JPH1042647A - コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置 - Google Patents

コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置

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JPH1042647A
JPH1042647A JP19888996A JP19888996A JPH1042647A JP H1042647 A JPH1042647 A JP H1042647A JP 19888996 A JP19888996 A JP 19888996A JP 19888996 A JP19888996 A JP 19888996A JP H1042647 A JPH1042647 A JP H1042647A
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JP
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lowering
manual switch
control
cutting
lifting
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Application number
JP19888996A
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English (en)
Inventor
Ritsuko Kajioka
律子 梶岡
Taiji Mizukura
泰治 水倉
Wataru Nakagawa
渉 中川
Teruyoshi Tonami
照喜 戸波
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手動モードにてコンバインの刈取前処理装置
を昇降操作するときの昇降速度や昇降量を、オペレータ
の選択により変更できるようにして、迅速且つ正確な作
業を実行できるようにする。 【解決手段】 運転部に設けた操作レバー76aにて3
位置検出型の手動スイッチ76を操作し、踏み込み式ペ
タルにてフットスイッチ74をON・OFFさせる。そ
して、刈取前処理装置の昇降制御装置は、手動スイッチ
76のみを上昇位置もしくは下降位置に操作するとき
(S1:yes )には刈取前処理装置を速度V1にて昇降
させるが、さらに、踏み込み式ペタルを押下してフット
スイッチ74をONさせると(S3:yes )、その間だ
け、前記速度V1より遅い微速速度V2にて刈取前処理
装置を昇降させる(S4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインに係
り、より詳しくは、刈取前処理装置を手動モードにて昇
降させて、刈取り脱穀作業を実行するようにしたコンバ
インにおける刈取前処理装置の昇降制御装置の構成に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、特開平7−2746
50号公報等において、刈取前処理装置を所定刈高さま
で下降させる刈取脱穀作業時には、自動的に刈取クラッ
チがONするが、刈取前処理装置を前記刈高さ以上に上
昇させる非作業時には自動的に刈取クラッチをOFFす
るというオートクラッチ制御を実行して、圃場での刈取
脱穀作業を迅速に実行することが提案されている。
【0003】この刈取前処理装置の昇降制御装置には、
3位置検出型の手動スイッチを接続して、この手動スイ
ッチを上昇位置側もしくは下降位置側に操作している間
だけ、予め設定された昇降速度にて刈取前処理装置が昇
降動作するという、手動モードに入るように構成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記手
動モードにおける昇降速度は予め設定されたものであ
り、その設定速度が速すぎると、僅かの時間手動スイッ
チを操作するだけで大きい量を昇降してしまい、オペレ
ータが所望する高さ位置に刈取前処理装置をセットする
ことが困難になる。他方、前記設定速度を遅くすると、
所定の高さにセットし易いものの、設定高さに昇降する
までの手動スイッチの操作時間が長く掛かり過ぎるとい
う問題があった。さらに、前記設定速度を可変抵抗器等
の設定手段にて変更可能としても、予めの設定値を変更
できるだけであって、その後一旦手動モードに入れば、
変更できないから、前述の問題を解決することができな
いのであった。
【0005】本発明は、これらの問題を解決すべくなさ
れたものであり、手動モードにおける刈取前処理装置の
昇降速度や昇降量を複数に切換できるようにして、オペ
レータの手動による刈取前処理装置の昇降操作を容易に
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記
載の発明のコンバインにおける刈取前処理装置の昇降制
御装置は、刈取前処理装置を走行機体に対して油圧シリ
ンダを介して昇降駆動するように構成し、手動スイッチ
操作にて前記刈取前処理装置を昇降駆動制御する昇降制
御装置を備えたコンバインにおいて、運転部には、3位
置検出型の手動スイッチと微調整用切換手段とを備え、
前記昇降制御装置は、微調整用切換手段の操作を検出す
るときには、前記手動スイッチのみを上昇位置もしくは
下降位置に操作するときの刈取前処理装置の昇降量また
は昇降速度のいずれか一方もしくは双方の制御量より低
減させるように制御するものである。
【0007】また、請求項2に記載の発明のコンバイン
における刈取前処理装置の昇降制御装置は、刈取前処理
装置を走行機体に対して油圧シリンダを介して昇降駆動
するように構成し、手動スイッチ操作にて前記刈取前処
理装置を昇降駆動制御する昇降制御装置を備えたコンバ
インにおいて、運転部には、3位置検出型の手動スイッ
チと昇降用の微調整用切換手段とを備え、前記昇降制御
装置は、前記手動スイッチのみを上昇位置もしくは下降
位置に操作するときの刈取前処理装置の昇降量または昇
降速度のいずれか一方もしくは双方の制御量に対して、
昇降用の微調整用切換手段のみの操作を検出するときの
前記制御量を減少させるように別モードにて制御するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明を具体化した実施形態
について説明すると、図1は走行クローラ2aが備えら
れた左右一対の走行装置2を有するコンバインの走行機
体1の側面図であり、図2は走行機体1の平面図、図3
は刈取前処理装置と走行機体との対機体昇降位置を検出
するための昇降ポジションセンサの側面図、図5は動力
伝達のスケルトン図、図6は油圧回路と制御装置の機能
ブロック図である。
【0009】走行機体1の進行方向に向かって左側には
脱穀装置3を搭載し、走行機体1の前部には単動式の油
圧シリンダ9により昇降動可能な刈取前処理装置4を配
置する。刈取前処理装置4の下部フレームの下部側には
バリカン式の刈刃装置5を、前方には6条分の穀稈引起
装置6が配置され、穀稈引起装置6と脱穀装置における
フイードチェン7前端との間には穀稈搬送装置8が配置
され、穀稈引起装置6の下部前方には分草体10が突出
している。走行機体1の右側前部に運転室11が配置さ
れ、その後側に穀粒タンク12が配置されている。
【0010】図3及び図4に示すように、刈取前処理装
置4に先端を装着した前方下向き傾斜状の昇降筒フレー
ム14の基端を水平筒15に固着し、該水平筒15を走
行機体1の前部に設けた複数の軸受ブラケット16(一
方を図示省略)に回動自在に軸支し、走行機体1上のエ
ンジン35からの動力を前記水平筒15及び昇降筒フレ
ーム14の各々の内径部に配置した伝動軸17と19、
傘歯車対18等を介して刈取前処理装置4の各部に動力
伝達される。そして、昇降筒フレーム14の中途部と走
行機体1との間に装架した昇降油圧シリンダ9にて刈取
前処理装置8を昇降駆動させるものである。
【0011】コンバインの動力伝達系を示すスケルトン
図(図5)に示すように、エンジン35からの出力の一
方は、クラッチ36を介して穀粒タンク12内の底コン
ベヤ37及び縦コンベヤ38に動力伝達し、次いで排出
オーガ28内のスクリューコンベヤ(図示せず)に伝達
される。エンジン35からの他の出力は、動力分岐用ミ
ッション39を介して扱胴駆動軸40、選別駆動軸4
1、走行用の油圧ポンプ油圧モータ式(HST式)走行
駆動部42への駆動軸43及び刈取前処理装置4への定
速回転駆動軸44に動力伝達される。そして、エンジン
35からの他の出力は、動力分岐用ミッション39内の
脱穀クラッチ48aを介して動力伝達のON・OFFを
実行し、扱胴駆動軸40または選別駆動軸41を介して
扱胴13及び処理胴29、一番受樋のスクリューコンベ
ヤ26a、唐箕フアン、二番受け樋のスクリューコンベ
ヤ26b及び二番還元コンベヤ25、排藁チェン31、
吸引フアン30及び排藁カッタ33に伝達される。
【0012】他方、前記(HST式)走行駆動部42よ
り出力する刈取同調駆動軸45から、(走行駆動部の正
回転時のみ伝達可能な)ワンウエイクラッチ45a及び
同調クラッチ46を介して刈取軸47に動力伝達させ、
フイードチェン7に直接伝達する。また、刈取軸47に
設けた刈取クラッチ49を介して刈取前処理装置4への
動力伝達をON・OFFするように構成されている。脱
穀クラッチ48a,同調クラッチ46,流込みクラッチ
48,刈取クラッチ49をそれぞれON・OFF操作す
るには、それぞれのクラッチに対応する電磁ソレノイド
等のクラッチアクチュエータをON・OFF動作するよ
うに構成されている。なお、同調クラッチ46はベルト
のテンションを緊張・緩和することにより動力継断する
テンションクラッチであっても良い。従って、後述する
ように、車速同調制御を禁止(中止)する場合等で、動
力分岐用ミッション39の定速回転駆動軸44を介して
刈取軸47に動力伝達し、HST式走行駆動部42より
出力する刈取同調駆動軸45の回転数が前記定速回転駆
動軸44からの回転数より低い場合や、刈取同調駆動軸
45がコンバインの後退方向に回転する場合には、ワン
ウエイクラッチ45aが空回りする。
【0013】なお、前記HST式(2油圧モータ2油圧
ポンプによる無段階変速機構内に機械的変速機構を組み
込んだもの)走行駆動部42の各油圧ポンプ等の斜板を
調節して車速を無段階変速するための主変速レバー85
は、図7及び図8に示すように、前記運転室11内の座
席11aの側方操作部にて前後回動し、ほぼ垂直姿勢の
中立位置(停止位置)に対して前に倒すと前進位置であ
り、垂直に対する傾斜角度が大きいほど車速が速くな
る。後方に傾斜させると後退となり、その傾斜角度が大
きいほど車速が速くなる。
【0014】同じく座席11aの側方操作部に配置した
副変速レバー86は、HST式走行駆動部42内に設け
た機械的変速機構(図示せず)を操作する伝動モータ等
のアクチュエータを制御するためのものであり、副変速
レバー86を路上走行モード、標準作業モード、低速作
業モードの各位置に切換えると、コンバインに搭載した
マイクロコンピュータ式の制御装置(コントローラユニ
ット)70の指令により、前記各作業モード時に適応す
る走行駆動部42の出力(馬力)及び回転数を所定のレ
ンジに設定保持することができる。
【0015】なお、走行機体1を前進走行させながら通
常の刈取脱穀作業を実行するとき(低速作業モード時及
び標準作業モード時)には、動力分岐用ミッション39
における流込みクラッチ48をOFF(動力遮断)し、
脱穀クラッチ48a,同調クラッチ46及び刈取クラッ
チ49はON(動力接続)の状態にし、燃料噴射量セン
サ及び車速センサの検出値を監視しながら、走行駆動部
42の出力に同調させた回転数の刈取同調駆動軸45を
介して刈取軸47を駆動させて刈取前処理装置4及びフ
イードチェン7を同調駆動する一方、扱胴駆動軸40及
び選別駆動軸41を駆動させて、扱胴11、処理胴2
9、送風フアン20、唐箕フアン19、揺動選別機構1
5等を駆動させるのである。
【0016】また、圃場内での刈取脱穀作業途中におい
て走行機体を方向転換等を実行するに際して、走行機体
1を停止または後退させるとき、刈取前処理装置4とフ
イードチェン7との駆動を停止する時には、同調クラッ
チ46及び流込みクラッチ48をOFFにする。フイー
ドチェン7のみ駆動するには、刈取クラッチ49をOF
Fにする。この場合、刈取前処理装置4への動力伝達は
なく、動力分岐用ミッション39から刈取軸47を介し
てフイードチェン7にのみ動力伝達される。
【0017】刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを
検出して刈高さを検出するための刈高さセンサとしての
超音波センサ20は、前記穀稈引き起こし装置6の裏面
側に設けたブラケット(図示せず)に配置し、図5に示
すように、超音波センサ20における発信器20aの発
信部(ホーン部)と受信器20bの受信部とを圃場面に
向けるように配置する。超音波センサ20の設置高さと
刈刃5の設置高さとが異なる場合には、超音波センサ2
0の検出値から所定の換算により、刈高さ検出値を求め
るようにしている。
【0018】昇降ポジションセンサ22は、走行機体1
と刈取前処理装置4との相対高さを検出するためのもの
であり、本実施例では、図3及び図4に示すように、前
記軸受ブラケット16に固定した回動ポテンショメータ
式の昇降ポジションセンサ22の感知回動アーム23
を、水平筒15の外面に固着したセンサ軸24に当接さ
せ、水平筒15の回動角度θを検出することにより、昇
降筒フレーム14の回動角度、ひいては走行機体1に対
する刈取前処理装置4の昇降位置(対機体昇降位置)を
検出できるようになっている。
【0019】図6は、刈高さ制御やオートクラッチ制御
を実行するための制御装置70の機能ブロック図を示
し、該制御装置70は、マイクロコンピュータ等の電子
式制御装置であり、図示しないが各種演算処理や制御を
実行するための中央処理装置(CPU)や、制御プログ
ラムを記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)、各種
の検出値、データ等を一時的に記憶させる随時読み書き
可能メモリ(RAM)、制御装置の電源をOFFとして
も記憶データを保持するための不揮発性メモリ、タイマ
機能としてのクロック、インターフェイス、バスなどを
備える。
【0020】超音波センサ20における発信器20aに
は制御装置70からの指令により発信駆動回路71を介
して適宜時間間隔T1にて超音波を発信し、被検出物等
にて反射された反射波は受信器20bで受信し、その検
出信号は受信増幅回路72を介して制御装置70に入力
する。前記昇降ポジションセンサ22の検出信号もA/
D変換器を介して前記時間間隔T1ごとに制御装置70
に入力する。
【0021】また、刈高さ設定器73、刈取脱穀作業を
手動モードで行うときの3位置検出型の手動スイッチ7
6、同じ作業を自動制御モードにするときの自動スイッ
チ75、さらに前記手動で実行するとき刈取前処理装置
4の昇降量及び又は昇降速度を小さい側に変更するた
め、オペレータが足で踏み込んでON・OFF操作する
フットスイッチ74の各信号もそれぞれ制御装置70に
入力される。手動スイッチ76の操作レバー76aは前
後傾動可能で中立位置に自動復帰するように付勢され、
操作レバー76aを前方向に傾倒している間は所定昇降
速度V1で下降継続し、後傾している間は所定昇降速度
V1で上昇継続する。
【0022】そして、手動モードにおいて、刈取前処理
装置4の昇降速度を前記所定速度V1より遅い微速速度
V2にて細かく昇降操作するための微調整用切換手段と
しては、フットスイッチ74のON・OFFのための踏
み込み式ペタル87を図7及び図8に示すように座席1
1aの左前側方下方の床板に上向きに突出している。な
お、前記流し込みクラッチ48をON・OFFするため
の流し込みペタル88は丸ハンドル89の下方の床板に
突出させて配置されている。
【0023】また、前記制御装置70では、後述する所
定の演算結果に応じて所定の昇降指令信号を第1駆動回
路77と第2駆動回路78とに出力し、第1駆動回路7
7からの出力に応じて油圧回路79における油圧切換弁
80の電磁ソレノイド80a,80bを作動させる一
方、第2駆動回路78からの出力に応じて高速応答電磁
弁の一例である電磁比例減圧弁50の電磁ソレノイド5
0aを作動させて、刈取前処理装置4の昇降のための単
動油圧シリンダ9を作動させるのである。
【0024】図5に示す油圧回路79では、前記単動式
の昇降油圧シリンダ9及び左右の走行装置3と走行機体
1との左右相対車高を制御するための左右一対のローリ
ング制御用油圧シリンダ(図示せず)に対する油圧制御
弁51等にも圧油を供給する。この場合、図5に示すよ
うに、油圧回路79の油圧ポンプ52から油圧切換弁4
9への給油路53中に、リリーフ弁54を介挿する。4
ポート3位置切換電磁式の油圧切換弁80の出力ポート
から単動油圧シリンダ9への油圧管途中には、逆止弁5
5、及びスローリターンチェック弁56を接続する。な
お、油圧切換弁80の他の出力ポートからは他の油圧制
御弁51に同時に給油するように構成されている。
【0025】前記油圧管の逆止弁55とスローリターン
チェック弁56との間に接続した戻油管57には、前記
単動油圧シリンダ9のピストンロッド下降用の可変絞り
弁58と緊急下降弁59とを並列接続する。この可変絞
り弁58は、2ポート2位置切換型のバルブであって、
そのパイロットポートには、前記の高速応答電磁弁の1
例としての、電磁比例減圧弁50の出力ポートを接続す
る。
【0026】そして、刈取前処理装置4の昇降用の油圧
シリンダ9の作動制御は次のように実行する。即ち、電
磁式の油圧切換弁80を切換て油圧シリンダ9を伸長さ
せる場合には、電磁ソレノイド80aをパルス幅変調制
御(PWM)にて作動させると、電磁比例減圧弁50に
よって適宜油圧に調整されたパイロット圧が可変絞り弁
58に作用し、可変絞り弁58の絞り度合いが任意に変
化し、戻油管57から油タンク60にドレンされる。そ
の場合、可変絞り弁58の絞り度合いに応じて油圧シリ
ンダ9の作動速度が調節される。
【0027】また、油圧シリンダ9を縮小させる場合に
は、油圧切換弁80を中立にし、電磁比例減圧弁50を
前記と同様にパルス幅変調制御(PWM)方式にて作動
させ、そのパイロット圧の調節にて可変絞り弁58の絞
り開度を調節し、これにより油圧シリンダ9の作動速度
を調節する。次に、手動モードにおける刈取前処理装置
4の昇降制御の態様について説明する。
【0028】図9は第1実施形態であって、手動刈高さ
制御のサブルーチンフローチャートにおいて、手動スイ
ッチ76が上昇位置または下降位置にあるか否かを判別
し(S1)、手動スイッチ76が上昇位置または下降位
置のいずれかに位置するときは(S1:yes )、刈取前
処理装置4を所定速度V1(例えば、電磁ソレノイドの
連続的に励磁する状態の作動速度)にて作動させるべく
前記油圧シリンダ9を上昇駆動または下降駆動する(S
2)。そして、その途中で、オペレータが踏み込みペタ
ル87を押下したか否か、換言すると、フットスイッチ
74がONされたか否かを判別する(S3)。
【0029】フットスイッチ74がONの状態のとき、
即ち、オペレータが微調整用切換手段を操作するものと
して、踏み込みペタル87を押下したときには(S3:
yes)、その押下の間だけ微速の速度V2にて刈取前処
理装置4を上昇または下降させる(上昇または下降は手
動スイッチ76の上昇位置または下降位置に対応する)
(S4)。この微速の速度V2は、前記パルス幅変調制
御(PWM)方式にて油圧シリンダ9を作動させるもの
とし、V2はV1の1/3乃至1/5程度に設定され
る。従って、オペレータの手動スイッチ76の操作にて
手動モードに入り、適宜速い速度V1で昇降させ、目標
刈取高さの手前でオペレータが踏み込みペタル87を押
下することにより、微速で刈取前処理装置4を昇降させ
るように切換操作ができるので、刈取前処理装置4を目
標高さにセットすることが至極容易になる。
【0030】他方、フットスイッチ74がOFFの状態
のとき、即ち、オペレータが微調整用切換手段を操作し
ない場合として、踏み込みペタル87を押下していない
ときには(S3:no)、前記所定速度V1の昇降駆動を
維持し、次いで、手動スイッチ76がOFF位置(中立
位置)であるか否かを判別する(S5)。手動スイッチ
76がOFFでなければ(S5:no)、処理S1の前に
戻り、処理S1〜S4を実行し続ける。手動スイッチ7
6がOFFであれば(S5:yes )、油圧シリンダ9の
昇降作動を停止させ(S6)、刈取前処理装置4の高さ
位置を保持する。
【0031】この第1実施形態では、オペレータの手動
スイッチ76の操作後(手動モード入り)の状態で、オ
ペレータが踏み込みペタル87を押下する期間だけ微速
に切り替わることになる。この場合、踏み込みペタル8
7の踏み込み回数は何度であっても良い。図10に示す
第2実施形態のサブルーチンフローチャートでは、まず
最初に微調整用切換手段の操作があったか否か、即ちフ
ットスイッチ74がONであるか否かを判別し(S1
0)、フットスイッチ74がOFFであるときには(S
10:no)、手動スイッチ76が上昇位置または下降位
置にあるか否かを判別する(S11)。手動スイッチ7
6がOFF位置(中立位置)であれば(S11:no)、
手動モードによる刈取前処理装置4の昇降動作はない。
【0032】手動スイッチ76が上昇位置または下降位
置にあるとき(S11:yes )、前記所定速度V1にて
刈取前処理装置4が手動スイッチ76の対応する方向に
昇降すべく、油圧シリンダ9を作動させる(S12)。
次いで、手動スイッチ76がOFF位置であるか否かを
判別し(S13)、手動スイッチ76がOFFでなけれ
ば(S13:no)、前記S12の動作を続行する。手動
スイッチ76がOFFであれば(S13:yes )、刈取
前処理装置4の昇降動作を停止させる(S14)。
【0033】前記処理S10において、フットスイッチ
74がONであるときには(S10:yes )、手動スイ
ッチ76が上昇位置または下降位置にあるか否かを判別
する(S15)。手動スイッチ76がOFF位置(中立
位置)であれば(S15:no)、手動モードによる刈取
前処理装置4の昇降動作はない。手動スイッチ76が上
昇位置または下降位置にあるとき(S15:yes )、前
記微速の速度V2にて刈取前処理装置4を手動スイッチ
76の対応する方向に昇降すべく、油圧シリンダ9を作
動させる(S16)。次いで、手動スイッチ76がOF
F位置であるか否かを判別し(S17)、手動スイッチ
76がOFFでなければ(S17:no)、前記S16の
動作を続行する。手動スイッチ76がOFFであれば
(S17:yes )、刈取前処理装置4の昇降動作を停止
させる(S18)。
【0034】この第2実施形態では、オペレータが先に
微調整用切換手段を操作したか否か、即ち先に踏み込み
ペタル87を押した状態か否かでの手動モードの操作に
よる刈取前処理装置4の昇降速度の切換が実行される場
合である。従って、刈取前処理装置4を最初から微速で
昇降させたい場合に有効となる。前記第1及び第2の実
施形態において、刈取前処理装置4を微速の速度V2に
て昇降させると共に、予め規定された距離(昇降移動距
離H1)だけしか昇降動しないように設定することもで
きる。
【0035】図11に示す第3の実施形態のサブルーチ
ンフローチャートでは、手動スイッチ76の操作による
昇降動作と踏み込みペタルの操作による昇降動作とを別
個並列にした場合であって、上昇用フットスイッチ74
aに対応する上昇操作用踏み込みペタル87aと、下降
用フットスイッチ74bに対応する下降操作用踏み込み
ペタル87bとを配置する。
【0036】手動スイッチ76が上昇位置または下降位
置にあるか否かを判別する(S20)。手動スイッチ7
6がOFF位置(中立位置)であれば(S20:no)、
次に、フットスイッチ74a(74b)がONであるか
否かを判別する(S21)。なお、上昇用フットスイッ
チ74aと下降用フットスイッチ74bとが同時にON
の状態にないものとする。
【0037】フットスイッチ74a(または74b)が
ONである場合には(S21:yes)、その昇降の判別
と共に昇降速度が所定速度V1または微速の速度V2に
て、規制の高さH1だけ刈取前処理装置4が昇降するよ
うに油圧シリンダ9を作動させた(S22)後、停止す
る(S23)。この場合、踏み込みペタル87a,87
bの踏み込み回数ごとに処理22が実行される。
【0038】他方、前記処理S20で手動スイッチ76
が上昇位置または下降位置にあるときには(S20:ye
s )、前記所定速度V1にて刈取前処理装置4を昇降す
べく油圧シリンダ9を作動させる(S24)。その後手
動スイッチ76がOFFであるか否かを判別し(S2
5)、手動スイッチ76がOFFであれば(S25:ye
s )、油圧シリンダ9の作動を停止させる(S26)
が、手動スイッチ76がOFFでなければ(S25:n
o)、前記のS24の処理を続行することになる。
【0039】このように、第3実施形態では、手動スイ
ッチ76の操作による手動モードと踏み込みペタルの操
作による手動モードとを並列的とし、オペレータの選択
によりいずれかのモードを実行することになる。前記第
1実施形態〜第3実施形態のいずれにおいても、微速速
度V2の設定値や昇降移動距離(昇降量)H1の値を不
揮発性メモリ等に記憶させたり、前記刈高さ設定器73
等にて設定変更することが可能である。
【0040】また、前記刈高さや、昇降移動距離(昇降
量)H1の検出は、刈高さセンサとしての超音波センサ
20もしくは昇降ポジションセンサ22のいずれで実行
しても良いが、短い距離の設定(検出)に関しては、昇
降ポジションセンサ22によることが望ましく且つ正確
に行える。そして、昇降ポジションセンサ22の検出値
のΔT時間の経過による変化率の演算にて昇降速度を求
めることもできる。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明のコンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御
装置は、刈取前処理装置を走行機体に対して油圧シリン
ダを介して昇降駆動するように構成し、手動スイッチ操
作にて前記刈取前処理装置を昇降駆動制御する昇降制御
装置を備えたコンバインにおいて、運転部には、3位置
検出型の手動スイッチと微調整用切換手段とを備え、前
記昇降制御装置は、微調整用切換手段の操作を検出する
ときには、前記手動スイッチのみを上昇位置もしくは下
降位置に操作するときの刈取前処理装置の昇降量または
昇降速度のいずれか一方もしくは双方の制御量より低減
させるように制御するものである。
【0042】このように構成すれば、手動モードの操作
中であってもオペレータの都合にて刈取前処理装置の昇
降速度または昇降量を任意に変更することができて、刈
取前処理装置を所定の高さ位置にセットすることを迅速
且つ正確に行えるという効果を奏する。また、請求項2
に記載の発明のコンバインにおける刈取前処理装置の昇
降制御装置は、刈取前処理装置を走行機体に対して油圧
シリンダを介して昇降駆動するように構成し、手動スイ
ッチ操作にて前記刈取前処理装置を昇降駆動制御する昇
降制御装置を備えたコンバインにおいて、運転部には、
3位置検出型の手動スイッチと昇降用の微調整用切換手
段とを備え、前記昇降制御装置は、前記手動スイッチの
みを上昇位置もしくは下降位置に操作するときの刈取前
処理装置の昇降量または昇降速度のいずれか一方もしく
は双方の制御量に対して、昇降用の微調整用切換手段の
みの操作を検出するときの前記制御量を減少させるよう
に別モードにて制御するものである。
【0043】このように制御すれば、手動モードが1種
類の場合に比べて、その複数のモードのいずれかを選択
することにより、オペレータが熟練者の場合も初心者の
場合もいずれでも適応できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面視である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】ポジションセンサの取付け位置を示す側面図で
ある。
【図4】ポジションセンサの取付け位置を示す平面図で
ある。
【図5】動力伝達系統のスケルトン図である。
【図6】油圧回路及び制御手段の機能ブロック図であ
る。
【図7】運転室内の平面図である。
【図8】運転室内の側面図である。
【図9】手動刈高さ制御の第1実施形態のサブルーチン
フローチャートである。
【図10】手動刈高さ制御の第2実施形態のサブルーチ
ンフローチャートである。
【図11】手動刈高さ制御の第3実施形態のサブルーチ
ンフローチャートである。
【符号の説明】
1 走行機体 4 刈取前処理装置 9 昇降油圧シリンダ 20 超音波センサ 22 昇降ポジションセンサ 48 刈取クラッチ 50 電磁比例減圧弁 70 制御装置 73 刈高さ設定器 74 フットペタル 76 手動スイッチ 80 油圧切換弁 88 踏み込みペタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸波 照喜 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刈取前処理装置を走行機体に対して油圧
    シリンダを介して昇降駆動するように構成し、手動スイ
    ッチ操作にて前記刈取前処理装置を昇降駆動制御する昇
    降制御装置を備えたコンバインにおいて、運転部には、
    3位置検出型の手動スイッチと微調整用切換手段とを備
    え、前記昇降制御装置は、微調整用切換手段の操作を検
    出するときには、前記手動スイッチのみを上昇位置もし
    くは下降位置に操作するときの刈取前処理装置の昇降量
    または昇降速度のいずれか一方もしくは双方の制御量よ
    り低減させるように制御することを特徴とするコンバイ
    ンにおける刈取前処理装置の昇降制御装置。
  2. 【請求項2】 刈取前処理装置を走行機体に対して油圧
    シリンダを介して昇降駆動するように構成し、手動スイ
    ッチ操作にて前記刈取前処理装置を昇降駆動制御する昇
    降制御装置を備えたコンバインにおいて、運転部には、
    3位置検出型の手動スイッチと昇降用の微調整用切換手
    段とを備え、前記昇降制御装置は、前記手動スイッチの
    みを上昇位置もしくは下降位置に操作するときの刈取前
    処理装置の昇降量または昇降速度のいずれか一方もしく
    は双方の制御量に対して、昇降用の微調整用切換手段の
    みの操作を検出するときの前記制御量を減少させるよう
    に別モードにて制御することを特徴とする記載のコンバ
    インにおける刈取前処理装置の昇降制御装置。
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