JP4281146B2 - 樹脂接合型光学素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材上に硬化樹脂層を設けてなる樹脂接合型光学素子(例えば、ガラス基材と樹脂とが接合されて構成された複合型光学部品)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学素子であるレンズには、表面形状が非球面の非球面レンズがある。この非球面レンズは、球面レンズによる球面収差や広角レンズによるディストーションを除去出来る等、球面レンズ等では得られない優れた性能を有することから重用されている。
【0003】
このような非球面形状を有する光学部品としては、例えば、特開昭59−12412号公報(ミノルタ)に開示されるように、ガラス基材上に樹脂層を形成した樹脂接合型光学素子である複合型光学部品が提案されている。
かかる複合型非球面レンズ(樹脂接合型光学素子)では一般に、例えば図1に示す様に硬化樹脂層が設けられたレンズ面とは反対側のレンズ面に、単層膜または多層膜の反射防止用薄膜(反射防止膜)3が形成されている。
【0004】
ここで、反射防止膜としては、カメラ等の光学部品に用いられる広帯域な多層膜が形成される場合が多く、その反射率特性を図3に示す。
この広帯域な多層膜の性能には、カメラ等の光学部品におけるカラーバランス等の要求品質より、可視域(400nm〜700nm)に於いて1%以下の反射率が求められる。
【0005】
また、この反射防止膜は一般的には、真空蒸着法により形成されるので、薄膜形成時にレンズ面は250℃程度の高温になる。そのため、レンズ面に硬化樹脂層を形成する前に反射防止膜が蒸着される。
というのは、前記硬化樹脂層を構成する紫外線硬化型樹脂は一般に、前記の様な高温環境下に放置すると劣化して、光学部品としての品質(外観、非球面形状、屈折率)を低下させるからである。
【0006】
図2に複合型非球面レンズ(樹脂接合型光学素子)の一般的な製造工程を示す。
図2の第1工程では、先ずガラスレンズ(基材)1を用意する。
次に、第2工程では、ガラスレンズ1の一方の表面(硬化樹脂層を形成するレンズ面Aとは反対側のレンズ面B)に反射防止膜3をコーティングする。
【0007】
そして、第3工程では、ガラスレンズ1の他方の表面(反射防止膜3をコーティングしていないレンズ面A)に硬化樹脂層2を形成して非球面形状を創生する。ここで、硬化樹脂層2の形成は例えば以下のように行う(図11参照)。
▲1▼先ず、レンズ基材51の表面Aと、金型53の所定形状を有する金型面との間に紫外線硬化型樹脂液52aを挟む。
【0008】
▲2▼次に、前記樹脂液52aを押し広げながら、前記レンズ基材51と前記金型53との間隔が所定値または所定範囲となる位置まで両者を接近させる。
▲3▼前記レンズ基材51及び金型53の位置を保持した状態で、レンズ基材51の反射防止膜を形成した表面B側から前記樹脂液52aに光(紫外線)54を照射することにより樹脂液を硬化させ、硬化樹脂層52を形成して前記レンズ基材51と一体化させるとともに、該硬化樹脂層52の表面に前記金型面の形状を転写させて非球面形状を創生する。
【0009】
▲4▼前記硬化樹脂層52が一体に形成されたレンズ基材51を前記金型面から剥離する。
最後に第4工程では、前記硬化樹脂層2の上に反射防止膜4をコーティングする(図2)。
以上のような工程(一例)により、従来の複合型非球面レンズ(樹脂接合型光学素子)が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の樹脂接合型光学素子(例えば複合型非球面レンズ)は、所望の光学面形状(例えば非球面形状)から大きく外れた形状を有することが多く、必要な光学性能を充分に果たす樹脂接合型光学素子(例えば複合型非球面レンズ)を得がたいという問題点があった。
【0011】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、所望の光学面形状(例えば非球面形状)から大きく外れることなく、必要な光学性能を充分に果たすことができる樹脂接合型光学素子(例えば複合型非球面レンズ)を提供することを目的とする。
【0012】
そのため、本発明は第一に「基材上に硬化樹脂層を設けてなる樹脂接合型光学素子において、前記硬化樹脂層は前記基材の一方の表面に設けられ、該基材の他方の表面には前記硬化樹脂層の形成の前に設けられた、波長365nmの光に対する反射率が1%以下でありかつ可視域(400〜700nm)の光に対する反射率も1%以下である反射防止膜が設けられていることを特徴とする樹脂接合型光学素子。(請求項1)」を提供する。
【0013】
また、本発明は第二に「前記硬化樹脂層の上に可視域(400〜700nm)の光に対する反射率が1%以下の反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂接合型光学素子。(請求項2)」を提供する。
また、本発明は第三に「前記硬化樹脂層を設けた基材表面(第1面)の光学的有効径が前記反射防止膜を設けた基材表面(第2面)の光学的有効径に比べて大きく、前記第2面の光学的有効径部分の周辺部は、反射防止膜が設けられていないアラズリ部であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の樹脂接合型光学素子。(請求項3)」を提供する。
【0014】
また、本発明は第四に「前記基材の材料が光学ガラスまたは結晶性光学材料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂接合型光学素子。(請求項4)」を提供する。
また、本発明は第五に「少なくとも一つの非球面形状光学面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂接合型光学素子。(請求項5)」を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、従来の樹脂接合型光学素子(例えば複合型非球面レンズ)が所望の光学面形状(例えば非球面形状)から大きく外れた形状を有することが多い原因を見出し、これに基づいて本発明をなすに至ったので、これについて先ず説明を行う。
【0018】
基材(例えばレンズ基材)の一つの光学面に硬化樹脂層を形成する場合に、その材料には紫外線等の比較的短波長の光により硬化する光硬化型樹脂液(例えば、紫外線硬化型樹脂液)が多く用いられる。
そして、前記紫外線としては、i線と呼ばれる波長365nmの光が一般的であり、市販の紫外線照射装置の多くはこの波長光を採用している。
【0019】
ここで、硬化樹脂層を形成する際の紫外線量は、非常に精密に管理する必要がある。これは、紫外線硬化型樹脂液は、紫外線照射による硬化反応が急激であり(紫外線を照射すると、数秒で硬化が始まり、10数秒で硬化が完了する)、照射する紫外線量が基材毎に同一となるように管理しないと、形成される硬化樹脂層の表面形状(例えば非球面形状)が基材毎に大きくばらつく原因となるからである。
【0020】
ところで、従来の反射防止膜は、光学部品(例えばカメラ等の鏡玉)における要求品質を可視域(400nm〜700nm)についてのみ規格設定しているが、樹脂層を形成する際に使用する紫外線(i線:波長365nm)に対しては、規定設定等の注意を特に払っていなかった。
そのため、紫外線(i線:波長365nm)に対する前記従来の反射防止膜の反射率(逆に言うと透過率)は、成膜誤差によりその値が大きくばらついていた。
【0021】
即ち、反射防止膜を例えば蒸着法により成膜する際に、成膜物質(ターゲット)と被成膜基材の距離誤差と角度誤差により製造(成膜)誤差が製造ロット毎に発生し、得られた反射防止膜の分光特性全体がシフト(波長シフト)して、その結果、紫外線(i線:波長365nm)に対する従来の反射防止膜の反射率は、成膜誤差によりその値が大きくばらついていた。
【0022】
ところで、前述したように、基材の光学面に硬化樹脂層を形成する際には、基材の反射防止膜を形成した光学面側から樹脂液に紫外線(波長365nm)を照射するが(図11参照)、紫外線に対する反射防止膜の反射率が製造ロット毎に大きくばらつくと、紫外線の透過率が大きく変化して、樹脂液に到達する単位時間当たりの紫外線透過量も無視できない程度に変動することとなる。
【0023】
即ち、従来の樹脂接合型光学素子(例えば複合型非球面レンズ)が所望の光学面形状(例えば非球面形状)から大きく外れた形状を有することが多い原因は、光学素子の基材に形成された反射防止膜の紫外線(波長365nm)に対する反射率の大きなばらつきにより、樹脂液に到達する単位時間当たりの紫外線透過量が大きく変動して、形成される硬化樹脂層の表面形状が製造ロット毎に無視できない程度にばらつくためである。
【0024】
例えば図4に示すようなレンズ形状の場合には、硬化樹脂層を形成するために照射する紫外線は、レンズ面Bに施された反射防止膜の部分Dを透過する紫外線5とレンズ外周部のアラズリ部Cを透過する紫外線6に分けられる。
一般にアラズリ部Cには反射防止膜を施さないので、アラズリ部Cを透過する紫外線6の量は、レンズ毎にみても一定であるが、反射防止膜部分Dを透過する紫外線5の量は、前述した理由(反射率のばらつき)によりレンズ毎に変動する。
【0025】
即ち、図4に示すようなレンズ形状の場合には、アラズリ部Cと反射防止膜部分Dを透過する各紫外線の量のバランスはレンズ毎に大きく異なるので、硬化樹脂層における非球面形状のばらつき量は、アラズリ部のないレンズ形状の場合と比較して一層大きくなり、所望の非球面形状を有する複合型非球面レンズ(樹脂接合型光学素子)は更に得難くなる。
【0026】
そこで、本発明においては、従来の樹脂接合型光学素子(例えば複合型非球面レンズ)が所望の光学面形状(例えば非球面形状)から大きく外れた形状を有することが多い原因となる、光学素子の基材に形成された反射防止膜の紫外線(波長365nm)に対する反射率のばらつきを、形成される硬化樹脂層の表面形状のばらつきが無視できる程度となるように低減することとした。
【0027】
即ち、基材の一方の表面に硬化樹脂層を設けてなる本発明(請求項1〜8)にかかる樹脂接合型光学素子では、基材の他方の表面(硬化樹脂層を形成しない光学面)に設けた反射防止膜の波長365nmの光に対する反射率を1%以下に設定した。
かかる構成を採用した本発明(請求項1〜8)の樹脂接合型光学素子は、その光学面形状が所望形状(例えば非球面形状)から僅かに外れるだけなので、必要な光学性能を充分に果たすことができる。
【0028】
本発明にかかる反射防止膜は、所望の光学面形状(例えば非球面形状)を有する樹脂接合型光学素子が安定して得られるように、蒸着角度条件等の製造誤差による設定分光特性からの波長シフトが±10nm生じても、波長365nmの光に対する実測反射率が安定して1%以下となるような分光特性を有するようにすることが好ましい(請求項2)。
【0029】
本発明にかかる反射防止膜としては、例えば、基材側に位置する高屈折率物質と中屈折率物質との交互多層膜と、該交互多層膜上に形成された低屈折率物質の最外層により、多層に積層して構成されたものを使用することができる(請求項3)。以下にその具体例を示す。
基材/M/H/M/H/M/H/M/H/L(基材上に設けた9層構成の反射防止膜)
ここで、H:高屈折率(2.0〜2.2)の物質層(例:TiO2層またはZr02層)
M:中屈折率(1.6〜1.7)の物質層(例:Al2O3層)
L:低屈折率(1.38〜1.4)の物質層(例:MgF2層)
また、本発明にかかる反射防止膜は、可視域(400〜700nm)の光に対する反射率も1%以下となるように構成して、かかる特性が要求されるカメラ等の光学部品に適用できるようにしてもよい(請求項4)。
【0030】
また、本発明においては、硬化樹脂層の上に可視域(400〜700nm)の光に対する反射率が1%以下の反射防止膜を更に設けてもよい(請求項5)。
また、本発明は、硬化樹脂層を設けた基材表面(第1面)の光学的有効径が反射防止膜を設けた基材表面(第2面)の光学的有効径に比べて大きく、前記第2面の光学的有効径部分の周辺部が反射防止膜が設けられていないアラズリ部である樹脂接合型光学素子に適用すると、より効果的である(請求項6)。
【0031】
本発明にかかる樹脂接合型光学素子の基材材料としては、例えば光学ガラスや結晶性光学材料を使用することができる(請求項7)。
また、本発明は、少なくとも一つの非球面形状光学面を有する樹脂接合型光学素子に用いて好適である(請求項8)。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0032】
【実施例1】
基材上に硬化樹脂層を設けてなる本実施例の複合型光学部品(樹脂接合型光学素子)であるレンズは、硬化樹脂層4が基材1の一方の表面Aに設けられ、該基材1の他方の表面Bには波長365nmの光に対する反射率が1%以下の反射防止膜3が設けられている。
【0033】
本実施例にかかる複合型光学部品(レンズ)を図1に示す。また、前記反射防止膜の反射分光特性を図5に示す。
レンズ基材1は、S−LAH55(オハラ硝材)により構成され、そのレンズ面Bには図5に示す特性を有する反射防止膜3が形成されている。
この反射防止膜3の波長365nmの光に対する反射率は0.1%以下であり、また波長400nm〜700nmの光に対する反射率は1%以下である。
【0034】
また、レンズ基材1のレンズ面Aには硬化樹脂層4が形成されている。
本実施例の複合型光学部品(レンズ)は、図2に示す工程により製造される。
先ず第1工程では、レンズ基材1を用意する。
次に、第2工程では、レンズ基材1の一方の表面(硬化樹脂層を形成するレンズ面Aとは反対側のレンズ面B)に反射防止膜3をコーティングする。
【0035】
そして、第3工程では、レンズ基材1の他方の表面(反射防止膜3をコーティングしていないレンズ面A)に硬化樹脂層2を形成して非球面形状を創生する。ここで、硬化樹脂層2の形成は例えば図11に示す工程により行う。
図7は、以上のようにして製造した本実施例の複合型光学部品(レンズ)の非球面形状を測定した結果である。横軸(X軸)は半径位置を表し、縦軸(Y軸)は設計値からのズレ量を表している。
【0036】
なお、非球面形状を測定した本実施例にかかるレンズは10枚あり、各レンズ面Bの反射防止膜3はそれぞれ異なるバッチにて処理したものである。
図7の測定結果よりレンズの非球面形状のバラツキは0.3μm以下であり非常に小さいことが判る。
また、図8には10枚のレンズについて、各レンズ面Bにコーティングした反射防止膜の反射特性のバラツキを示した。これによれば、波長365nmの光に対する反射率のバラツキは0.05%〜0.3%であり十分に小さいことが判る。
【0037】
このように、本実施例の複合型光学部品(レンズ)は、その光学面形状が所望形状(非球面形状)から僅かに外れるだけなので、必要な光学性能を充分に果たすことができる。
【0038】
【実施例2】
基材上に硬化樹脂層を設けてなる本実施例の複合型光学部品(樹脂接合型光学素子)であるレンズは、硬化樹脂層4が基材11の一方の表面Aに設けられ、該基材11の他方の表面Bには波長365nmの光に対する反射率が1%以下の反射防止膜3が設けられている。
【0039】
本実施例にかかる複合型光学部品(レンズ)を図6に示す。また、前記反射防止膜の反射分光特性を図5に示す。
レンズ基材11は、S−LAH55(オハラ硝材)により構成され、そのレンズ面Bには図5に示す特性を有する反射防止膜3が形成されている。
この反射防止膜3の波長365nmの光に対する反射率は0.1%以下であり、また波長400nm〜700nmの光に対する反射率は1%以下である。
【0040】
また、レンズ基材11のレンズ面Aには硬化樹脂層4が形成されている。
本実施例の複合型光学部品(レンズ)は、図2に示す工程により製造される。
本実施例の複合型光学部品(レンズ)の10枚について、その非球面形状をそれぞれ測定したところ、非球面形状のバラツキは0.3μm以下であり非常に小さいことが判った。
【0041】
また、10枚のレンズについて、各レンズ面Bに形成した反射防止膜3の波長365nmの光に対する反射率のバラツキは0.05%〜0.3%であり十分に小さいことが判った。
このように、本実施例の複合型光学部品(レンズ)は、その光学面形状が所望形状(非球面形状)から僅かに外れるだけなので、必要な光学性能を充分に果たすことができる。
【0042】
【比較例】
基材上に硬化樹脂層を設けてなる本比較例の複合型光学部品(樹脂接合型光学素子)であるレンズは、硬化樹脂層が基材(実施例2と同一)の一方の表面に設けられ、該基材の他方の表面には波長365nmの光に対する反射率が1%を越える反射防止膜(図3の分光特性を有する)が設けられている。
【0043】
本比較例の複合型光学部品(レンズ)の10枚について、その非球面形状をそれぞれ測定したところ、非球面形状のバラツキは2μm程度あり、前記各実施例と比較すると非常に大きいことが判った。
本比較例の複合型光学部品(レンズ)は、その光学面形状が所望形状(非球面形状)から大きく外れるので、必要な光学性能を充分に果たすことができない。
【0044】
なお、10枚のレンズについて、各レンズ面の反射防止膜の波長365nmの光に対する反射率のバラツキは6%〜16%であり、非常に大きいことが判った。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明(請求項1〜8)の樹脂接合型光学素子は、その光学面形状が所望形状(例えば非球面形状)から僅かに外れるだけなので、必要な光学性能を充分に果たすことができる。
例えば、本発明によれば、硬化樹脂層の形成時に、レンズ基材面を透過する紫外線量を従来よりも安定化できるので、硬化樹脂層表面の非球面形状を安定して創生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1の複合型光学部品(樹脂接合型光学素子、レンズ)を示す構成説明図である。
【図2】は、実施例1の複合型光学部品(樹脂接合型光学素子、レンズ)の製造工程図である。
【図3】は、従来(例えば比較例)の反射防止膜の反射特性図である。
【図4】は、硬化樹脂層を形成するために照射する紫外線がレンズ面Bに施された反射防止膜の部分Dを透過する紫外線5とレンズ外周部のアラズリ部(反射防止膜なし)Cを透過する紫外線6に分けられる様子を示す説明図である。
【図5】は、本発明にかかる反射防止膜(一例)の分光反射特性図である。
【図6】は、実施例2の複合型光学部品(樹脂接合型光学素子、レンズ)を示す構成説明図である。
【図7】は、実施例1の複合型光学部品(レンズ)10枚の非球面形状を測定したデータ図である。
【図8】は、実施例1の10枚のレンズについて、各レンズ面の反射防止膜の分光反射特性のバラツキを示したデータ図である。
【図9】は、従来(比較例)の複合型光学部品(レンズ)10枚の非球面形状を測定したデータ図である。
【図10】は、比較例の10枚のレンズについて、各レンズ面の反射防止膜の分光反射特性のバラツキを示したデータ図である。
【図11】は、基材上に硬化樹脂層を形成する方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1、11、51・・・光学素子の基材
2・・・硬化樹脂層
3・・・反射防止膜(基材面上)、
4・・・反射防止膜(硬化樹脂層上)
5・・・紫外線(反射防止膜部分Dを透過する紫外線)、
6・・・紫外線(アラズリ部Cを透過する紫外線)
52・・・硬化樹脂層
52a・・・光硬化型樹脂液
53・・・金型
54・・・光(紫外線)
A・・・基材の硬化樹脂層形成面
B・・・基材面Aとは反対側の基材面
C・・・基材面Bのあらずり部
D・・・基材面Bの反射防止膜形成部分
以上
Claims (5)
- 基材上に硬化樹脂層を設けてなる樹脂接合型光学素子において、
前記硬化樹脂層は前記基材の一方の表面に設けられ、該基材の他方の表面には前記硬化樹脂層の形成の前に設けられた、波長365nmの光に対する反射率が1%以下でありかつ可視域(400〜700nm)の光に対する反射率も1%以下である反射防止膜が設けられていることを特徴とする樹脂接合型光学素子。 - 前記硬化樹脂層の上に可視域(400〜700nm)の光に対する反射率が1%以下の反射防止膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂接合型光学素子。
- 前記硬化樹脂層を設けた基材表面(第1面)の光学的有効径が前記反射防止膜を設けた基材表面(第2面)の光学的有効径に比べて大きく、
前記第2面の光学的有効径部分の周辺部は、反射防止膜が設けられていないアラズリ部であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の樹脂接合型光学素子。 - 前記基材の材料が光学ガラスまたは結晶性光学材料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂接合型光学素子。
- 少なくとも一つの非球面形状光学面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂接合型光学素子。
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