JPH11289736A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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JPH11289736A
JPH11289736A JP9005398A JP9005398A JPH11289736A JP H11289736 A JPH11289736 A JP H11289736A JP 9005398 A JP9005398 A JP 9005398A JP 9005398 A JP9005398 A JP 9005398A JP H11289736 A JPH11289736 A JP H11289736A
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JP
Japan
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magnet
sensor magnet
mounting portion
rotor
mounting
Prior art date
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Application number
JP9005398A
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English (en)
Inventor
Masaaki Shimizu
正明 清水
Toshio Ishikawa
祀男 石川
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータとともに回転するセンサマグネットを検
出してロータのマグネットの位置を検出する磁気検出素
子を備えたブラシレスモータにおいて、ロータのマグネ
ットの位置とセンサマグネットの着磁位置との相対的な
回転方向の位置ずれを確実に防止する。 【解決手段】弾性片13bは、回転軸9の装着部9aの
外周面と取付孔12aの内周面との間に介在され、その
弾性片13bの弾性力によって、該装着部9aの外周面
と取付孔12aの内周面との間の間隙が吸収されるとと
もに、ロータ6のマグネット8の位置に対してセンサマ
グネット12の着磁位置が所定位置になるようにセンサ
マグネット12が位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブラシレスモータに
係り、詳しくは、車両用空調装置の送風機用モータとし
て使用されるブラシレスモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用空調装置の送風機用モータとして
使用されるブラシレスモータでは、励磁コイルを備えた
ステータ及びコントロール基板がケース部材に固定さ
れ、そのコントロール基板にはステータに回転磁界を発
生させるための励磁回路が備えられている。
【0003】ステータには、ロータが回転軸により回転
可能に支持されている。このロータは、回転軸に固着さ
れるボス部と、このボス部から傘状に広がる傘部と、こ
の傘部の最外周縁から下方に延出する円筒部と、この円
筒部の内周側面に配される複数の永久磁石とによって構
成されている。又、回転軸の上端には、ファンが一体回
転するように固定されている。更に、回転軸の下端に
は、ロータの永久磁石の位置を検出するための円盤状の
センサマグネットが固定されている。センサマグネット
は、ロータの永久磁石の位置に対応して着磁がなされて
いる。
【0004】前記コントロール基板には、センサマグネ
ットの外周部の近傍位置にホール素子が配設されてい
る。ホール素子は、センサマグネットの回転による磁界
の変化を検出し、その検出信号を前記励磁回路に出力す
る。
【0005】前記励磁回路は、励磁コイルに駆動電流を
供給するとともに、ホール素子からの検出信号に基づい
て、ロータの永久磁石の位置と励磁コイルを励磁するタ
イミングが最適となるように駆動電流を制御している。
【0006】そして、ステータの励磁コイルに駆動電流
が供給されると、ステータには回転磁界が生じ、その回
転磁界に基づいてロータが回転駆動される。このロータ
の回転に伴ってファンが回転されて、送風動作が行われ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、センサマグ
ネットが固定される回転軸の装着部は、一部面取りした
断面D字状に形成されている。一方、センサマグネット
には、その装着部に対応した略D字状の取付孔が形成さ
れている。そして、センサマグネットは、その装着部に
嵌着され、ツースドワッシャ等により装着部からの抜け
止めがなされている。
【0008】しかしながら、センサマグネットの取付孔
の内径は、装着部の外径よりも大きく形成されている。
これは、センサマグネットを装着部に装着するときの作
業性、装着によるセンサマグネットの割れ防止、装着部
の外径及び取付孔の内径の寸法許容差等を考慮した結果
に基づいている。
【0009】そのため、ロータの永久磁石の位置に対し
てセンサマグネットの着磁位置が回転方向にずれたま
ま、そのセンサマグネットが装着部に装着される場合
や、回転中にセンサマグネットが装着部に対してがたつ
き、ロータの永久磁石の位置に対してセンサマグネット
の着磁位置が回転方向にずれる場合がある。
【0010】上記したように、前記励磁回路は、ホール
素子からの検出信号に基づいて励磁コイルを励磁するタ
イミングを切り換えている。従って、ロータの永久磁石
の位置に対してセンサマグネットの着磁位置が回転方向
にずれると、ロータの永久磁石の位置に対する励磁コイ
ルの最適な切り換えタイミングと、実際の切換タイミン
グとにずれが生じてしまう。このようなタイミングのず
れはトルクリップルを増大させることになり、モータの
出力が低下するという問題や、振動及び騒音が発生する
という問題等を引き起こしてしまう。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、ロータとともに回転
するセンサマグネットを検出してロータのマグネットの
位置を検出する磁気検出素子を備えたブラシレスモータ
において、ロータのマグネットの位置とセンサマグネッ
トの着磁位置との相対的な回転方向の位置ずれを確実に
防止することができるブラシレスモータを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、励磁コイルを備えたステ
ータにロータを回転可能に支持し、前記ロータにマグネ
ットを固着し、前記ロータの回転軸に対して前記マグネ
ットの位置に対応して着磁されたセンサマグネットを装
着するための装着部を形成し、前記センサマグネットに
前記回転軸の装着部に嵌着される取付孔を形成してセン
サマグネットを回転軸に対して一体回転可能に装着し、
前記センサマグネットの回転による磁界の変化を磁気検
出素子にて検出して前記マグネットの位置を検出し、そ
の検出信号に基づいて前記励磁コイルの励磁タイミング
を切り換えるブラシレスモータにおいて、前記回転軸の
装着部の外周面と前記取付孔の内周面との間には、該装
着部の外周面と取付孔の内周面との間の間隙を吸収する
とともに、前記マグネットの位置に対して前記センサマ
グネットの着磁位置が所定位置になるようにセンサマグ
ネットを位置決めする位置決め手段を備えたことを要旨
とする。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のブラシレスモータにおいて、前記回転軸の装着部を断
面D字状に形成し、該装着部の平面部を基準として前記
ロータにマグネットを配設し、前記センサマグネットの
取付孔を前記装着部に嵌合すべくD字状に形成し、該取
付孔の平面部を基準として前記ロータのマグネットに対
応させて前記センサマグネットを着磁するものであっ
て、前記位置決め手段は、前記装着部の平面部と取付孔
の平面部とによって形成される間隙に介在され、その弾
性力によって両平面部を互いに離間する方向に付勢し
て、前記装着部の外周面と取付孔の内周面とを密着させ
るとともに、両平面部を平行に維持する弾性保持手段で
あることを要旨とする。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のブラシレスモータにおいて、前記センサマグネットの
回転軸方向の一方に前記磁気検出素子を配設するととも
に、前記センサマグネットの回転軸方向の他方に金属プ
レートを密着させて配設するものであって、前記弾性保
持手段は、その金属プレートに形成された弾性片である
ことを要旨とする。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のブラシレスモータにおいて、前記金属プレートを磁性
材料で構成したことを要旨とする。請求項5に記載の発
明は、請求項2に記載のブラシレスモータにおいて、前
記弾性保持手段は、前記取付孔の平面部に形成される弾
性凸部であることを要旨とする。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
のブラシレスモータにおいて、前記弾性凸部の近傍位置
には、その弾性凸部の弾性変形を促進させる穴を形成し
たことを要旨とする。
【0017】従って、請求項1に記載の発明によれば、
位置決め手段は回転軸の装着部の外周面と取付孔の内周
面との間に介在され、その位置決め手段によって、該装
着部の外周面と取付孔の内周面との間の間隙が吸収され
るとともに、ロータのマグネットの位置に対してセンサ
マグネットの着磁位置が所定位置になるようにセンサマ
グネットが位置決めされる。従って、センサマグネット
が装着部に装着される場合、ロータのマグネットの位置
に対してセンサマグネットの着磁位置が回転方向にずれ
ることがない。又、回転中にセンサマグネットが装着部
に対してがたつくことがなく、ロータのマグネットの位
置に対してセンサマグネットの着磁位置が回転方向にず
れることがない。その結果、ロータのマグネットの位置
に対して励磁コイルが最適な切換タイミングで切り換え
られるため、モータのトルクリップルの増大が防止され
る。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、回転軸の
装着部が断面D字状に形成され、該装着部の平面部を基
準としてロータにマグネットが配設される。又、センサ
マグネットの取付孔が装着部に嵌合すべくD字状に形成
され、該取付孔の平面部を基準としてロータのマグネッ
トに対応させてセンサマグネットが着磁される。弾性保
持手段は装着部の平面部と取付孔の平面部とによって形
成される間隙に介在され、その弾性力によって両平面部
が互いに離間する方向に付勢され、装着部の外周面と取
付孔の内周面とが密着されるとともに、両平面部が平行
に維持される。従って、センサマグネットが装着部に装
着される場合、ロータのマグネットの位置に対してセン
サマグネットの着磁位置が回転方向にずれることがな
い。又、回転中にセンサマグネットが装着部に対してが
たつくことがなく、ロータのマグネットの位置に対して
センサマグネットの着磁位置が回転方向にずれることが
ない。その結果、ロータのマグネットの位置に対して励
磁コイルが最適な切換タイミングで切り換えられるた
め、モータのトルクリップルの増大が防止される。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、センサマ
グネットの回転軸方向の一方には磁気検出素子が配設さ
れる。又、センサマグネットの回転軸方向の他方には金
属プレートが密着して配設され、その金属プレートには
装着部の平面部と取付孔の平面部との間隙に介在される
弾性片が形成される。従って、請求項2の作用効果に加
えて、金属プレートによりセンサマグネットの他方の面
(磁気検出素子が対向する面の反対の面)の磁気抵抗を
小さくすることができるため、センサマグネットにおけ
る磁気検出素子が対向する面の磁束密度を高くすること
ができる。その結果、磁気検出素子は、センサマグネッ
トの回転による磁界の変化を確実に検出することができ
る。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、金属プレ
ートは磁性材料で構成されることから、センサマグネッ
トの他方の面(磁気検出素子が対向する面の反対の面)
の磁気抵抗を確実に小さくすることができる。そのた
め、センサマグネットにおける磁気検出素子が対向する
面の磁束密度を確実に高くすることができる。その結
果、磁気検出素子は、センサマグネットの回転による磁
界の変化をより確実に検出することができる。
【0021】請求項5に記載の発明によれば、取付孔の
平面部には、装着部の平面部と取付孔の平面部との間隙
に介在される弾性凸部が形成される。従って、請求項2
の作用効果に加えて、部品点数が増加しない。
【0022】請求項6に記載の発明によれば、弾性凸部
の近傍位置には、その弾性凸部の弾性変形を促進させる
穴が形成される。従って、請求項4の作用効果に加え
て、弾性凸部の弾性変形を容易とすることができるた
め、回転軸の装着部に対するセンサマグネットの装着を
容易とすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図4に従って
説明する。
【0024】図1は、車両用空調装置の送風機用モータ
として使用されるブラシレスモータを示す。モータホル
ダ1の上面にはステータ2が固定されている。ステータ
2は、センターピース3と、コア4と、そのコア4に巻
線が巻着されて構成される励磁コイル5とを備えてい
る。
【0025】前記ステータ2にはロータ6が回転可能に
支持されている。ロータ6は、釣鐘状のヨーク7と、そ
のヨーク7の内周面に固着される複数のマグネット8
と、前記ヨーク7の中心部に圧入される出力軸9とから
構成される。そして、前記出力軸9が軸受10a,10
bを介して前記センターピース3の中心部に回転可能に
支持され、その出力軸9の上端部にファン11が固定さ
れている。
【0026】前記出力軸9の下端部には、図2〜図4に
示すように円盤状のセンサマグネット12を装着するた
めに該軸9を一部面取りして断面D字状に形成した装着
部9aが設けられている。センサマグネット12には、
その装着部9aに嵌合する略D字状の取付孔12aが形
成されている。
【0027】ここで、上記したロータ6のマグネット8
は、前記装着部9aの平面部9bを基準としてヨーク7
の内周面に配設されている。又、センサマグネット12
は、前記取付孔12aの平面部12bを基準とし、前記
ロータ6のマグネット8に対応して着磁されている。
【0028】前記センサマグネット12は、その上面に
密着して配設される鉄製の金属プレート13によって装
着部9aから抜け落ちないように保持されている。詳述
すると、前記金属プレート13は、センサマグネット1
2の外径と略同径に形成され、その中心部に前記装着部
9aが嵌挿される略D字状の嵌挿孔13aが形成されて
いる。嵌挿孔13aの直線部には、金属プレート13の
軸方向にのびる位置決め手段及び弾性保持手段としての
弾性片13bが切り起こされて形成されている。この弾
性片13bは、平板をその中央部分で外側に折り曲げた
略く字状に形成されている。
【0029】そして、この弾性片13bは、前記装着部
9aの平面部9bと前記取付孔12aの平面部12bと
によって形成される間隙に介在され、両平面部9b,1
2bに当接し、更にその弾性力によって両平面部9b,
12bを互いに離間する方向に付勢する。このとき、嵌
挿孔13aの直線部と、弾性片13bの稜線と、弾性片
13bの先端部はそれぞれ平行になっている。すると、
図3に示すように装着部9aの外周面と取付孔12aの
内周面とが密着されるとともに、その弾性片13bの形
状によって両平面部9b,12bが平行となるように維
持される。従って、ロータ6のマグネット8の位置に対
してセンサマグネット12の着磁位置が回転方向にずれ
ることなく、該センサマグネット12が装着部9aに装
着される。又、この弾性片13bの弾性力によって、セ
ンサマグネット12が装着部9aから抜け落ちないよう
に保持される。
【0030】前記モータホルダ1の下面には、前記セン
サマグネット12の下方に位置するように回路基板14
が配置されてネジ15で固定されている。回路基板14
には、前記ステータ2に回転磁界を発生させるために前
記励磁コイル5に駆動電流を供給する励磁回路16が備
えられている。又、回路基板14には、前記センサマグ
ネット12の外周部の近傍位置に磁気検出素子としての
ホール素子17が配設されている。ホール素子17は、
センサマグネット12の回転による磁界の変化を検出
し、その検出信号を前記励磁回路16に出力する。そし
て、前記回路基板14は、前記モータホルダ1に取着さ
れる下部ケース18にて覆われる。
【0031】ここで、図2に示すように、前記センサマ
グネット12の上面、即ちホール素子17との対向面の
反対側には鉄(磁性材料)よりなる金属プレート13が
配設されていることから、該プレート13によってセン
サマグネット12の上面側の磁気抵抗が小さくなるよう
に構成されている。つまり、本実施の形態では、金属プ
レート13がセンサマグネット12のバックヨークとし
て働き、センサマグネット12のホール素子17側の磁
束密度が高くなる。従って、ホール素子17は、センサ
マグネット12の回転による磁界の変化を確実に検出す
ることができる。
【0032】このように構成されたブラシレスモータで
は、励磁回路16から励磁コイル5に駆動電流が供給さ
れると、ステータ2には回転磁界が生じ、その回転磁界
に基づいてロータ6が回転駆動される。このロータ6の
回転に伴ってファン11が回転されて、送風動作が行わ
れる。そして、励磁回路16は、前記ホール素子17か
ら出力されるセンサマグネット12の回転に基づいた検
出信号によって、ロータ6のマグネット8の位置を検出
し、該マグネット8の位置と前記励磁コイル5を励磁す
るタイミングとが最適となるように前記駆動電流を制御
している。
【0033】このとき、金属プレート13の弾性片13
bによって、センサマグネット12はロータ6のマグネ
ット8の位置に対してその着磁位置が回転方向にずれる
ことなく装着部9aに装着されるため、ロータ6のマグ
ネット8の位置に対して、励磁コイル5に供給される駆
動電流が最適な切換タイミングで切り換えられる。従っ
て、本実施の形態では、モータのトルクリップルの増大
が防止されている。
【0034】上記したように、本実施の形態では、以下
に示す特徴を有する。 (1)本実施の形態では、装着部9aの平面部9bを基
準としてロータ6のマグネット8がヨーク7の内周面に
配設され、その装着部9aに嵌着される取付孔12aの
平面部12bを基準とし、ロータ6のマグネット8に対
応してセンサマグネット12が着磁される。又、センサ
マグネット12の上面には金属プレート13が密着して
配設され、金属プレート13には弾性片13bが形成さ
れている。そして、弾性片13bは、装着部9aの平面
部9bと取付孔12aの平面部12bとによって形成さ
れる間隙に介在され、その弾性力によって両平面部9
b,12bが互いに離間する方向に付勢され、装着部9
aの外周面と取付孔12aの内周面とが密着されるとと
もに、両平面部9b,12bが平行に維持される。従っ
て、センサマグネット12が装着部9aに装着される場
合、ロータ6のマグネット8の位置に対してセンサマグ
ネット12の着磁位置が回転方向にずれることがない。
又、回転中にセンサマグネット12が装着部9aに対し
てがたつくことがなく、ロータ6のマグネット8の位置
に対してセンサマグネット12の着磁位置が回転方向に
ずれることがない。その結果、ロータ6のマグネット8
の位置に対して、励磁コイル5に供給される駆動電流が
最適な切換タイミングで切り換えられるため、モータの
トルクリップルの増大が防止される。
【0035】(2)しかも、センサマグネット12は、
金属プレート13の弾性片13bの弾性力によって装着
部9aから抜け落ちないように保持されている。従っ
て、従来でセンサマグネットの抜け止めのために装着部
に取着したツースドワッシャを省略することができるた
め、部品点数が増加しない。
【0036】(3)又、センサマグネット12の上面、
即ちホール素子17との対向面の反対側には鉄(磁性材
料)よりなる金属プレート13が配設されていることか
ら、該プレート13によってセンサマグネット12の上
面側の磁気抵抗を小さくすることができる。つまり、本
実施の形態では、金属プレート13がセンサマグネット
12のバックヨークとして働き、センサマグネット12
のホール素子17側の磁束密度を高くすることができ
る。従って、ホール素子17は、センサマグネット12
の回転による磁界の変化を確実に検出することができ
る。その結果、センサマグネット12を薄く構成するこ
とができるため、モータの薄型化を図ることができる。
【0037】(第2の実施の形態)以下、本発明を具体
化した第2の実施の形態を図5〜図8に従って説明す
る。本実施の形態では、前記第1の実施の形態と比較し
て、金属プレート13が省略されており、出力軸9に対
するセンサマグネット12の取付部分が異なっている。
【0038】即ち、出力軸9の下端部には、上記と同様
に断面D字状に形成される装着部9aが設けられてい
る。一方、センサマグネット12には、装着部9aに嵌
合する略D字状の取付孔12aが形成されている。
【0039】又、前記取付孔12aには、その平面部1
2bに位置決め手段、弾性保持手段及び弾性凸部として
の2つの半球状の凸部12cが同一高さで形成されてい
る。各凸部12cは、その平面部12bの中央位置から
等間隔となるように配置されている。この凸部12cの
突出量は、前記装着部9aの平面部9bと前記取付孔1
2aの平面部12bとによって形成される間隙よりも大
きくなるように形成されている。尚、本実施の形態で
は、その凸部12cが弾性変形可能となるような材質で
センサマグネット12が形成されている。
【0040】そして、各凸部12cは、前記装着部9a
の平面部9bに当接して弾性変形され、その弾性力によ
って該平面部9bと、前記取付孔12aの平面部12b
とを互いに離間する方向に付勢する。すると、図6に示
すように装着部9aの外周面と取付孔12aの内周面と
が密着されるとともに、各凸部12cの形状及び配置に
よって両平面部9b,12bが平行となるように維持さ
れる。従って、ロータ6のマグネット8の位置に対して
センサマグネット12の着磁位置が回転方向にずれるこ
となく、該センサマグネット12が装着部9aに装着さ
れる。そして、装着部9aにおける取付孔12aから突
出する部分にツースドワッシャ19が取着され、センサ
マグネット12が装着部9aから抜け落ちることなく保
持される。
【0041】このようにしても、前記第1の実施の形態
と同様に、取付孔12aに形成された2つの凸部12c
によって、ロータ6のマグネット8の位置に対してセン
サマグネット12の着磁位置が回転方向にずれることな
く、該センサマグネット12が装着部9aに装着されて
いるため、ロータ6のマグネット8の位置に対して励磁
コイル5が最適な切換タイミングで切り換えられる。従
って、本実施の形態では、モータのトルクリップルの増
大が防止されている。
【0042】上記したように、本実施の形態では、以下
に示す特徴を有する。 (1)本実施の形態では、取付孔12aの平面部12b
に同形状の2つの凸部12cを形成し、その2つの凸部
12cを平面部12bの中央位置から等間隔となるよう
に配置した。そして、各凸部12cは、装着部9aの平
面部9bに当接して弾性変形され、その弾性力によって
該平面部9bと、取付孔12aの平面部12bとが互い
に離間する方向に付勢され、装着部9aの外周面と取付
孔12aの内周面とが密着されるとともに、両平面部9
b,12bが平行に維持される。従って、センサマグネ
ット12が装着部9aに装着される場合、ロータ6のマ
グネット8の位置に対してセンサマグネット12の着磁
位置が回転方向にずれることがない。又、回転中にセン
サマグネット12が装着部9aに対してがたつくことが
なく、ロータ6のマグネット8の位置に対してセンサマ
グネット12の着磁位置が回転方向にずれることがな
い。その結果、ロータ6のマグネット8の位置に対し
て、励磁コイル5に供給される駆動電流が最適な切換タ
イミングで切り換えられるため、モータのトルクリップ
ルの増大が防止される。
【0043】(2)しかも、特別な部品を使用すること
なく、ロータ6のマグネット8の位置とセンサマグネッ
ト12の着磁位置との回転方向のずれを防止できること
から、部品点数が増加しない。
【0044】尚、本発明の実施の形態は以下のように変
更してもよい。 ○上記第1の実施の形態では、金属プレート13を鉄
製、即ち磁性材料で形成したがが、透磁率が良好で、か
つ所望の弾性力を有する弾性片13bが形成できれば、
金属プレート13をその他の材質、例えばステンレスで
製作してもよい。又、その弾性片13bが装着部9aの
平面部9bと取付孔12aの平面部12bを平行に維持
し、センサマグネット12を装着部9aから抜け落ちな
いように保持できれば、透磁率に関係なく金属プレート
13をその他の材質、例えば樹脂等で製作したプレート
を使用してもよい。
【0045】○上記第1の実施の形態では、弾性片13
bを、平板をその中央部分で外側に折り曲げた略く字状
に形成したが、装着部9aの平面部9bと取付孔12a
の平面部12bを平行に維持できれば、この形状に限定
されるものではない。
【0046】○上記第2の実施の形態で使用したセンサ
マグネット12に対して、図9及び図10に示すように
凸部12cの近傍位置に、より弾性変形を促進させる穴
12dを設けてもよい。このようにすれば、凸部12c
の弾性変形を容易とすることができるため、回転軸9の
装着部9aに対するセンサマグネット12の装着を容易
とすることができる。
【0047】○上記第2の実施の形態では、取付孔12
aの平面部12bに、同形状の2つの凸部12cを形成
し、その2つの凸部12cを平面部12bの中央位置か
ら等間隔となるように配置したが、装着部9aの平面部
9bと取付孔12aの平面部12bを平行に維持できれ
ば、凸部12cの個数や配置はこれに限定されるもので
はない。
【0048】○上記第2の実施の形態では、センサマグ
ネット12が装着部9aから抜け落ちるのを防止するた
めにツースドワッシャ19を使用したが、凸部12cの
みでセンサマグネット12が装着部9aに対して確実に
保持されれば、ツースドワッシャ19を省略してもよ
い。
【0049】○上記第2の実施の形態では、凸部12c
が弾性変形可能となるような材質でセンサマグネット1
2を形成したが、凸部12cを塑性変形させるような材
質でセンサマグネット12を形成してもよい。この場
合、凸部12cが塑性変形することにより、装着部9a
の外周面と取付孔12aの内周面とが密着されるととも
に、両平面部9b,12bを平行に維持できればよい。
尚、装着部9aからセンサマグネット12が抜け落ちる
のを防止するために、例えばツースドワッシャ等の抜止
部材を装着部9aに取着する必要がある。このようにし
ても、上記と同様に、センサマグネット12が装着部9
aに装着される場合、ロータ6のマグネット8の位置に
対してセンサマグネット12の着磁位置が回転方向にず
れることがない。又、回転中にセンサマグネット12が
装着部9aに対してがたつくことがなく、ロータ6のマ
グネット8の位置に対してセンサマグネット12の着磁
位置が回転方向にずれることがない。
【0050】○上記各実施の形態では、断面D字状の装
着部9aと、その装着部9aに対応した取付孔12aと
したが、この形状に限定されるものではない。 ○上記各実施の形態では、ホール素子17を使用した
が、例えば磁気抵抗素子等の磁界の変化を検出する磁気
検出素子であれば足りる。
【0051】上記各実施の形態から把握できる請求項以
外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載
する。 (イ) 請求項3又は4に記載のブラシレスモータにお
いて、前記金属プレートには前記装着部が嵌挿されるD
字状の嵌挿孔を形成するものであって、前記弾性片は前
記嵌挿孔の直線部から金属プレートの軸方向にのび、平
板をその中央部分で外側、若しくは内側に折り曲げてく
字状とし、前記嵌挿孔の直線部と、弾性片の稜線と、弾
性片の先端部とをそれぞれ平行としたことを特徴とする
ブラスレスモータ。このように構成しても、請求項3又
は4と同様の作用効果がある。
【0052】(ロ) 請求項5又は6に記載のブラシレ
スモータにおいて、前記弾性凸部は同形状の2つの凸部
であって、その2つの凸部を前記取付孔の平面部におい
て前記センサマグネットの回転軸方向と直交する方向の
中央位置から等間隔に配置したことを特徴とするブラス
レスモータ。このように構成しても、このように構成し
ても、請求項5又は6と同様の作用効果がある。
【0053】(ハ) 請求項1に記載のブラシレスモー
タにおいて、前記回転軸の装着部を断面D字状に形成
し、該装着部の平面部を基準として前記ロータにマグネ
ットを配設し、前記センサマグネットの取付孔を前記装
着部に嵌合すべくD字状に形成し、該取付孔の平面部を
基準として前記ロータのマグネットに対応させて着磁す
るものであって、前記位置決め手段は、前記装着部の平
面部と取付孔の平面部とによって形成される間隙に介在
され、塑性変形することにより前記装着部の外周面と取
付孔の内周面とを密着させるとともに、両平面部を平行
に維持する塑性手段であり、前記装着部にはセンサマグ
ネットの抜け止めのための抜止部材を取着したことを特
徴とするブラシレスモータ。このように構成しても、請
求項1と同様の効果がある。
【0054】(ニ) 上記(ハ)に記載のブラシレスモ
ータにおいて、前記塑性保持手段は、前記取付孔の平面
部に形成される塑性凸部であることを特徴とするブラス
レスモータ。このように構成しても、請求項1と同様の
効果がある。
【0055】(ホ) 上記(ニ)に記載のブラシレスモ
ータにおいて、前記塑性凸部は同形状の2つの凸部であ
って、その2つの凸部を前記取付孔の平面部において前
記センサマグネットの回転軸方向と直交する方向の中央
位置から等間隔に配置したことを特徴とするブラスレス
モータ。このように構成しても、請求項1と同様の効果
がある。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ロータとともに回転するセンサマグネットを検出してロ
ータのマグネットの位置を検出する磁気検出素子を備え
たブラシレスモータにおいて、ロータのマグネットの位
置とセンサマグネットの着磁位置との相対的な回転方向
の位置ずれを確実に防止することができるブラシレスモ
ータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態におけるブラシレスモータ
の断面図。
【図2】 ブラシレスモータの要部拡大断面図。
【図3】 図2におけるX−X断面図。
【図4】 ブラシレスモータの要部分解斜視図。
【図5】 第2の実施の形態におけるブラシレスモータ
の要部拡大断面図。
【図6】 図5におけるY−Y断面図。
【図7】 ブラシレスモータの要部分解斜視図。
【図8】 センサマグネットを示す平面図。
【図9】 別例におけるセンサマグネットを示す平面
図。
【図10】 同じくセンサマグネットを示す断面図。
【符号の説明】
2…ステータ、5…励磁コイル、6…ロータ、8…マグ
ネット、9…回転軸、9a…装着部、9b,12b…平
面部、12…センサマグネット、12a…取付孔、12
c…位置決め手段、弾性保持手段及び弾性凸部としての
凸部、12d…穴、13…金属プレート、13b…位置
決め手段及び弾性保持手段としての弾性片、17…磁気
検出素子としてのホール素子。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励磁コイル(5)を備えたステータ
    (2)にロータ(6)を回転可能に支持し、前記ロータ
    (6)にマグネット(8)を固着し、前記ロータ(6)
    の回転軸(9)に対して前記マグネット(8)の位置に
    対応して着磁されたセンサマグネット(12)を装着す
    るための装着部(9a)を形成し、前記センサマグネッ
    ト(12)に前記回転軸(9)の装着部(9a)に嵌着
    される取付孔(12a)を形成してセンサマグネット
    (12)を回転軸(9)に対して一体回転可能に装着
    し、前記センサマグネット(12)の回転による磁界の
    変化を磁気検出素子(17)にて検出して前記マグネッ
    ト(8)の位置を検出し、その検出信号に基づいて前記
    励磁コイル(5)の励磁タイミングを切り換えるブラシ
    レスモータにおいて、 前記回転軸(9)の装着部(9a)の外周面と前記取付
    孔(12a)の内周面との間には、該装着部(9a)の
    外周面と取付孔(12a)の内周面との間の間隙を吸収
    するとともに、前記マグネット(8)の位置に対して前
    記センサマグネット(12)の着磁位置が所定位置にな
    るようにセンサマグネット(12)を位置決めする位置
    決め手段(13b,12c)を備えたことを特徴とする
    ブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブラシレスモータにお
    いて、 前記回転軸(9)の装着部(9a)を断面D字状に形成
    し、該装着部(9a)の平面部(9b)を基準として前
    記ロータ(6)にマグネット(8)を配設し、 前記センサマグネット(12)の取付孔(12a)を前
    記装着部(9a)に嵌合すべくD字状に形成し、該取付
    孔(12a)の平面部(12b)を基準として前記ロー
    タ(6)のマグネット(8)に対応させて前記センサマ
    グネット(12)を着磁するものであって、 前記位置決め手段(13b,12c)は、前記装着部
    (9a)の平面部(9b)と取付孔(12a)の平面部
    (12b)とによって形成される間隙に介在され、その
    弾性力によって両平面部(9b,12b)を互いに離間
    する方向に付勢して、前記装着部(9a)の外周面と取
    付孔(12a)の内周面とを密着させるとともに、両平
    面部(9b,12b)を平行に維持する弾性保持手段
    (13b,12c)であることを特徴とするブラシレス
    モータ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のブラシレスモータにお
    いて、 前記センサマグネット(12)の回転軸方向の一方に前
    記磁気検出素子(17)を配設するとともに、前記セン
    サマグネット(12)の回転軸方向の他方に金属プレー
    ト(13)を密着させて配設するものであって、 前記弾性保持手段(13b)は、その金属プレート(1
    3)に形成された弾性片(13b)であることを特徴と
    するブラシレスモータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のブラシレスモータにお
    いて、 前記金属プレート(13)を磁性材料で構成したことを
    特徴とするブラシレスモータ。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のブラシレスモータにお
    いて、 前記弾性保持手段(12c)は、前記取付孔(12a)
    の平面部(12b)に形成される弾性凸部(12c)で
    あることを特徴とするブラスレスモータ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のブラシレスモータにお
    いて、 前記弾性凸部(12c)の近傍位置には、その弾性凸部
    (12c)の弾性変形を促進させる穴(12d)を形成
    したことを特徴とするブラスレスモータ。
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