JPH11146718A - コンバインにおける刈高さ制御装置 - Google Patents

コンバインにおける刈高さ制御装置

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JPH11146718A
JPH11146718A JP31543097A JP31543097A JPH11146718A JP H11146718 A JPH11146718 A JP H11146718A JP 31543097 A JP31543097 A JP 31543097A JP 31543097 A JP31543097 A JP 31543097A JP H11146718 A JPH11146718 A JP H11146718A
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height
cutting
sensor
cutting height
ultrasonic sensor
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Application number
JP31543097A
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English (en)
Inventor
Takashi Yamada
隆史 山田
Wataru Nakagawa
渉 中川
Teruyoshi Tonami
照喜 戸波
Taiji Mizukura
泰治 水倉
Ritsuko Kajioka
律子 梶岡
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波センサ20にて対地高さを検出して刈
取前処理装置を昇降制御する場合、超音波センサ20に
よる検出結果の不安定性を無くする。 【解決手段】 刈取前処理装置4における穀稈引起装置
の裏面側に略垂直状に立設したネジ軸に支持ブラケット
を螺合させ、制御モータの作動にて超音波センサ20を
昇降可能に構成し、刈高さ設定器にて設定した目標刈高
さ設定値が大(Hsm1 )、小(Hsm2 )のいずれの場合
も、超音波制御20の不感帯F1をずらすことなく、制
御装置にて制御モータを作動させて、超音波センサ20
と地面103との距離Hx1=Hx2を一定にするようにセ
ットする制御を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの走行
機体の前部に刈取前処理装置を昇降可能に装着し、非接
触式刈高さセンサの検出信号に応じて刈取前処理装置を
昇降制御し、圃場面(地面)からの刈取高さを自動調節
する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のコンバインにおける刈高
さ制御装置として、特開平6−300833号公報等に
は、非接触式刈高さセンサとしての超音波センサを刈取
前処理装置の所定位置に固定し、マイクロコンピュータ
型等の刈高さ制御装置に、反射式超音波センサと可変抵
抗式等の刈高さ設定器とを接続し、図9(a)に示すよ
うに、反射式超音波センサにおける発信器(送波器)か
ら発射された超音波が被検出部(地面)にて反射された
のち受信器(受波器)にて受信するまでの所要時間T1
の長さが長い程、反射式超音波センサから被検出部(地
面)までの距離Lが長い、即ち、刈高さが大きいと制御
装置が判断する一方、刈高さ設定器にて可変設定された
目標刈高さ設定値Hsmに近づくように、前記刈取前処理
装置を昇降調節して、刈取高さを自動調節する構成が開
示されている。
【0003】この場合、従来の刈高さ制御によれば、図
9(a)に示すように、例えば、刈高さ設定器にて目標
刈高さ設定値Hsm1 に設定したとき、超音波センサでの
目標所要時間Tm1に対して±ΔTの間を不感帯F1と
し、検出時間Tx >Tm1+ΔTの場合には、刈取前処理
装置を下降させ、逆に検出時間Tx <Tm1−ΔTの場合
には、刈取前処理装置を上昇させる。そして、検出時間
Tx ≦|Tm1±ΔT|の(不感帯F1)状態では、刈高
さが目標刈高さ設定値Hsm1 であるとして刈取前処理装
置を昇降させない制御を実行する。
【0004】さらに、オペレータが刈高さ設定器にて目
標刈高さ設定値Hsm2 に変更したときには、超音波セン
サでの目標所要時間Tm2に対して±ΔTの間を不感帯F
2とするように不感帯の位置を変更し、検出時間Tx >
Tm2+ΔTの場合には、刈取前処理装置を下降させ、逆
に検出時間Tx <Tm2−ΔTの場合には、刈取前処理装
置を上昇させる。そして、検出時間Tx ≦|Tm2±ΔT
|の状態(不感帯F2)では、刈高さが目標刈高さ設定
値Hsm2 であるとして刈取前処理装置を昇降させない制
御を実行する。
【0005】このように、刈取前処理装置に対する超音
波センサの設置高さを固定状態とし、刈高さ設定器にて
目標刈高さ設定値を変更すると、不感帯(非作動領域)
の位置をずらせることにより、刈取前処理装置が昇降
し、または高さ保持する制御を実行するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、反射式超音
波センサから地面迄の高さ(距離)が大きいと、音波の
伝搬媒質(空気)により、発射された超音波のエネルギ
ーが(吸収される)減衰する比率が高くなり、受信器で
検出される検出信号のエネルギーが低くなり易い。特
に、コンバインによる刈取脱穀作業に使用するとき、圃
場面にある藁屑等や圃場の土面の凹凸等により、前記発
射された超音波が乱反射され易いから、受信器で検出さ
れる検出信号のエネルギーが低くなり易く、従って、超
音波センサから地面までの高さ(刈高さに比例する距
離)が大きすぎるときには、検出信号値(通常電圧値)
が小さくなって、検出結果に不安定性が増大する。
【0007】従って、従来のように、刈取前処理装置に
対する超音波センサの設置高さを固定にしたまま、刈高
さ設定器により、目標刈高さ設定値を大きくしたときに
は、超音波センサから地面迄の高さが大きくなり過ぎ
て、前記検出信号が不安定になり易いという問題があっ
た。そこで、本発明は、前記問題を解決すべく、非接触
式センサ装置による検出結果の安定性を向上させたコン
バインにおける刈高さ制御装置を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明のコンバインにおける刈高さ
制御装置は、刈取前処理装置を走行機体の前部に対して
昇降駆動手段により昇降可能に構成し、前記刈取前処理
装置の対地高さを検知する非接触式刈高さセンサの検出
信号により、前記昇降駆動手段を作動するように構成し
たコンバインにおける刈高さ制御装置において、前記非
接触式刈高さセンサの配置高さを前記刈取前処理装置に
対して昇降調節するためのセンサ昇降手段を備え、刈高
さ設定器による目標刈高さ設定値の変更に応じて前記セ
ンサ昇降手段を作動させて前記非接触式刈高さセンサの
対地高さを略一定となるように昇降制御する制御手段を
備えたものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のコンバインにおける刈高さ制御装置において、
前記制御手段は、前記非接触式刈高さセンサの検出信号
を、非作動高さ領域とそれを挟んでその両側の作動高さ
領域とに峻別すると共に、刈高さ設定器による目標刈高
さ設定値により、前記非作動高さ領域の位置を変更する
ことなく非接触式刈高さセンサの対地高さを略一定とな
るように刈取前処理装置を昇降制御するように構成され
ているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明を具体化した実施形態
について説明すると、図1は走行クローラ2aが備えら
れた左右一対の走行装置2を有するコンバインの走行機
体1の側面図であり、図2は走行機体の正面図、図3は
走行機体1の平面図、図4は刈取前処理装置と走行機体
との対機体昇降位置を検出するための昇降ポジションセ
ンサの側面図、図5は昇降ポジションセンサの正面図、
図6は動力伝達のスケルトン図、図6は油圧回路と制御
装置の機能ブロック図、図8は超音波センサの昇降手段
の側面図、図9(b)は本発明の刈高さ制御の作用説明
図である。
【0011】図1〜図3に示すように、走行機体1の進
行方向に向かって左側には従来から公知の構成の脱穀装
置3を搭載し、走行機体1の前部には単動式の油圧シリ
ンダ9により昇降動可能な刈取前処理装置4を配置す
る。刈取前処理装置4の下部フレームの下部側にはバリ
カン式の刈刃装置5を、前方には6条分の穀稈引起装置
6が配置され、穀稈引起装置6と脱穀装置3における扱
胴に穀稈を供給するためのフイードチェン7の前端との
間には穀稈搬送装置8が配置され、穀稈引起装置6の下
部前方には6条分の分草体10が突出している。走行機
体1の右側前部に運転室11が配置され、その後側に穀
粒タンク12が配置されている。前記穀稈搬送装置8で
は、穀稈引起装置6にて引き起こされた穀稈の株元部を
挟持しながら搬送してフィードチェン7の前端部に株元
部を受け継がせる。
【0012】図4及び図5に示すように、刈取前処理装
置4に先端を装着した前方下向き傾斜状の昇降筒フレー
ム14の基端を水平筒15に固着し、該水平筒15を走
行機体1の前部に設けた複数の軸受ブラケット16(一
方を図示省略)に回動自在に軸支し、走行機体1上のエ
ンジン35からの動力を前記水平筒15及び昇降筒フレ
ーム14の各々の内径部に配置した伝動軸17と19、
傘歯車対18等を介して刈取前処理装置4の各部に動力
伝達される。そして、昇降筒フレーム14の中途部と走
行機体1との間に装架した昇降油圧シリンダ9(図1参
照)にて刈取前処理装置8を昇降駆動させるものであ
る。
【0013】コンバインの動力伝達系を示すスケルトン
図(図6)に示すように、エンジン35からの出力の一
方は、クラッチ36を介して穀粒タンク12内の底コン
ベヤ37及び縦コンベヤ38に動力伝達し、次いで排出
オーガ28内のスクリューコンベヤ(図示せず)に伝達
される。エンジン35からの他の出力は、動力分岐用ミ
ッション39を介して扱胴駆動軸40、選別駆動軸4
1、走行用の油圧ポンプ油圧モータ式(HST式)走行
駆動部42への駆動軸43及び刈取前処理装置4への定
速回転駆動軸44に動力伝達される。そして、エンジン
35からの他の出力は、動力分岐用ミッション39内の
脱穀クラッチ48aを介して動力伝達のON・OFFを
実行し、扱胴駆動軸40または選別駆動軸41を介して
扱胴13及び処理胴29、一番受樋のスクリューコンベ
ヤ26a、唐箕フアン、二番受け樋のスクリューコンベ
ヤ26b及び二番還元コンベヤ25、排藁チェン31、
吸引フアン30及び排藁カッタ33に伝達される。
【0014】他方、前記(HST式)走行駆動部42よ
り出力する刈取同調駆動軸45から、(走行駆動部の正
回転時のみ伝達可能な)ワンウエイクラッチ45a及び
同調クラッチ46を介して刈取軸47に動力伝達させ、
フイードチェン7に直接伝達する。また、刈取軸47に
設けた刈取クラッチ49を介して刈取前処理装置4への
動力伝達をON・OFFするように構成されている。脱
穀クラッチ48a,同調クラッチ46,流込みクラッチ
48,刈取クラッチ49をそれぞれON・OFF操作す
るには、それぞれのクラッチに対応する電磁ソレノイド
等のクラッチアクチュエータをON・OFF動作するよ
うに構成されている。なお、同調クラッチ46はベルト
のテンションを緊張・緩和することにより動力継断する
テンションクラッチであっても良い。従って、後述する
ように、車速同調制御を禁止(中止)する場合等で、動
力分岐用ミッション39の定速回転駆動軸44を介して
刈取軸47に動力伝達し、HST式走行駆動部42より
出力する刈取同調駆動軸45の回転数が前記定速回転駆
動軸44からの回転数より低い場合や、刈取同調駆動軸
45がコンバインの後退方向に回転する場合には、ワン
ウエイクラッチ45aが空回りする。
【0015】なお、前記HST式(2油圧モータ2油圧
ポンプによる無段階変速機構内に機械的変速機構を組み
込んだもの)走行駆動部42の各油圧ポンプ等の斜板を
調節して車速を無段階変速するための主変速レバー85
は、図8に示すように、前記運転室11内の座席11a
の側方操作部にて前後回動し、ほぼ垂直姿勢の中立位置
(停止位置)に対して前に倒すと前進位置であり、垂直
に対する傾斜角度が大きいほど車速が速くなる。後方に
傾斜させると後退となり、その傾斜角度が大きいほど車
速が速くなる。
【0016】同じく座席11aの側方操作部に配置した
副変速レバー86は、HST式走行駆動部42内に設け
た機械的変速機構(図示せず)を操作する伝動モータ等
のアクチュエータを制御するためのものであり、副変速
レバー86を路上走行モード、標準作業モード、低速作
業モードの各位置に切換えると、コンバインに搭載した
マイクロコンピュータ式の制御装置(コントローラユニ
ット)70の指令により、前記各作業モード時に適応す
る走行駆動部42の出力(馬力)及び回転数を所定のレ
ンジに設定保持することができる。
【0017】なお、走行機体1を前進走行させながら通
常の刈取脱穀作業を実行するとき(低速作業モード時及
び標準作業モード時)には、動力分岐用ミッション39
における流込みクラッチ48をOFF(動力遮断)し、
脱穀クラッチ48a,同調クラッチ46及び刈取クラッ
チ49はON(動力接続)の状態にし、燃料噴射量セン
サ及び車速センサの検出値を監視しながら、走行駆動部
42の出力に同調させた回転数の刈取同調駆動軸45を
介して刈取軸47を駆動させて刈取前処理装置4及びフ
イードチェン7を同調駆動する一方、扱胴駆動軸40及
び選別駆動軸41を駆動させて、扱胴11、処理胴2
9、送風フアン20、唐箕フアン19、揺動選別機構1
5等を駆動させるのである。
【0018】また、圃場内での刈取脱穀作業途中におい
て走行機体を方向転換等を実行するに際して、走行機体
1を停止または後退させるとき、刈取前処理装置4とフ
イードチェン7との駆動を停止する時には、同調クラッ
チ46及び流込みクラッチ48をOFFにする。フイー
ドチェン7のみ駆動するには、刈取クラッチ49をOF
Fにする。この場合、刈取前処理装置4への動力伝達は
なく、動力分岐用ミッション39から刈取軸47を介し
てフイードチェン7にのみ動力伝達される。
【0019】昇降ポジションセンサ22は、走行機体1
と刈取前処理装置4との相対高さを検出するためのもの
であり、本実施例では、図3及び図4に示すように、前
記軸受ブラケット16に固定した回動ポテンショメータ
式の昇降ポジションセンサ22の感知回動アーム23
を、水平筒15の外面に固着したセンサ軸24に当接さ
せ、水平筒15の回動角度θを検出することにより、昇
降筒フレーム14の回動角度、ひいては走行機体1に対
する刈取前処理装置4の昇降位置(対機体昇降位置)を
検出できる構成である。
【0020】刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを
検出して刈高さを検出するための非接触式の刈高さセン
サとしての反射式の超音波センサ20は、本実施形態で
は、前記刈取前処理装置4における下部の前端に突出さ
せて配置した複数の分草体10のうち前進方向に向かっ
て最右端に配置された分草体10の裏面に位置する前記
穀稈引き起こし装置6の裏面側に設けた上下のブラケッ
ト100,101間に設けたセンサ昇降手段102を介
して昇降調節可能に装着されている。即ち、前記下部ブ
ラケット101が地面103と略平行状となる刈取前処
理装置4の最下降姿勢において、ネジ軸104がほぼ垂
直となるように上下ブラケット100,101間にて回
動のみ可能に立設し、該ネジ軸104の上端には、正逆
回転可能なステップモータ等の制御モータ105が取り
つけられている。また、ネジ軸104に螺合したナット
から突出する支持ブラケット107には、前記ネジ軸1
04と平行な案内軸106に対する上下移動距離を検知
するためのリニア距離センサ108を設ける。そして前
記支持ブラケット107には、図8に示すように、超音
波センサ20における発信器20aの発信部(ホーン
部)と受信器20bの受信部(ホーン部)との各軸線が
地面103に対してほぼ垂直となるように配置する。な
お、刈取前処理装置4の昇降に応じて前記ネジ軸104
は地面103に対して垂直線から傾斜するので、この傾
斜に拘らず、前記ホーン部の軸線が常時地面103に対
して垂直となるように、傾斜センサ及び姿勢制御モータ
(共に図示せず)を超音波センサ20と支持ブラケット
107との間に介挿しても良い。
【0021】図7は、刈高さ制御やオートクラッチ制御
を実行するための制御装置70の機能ブロック図を示
し、該制御装置70は、マイクロコンピュータ等の電子
式制御装置であり、図示しないが各種演算処理や制御を
実行するための中央処理装置(CPU)や、制御プログ
ラムを記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)、各種
の検出値、データ等を一時的に記憶させる随時読み書き
可能メモリ(RAM)、制御装置の電源をOFFとして
も記憶データを保持するための不揮発性メモリ(フラッ
シュメモリ)、タイマ機能としてのクロック、インター
フェイス、バスなどを備える。
【0022】超音波センサ20における発信器20aに
は制御装置70からの指令により発信駆動回路71を介
して適宜時間間隔T1にて超音波を発信し、被検出物等
にて反射された反射波は受信器20bで受信し、その検
出信号は受信増幅回路72を介して制御装置70に入力
する。前記昇降ポジションセンサ22の検出信号もA/
D変換器を介して前記時間間隔T1ごとに制御装置70
に入力する。
【0023】また、可変抵抗式(ボリューム式)の刈高
さ設定器73、刈取脱穀作業を手動モードで行うときの
3位置検出型の手動スイッチ76、同じ作業を自動制御
モードにするときの自動スイッチ75、さらに前記手動
で実行するとき刈取前処理装置4の昇降量及び又は昇降
速度を小さい側に変更するため、オペレータが足で踏み
込んでON・OFF操作するフットスイッチ74の各信
号もそれぞれ制御装置70に入力される。前記超音波セ
ンサ20の刈高さ検出値は数値として表示できるように
制御装置70からの出力にて作動する液晶パネル等の表
示部を運転室11内の座席に座るオペレータから見える
操作パネル部に設置されている。
【0024】また、前記制御装置70では、所定の演算
結果に応じて所定の昇降指令信号を第1駆動回路77と
第2駆動回路78とに出力し、第1駆動回路77からの
出力に応じて油圧回路79における油圧切換弁80の電
磁ソレノイド80a,80bを作動させる一方、第2駆
動回路78からの出力に応じて高速応答電磁弁の一例で
ある電磁比例減圧弁50の電磁ソレノイド50aを作動
させて、刈取前処理装置4の昇降のための単動油圧シリ
ンダ9を作動させるのである。
【0025】図7に示す油圧回路79では、前記単動式
の昇降油圧シリンダ9及び左右の走行装置3と走行機体
1との左右相対車高を制御するための左右一対のローリ
ング制御用油圧シリンダ(図示せず)に対する油圧制御
弁51等にも圧油を供給する。この場合、図7に示すよ
うに、油圧回路79の油圧ポンプ52から油圧切換弁4
9への給油路53中に、リリーフ弁54を介挿する。4
ポート3位置切換電磁式の油圧切換弁80の出力ポート
から単動油圧シリンダ9への油圧管途中には、逆止弁5
5、及びスローリターンチェック弁56を接続する。な
お、油圧切換弁80の他の出力ポートからは他の油圧制
御弁51に同時に給油するように構成されている。
【0026】前記油圧管の逆止弁55とスローリターン
チェック弁56との間に接続した戻油管57には、前記
単動油圧シリンダ9のピストンロッド下降用の可変絞り
弁58と緊急下降弁59とを並列接続する。この可変絞
り弁58は、2ポート2位置切換型のバルブであって、
そのパイロットポートには、前記の高速応答電磁弁の1
例としての、電磁比例減圧弁50の出力ポートを接続す
る。
【0027】次に、刈高さ制御について説明する。自動
モードに設定するための自動スイッチ75をONさせて
いる場合には、非接触式センサとしての超音波センサ2
0の検出値が制御装置70に入力され、刈高さ設定器7
3にて予め設定された目標刈高さ設定値と比較演算さ
れ、超音波センサ20の検出値のほうが高い場合には、
前記油圧切換弁80及び電磁比例減圧弁50を介して刈
取前処理装置4を下降動し、超音波センサ20の検出値
のほうが低い場合には、刈取前処理装置4を上昇駆動
し、いずれも目標設定刈高さとなるように、自動調節さ
れる。
【0028】本発明においては、図9(a)及び図9
(b)に示すように、前記刈高さ設定器73による目標
設定刈高さ値Hsmを大( Hsm1 )と小(Hsm2 )とに変
更設定しても、前記超音波センサ20の不感帯の位置(
非作動高さ領域) を変更しない。換言すると、超音波セ
ンサ20の設置高さをHx1=Hx2となるように、前記制
御モータ105を作動させるのである。
【0029】例えば、刈高さ設定器73にて目標刈高さ
設定値を小(Hsm2 )に設定した状態においては、図9
(b)の左のように、刈刃5の対地高さを低い位置とな
るように刈取前処理装置4を下降させた状態にセットす
るのであって、刈取前処理装置4に対する超音波センサ
20の設置高さをHx2、刈高さ(刈刃5の対地高さ)を
Hsn2 、刈刃5と超音波センサ20の高さの偏差Hα2
とする。この状態では、図9(a)において、不感帯領
域(非作動領域)F1では刈取前処理装置4は昇降せ
ず、これより距離大きい側(時間長い側)に外れると、
刈高さが目標刈高さ設定値より高いと判断して刈取前処
理装置4を下降させ、逆に不感帯領域(非作動領域)F
1より距離短い側(時間短い側)に外れると、刈高さが
目標刈高さ設定値より低いと判断して刈取前処理装置4
を上昇させる制御を実行する。
【0030】そして、オペレータが刈高さ設定器73に
て目標刈高さ設定値を大( Hsm1 )に設定変更した場
合、図9(b)の左のように、刈刃5の対地高さを高い
位置となるように刈取前処理装置4を上昇させた状態に
セットするのであって、刈取前処理装置4に対する超音
波センサ20の配置高さ位置を低くし、且つ、超音波セ
ンサ20の対地高さをHx1=Hx2となるように制御モー
タ105を作動させる。このときの刈高さ(刈刃5の対
地高さ)をHsn1 、刈刃5と超音波センサ20の高さの
偏差値Hα1 とすると、Hsn1 +Hα1 =Hx1=Hx2=
Hsn2 +Hα2 となる。
【0031】例えば、図9(a)の左側の図は、目標設
定刈高さ値Hsmが基準値Hxoより小さい場合である。こ
の場合には図9(b)の左側、つまり図8の実線状態の
位置(高い位置)に超音波センサ20を設置する。ここ
で、刈高さ(刈刃5の対地高さ)をHsn1 、超音波セン
サ20の対地高さをHx1、刈刃5と超音波センサ20の
高さの偏差値Hα1 とすると、Hsn1 =Hx1−Hα1 と
なる。このとき、Hsn1 とHsn2 とを比較して理解でき
るよう、超音波センサ20を下降した変更量Hd =Hsn
2 −Hsn1 となる。
【0032】なお、前記前記不感帯(非作動領域)F1
を同じとして、目標設定刈高さ値Hsmの変更量と、超音
波センサ20の対地高さを一定とするような刈取前処理
装置4の昇降量との関係は予め制御装置70におけるR
OMや不揮発性メモリに、マップもしくは関数として記
憶させておけば良い。前記可変抵抗式(ボリューム式)
の刈高さ設定器73における摘みの回りに、目標設定刈
高さ値Hsmの目盛りが付されており、この目盛りはVR
値(抵抗値)と比例するように設定されている。また、
図9(b)に示すように、超音波センサ20の設置高さ
と刈刃5の設置高さとは一般に異なるので、超音波セン
サ20の検出値から所定の換算により、刈高さ検出値を
求めるようにしている。
【0033】そして、刈取前処理装置4の昇降用の油圧
シリンダ9の作動制御は次のように実行する。即ち、電
磁式の油圧切換弁80を切り換えて油圧シリンダ9を伸
長させる場合(刈取前処理装置4を上昇駆動する場合)
には、電磁ソレノイド80aをパルス幅変調制御(PW
M)にて作動させると、電磁比例減圧弁50によって適
宜油圧に調整されたパイロット圧が可変絞り弁58に作
用し、可変絞り弁58の絞り度合いが任意に変化し、戻
油管57から油タンク60にドレンされる。その場合、
可変絞り弁58の絞り度合いに応じて油圧シリンダ9の
作動速度が調節される。
【0034】また、油圧シリンダ9を縮小させる場合
(刈取前処理装置4を下降駆動する場合)には、油圧切
換弁80を中立にし、電磁比例減圧弁50を前記と同様
にパルス幅変調制御(PWM)方式にて作動させ、その
パイロット圧の調節にて可変絞り弁58の絞り開度を調
節し、これにより油圧シリンダ9の作動速度を調節す
る。これらの場合、目標刈高さ設定値と超音波センサ2
0の検出値との偏差が大きいときには、連続駆動信号に
より油圧シリンダ9を速く駆動させ、刈取前処理装置4
の昇降速度を大きくし、前記偏差が小さくなれば、パル
ス幅変調制御(PWM)方式にて油圧シリンダ9の駆動
速度を小さくし、刈取前処理装置4の昇降速度を遅くし
て刈高さの微調整を可能としている。
【0035】いずれにしても、上記のように、目標刈高
さ設定値Hsmを大きくすると、超音波センサ20の対地
設置高さが大きくなりすぎて、検出信号(反射波の受信
信号)が不安定になるので、超音波センサ20の設置高
さを低い位置に変更調節し、超音波センサ20による検
出結果を安定して、確実な刈高さ制御を実行することが
できるのである。
【0036】図10(a)及び図10(b)は、刈取前
処理装置4を昇降させた場合に、超音波センサ20の向
きが地面103とほぼ垂直になるように姿勢制御する姿
勢補正手段と、前記センサ昇降手段とを一体化した1実
施例を示し、刈取前処理装置4に基端を昇降用モータ1
14を介して上下回動可能に枢着された支持アーム11
0には、姿勢制御用の駆動モータ111を介して超音波
センサ20を装着すると共に、傾斜角度センサ112及
びコントローラ113を搭載する。
【0037】目標設定刈高さ値Hsmを低く設定するとき
には、図10(a)に示すように、支持アーム110を
水平または超音波センサ20の設置位置を高くするよう
に昇降駆動モータ114を作動させると共に、傾斜角度
センサ112の検出結果から姿勢制御用の駆動モータ1
11を作動させて超音波センサ20の向きを地面103
とほぼ垂直となるように保持する。
【0038】目標設定刈高さ値Hsmを高く設定するとき
には、図10(b)に示すように、支持アーム110の
自由端側を下げるように昇降駆動モータ114を作動さ
せると共に、傾斜角度センサ112の検出結果から姿勢
制御用の駆動モータ111を作動させて超音波センサ2
0の向きを地面103とほぼ垂直となるように保持すれ
ば良い。
【0039】なお、昇降用モータ114にロータリエン
コーダを装着することにより、支持アーム110に装着
された超音波センサ20の昇降変動量を検出する制御を
実行しても良いのである。前記各実施例では、非接触式
刈高さセンサの例として超音波センサについて説明した
が、赤外線を地面に向けて照射し、その反射量を検出す
ることにより、刈高さを計測する赤外線センサであって
も本発明と同じ問題を解決し、所定の同じ効果を奏する
ことができる。
【0040】
【発明の効果】以上に詳述したように、請求項1に記載
の発明のコンバインにおける刈高さ制御装置は、刈取前
処理装置を走行機体の前部に対して昇降駆動手段により
昇降可能に構成し、前記刈取前処理装置の対地高さを検
知する非接触式刈高さセンサの検出信号により、前記昇
降駆動手段を作動するように構成したコンバインにおけ
る刈高さ制御装置において、前記非接触式刈高さセンサ
の配置高さを前記刈取前処理装置に対して昇降調節する
ためのセンサ昇降手段を備え、刈高さ設定器による目標
刈高さ設定値の変更に応じて前記センサ昇降手段を作動
させて前記非接触式刈高さセンサの対地高さを略一定と
なるように昇降制御する制御手段を備えたものである。
【0041】非接触式刈高さセンサの配置高さが高くな
ると、反射波の乱れが大きくなって、検出結果が不安定
になるので、刈高さ設定器による目標刈高さ設定値を変
更した場合には、刈取前処理装置引いては刈刃の対地高
さを変更しても、センサ昇降手段を作動させて非接触式
刈高さセンサの配置高さを略一定にして、前記不安定性
を解消させるのである。
【0042】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のコンバインにおける刈高さ制御装置において、
前記制御手段は、前記非接触式刈高さセンサの検出信号
を、非作動高さ領域とそれを挟んでその両側の作動高さ
領域とに峻別すると共に、刈高さ設定器による目標刈高
さ設定値により、前記非作動高さ領域の位置を変更する
ことなく非接触式刈高さセンサの対地高さを略一定とな
るように昇降制御するように構成されているものであ
る。
【0043】この構成によれば、制御手段により、非接
地式刈高さセンサ検出信号を、刈取前処理装置を昇降さ
せない非作動高さ領域と、昇降させる作動高さ領域とに
峻別する一方、目標刈高さ設定値を変更しても、前記非
作動高さ領域をずらさず、非接触式刈高さセンサの対地
高さを略一定となるように刈取前処理装置を昇降制御す
ることで、非接触式刈高さセンサの検出の不安定性を確
実に防止でき、常時正確な刈高さを検出することができ
るという効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面視である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】コンバインの正面図である。
【図4】ポジションセンサの取付け位置を示す側面図で
ある。
【図5】ポジションセンサの取付け位置を示す平面図で
ある。
【図6】動力伝達系統のスケルトン図である。
【図7】油圧回路及び制御手段の機能ブロック図であ
る。
【図8】超音波センサの昇降調節手段を示す側面図であ
る。
【図9】(a)は目標刈高さ設定値と不感帯との関係を
示す説明図、(b)は本発明の目標刈高さ設定値の相違
に拘らず超音波センサの設置高さを一定に制御する状態
を示す説明図である。
【図10】(a)は超音波センサの配置高さを高くした
場合の姿勢制御の状態を示す説明図、(b)は超音波セ
ンサの配置高さを低くした場合の姿勢制御の状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 走行機体 4 刈取前処理装置 5 刈刃 6 穀稈引起装置 20 超音波センサ 70 制御装置 73 刈高さ設定器 102 センサ昇降手段 104 ネジ軸 105 制御モータ 106 案内軸 107 支持ブラケット 108 リニアセンサ
フロントページの続き (72)発明者 水倉 泰治 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内 (72)発明者 梶岡 律子 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刈取前処理装置を走行機体の前部に対し
    て昇降駆動手段により昇降可能に構成し、前記刈取前処
    理装置の対地高さを検知する非接触式刈高さセンサの検
    出信号により、前記昇降駆動手段を作動するように構成
    したコンバインにおける刈高さ制御装置において、 前記非接触式刈高さセンサの配置高さを前記刈取前処理
    装置に対して昇降調節するためのセンサ昇降手段を備
    え、刈高さ設定器による目標刈高さ設定値の変更に応じ
    て前記センサ昇降手段を作動させて前記非接触式刈高さ
    センサの対地高さを略一定となるように昇降制御する制
    御手段を備えたことを特徴とするコンバインにおける刈
    高さ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記非接触式刈高さセ
    ンサの検出信号を、非作動高さ領域とそれを挟んでその
    両側の作動高さ領域とに峻別すると共に、刈高さ設定器
    による目標刈高さ設定値により、前記非作動高さ領域の
    位置を変更することなく非接触式刈高さセンサの対地高
    さを略一定となるように刈取前処理装置を昇降制御する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のコンバインにおける刈高さ制御装置。
JP31543097A 1997-11-17 1997-11-17 コンバインにおける刈高さ制御装置 Pending JPH11146718A (ja)

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