JPH1128756A - 管状体の製造方法 - Google Patents

管状体の製造方法

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JPH1128756A
JPH1128756A JP9183647A JP18364797A JPH1128756A JP H1128756 A JPH1128756 A JP H1128756A JP 9183647 A JP9183647 A JP 9183647A JP 18364797 A JP18364797 A JP 18364797A JP H1128756 A JPH1128756 A JP H1128756A
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JP
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mold
tubular body
reinforcing material
resin
negative pressure
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JP9183647A
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Shunji Hyozu
俊司 俵頭
Koji Yamaguchi
公二 山口
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強化材が管状体の長手方向および周方向のい
ずれにもほぼ均一に配向されて、両方に効率よく強化さ
れた強度・剛性に優れた管状体を連続的に成形する。所
望の製品寸法の管状体を製造し得る方法を提供する。 【解決手段】 管状体の製造方法は、略筒状の外型2
と、これの内側に収められた内型1 と、外型2 に対して
実質的に間隙なく延長するように接続されかつ内部が負
圧状態となされた冷却賦形金型3 とを備え、外型2 と内
型1 との間に環状流路4 が形成されかつ両型1,2 のうち
少なくとも一方が、樹脂の押出方向と同方向にのびる回
転軸を中心としてかつ駆動手段42により回転するように
なされている金型43を使用する。溶融混合した強化材と
熱可塑性樹脂とを含む溶融混合物を、金型43の環状流路
4 を通過させ、ついで内部が負圧状態となされた冷却賦
形金型3 内を通過させて、管状賦形物5 を形成し、これ
を金型出口より押し出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化材により強化
された熱可塑性樹脂よりなる管状体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂管状体の強度を大きくす
るために、合成樹脂に繊維等の強化材を混入することが
行なわれている。
【0003】しかしながら、従来法によれば、繊維状の
強化材は押出方向に配向されるため、押出方向すなわち
管状体の長手方向には繊維補強されるが、管状体の周方
向には補強されないという欠点があった。
【0004】そこで、このような欠点を解決するものと
して、例えば実開昭61−71421号公報に記載され
ているように、ニップル(内型)と、このニップルと同
軸に設けられたダイス(外型)とを備え、ニップル及び
ダイスの何れか一方が回転駆動される金型を用いて押出
成形することにより、周方向に短繊維が配向した管状体
を得る方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな管状体製造用金型を用いた製造方法によれば、金型
から押出成形された管状体に混入されている強化材であ
る繊維は管状体の長手方向のみならず周方向に配向され
ているので、管状体の長手方向のみならず周方向にも繊
維により強化されてはいるが、管状体製造用金型から押
出される管状体は回転しているため、合成樹脂特有のワ
イゼンベルグ効果により管状体の直径が縮径し、所望の
製品寸法が得られないという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の管状体の製造方法に
おける問題点に着目してなされたもので、その目的とす
るところは、金型の横断面環状の流路(以下、環状流路
という)内を流れる強化材混入合成樹脂を回転させる工
程を含む成形において、強化材が管状体の長手方向およ
び周方向のいずれにもほぼ均一に配向されて、両方に効
率よく強化された強度・剛性に優れた管状体を連続的に
成形することができ、しかも所望の製品寸法の管状体を
得ることができる、管状体の製造方法を提供しようとす
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の管状体の製造方法は、略筒状の外型と、こ
れの内側に収められた内型と、外型に対して実質的に間
隙なく延長するように接続されかつ内部が負圧状態とな
された冷却賦形金型とを備え、外型と内型との間に環状
流路が形成されかつ両型のうち少なくとも一方が、樹脂
の押出方向と同方向にのびる回転軸を中心としてかつ駆
動手段により回転するようになされている金型を用意
し、溶融混合した強化材と熱可塑性樹脂とを含む溶融混
合物を、金型の環状流路を通過させ、ついで内部が負圧
状態となされた冷却賦形金型内を通過させて、管状賦形
物を形成し、これを金型出口より押し出すことを特徴と
している。
【0008】上記管状体の製造方法においては、まず内
型および外型のうちの少なくとも一方が樹脂の押出方向
と同方向にのびる回転軸を中心として回転し、溶融混合
した強化材と熱可塑性樹脂とを含む溶融混合物は、外型
と内型との間の環状流路を通過する間に、内型または外
型からおおよそ回転方向に剪断力を受けるようにした工
程を設けた。
【0009】ついで、外型の押出方向端部に間隙なく延
長するように接続され、かつ内部が負圧状態となされた
冷却賦形金型を通過させる工程を設けた。
【0010】強化材と合成樹脂とを含む混合物は、該樹
脂の融点以上で、押出機より押し出し、上記環状流路を
通過せしめる。
【0011】このとき、溶融混合物は、環状流路での回
転による剪断力の影響を受け、強化材の管状体周方向へ
の配向が促される。
【0012】環状流路を通過した混合物は、ついで、該
冷却賦形金型を通過する。
【0013】このとき、溶融混合物には回転力が付与さ
れているため、合成樹脂特有のワイゼンベルグ効果によ
り管状体の外径が縮径しようとするが、冷却賦形金型内
が負圧状態で、かつ外型を延長するように接続されてい
るため、金型出口直後から混合物が該冷却賦形金型によ
り賦形され、縮径せず押し出されるものである。
【0014】冷却賦形金型より押し出された管状体は、
つづいて引取り工程において、管状体の形状および内外
径の寸法が塑性的に変化しない温度まで冷却されること
が好ましく、また雰囲気温度(外気温)まで冷却される
のがさらに好ましい。
【0015】ここで、管状体を冷却する手段としては、
製品を水槽等の冷媒の中を通過せしめる方法、ブロア等
で冷気を当てる方法、冷媒の流れる冷却用金型を通過せ
しめる方法等が挙げられ、製品の寸法、製造ラインに応
じて適宜選択される。
【0016】冷却された製品を引き取る方法としては、
従来公知の任意の方法を採用しても良く、例えばベルト
式引取機、キャタピラ式引取機、あるいはロール式引取
機等を適宜使用する。
【0017】本発明において、製造原材料である合成樹
脂としては、特に限定されるものではないが、例えばA
BS樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリスチレン、ポリウレタン等、及びこれらの
変性樹脂あるいはブレンド樹脂やアロイ樹脂等の溶融成
形可能な樹脂が挙げられる。
【0018】合成樹脂に混入する強化材としては、ガラ
ス繊維、炭素繊維、金属繊維、超高分子量ポリエチレン
繊維等の有機繊維、セラミック繊維等の無機繊維が挙げ
られる。
【0019】また、配向した際にその方向の強度を向上
させることのできる形態のもの、例えば、金型内でせん
断を受けることにより繊維状強化材となる液晶ポリマー
等も使用できるが、コスト面及び取り扱い面からはガラ
ス繊維が有利である。
【0020】分子配向しやすい強化材として液晶ポリマ
ーである全芳香族液晶ポリエステルや半芳香族液晶ポリ
エステルが挙げられるが、これらは、成形加工で加わる
せん断力や伸長力により簡単にその流れ方向に配向す
る。
【0021】混合する強化材の形態としては、ミルドフ
ァイバーやカットファイバーのようにモノフィラメント
状のものをそのまま用いても良いし、何本かを集束した
チョップドストランドでもよいし、ロービング状の連続
繊維でも良い。
【0022】強化材と合成樹脂との混合は、タンブラー
等のミキサーでドライ混合された後に押出機中で達成さ
れるか、主原材料以外の強化材等を押出機の途中から供
給し押出機中で達成されても良い。また、スランドダイ
等を用いて製造された事前に混合されたペレットを用い
ても良い。
【0023】また、繊維には混合される熱可塑性樹脂に
応じて適宜表面処理剤やバインダーが付与されたもので
あっても良い。
【0024】本発明における押出方法としては、従来公
知の任意の方法を採用しても良く、例えば単軸押出機や
2軸押出機を使用する。
【0025】合成樹脂に混入する強化材の形状として
は、ガラス繊維のような連続繊維を適当な長さをカット
したものでも良いし、いわゆるウィスカー状のものでも
良い。
【0026】また、強化材の長さも特に限定されない
が、アスペクト比(繊維長/繊維径)は1以上のものが
好ましい。
【0027】アスペクト比が1未満では、繊維による強
化効果が発揮されない恐れがある。
【0028】強化材として、ガラス繊維の短繊維を使用
した場合には、アスペクト比が1000以下であること
が好ましく、アスペクト比が1000を超えると、押出
機のスクリュー軸で切断されて長さに見合う強化効果が
期待できない恐れがある。
【0029】なお、繊維径は1〜100μm程度、繊維
長は1μm〜100mm程度が好ましい。
【0030】合成樹脂に対する強化材の混合割合は、組
成物全体として以下の押出工程で成形可能な範囲にあ
り、かつその割合は合成樹脂の組成や製品に必要な性能
によって適宜選択されるが、通常、1〜80体積%、好
ましくは2〜50体積%の範囲が適当である。
【0031】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0032】図2を参照すると、本発明の方法に使用す
る管状体製造用金型(43)は、略筒状の外型(2) と、これ
の内側に収められた内型(1) と、外型(2) に対して樹脂
の押出方向の下流側に実質的に間隙なく延長するように
接続されかつ内部が負圧状態となされた冷却賦形金型
(3) とを備え、内型(1) と外型(2) との間に環状流路
(4) が形成されている。
【0033】そして、内型(1) が、樹脂の押出方向と同
方向にのびる回転軸を中心としてかつ駆動手段(42)によ
り回転するようになされている。
【0034】冷却賦形金型(3) は、駆動手段による回転
ではないが若干自由回転可能となされるか、また場合に
よっては、駆動手段による回転により回転せしめられ
る。冷却賦形金型(3) の押出方向下流側の端部に出口が
設けられる。
【0035】ここで、内型(1) とモータ等の駆動手段(4
2)とを連結する駆動回転軸部(47)は、ラジアル系ベアリ
ング(48)により保持されている。
【0036】本発明において、内型(1) または外型(2)
の回転数としては、特に限定されるものではないが、合
成樹脂のせん断発熱や強化材の配向を考慮すると、駆動
回転型部の回転数は、1〜1000rpm、好ましくは
1〜100rpmである。
【0037】ここで、駆動回転型部の回転数が1rpm
未満では、強化材の配向効果が充分に得られず、逆に、
回転数が1000rpmを越えて大きいとせん断発熱が
著しく成形困難となる。
【0038】本発明において、図1に示すように、内型
(1) の樹脂接触部の押出方向の長さをLrとし、内型
(1) と外型(2) との間の環状流路(4) の間隙の大きさを
Drとすると、合成樹脂に含まれる強化材の周方向への
配向のためには、Lr/Drの値は、1以上とするのが
好ましく、5以上100以下とするのがさらに好まし
い。ここで、Lr/Drの値が1未満では、強化材をお
およそ回転方向に配向させることが困難である。
【0039】本発明において、冷却賦形金型(3) は、押
し出された管状体の回転数が少ない場合は押出方向と同
軸に回転しなくても良いが、押し出された管状体の回転
数が5rpm以上であるときは、押し出された管状体の
接触抵抗により押出方向と同軸に回転した方が好まし
い。あるいは、押し出された管状体と同じ回転数で押出
方向と同軸に回転した方が好ましい。
【0040】本発明において、外型(2) に対し、冷却賦
形金型(3) は実質的に間隙なく接続されておればよく、
該間隙は、押し出された管状体の回転数が5rpm以上
である場合は、0.01〜5mmが好ましく、押し出さ
れた管状体の回転数が5rpm未満である場合は10m
m以下が好ましい。該間隙が10mmを越えると、冷却
賦形金型(3) から押し出された管状体のワイゼンベルグ
効果による縮径に対して充分に賦形できず、所望の寸法
が得られない。
【0041】本発明において、冷却賦形金型(3) による
減圧は、例えば図2と図4を参照すると、冷却賦形金型
(3) の周壁に多数の吸引孔(3a)を設け、ラジアル方向
(半径方向)にかつ外方に向かって吸引することにより
行ない、冷却賦形金型(3) 内を負圧状態とするものであ
る。吸引孔(3a)の直径は、通常0.5〜4mmとされる。
【0042】ここで、冷却賦形金型(3) 内の減圧値は、
とくに限定されるものではないが、0.001〜1.0
MPa程度が好ましく、冷却賦形金型(3) 内の減圧値が
0.001MPa未満であると、外型(2) 側から押し出
された管状賦形物(5) がワイゼンベルグ効果による縮径
に対して充分に賦形できず、所望の寸法の管状体(63)が
得られない。また逆に、冷却賦形金型(3) 内の減圧値が
1.0MPaを越えると、外型(2) 側から押し出された
管状賦形物(5) が冷却賦形金型(3) の内面に沿うように
吸い付けられ、管状賦形物(5) の押出方向への移動がで
きなくなったり、冷却賦形金型(3) 内で管状賦形物(5)
の一部が破損し、管状体(63)の成形が困難となるので、
好ましくない。
【0043】また、冷却賦形金型(3) 内を中心部側から
減圧して内部を負圧状態とすると、管状賦形物(5) の形
状維持に悪影響を及ぼす可能性が大きいので、好ましく
ない。
【0044】(作用)本発明の管状体の製造方法によれ
ば、強化材(62)と合成樹脂(61)とを含む混合物を、該樹
脂の融点以上で単軸押出機(41)よりアダプター(46)を介
して金型(43)内に押し出して、環状流路(4) 内を通過せ
しめる。このとき、環状流路(4) で回転によるせん断力
の影響を受け、強化材(62)の管状体周方向への配向が促
される。
【0045】ついで溶融混合物を、内部が負圧状態とな
された冷却賦形金型(3) 内を通過させて、管状賦形物
(5) を形成する。このとき、管状賦形物(5) は回転して
いるため、合成樹脂特有のワイゼンベルク効果により賦
形物(5) の外径が縮径しようとするが、該冷却賦形金型
(3) 内が負圧状態で、かつ外型(2) を延長するように接
続されているため、環状流路(4) の出口直後から溶融混
合物が該冷却賦形金型(3) の内面に沿うように賦形さ
れ、縮径せずに押し出される。
【0046】図3を参照すると、冷却賦形金型(43)より
押し出された管状賦形物(5) は、ついで、その形状およ
び内外径の寸法が塑性的に変化しない温度まで、好まし
くは雰囲気温度(外気温)まで冷却される。冷却手段と
しては、賦形物(5) を真空式噴霧水槽等の冷却装置(44)
の中を通過せしめる方法等を用いる。つぎに、冷却され
た管状体成形品(63)は、例えばベルト式引取機等の引取
機(45)を用いて引き取るものである。
【0047】こうして、強化材(62)が周方向に配向され
た所望の寸法や外観品質を有する管状体成形品(63)が得
られるものである。
【0048】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を比較例と共に説
明する。
【0049】実施例1 図3に示す製造設備を使用して、外径60.0mm、厚
さ5.0mmの管状体を製造した。図4に金型(43)の詳
細を示した。
【0050】合成樹脂(61)としては、密度が0.935
g/cm3 、メルトインデックスが0.20g/10分
である中密度ポリエチレンを使用した。
【0051】合成樹脂に混合した強化材(62)としては、
直径が15μm、長さが5mmであるガラス繊維のチョ
ップドストランド10体積%をミキサーにてドライ混合
した。
【0052】樹脂の押出方向と同方向にのびる回転軸を
中心としてかつ駆動手段により回転する内型(1) の回転
数を50rpm、外径(2) の回転数は0rpmとした。
また、環状流路(4) の間隙の大きさDrを5.0mmと
した。
【0053】また、冷却賦形金型(3) 内の減圧値を0.
02MPaとした。
【0054】押出機(41)としては単軸押出機を用い、合
成樹脂の溶融温度は200℃、外型(2) の温度は200
℃であり、内型(1) については特に冷却も加熱もしなか
った。押出速度は0.50m/分とした。
【0055】金型(43)の次に、賦形金型(3) を組み込ん
だ真空式噴霧水槽(44)にて冷却賦形工程を設け、ついで
ベルト式引取機(46)にて管状体(63)を引き取った。
【0056】実施例2 混合した強化材(62)として、DSCによる液晶転移温度
が280℃である全芳香族液晶ポリエステル10重量%
をミキサーにてドライ混合したものを用いた。また、金
型(43)回転部の環状流路(4) での溶融樹脂温度を290
℃、外型(2) の温度を290℃とし、また賦形金型(3)
内の非環状流路終端付近での溶融樹脂温度を200℃、
該賦形金型(3) の周壁の温度が200℃となるように冷
却して管状体(63)を製造した。
【0057】比較例1 実施例1において、金型(43)の内型(1) 及び外型(2)
を、共に回転させずに、押出成形を行なった。
【0058】比較例2 実施例1において、金型(43)の外型(2) に冷却賦形金型
(3) を接続せず、金型(43)と冷却賦形金型(3) との距離
を50mmとして、押出成形を行なった。
【0059】比較例3実施例1において、冷却賦形金型
(3) 内を圧力調整せず、すなわち負圧状態とせずに、押
出成形を行なった。
【0060】配向角度評価 上記の実施例1〜2及び比較例1について、得られた各
管状体を押出方向(管状体軸方向)に沿ってカットし、
電子顕微鏡で断面を観察した。
【0061】実施例1及び2の管状体(63)は約5mmの
肉厚のうち、外側および内側から約0.7mmの範囲に
おいて、管軸方向へ配向している強化材(62)が観測され
たが、その他の範囲は管周方向へ配向している強化材(6
2)が観測された。
【0062】比較例1の管状体は、ほぼ全域にわたって
管軸方向へ配向している強化材(62)が観測された。
【0063】各比較例2、3については管状体を成形す
ることはできなかった。
【0064】管状体成形品の評価 つぎに、上記実施例1及び2並びに比較例1において得
られた管状体成形品の性能を評価するために、下記の2
つのテストを行なった。
【0065】<周方向引張強度評価>上記実施例および
比較例で得られた各管状体から、幅40mのリング状サ
ンプルを切り出して、リングを切り開き、200℃で熱
プレスすることにより、試験片を作成した。この試験片
を、ASTM−D638に準拠し引張試験を行ない、周
方向の引張強度を測定した。
【0066】<軸方向引張強度評価>上記実施例および
比較例で得られた各管状体から、軸方向(押出方向)に
幅40mmのサンプルを切り出して、200℃で熱プレ
スすることにより、試験片を作成した。この試験片を、
ASTM−D638に準拠し引張試験を行ない、軸方向
の引張強度を測定した。
【0067】得られた結果を下記の表1にまとめて示し
た。
【0068】
【表1】 上記表1の結果から明らかなように、本発明の方法によ
り得られる管状体は、強化材により効率的に周方向に強
化されていることは明らかである。これに対し、比較例
で得られた管状成形体は、周方向の引張り強度が非常に
小さいものであった。
【0069】
【発明の効果】本発明による管状体の製造方法は、上述
のように、溶融混合した強化材と熱可塑性樹脂とを含む
溶融混合物を、外型と内型との間に環状流路が形成され
かつ両型のうち少なくとも一方が、樹脂の押出方向と同
方向にのびる回転軸を中心としてかつ駆動手段により回
転する金型の環状流路を通過させ、ついで内部が負圧状
態となされた冷却賦形金型内を通過させて、管状賦形物
を形成し、これを金型出口より押し出すものであるか
ら、強化材が管状体の長手方向および周方向のいずれに
もほぼ均一に配向されて、両方に効率よく強化された強
度・剛性に優れた管状体を連続的に成形することがで
き、しかも所望の製品寸法を有する精度の高い管状体
を、比較的容易に製造し得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用する管状体製造用金型の例
を示す縦断面図で、金型に冷却賦形金型を接続する前の
状態を示している。
【図2】同金型の縦断面図で、冷却賦形金型を接続した
後の状態を示している。
【図3】本発明の管状体の製造方法を実施する装置の全
体を示す概略側面図である。
【図4】図3の管状体製造用金型の1つの例を示す拡大
断面図である。
【符号の説明】
1 内型 2 外型 3 冷却賦形金型 4 環状流路 41 単軸押出機 42 モータ 43 金型 44 真空式噴霧水槽 45 引取機 46 アダプター 47 駆動軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略筒状の外型と、これの内側に収められ
    た内型と、外型に対して実質的に間隙なく延長するよう
    に接続されかつ内部が負圧状態となされた冷却賦形金型
    とを備え、外型と内型との間に環状流路が形成されかつ
    両型のうち少なくとも一方が、樹脂の押出方向と同方向
    にのびる回転軸を中心としてかつ駆動手段により回転す
    るようになされている金型を用意し、溶融混合した強化
    材と熱可塑性樹脂とを含む溶融混合物を、金型の環状流
    路を通過させ、ついで内部が負圧状態となされた冷却賦
    形金型内を通過させて、管状賦形物を形成し、これを金
    型出口より押し出すことを特徴とする、管状体の製造方
    法。
JP9183647A 1997-07-09 1997-07-09 管状体の製造方法 Pending JPH1128756A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016196122A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 積水化学工業株式会社 多層配管

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016196122A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 積水化学工業株式会社 多層配管

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