JP2973114B1 - 核磁気共鳴を用いた検査装置 - Google Patents

核磁気共鳴を用いた検査装置

Info

Publication number
JP2973114B1
JP2973114B1 JP10246586A JP24658698A JP2973114B1 JP 2973114 B1 JP2973114 B1 JP 2973114B1 JP 10246586 A JP10246586 A JP 10246586A JP 24658698 A JP24658698 A JP 24658698A JP 2973114 B1 JP2973114 B1 JP 2973114B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
shim
magnetic resonance
inspection apparatus
nuclear magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10246586A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000070235A (ja
Inventor
由香里 小野寺
啓二 塚田
博道 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUKUSHI KIKI KENKYUSHO
Original Assignee
GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUKUSHI KIKI KENKYUSHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUKUSHI KIKI KENKYUSHO filed Critical GIJUTSU KENKYU KUMIAI IRYO FUKUSHI KIKI KENKYUSHO
Priority to JP10246586A priority Critical patent/JP2973114B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2973114B1 publication Critical patent/JP2973114B1/ja
Publication of JP2000070235A publication Critical patent/JP2000070235A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 渦電流によって発生する偽像を最小限に抑え
ることにより、撮影画像の画質を向上させる。 【解決手段】 超高速撮影を行う前に、シム電流値を特
定量ずつ変化させながら複数枚の超高速画像を撮影し
(301)、該複数枚の超高速画像、もしくは該複数枚
の超高速画像における偽像を含む特定領域の信号値の積
分値を保存しておく(302)。シムチャンネルを変え
ながら、上記画像撮影および保存の処理を繰り返す(3
03〜306)。上記積分値 f(x) の最小値を与える
xを非線形計画問題により求める(307)。そして、
307で求めたxをシムコイルに流す(308)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は核磁気共鳴を用いた
検査装置に係り、特に、超高速撮影時の偽像の発生を最
小限に抑えて、撮影画像の画質向上を図った核磁気共鳴
を用いた検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静磁場強度の均一性向上処理(以下、シ
ミングという)を行うために、静磁場発生用磁石内には
通常、シムコイルと呼ばれる複数チャンネルの磁場発生
機構が内蔵されており、これらの発生する様々な特性の
シム磁場を静磁場コイルの発生する静磁場に重畳するこ
とにより、撮影領域の静磁場強度を均一にしている。
【0003】超高速撮影法やスペクトロスコピックイメ
ージング等では、通常の撮影では問題にならないような
数ppm程度以下の静磁場強度の不均一により、S/N
やスペクトル分解能が著しく劣化する。静磁場コイル内
の静磁場強度分布は磁石自身の特性、周辺の磁性体の影
響の他、検査対象自身の透磁率分布等によって歪められ
るため、このような撮影では静磁場中に検査対象が入っ
た状態で静磁場強度の均一性を向上させることが望まし
い。
【0004】このような状況では、異なる位相情報を含
む2枚の核磁気共鳴画像を計測し、これらをもとに演算
により求めた静磁場強度分布に基づいてシミングが行わ
れている。2枚の核磁気共鳴画像から位相画像を求め、
さらに静磁場強度分布を得る手法については、たとえば
ジャーナル オブ マグネチック リゾナンス、77、1
988年(Journal of Magnetic Resonance,77,198
8)の第40頁から第52頁に記述されているので、こ
こでは簡単に述べる。
【0005】静磁場中に置かれた核スピンは歳差運動を
行っており、その周波数は静磁場強度に比例している。
したがって、励起領域内に空間的な静磁場強度の不均一
が存在すると、高周波パルスによって励起された核スピ
ンは、その直後から様々な周波数で歳差運動をすること
になり、位相コヒーレンシーが失われていく。このよう
な状態で得られた核磁気共鳴画像には、静磁場強度の不
均一を感受した時間に比例した位相情報が与えられる。
静磁場強度をE(x,y)とすると、励起後から信号計測
までの時間が異なる2枚の画像I1,I2 の画素値S1
(x,y),S2(x,y)は、それぞれ数式1および数式2
で与えられる。 S1(x,y) = ρ(x,y)exp{iγE(x,y)e1} ………(1) S2(x,y) = ρ(x,y)exp{iγE(x,y)e2} ………(2) ここで、ρはスピン密度、γは磁気回転比である。ま
た、e1 および e2 は画像I1,I2 が静磁場強度の不均
一を感受した時間である。
【0006】上記数式1および数式2から静磁場強度E
(x,y)は、数式3のごとく求められる。 E(x,y) = 1/γ(e2-e1)atan{imag(S2(x,y)/S1(x,y))/real(S2(x,y)/S1(x,y))} ………(3) ここで、atan はアークタンジェントであり、imag は複
素数の虚部を、realは実部をそれぞれ示している。
【0007】上記の画像I1,I2 を撮影するパルスシー
ケンスとしては、スピンエコー法やグラディエントエコ
ー法などが用いられる。スピンエコー法の場合、励起高
周波パルス印加直後から位相コヒーレンシーが乱れ始め
るが、反転高周波パルスを印加することにより、このコ
ヒーレンシーが回復し始める。励起高周波パルス印加時
刻と反転高周波パルス印加時刻との時間間隔をt1、反
転高周波パルス印加時刻とエコー計測時刻との時間間隔
をt2 で表すと、t1 とt2 が等しい場合には静磁場強
度不均一が位相に及ぼす影響は完全に相殺される。この
ため、静磁場強度分布の計測にスピンエコー法を用いる
場合には、t1 とt2 が異なる非対称スピンエコー法が
用いられる。この場合、t1 とt2 との差が数式1の e
1 もしくは数式2の e2 となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術のところで述
べたように、超高速撮影法などで画像撮影を行う場合、
シミングを行って静磁場強度分布の均一性を向上させる
必要がある。上記超高速撮影法では、短時間に信号計測
を行うために高強度の傾斜磁場を高速にスイッチングす
る。このような傾斜磁場のスイッチングにより、傾斜磁
場コイルの導体表面などに渦電流が生じ、該渦電流の発
生する二次的な磁場が静磁場E(x,y)に重畳する。
【0009】このため、上記渦電流が大量に発生する撮
影法を行う装置では、アクティブシールド付きの傾斜磁
場コイルを用いることが多い。これは、傾斜磁場コイル
の主コイルに流れる電流に対して、逆向きで大きさの等
しい電流が流れる付加的なコイルを主コイルの外側に配
置し、主コイルの発生する渦電流の影響を打ち消すもの
である。
【0010】しかし、実際にはこのようなアクティブシ
ールドの効果は十分ではなく、従来技術の項で述べた静
磁場強度分布をもとにシミングを行った後に、後者の撮
影法で画像を撮影する場合、静磁場均一度の改善効果が
不十分なため、上記渦電流に起因する偽像が除去できな
い、という問題がある。
【0011】本発明の目的は、渦電流によって発生する
偽像を最小限に抑えることにより、撮影画像の画質を向
上させることのできる核磁気共鳴を用いた検査装置を提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、静磁場を発生する静磁場
発生手段と、傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、
高周波磁場を発生し静磁場内に置かれた検査対象に高周
波磁場を印加する高周波磁場発生手段と、前記検査対象
からの核磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、特性
の異なる磁場を発生する複数のシムチャンネルを有し、
前記核磁気共鳴信号から得られた静磁場強度分布に基づ
いて前記シムチャンネル制御することにより前記静磁場
の均一度を調整する静磁場調整手段とを備え、前記傾斜
磁場を高速にスイッチングして超高速撮影を行う核磁気
共鳴を用いた検査装置において、超高速撮影前に、前記
シムチャンネルの中から選定された少なくとも1つのシ
ムチャンネルについて、該シムチャンネルの電流値を特
定量ずつ変化させながら複数枚の画像を撮影する撮影手
段と、前記撮影した画像上で、選択された特定画素の信
号値の積分値を演算する演算手段と、前記演算した各積
分値を保存する保存手段と、前記保存した各積分値を目
的関数としたときに、前記目的関数が最小となる値を算
出する算出手段と、前記算出した値に基づいたシム電流
を前記シムチャンネルに流すことにより偽像の発生を抑
制する抑制手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、撮影手段は、選定した
少なくとも1つのシムチャンネルのシム電流値を特定量
ずつ変化させながら複数枚の画像を撮影し、演算手段
は、複数枚の画像における特定画素の信号値の積分値を
演算する。そして、その演算結果は保存手段に保存され
る。このような一連の処理は、全シムチャンネルもしく
は特定のシムチャンネルに対して行われる。
【0014】特定画素は、請求項2のように、検査対象
の実像を含まず且つ渦電流に起因して生じる偽像を含む
偽像領域から選択される。偽像領域は、たとえば請求項
3のようにして設定される。すなわち、演算手段が、画
像上で所定の閾値を超える画素からなる領域を実像領域
として自動的に抽出し、その実像領域以外の領域を偽像
領域として自動的に設定する。また、請求項4のよう
に、表示手段上に表示された画像を基に、検査者が手動
により設定した矩形領域を偽像領域として設定してもよ
い。
【0015】また、偽像領域は請求項5のようにして設
定することもできる。すなわち、位相エンコード方向を
Yとするとき、演算手段が、画像上で所定の閾値を超え
る画素からなる領域を実像領域として自動的に抽出し、
その実像領域外のY座標すべてを含む矩形領域を偽像領
域として自動的に設定する。
【0016】さらに、偽像領域は請求項6のようにして
設定することもできる。すなわち、表示手段に表示され
た画像を基に、検査者が実像領域として手動により設定
した円形領域、楕円形領域、矩形領域、またはフリーハ
ンドで指定した自由形状の領域以外の領域を偽像領域と
して設定する。
【0017】次に、算出手段は、特定画素の信号値の積
分値を目的関数f(x)として、凸関数f(x)の最小値を
与えるxを求める。ここでxはシム電流値であり、上記
処理で用いたシムチャンネル数をnとすると、xはn次
元のベクトルである。上記xを求めるためには、最急降
下法やニュートン法などの非線形計画問題を解く。
【0018】そして、抑制手段が、画像の撮影で使用す
るパルスシーケンスを用い、f(x)を最小にするシム電
流値xをシムコイルに流すことにより、超高速撮影時に
生じる偽像の量を最小限に抑えることができる。
【0019】また、上記処理を行うシムチャンネルを、
偽像の発生に鋭敏な特定のシムチャンネルに限定する。
すなわち、請求項7のように、シムチャンネルとして、
X軸方向の傾きを持った磁場を与えるシムチャンネル、
Y軸方向の傾きを持った磁場を与えるシムチャンネル、
Z軸方向の傾きを持った磁場を与えるシムチャンネル、
およびオフセットを与えるシムチャンネルの中から選定
される。これにより、処理時間の短縮を図ることができ
る。なお、請求項8のように、前記XおよびYおよびZ
軸方向の傾きを持った磁場を与えるシムチャンネルに代
えて、前記傾斜磁場発生手段の発生するオフセット磁場
を用いることもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る核磁気共鳴を
用いた検査装置の一例を示す構成図である。図1におい
て、101は静磁場を発生する静磁場発生コイル、10
2は傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生コイル、103は
検査対象であり、この検査対象はコイル101および1
02内に配置される。シーケンサ104は傾斜磁場電源
105、高周波発信器106に命令を送り、傾斜磁場お
よび高周波パルスを検査対象103に印加する。高周波
パルスは、高周波変調器107、高周波増幅器108を
経て高周波送信器109により、検査対象103に印加
される。検査対象103から発生したMR信号は受信器
110によって受波され、増幅器111、位相検波器1
12、AD変換器113を通ってCPU114に送ら
れ、ここで信号処理が行われる。信号処理した結果は画
像として表示装置(例えばCRT)119に表示され
る。なお、必要に応じて、記憶媒体115に信号や測定
条件を記憶させることもできる。また、CPU114に
は、表示装置119上で実像領域の指定を行うための入
力装置(例えばマウス)120が接続されている。
【0021】また、116はシムコイルと呼ばれ、異な
る特性の磁場を発生する複数チャンネルのコイルで構成
されている。シム電源117は、シーケンサ104の命
令に従い、シムコイル116に電流を流す。この電流値
は記憶媒体115に記憶させておくこともできる。シム
電源117自体にメモリを内蔵し、電流値を記憶させて
おくこともできる。シムコイル116のうち、1次のコ
イル(X,Y,Zチャンネル)は、傾斜磁場と干渉を起
こす可能性があるため、傾斜磁場発生コイル102とシ
ムコイル116の1次のコイルを一体化する場合もあ
る。また、シムコイル116の1次のコイルを用いる代
わりに、傾斜磁場のオフセットを用いることも可能であ
る。
【0022】図2に超高速撮影法の一例として、エコー
プラナー法のパルスシーケンスを示す。図2において、
201は励起高周波パルス、202はスライス傾斜磁
場、203は位相エンコード傾斜磁場、204はリード
アウト傾斜磁場、205はエコー信号である。励起高周
波パルス201とスライス傾斜磁場202を同時に印加
して、特定のスライス内の磁化のみを励起する。一定の
時間の後に、極性を反転させながら周期的に強度が変化
するリードアウト傾斜磁場204をスライス傾斜磁場2
02と垂直方向に印加し、リードアウト傾斜磁場方向の
位置情報を有するエコー信号を読み出す。
【0023】この時、スライス傾斜磁場202とリード
アウト傾斜磁場204のいずれにも垂直な方向にパルス
状の位相エンコード傾斜磁場203を印加することによ
り、エコー信号に位相エンコード傾斜磁場方向の位置情
報を与える。リードアウト傾斜磁場204の波形には、
矩形あるいは正弦波などの周期的な波形が用いられ、特
にワンショット撮影の場合、最大強度は少なくとも1T
/m程度、周期は1ms程度の高強度かつ高速のスイッ
チングが必要である。このような傾斜磁場のスイッチン
グにより、傾斜磁場コイルの導体表面などに渦電流が生
じ、該渦電流の発生する二次的な磁場が静磁場E(x,
y)に重畳する。
【0024】次に、上記構成の核磁気共鳴を用いた検査
装置において、渦電流に起因する偽像の発生を抑えるた
めの処理について説明する。図3に示すように、シムチ
ャンネルCH1のシム電流値を、特定量ずつ変化させな
がら複数枚の超高速画像を撮影する(301)。該複数
枚の超高速画像、あるいは該複数枚の超高速画像におけ
る特定の画素の信号値の積分値をCPU114または記
憶媒体115などに保存しておく(302)。続いて、
シムチャンネルCH2のシム電流値を、特定量ずつ変化
させながら複数枚の超高速画像を撮影する(303)。
該複数枚の超高速画像、あるいは該複数枚の超高速画像
における特定の画素の信号値の積分値を保存しておく
(304)。シムチャンネルを変えつつ、上記画像撮影
(305)および保存(306)を繰り返す。
【0025】次に、上記の通りに保存された、特定の画
素の信号値の積分値を目的関数f(x)として、 凸関数
f(x)の最小値を与えるxを求める(307)。ここで
xはシム電流値であり、上記処理(301〜306)で
用いたシムチャンネル数をnとすると、xはn次元のベ
クトルである。307で求めたxをシムコイルに流す
(308)。
【0026】上記処理では実際に超高速画像の撮影で使
用するパルスシーケンスを用いるため、上記f(x) を
最小にするシム電流値xをシムコイルに流すことによ
り、超高速画像に生じる偽像の量を最小限に抑えること
ができる。
【0027】偽像の抑制に対する影響の大きさは、シム
チャンネル毎に異なると考えられるから、上記処理は必
ずしも全シムチャンネルに対して行う必要はない。たと
えば、Z0,Z1,X,Yなどの低次のシムチャンネル
のみ選択することにより、処理時間の短縮を図ることが
できる。ここで、Z0は静磁場オフセットを与えるシム
チャンネル、Z1はZ軸方向の傾きを持った磁場を与え
るシムチャンネル、XはX軸方向の傾きを持った磁場を
与えるシムチャンネル、YはY軸方向の傾きを持った磁
場を与えるシムチャンネルである。
【0028】傾斜磁場電源105に印加するオフセット
電流を制御することにより、傾斜磁場発生コイル102
からZ,X,Y軸方向に所望の傾きを持ったオフセット
磁場を発生させることができる。上記傾斜磁場発生コイ
ルの発生するオフセット磁場を上記Z1,X,Yのシム
チャンネルとして代用することも可能である。
【0029】また同様の理由により、シム電流値の変化
量は全てのシムチャンネルに対して同じとは限らない。
しかし本実施の形態で述べる処理は、従来技術の項で述
べたシミングの微調整的な役割を担うものであるため、
シム電流の変化量も微少であると考えられる。したがっ
て、たとえば静磁場均一度が0.2〜0.3ppm程度変
動するシム電流値を、上記変化量の目安とする。
【0030】また、307で上記xを求める際には、C
PU114において最急降下法やニュートン法などの非
線形計画問題を解けばよい。非線形計画問題について
は、数理計画法(一森哲男著、共立出版株式会社、第8
3頁から第126頁)などに述べられている。たとえば
最急降下法では、以下の(a)〜(e)ようなアルゴリズ
ムを用いる。 (a)初期値x0を与える。k=0とする。 (b)∇f(xk)=0ならば、xkを最適解としてスト
ップする。 (c)ヘッセ行列∇2f(xk)の逆行列{∇2f(xk)}
−1を計算する。 (d)ベクトルdk=−∇f(xk)を求める。 (e)xk+1=xk+dkとし、k=k+1として手順
(b)へ戻る。 なお、上記のアルゴリズムにおいて、(d)でdk=−
{∇2f(xk)} −∇f(xk)とすれば、ニュートン法
になる。
【0031】上記非線形計画問題のアルゴリズムにおい
て、xの初期値x0として、従来法によるシミング後の
シム電流値、あるいは記憶媒体115やシム電源117
内蔵メモリに記憶したシム電流値を用いる。
【0032】上記特定の画素は、検査対象の実像を含ま
ず、渦電流に起因する偽像を含む領域から選択する。上
記偽像を含む領域の例を図4に示す。この例では、偽像
を含む超高速画像において、特定の閾値を超える画素か
らなる領域を実像として自動的に抽出する。次に、上記
実像領域以外の領域を偽像領域として選択する。
【0033】上記偽像を含む領域の他の例を図5に示
す。この例では、上記実像を含まず、上記偽像を含む矩
形領域などを選択する。該矩形領域の選択は、たとえ
ば、画像表示手段に表示された超高速画像をもとに、検
査者が手動により選択する。あるいは、たとえば次のよ
うにして自動的に選択する。偽像を含む超高速画像にお
いて、特定の閾値を超える画素からなる領域を実像とし
て自動的に抽出する。偽像は位相エンコード方向に生じ
るので、上記位相エンコード方向をYとすると、上記実
像領域外のY座標すべてを含む矩形領域を偽像領域とし
て選択する。
【0034】上記偽像を含む領域の他の例を図6に示
す。この例では、上記実像を含む円形あるいは楕円形あ
るいは矩形領域を選択し、該円形あるいは楕円形あるい
は矩形領域外の領域を上記偽像領域として選択する。上
記円形あるいは楕円形あるいは矩形領域の選択は、たと
えば、画像表示手段に表示された超高速画像をもとに、
検査者が手動により選択する。上記実像領域は、画像表
示手段上で検査者がマウスやトラックボールなどを用い
てフリーハンドで選択してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超高速撮影前に、シムチャンネルに流すシム電流の最適
値が予め分かり、そのシム電流値をシムコイルに流すこ
とにより、超高速画像に生じる偽像の量を最小限に抑え
ることができる。
【0036】また、複数のシムチャンネルの中から、偽
像の発生に鋭敏な特定のシムチャンネルに限定すること
により、処理時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る核磁気共鳴を用いた検査装置の構
成図である。
【図2】超高速撮影法のパルスシーケンスを示した図で
ある。
【図3】偽像発生量を最小とするシム電流値を求めるた
めの処理手順を示した図である。
【図4】偽像を含む領域を選択するための一例を示した
図である。
【図5】偽像を含む領域を選択するための他の例を示し
た図である。
【図6】偽像を含む領域を選択するための更に他の例を
示した図である。
【符号の説明】
101 静磁場発生コイル 102 傾斜磁場発生コイル 103 検査対象 104 シーケンサ 105 傾斜磁場電源 106 高周波発信器 107 高周波変調器 108 高周波増幅器 109 高周波送信器 110 受信器 111 増幅器 112 位相検波器 113 AD変換器 114 CPU 115 記憶媒体 116 シムコイル 117 シム電源 119 表示装置 120 入力装置 201 励起高周波パルス 202 スライス傾斜磁場 203 位相エンコード傾斜磁場 204 リードアウト傾斜磁場 205 エコー信号
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−246329(JP,A) 特開 平4−227232(JP,A) 特公 平4−67859(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/055 JICSTファイル(JOIS)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場を発生する静磁場発生手段と、傾
    斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と、高周波磁場を発
    生し静磁場内に置かれた検査対象に高周波磁場を印加す
    る高周波磁場発生手段と、前記検査対象からの核磁気共
    鳴信号を検出する信号検出手段と、特性の異なる磁場を
    発生する複数のシムチャンネルを有し、前記シムチャン
    ネルを制御することにより前記静磁場の均一度を調整す
    る静磁場調整手段とを備え、前記傾斜磁場を高速にスイ
    ッチングして超高速撮影を行う核磁気共鳴を用いた検査
    装置において、 超高速撮影前に、前記シムチャンネルの中から選定され
    た少なくとも1つのシムチャンネルについて、該シムチ
    ャンネルの電流値を特定量ずつ変化させながら複数枚の
    画像を撮影する撮影手段と、 前記撮影した画像上で、選択された特定画素の信号値の
    積分値を演算する演算手段と、 前記演算した各積分値を保存する保存手段と、 前記保存した各積分値を目的関数としたときに、前記目
    的関数が最小となる値を算出する算出手段と、 前記算出した値に基づいたシム電流を前記シムチャンネ
    ルに流すことにより、偽像の発生を抑制する抑制手段
    と、 を備えたことを特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置において、 前記特定画素は、検査対象の実像を含まず且つ渦電流に
    起因して生じる偽像を含む偽像領域から選択されること
    を特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置において、 前記演算手段は、前記画像上で所定の閾値を超える画素
    からなる領域を実像領域として自動的に抽出し、その実
    像領域以外の領域を前記偽像領域として自動的に設定す
    ることを特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置において、 前記偽像領域は、表示手段上に表示された画像を基に、
    検査者が手動により設定した矩形領域であることを特徴
    とする核磁気共鳴を用いた検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置において、 前記演算手段は、位相エンコード方向をYとするとき、
    前記画像上で所定の閾値を超える画素からなる領域を実
    像領域として自動的に抽出し、その実像領域外のY座標
    すべてを含む矩形領域を偽像領域として自動的に設定す
    ることを特徴とする核磁気共鳴を用いた検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置において、 前記偽像領域は、表示手段に表示された前記画像を基
    に、検査者が実像領域として手動により設定した円形領
    域、楕円形領域、矩形領域、またはフリーハンドで指定
    した自由形状の領域以外の領域であることを特徴とする
    核磁気共鳴を用いた検査装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置において、 前記シムチャンネルとして、X軸方向の傾きを持った磁
    場を与えるシムチャンネル、Y軸方向の傾きを持った磁
    場を与えるシムチャンネル、Z軸方向の傾きを持った磁
    場を与えるシムチャンネル、およびオフセットを与える
    シムチャンネルの中から選定されることを特徴とする核
    磁気共鳴を用いた検査装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の核磁気共鳴を用いた検
    査装置において、 前記XおよびYおよびZ軸方向の傾きを持った磁場を与
    えるシムチャンネルに代えて、前記傾斜磁場発生手段の
    発生するオフセット磁場を用いることを特徴とする核磁
    気共鳴を用いた検査装置。
JP10246586A 1998-09-01 1998-09-01 核磁気共鳴を用いた検査装置 Expired - Fee Related JP2973114B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10246586A JP2973114B1 (ja) 1998-09-01 1998-09-01 核磁気共鳴を用いた検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10246586A JP2973114B1 (ja) 1998-09-01 1998-09-01 核磁気共鳴を用いた検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2973114B1 true JP2973114B1 (ja) 1999-11-08
JP2000070235A JP2000070235A (ja) 2000-03-07

Family

ID=17150630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10246586A Expired - Fee Related JP2973114B1 (ja) 1998-09-01 1998-09-01 核磁気共鳴を用いた検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2973114B1 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000070235A (ja) 2000-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4106053B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び渦電流補償導出方法
JP2000070239A (ja) 磁気共鳴イメ―ジング方法および磁気共鳴イメ―ジング装置
WO2007113992A1 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び方法
JPH0731606A (ja) 磁気共鳴断層撮影装置
KR20130108151A (ko) 자기 공명 시스템을 이용하여 검사체의 미리 정해진 체적 구역에서 mr 데이터를 취득하는 방법, 및 이에 대응하는 자기 공명 시스템
JPH0233998B2 (ja)
JPH0236260B2 (ja)
US7358731B2 (en) Determination of spatial sensitivity profiles of RF coils in magnetic resonance imaging
US5195524A (en) Flow imaging method by means of an MRI apparatus and apparatus for realizing same
US20210018583A1 (en) Systems and methods for predicting b1+ maps from magnetic resonance calibration images
KR20150117616A (ko) 자기 공명 데이터 세트를 기록하기 위한 방법 및 자기 공명 장치
JP2945048B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP2973114B1 (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP3018076B2 (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JPH0274236A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH0759750A (ja) 核磁気共鳴イメージング装置
JP2001340317A (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP3887082B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3449782B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP4528389B2 (ja) 磁気共鳴診断装置
US11698432B2 (en) Magnetic resonance imaging system, and main magnetic field correction method therefor and storage medium
US20220206097A1 (en) Magnetic resonance image processing method and device, and computer readable storage medium
JP3002980B1 (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置
JP3419889B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP3173097B2 (ja) 核磁気共鳴を用いた検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees