JPH11289839A - コンバインにおける刈高さ制御装置 - Google Patents
コンバインにおける刈高さ制御装置Info
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Landscapes
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Abstract
いて、刈取りオートクラッチ、オートリフト及びオート
セット機能が安定して機能し、刈取前処理装置の昇降駆
動制御が正常に作動するコンバインを提供することを目
的とするものである。 【解決手段】 刈高さ自動スイッチがONの場合には、
刈高さセンサデータに基づき、また刈高さ自動スイッチ
がOFFの場合には、刈取り位置センサの検出信号に基
づいて前記刈取前処理装置の昇降駆動制御を実行するよ
うに構成する。
Description
り、より詳しくは、刈取前処理装置をコンバインの前部
に対して昇降駆動手段により昇降可能に構成し、前記刈
取前処理装置と圃場面との対地高さを検出するための刈
高さセンサ及びコンバインと刈取前処理装置との相対高
さを検出する刈取り位置センサの検出信号により前記昇
降駆動手段を昇降駆動するように構成したコンバインに
おける刈高さ制御装置に関するものである。
さ自動スイッチのON・OFFに関係なく、刈取クラッ
チレバーを操作しなくとも刈取部を上昇させれば刈取部
とフィードチェンの駆動を停止し、一方刈取部を降下さ
せれば刈取部とフィードチェンを駆動するクラッチ自動
駆動装置(以下、「刈取オートクラッチ」という。)、
及び作業クラッチが刈取・入のときに主変速レバーに設
けられた刈取上昇スイッチがONの場合に、刈取部を設
定高さまで上昇させる上昇駆動装置(以下、「オートリ
フト」という。)、一方、主変速レバーに設けられた刈
取降下スイッチがONの場合に、刈取部を設定高さまで
下降させる降下駆動装置(以下、「オートセット」とい
う。)の各制御を刈高さセンサの検出データに基づいて
行っていた。
び圃場に倒伏穀稈や雑草が多いと超音波の反射が悪く、
刈高さセンサの作動が不安定になり、刈取前処理装置の
昇降駆動制御が有効に機能しないという問題があった。
れたものであり、刈高さセンサの検出値が安定しない圃
場において、刈取オートクラッチ、オートリフト及びオ
ートセット機能が安定して使用することができ、刈取前
処理装置の昇降駆動制御が正常に作動するコンバインを
提供することを目的とするものである。
目的を達成するために、次のようなコンバインの刈高さ
制御装置を提供するものである。すなわち、刈取前処理
装置をコンバインの前部に対して昇降駆動手段により昇
降可能に構成し、前記刈取前処理装置と圃場面との対地
高さを検出するための刈高さセンサ及びコンバインと刈
取前処理装置との相対高さを検出する刈取り位置センサ
の検出信号により前記昇降駆動手段を昇降駆動するよう
に構成したコンバインにおける刈高さ制御装置におい
て、刈高さ自動スイッチがONの場合には、刈高さセン
サデータに基づき、また刈高さ自動スイッチがOFFの
場合には、刈取り位置センサデータに基づいて、刈取部
設定位置まで前記刈取前処理装置の昇降駆動制御を実行
することを特徴とするコンバインにおける刈高さ制御装
置である。
に対して昇降駆動手段により昇降可能に構成し、前記刈
取前処理装置と圃場面との対地高さを検出するための刈
高さセンサ、コンバインと刈取前処理装置との相対高さ
を検出する刈取り位置センサ及び分草体に設けた接地式
刈高さセンサの検出信号により前記昇降駆動手段を昇降
駆動するように構成したコンバインにおける刈高さ制御
装置において、作業クラッチが刈取・入で、主変速レバ
ーに設けられた刈取降下スイッチがONの場合に、接地
式刈高さセンサデータに基づき、また前記刈取降下スイ
ッチが0FFの場合であって、刈高さスイッチがONの
場合には、接地式刈高さセンサデータに基づいて前記刈
取前処理装置の昇降駆動制御を実行することを特徴とす
るコンバインにおける刈高さ制御装置である。
した実施例について説明する。図1は走行クローラ(2
a)が備えられた左右一対の走行装置(2)を有するコ
ンバイン(1)の側面図であり、図2はコンバイン
(1)の平面図、図3は刈取前処理装置とコンバインと
の相対高さを検出するための刈取り位置センサの側面
図、図4は同じく平面図、図5は動力伝達のスケルトン
図、図6は油圧回路と制御装置の機能ブロック図であ
る。
(1)の進行方向に向かって左側には脱穀装置(3)を
搭載し、同じくコンバイン(1)の前部には単動式の油
圧シリンダ(9)により昇降可能な刈取前処理装置
(4)を配置する。刈取前処理装置(4)の下部フレー
ムの下部側にはバリカン式の刈刃装置(5)を、前方に
は6条分の穀稈引起装置(6)が配置され、該穀稈引起
装置(6)と脱穀装置(3)における扱胴(3a)に穀
稈を供給するためのフィードチェン(7)の前端との間
には穀稈搬送装置(8)が配置され、穀稈引起装置
(6)の下部前方には6条分の分草体(10)が突出し
ている。また、穀稈引起装置(6)裏面側には超音波セ
ンサ(20)が圃場面に向けて配置されている。コンバ
イン(1)の右側前部に運転室(11)が配置されてい
る。前記穀稈搬送装置(8)では、穀稈引起装置(6)
で引き起こされた穀稈の株元部を挟持しながら搬送して
フィードチェン(7)の前端部に株元部を受け継がせ
る。
置(4)に先端を装着した前方下向き傾斜状の昇降筒フ
レーム(14)の基端を水平筒(15)に固着し、該水
平筒(15)をコンバイン(1)の前部に設けた複数の
軸受ブラケット(16)に回動自在に軸支し、コンバイ
ン(1)上のエンジン(35)からの動力を前記水平筒
(15)及び昇降筒フレーム(14)の各々の内径部に
配置した伝動軸(17)(19)と、傘歯車体(18)
等を介して刈取前処理装置(4)の各部に動力伝達され
る。そして、昇降筒フレーム(14)の中途部とコンバ
イン(1)との間に装架した昇降油圧シリンダ(9)に
て刈取前処理装置(4)を昇降駆動させるものである。
ケルトン図であり、エンジン(35)からの出力の一方
は、クラッチ(36)を介して穀粒タンク(12)内の
底コンベヤ(37)及び縦コンベヤ(38)に動力伝達
し、次いで排出オーガ(28)内のスクリューコンベヤ
(図示せず)に伝達される。エンジン(35)からの他
の出力は、動力分岐用ミッション(39)を介して扱胴
駆動軸(40)、選別駆動軸(41)、HST式(2油
圧モータ2油圧ポンプによる無段階変速機構内に機械的
変速機構を組み込んだもの)走行駆動部(42)への駆
動軸(43)及び刈取前処理装置(4)への定速回転駆
動軸(44)に動力伝達される。そして、エンジン(3
5)からの他の出力は、動力分岐用ミッション(39)
内の脱穀クラッチ(48a)を介して動力伝達のON・
OFFを実行し、扱胴駆動軸(40)または選別駆動軸
(41)を介して扱胴(13)及び処理胴(29),一
番受樋のスクリューコンベヤ(26a)、唐箕ファン、
二番受樋のスクリューコンベヤ(26b)及び二番還元
コンベヤ(25)、排藁チェン(31)、吸引ファン
(30)及び排藁カッタ(33)に伝達される。
り出力する刈取同調駆動軸(45)から、(走行駆動部
の正回転時のみ伝達可能な)ワンウェイクラッチ(45
a)及び同調クラッチ(46)を介して刈取軸(47)
に動力伝達させ、フイードチェン(7)に直接伝達す
る。また、刈取軸(47)に設けた刈取クラッチ(4
9)を介して刈取前処理装置(4)への動力伝達をON
・OFFするように構成されている。脱穀クラッチ(4
8a)、同調クラッチ(46)、流込みクラッチ(4
8)、刈取クラッチ(49)をそれぞれON・OFF操
作するには、それぞれのクラッチに対応する電磁ソレノ
イド等のクラッチアクチュエータをON・OFF動作す
るように構成されている。なお、同調クラッチ(46)
はベルトのテンションを緊張・緩和することにより動力
継断するテンションクラッチであってもよい。従って、
後述するように、車速同調制御を禁止(中止)する場合
等で、動力分岐用ミッション(39)の定速回転駆動軸
(44)を介して刈取軸(47)に動力伝達し、HST
式走行駆動部(42)より出力する刈取同調駆動軸(4
5)の回転数が前記定速回転駆動軸(44)からの回転
数より低い場合や、刈取同調駆動軸(45)がコンバイ
ンの後退方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ
(45a)が空回りする。
各油圧ポンプ等の斜板を調節して車速を無段階変速する
ための主変速レバー(85)は、図7(イ)(ロ)及び
図8に示すように、前記運転室(11)内の座席(11
a)の側方操作部にて前後回動し、ほぼ垂直姿勢の中立
位置(停止位置)に対して前に倒すと前進位置であり、
垂直に対する傾斜角度が大きいほど車速が速くなる。後
方に傾斜させると後退となり、その傾斜角度が大きいほ
ど車速が速くなる。また、図7(ロ)に示すように、主
変速レバー(85)のノブ(85a)前面右側に刈取前
処理装置(4)の上下調節を行う刈取昇降スイッチ(8
5b)を設けると共に、ノブ(85a)の運転席側とな
る右側面に、刈取前処理装置(4)を一定高さまで上昇
させるとき刈取クラッチ(49)を自動的に切とするオ
ートリフトスイッチ(85c)と、刈取前処理装置
(4)を一定高さまで降下させるとき刈取りクラッチ
(49)を自動的に入とさせるオートセットスイッチ
(85d)とを設けている。
置した副変速レバー(86)は、HST式走行駆動部
(42)内に設けた機械的変速機構(図示せず)を操作
する電動モータ等のアクチュエータを制御するためのも
のであり、副変速レバー(86)を路上走行モード、標
準作業モード、低速作業モードの各位置に切換えると、
コンバインに搭載したマイクロコンピュータ式の制御装
置(コントローラユニット)(70)の指令により、前
記各作業モード時に適応する走行駆動部(42)の出力
及び回転数を所定のレンジに設定保持することができ
る。
ら通常の刈取脱穀作業を実行するとき(低速作業モード
時及び標準作業モード時)には、動力分岐用ミッション
(39)における流込みクラッチ(48)をOFFし、
脱穀クラッチ(48a)、同調クラッチ(46)及び刈
取クラッチ(49)はONの状態にし、燃料噴射量セン
サ及び車速センサの検出値を監視しながら、走行駆動部
(42)の出力に同調させた回転数の刈取同調駆動軸
(45)を介して刈取軸(47)を駆動させて刈取前処
理装置(49)及びフィードチェン(7)を同調駆動す
る一方、扱胴駆動軸(40)及び選別駆動軸(41)を
駆動させて、扱胴(3a)、処理胴(29)、送風ファ
ン(20)、唐箕のファン(19)、揺動選別機構等を
駆動させるものである。
てコンバインの方向転換等を実行するに際して、コンバ
イン(1)を停止または後退させるとき、刈取前処理装
置(4)とフィードチェン(7)との駆動を停止すると
きには、同調クラッチ(46)及び流込みクラッチ(4
8)をOFFにする。フィードチェン(7)のみ駆動す
るには、刈取クラッチ(49)をOFFにする。この場
合、刈取前処理装置(4)への動力伝達はなく、動力分
岐用ミッション(39)から刈取軸(47)を介してフ
ィードチェン(7)にのみ動力伝達される。
さを検出して刈高さ検出するための非接触式の刈高さセ
ンサとしての超音波センサ(20)は、前記穀稈引起装
置(6)の裏面側に設けたブラケット(図示せず)に配
置し、図6に示すように、超音波センサ(20)におけ
る発信器(20a)の発信部(ホーン部)と受信器(2
0b)の受信部とを圃場面に向けるように配置する。超
音波センサ(20)の設置高さと刈刃(5)の設置高さ
とが異なる場合には、超音波センサ(20)の検出値か
ら所定の換算により、刈高さ検出値を求めるようにして
いる。
センサ(90)の構成について説明する。本実施形態で
は、前記刈取前処理装置(4)における下部の前端に突
出させて配置した複数の分草体(10)のうち前進方向
に向かって最右端に配置された回動式分草体(10a)
の箇所(図2参照)に接地式刈高さセンサ(90)を設
置するものであって、他の分草体(10)は下部フレー
ム(4a)等に固定されている。
後方の前後長手の下部フレーム(4a)に立設させた取
付けプレート(91)にヒッチバネホルダ(92)がボ
ルトにて固定され、ヒッチバネホルダ(92)の前板
(93)とその後方位置の中途板(図示せず)とに摺動
ロッド(94)を貫通支持させ前係止鍔(95a)を摺
動ロッド(94)の前寄り部位にピン固定し、この前係
止鍔(95a)に前端を支持させた付勢バネ(96)を
摺動ロッド(94)に被嵌し、付勢バネ(96)の後端
は、摺動ロッド(94)に遊嵌し、前記中途板にて後退
不能に当接した後係止鍔(95b)に支持されることに
より、摺動ロッド(94)は前方に突出付勢されてい
る。ヒッチバネホルダ(92)の後板に対してセンサ体
(98)は調節ねじにて前後位置調節可能に装着されて
いる。
可能に突出したセンサ棒(98a)は、前記調節ねじに
よる前後位置調節操作にて、前記摺動ロッド(94)の
後端面に対して当接若しくは適宜の間隙を隔てて対峙す
るように設定される。なお、センサ棒(98a)の外周
は蛇腹式のゴムブーツにて覆われて泥土から保護されて
いる。センサ体(98)は、本実施例ではスイッチ構成
とし、前記突出付勢されているときOFFのセンサ棒
(98a)が所定量だけ後退するとONとなるように構
成されているが、センサ体として、フォトインタラプタ
等の光センサや、静電容量型センサを使用しても良い。
固定したホルダ(100)の左右両側板(図示せず)に
回動可能に支持された枢支軸(101)には、前記回動
式分草体(10a)における正面視略三角形状の分草体
(102)を上下回動可能に支持するための連動アーム
(103)の基部の被嵌筒部(図示せず)をキーを介し
て一体的に回転するように連結し、前記一方の側板(図
示せず)の外側において、枢支軸(101)に固定した
縦方向の回動アーム(105)には、前記摺動ロッド
(94)の前端と対峙するように当接板(105a)が
設けられている。
ションセンサ(22)は、コンバイン(1)と刈取前処
理装置(4)との相体高さを検出するものであり、本実
施例では、図3及び図4に示すように、前記軸受ブラケ
ット(16)に固定した回動ポテンショメータ式の昇降
ポジションセンサ(22)の感知回動アーム(23)
を、水平筒(15)の外面に固着したセンサ軸(24)
に当接させ、水平筒(15)の回動角度θを検出するこ
とにより、昇降筒フレーム(14)の回転角度、ひいて
はコンバイン(1)に対する刈取前処理装置(4)の昇
降装置(対機体昇降位置)を検出できるようになってい
る。後述する刈高さ設定器(73)による設定値は、前
記昇降ポジションセンサ(22)の検出値における所定
値に対応するようになっている。
を実行するための制御装置(70)の機能ブロック図を
示し、該制御装置(70)は、マイクロコンピュータ等
の電子式制御装置であり、図示しないが各種演算処理や
制御を実行するための中央処理装置(CPU)や、制御
プログラムを記憶させた読み出し専用メモリ(RO
M)、各種の検出値、データ等を一時的に記憶させる随
時読み書き可能メモリ(RAM)、制御装置の電源をO
FFとしても記憶データを保持するための不揮発性メモ
リ、タイマ機能としてのクロック、インターフェイス、
バスなどを備える。
0a)には制御装置(70)からの指令により発信駆動
回路(71)を介して適宜時間間隔T1にて超音波を発
信し、被検出物等にて反射された反射波は受信器(20
b)で受信し、その検出信号は受信増幅回路(72)を
介して制御装置(70)に入力する。前記昇降ポジショ
ンセンサ(22)の検出信号もA/D変換器を介して前
記時間間隔T1ごとに制御装置(70)に入力する。
サ体(98)、可変抵抗式の刈高さ設定器(73)、刈
取脱穀作業を手動モードで行うときの3位置検出型の手
動スイッチ(76)、同じ作業を自動制御モードにする
ときの自動スイッチ(75)、さらに前記手動で実行す
るとき刈取前処理装置(4)の昇降量及び/又は昇降速
度を小さい側に変更するため、オペレータが足で踏み込
んでON・OFF操作するフットスイッチ(74)の各
信号もそれぞれ制御装置(70)に入力される。
演算結果に応じて所定の昇降指令信号を第1駆動回路
(77)と第2駆動回路(78)とに出力し、第1駆動
回路(77)からの出力に応じて油圧回路(79)にお
ける油圧切換弁(80)の電磁ソレノイド(80a)、
(80b)を作動させる一方、第2駆動回路(78)か
らの出力に応じて高速応答電磁弁の一例である電磁比例
減圧弁(50)の電磁ソレノイド(50a)を作動させ
て、刈取前処理装置(4)の昇降のための単動油圧シリ
ンダ(9)を作動させるのである。
油圧シリンダ(9)の作動制御は次のように実行する。
すなわち、電磁式の油圧切換弁(80)を切換えて油圧
シリンダ(9)を伸長させる場合(刈取前処理装置
(4)を上昇駆動する場合)には、電磁ソレノイド(8
0a)をパルス幅変調制御(PWM)にて作動させる
と、電磁比例減圧弁(50)によって適宜油圧に調整さ
れたパイロット圧が可変絞り弁(58)に作用し、該可
変絞り弁(58)の絞り度合いが任意に変化し、戻油管
(57)からの油タンク(60)にドレンされる。その
場合、可変絞り弁(58)の絞り度合いに応じて油圧シ
リンダ(9)の作動速度が調節される。
合(刈取前処理装置(4)を下降駆動する場合)には、
油圧切換弁(80)を中立にし、電磁比例減圧弁(5
0)を前記と同様にパルス幅変調制御(PWM)方式に
て作動させ、そのパイロット圧の調節にて可変絞り弁
(58)の絞り開度を調節し、これにより油圧シリンダ
(9)の作動速度を調節する。
モードに設定するための自動スイッチ(75)をONさ
せている場合には、非接触式センサとしての超音波セン
サ(20)の検出値が制御装置(70)に入力され、刈
高さ設定器(73)にて、予め設定された刈高さ設定値
と比較演算され、超音波センサ(20)の検出値のほう
が高い場合には、前記油圧切換弁(80)及び電磁比例
減圧弁(50)を介して刈取前処理装置(4)を下降動
し、超音波センサ(20)の検出値のほうが低い場合に
は、刈取前処理装置(4)を上昇駆動し、いずれも設定
高さとなるように、自動調節される。これらの場合、刈
高さ設定値と超音波センサ(20)の検出値との偏差が
大きいときには、連続駆動信号により油圧シリンダ
(9)を速く駆動させ、刈取前処理装置(4)の昇降速
度を大きくし、前記偏差が小さくなれば、パルス幅変調
制御(PWM)方式にて油圧シリンダ(9)の駆動を小
さくし、刈取前処理装置(4)の昇降速度を遅くして刈
高さの微調整を可能としている。
たり、肥料や薬剤の散布、溝切り作業等で圃場面に凹凸
できる。また、非接触式刈高さセンサとしての超音波セ
ンサ(20)は分草体(10)より後方に配置され、且
つ検出結果にバラツキが発生しやすいため、刈高さ制御
遅れが発生したり、部分的凹凸部分を超音波センサ(2
0)が検出できないから、分草体(10)の下端を圃場
面に極めて接近させていると、当該分草体(10)の先
端が圃場面の凸部に突っ込む恐れがあった。そこで、前
記超音波センサ(20)による刈高さ制御の実行に際し
て、接地式刈高さセンサ(90)としての橇体(10
7)付きの回動式分草体(10a)の昇降をセンサ体
(98)のON・OFF信号にて検出し、その検出信号
による圃場面との接地を感知したときには、この感知を
優先させて刈取前処理装置(4)を上昇駆動するように
制御するものである。
ド(94)を介して回動アーム(105)の当接板(1
05a)を押すことにより、連動アーム(103)の先
端側は下向きに押圧され、所定の前傾姿勢となり、その
先端側に取付く回動式分草体(10a)の下端における
橇体(107)は圃場面(106)に接近した状態に保
持されている。そして、圃場面(106)にある凸部に
て前記橇体(107)が押し上げられると、枢支軸(1
01)を中心として連動アーム(103)はその前端側
が上向き回動し、一体的に回動する回動アーム(10
5)の当接板(105a)にて摺動ロッド(94)を付
勢バネ(96)の力に抗して後退させ、その後端にてセ
ンサ体(98)のスイッチをONにする。これにより、
油圧シリンダ(9)を伸長させて刈取前処理装置(4)
における分草体(10)の下端が圃場面(106)の凸
部に突っ込んで土を脱穀装置(3)に持ち込むのを完全
に防止することができる。
場合、分草体(10)の下端を圃場面(106)に極め
て接近させた状態に保持する必要があり、この場合に前
記橇体(107)の押し上げにより刈取前処理装置
(4)が上昇する制御を実行すると、倒伏穀稈の刈り残
しが発生するので、図8に示すように、運転室(11)
に設けた操作レバー(110)を手前に引張り、案内溝
(111)の後部側の係止部(図示せず)に係止するこ
とにより、操作ワイヤ(109)及び補助アーム(10
8)を介して連動アーム(103)及び回動式分草体
(10a)付きの橇体(107)を圃場面(106)か
ら大きく離れた上昇位置に保持させる。操作レバー(1
10)を後側の係止部に係止させたときの方が連動アー
ム(103)の上向き回動位置が高くなる。これらの場
合、運転部に設けた図示しないスイッチ(前記操作レバ
ー(110)の後向き回動に連動するスイッチであって
も良い。)により前記センサ体(98)からの信号を制
御装置(70)に入力しないようにOFFとし、これに
より、センサ体(98)のONを作動を実行しないか
ら、分草体(10)の圃場面(106)に接近させた倒
伏穀稈の刈取り作業を確実に行えるのである。
制御装置の実施例1を説明する。穀稈刈取作業におい
て、コンバインの制御装置を自動モードに設定するため
の刈高さ自動スイッチ(75)がONの場合に、圃場面
に凹凸がなく平坦で、しかも水たまりのない圃場におい
て、刈高さセンサである超音波センサ(20)が正常に
検出動作を行っている状態では、前記刈高さセンサ(2
0)のセンサデータに基づいて刈取前処理装置(4)の
昇降駆動を制御する。この制御に際して刈高さセンサ
(20)の検出値が制御装置(70)に入力され、刈高
さ設定器(73)にて予め設定された刈高さ設定値と比
較演算され、刈高さセンサ(20)の検出値が高い場合
には、油圧切換弁(80)及び電磁比例減圧弁(50)
を介して刈取前処理装置(4)を下降駆動し、刈高さセ
ンサ(20)の検出値が低い場合には刈取前処理装置
(4)を上昇駆動し、何れも設定高さとなるように、自
動調節される。
り、肥料等の散布、溝切り作業等で圃場面に凹凸がで
き、或いは刈高さセンサ(20)が分草体(10)より
後方に配置されているため検出結果にバラツキが発生し
やすく、刈高さ制御遅れが生じたり、部分的凹凸部で超
音波を検出できない場合があるので、このような場合に
は刈高さセンサ(20)の不作動を判別して、刈高さ自
動スイッチ(75)をOFFにする。次いで前記刈高さ
センサ(20)に代えて昇降筒フレーム(14)に設ら
れた、コンバイン(1)と刈取前処理装置(4)との相
対高さを検出する刈取り位置センサとしての回動ポテン
ショメータ式昇降ポジションセンサ(22)により水平
筒(15)の回動角度を検出して、刈取前処理装置
(4)の上昇駆動制御を行うことができる。
ートに基づいて説明する。スタートに続き、刈高さ自動
スイッチ(75)がONかOFFかを判別する(S
1)。刈高さ自動スイッチ(75)がONの場合(S
1:ON)には、前記刈高さセンサ(20)のセンサデ
ータに基づき刈取前処理装置(4)の昇降駆動制御を実
行する(S2)。また、刈高さ自動スイッチ(75)が
OFFの場合(S1:ON)には、刈取り位置センサ
(22)による昇降駆動制御を実行する(S3)。以上
のように、従来は刈高さセンサ(20)の検出データの
みに基づいて刈取前処理装置(4)の駆動装置を制御し
ていたが、刈高さセンサ(20)の検出に不都合が生じ
た場合には、その不作動を判別して、刈取り位置センサ
(22)の検出信号に基づいて刈取前処理装置(4)の
昇降駆動制御が可能になり、刈取りオートクラッチ、オ
ートリフト及びオートセット機能が安定して使うことが
できる。
さ制御装置の実施例2を説明する。前記実施例1におい
て、刈高さ制御のセンサに用いられる刈高さセンサ(2
0)及び刈取り位置センサ(22)に、さらに接地式刈
高さセンサ(90)を付加し、主変速レバー(85)の
ノブに設けられた各種スイッチ操作部と関連させた刈高
さ制御が本実施例である。すなわち、接地式刈高さセン
サ(90)は被接触式の刈高さセンサ(20)の不都合
を解消するために、橇体(107)付きの回動式分草体
(10a)の昇降をセンサ体(98)のON・OFF信
号にて検出し、その検出信号による圃場面との接地を感
知したときには、この感知を優先させて刈取前処理装置
(4)を上昇駆動するように制御するものである。
に際して、オペレータが作業クラッチが「刈取・入」の
ときに主変速レバー(85)のノブに設けられたオート
セットボタン(85d)を押すと、制御装置(70)は
前記オートセットボタン(85d)が押されたこと判別
し、次いで操作パネル上の刈高さ自動スイッチ(75)
が押されていることを判別した場合には、前記接地式刈
高さセンサ(90)の検知出力に基づいて刈取前処理装
置(4)の駆動制御が最優先で実行される。また、刈高
さ自動スイッチ(75)が押されていない場合には、オ
ートセットボタン(85d)を押すことで刈取前処理装
置(4)を上昇駆動制御が実行される。
ートに基づいて説明する。スタートに続き、主変速レバ
ー(85)に設けられたオートセット(85d)がON
かOFFかを判別(S1)して、オートセット中(S
1:YES)である場合、或いはオートセットには入っ
ていないが(S1:NO)、刈高さ自動スイッチ(7
5)がONの場合(S2)には、接地式刈高さセンサ
(90)の検知出力に基づいて刈取前処理装置(4)の
駆動装置の上昇駆動制御(接地式オートリフト)を優先
して実行(S3)する。なお、刈高さ自動スイッチ(7
5)がOFFであればリターンしてオートセットに切換
える。
(20)の検出信号による刈高さ制御であるが、該刈高
さセンサ(20)に代えて、刈取り位置センサ(22)
の検出信号に応じて刈取前処理装置(4)の駆動装置を
昇降制御することも可能である。すなわち、選択スイッ
チ(75a)を操作パネルに設け、オペレータが該選択
スイッチ(75a)を操作することにより、制御装置
(70)は、刈取り位置センサ(22)の検出信号を優
先回路に切換えて、実施例1と同様のフローチャートに
従い刈取前処理装置の上昇駆動制御を行うことができ
る。
して昇降駆動手段により昇降可能に構成し、前記刈取前
処理装置と圃場面との対地高さを検出するための刈高さ
センサ及び走行機体と刈取前処理装置との相対高さを検
出する刈取り位置センサの検出信号により前記昇降駆動
手段を昇降駆動するように構成したコンバインにおける
刈高さ制御装置において、請求項1に記載の発明によれ
ば、刈高さセンサ検出値の安定しない圃場条件において
も、刈高さセンサに代えて刈取り位置センサが作動する
ので、刈取オートクラッチ、オートリフト、及びオート
セット機能が安定してきて、刈取前処理装置が正常に作
動する。また、請求項2に記載の発明によれば、圃場条
件によっては刈取り位置センサでは低すぎることがあっ
ても、接地式刈高さセンサとしての橇体付きの回動式分
草体の昇降センサ体のON・OFF信号の検出を優先さ
せて、刈取前処理装置を上昇駆動するように制御するの
で、分草体の先端が圃場面の凸部に突っ込んで、泥土を
掻き上げて脱穀装置に持ち込むというような不都合が解
消されて、安全にオートセット機能を使用することがで
きる。
制御フローチャート
制御フローチャート
Claims (2)
- 【請求項1】 刈取前処理装置をコンバインの前部に対
して昇降駆動手段により昇降可能に構成し、前記刈取前
処理装置と圃場面との対地高さを検出するための刈高さ
センサ及びコンバインと刈取前処理装置との相対高さを
検出する刈取り位置センサの検出信号により前記昇降駆
動手段を昇降駆動するように構成したコンバインにおけ
る刈高さ制御装置において、刈高さ自動スイッチがON
の場合には、刈高さセンサデータに基づき、また刈高さ
自動スイッチがOFFの場合には、刈取り位置センサデ
ータに基づいて、刈取部設定位置まで前記刈取前処理装
置の昇降駆動制御を実行することを特徴とするコンバイ
ンにおける刈高さ制御装置。 - 【請求項2】 刈取前処理装置をコンバインの前部に対
して昇降駆動手段により昇降可能に構成し、前記刈取前
処理装置と圃場面との対地高さを検出するための刈高さ
センサ、コンバインと刈取前処理装置との相対高さを検
出する刈取り位置センサ及び分草体に設けた接地式刈高
さセンサの検出信号により前記昇降駆動手段を昇降駆動
するように構成したコンバインにおける刈高さ制御装置
において、作業クラッチが刈取・入で、主変速レバーに
設けられた刈取降下スイッチがONの場合に、接地式刈
高さセンサデータに基づき、また前記刈取降下スイッチ
が0FFの場合であっても、刈高さスイッチがONの場
合には、接地式刈高さセンサデータに基づいて前記刈取
前処理装置の昇降駆動制御を実行することを特徴とする
コンバインにおける刈高さ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9584998A JPH11289839A (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | コンバインにおける刈高さ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9584998A JPH11289839A (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | コンバインにおける刈高さ制御装置 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005361905A Division JP2006115852A (ja) | 2005-12-15 | 2005-12-15 | 刈高さ制御装置を有するコンバイン |
JP2005361906A Division JP2006115853A (ja) | 2005-12-15 | 2005-12-15 | 刈高さ制御装置を有するコンバイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11289839A true JPH11289839A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14148831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9584998A Pending JPH11289839A (ja) | 1998-04-08 | 1998-04-08 | コンバインにおける刈高さ制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11289839A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002335731A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-26 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | コンバインの刈取部昇降制御装置 |
-
1998
- 1998-04-08 JP JP9584998A patent/JPH11289839A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002335731A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-26 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | コンバインの刈取部昇降制御装置 |
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