JPH10323546A - 多孔性中空濾過膜の製造方法及びその装置 - Google Patents

多孔性中空濾過膜の製造方法及びその装置

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JPH10323546A
JPH10323546A JP15456197A JP15456197A JPH10323546A JP H10323546 A JPH10323546 A JP H10323546A JP 15456197 A JP15456197 A JP 15456197A JP 15456197 A JP15456197 A JP 15456197A JP H10323546 A JPH10323546 A JP H10323546A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
static mixer
hollow
gear pump
porous
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JP15456197A
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English (en)
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Hitoshi Takano
均 高野
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粗い制御でも多孔性中空濾過膜を連続生産でき
る方法及びそのための簡単な構造の装置を提供する。 【解決手段】溶融した熱可塑性樹脂とこの熱可塑性樹脂
を多孔体に成形するための液状の成形助剤とを混練する
ことのできるスタティックミキサー3と、熱可塑性樹脂
を溶融するとともにスタティックミキサー3にその溶融
樹脂を連続的に供給できるエクストルーダー1と、液状
の成形助剤をスタティックミキサー3に連続的に供給で
きるギヤポンプ2と、スタティックミキサー3による混
練物を中空形状に吐出する中空ノズル5とを備えること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多孔性中空濾過
膜を製造する方法及びそのための製造装置に属する。こ
の製造方法及び製造装置は、中空糸状の多孔質膜からな
り液体または気体を精密濾過するフィルターの製造に好
適に利用されうる。
【0002】
【従来の技術】中空糸状の多孔質膜は、一般に熱可塑性
樹脂と成形助剤等の添加剤とを混合して中空ノズルから
吐出することにより製造される。この場合、熱可塑性樹
脂と添加剤とが十分に均一に混合していなければ、孔径
分布にむらが生じ孔径不揃いとなって精密濾過膜に適さ
なくなる。従って、孔径を均一にするための十分混合す
る必要がある。このため、熱可塑性樹脂を熱溶融させる
前段階で予め添加剤と十分混合しておく等の段階的な生
産工程を採用せざるを得なかった。
【0003】そこで、連続的な生産をするために、樹脂
と添加剤とを2軸スクリューエクストルーダーに連続的
に供給し、エクストルーダー内で溶融及び混練するとと
もに、吐出する方法が提案された(特開平2−6826
号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−6826号
公報に記載の方法では、樹脂が溶融可能な条件、添加剤
と均一に混ざる条件及び吐出量(吐出圧力)の全てをエ
クストルーダーのみで制御しなければならない。
【0005】しかし、現実には樹脂と添加剤とでは粘度
が大きく異なるため、混練物の噛みこみむらに起因する
吐出不良や混合不良などの問題が生じやすい。従って、
溶融温度、スクリューの回転速度、スクリューの形状な
どの諸条件を厳密に制御しなければならず、装置が複雑
となる上、操作管理も難しかった。それ故、この発明の
目的は、粗い制御でも多孔性中空濾過膜を連続生産でき
る方法及びそのための簡単な構造の装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】その目的を達成するため
に、この発明の多孔性中空濾過膜の製造方法は、溶融し
た熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂を多孔体に成形す
るための液状の成形助剤とをスタティックミキサーで混
練し、中空ノズルから吐出することを特徴とする。
【0007】スタティックミキサーは、スクリュー状の
羽根が筒内の軸方向に複数連結されたものである。スタ
ティックミキサーに供給された材料は、羽根と筒との間
隙を螺旋状に旋回して進行する間に混ざり合う。本発明
の特徴によれば、混練はスタティックミキサーでなされ
るから、スタティックミキサーに供給される前段階にお
いては、成形助剤の成分や量にかかわらず、樹脂の溶融
条件だけを管理すればよい。従って、温度条件などの管
理範囲が広くなり管理しやすい。しかもスタティックミ
キサーの混練は連続的になされるから、樹脂の溶融及び
供給手段としてエクストルーダーのような連続機を用い
ることで連続生産が可能である。この場合のエクストル
ーダーは1軸タイプでよい。また、成形助剤のスタティ
ックミキサーへの供給も連続的に行うことができる。成
形助剤のスタティックミキサーへの供給手段は、定量性
を有するポンプ、例えばギヤポンプが好ましい。ギヤポ
ンプは、高温高圧条件でも脈動が少なく安定した定量的
供給が可能であるため、これを用いることで計量工程を
省略できるからである。
【0008】よって、本発明の製造方法に適切な装置
は、溶融した熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹脂を多孔
体に成形するための液状の成形助剤とを混練することの
できるスタティックミキサーと、熱可塑性樹脂を溶融す
るとともにスタティックミキサーにその溶融樹脂を連続
的に供給できる溶融供給手段と、液状の成形助剤をスタ
ティックミキサーに連続的に供給できる供給手段と、ス
タティックミキサーによる混練物を中空形状に吐出する
中空ノズルとを備えることを特徴とする。
【0009】この装置は、心臓部がスタティックミキサ
ーであるから、混練のために格別の駆動源を必要としな
い。従って、操作管理は容易である。スタティックミキ
サーの構造は、前記の通りであるが、熱可塑性樹脂の溶
融状態で使用されることから、ステンレス製などの耐熱
材料からなるものが好ましい。中空ノズルとは、混練物
が中空形状で連続的に防止される口金全般を指す。具体
的には、吐出口の形状が二重管のノズルや、三日月型の
形状が向かい合った円形ノズルなどがあげられる。な
お、吐出量は濾過膜の膜径に大きく影響するので、中空
ノズルから吐出する混練物の吐出量もギヤポンプなどの
定量性ポンプで制御すると好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で適用される熱可塑性樹脂
とは、溶融成形に用いることができる樹脂全般を意味す
る。例えばポリエステル類、ポリアミド類、ポリオレフ
ィン類、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニ
ル、ポリスルフォン類などがあげられる。これらの樹脂
の溶融とは、押し出し成形できる粘度の状態をいう。
【0011】成形助剤とは、可塑剤、溶剤、孔形成剤な
どであり、特に限定されないが、熱可塑性樹脂の溶融温
度で分解しないものが良い。例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、テ
トラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
グリセリンなどの多価アルコールや、シクロヘキサン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリドン、アセトン、イソプロパノール、メタノ
ールなどの有機溶剤があげられる。これらの助剤は、単
数でも複数種類の混合物でも良く、無機物が含まれてい
ても良い。成形助剤の液状とは、公知のポンプで送液で
きる程度の流動性を有することを言う。
【0012】本発明の製造装置の実施形態を図1ととも
に説明する。図1に示す製造装置は、熱可塑性樹脂の溶
融供給手段としての1軸型エクストルーダー1と、成形
助剤用ギヤポンプ2と、これらから所定の材料の供給を
受けるように配置されたスタティックミキサー3と、ス
タティックミキサー3による混練物を定量的連続的に送
るギヤポンプ4と、ギヤポンプ4から送られた混練物を
中空糸状に吐出する中空ノズル5と、チムニー6と、延
伸装置7と、巻取り装置8とを備える。
【0013】本発明に従って、中空ノズル5から吐出さ
れた中空糸膜は、チムニー6で冷却され、溶媒中で孔形
成剤が抽出された後、オイルリングローラー延伸機など
の延伸装置7で延伸され、張力制御巻取り機などの巻取
り装置8で巻かれる。
【0014】
【実施例】ポリエチレン樹脂(三井石油化学株式会社製
ハイゼックス3000B)をφ20mmの1軸型エクス
トルーダーに投入し、投入部180℃で加熱溶融した。
別途、平均分子量約200のポリエチレングリコールを
ポリエチレン樹脂とほぼ同体積となるようにギヤポンプ
に投入した。
【0015】エクストルーダーから供給される溶融ポリ
エチレン樹脂と、ギヤポンプから供給されるポリエチレ
ングリコールとを10連型のSUS304製スタティッ
クミキサーを用いて温度200〜220℃で混練した。
混練物を中心に空気が流された二重管ノズルから温度約
240℃で吐出することによって、外径1.0mm/内
径0.6mmの中空糸膜を得た。これを60〜80℃の
純水中に浸漬し、ポリエチレングリコールを抽出した。
【0016】得られた中空糸膜は、ポリエチレングリコ
ールが存在していた部分が結果的に孔となる多孔質膜で
あった。この膜を用いて、粒径約0.5μmのポリスチ
レン製ラテックス粒子が分散した液を差圧1kgf/c
2で濾過したところ、紫外線吸収法による測定で90
%以上のラテックス粒子が除去されていた。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、格別の制御装置や、厳
密な管理を必要とせずに多孔性中空糸膜を連続生産する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の製造装置の構成図である。
【符号の説明】
1 エクストルーダー 2,4 ギヤポンプ 3 スタティックミキサー 5 中空ノズル 6 チムニー 7 延伸装置 8 巻取り装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融した熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹
    脂を多孔体に成形するための液状の成形助剤とをスタテ
    ィックミキサーで混練し、中空ノズルから吐出すること
    を特徴とする多孔性中空濾過膜の製造方法。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂の溶融及びスタティックミキ
    サーへの供給を1軸のエクストルーダーで行う請求項1
    に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】成形助剤のスタティックミキサーへの供給
    をギヤポンプで行う請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】中空ノズルから吐出する混練物の吐出量を
    ギヤポンプで制御する請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】溶融した熱可塑性樹脂と、この熱可塑性樹
    脂を多孔体に成形するための液状の成形助剤とを混練す
    ることのできるスタティックミキサーと、 熱可塑性樹脂を溶融するとともにスタティックミキサー
    にその溶融樹脂を連続的に供給できる溶融供給手段と、 液状の成形助剤をスタティックミキサーに連続的に供給
    できる供給手段と、 スタティックミキサーによる混練物を中空形状に吐出す
    る中空ノズルとを備えることを特徴とする多孔性中空濾
    過膜の製造装置。
JP15456197A 1997-05-27 1997-05-27 多孔性中空濾過膜の製造方法及びその装置 Pending JPH10323546A (ja)

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