JPH11290289A - 核磁気共鳴を用いた検査装置 - Google Patents

核磁気共鳴を用いた検査装置

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JPH11290289A
JPH11290289A JP10100981A JP10098198A JPH11290289A JP H11290289 A JPH11290289 A JP H11290289A JP 10100981 A JP10100981 A JP 10100981A JP 10098198 A JP10098198 A JP 10098198A JP H11290289 A JPH11290289 A JP H11290289A
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Akira Taniguchi
陽 谷口
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啓二 塚田
Hiromichi Shimizu
博道 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 渦電流の影響を含めた静磁場不均一を測定す
る。 【解決手段】 実際の検査の超高速撮影法のリードアウ
ト傾斜磁場とほぼ等しい形状のリードアウト傾斜磁場2
04を用いて、任意の撮影シーケンスにより画像I2
撮影し(図1(a))、かつ渦電流の発生量を無視でき
るリードアウト傾斜磁場211を用いて画像I1を撮影
し(図1(b))、画像I1、I2の位相差を求めてリー
ドアウト傾斜磁場に起因する渦電流の影響を含めた静磁
場不均一を測定する。あるいは渦電流の発生量の少ない
リードアウト傾斜磁場を用いて画像I1を撮影し、実際
の検査時の超高速撮影法で用いる第1のリードアウト傾
斜磁場に、画像I1の撮影時に用いる第2のリードアウ
ト傾斜磁場を付加し、両方が発生する渦電流成分を有す
るリードアウト傾斜磁場を用いて画像I2を撮影するよ
うにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴を用いた
検査装置に係わり、特に検査対象内部の位相分布を高速
に得るための磁気共鳴信号の計測方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴を用いた検査装置は、静磁場内
に検査対象を設置し、その検査対象に高周波パルスを印
加して核スピンを生じさせ、これにより発生するエコー
信号を計測して検査対象内部の画像を再構成することに
より検査を行うものである。このような検査装置におい
ては、静磁場強度の均一性を向上することが検査の精度
を向上する点から重要である。そこで、従来、静磁場強
度の均一性処理(以下、シミングという)を行うため
に、静磁場発生用磁石に、通常、シムコイルと呼ばれる
複数チャンネルの磁場発生機構を内蔵し、これらの発生
する様々な特性のシム磁場を静磁場コイルの発生する静
磁場に重畳することにより、撮影領域の静磁場強度を均
一にしている。
【0003】ところが、超高速撮影法やスペクトロスコ
ピックイメージング等では、通常の撮影では問題になら
ないような数ppm程度以下の静磁場強度の不均一によ
り、S/N(信号対ノイズ比)やスペクトル分解能が著
しく劣化する。一方、静磁場コイル内の静磁場強度分布
は、磁石自身の特性、周辺の磁性体の影響の他、検査対
象自身の透磁率分布等によって歪められるため、このよ
うな超高速撮影では静磁場中に検査対象が入った状態で
静磁場強度の均一性を向上させることが望ましい。そこ
で、実際の撮影と同一の条件に基づいて、異なる位相情
報を含む2枚の核磁気共鳴画像を撮影し、2枚の画像の
位相情報を比較して静磁場強度分布の不均一性を演算に
より求め、その不均一性を修正するようにシミングを行
うことが提案されている。例えば、2枚の核磁気共鳴画
像から位相画像を求め、さらに静磁場強度分布を得る手
法(以下、位相法という)については、Journal ofMagn
etic Resonance、 77、 pp.40-52 (1988)に記述されて
いる。
【0004】ここで、上記の位相法について簡単に述べ
る。まず、静磁場中に置かれた核スピンは歳差運動を行
っており、その周波数は静磁場強度に比例している。し
たがって、励起領域内に空間的な静磁場強度の不均一が
存在すると、高周波パルスによって励起された核スピン
は、その直後から様々な周波数で歳差運動をすることに
なり、位相コヒーレンシーが失われていく。このような
状態で得られた核磁気共鳴画像には、静磁場強度の不均
一を感受した時間に比例した位相情報が与えられてい
る。そこで、xy座標による画素 x、y の静磁場強度を
E(x、y)とすると、励起後から信号計測までの時間が異
なる2枚の画像I1、I2の画素値S1、S2はそれぞれ数
1、数2で与えられる。それらの式において、e1、e2
はそれぞれ画像I1、I2が静磁場強度の不均一を感受し
た時間、rは原子核の密度、γは磁気回転比である。
【0005】
【数1】 S1(x、y)=r(x、y)exp{γE(x、y)e1} …(1)
【0006】
【数2】 S2(x、y)=r(x、y)exp{γE(x、y)e2} …(2) 数1、数2から静磁場強度E(x、y)は、数3により求め
られる。
【0007】
【数3】 E(x、y)= 1 / γ(e2 - e1)・ atan{imag(S2(x、y)/S1(x、y))/real(S2(x、y)/S1(x、y))} …(3) ここで、atan はアークタンジェントを、imag は(S
2(x、y)/S1(x、y))の虚数部を、real は(S2(x、y)/S
1(x、y))の実部をそれぞれ表す。
【0008】上記の画像I1、I2を撮影するパルスシー
ケンスとしては、スピンエコー法やグラディエントエコ
ー法などが用いられる。スピンエコー法の場合、励起高
周波パルスを印加した直後から位相コヒーレンシーが乱
れ始めるが、反転高周波パルスを印加することにより、
このコヒーレンシーが回復し始める。励起高周波パルス
の印加時刻と反転高周波パルスの印加時刻との時間間隔
をt1、反転高周波パルスの印加時刻とエコー計測時刻
との時間間隔をt2で表すと、t1=t2の場合には静磁
場強度の不均一が位相に及ぼす影響は完全に相殺され
る。そのため、静磁場強度分布の計測にスピンエコー法
を用いる場合には、t1とt2を異ならせた非対称スピン
エコー法が用いられる。この場合、t1とt2との差が数
1のe1あるいは数2のe2となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、超高
速撮影法などで画像撮影を行う場合、シミングを行って
静磁場強度分布の均一性を向上させる必要がある。しか
し、超高速撮影法では、短時間に信号計測を行うために
高強度の傾斜磁場を高速にスイッチングするので、傾斜
磁場コイルの導体表面などに渦電流が発生し、これによ
り静磁場強度分布が影響をうけるという問題がある。つ
まり、高強度の傾斜磁場を高速にスイッチングすること
により発生する渦電流によって二次的な磁場が発生し、
これが静磁場E(x、y)に重畳する。
【0010】このような渦電流の影響による静磁場不均
一は、上述の位相情報が異なる2枚の画像を用いて位相
法により求めることはできない。すなわち、2枚の画像
を計測する撮影シーケンスは、通常は、エコー発生時刻
のみが異なり、リードアウト傾斜磁場波形は等しいた
め、エコーに含まれる渦電流の影響も等しいことにな
る。したがって、2つの画像の位相を互いに差し引く
と、渦電流の影響を受けた位相項は相殺されてしまうの
で、渦電流の影響による静磁場不均一を求めることはで
きない。
【0011】一方、上述のような渦電流による問題を解
決するため、渦電流が大量に発生する撮影法を実行する
装置では、アクティブシールド付きの傾斜磁場コイルを
用いることが多い。このアクティブコイルは、傾斜磁場
コイルの主コイルに流れる電流に対して、逆向きで大き
さの等しい電流が流れる付加的なコイルを主コイルの外
側に配置し、主コイルの発生する渦電流の影響を打ち消
すものである。
【0012】しかし、実際にはアクティブシールドの効
果は十分ではないため、渦電流発生量が小さいスピンエ
コー法などの撮影法と、渦電流発生量が大きいエコープ
ラナー法などの撮影法とでは、撮影領域内の静磁場強度
分布は等しくならない。そのため、前者の撮影法で計測
した静磁場強度分布を用いて上述の位相法により静止磁
場強度の不均一度を求め、これに基づいてシミングを行
っても、その状態で、後者の撮影法で画像を撮影する場
合は、渦電流発生量が異なるので、静磁場均一度の改善
効果が十分に得られないという問題がある。
【0013】本発明が解決しようとする課題は、過電流
の影響による静磁場強度分布又は均一度を精度よく計測
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、次の手段
により解決することができる。まず、大きな渦電流が発
生する原因は、高い強度の傾斜磁場を高速にスイッチン
グすることにあり、これは主にリードアウト傾斜磁場に
起因するものである。例えば、超高速撮影法の1つであ
るエコープラナー法は、スピンエコー法などの撮影法と
比較すると、スライス方向や位相エンコード方向には同
等の強度の傾斜磁場を用いるが、リードアウト方向には
2〜4倍の強度の傾斜磁場を約1kHz程度の周波数で
スイッチングする。
【0015】そこで、本発明は、静磁場不均一計測用の
2枚の静磁場強度分布画像を撮影するにあたり、少なく
とも一方の画像を撮影する静磁場強度測定用シーケンス
(パルスシーケンス)で用いるリードアウト傾斜磁場の
波形を、実際の超高速撮影法で用いるリードアウト傾斜
磁場の振動傾斜磁場の波形とほぼ同等の波形とすること
により、静磁場強度分布画像の撮影時に、超高速画像の
撮影時と同様の渦電流を発生させて、本番の超高速画像
撮影時の渦電流による静磁場不均一を計測し、これに基
づいて静磁場不均一を修正するようにすることを特徴と
する。
【0016】具体的には、静磁場発生手段と、傾斜磁場
発生手段と、高周波磁場発生手段と、前記静磁場の均一
度を調整する磁場を発生する付加磁場発生手段と、前記
各手段を制御と演算を実行する制御演算手段とを備え、
前記制御演算手段は、前記静磁場発生手段が発生する静
磁場内に置かれた検査対象に高周波磁場を印加して励起
させた後、振動傾斜磁場のリードアウト傾斜磁場を印加
して前記検査対象から発生するエコー信号を計測する撮
影シーケンス(本番の撮影シーケンス)を実行し、計測
されたエコー信号に基づいて前記検査対象の画像を再構
成する核磁気共鳴を用いた検査装置において、前記制御
演算手段は、本番の撮影シーケンスの実行に先立って、
任意の静磁場強度分布測定シーケンスに従って、本番の
撮影シーケンスの振動傾斜磁場と振幅、振動周波数及び
立上り時間が等しいリードアウト傾斜磁場を印加して前
記検査対象の画像を撮影し、撮影された画像から静磁場
強度分布画像を求め、該静磁場強度分布画像に基づいて
前記静磁場の不均一度を改善するように前記付加磁場発
生手段を制御する静磁場調整手段を備えてなることを特
徴とする。
【0017】この場合において、前記静磁場調整手段
は、前記撮影シーケンスの実行に先立って、任意の撮影
シーケンスに従って前記振動傾斜磁場よりも振幅、振動
周波数及び立上り時間の少なくとも1つが小さい第1の
リードアウト傾斜磁場を印加して前記検査対象の第1の
画像を撮影し、かつ前記振動傾斜磁場と振幅、振動周波
数及び立上り時間が等しい第2のリードアウト傾斜磁場
を印加して前記検査対象の第2の画像を撮影し、第1と
第2の画像に基づいて前記静磁場強度分布画像を求める
ことが好ましい。そして、第1と第2の画像の空間分解
能を合わせる処理を行なった後、前記静磁場強度分布画
像を求めることができる。
【0018】また、第2のリードアウト傾斜磁場は、本
番の撮影シーケンスの振動傾斜磁場により発生する複数
のエコー信号の第1番目のエコー信号発生から、位相エ
ンコード傾斜磁場の実質的な印加量がゼロとなるゼロエ
ンコードエコー信号発生までに印加される振動傾斜磁場
と等しいことが好ましい。つまり、超高速撮影法では、
振動傾斜磁場による連続的なスイッチングによりマルチ
エコーを発生させる。このマルチエコーを構成するそれ
ぞれのエコーは、発生時刻が異なるため静磁場強度の不
均一等により生じる位相項がエコー毎に異なる。一方、
超高速画像の画質に渦電流などによる磁場不均一が最も
大きく影響するのは、位相エンコード傾斜磁場の実質的
な印加量がゼロとなるエコー(以下、ゼロエンコードエ
コーという)の位相である。したがって、超高速画像に
生じる渦電流の影響はゼロエンコードエコーが感受する
渦電流によって、ほぼ決まると言ってよい。そこで、静
磁場強度分布画像を撮影するパルスシーケンスにおい
て、超高速撮影法のゼロエンコードエコーが感受する渦
電流と同等の渦電流の影響を有するリードアウト傾斜磁
場の波形を用いてエコーを計測することにより、より正
確なシミングを行うことができる。
【0019】さらに、上記の静磁場調整手段に代えて、
撮影シーケンスの実行に先立って、任意の撮影シーケン
スに従って任意の波形の第1のリードアウト傾斜磁場を
印加して前記検査対象の第1の画像を撮影し、かつ前記
振動傾斜磁場と振幅、振動周波数及び立上り時間が等し
い傾斜磁場波形に第1のリードアウト傾斜磁場波形を付
加した第2のリードアウト傾斜磁場を印加して前記検査
対象の第2の画像を撮影し、第1と第2の画像の画素ご
とに位相演算を行なって静磁場強度分布画像を求めるよ
うにすることができる。この場合において、第1のリー
ドアウト傾斜磁場は、波形が前記振動傾斜磁場と振幅、
振動周波数及び立ち上がり時間が等しいものが好まし
い。
【0020】また、第2のリードアウト傾斜磁場は、前
記撮影シーケンスの前記振動傾斜磁場により発生する複
数のエコー信号の第1番目のエコー信号発生から、位相
エンコード傾斜磁場の実質的な印加量がゼロとなるゼロ
エンコードエコー信号発生までに印加される振動傾斜磁
場に、第1のリードアウト傾斜磁場を付加した傾斜磁場
波形を有するものとすることが好ましい。この場合に、
第1のリードアウト傾斜磁場として、振動傾斜磁場より
も振幅、振動周波数及び立上り時間の少なくとも1つが
小さいものを用いることが好ましい。つまり、渦電流の
発生量の少ない条件で画像I1を撮影し、超高速撮影法
で用いるリードアウト傾斜磁場と画像I1の撮影時に用
いるリードアウト傾斜磁場の両方が発生する渦電流の影
響を有するリードアウト傾斜磁場を用いて画像I2を撮
影する。これにより、画像I1、I2を用いて得られた静
磁場強分布画像に含まれる渦電流の影響は、超高速撮影
法のゼロエンコードエコーが感受する渦電流と同等とな
る。
【0021】また、上記課題を解決するため、本発明の
他の解決手段は、本番の超高速撮影法で用いるリードア
ウト傾斜磁場の波形とほぼ同等の波形のリードアウト傾
斜磁場を用いて第2の画像I2を撮影し、かつリードア
ウト傾斜磁場強度を渦電流の発生量を無視できる程に十
分に小さくして画像I1を撮影し、両画像から数3を用
いて、静磁場強度分布画像を求めるようにしてもよい。
この場合、画像I1の一部分を切り出した後、画像I2
空間分解能を落とすか、あるいは線形補間などで画像I
1の見かけ上の空間分解能をI2に合わせることが好まし
い。これによれば、画像I1、I2を用いて得られた静磁
場強分布画像に含まれる渦電流の影響は、超高速撮影法
のゼロエンコードエコーが感受する渦電流と同等とな
る。
【0022】また、静磁場強度分布を得る際には、画像
1、I2を用いて数3に示す演算を行うが、この演算は
両画像の位相差を求めるものである。したがって、位相
差の有する渦電流の影響が、超高速撮影法のゼロエンコ
ードエコーが感受する渦電流と同等であるようなリード
アウト傾斜磁場波形を用いることにより、渦電流の影響
を含めた正確なシミングを行うことができる。
【0023】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。 (第1実施の形態)図1に、本発明の特徴に係る静磁場
強度分布測定シーケンスの一実施の形態をを示し、図2
に、本発明を実施する検査装置の一実施の形態の全体構
成図を示す。図1(a)は、本発明に係る画像I2を撮
影する静磁場強度分布測定シーケンスの一例であり、実
際の検査に用いられる超高速撮影法のエコープラナー法
が適用されている。図1(b)は、本発明に係る画像I
1を撮影する静磁場強度分布測定シーケンスであり、静
磁場不均一に与える渦電流の影響を無視できるリードア
ウト傾斜磁場を用いたグラディエントエコー法が適用さ
れている。
【0024】図2に示すように、本発明に係る検査装置
は、静磁場を発生する静磁場発生コイル101と、直交
3軸方向のそれぞれの方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁
場発生コイル102を備えて構成され、これらのコイル
が発生する磁場内に検査対象103が配置される。シー
ケンサ104は、傾斜磁場電源105と、高周波発信器
106に命令を送り、傾斜磁場および高周波パルスを検
査対象103に印加する。高周波パルスは、高周波変調
器107、高周波増幅器108を経て高周波送信器10
9により、検査対象103に印加される。検査対象10
3から発生したエコー信号は受信器110によって受波
され、増幅器111、位相検波器112、AD変換器1
13を通ってCPU114に送られ、ここで例えば画像
再構成等の信号処理が行われる。そして、必要に応じ
て、記憶媒体115に信号や測定条件を記憶させること
もできる。主としてシーケンサ104、CPU114等
により、本発明に係る制御演算手段が構成される。
【0025】また、静磁場発生コイル101にシムコイ
ル116が設けられ、シムコイル116は異なる特性の
磁場を発生する複数チャンネルのコイルで構成されてい
る。シム電源117は、シーケンサ104の命令に従
い、シムコイル116に電流を流す。この電流値は記憶
媒体115に記憶させておき、CPU114によりシー
ケンサ114に送出するようにできる。また、シム電源
117自体にメモリを内蔵し、電流値を記憶させおくこ
ともできる。シムコイル116のうち、1次のコイル
(X、Y、Zチャンネル)は、傾斜磁場と干渉を起こす可
能性があるため、傾斜磁場発生コイル102とシムコイ
ル116の1次のコイルを一体化する場合もある。ま
た、シムコイル116の1次のコイルを用いる代わり
に、傾斜磁場のオフセットを用いることも可能である。
【0026】次に、図1(a)、(b)を参照して、本
発明の特徴である静磁場強度分布の測定法を説明する。
同図(a)は、本発明に係る画像I2を撮影する静磁場
強度分布測定シーケンスであり、一例として実際の検査
に用いられる超高速撮影法のエコープラナー法が適用さ
れている。図において各タイムチャートは、上から順
に、RFパルス(励起高周波パルス)201、スライス
傾斜磁場202、位相エンコード傾斜磁場203、リー
ドアウト傾斜磁場204、エコー信号205を示してい
る。同図(b)は、本発明に係る画像I1を撮影する静
磁場強度分布測定シーケンスであり、一例として静磁場
不均一に与える渦電流の影響を無視できる強度が低いリ
ードアウト傾斜磁場を用いたグラディエントエコー法が
適用されている。図において各タイムチャートは、上か
ら順に、RFパルス(励起高周波パルス)206スライ
ス傾斜磁場207、位相エンコード傾斜磁場208、リ
ードアウト傾斜磁場209、エコー信号210を示す。
【0027】まず、画像I2を撮影する図1(a)の手
順を説明する。RFパルス201とスライス傾斜磁場2
02を同時に印加して、特定のスライス領域内の磁化の
みを励起する。その励起後、核磁化は静磁場不均一など
の影響を受け、位相角のバラツキを生じる。この位相角
のバラツキの程度は、励起からエコー信号検出までの時
間に比例する。一定の時間の後に、傾斜磁場の極性を反
転させながら周期的に強度が変化するリードアウト傾斜
磁場204を、スライス傾斜磁場202に対して垂直方
向に印加し、リードアウト傾斜磁場方向の位置情報を有
するエコー信号205を順次読み出す。このとき、スラ
イス傾斜磁場202とリードアウト傾斜磁場204に対
していずれにも垂直な方向のパルス状の位相エンコード
傾斜磁場203を印加することにより、エコー信号20
5に位相エンコード傾斜磁場方向の位置情報を与える。
これらのエコー信号205は、励起後の時間に比例して
静磁場不均一などの影響を受けるため、エコー信号20
5をフーリエ変換して得られる画像は、それぞれのエコ
ー時間に応じた位相情報を有する。
【0028】図1(a)の超高速撮影法では、短時間に
連続して信号計測を行うために高強度の傾斜磁場を高速
にスイッチングするので、傾斜磁場コイルの導体表面な
どに渦電流が生じ、この渦電流の発生する二次的な磁場
が静磁場強度分布の均一性に影響をもたらす。特に、エ
コープラナー法などの超高速撮影法のリードアウト傾斜
磁場は、スピンエコー法と比較して強度及びスイッチン
グ周波数が高い(例えば、2倍〜4倍の強度、約1kH
z程度の周波数)。したがって、超高速撮影法による場
合は、渦電流の影響を含めたシミングを行う必要があ
り、超高速撮影法と同じリードアウト傾斜磁場を用いて
撮影した画像から静磁場強度分布画像を求める。
【0029】しかし、次に述べる理由により、さらに工
夫を要する。つまり、前述した位相法により、位相情報
を異ならせて得られる2枚の画像I1、I2から静磁場強
度分布を求める場合を考える。この場合、従来のよう
に、エコー発生時刻のみを異ならせても、リードアウト
傾斜磁場の波形が2枚の画像I1、I2間で等しいと、エ
コー信号に含まれる渦電流の影響も等しいことになる。
したがって、両画像I1、I2の位相を互いに差し引く
と、渦電流の影響による位相項が相殺されるので、渦電
流の影響による静磁場強度分布の不均一を測定すること
ができない。
【0030】そこで、図1(b)に示すように、画像I
1を渦電流が発生しない又は渦電流が十分に小さいグラ
ディエントエコー法のパルスシーケンスを用いて撮影
し、画像I1、I2間の位相差に渦電流の影響を含む静磁
場不均一の情報を含ませるようにしたのである。すなわ
ち、RFパルス206とスライス傾斜磁場207を同時
に印加して、特定のスライス領域内の磁化のみを励起す
る。その励起後、核磁化は静磁場不均一などの影響を受
け、位相角のバラツキを生じる。そして、励起RFパル
ス206の印加からt21経過時に、リードアウト傾斜磁
場209をスライス傾斜磁場207に対して垂直方向に
印加し、リードアウト傾斜磁場方向の位置情報を有する
エコー信号210を読み出す。このとき、スライス傾斜
磁場207とリードアウト傾斜磁場209に対していず
れにも垂直な方向の位相エンコード傾斜磁場208を印
加することにより、エコー信号210に位相エンコード
傾斜磁場方向の位置情報を与える。このエコー信号21
0は、励起後の時間に比例して静磁場不均一などの影響
を受けるため、エコー信号210をCPU114にてフ
ーリエ変換して得られる画像I1は、エコー時間に応じ
た位相情報を有する。しかし、渦電流の影響が十分に小
さいリードアウト傾斜磁場を用いていることから、画像
1は渦電流による静磁場不均一による位相情報を含ん
でいない。エコー信号205とエコー信号210のエコ
ー時間差はεであり、PFパルス印加からエコー信号2
10をリードする時間はt21である。
【0031】このようにして得られた2枚の画像I1
2を用い、CPU114により、従来の技術の項で述
べた数3に従って静磁場強度分布画像を求めることによ
り、渦電流の影響を含んだ静磁場不均一を測定すること
ができる。そして、その静磁場不均一を修正するよう
に、シーケンサ104を介してシム電源17を制御して
静磁場に付加する磁場の特性を調整することにより、渦
電流の影響をも考慮して静磁場強度の均一度を高めるこ
とができる。
【0032】ところで、2枚の画像I1、I2の位相差を
求める場合、それらの画像の視野、空間分解能、サンプ
リング間隔を等しくすることが好ましいが、本実施の形
態ではその条件を満たすことは困難であるから、次の手
法により2枚の画像I1、I2の比較をする。すなわち、
リードアウト傾斜磁場強度を十分に小さくして、渦電流
の発生量を無視できる条件で画像I1を撮影すると、画
像I2に比べて低い空間分解能で、大視野の画像が得ら
れる。この視野が異なる問題は、画像I1の一部分を切
り出して視野を同じにすることにより解決できる。一
方、空間分解能の問題は、静磁場強度分布画像は必ずし
も高い空間分解能は必要としないので、画像I2の画素
数を減らして空間分解能を落とすか、逆に線形補間など
で画像I1の見かけ上の空間分解能を画像I2に合わせれ
ることにより解決できる。又は、フーリエ変換前の位相
空間上のデータ領域の広さを等しくすることにより、画
像I1と画像I2の空間分解能を揃えることができる。更
に、位相空間のデータ領域が広いほど、空間分解能は高
くなるので、位相空間上の高周波成分を捨てることによ
り空間分解能を低くするか、あるいは逆にゼロフィリン
グなどを用いて位相空間上のデータ領域を広くして、見
かけ上の空間分解能を高くすることによっても解決でき
る。
【0033】(第2実施の形態)図3に、本発明の特徴
に係る静磁場強度分布測定シーケンスの他の実施の形態
を示す。本実施の形態も、図2に示した検査装置を用い
て実施することができる。図3(a)は、本発明に係る
画像I2を撮影する静磁場強度分布測定シーケンスの一
例であり、基本的には超高速撮影法ではない非対称スピ
ンエコー法が適用されている。図3(b)は、本発明に
係る画像I1を撮影する静磁場強度分布測定シーケンス
であり、図3(a)と同様のスピンエコー法が適用され
ている。
【0034】本実施の形態が第1の実施の形態と基本的
に異なる点は、画像I1の撮影に渦電流の影響を含む
(但し、その影響が小さい)リードアウト傾斜磁場を用
いることにある。そのために、本実施の形態では、両画
像の位相演算を行って得られる静磁場強度分布画像に含
まれる渦電流成分が、超高速撮影画像に生じる渦電成分
と等しくなるように、リードアウト傾斜磁場の波形を設
定することに特徴がある。以下、詳しく説明する。
【0035】図3(a)は、本発明に係る画像I2を撮
影する静磁場強度分布測定シーケンスであり、超高速撮
影法ではないスピンエコー法が適用され、図において上
から順に、RFパルス301と反転RFパルス303、
第1のスライス傾斜磁場302と第2のスライス傾斜磁
場304、位相エンコード傾斜磁場305、リードアウ
ト傾斜磁場306、エコー信号307のタイムチャート
を示す。同様に、図3(b)は、本発明に係る画像I1
を撮影する静磁場強度分布測定シーケンスであり、図3
(a)と同様にスピンエコー法が適用されている。各タ
イムチャートは、図において上から順に、RFパルス3
08と反転RFパルス310、第1のスライス傾斜磁場
309と第2のスライス傾斜磁場311、位相エンコー
ド傾斜磁場312、リードアウト傾斜磁場313、エコ
ー信号314を示す。
【0036】図3に示したスピンエコー法のパルスシー
ケンスは、リードアウト傾斜磁場のシーケンスを除き、
図1(b)に示したものと同じであることから、説明を
省略する。すなわち、画像I2の撮影に用いるリードア
ウト傾斜磁場306は、図3(a)に示すように、実際
の検査で適用される超高速撮影法に用いられる振動傾斜
磁場のリードアウト傾斜磁場と、振幅、振動数、立ち上
がり時間が等しい波形が適用される。そして、超高速撮
影法のパルスシーケンスにおいて、リードアウト傾斜磁
場のn回目の反転時に生じるエコー信号307’が、図
1(a)で説明したゼロエンコードエコーに対応するエ
コー信号である場合、(n+1)番目のエコー信号30
7”をフーリエ変換して画像I2を得る。例えば、図1
(a)のエコープラナー法により実際の検査撮影を行う
場合は、図1(a)において位相エンコード傾斜磁場2
03’の印加量と、他の位相エンコード傾斜磁場203
の印加量の積分値が一致するときのエコー信号205’
がゼロエンコードエコーである。その他のエコー信号は
画像再構成に用いない。ここで、(n+1)に限られる
ものではなく、mを1以上の整数とした場合(n+m)
番目でもよいが、mはできるだけ小さい値、例えば1又
は2が好ましい。
【0037】一方、画像I1の撮影に用いるリードアウ
ト傾斜磁場313は、図3(a)のリードアウト傾斜磁
場306の1つの波形と、振幅、振動数、立ち上がり時
間が等しい振動傾斜磁場が用いられている。そして、こ
れに応じて読み出されるエコー信号314をフーリエ変
換して画像I1を得ている。ここで、図3(b)の
1 1、t12は任意に決めてよい。また、エコー信号30
7”とエコー信号314のエコー時間との差は、εであ
る。そして、数3におけるe1とe2は、それぞれe1
|t11−t12|、e2=|t11−(t12+ε)|にな
る。
【0038】ところで、図3(a),(b)のシーケン
スで発生する渦電流成分をできるだけ等しくするために
は、できれば同じ関数で記述できる波形のリードアウト
傾斜磁場を用いることが望ましい。すなわち、超高速撮
影法のパルスシーケンスで用いられるリードアウト傾斜
磁場が矩形パルスであれば、静磁場強度分布画像の撮影
にも矩形のリードアウト傾斜磁場を用いる。また、超高
速撮影法のパルスシーケンスで用いられるリードアウト
傾斜磁場が正弦波パルスであれば、静磁場強度分布画像
の撮影にも正弦波波形のリードアウト傾斜磁場を用い
る。また、位相空間上での傾斜磁場の走査の軌跡が渦巻
き状になるスパイラルスキャンで超高速撮影をする場合
は、静磁場強度分布画像の撮影にも同様のリードアウト
傾斜磁場を用いる。
【0039】要するに、本実施の形態は、実際の検査撮
影に用いるリードアウト傾斜磁場に、画像I1の撮影に
用いるリードアウト傾斜磁場313を1つ付加したもの
を、画像I2の撮影に用いることを特徴とする。これに
より、(n+1)番目のエコー信号307”の感受する
渦電流は、実際の検査の超高速撮影法のゼロエンコード
エコーが感受する渦電流と、エコー信号314の感受す
る渦電流との和にほぼ等しくなる。したがって、画像I
1とI2の各画素の位相差には、実際の検査に用いる超高
速撮影法のゼロエンコードエコーが感受する渦電流成分
とほぼ等しい渦電流成分が含まれることになる。その結
果、静磁場不均一の影響を最も受けるゼロエンコードエ
コーに基づいて静磁場不均一を測定できるから、渦電流
の影響を含めた静磁場不均一の測定精度を高くすること
がでる。
【0040】本実施の形態では、リードアウト傾斜磁場
313を、リードアウト傾斜磁場306の振幅、振動
数、立ち上がり時間に等しくした場合について述べた
が、これに限られるものではない。要は、リードアウト
傾斜磁場313の波形と同一の波形の傾斜磁場が、リー
ドアウト傾斜磁場306に少なくとも1つ含まれていれ
ばよい。例えば、第1番目のエコー信号を発生させるリ
ードアウト傾斜磁場の波形を、リードアウト傾斜磁場3
13と同じものにするか、(n+1)番目のエコー信号
を発生させるリードアウト傾斜磁場306の波形を、リ
ードアウト傾斜磁場313と同じものとする。
【0041】(第3実施の形態)図4に、本発明の特徴
に係る静磁場強度分布測定シーケンスの他の実施の形態
を示す。本実施の形態も、図2に示した検査装置を用い
て実施することができる。図4(a)は、本発明に係る
画像I2を撮影する静磁場強度分布測定シーケンスであ
り、図4(b)は、本発明に係る画像I1を撮影する静
磁場強度分布測定シーケンスであり、いずれのシーケン
スもグラディエントエコー法が適用されている。図4
(a),(b)において、401と406はそれぞれR
Fパルス、402と407はそれぞれスライス傾斜磁
場、403と408はそれぞれ位相エンコード傾斜磁
場、404と409はそれぞれリードアウト傾斜磁場、
405と410はそれぞれエコー信号である。
【0042】実際の検査に用いる超高速撮影法のパルス
シーケンスにおいて、リードアウト傾斜磁場のn回目の
反転時に生じるエコー信号405’がゼロエンコードエ
コーである場合、図4(a)のエコー信号405のうち
の(n+m)番目(図ではn+1番目)のエコー信号4
05”をフーリエ変換して画像I2を得る。その他のエ
コー信号は画像再構成に用いない。また、図4(b)の
エコー信号410をフーリエ変換して画像I1を得る。
エコー信号405”とエコー信号410のエコー時間差
はεであり、RFパルス印加からエコー信号410をリ
ードする時間はt21である。なお、リードアウト傾斜磁
場404、409の一つ一つの波形については、第2実
施の形態と同様であるから、説明を省略する。
【0043】また、得られる画像I1とI2から、静磁場
強度分布画像を求める方法は、従来技術の項で述べたと
おりである。ただし、本実施の形態で得られる静磁場強
度分布画像には、第3実施の形態と同様に、本来の静磁
場強度分布だけでなく、傾斜磁場のスイッチングにより
生じる渦電流の成分が含まれているという点が、従来例
とは異なっている。
【0044】以上説明した第2と第3実施の形態では、
静磁場強度分布測定シーケンスに非対称スピンエコー法
やグラディエントエコー法を適用したものを説明した
が、これに限らず、エコープラナー法などの超高速撮影
法を用いて、画像I2を撮影してもよく、要は、本番の
超高速撮影法で用いるリードアウト傾斜磁場と同一のリ
ードアウト傾斜磁場を用いればよい。また、エコープラ
ナー法を用いた位相法については、特開平5-64633、 Pr
oceedings of 3rd Annual Meeting of Societyof Magne
tic Resonance、 p616 (1995)などに述べられている。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、過
電流の影響を含めたより正確なシミングを行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴に係る静磁場強度分布測定シーケ
ンスの一実施の形態を示す図である。
【図2】本発明に係る検査装置の一実施の形態の全体構
成図である。
【図3】本発明の特徴に係る静磁場強度分布測定シーケ
ンスの他の実施の形態を示す図である。
【図4】本発明の特徴に係る静磁場強度分布測定シーケ
ンスの更に他の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
101 静磁場発生コイル 102 傾斜磁場発生コイル 103 検査対象 104 シーケンサ 105 傾斜磁場電源 106 高周波発信器 107 高周波変調器 108 高周波増幅器 109 高周波送信器 110 受信器 111 増幅器 112 位相検波器 113 AD変換器 114 CPU 115 記憶媒体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項静磁場を発生する静磁場発生手段と、傾
斜磁場発生手段と、高周波磁場発生手段と、前記静磁場
の均一度を調整する磁場を発生する付加磁場発生手段
と、前記各手段を制御と演算を実行する制御演算手段と
を備え、前記制御演算手段は、前記静磁場発生手段が発
生する静磁場内に置かれた検査対象に高周波磁場を印加
して励起させた後、振動傾斜磁場のリードアウト傾斜磁
場を印加して前記検査対象から発生するエコー信号を計
測する撮影シーケンスを実行し、計測されたエコー信号
に基づいて前記検査対象の画像を再構成する核磁気共鳴
を用いた検査装置において、 前記制御演算手段は、前記撮影シーケンスの実行に先立
って、前記撮影シ−ケンスにおける前記振動傾斜磁場の
1つの波形と、振幅、振動周波数及び立上り時間が等し
い波形をもつ第1のリードアウト傾斜磁場を印加して前
記検査対象の第1の画像を撮影する第1のシ−ケンス
と、前記撮影シ−ケンスにおける前記振動傾斜磁場と
振幅、振動周波数及び立上り時間が等しい傾斜磁場波形
に第1のリードアウト傾斜磁場波形を付加した第2の
リードアウト傾斜磁場を印加して前記検査対象の第2の
画像を撮影する第2の撮影シ−ケンスとからなる静磁場
強度分布測定シ−ケンスを実行し、前記第1と第2の画
像の画素ごとに位相演算を行なって静磁場強度分布画像
を求め、該静磁場強度分布画像に基づいて前記静磁場の
不均一度を改善するように前記付加磁場発生手段を制御
する静磁場調整手段を備えてなることを特徴とする核磁
気共鳴を用いた検査装置。
【請求項前記第2のリードアウト傾斜磁場は、前
記撮影シーケンスにおける前記振動傾斜磁場により発生
する複数の前記エコー信号の第1番目の前記エコー信号
発生から、位相エンコード傾斜磁場の実質的な印加量が
ゼロとなるゼロエンコードエコー信号発生までに印加
される振動傾斜磁場に、第1のリードアウト傾斜磁場を
付加した傾斜磁場波形を有することを特徴とする請求項
に記載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】具体的には、静磁場を発生する静磁場発生
手段と、傾斜磁場発生手段と、高周波磁場発生手段と、
前記静磁場の均一度を調整する磁場を発生する付加磁場
発生手段と、前記各手段の制御と演算を実行する制御演
算手段とを備え、前記制御演算手段は、前記静磁場発生
手段が発生する静磁場内に置かれた検査対象に高周波磁
場を印加して励起させた後、振動傾斜磁場のリードアウ
ト傾斜磁場を印加して前記検査対象から発生するエコー
信号を計測する撮影シーケンスを実行し、計測されたエ
コー信号に基づいて前記検査対象の画像を再構成する核
磁気共鳴を用いた検査装置において、前記制御演算手段
は、前記撮影シーケンスの実行に先立って、前記撮影シ
−ケンスにおける前記振動傾斜磁場の1つの波形と、振
幅、振動周波数及び立上り時間が等しい波形をもつ第1
のリードアウト傾斜磁場を印加して前記検査対象の第1
の画像を撮影する第1のシ−ケンスと、前記撮影シ−ケ
ンスにおける前記振動傾斜磁場と、振幅、振動周波数及
び立上り時間が等しい傾斜磁場波形に第1のリードアウ
ト傾斜磁場の波形を付加した第2のリードアウト傾斜磁
場を印加して前記検査対象の第2の画像を撮影する第2
の撮影シ−ケンスとからなる静磁場強度分布測定シ−ケ
ンスを実行し、前記第1と第2の画像の画素ごとに位相
演算を行なって静磁場強度分布画像を求め、該静磁場強
度分布画像に基づいて前記静磁場の不均一度を改善する
ように前記付加磁場発生手段を制御する静磁場調整手段
を備えてなることを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 博道 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段
    と、高周波磁場発生手段と、前記静磁場の均一度を調整
    する磁場を発生する付加磁場発生手段と、前記各手段の
    制御と演算を実行する制御演算手段とを備え、前記制御
    演算手段は、前記静磁場発生手段が発生する静磁場内に
    置かれた検査対象に高周波磁場を印加して励起させた
    後、振動傾斜磁場のリードアウト傾斜磁場を印加して前
    記検査対象から発生するエコー信号を計測する撮影シー
    ケンスを実行し、計測されたエコー信号に基づいて前記
    検査対象の画像を再構成する核磁気共鳴を用いた検査装
    置において、 前記制御演算手段は、前記撮影シーケンスの実行に先立
    って、任意の静磁場強度分布測定シーケンスに従って、
    前記振動傾斜磁場と振幅、振動周波数及び立上り時間が
    等しいリードアウト傾斜磁場を印加して前記検査対象の
    画像を撮影し、該画像から静磁場強度分布画像を求め、
    該静磁場強度分布画像に基づいて前記静磁場の不均一度
    を改善するように前記付加磁場発生手段を制御する静磁
    場調整手段を備えてなることを特徴とする核磁気共鳴を
    用いた検査装置。
  2. 【請求項2】 静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段
    と、高周波磁場発生手段と、前記静磁場の均一度を調整
    する磁場を発生する付加磁場発生手段と、前記各手段を
    制御と演算を実行する制御演算手段とを備え、前記制御
    演算手段は、前記静磁場発生手段が発生する静磁場内に
    置かれた検査対象に高周波磁場を印加して励起させた
    後、振動傾斜磁場のリードアウト傾斜磁場を印加して前
    記検査対象から発生するエコー信号を計測する撮影シー
    ケンスを実行し、計測されたエコー信号に基づいて前記
    検査対象の画像を再構成する核磁気共鳴を用いた検査装
    置において、 前記制御演算手段は、前記撮影シーケンスの実行に先立
    って、任意の静磁場強度分布測定シーケンスに従って前
    記振動傾斜磁場よりも振幅、振動周波数及び立上り時間
    の少なくとも1つが小さい第1のリードアウト傾斜磁場
    を印加して前記検査対象の第1の画像を撮影し、かつ前
    記振動傾斜磁場と振幅、振動周波数及び立上り時間が等
    しい第2のリードアウト傾斜磁場を印加して前記検査対
    象の第2の画像を撮影し、第1と第2の画像に基づいて
    前記静磁場強度分布画像を求め、該静磁場強度分布画像
    に基づいて前記静磁場の不均一度を改善するように前記
    付加磁場発生手段を制御する静磁場調整手段を備えてな
    ることを特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置。
  3. 【請求項3】 前記静磁場調整手段は、第1と第2の画
    像の空間分解能を合わせる処理を行なった後、前記静磁
    場強度分布画像を求めることを特徴とする請求項2に記
    載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  4. 【請求項4】 第1と第2の画像の空間分解能を合わせ
    る処理は、前記エコー信号をフーリエ変換する前の位相
    空間上のデータに対し、高周波成分の削除あるいはゼロ
    フィリング等による高周波成分の追加を行ってデータ領
    域の広さを等しくする処理、実空間上における第2の画
    像に係る画素数を減らすことにより第2の画像の空間分
    解能を第1の画像の空間分解能に等しくする処理、実空
    間上での線形補間などにより第1の画像の見かけの空間
    分解能を増やして第2の画像の空間分解能に等しくする
    処理のいずれか1つであること特徴とする請求項3に記
    載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  5. 【請求項5】 第2のリードアウト傾斜磁場は、前記撮
    影シーケンスの前記振動傾斜磁場により発生する複数の
    エコー信号の第1番目のエコー信号発生から、位相エン
    コード傾斜磁場の実質的な印加量がゼロとなるゼロエン
    コードエコー信号発生までに印加される振動傾斜磁場と
    等しいことを特徴とする請求項2に記載の核磁気共鳴を
    用いた検査装置。
  6. 【請求項6】 静磁場発生手段と、傾斜磁場発生手段
    と、高周波磁場発生手段と、前記静磁場の均一度を調整
    する磁場を発生する付加磁場発生手段と、前記各手段を
    制御と演算を実行する制御演算手段とを備え、前記制御
    演算手段は、前記静磁場発生手段が発生する静磁場内に
    置かれた検査対象に高周波磁場を印加して励起させた
    後、振動傾斜磁場のリードアウト傾斜磁場を印加して前
    記検査対象から発生するエコー信号を計測する撮影シー
    ケンスを実行し、計測されたエコー信号に基づいて前記
    検査対象の画像を再構成する核磁気共鳴を用いた検査装
    置において、 前記制御演算手段は、前記撮影シーケンスの実行に先立
    って、任意の撮影シーケンスに従って任意の波形の第1
    のリードアウト傾斜磁場を印加して前記検査対象の第1
    の画像を撮影し、かつ前記振動傾斜磁場と振幅、振動周
    波数及び立上り時間が等しい傾斜磁場波形に第1のリー
    ドアウト傾斜磁場波形を付加した第2のリードアウト傾
    斜磁場を印加して前記検査対象の第2の画像を撮影し、
    第1と第2の画像の画素ごとに位相演算を行なって静磁
    場強度分布画像を求め、該静磁場強度分布画像に基づい
    て前記静磁場の不均一度を改善するように前記付加磁場
    発生手段を制御する静磁場調整手段を備えてなることを
    特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置。
  7. 【請求項7】 第1のリードアウト傾斜磁場は、波形が
    前記振動傾斜磁場と振幅、振動周波数及び立ち上がり時
    間が等しいことを特徴とする請求項6に記載の核磁気共
    鳴を用いた検査装置。
  8. 【請求項8】 第1のリードアウト傾斜磁場は、波形が
    前記振動傾斜磁場と振幅、振動周波数及び立ち上がり時
    間の少なくとも1つが小さいことを特徴とする請求項6
    に記載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  9. 【請求項9】 第2のリードアウト傾斜磁場は、前記撮
    影シーケンスの前記振動傾斜磁場により発生する複数の
    エコー信号の第1番目のエコー信号発生から、位相エン
    コード傾斜磁場の実質的な印加量がゼロとなるゼロエン
    コードエコー信号発生までに印加される振動傾斜磁場
    に、第1のリードアウト傾斜磁場を付加した傾斜磁場波
    形を有することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか
    に記載の核磁気共鳴を用いた検査装置。
  10. 【請求項10】 前記振動傾斜磁場の波形は、矩形波で
    あることを特徴とする請求項2又は6に記載の核磁気共
    鳴を用いた検査装置。
  11. 【請求項11】 前記振動傾斜磁場の波形は、正弦波で
    あることを特徴とする請求項2又は6に記載の核磁気共
    鳴を用いた検査装置。
  12. 【請求項12】 前記振動傾斜磁場の波形は、位相空間
    上での走査軌跡が渦巻き状になる波形であることを特徴
    とする請求項2又は6に記載の核磁気共鳴を用いた検査
    装置。
  13. 【請求項13】 前記静磁場調整手段は、第1と第2の
    画像の画素(x、y)における画素値をそれぞれS1(x、
    y)、S2(x、y)とし、第1と第2の画像に係るエコー信
    号が静磁場強度分布の不均一を感受した時間をそれぞれ
    e1、e2とし、磁気回転比をγとすると、静磁場強度分布
    E(x、y)を、 E(x、y) = 1 / γ(e2 - e1)・atan{imag(S2(x、y)/S
    1(x、y))/real(S2(x、y)/S1(x、y))} に基づき求めることを特徴とする請求項2又は6に記載
    の核磁気共鳴を用いた検査装置。
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