロータ及びステータの組み合
わせ部分を有する連続式の乳化分散機(商品名:エバラ
マイルダー、荏原製作所製)を用い、上記混合液をホッ
パーに入れ、流速300g/分で送液し、ロータの回転
数を6000rpm/分で乳化を行った。平均粒径は
6.5μmであった。この乳化液をミキサーで攪拌しな
がら80℃まで加温し、3時間反応させた後、室温まで
温度を下げてカプセル化を終了した。以下実施例1と同
様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得た。
わせ部分を有する連続式の乳化分散機(商品名:エバラ
マイルダー、荏原製作所製)を用い、上記混合液をホッ
パーに入れ、流速300g/分で送液し、ロータの回転
数を6000rpm/分で乳化を行った。平均粒径は
6.5μmであった。この乳化液をミキサーで攪拌しな
がら80℃まで加温し、3時間反応させた後、室温まで
温度を下げてカプセル化を終了した。以下実施例1と同
様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得た。
【0031】実施例4 実施例1で得られた疎水性液体を、けん化度約98mo
l%、重合度約1700の変性ポリビニルアルコール
(酢酸ビニルとプロピオン酸ビニルの共重合物、プロピ
オン酸ビニル1.5mol%)4%水溶液100部に添
加し、混合液を60℃まで昇温して薄膜旋回型高速乳化
機(商品名:TKフィルミックス、特殊機化工業製)を
用いて乳化した。平均粒径は7.2μmであった。
l%、重合度約1700の変性ポリビニルアルコール
(酢酸ビニルとプロピオン酸ビニルの共重合物、プロピ
オン酸ビニル1.5mol%)4%水溶液100部に添
加し、混合液を60℃まで昇温して薄膜旋回型高速乳化
機(商品名:TKフィルミックス、特殊機化工業製)を
用いて乳化した。平均粒径は7.2μmであった。
【0032】その後乳化分散液をミキサーで攪拌しなが
ら80℃まで加温し、3時間反応させた後、室温まで温
度を下げてカプセル化を終了した。以下実施例1と同様
の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得た。
ら80℃まで加温し、3時間反応させた後、室温まで温
度を下げてカプセル化を終了した。以下実施例1と同様
の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得た。
【0033】実施例5 実施例4で用いたけん化度約98mol%、重合度約1
700の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとプロ
ピオン酸ビニルの共重合物、プロピオン酸ビニル1.5
mol%)の代わりに、けん化度約98mol%、重合
度約500の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルと
バーサチック酸ビニルの共重合物、バーサチック酸ビニ
ル1mol%)を使用した以外は、実施例4と同様にし
て乳化を行った。平均粒径は6.8μmであった。以下
実施例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得
た。
700の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとプロ
ピオン酸ビニルの共重合物、プロピオン酸ビニル1.5
mol%)の代わりに、けん化度約98mol%、重合
度約500の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルと
バーサチック酸ビニルの共重合物、バーサチック酸ビニ
ル1mol%)を使用した以外は、実施例4と同様にし
て乳化を行った。平均粒径は6.8μmであった。以下
実施例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得
た。
【0034】実施例6 実施例1の疎水性液体を、けん化度約98mol%、重
合度約1000の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニ
ルとバーサチック酸ビニルとイタコン酸の共重合物、バ
ーサチック酸ビニル1mol%、イタコン酸2mol
%)の4%水溶液に加え、プロペラミキサーで予備攪拌
した。疎水性液体とポリビニルアルコール水溶液の重量
比は100:100とした。
合度約1000の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニ
ルとバーサチック酸ビニルとイタコン酸の共重合物、バ
ーサチック酸ビニル1mol%、イタコン酸2mol
%)の4%水溶液に加え、プロペラミキサーで予備攪拌
した。疎水性液体とポリビニルアルコール水溶液の重量
比は100:100とした。
【0035】次に、3組のロータ及びステータの組み合
わせ部分を有する連続式の乳化分散機(商品名:エバラ
マイルダー、荏原製作所製)を用い、上記混合液をホッ
パーに入れ、流速300g/分で送液し、ロータの回転
数を6000rpm/分で乳化を行った。平均粒径は
7.0μmであった。この乳化液をミキサーで攪拌しな
がら80℃まで加温し、3時間反応させた後、室温まで
温度を下げてカプセル化を終了した。以下実施例1と同
様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得た。
わせ部分を有する連続式の乳化分散機(商品名:エバラ
マイルダー、荏原製作所製)を用い、上記混合液をホッ
パーに入れ、流速300g/分で送液し、ロータの回転
数を6000rpm/分で乳化を行った。平均粒径は
7.0μmであった。この乳化液をミキサーで攪拌しな
がら80℃まで加温し、3時間反応させた後、室温まで
温度を下げてカプセル化を終了した。以下実施例1と同
様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を得た。
【0036】実施例7 実施例4で得られた疎水性液体を、けん化度約98mo
l%、重合度約500の変性ポリビニルアルコール(酢
酸ビニルとプロピオン酸ビニルの共重合物、プロピオン
酸ビニル1.5mol%)4%水溶液100部に加え、
プロペラミキサーで予備攪拌した。疎水性液体とポリビ
ニルアルコール水溶液の重量比は100:100とし
た。
l%、重合度約500の変性ポリビニルアルコール(酢
酸ビニルとプロピオン酸ビニルの共重合物、プロピオン
酸ビニル1.5mol%)4%水溶液100部に加え、
プロペラミキサーで予備攪拌した。疎水性液体とポリビ
ニルアルコール水溶液の重量比は100:100とし
た。
【0037】次に、薄膜旋回型高速乳化機(商品名:T
Kフィルミックス、特殊機化工業製)を用い、流速20
0g/分で予備混合液を送液し、先端部の周速度30m
/秒で攪拌し、該混合液を容器内壁で旋回させることに
よって乳濁液を得た。また、この時の乳化温度を測定し
たところ、乳化温度は60℃であった。得られた乳化液
の平均粒径は6.8μmであった。この乳化液をミキサ
ーで攪拌しながら80℃まで加温し、界面重合法により
3時間反応させた後、カプセル壁膜を形成してマイクロ
カプセルを製造した。以下実施例1と同様の処理を行
い、感圧複写紙用上用紙を得た。
Kフィルミックス、特殊機化工業製)を用い、流速20
0g/分で予備混合液を送液し、先端部の周速度30m
/秒で攪拌し、該混合液を容器内壁で旋回させることに
よって乳濁液を得た。また、この時の乳化温度を測定し
たところ、乳化温度は60℃であった。得られた乳化液
の平均粒径は6.8μmであった。この乳化液をミキサ
ーで攪拌しながら80℃まで加温し、界面重合法により
3時間反応させた後、カプセル壁膜を形成してマイクロ
カプセルを製造した。以下実施例1と同様の処理を行
い、感圧複写紙用上用紙を得た。
【0038】比較例1 実施例1において、けん化度約98.5%、重合度約3
00のアルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:M
P−103、クラレ製)の代わりに、けん化度約98.
5%、重合度約300のポリビニルアルコール(商品
名:PVA−103、クラレ製)を用いたこと以外は全
く同様にして実施した。平均粒径は7.0μmであっ
た。以下実施例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上
用紙を作成した。
00のアルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:M
P−103、クラレ製)の代わりに、けん化度約98.
5%、重合度約300のポリビニルアルコール(商品
名:PVA−103、クラレ製)を用いたこと以外は全
く同様にして実施した。平均粒径は7.0μmであっ
た。以下実施例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上
用紙を作成した。
【0039】比較例2 実施例2において、けん化度約88%、重合度約300
のアルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:MP−
203、クラレ製)の代わりに、けん化度約88%、重
合度約300のポリビニルアルコール(商品名:PVA
−203、クラレ製)を用いたこと以外は全く同様にし
て実施した。平均粒径は6.9μmであった。以下実施
例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を作成し
た。
のアルキル変性ポリビニルアルコール(商品名:MP−
203、クラレ製)の代わりに、けん化度約88%、重
合度約300のポリビニルアルコール(商品名:PVA
−203、クラレ製)を用いたこと以外は全く同様にし
て実施した。平均粒径は6.9μmであった。以下実施
例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を作成し
た。
【0040】比較例3 実施例3において、けん化度98.5%、重合度約30
0のアルキル変性ポリビニルアルコールの代わりにけん
化度98.5%、重合度約300のポリビニルアルコー
ル(商品名:PVA−103、クラレ製)を用いた以外
は全く同様に実施した。乳化液の平均粒径は6.7μm
であった。以下実施例1と同様の処理を行い、感圧複写
紙用上用紙を作成した。
0のアルキル変性ポリビニルアルコールの代わりにけん
化度98.5%、重合度約300のポリビニルアルコー
ル(商品名:PVA−103、クラレ製)を用いた以外
は全く同様に実施した。乳化液の平均粒径は6.7μm
であった。以下実施例1と同様の処理を行い、感圧複写
紙用上用紙を作成した。
【0041】比較例4 実施例4において、けん化度約98mol%、重合度約
1700の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとプ
ロピオン酸ビニルの共重合物、プロピオン酸ビニル1.
5mol%)の代わりに、けん化度約98.5%、重合
度約1700のポリビニルアルコール(商品名:PVA
−117、クラレ製)を用いたこと以外は全く同様にし
て実施した。平均粒径は7.2μmであった。以下実施
例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を作成し
た。
1700の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとプ
ロピオン酸ビニルの共重合物、プロピオン酸ビニル1.
5mol%)の代わりに、けん化度約98.5%、重合
度約1700のポリビニルアルコール(商品名:PVA
−117、クラレ製)を用いたこと以外は全く同様にし
て実施した。平均粒径は7.2μmであった。以下実施
例1と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を作成し
た。
【0042】比較例5 実施例5において、けん化度約98mol%、重合度約
500の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとバー
サチック酸ビニルの共重合物、バーサチック酸ビニル1
mol%)の代わりに、けん化度約98.5%、重合度
約500のポリビニルアルコール(商品名:PVA−1
05、クラレ製)を用いたこと以外は全く同様にして実
施した。平均粒径は6.8μmであった。以下実施例1
と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を作成した。
500の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとバー
サチック酸ビニルの共重合物、バーサチック酸ビニル1
mol%)の代わりに、けん化度約98.5%、重合度
約500のポリビニルアルコール(商品名:PVA−1
05、クラレ製)を用いたこと以外は全く同様にして実
施した。平均粒径は6.8μmであった。以下実施例1
と同様の処理を行い、感圧複写紙用上用紙を作成した。
【0043】比較例6 実施例6において、けん化度約98mol%、重合度約
1000の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとバ
ーサチック酸ビニルとイタコン酸の共重合物、バーサチ
ック酸ビニル1mol%、イタコン酸2mol%)の代
わりに、けん化度約98.5%、重合度約1000のポ
リビニルアルコール(商品名:PVA−110、クラレ
製)を用いたこと以外は全く同様にして実施した。平均
粒径は7.0μmであった。以下実施例1と同様の処理
を行い、感圧複写紙用上用紙を作成した。
1000の変性ポリビニルアルコール(酢酸ビニルとバ
ーサチック酸ビニルとイタコン酸の共重合物、バーサチ
ック酸ビニル1mol%、イタコン酸2mol%)の代
わりに、けん化度約98.5%、重合度約1000のポ
リビニルアルコール(商品名:PVA−110、クラレ
製)を用いたこと以外は全く同様にして実施した。平均
粒径は7.0μmであった。以下実施例1と同様の処理
を行い、感圧複写紙用上用紙を作成した。
【0044】別に水酸化アルミニウム65部、酸化亜鉛
20部、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸
亜鉛とα−メチルスチレン−スチレン共重合体との混融
物(混融比80:20)15部、ポリビニルアルコール
水溶液5部(固形分)及び水300部をボールミルで2
4時間粉砕して得た分散液に、カルボキシ変性スチレン
ブタジエン共重合体ラテックス20部(固形分)を加え
て調製した呈色剤塗液を40g/m2 の原紙に乾燥重量
が5g/m2 になるように塗布、乾燥して感圧複写紙用
下用紙を作成した。
20部、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸
亜鉛とα−メチルスチレン−スチレン共重合体との混融
物(混融比80:20)15部、ポリビニルアルコール
水溶液5部(固形分)及び水300部をボールミルで2
4時間粉砕して得た分散液に、カルボキシ変性スチレン
ブタジエン共重合体ラテックス20部(固形分)を加え
て調製した呈色剤塗液を40g/m2 の原紙に乾燥重量
が5g/m2 になるように塗布、乾燥して感圧複写紙用
下用紙を作成した。
【0045】このようにして得られた上用紙、下用紙を
用いて以下に記載する方法で性能比較試験を行った。そ
の結果を表1に示す。
用いて以下に記載する方法で性能比較試験を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0046】(1)高温での乳化安定性 乳化液を採取し、10分間プロペラミキサーで攪拌した
後の乳化液の状態を目視評価した。 ◎=問題なし ○=増粘しているが、操業上問題ない ×=著しく増粘しており、操業上問題がある
後の乳化液の状態を目視評価した。 ◎=問題なし ○=増粘しているが、操業上問題ない ×=著しく増粘しており、操業上問題がある
【0047】(2)発色性 上用紙と下用紙を塗布面同士が対向するように重ね合わ
せ、スーパーカレンダーに通紙して発色させ、1時間後
に呈色剤塗布面の発色濃度をマクベス反射式濃度計RD
−914で測定して評価した。
せ、スーパーカレンダーに通紙して発色させ、1時間後
に呈色剤塗布面の発色濃度をマクベス反射式濃度計RD
−914で測定して評価した。
【0048】(3)耐圧力性 上用紙と下用紙を塗布面同士が対向するように重ね合わ
せ、それを上質紙50枚ずつで上下から挟み、接触面積
9cm2 に12kg/cm2 の圧力を1分間かけた後、
呈色剤塗布面の表面の発色汚れを目視評価した。
せ、それを上質紙50枚ずつで上下から挟み、接触面積
9cm2 に12kg/cm2 の圧力を1分間かけた後、
呈色剤塗布面の表面の発色汚れを目視評価した。
【0049】(4)耐摩擦性 上用紙と下用紙を塗布面同士が対向するように重ね合わ
せ、4kg/cm2 の荷重をかけた状態で5回擦り合わ
せ、呈色剤塗布面の発色汚れの程度を目視評価した。
せ、4kg/cm2 の荷重をかけた状態で5回擦り合わ
せ、呈色剤塗布面の発色汚れの程度を目視評価した。
【0050】(2)〜(4)の評価方法。 ◎=ほとんど汚れていない ○=若干汚れているが、実用上問題ない ×=著しく汚れており、実用上問題がある
【0051】(5)油浮き性 乳化分散後、乳化液の表面に浮遊している油状物質の量
を目視判定した。 ○=油状物質の浮遊はほとんどない。 △=油状物質の浮遊は見られるが実用上問題ない。 ×=油状物質の浮遊が見られ品質上問題有り。
を目視判定した。 ○=油状物質の浮遊はほとんどない。 △=油状物質の浮遊は見られるが実用上問題ない。 ×=油状物質の浮遊が見られ品質上問題有り。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の方法によって得られたマイクロカプセル塗液は高温で
の乳化安定性に優れ、それらを用いた感圧複写紙は、発
色性、油浮き性が優れていた。
の方法によって得られたマイクロカプセル塗液は高温で
の乳化安定性に優れ、それらを用いた感圧複写紙は、発
色性、油浮き性が優れていた。
Claims (4)
- 【請求項1】炭素数が2〜18のアルキル基を導入した
変性ポリビニルアルコールの少なくとも一種を溶解した
親水性液体中に、電子供与性発色剤および多価イソシア
ネートを含有する疎水性液体を乳化分散させた後、液滴
界面で合成高分子膜を生成させ、該液滴表面を被覆する
ことを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項2】アルキル基の含有量が0.1〜5mol%
である変性ポリビニルアルコールを用いた請求項1記載
のマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項3】疎水性液体および親水性液体からなる被処
理液を入れた攪拌容器内で攪拌体を回転させて、遠心力
により該被処理液を膜状態で容器内壁に沿って旋回させ
乳化分散をおこなう請求項1または2記載のマイクロカ
プセルの製造方法。 - 【請求項4】被処理液の温度が40℃以上である請求項
3記載のマイクロカプセルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10093240A JPH11290675A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | マイクロカプセルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10093240A JPH11290675A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | マイクロカプセルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11290675A true JPH11290675A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14077008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10093240A Pending JPH11290675A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | マイクロカプセルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11290675A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010194777A (ja) * | 2009-02-24 | 2010-09-09 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 発色剤マイクロカプセル及びそれを用いた感圧複写紙 |
-
1998
- 1998-04-06 JP JP10093240A patent/JPH11290675A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010194777A (ja) * | 2009-02-24 | 2010-09-09 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 発色剤マイクロカプセル及びそれを用いた感圧複写紙 |
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