JPH11287904A - 回折光学素子及びその製造方法 - Google Patents

回折光学素子及びその製造方法

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JPH11287904A
JPH11287904A JP8863898A JP8863898A JPH11287904A JP H11287904 A JPH11287904 A JP H11287904A JP 8863898 A JP8863898 A JP 8863898A JP 8863898 A JP8863898 A JP 8863898A JP H11287904 A JPH11287904 A JP H11287904A
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layer
relief pattern
optical element
energy
wavelength
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JP8863898A
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Kunihisa Koo
邦寿 小尾
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折効率の波長依存性を低減させる回折光学
素子とすることにより、色むらやフレアをなくす。 【解決手段】 使用する波長帯域で実質的に透明である
光学材料からなる第1の層と、使用する波長帯域で実質
的に透明であるエネルギー硬化型樹脂からなる第2の層
とによって構成する。第1の層と第2の層の境界面にレ
リーフパターンを形成する。また、第1の層の屈折率お
よび第2の層の屈折率が一定の条件を満たすことによ
り、回折効率の波長依存性を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の波長で使用
する回折光学素子及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】回折光学素子、例えば集光作用を有する
回折レンズなどを用いる光学系では、屈折レンズを用い
る場合に比べて、以下のような特長を有している。 回折レンズによって非球面波を容易に生成できるた
め、収差補正上、効果的である。 回折レンズは、実質的に厚みを有していないため、光
学系をコンパクトにできると共に、設計の自由度を増大
させることができる。 屈折レンズでの分散特性に相当する量が、回折レンズ
では逆の値となるため、色収差を効果的に補正すること
ができる。
【0003】以上のような回折レンズの特長を利用し
て、光学系の性能を向上させることに関しては、例え
ば、Binary Technology;Theor
y and Design of Multi Lev
el Diffract Optical Eleme
nt,Gary J.Swason,Techical
Report 854,MIT,Lincoln La
boratory,August 1989.に詳しく
記述されている。
【0004】次に、異なる光学材料の境界面にレリーフ
パターンを構成した従来の回折素子としては、特開平2
−43503号公報に記載されている複合光学素子が開
示されている。また、特開平5−66370号公報に
は、波長選択性の位相格子光学的ローパスフィルタが光
学材料として開示されている。一方、特開昭64−61
726号公報には、2種類の光学材料の屈折率差をゼロ
を中心にして制御する光変調装置が開示されている。さ
らに、特開平9−127321号公報には、回折効率の
波長依存を低減する2種類のガラスあるいはガラスと熱
可塑性プラスチックからなる回折光学素子が開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、回折
光学素子には従来の屈折素子が有していない多くの有用
な特長があるが、他方では、回折光学素子の回折効率が
波長に依存するため、以下に説明するような種々の問題
がある。
【0006】例えば、光学系に適用する回折光学素子
は、レンズ素子として使用する場合が多いが、このよう
な用途では、複数の回折光(複数の焦点)が存在するこ
とが好ましくない。そこで、回折レンズにおいては、使
用する波長領域内で透明な基材を用い、この基材にレリ
ーフパターンを成形することがなされている。図12
は、この回折レンズを示し、使用する波長領域内で透明
である基材9に、断面形状が鋸歯波状のレリーフパター
ン10を形成することにより、特定次数の回折光にエネ
ルギーを集中させるようにしている。
【0007】しかしながら、断面形状を図12に示すよ
うに鋸歯波状に加工すると、その溝深さによってエネル
ギーを集中できる波長が異なるため、波長幅を有する帯
域光のエネルギーを特定次数の回折光に集中させること
ができなくなる。このような現象は、例えばレーザのよ
うな単色と見なせる光を利用する場合には問題とならな
いが、カメラのように白色光を利用する光学系において
は無視できない問題となる。
【0008】また、回折光学素子の有用な特長の一つで
ある色収差補正効果を実現する場合には、使用する波長
が必然的に複数であるために、特定の波長光で回折効率
を最適化すると、その他の波長では回折効率が低下し、
特に、可視帯域光で撮像する撮像光学系に適用する場合
には、回折効率の波長依存特性によって、色むらや不要
次数光によるフレアが生じる問題がある。
【0009】図13は、図12に示す回折光学素子にお
いて、基材9として硝材BK7を用い、レリーフパター
ン10を波長λ=520nmにおいて1次回折効率が1
00%となるような溝深さで形成した場合の1次回折効
率の波長依存特性を示している。図13から明らかなよ
うに、一般に可視波長領域と見なせるλ=400nmか
らλ=700nmにおいて、回折効率は最適化したλ=
520nmから離れるのに従って減少し、特に短波長領
域での低下が著しくなっている。このような所望次数に
おける回折効率の低下は、不要次数光の増加として、光
学系に悪影響を与える結果となる。
【0010】特開平2−43503号公報では、グレー
ティング層上面に平坦な保護層を形成して回折レンズを
積層することにより、個々の回折レンズのパワー負担を
減少させるようにしているが、上記の回折効率の波長依
存特性の問題および用いる光学材料の特性に関しては何
ら言及されておらず、本発明とその目的と技術的思想が
異なっている。
【0011】また、特開平5−66370号公報では、
確かにG波長において回折作用をなくすという一種の回
折効率の制御を行っているが、その周辺の波長における
回折作用、つまり回折効率の波長依存回折効率の波長依
存は、必ずしも最適に制御されているとは言えない。こ
れは、特開昭64−61726号公報に開示されている
ように、2種類の光学材料の屈折率差をゼロを中心にし
て制御する、一種のスイッチング素子を実現したものと
同一の思想の上に成り立っており、回折効率の波長依存
が最適に制御されているとはいえない。
【0012】さらに、特開平9−127321号公報で
は、2種類の光学材料の特性を適切に選択することによ
り回折効率の波長依存を低減させている。しかし、構成
する材料の組み合わせが2種類のガラスあるいはガラス
と熱可塑性プラスチックであるために、それぞれの材料
へのレリーフパターンの形成方法や材料の積層方法或い
は要求を満たすガラスの製造方法など回折光学素子の製
造方法に多くの問題がある。
【0013】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、回折効率の波長依存を低減し
て、色むらや不要次数光によるフレアの発生等を有効に
防止することができるように構成した回折光学素子及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の回折光学素子は、使用する波長帯域で実質
的に透明である光学材料からなる第1の層と、使用する
波長帯域で実質的に透明であるエネルギー硬化型樹脂か
らなる第2の層とからなり、前記第1の層と第2の層の
境界面にレリーフパターンを有すると共に、第1の層の
屈折率n1 (λ)および第2の層の屈折率n2 (λ)が
数3を満たすことを特徴とする。
【0015】
【数3】
【0016】この回折光学素子を製造する本発明の方法
は、使用する波長帯域で実質的に透明である光学材料か
らなる第1層に対し、少なくとも一方の面にレリーフパ
ターンを有した成形型を精密プレスして、第1の層の少
なくとも一方の面にレリーフパターンを形成する工程
と、使用する波長帯域で実質的に透明であるエネルギー
硬化型樹脂を第1の層における前記レリーフパターンの
形成面に塗布して第2の層を形成する工程と、前記エネ
ルギー硬化型樹脂を所望の形状に硬化させる工程とから
なることを特徴とする。
【0017】一般的に、断面を鋸歯波状に形成したレリ
ーフパターンは、図1に示すような位相シフト関数φ
(x)で表すことができる。この関数φ(x)は、レリ
ーフパターンの波面変調作用を特長づける関数であり、
その形状は図1に示すように、レリーフパターンの断面
形状と一致した周期関数となっている。ここで、位相シ
フト関数φ(x)の振れ幅(位相振幅と記載する)aを
用いることにより、図1に示す位相シフト関数φ(x)
で表されるレリーフパターンのm次回折効率ηmは、数
4で与えられる。
【0018】
【数4】
【0019】(1)式において、位相振幅aは、空気の
屈折率を1、基材の屈折率をn、溝深さをd、および光
の波長をλとして、数5で定義される量である。
【0020】
【数5】
【0021】ここで、最適化する波長λ0 でm0 次回折
効率が100%となるように最適化した溝深さd0 は、
数6となる。
【0022】
【数6】
【0023】この結果を(2)式に用いることにより、
溝深さd0 における位相振幅aは、数7のように表すこ
とができる。
【0024】
【数7】
【0025】(4)式は、ある定まった溝深さd0 に対
して位相振幅aが波長に依存することを意味し、この位
相振幅aの波長依存によって、(1)式から明らかなよ
うに、回折効率の波長依存が引き起こされる。図2は、
図13に示した回折効率の波長依存特性に対応する位相
振幅a(λ)の波長依存特性を示している。
【0026】この位相振幅の波長依存を、さらに詳しく
説明するために、(4)式から位相振幅の波長依存を決
定する要素R(λ)、D(λ)を数8のように定義す
る。
【0027】
【数8】
【0028】図3は、(5)式で定義したR(λ)、D
(λ)の位相振幅の波長依存特性を示している。図3か
ら明らかなように、R(λ)、D(λ)は、波長の増加
に伴ってともに単調に減少するが、その減少率はR
(λ)よりもD(λ)のほうが大きい。このことから、
位相振幅aの波長依存は専らD(λ)に依存しており、
ひいてはレリーフパターンの回折効率の波長依存もD
(λ)に依存していると考えることができる。
【0029】本発明者は、種々の実験検討により、特定
の条件下において、R(λ)がD(λ)の波長依存を打
ち消すように作用し、その結果、位相振幅の波長依存が
低減し、回折効率の波長依存特性を改善できることを見
いだした。
【0030】すなわち、低融点ガラス等の光学材料から
なる第1の層と、エネルギー硬化型樹脂からなる第2の
層とからなり、第1の層と第2の層の境界面にレリーフ
パターンを形成する。このように構成すると、位相振幅
の波長依存は、数9のようになる。
【0031】
【数9】
【0032】さらに、この(6)式から、(5)式に相
当する位相振幅の波長依存を決定する要素R’(λ)、
D(λ)は、数10で与えられる。ここでn1 (λ)お
よびn2 (λ)はそれぞれ光学材料およびエネルギー硬
化型樹脂の屈折率である。
【0033】
【数10】
【0034】このように本発明では、従来、基材と空気
との屈折率の差を利用して構成していたレリーフパター
ンを、低融点ガラス等の光学材料およびエネルギー硬化
型樹脂のような異なる材料の屈折率の差を利用して構成
し、さらにその組み合わせを最適化することによって、
回折効率の波長依存を改善するものである。
【0035】より具体的には、波長の増加に伴って単調
に減少する回折効率の波長依存の主因であるD(λ)に
対し、従来は(5)式で定義されるR(λ)も同様に波
長の増加に伴って単調に減少して、むしろ回折効率の波
長依存を増大させるように作用していたが、本発明で
は、低融点ガラス等の光学材料およびエネルギー硬化型
樹脂を、図4に示すように、両者の屈折率差n1 (λ)
−n2 (λ)が短波長側で小さく、長波長側で大きくな
るように選定する。
【0036】これにより、図5で示すように(7)式で
示したR’(λ)が波長の増加に伴って単調に増加し
て、D(λ)の波長の増加に伴う単調減少を打ち消すよ
うに作用し、その結果、(6)式で示した位相振幅a
(λ)の波長依存が低減されて、回折効率の波長依存が
改善される。これは、レリーフパターンを形成した境界
面に接する低融点ガラス等の光学材料およびエネルギー
硬化型樹脂の屈折率n1 (λ)、n2 (λ)が、数11
で示す条件を満足することである。
【0037】
【数11】
【0038】なお、(8)式において、使用波長帯域の
下限(λ1 )および上限(λ2 )は、特に限定されるも
のではないが、実用的には、通常のカメラ等に用いられ
る可視光の波長領域に適用することから、λ1 =400
nm、λ2 =700nmとするのが好適である。
【0039】しかし、(8)式の条件から外れた2種類
の光学材料を選択すると、基材表面にレリーフパターン
を形成した従来の回折光学素子と比較して、回折効率の
波長依存が悪化する。例えば、低屈折率低分散の硝材で
あるBK7と高屈折率高分散の樹脂であるPC(ポリカ
ーボネイト)との境界面にレリーフパターンを形成する
と、その回折効率の波長依存は、図6の曲線Bで示すよ
うになり、従来の基材(BK7)表面にレリーフパター
ンを形成した回折光学素子における回折効率の波長依存
(曲線A)と比較して悪くなる。なお、図6の曲線Aお
よびBは、それぞれレリーフの溝深さを、波長λ=52
0nmで回折効率が100%となるように設定した場合
の波長依存を示す。
【0040】このように、(8)式の条件を満たさない
ような光学材料の組み合わせでは、むしろ回折効率の波
長依存が悪化する。従って、2種類の光学材料の境界面
にレリーフパターンを形成して、回折効率の波長依存を
向上させるためには、光学材料の組み合わせが重要な要
素となる。
【0041】次に、本発明にかかる回折光学素子におけ
るレリーフパターンの溝深さについて説明する。本発明
において、低融点ガラス等の光学材料およびエネルギー
硬化型樹脂の境界面の断面を鋸歯波状に形成したレリー
フパターンの溝深さは、数12で表される。これは、基
材表面にレリーフパターンを形成する場合の(3)式に
相当する溝深さであって、波長λ0 においてm0 次回折
効率が100%となるように最適化した溝深さである。
【0042】
【数12】
【0043】この溝深さは、従来の基材表面にレリーフ
パターンを形成する場合と比較して一般に深くなる。し
かし、溝深さが、レリーフパターンのピッチTに対して
ある程度深くなると、回折効率の入射角依存が増大し
て、光学系への適用の際に問題となる場合があると共
に、回折効率の波長依存に関して、(1)式で示した関
係が不正確なものとなる。このように溝深さが深いレリ
ーフパターンは、一般に厚型格子と呼ばれる。
【0044】本発明において、レリーフパターンの厚さ
を特徴づけるパラメータとしてのQ値は、溝深さd、波
長λとして、数13で表すことができる。
【0045】
【数13】
【0046】ここで、一般に薄いレリーフパターンは、
Q<1の条件で分類されるので、この発明の回折光学素
子においても、その周期構造のピッチTが、Q<1を満
たすように構成することが望ましく、数14を満足する
ことが好ましい。
【0047】
【数14】
【0048】本発明者による種々の実験検討によれば、
特にQ<0.1のときにレリーフパターンは薄型の性質
をよりよく表すことが確認された。このため、数15を
満足するようにレリーフパターンを構成することが望ま
しい。
【0049】
【数15】
【0050】次に、本発明の第2層に用いるエネルギー
硬化型樹脂について説明する。エネルギー硬化型樹脂
は、化2で表されるフルオレン誘導体を主成分として含
有している。
【0051】
【化2】
【0052】これらの誘導体は、分子中にフルオレン構
造を有しているため、屈折率が高く分散が大きいとい
う、従来の樹脂にはない特異な光学特性を備えている。
また、吸水率が小さいため、屈折率変化などの外部環境
の変化に対する光学特性の変化および寸法変化が小さく
耐環境性に優れる。さらに、硬化時の体積収縮率が小さ
いため、レリーフパターン形状および他の光学面に歪み
を生じさせることがなく、硬化した場合の表面硬度も高
いため、表面に傷が付きにくく、擦傷性にも優れてい
る。
【0053】これらの誘導体は、融点が高く室温付近で
は固体あるいは高粘度の液体であるため、使用の際に
は、加熱したり、有機溶剤で希釈することによって粘度
を調整し、レリーフパターンの凹部に隙間なく塗布でき
る粘度とすることが好ましい。また本発明では、複数の
種類のフルオレン誘導体を混合してもよい。
【0054】本発明の第1層に用いる光学材料について
説明する。光学材料は低融点ガラスがよい。このガラス
はガラス転移点が約560℃以下のガラスであり、成形
型を用いて精密プレスすることにより所望の形状を形成
できる。このため所望形状の第1の層を簡単にそして生
産性よく製造できる利点がある。このようなガラスはガ
ラスメーカー各社から提供されており、例えば、株式会
社オハラ製のL−LAL12、L−LAM69、L−T
IM28およびL−BSM15などの硝材、住田光学株
式会社製のLaFK55、LaFK60、VC70およ
びVC81などの硝材がある。なお、ガラス転移点が高
いガラスを用いるとそれに応じて成形時の型温度を上昇
させる必要があり、成形型の寿命が短くなる問題が新た
に発生するため注意を要する。
【0055】本発明の回折光学素子の製造方法では、ま
ず、切削および研磨、イオンミリング法あるいは反応性
イオンエッチング(RIE)法等によって、成形型の成
形面に所望のレリーフパターンの反転パターンを形成す
る。型材料としてはシリコンカーバイトあるいはタング
ステンカーバイドなど通常の低融点ガラス成形用型材料
を用いることができる。
【0056】次に、この成形型を用いて、上述した光学
材料を精密プレスしてレリーフパターンを転写する。成
形条件および成形機は、一般的な球面、非球面あるいは
平面のレンズを形成するものとほぼ同様のもので良い
が、レリーフパターンの精度を考慮すると成形圧あるい
は成形温度をわずかに高めたり、成形時間を長くして高
精度の転写を行う。
【0057】次に、フルオレン誘導体を含有する液状の
エネルギー硬化型樹脂をレリーフパターン面に塗布す
る。このとき、塗布の方法あるいは樹脂の膜厚等を考慮
して、希釈溶剤で粘度及び乾燥性を調整することが好ま
しい。希釈溶剤としては、トルエンおよびキシレンなど
の炭化水素類、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ルおよびトリエチレングリコールモノメチルエーテルな
どのグリコールエーテル類、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテートおよび3−メチル−3−メト
キシブチルエーテルアセテートなどのエステル類および
N−メチルピロリドンなどを使用することができる。
【0058】また熱や活性エネルギー線などのエネルギ
ーによって硬化させるため、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−
2−メチルプロパン−1−オン、クロロアセトン、ベン
ゾフェノン、ベンゾインエチルエーテルなどの硬化剤を
添加する。この硬化剤は硬化速度、樹脂の膜厚および硬
化後の樹脂の黄変度合いを考慮して適当に選択する。
【0059】塗布の方法としては、スピンコート、ディ
ッピングおよびスプレーなどを採用できる。この塗布に
より、エネルギー硬化型樹脂が液状であるため、微細な
レリーフパターンの凹凸にも容易に浸透し均一な第2の
層を形成できる。なお、この第2の層をガラスあるいは
熱可塑性プラスチックで構成する場合は、レリーフパタ
ーンをそれぞれの材料に形成した後に、第1の層に積層
することになり、第1の層と第2の層のレリーフパター
ンの位置合わせ作業が必要であるが、本発明では第1の
層のレリーフパターン面に塗布するだけで第2の層を簡
単に形成できるメリットがある。
【0060】この塗布の後、加熱および/またはエネル
ギー線を照射することにより、エネルギー硬化型樹脂を
硬化させて、境界面にレリーフパターンを有した回折光
学素子とする。エネルギー線としては、紫外線、可視光
線、電子線などを選択できるが、作業性からは紫外線が
良好である。また、照射条件は、硬化剤の種類、硬化剤
の配合比によって調整する。例えば、紫外線を120秒
間照射して硬化させても良く、紫外線を60秒間照射
し、その後、170℃で1時間加熱して硬化させても良
い。
【0061】なお、エネルギー硬化型樹脂を光学材料の
レリーフパターン面に塗布した後、所望の形状の成形型
を押圧して、エネルギー硬化型樹脂を所望の形状に硬化
させても良く、これにより、樹脂層の膜厚制御、レリー
フパターンへの確実な密着および生産性などを向上させ
ることができる。
【0062】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図9は、実施の
形態1の回折光学素子を示し、第1の層2としての低融
点ガラスにLaFK55(住田光学社(製))を使用
し、第2の層1としてのエネルギー硬化型樹脂として化
3に示されるフルオレン誘導体を使用している。
【0063】
【化3】
【0064】また、第1の層2と第2の層1との境界面
には、鋸歯波状レリーフパターン3が形成されることに
より、プリズム作用をなす回折光学素子となっている。
これに対し、比較例1としては、上述した低融点ガラス
LaFK55を精密プレスして、片方の面に鋸歯波状の
レリーフパターンを形成しただけの従来と同様の回折光
学素子である。
【0065】この回折光学素子の作製は、まず、低融点
ガラスの一方の片面にレリーフパターン3を形成し、低
融点ガラスの他方の片面を平面に成形する成形型を用い
てLaFK55を精密プレスする。これにより、一方の
片面にレリーフパターン3を形成した。
【0066】次に、化3で示すフルオレン誘導体、紫外
線硬化剤としての1−ヒドロキシシクロキシルフェニル
ケトンおよび希釈溶剤としてのトリエチレングリコール
モノメチルエーテルを混合した液状のエネルギー硬化型
樹脂組成物をレリーフパターン面にスピンコートにより
塗布した。そしてエネルギー硬化型樹脂組成物に紫外線
を60秒間した後、さらに170℃で1時間加熱するこ
とにより硬化させ、低融点ガラスおよびエネルギー硬化
型樹脂からなり、境界面にレリーフパターンを有した回
折光学素子とする。
【0067】この回折光学素子では、可視光の波長領域
であるλ1 =400nmおよびλ2=700nmとする
と、(8)式の左辺は、数16であり、右辺は、数17
であり、左辺>右辺となり、(8)式を満たしている。
【0068】
【数16】
【0069】
【数17】
【0070】図4における曲線n1 (λ)はLaFK5
5の屈折率の波長依存特性を、曲線n2 (λ)はエネル
ギー硬化型樹脂の屈折率の波長依存特性をそれぞれ示し
ている。
【0071】図7は、位相振幅a(λ)の波長依存特性
を示しており、曲線Cは低融点ガラスLaFK55の表
面にパターンを形成しただけの比較例1の回折光学素子
の場合を、曲線Dは低融点ガラスおよびエネルギー硬化
型樹脂からなり、境界面にレリーフパターンを形成した
本実施の形態の回折光学素子の場合を示している。な
お、回折効率が最大となるように最適化した波長はCに
ついては520nm、Dについては、d−line(5
87.55nm)とした。
【0072】本実施の形態においては、比較的短波長側
での位相振幅の波長依存の改善効果が大きいので、回折
効率が最大となるように最適化する波長は、従来の場合
と比較して長波長側に設定するのが好ましく、このよう
に設定することにより使用波長帯域に亘って位相振幅の
変化量をより小さく抑えることが可能となる。
【0073】図8は、図7に示した位相振幅の波長依存
特性に対応する回折効率の波長依存特性を示すもので、
曲線Eは比較例1の回折光学素子の波長依存特性、曲線
Fは本実施の形態による回折光学素子の波長依存特性を
示している。図8から明らかなように、比較例1と比べ
て実施の形態1による回折光学素子によれば、回折効率
の波長依存特性を実質的に無視できる程度に小さく抑え
ることができ、改善の効果が著しいことが実証された。
【0074】また、本実施の形態の回折光学素子によれ
ば、入射する光は、特定方向に進行方向が曲げられる
が、その際に光を曲げる作用の波長依存が、レリーフパ
ターン3と、外部に接する面4(屈折面)とで相補的と
なるので、色収差を低減させることができる。
【0075】さらに、通常の屈折素子(例えばレンズ)
では、その表面がホコリや指紋で汚染された場合、払拭
することが一般に困難であるが、本実施の形態では、レ
リーフパターンを低融点ガラスおよびエネルギー硬化型
樹脂の境界面に形成しているので、汚染の問題が生じ
ず、耐環境性を向上させることができる。
【0076】(実施の形態2)この実施の形態2では、
実施の形態1の材料の組み合わせを変化させ、第1の層
2をL−LAL12(オハラ社(製))よりなる低融点
ガラスとし、第2の層1には化4で示されるフルオレン
誘導体よりなるエネルギー硬化型樹脂とし、第1の層2
と第2の層1との境界面に、鋸歯波状レリーフパターン
3を形成することによって回折光学素子とした。一方、
比較例2としては、比較例1と同様に、低融点ガラスL
−LAL12の片方の面にレリーフパターンを形成した
だけの回折光学素子とした。
【0077】
【化4】
【0078】この実施の形態では、まず、実施の形態1
と同様に低融点ガラスL−LAL12の片方の面にレリ
ーフパターン3を形成した。次に上述したフルオレン誘
導体、紫外線硬化剤としての1−フェニル−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび希釈溶剤と
してのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ートを混合した液状のエネルギー硬化型樹脂組成物を、
表面温度約100℃に加熱した低融点ガラスのレリーフ
パターン3の形成面に適当量塗布した。そして、塗布後
の樹脂組成物に、平面に研磨された成形型を押し当て紫
外線を照射してエネルギー硬化型樹脂組成物を硬化さ
せ、これにより低融点ガラスおよびエネルギー硬化型樹
脂からなり、境界面にレリーフパターン3を有した回折
光学素子とした。
【0079】この実施の形態の回折光学素子において、
可視光の波長領域であるλ1 =400nmおよびλ2
700nmとすると、(8)式の左辺は、数18であ
り、右辺は、数19であり、左辺>右辺となり、(8)
式を満たしている。
【0080】
【数18】
【0081】
【数19】
【0082】図10は、回折効率の波長依存特性を示す
もので、曲線Gは低融点ガラスL−LAL12の表面に
レリーフパターンを形成しただけの比較例2の回折光学
素子の波長依存特性を、曲線Hは低融点ガラスおよびエ
ネルギー硬化型樹脂からなり、境界面にレリーフパター
ンを形成した本実施の形態による回折光学素子の波長依
存特性を示している。図10から明らかなように、比較
例2と比べ、本実施の形態による回折光学素子によれ
ば、回折効率の波長依存特性を実質的に無視できる程度
に小さく抑えることができ、改善の効果が著しいことが
実証された。また、この実施の形態の回折光学素子で
は、実施の形態1と同様に色収差を低減させる効果があ
ると共に、汚染の問題が生じず、耐境界性が向上してい
る。
【0083】(実施の形態3)図11は、実施の形態3
の回折光学素子を示す。第1層6の低融点ガラスとして
は、LaFK55を用い、第2層5のエネルギー硬化型
樹脂としては、実施の形態2の樹脂を用いた。また、こ
れらの境界面のレリーフパターン7は集光作用を有する
ように形成すると共に、低融点ガラス(LaFK55)
の外部と接する面8も集光作用を有するように曲面とし
たものである。この実施の形態の製造は、実施の形態2
と同様に行うことができる。この実施の形態の回折光学
素子によれば色収差が低減する効果に加えて集光作用を
行う効果がある。
【0084】以上の説明から明らかなように、本発明は
以下の発明を包含している。 (1)使用する波長帯域で実質的に透明である低融点ガ
ラスからなる第1の層と、使用する波長帯域で実質的に
透明であるエネルギー硬化型樹脂からなる第2の層から
なり、第1の層と第2の層の境界面にレリーフパターン
を有し、第1の層の屈折率n1 (λ)および第2の層の
屈折率n2 (λ)が数20を満たすことを特徴とする回
折光学素子。
【0085】
【数20】
【0086】(2)上記(1)項において、前記エネル
ギー硬化型樹脂が化5で示されるフルオレン誘導体を含
有することを特徴とする回折光学素子。
【0087】(3)使用する波長帯域で実質的に透明で
ある低融点ガラスからなる第1の層と、使用する波長帯
域で実質的に透明であるエネルギー硬化型樹脂からなる
第2の層からなり、第1の層と第2の層の境界面にレリ
ーフパターンを有し、第1の層の屈折率n1 (λ)およ
び第2の層の屈折率n2 (λ)が数21を満たす回折光
学素子の製造方法において、少なくとも一方の面に前記
レリーフパターンを有した成形型を用いて前記低融点ガ
ラスを精密プレスして、第1の層の少なくとも一方の面
に前記レリーフパターンを形成する工程と、前記エネル
ギー硬化型樹脂を第1の層における前記レリーフパンー
タを形成した面に塗布する工程と、前記エネルギー硬化
型樹脂を所望の形状に硬化させる工程とからなることを
特徴とする回折光学素子の製造方法。
【0088】
【数21】
【0089】(4)上記(3)項において、前記エネル
ギー硬化型樹脂が化5で示されるフルオレン誘導体を含
有することを特徴とする回折光学素子の製造方法。
【0090】
【化5】
【0091】(5)上記(3)または(4)項におい
て、前記エネルギー硬化型樹脂をスピンコートにより前
記レリーフパターン面に塗布することを特徴とする回折
光学素子の製造方法。
【0092】(6)上記(3)または(4)項におい
て、成形型を用いて前記エネルギー硬化型樹脂を所望の
形状に硬化させることを特徴とする回折光学素子の製造
方法。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、回折効率の波長依存特性を実質的に無視できる
程度に小さく抑えることができるため、色むらや不要次
数光によるフレアを防止することができる。このため、
例えばカメラ等の白色光を扱う光学系に適用でき、色収
差等の収差を低減させた非常に薄く小型で高性能な光学
系を簡単にできる。
【0094】請求項2の発明によれば、フルオレン構造
を有した樹脂を使用するため、屈折率が高く、分散が大
きな光学特性を有し、しかも外部環境の変化に対した耐
環境性に優れた回折光学素子とすることができる。
【0095】請求項3の発明によれば、波長依存特性が
低減した回折光学素子を簡単に、しかも効率良く製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】断面が鋸歯状のレリーフパターンにおける位相
シフト関数φ(X)を示す特性図である。
【図2】図13で示した回折効率の波長依存性に対応す
る位相振幅a(λ)の波長依存性を示す特性図である。
【図3】図2の位相振幅a(λ)の波長依存を決定する
要素R(λ)とD(λ)の波長依存性を示す特性図であ
る。
【図4】実施の形態1において用いたエネルギー硬化型
樹脂と低融点ガラスの屈折率の波長依存性を示す特性図
である。
【図5】実施の形態1において用いたエネルギー硬化型
樹脂と低融点ガラスの位相振幅a(λ)の波長依存を決
定する要素R’(λ)とD(λ)の波長依存性を示す特
性図である。
【図6】回折光学素子の回折効率の波長依存性を示す特
性図であり、曲線Aは基材の表面にレリーフパターンを
形成した従来の回折光学素子を、曲線Bは2種類の材料
の境界面にレリーフパターンを有しているが、材料の組
み合わせが不適切な回折光学素子を示す。
【図7】回折光学素子の位相振幅の波長依存性を示す特
性図であり、曲線Cは比較例1を、曲線Dは実施の形態
1を示す。
【図8】回折光学素子の位相振幅の波長依存特性に対応
する回折効率の波長依存特性をを示す特性図であり、曲
線Eは比較例1を、曲線Fは実施の形態1を示す。
【図9】実施の形態1の回折光学素子の構成を示す部分
断面図である。
【図10】回折光学素子の回折効率の波長依存性を示す
特性図であり、曲線Gは比較例2を、曲線Hは実施の形
態2を示す。
【図11】実施の形態3の回折光学素子の構成を示す部
分断面図である。
【図12】基材の表面にレリーフパターンを形成した従
来の回折光学素子の構成を示す部分断面図である。
【図13】基材の表面にレリーフパターンを形成した従
来の回折光学素子の1次回折効率の波長依存特性を示す
特性図である。
【符号の説明】
1 第2の層 2 第1の層 3 レリーフパターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用する波長帯域で実質的に透明である
    光学材料からなる第1の層と、使用する波長帯域で実質
    的に透明であるエネルギー硬化型樹脂からなる第2の層
    とからなり、前記第1の層と第2の層の境界面にレリー
    フパターンを有すると共に、第1の層の屈折率n
    1 (λ)および第2の層の屈折率n2 (λ)が数1を満
    たすことを特徴とする回折光学素子。 【数1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発明において、前記エネ
    ルギー硬化型樹脂が化1で示されるフルオレン誘導体を
    含有することを特徴とする回折光学素子。 【化1】
  3. 【請求項3】 使用する波長帯域で実質的に透明である
    光学材料からなる第1の層と、使用する波長帯域で実質
    的に透明であるエネルギー硬化型樹脂からなる第2の層
    とからなり、前記第1の層と第2の層の境界面にレリー
    フパターンを有し、第1の層の屈折率n1 (λ)および
    第2の層の屈折率n2 (λ)が数2を満たす回折光学素
    子を製造する製造方法において、 少なくとも一方の面に前記レリーフパターンを有した成
    形型を用いて前記光学材料を精密プレスして、第1の層
    の少なくとも一方の面に前記レリーフパターンを形成す
    る工程と、 前記エネルギー硬化型樹脂を第1の層における前記レリ
    ーフパターンの形成面に塗布する工程と、 前記エネルギー硬化型樹脂を所望の形状に硬化させる工
    程とからなることを特徴とする回折光学素子の製造方
    法。 【数2】
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