JP3880972B2 - コンバイン - Google Patents

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本発明は、コンバインの構成に関するものである。
従来、この種のコンバインでは、圃場での刈取作業に際して、刈取前処理装置を所定の高さ位置まで下降させたときには自動的に刈取クラッチを入り作動させ、刈取前処理装置を前記高さ位置以上に高く上昇させたときには自動的に刈取クラッチを切り作動させるというオートクラッチ制御を実行することが知られている(例えば特許文献1等参照)。
特開平7−274650号公報
ところで、畦際に沿った部分や圃場の隅部で刈取作業をするに際しては、刈取前処理装置の下端部が畦側面や圃場面等にぶつからないように、刈取前処理装置を走行機体に対して相対的に上昇させる必要がある。
しかし、前記従来の構成では、オートクラッチ制御モード(自動モード)の実行中に刈取前処理装置が予め設定された設定高さ位置に到達すると、刈取クラッチは自動的に切り作動してしまうため、作業効率の点で問題があった。
そこで、本発明は、煩雑な操作をなくし、圃場状況等に応じて刈取作業を効率よく行えるコンバインを提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するため、本発明は、エンジンを搭載した走行機体の前部に、刈取前処理装置を昇降駆動手段にて昇降駆動可能に装着し、前記エンジンからの動力を刈取クラッチを介して前記刈取前処理装置に伝達するように構成したコンバインであって、前記刈取前処理装置における搬送穀稈の有無を検出する穀稈検出手段と、前記刈取前処理装置の高さ位置を検出する高さ検出手段と、作業状態に応じた前記刈取前処理装置の高さ位置を手動操作にて予め設定するための高さ位置設定と、前記刈取クラッチを入り切り作動させる制御を実行するための制御装置とを備え、前記制御装置は、前記刈取前処理装置の上昇工程において、前記高さ検出手段にて検出された前記刈取前処理装置の高さ位置が前記高さ位置設定器にて予め設定された設定高さ位置に到達し、且つ、前記穀稈搬送手段が搬送穀稈なしを検出したときは、前記刈取クラッチを切り作動させる制御を実行するというものである。
本発明の構成によると、刈取前処理装置の上昇工程において、高さ検出手段にて検出された前記刈取前処理装置の高さ位置が高さ位置設定器にて予め設定された設定高さ位置に到達し、且つ、穀稈搬送手段が搬送穀稈なしを検出したときは、刈取クラッチが切り状態となる。
このため、刈取前処理装置の昇降作動及びそれに伴う刈取前処理装置の駆動のOFF操作をオペレータの熟練や勘に頼ることなく安全且つ確実に実行することができるという効果を奏する。
その上、本発明に係るコンバインは、作業状態に応じた刈取前処理装置の高さ位置を予め設定したり変更調節したりするための高さ位置設定を備えているので、オペレータは刈取前処理装置の設定高さ位置を任意且つ迅速に変更調節することができる。従って、圃場状況等に見合った適切な高さ位置に刈取前処理装置を保持することができ、スムーズで効率のよい刈取作業を実現することができるという効果をも奏するのである。
次に本発明を具体化した実施形態について説明する。図1は走行クローラ2aが備えられた左右一対の走行装置2を有するコンバインの走行機体1の側面図、図2は走行機体1の平面図、図3は刈取前処理装置4と走行機体1との対機体昇降位置を検出するための昇降ポジションセンサ22の側面図、図4は昇降ポジションセンサ22の平面図、図5はコンバインの動力伝達系統を示すスケルトン図、図6は油圧回路79と制御装置70の機能ブロック図である。
走行機体1の進行方向に向かって左側には脱穀装置3を搭載し、走行機体1の前部には昇降駆動手段としての単動式の油圧シリンダ9により昇降動可能な刈取前処理装置4を配置する。刈取前処理装置4の下部フレームの下部側にはバリカン式の刈刃装置5を、前方には6条分の穀稈引起装置6が配置され、穀稈引起装置6と脱穀装置におけるフィードチェン7前端との間には穀稈搬送装置8が配置され、穀稈引起装置6の下部前方には分草体10が突出している。刈取前処理装置4のフィードチェン7への穀稈搬送経路中には、搬送穀稈が通過しているか否かを検出するための穀稈検出手段としての穀稈センサが配設されている。走行機体1の右側前部に運転室11が配置され、その後側に穀粒タンク12が配置されている。
図3及び図4に示すように、刈取前処理装置4に先端を装着した前方下向き傾斜状の昇降筒フレーム14の基端を水平筒15に固着し、該水平筒15を走行機体1の前部に設けた複数の軸受ブラケット16(一方を図示省略)に回動自在に軸支し、走行機体1上のエンジン35からの動力を前記水平筒15及び昇降筒フレーム14の各々の内径部に配置した伝動軸17と19、傘歯車対18等を介して刈取前処理装置4の各部に動力伝達される。そして、昇降筒フレーム14の中途部と走行機体1との間に装架した昇降油圧シリンダ9にて刈取前処理装置4を昇降駆動させるものである。
コンバインの動力伝達系を示すスケルトン図(図5)に示すように、エンジン35からの出力の一方は、クラッチ36を介して穀粒タンク12内の底コンベヤ37及び縦コンベヤ38に動力伝達し、次いで排出オーガ28内のスクリューコンベヤ(図示せず)に伝達される。
エンジン35からの他の出力は、動力分岐用ミッション39を介して扱胴駆動軸40、選別駆動軸41、走行用の油圧ポンプ油圧モータ式(HST式)走行駆動部42への駆動軸43及び刈取前処理装置4への定速回転駆動軸44に動力伝達される。そして、エンジン35からの他の出力は、動力分岐用ミッション39内の脱穀クラッチ48aを介して動力伝達のON・OFFを実行し、扱胴駆動軸40または選別駆動軸41を介して扱胴13及び処理胴29、一番受樋のスクリューコンベヤ26a、唐箕フアン、二番受け樋のスクリューコンベヤ26b及び二番還元コンベヤ25、排藁チェン31、吸引フアン30及び排藁カッタ33に伝達される。
他方、前記(HST式)走行駆動部42より出力する刈取同調駆動軸45から、(走行駆動部の正回転時のみ伝達可能な)ワンウエイクラッチ45a及び同調クラッチ46を介して刈取軸47に動力伝達させ、フィードチェン7に直接伝達する。また、刈取軸47に設けた刈取クラッチ49を介して刈取前処理装置4への動力伝達をON・OFFするように構成されている。
この実施形態では、脱穀クラッチ48a、同調クラッチ46、流込みクラッチ48、刈取クラッチ49のそれぞれに対応する電磁ソレノイド等のクラッチアクチュエータをON・OFF動作することにより、各クラッチ48a,46,48,49をそれぞれON・OFF操作するように構成されている。なお、同調クラッチ46はベルトのテンションを緊張・緩和することにより動力継断するテンションクラッチであっても良い。
従って、後述するように、車速同調制御を禁止(中止)する場合等で、動力分岐用ミッション39の定速回転駆動軸44を介して刈取軸47に動力伝達し、HST式走行駆動部42より出力する刈取同調駆動軸45の回転数が前記定速回転駆動軸44からの回転数より低い場合や、刈取同調駆動軸45がコンバインの後退方向に回転する場合には、ワンウエイクラッチ45aが空回りする。
なお、前記HST式(2油圧モータ2油圧ポンプによる無段階変速機構内に機械的変速機構を組み込んだもの)走行駆動部42の各油圧ポンプ等の斜板を調節して車速を無段階変速するための主変速レバー85は、図7及び図8に示すように、前記運転室11内の座席11aの側方操作部にて前後回動し、ほぼ垂直姿勢の中立位置(停止位置)に対して前に倒すと前進位置であり、垂直に対する傾斜角度が大きいほど車速が速くなる。後方に傾斜させると後退となり、その傾斜角度が大きいほど車速が速くなる。
同じく座席11aの側方操作部に配置した副変速レバー86は、HST式走行駆動部42内に設けた機械的変速機構(図示せず)を操作する伝動モータ等のアクチュエータを制御するためのものであり、副変速レバー86を路上走行モード、標準作業モード、低速作業モードの各位置に切換えると、コンバインに搭載したマイクロコンピュータ式の制御装置(コントローラユニット)70の指令により、前記各作業モード時に適応する走行駆動部42の出力(馬力)及び回転数を所定のレンジに設定保持することができる。
なお、走行機体1を前進走行させながら通常の刈取脱穀作業を実行するとき(低速作業モード時及び標準作業モード時)には、動力分岐用ミッション39における流込みクラッチ48をOFF(動力遮断)し、脱穀クラッチ48a,同調クラッチ46及び刈取クラッチ49はON(動力接続)の状態にし、燃料噴射量センサ及び車速センサの検出値を監視しながら、走行駆動部42の出力に同調させた回転数の刈取同調駆動軸45を介して刈取軸47を駆動させて刈取前処理装置4及びフィードチェン7を同調駆動する一方、扱胴駆動軸40及び選別駆動軸41を駆動させて、扱胴11、処理胴29、送風フアン20、唐箕フアン19、揺動選別機構15等を駆動させるのである。
また、圃場内での刈取脱穀作業途中において走行機体を方向転換等を実行するに際して、走行機体1を停止または後退させるとき、刈取前処理装置4とフィードチェン7との駆動を停止する時には、同調クラッチ46及び流込みクラッチ48をOFFにする。フィードチェン7のみ駆動するには、刈取クラッチ49をOFFにする。この場合、刈取前処理装置4への動力伝達はなく、動力分岐用ミッション39から刈取軸47を介してフィードチェン7にのみ動力伝達される。
刈取前処理装置4と圃場面との対地高さ位置(圃場面に対する刈取前処理装置の高さ位置、以下同じ)を検出して刈高さ位置(圃場内の植立穀稈を刈取るときの刈取前処理装置の高さ位置、以下同じ)を検出するための超音波センサ20は、前記穀稈引起装置6の裏面側に設けたブラケット(図示せず)に配置し、図5に示すように、超音波センサ20における発信器20aの発信部(ホーン部)と受信器20bの受信部とを圃場面に向けるように配置する。超音波センサ20の設置高さと刈刃5の設置高さとが異なる場合には、超音波センサ20の検出値から所定の換算により、刈高さ検出値を求めるようにしている。超音波センサ20は、請求項に記載した高さ検出手段の一例である。
昇降ポジションセンサ22は、刈取前処理装置4の走行機体1に対する相対高さ(以下、対機体高さという)を検出するためのものであり、本実施例では、図3及び図4に示すように、前記軸受ブラケット16に固定した回動ポテンショメータ式の昇降ポジションセンサ22の感知回動アーム23を、水平筒15の外面に固着したセンサ軸24に当接させ、水平筒15の回動角度θを検出することにより、昇降筒フレーム14の回動角度、ひいては走行機体1に対する刈取前処理装置4の高さ位置(対機体高さ位置)を検出できるようになっている。
図6は、刈高さ制御やオートクラッチ制御を実行する制御手段としての制御装置70の機能ブロック図を示し、該制御装置70は、マイクロコンピュータ等の電子式制御装置であり、図示しないが各種演算処理や制御を実行するための中央処理装置(CPU)や、制御プログラムを記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)、各種の検出値、データ等を一時的に記憶させる随時読み書き可能メモリ(RAM)、制御装置の電源をOFFとしても記憶データを保持するための不揮発性メモリ、タイマ機能としてのクロック、インターフェイス、バスなどを備える。
超音波センサ20における発信器20aには制御装置70からの指令により発信駆動回路71を介して適宜時間間隔T1にて超音波を発信し、被検出物等にて反射された反射波は受信器20bで受信し、その検出信号は受信増幅回路72を介して制御装置70に入力する。前記昇降ポジションセンサ22の検出信号もA/D変換器を介して前記時間間隔T1ごとに制御装置70に入力する。
また、刈取脱穀作業を手動モードで行うときの3位置検出型の手動スイッチ76、同じく刈取脱穀作業を自動モード(オートクラッチ制御モード)にするための自動スイッチ75、後述する第1高さ設定器73aで予め設定された第1設定高さH1まで刈取前処理装置4を強制的に上昇させるオートリフトスイッチ、同じく第1高さ設定器73aで予め設定された第2設定高さH2まで刈取前処理装置4を強制的に下降させるオートセットスイッチ、前記手動で実行するとき刈取前処理装置4の昇降量及び又は昇降速度を小さい側に変更するため、オペレータが足で踏み込んでON・OFF操作するフットスイッチ74、及び刈取前処理装置4のフィードチェン7への穀稈搬送経路中に設けた穀稈センサ90の各信号もそれぞれ制御装置70に入力される。
作業状態に応じた刈取前処理装置4の高さ位置(設定高さ位置)を予め設定したり変更調節したりするための2つの高さ設定器73a,73bは運転部(運転室11)に設けられている(図9参照)。
第1高さ設定器73aでは、前記自動モード時における第1設定高さH1(刈取前処理装置4の上昇行程時に刈取クラッチがONからOFFに切り替わる位置)と、第2設定高さH2(刈取前処理装置4の下降行程時に刈取クラッチがOFFからONに切り替わる位置)とが各々設定される。第2高さ設定器73bでは、前記手動モード時における第1設定高さH3(刈取前処理装置4の上昇行程時に刈取クラッチがONからOFFに切り替わる位置)と、第2設定高さH4(刈取前処理装置の下降行程時における刈取クラッチがOFFからONに切り換える位置)とが各々設定される。
これら第1高さ設定器73a、第2高さ設定器73bは可変抵抗器等にて構成され、A/D変換器(図示せず)を介して制御装置70に接続され、第1高さ設定器73a、第2高さ設定器73bにて各々設定された設定高さ値をオペレータが変更調節可能であり、変更された前記各設定高さ値がEEPROMに書き込まれて記憶される。この実施形態では、第1高さ設定器73aが請求項に記載した高さ位置設定手段に相当する。
運転室11に配設された手動スイッチ76の操作レバー76aも、制御装置70に接続されている。この操作レバー76aは、前後傾動可能で中立位置に自動復帰するように付勢され、操作レバー76aを前方向に傾倒している間は所定昇降速度V1で下降継続し、後傾している間は所定昇降速度V1で上昇継続する。自動モードでは、前記と同じ昇降速度V1若しくはそれより速い速度で昇降させてもよい。
そして、手動モードにおいて、刈取前処理装置4の昇降速度を前記所定速度V1より遅い微速速度V2にて細かく昇降操作するための微調整用切換手段としては、フットスイッチ74のON・OFFのための踏み込み式ペダル87を図7及び図8に示すように座席11aの左前側方下方の床板に上向きに突出している。なお、前記流し込みクラッチ48をON・OFFするための流し込みペダル88は丸ハンドル89の下方の床板に突出させて配置されている。
前記制御装置70では、後述する所定の演算結果に応じて所定の昇降指令信号を第1駆動回路77と第2駆動回路78とに出力し、第1駆動回路77からの出力に応じて油圧回路79における油圧切換弁80の電磁ソレノイド80a,80bを作動させる一方、第2駆動回路78からの出力に応じて高速応答電磁弁の一例である電磁比例減圧弁50の電磁ソレノイド50aを作動させて、刈取前処理装置4の昇降のための単動油圧シリンダ9を作動させる。
図5に示す油圧回路79では、前記単動式の昇降油圧シリンダ9及び左右の走行装置3と走行機体1との左右相対車高を制御するための左右一対のローリング制御用油圧シリンダ(図示せず)に対する油圧制御弁51等にも圧油を供給する。
この場合、図5に示すように、油圧回路79の油圧ポンプ52から油圧切換弁49への給油路53中に、リリーフ弁54を介挿する。4ポート3位置切換電磁式の油圧切換弁80の出力ポートから単動油圧シリンダ9への油圧管途中には、逆止弁55、及びスローリターンチェック弁56を接続する。なお、油圧切換弁80の他の出力ポートからは他の油圧制御弁51に同時に給油するように構成されている。
前記油圧管の逆止弁55とスローリターンチェック弁56との間に接続した戻油管57には、前記単動油圧シリンダ9のピストンロッド下降用の可変絞り弁58と緊急下降弁59とを並列接続する。この可変絞り弁58は、2ポート2位置切換型のバルブであって、そのパイロットポートには、前記の高速応答電磁弁の1例としての、電磁比例減圧弁50の出力ポートを接続する。
そして、刈取前処理装置4の昇降用の油圧シリンダ9の作動制御は次のように実行する。即ち、電磁式の油圧切換弁80を切換て油圧シリンダ9を伸長させる場合には、電磁ソレノイド80aをパルス幅変調制御(PWM)にて作動させると、電磁比例減圧弁50によって適宜油圧に調整されたパイロット圧が可変絞り弁58に作用し、可変絞り弁58の絞り度合いが任意に変化し、戻油管57から油タンク60にドレンされる。その場合、可変絞り弁58の絞り度合いに応じて油圧シリンダ9の作動速度が調節される。
油圧シリンダ9を縮小させる場合には、油圧切換弁80を中立にし、電磁比例減圧弁50を前記と同様にパルス幅変調制御(PWM)方式にて作動させ、そのパイロット圧の調節にて可変絞り弁58の絞り開度を調節し、これにより油圧シリンダ9の作動速度を調節する。
また、前記制御装置70(出力インターフェイス)には、脱穀クラッチ48a、同調クラッチ46、流込みクラッチ48、刈取クラッチ49のそれぞれに対応する電磁ソレノイド等のクラッチアクチュエータも接続されている。前記制御装置70が各クラッチアクチュエータに対して入り切りの指令信号を出力することにより、各クラッチ48a,46,48,49はそれぞれON・OFF作動するのである。
次に、刈取前処理装置4の昇降・駆動制御の態様について説明する。
図10に示すフローチャートは、前記第1高さ設定器73a、第2高さ設定器73bにて設定された第1設定高さ及び第2設定高さを読出すステップであり、自動スイッチ75をONすれば自動モードとなり(S1:yes)、このときには第1高さ設定器73aにて設定され、所定のメモリ部に記憶された第1設定高さH1及び第2設定高さH2の値を読出す(S2)。S1でnoのとき、手動スイッチ76がONされているか否かを判別し(S3)、手動スイッチ76がON即ち手動モードであれば(S3:yes)、第2高さ設定器73bにて設定され、所定のメモリ部に記憶された第1設定高さH3及び第2設定高さH4の値を読出すのである(S4)。
次に、図11のフローチャートを参照しながら、自動モードにおける刈取前処理装置4の昇降・駆動制御の動作について説明する。
自動モード制御中において、まず、刈取前処理装置4が上昇中であるか否かを判別する(S10)。コンバインの圃場内での1行程の刈取後に回行に先立ってオートリフトスイッチをオペレータが押すと、刈取前処理装置4を上昇させる操作となる。この上昇と判断されれば(S10:yes)、所定速度V1等にて刈取前処理装置4を上昇させる(S11)、次いで第1設定高さH1に到達したか否かを超音波センサ20の検出値にて判別する(S12)。第1設定高さH1に到達すれば(S12:yes)、上昇停止し(S13)、第1設定高さH1に到達していなければ(S12:no)、上昇駆動を継続する。前記上昇停止(S13)後には、刈取前処理装置4のフィードチェン7への穀稈搬送経路中に設けた穀稈センサのON・OFF状態を判別し(S14)、穀稈センサの検出値がOFFの場合(搬送される穀稈がない状態)には(S14:yes)、刈取クラッチ49をOFFにして刈取前処理装置4の駆動を停止する(S15)。
この実施形態では、刈取前処理装置4の上昇行程時に刈取クラッチがONからOFFに切り替わる第1設定高さH1を、刈取前処理装置4の下降行程時に刈取クラッチがOFFからONに切り替わる第2設定高さH2よりも高い位置に設定しているので、設定高さ位置を一つしか設定できない場合に比べて、圃場状況等に対応した各設定高さ位置H1,H2の設定が可能になるので、圃場状況等に見合った適切な高さ位置に刈取前処理装置4を保持することができ、自動モードにおいてスムーズで効率のよい刈取作業を実現することができる
その上、この実施形態のコンバインは、作業状態に応じた刈取前処理装置4の高さ位置を予め設定したり変更調節したりするための自動モード用の第1高さ設定器73aを備えているので、オペレータは刈取前処理装置4の設定高さ位置H1,H2を任意且つ迅速に変更調節することができる。従って、この点でも、圃場状況等の現状に見合った適切な刈取作業の実行に寄与することができる。
他方、上昇中でなければ(S10:no)、下降中か否かを判別する(S16)、コンバインの圃場内での1行程の刈取後に回行して次の刈取行程に入るべく、オペレータがオートセットスイッチを押すと刈取前処理装置4は下降操作に入るのであり、この下降と判断されれば(S16:yes)、所定速度V1等にて刈取前処理装置4は下降する(S17)。次いで、第2設定高さH2(H2<H1)に到達したか否かを超音波センサ20の検出値にて判別する(S18)。第2設定高さH2に到達すれば(S18:yes)、下降停止すると共に刈取クラッチ49をONにして(S19)、刈取を開始するのである。第2設定高さH2に到達していなければ(S18:no)、下降駆動を継続する。
次に、図12のフローチャートを参照しながら、手動モードにおける刈取前処理装置4の昇降制御の作動について説明する。手動スイッチ76が上昇位置または下降位置にあるか否かを判別し(S20、S21)、手動スイッチ76が上昇位置にあるとき(S20:yes)、及び下降位置にあるときは(S21:yes)、刈取前処理装置4を所定速度V1(例えば、電磁ソレノイドの連続的に励磁する状態の作動速度)にて作動させるべく前記油圧シリンダ9を上昇駆動(S22)または下降駆動する(S23)。そして、その途中で、オペレータが踏み込みペダル87を押下したか否か、換言すると、フットスイッチ74がONされたか否かを判別する(S24、S25)。
フットスイッチ74がONの状態のとき、即ち、オペレータが微調整用切換手段を操作するものとして、踏み込みペダル87を押下したときには(S24:yes、S25:yes)、その押下の間だけ微速の速度V2にて刈取前処理装置4を上昇または下降させる(上昇または下降は手動スイッチ76の上昇位置または下降位置に対応する)(S26、S27)。この微速の速度V2は、前記パルス幅変調制御(PWM)方式にて油圧シリンダ9を作動させるものとし、V2はV1の1/3乃至1/5程度に設定される。従って、オペレータの手動スイッチ76の操作にて手動モードに入り、適宜速い速度V1で昇降させ、目標刈取高さの手前でオペレータが踏み込みペダル87を押下することにより、微速で刈取前処理装置4を昇降させるように切換操作ができるので、刈取前処理装置4を目標高さにセットすることが至極容易になる。
他方、フットスイッチ74がOFFの状態のとき、即ち、オペレータが微調整用切換手段を操作しない場合として、踏み込みペダル87を押下していないときには(S24:no、S25:no)、前記所定速度V1の昇降駆動を維持する。
次いで、上昇のとき(S20:yes)、第1設定高さH3(通常H1より高い位置)に到達したか否かを判別し(S28)、第1設定高さH3に到達していれば(S28:yes)、上昇駆動を停止し(S29)、次いで、前述と同様に穀稈センサのON・OFF状態を判別し(S30)、穀稈センサの検出値がOFFの場合(搬送される穀稈がない状態)には(S30:yes)、刈取クラッチ49をOFFにして刈取前処理装置4の駆動を停止するのである(S31)。
刈取前処理装置4の下降中においては(S21:yes)、第2設定高さH4に到達したか否かを判別し(S32)、第2設定高さH4(通常H2より高い位置)に到達していれば(S32:yes)、上昇駆動を停止すると共に刈取クラッチ49をOFFにして刈取前処理装置4の駆動を停止するのである(S33)。
従って、自動モード及び手動モードのいずれにおいても、刈取前処理装置4の上昇行程時に刈取クラッチ49をONからOFFに切換える第1設定高さ位置H1と、刈取前処理装置4の下降行程時に刈取クラッチ49をOFFからONに切換える第2設定高さ位置H2とを、2つの高さ設定器73a,73bにて設定できるように構成したから、手動モードにおいても、刈取前処理装置の昇降作動及びそれに伴う刈取前処理装置の駆動のON・OFF操作をオペレータの熟練や勘に頼ることなく安全且つ確実に実行することができる。
本発明は、図示の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば、前記刈高さや、昇降の設定高さ、昇降移動距離(昇降量)の検出は、刈高さセンサとしての超音波センサ20を使用しているが、これに代えて昇降ポジションセンサ22の検出値を採用できることはいうまでもない。
また、前述の実施形態のように、超音波センサ20と昇降ポジションセンサ22との両方を備えていると、刈取前処理装置4が昇降しているにも拘らず、この超音波センサ20の検出値が変動しないような異常事態と判断するときには、走行機体1に対する刈取前処理装置4の前記昇降ポジションセンサ22の検出値を採用して、前記第1設定高さ位置H1や第2設定高さ位置H2との照合により、刈取前処理装置4の昇降・駆動制御を実行すれば、超音波センサ20の不安定な検出結果を補完でき、制御が一層安定するという利点がある。
なお、速度V1、V2の設定値や前記H1,H2,H3,H4の値を不揮発性メモリに記憶させておけば、一旦コンバインの電源を落としても再度起動時に以前の条件を簡単に復元させることができる。
コンバインの側面視である。 コンバインの平面図である。 ポジションセンサの取付け位置を示す側面図である。 ポジションセンサの取付け位置を示す平面図である。 コンバインの動力伝達系統を示すスケルトン図である。 油圧回路及び制御装置の機能ブロック図である。 運転室内の平面図である。 運転室内の側面図である。 運転室内の一部切欠き斜視図である。 第1設定高さH1,H3及び第2設定高さH2,H4のデータの処理を示すフローチャートである。 自動モードにおける刈取前処理装置の昇降・駆動制御のフローチャートである。 手動モードにおける刈取前処理装置の昇降・駆動制御のフローチャートである。
符号の説明
1 走行機体
4 刈取前処理装置
9 昇降駆動手段としての油圧シリンダ
20 高さ検出手段としての超音波センサ
22 昇降ポジションセンサ
49 刈取クラッチ
50 電磁比例減圧弁
70 制御手段としての制御装置
73a 高さ位置設定手段としての第1高さ設定器
73b 第2高さ設定器
74 フットペダル
75 自動スイッチ
76 手動スイッチ
80 油圧切換弁

Claims (1)

  1. エンジンを搭載した走行機体の前部に、刈取前処理装置を昇降駆動手段にて昇降駆動可能に装着し、前記エンジンからの動力を刈取クラッチを介して前記刈取前処理装置に伝達するように構成したコンバインであって、
    前記刈取前処理装置における搬送穀稈の有無を検出する穀稈検出手段と、前記刈取前処理装置の高さ位置を検出する高さ検出手段と、作業状態に応じた前記刈取前処理装置の高さ位置を手動操作にて予め設定するための高さ位置設定と、前記刈取クラッチを入り切り作動させる制御を実行するための制御装置とを備え
    前記制御装置は、前記刈取前処理装置の上昇工程において、前記高さ検出手段にて検出された前記刈取前処理装置の高さ位置が前記高さ位置設定器にて予め設定された設定高さ位置に到達し、且つ、前記穀稈搬送手段が搬送穀稈なしを検出したときは、前記刈取クラッチを切り作動させる制御を実行することを特徴とするコンバイン。
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