JPH112904A - 露光装置に図版を支持する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷配線板の露光装置に図版を支持する装置
を提供する。 【解決手段】 本発明は固定水平支持構造（１０）を含
む平坦部品用露光装置において図版を支持する装置に関
するものである。この装置は、長方形フレーム（１４）
および前記フレームと一体を成すガラス（１６）から成
り図版を受けるに適した図版支持体と、水平支持体を一
定面に保持しまた実質的に無摩擦的に前記支持体と前記
支持構造との協働を生じるように前記支持体を支持し持
ち上げる手段と（１８）を有する。さらに本発明の装置
は支持構造を支持体のフレームに対して一時的に固着す
る制御可能手段と（２４）、支持体を前記支持構造に対
して水平面において２直交方向に移動させるように支持
構造と一体を成す移動手段（２０、２２）とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は平坦部品、特に印刷
配線板の露光装置において図版を支持する装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】印刷配線
板製造技術分野では、図版を露光のために印刷配線板に
対して配置する必要のある場合が多い。

【０００３】これは特に印刷配線板の条導体のフォトエ
ッチング解像のための露光段階を含む。フィルムまたは
感光性レジストで被覆された印刷配線板を可動支持体上
に取付けられた図版を通して所定時間、紫外線に露出
し、図版によって画成されたレジストまたは感光性フィ
ルムの対応部分を露光するために対応の露光装置が使用
される。

【０００４】もちろんこの操作の基本点は、露光される
印刷配線板に対する図版の配置の精度にある事は明かで
ある。通常ガラスの固定された長方形金属フレームから
成る水平支持体の上に図版が配置され、ガラス上に配置
された図版が露光される。本発明の支持装置は図版を移
動させて平坦部品、特に印刷配線板に対して正確に配置
するにある。

【０００５】この型の大部分の装置は印刷配線板の一方
の側面の紫外線露出を可能とするにすぎない。この場
合、装置は図版の一方の支持体、すなわち下方支持体を
有するにすぎない。しかしますます使用されるようにな
った両側面型の印刷配線板の場合、同時的に２つの図版
を通して印刷配線板を露光する事のできる装置の使用が
特に望ましい。このような装置は特に米国特許第５、３
３７、１５１号および欧州特願ＥＰ第６１８，５０５号
に提案されている。このような装置においては、２つの
図版が存在するので、印刷配線板の両側面に２つの図版
支持体を備える必要がある。

【０００６】現在まで提案された方法における図版支持
体の数は別としても、図版を支持するガラスを使用する
ので一定重量を有し、またフレームが非常に剛性でなけ
ればならないので、その移動は通常テーブルと呼ばれる
２つの装置によって実施され、これらのテーブルが支持
体をそれぞれ直交するＸ方向とＸＹ方向に移動させる。
これらのテーブルは支持体全体を機械的に支持するの
で、水平面における移動装置であると同時に垂直方向に
おける機械的支持装置でなければならない。これは、移
動方向が２軸線にそっている場合にモータが相当の出力
を有しなければならない事を意味する。さらに所望の配
置精度を考慮すれば、移動される支持体全体の重量、従
ってその慣性の故に、非常に限られた移動であってもこ
れらの移動が非常に低速でなければならない。この故に
基準位置に対して支持体、従って図版を配置するために
例えば数１０秒の長い時間を必要とする。

【０００７】例えば印刷配線板の自動供給型の支持体上
に配置された図版から印刷配線板に露光する装置の場
合、この支持体を配置するのに必要な時間が装置全体の
作動速度を著しく低下させる。

【０００８】このようにして、先行技術の方法と比較し
て非常に正確に短時間に移動する事のできる図版支持装
置が実際に必要とされている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、図版支
持装置、特に最終配置段階において同様に正確な配置を
保持しながら必要時間を低減する事のできる支持体移動
手段を目的とする。

【００１０】この目的を達成するため、本発明によれ
ば、固定水平支持構造を含む平坦部品用露光装置に図版
を支持する装置において、長方形フレームおよび前記フ
レームと一体を成すガラスから成り図版を受けるに適し
た図版支持体と、前記水平支持体を一定面に保持しまた
実質的に無摩擦的に前記支持体と前記支持構造との協働
を生じるように前記支持体を支持し持ち上げる手段と、
前記支持構造を前記支持体のフレームに対して一時的に
固着する制御可能手段と、前記支持体を前記支持構造に
対して水平面において２直交方向に移動させるように前
記支持構造と一体を成す移動手段とを含む事を特徴とす
る。

【００１１】従って上方支持体の場合、移動手段または
テーブルは図版支持体を移動するためにのみ使用され、
決して図版支持体を支持しまたは持ち上げるためには使
用されない事が理解されよう。さらに固着支持構造に対
する支持体の支持動作は非常に小さい摩擦を有する手段
によって達成される。従って慣性が低いので、非常に正
確なまた非常に迅速な配置が実施される。しかし支持構
造上の支持体の一時的固着手段が備えられているので、
支持構造に対する図版支持体の最終位置が露光操作中、
一定に保持される。

【００１２】以下、本発明を図面に示す実施例について
詳細に説明するが本発明はこれに限定されない。

【００１３】

【発明の実施の形態】この型の露光装置においては、第
１段階として図版支持体に対する印刷配線板の予備的配
置が伸縮自在の配置用指部によって実施される事は公知
である。上方および下方の図版支持体に対するこのよう
な印刷配線板の予備的配置が終了すると、これらの３部
品の配置誤差が光学手段によって測定される。これらの
配置誤差測定値から、１０ミクロン以下の配置誤差に対
応しなければならない最終的配置を成すように移動モー
タが制御される。本発明は予備的配置に対応する誤差測
定から最終的配置を生じる設定部分に関するものであ
る。

【００１４】配置誤差の光学検出は欧州特願第６１８，
５０５号に詳細に記載されている。この設定部分に関し
ては、この特願を参照されたい。またこの欧州特願は本
発明の一部を成すとみなされるなければならない。

【００１５】まず図１と図２について述べれば、本発明
の露光装置の各部、特に下方図版および印刷配線板を支
持する下部、特に下方図版支持体を支持するための部品
を示す。

【００１６】図１（ａ）（ｂ）は装置の固定下方支持構
造１０および図版の下方支持体１２を示す。この下方支
持体１２は長方形金属フレーム１４から成り、このフレ
ーム１４上にガラス１６が固着され、このガラスの上に
下方図版１２ａが載置される。

【００１７】本発明の露光装置においては下方図版支持
体１２が支持構造１０の上側面に直接に載置される。図
版支持体１２を移動させるため、この支持体は支持構造
１０上に無摩擦ボールシステム１８によって載置され
る。この実施例において、支持はフレーム１４の４辺上
に配置された４ボールによって実施される。下記におい
てさらに詳細に説明されるこのボールシステムは、支持
構造が非常に低い摩擦で下方図版支持体全体を機械的に
支持する事を可能にする。この構造の故に、下方支持体
１４を移動させるために加えられる力が非常に低減さ
れ、これは移動のためのモータの出力とサイズとを低減
させる事は理解されよう。フレームと支持構造との間に
非常に低い摩擦を生じる限り、エアクッションなどの他
の支持手段を使用する事ができよう。

【００１８】またこの図は下方支持体１２をそれぞれＸ
方向およびＸＹ方向に移動させる装置２０と２２を概略
図示している。すでに説明したように、支持構造１０と
一体を成す移動テーブルは支持機能をまったく有せず、
支持体を支持構造に対して移動させるためにのみ使用さ
れる。これらの２部品間の摩擦が非常に低く、またボー
ルの存在の故に必要エネルギーが低いからである。また
図１は電磁ブレーキまたはその他任意の類似の制動シス
テム２４を図示している。これらの制動システム２４は
フレーム１４全体の上に規則的に分布されて、正確な配
置が実施された時にフレーム１４、従って下方図版支持
体全体１２を支持構造１０に対して固定させる。支持構
造と下方支持体との間の無摩擦連接の故に、また移動テ
ーブル２０、２２を移動させるのに使用されるモータの
非常に低い出力の故に、このような制動装置２４が必要
とされる。

【００１９】下方支持構造１０が水平面と垂直面とにお
いて静止している事以外、装置の上部は下方支持構造１
０とまったく同様の構造を有する。もちろん上方構造は
水平面において静止しているが、上方図版を印刷配線板
と下方図版との上に当接させるために垂直面において可
動である。

【００２０】図２は露光装置全体の断面を概略図示す
る。下方図版１２ａを支持するための下方支持体１２が
固定下方支持構造１０上に載置される。またこの図は上
方支持構造３０を示し、この上方支持構造はその全体を
上下させるピニオン・ラックシステムなどの機構３１に
よって支持されている。しかしもちろんこの支持構造３
０は水平面において固定されている。上方支持体３２は
下方支持体１２と類似であって上方支持構造３０の上に
載置され、上方図版３２ａを受けるためのものである。
図２はそれぞれＸ方向およびＸＹ方向移動モータ３４、
３６を概略図示し、これらの移動モータは上方支持構造
３０に対して図版支持体３２の移動を制御する。

【００２１】本発明による露光装置の全体的動作を下記
に説明する。第１段階において、上方支持構造３０は離
間され、図版１２ａと３２ａが配置された状態で、露光
される印刷配線板が支持体１２と３２との間に配置され
る。露光される印刷配線板が固定装置（図示されていな
い）によって保持され、印刷配線板を上方および下方の
支持構造に対して水平面に固定させる。光学装置（図示
されていない）によって、印刷配線板に対する下方支持
体１２と上方支持体３２の予備配置誤差が測定される。
印刷配線板の静止状態において、印刷配線板と上支持体
３２と下支持体１２との３部品を整列させまたは場合に
よっては上方支持体３２を印刷配線板の上側面と整列さ
せまた下方支持体１２を印刷配線板の下側面と整列させ
るために、モータ２０、２２および３４、３６によって
上方支持体３２と下方支持体１２の適当な移動を制御す
る。正確な配置が得られた時、締付装置２４が生かされ
る。また本発明は１つの図版のみを含む露光装置の上方
または下方図版支持体についても適用される事は明かで
ある。この場合、支持体は１つだけ使用され、この支持
体は一般に下方支持体である。

【００２２】図３について述べれば、下方支持構造１０
と下方支持体１２のフレーム１４との締結装置２４の実
施態様を示す。上方支持体３２を上方支持構造３０に固
着するために同様の装置を使用する事ができよう。この
固定システムは本質的に電磁ヘッド４０から成り、この
電磁ヘッドは生かされた時に、下方支持体１２のフレー
ム１４の下側面と一体を成す強磁性板４２と協働する。
電磁ヘッド４０を生かすと、下方支持構造１０と下方支
持体１２との間に締結が得られる。電磁ヘッド４０は弾
性システム４４とボールシステム４６とを介して取付け
られている。これらの締結装置は、上方支持体を下降さ
せて２つの図版と印刷配線板４０の側面とを接触させる
際に、上方支持体と下方支持体との厳密な配置を保持す
る事ができる。支持構造上の図版支持体のフレームの代
わりに、低圧システムまたは逆にエアジェットシステム
などの他の締結システムを使用できる事は明かである。
もちろん活性化段階は別として、支持構造に対する支持
体の自由移動を可能とするように、これらの締結システ
ムは制御可能でなければならない。

【００２３】図４について述べれば、支持体をそれぞれ
下方および上方支持構造に対して支持しまたは持ち上げ
る支持ボールシステム１８の実施態様を説明する。図４
は上方支持体１２’のフレーム１４’を上方支持構造３
０に連接するための持ち上げ装置１８を示す。このボー
ルシステムは、トグル継手を成すようにケージ５２の中
に取付けられた金属ボール５０から成る。ケージ５２は
クランプシステム５４によって上方支持体のフレーム１
４’に対して連接される。そのため、クランプの軸５
６、５８が支持構造３０の孔６０に挿通される。走行を
改良し従って摩擦を低減するために、ボール５０が支持
構造３０の上側面と一体を成す走行面６２と協働する。

【００２４】支持構造が下方支持体のフレームを支持す
る場合、同一のボールシステムを使用するが、その軸線
が逆転されて、ボール５０のケージ５２が下方支持構造
１０と一体を成し、ボール５０が下方支持体１２のフレ
ーム１４の下側面と協働する。

【００２５】この支持システムまたは持ち上げシステム
は支持フレームと支持構造との間のエアクッションシス
テムから成る事もできる。

【００２６】図５について述べれば、各支持体を対応の
支持構造に対して最終的に配置する事のできる移動装置
２０、２２または３４、３６について説明する。図５は
一例として、下方支持体１２をＸ方向およびＹ方向に移
動させる移動装置２２を示す。上方支持構造３０につい
ても同様の移動システムを使用する事ができる。移動シ
ステム２２は支持構造１０と一体を成すハウジング７０
を有する。Ｘ移動とＹ移動についてそれぞれ支持構造７
０と一体を成すモータ７２が使用される。このモータの
軸７４はその末端にカム７６を備え、このカムが第１テ
ーブル７８をＸ方向に移動させる事ができる。第２テー
ブル８０が第１テーブル７８と協働し、またＹ方向移動
を制御する図示されていない第２モータに組合わされて
いる。第２テーブルと一体をなす機械的伝動装置８２、
８４によって、Ｘ方向とＹ方向の結合移動が部品８８に
対して加えられ、この部品８８は校正された垂直孔８８
ａを画成する。フレーム１４の下側面と一体を成す垂直
ピン８６が孔８８ａの中に自由に入る。水平面において
部品８８とピン８６との間隙は非常に小さいが締付は生
じない。この間隙に適合するように、部品８８は好まし
くはナット９０を備えた割りリングとし、この割りリン
グが孔直径８８ａをピン８６の直径に正確に嵌合させる
のに役立つ。このような移動手段２２と支持体１２との
間の連接法はねじり偶力の導入を避けるためである。ま
たピンを第２テーブルと一体化し、垂直孔を支持体のフ
レームの中に設ける逆構成も可能であろう。

【００２７】カム輪郭の不正確さにも関わらず支持体の
移動精度をさらに高めるためには、各モータの回転を制
御する電子制御装置を採用する事ができる。この制御
は、使用されるカムの回転角度とＸ方向またはＹ方向の
テーブルの有効移動との対応表によって実施される。こ
の表は制御回路中に記憶される。この回路は実施される
べきＸ方向またはＹ方向の移動データから実施されるべ
き回転角度を決定し、対応の制御がモータに対して加え
られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は下方図版支持体を示す露光装置の下部
の概略平面図、（ｂ）は下方支持体と上方支持体を概略
図示する本発明の装置の断面図。

【図２】図版支持体を支持構造に固着するための締結手
段の立面図。

【図３】図版支持体を支持構造に支持する支持手段の詳
細図。

【図４】下方図版支持体または上方図版支持体を固定支
持構造に対して移動させる移動モータの実施態様を示す
詳細図。

【符号の説明】

１０ 下方支持構造 １２ 下方支持体 １２ａ 下方図版 １４ 印刷配線板フレーム １８ ボールシステム ２０、２２ 移動システム ２４ 制動（締結）システム ３０ 上方支持構造 ３１ ピニオン・ラックシステム ３２ 上方支持体 ３２ａ 上方図版 ３４ Ｘ方向移動モータ ４０ 電磁ヘッド ４２ 強磁性板 ５０ ボール ５４ クランプ ７０ 支持構造ハウジング ７２ モータ ７４ モータ軸 ７６ カム ７８ 第１テーブル ８０ 第２テーブル ８４ 伝動システム ８６ ピン ８８ａ 孔 ９０ ナット ９１ 制御回路 ９２ メモリ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】固定水平支持構造を含む平坦部品用露光装
   置に図版を支持する装置において、 長方形フレームおよび前記フレームと一体を成すガラス
   から成り図版を受けるに適した図版支持体と、 前記水平支持体を一定面に保持しまた実質的に無摩擦的
   に前記支持体と前記支持構造との協働を生じるように前
   記支持体を支持し持ち上げる手段と、 前記支持構造を前記支持体のフレームに対して一時的に
   固着する制御可能手段と、 前記支持体を前記支持構造に対して水平面において２直
   交方向に移動させるように前記支持構造と一体を成す移
   動手段と、 を備えた事を特徴とする露光装置に図版を支持する装
   置。
2. 【請求項２】前記支持し持ち上げる手段は、支持体フレ
   ームと支持構造との間のボール手段を含む事を特徴とす
   る請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】一時的に固着する前記制御可能手段は前記
   支持構造と一体を成す電磁手段を含む事を特徴とする請
   求項１または２のいずれかに記載の装置。
4. 【請求項４】前記移動手段は少なくとも２つの移動ユニ
   ットを含み、前記各ユニットが前記支持構造と一体を成
   す第１モータと、前記第１モータの出力軸と一体を成し
   て第１テーブルをＸ方向に動かすカム手段と、前記第１
   テーブルと協働してこの第１テーブルと同期的にＸ方向
   に移動される第２テーブルと、前記第１テーブルと一体
   を成す第２モータ手段と、前記第２モータの出力軸と一
   体を成し前記第２テーブルを前記Ｘ方向に直交するＹ方
   向に移動させるカム手段とを含み、前記第２テーブルと
   支持体フレームとの間の連接が垂直軸孔の中に自由に入
   る移動垂直指部によって実施され、前記指部は支持体ま
   たは前記第２テーブルと一体を成し、前記孔が他の部品
   と一体を成す事を特徴とする請求項１乃至３のいずれか
   に記載の装置。
5. 【請求項５】各モータがメモリに接続された制御回路を
   含み、このメモリの中に、モータ上に取付けられたカム
   の回転角度と対応テーブルの線形移動との対応を示す対
   応表が記憶される事を特徴とする請求項４に記載の装
   置。