JPH10100223A - 管状体の製造方法及び管状体製造用金型 - Google Patents

管状体の製造方法及び管状体製造用金型

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JPH10100223A
JPH10100223A JP8258917A JP25891796A JPH10100223A JP H10100223 A JPH10100223 A JP H10100223A JP 8258917 A JP8258917 A JP 8258917A JP 25891796 A JP25891796 A JP 25891796A JP H10100223 A JPH10100223 A JP H10100223A
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JP
Japan
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mold
flow path
tubular body
reinforcing material
extrusion direction
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JP8258917A
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Masaki Ito
正喜 伊藤
Koji Yamaguchi
公二 山口
Shunji Hyozu
俊司 俵頭
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/30Extrusion nozzles or dies
    • B29C48/32Extrusion nozzles or dies with annular openings, e.g. for forming tubular articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/03Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
    • B29C48/09Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型から押し出される強化材混入管状体の回
転を緩和・抑制し、強化材が管状体の周方向にほぼ均一
に配向されて、強化材により周方向に効率的に補強され
た強度・剛性に優れた管状体を連続的に成形する。金型
以降の工程において回転引取機等の複雑かつ高価な製造
設備を用いず、設備費が非常に安くつく、管状体の製造
方法及び管状体製造用金型を提供する。 【解決手段】 管状体の製造方法は、強化材と合成樹脂
とを含む混合物を、内型1 と外型2 との間の環状流路3
内を通過させる。混合物を内型1 の駆動回転型部11の流
路部分から回転方向にせん断力を受けるように管状に賦
形して、強化材が周方向に配向した管状賦形体6 を形成
する。ついで該流路部分の下流側に設けた押出方向間隙
部12に対応する流路部分を通過させ、この間、回転しな
がら流動する溶融樹脂から受ける非駆動回転部13の回転
を抑制し、さらに該非駆動回転型部13の流路部分を通過
させた後、金型出口から押し出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化材により強化
された合成樹脂製の管状体の製造方法、及び管状体製造
用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂管状体の強度を大きくす
るために、繊維状の強化材を混入することが行なわれて
いる。
【0003】しかしながら、従来法によれば、繊維状の
強化材は押出方向に配向されるため、押出方向すなわち
管状体の長手方向には繊維補強されるが、管状体の周方
向には補強されないという欠点があった。
【0004】そこで、このような欠点を解決するものと
して、例えば実開昭61−71421号公報に記載され
ているように、ニップル(内型)と、このニップルと同
軸に設けられたダイス(外型)とを備え、ニップル及び
ダイスの何れか一方が回転駆動される管状体製造用金型
が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな管状体製造用金型を用いた従来の管状体の製造方法
においては、金型から押出成形された管状体に混入され
ている強化材である繊維は管状体の長手方向のみならず
周方向に配向されているので、管状体の長手方向のみな
らず周方向にも繊維により強化されてはいるが、管状体
製造用金型から押出される管状体は回転しているので、
管状体を引き取る引取装置も回転する必要があり、引取
装置の構造が複雑でかつ高価なものとなるという問題が
あった。
【0006】本発明は、上記従来の管状体の製造方法に
おける問題点に着目してなされたものであり、その目的
とするところは、金型の横断面環状の流路(以下、環状
流路という)内を流れる強化材混入合成樹脂を回転させ
る工程を含む成形において、金型から押し出される管状
体の回転を抑制することができ、強化材が管状体の周方
向にほぼ均一に配向された管状体を成形できて、強化材
により周方向に効率的に補強された周方向の強度・剛性
に優れた管状体を連続的に成形することができ、かつ金
型から押し出された管状体はその回転が抑制されている
ことから、金型以降の工程において、冷却機、引取機あ
るいは切断機等について複雑かつ高価な設備を用いなく
てすみ、設備費が非常に安くつく、管状体の製造方法及
び管状体製造用金型を提供しようとするにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の管状体の製造方法は、強化材と合成樹脂と
を含む混合物を、押出機よりこれに接続された金型の内
型及び外型の間に形成される環状流路内に導入し、内型
の一部に、樹脂の押出方向と同方向にのびる回転軸を中
心としてかつ駆動手段により回転する駆動回転型部を設
けるとともに、駆動回転型部の樹脂の押出方向の下流側
に、押出方向に所定幅を有する間隙部を介して若干自由
回転可能な非駆動回転型部を設けて、非駆動回転型部側
に環状流路の出口を設けておき、上記混合物を、環状流
路内を通過させかつその通過の間に駆動回転型部からお
およそ回転方向にせん断力を受けるように管状に賦形し
て、強化材が周方向に配向した管状賦形体を形成し、つ
いでこの管状賦形体を、環状流路内の上記間隙部に対応
する流路部分を通過させた後、環状流路内の非駆動回転
型部に対応する流路部分を通過させ、環状流路出口から
押し出すことを特徴としている。
【0008】上記管状体の製造方法においては、強化材
として繊維状強化材を用い、合成樹脂として熱可塑性樹
脂を用いる。
【0009】また、上記管状体の製造方法において、駆
動手段によって回転しない非駆動回転型部に対応する流
路部分の少なくとも一部を、駆動手段によって回転する
駆動回転型部に対応する流路部分よりも冷却しておき、
管状賦形体を、環状流路内の出口付近において冷却した
後、該出口から押し出すのが、好ましい。
【0010】また本発明による管状体製造用金型は、環
状流路が内型と外型とで構成され、内型の一部に、樹脂
の押出方向と同方向にのびる回転軸を中心としてかつ駆
動手段により回転する駆動回転型部が設けられ、駆動回
転型部の樹脂の押出方向の下流側に、押出方向に所定幅
を有する流動回転抑制用の間隙部を介して若干自由回転
可能な非駆動回転型部が設けられて、非駆動回転型部側
に環状流路の出口が設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】上記管状体製造用金型では、環状流路の非
駆動回転型部に対応する流路部分において内型及び外型
のうちの少なくとも一方の型に冷却手段が設けられてい
るのが、好ましい。
【0012】
【作用】本発明の管状体の製造方法及び管状体製造用金
型によれば、強化材と合成樹脂とを含む混合物を、該樹
脂の融点または軟化温度以上で、押出機より押し出し、
金型内の環状流路の内型駆動回転型部に対応する流路部
分を通過せしめる。
【0013】この時、該混合物は、内型駆動回転型部の
回転によるせん断力の影響を受け、強化材の管状体周方
向への配向が促される。
【0014】こうして、駆動回転型部に対応する流路部
分を経た混合物は、ついで、該流路部分の下流側に設け
た押出方向に所定幅を有する流動回転抑制用の間隙部に
対応する流路部分を通過し、さらに、該流路部分の下流
側に設けた非駆動回転型部に対応する流路部分を通過す
る。
【0015】押出方向間隙部に対応する流路部分におい
ては、下流側の内型非駆動回転型部の押出方向に垂直な
端面を溶融樹脂押出流が加圧することで、回転しながら
流動する溶融樹脂から受ける該内型非駆動回転部の回転
を抑制する。
【0016】さらに、上記間隙部に対応する流路部分を
経た混合物は、該流路の下流方向に設けた非駆動回転型
部に対応する流路部分を通過するが、そこで該流路部分
において内型の非駆動回転型部及びこれに対応する非回
転の外型部分と溶融樹脂の摩擦抵抗により、回転しなが
ら管状に流動している溶融樹脂の回転力を緩和し、そこ
で整流され、さらに必要に応じて、非駆動回転型部に対
応する流路部分の少なくとも一部を、駆動回転型部に対
応する流路部分より冷却しておくことにより、溶融状態
の混合物を適宜固化させて強化材の配向を所望の程度と
することが容易になる。
【0017】こうして、環状流路の終端流路である金型
出口からは、周方向に配向された強化材を有しかつ回転
の緩和・抑制された管状体を成形することができるもの
である。
【0018】金型より押し出された管状体の冷却は、少
なくとも引き取る工程にて、管状体の形状及び内外径の
寸法が塑性的に変化しない温度まで行なう必要がある。
好ましくは、雰囲気温度(外気温)まで冷却するのが望
ましい。
【0019】ここで、管状体を冷却する手段としては、
例えば製品を水槽等の冷媒の中を通過せしめる方法、ブ
ロア等で冷気を当てる方法、冷媒の流れる冷却用金型を
通過せしめる方法等が挙げられ、製品の寸法、製造ライ
ンに応じて適宜選択する。
【0020】本発明における押出方法としては、従来公
知な任意の方法を採用すればよく、例えば単軸押出機や
2軸押出機を使用する。
【0021】冷却された製品を引き取る方法としては、
従来公知な任意な方法を採用すればよく、例えばベルト
式引取機、キャタピラ式引取機やロール式引取機等を適
宜使用する。
【0022】本発明において、製造原材料である合成樹
脂としては、特に限定されるものではないが、例えばA
BS樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリスチレン、ポリウレタン等、及びこれらの
変性樹脂あるいはブレンド樹脂やアロイ樹脂等の溶融成
形可能な樹脂が挙げられる。
【0023】合成樹脂に混入する強化材としては、ガラ
ス繊維、炭素繊維、金属繊維、超高分子量ポリエチレン
繊維等の有機繊維、セラミック繊維等の無機繊維が挙げ
られる。
【0024】また、配向した際にその方向の強度を向上
させることのできる形態のもの、例えば、金型内でせん
断を受けることにより繊維状強化材となる液晶ポリマー
等も使用できるが、コスト面及び取り扱い面からはガラ
ス繊維が有利である。
【0025】分子配向しやすい強化材として液晶ポリマ
ーである全芳香族液晶ポリエステルや半芳香族液晶ポリ
エステルが挙げられるが、これらは、成形加工で加わる
せん断力や伸長力により簡単にその流れ方向に配向す
る。
【0026】混合する強化材の形態としては、ミルドフ
ァイバーやカットファイバーのようにモノフィラメント
状のものをそのまま用いても良いし、何本かを集束した
チョップドストランドでもよいし、ロービング状の連続
繊維でも良い。
【0027】強化材と合成樹脂との混合は、タンブラー
等のミキサーでドライ混合された後に押出機中で達成さ
れるか、主原材料以外の強化材等を押出機の途中から供
給し押出機中で達成されても良い。また、スランドダイ
等を用いて製造された事前に混合されたペレットを用い
ても良い。
【0028】また、繊維には混合される熱可塑性樹脂に
応じて適宜表面処理剤やバインダーが付与されたもので
あっても良い。
【0029】合成樹脂に混入する強化材の形状として
は、ガラス繊維のような連続繊維を適当な長さをカット
したものでも良いし、いわゆるウィスカー状のものでも
良い。
【0030】また、強化材の長さも特に限定されない
が、アスペクト比(繊維長/繊維径)は1以上のものが
好ましい。
【0031】アスペクト比が1未満では、繊維による強
化効果が発揮されない恐れがある。
【0032】強化材として、ガラス繊維の短繊維を使用
した場合には、アスペクト比が1000以下であること
が好ましく、アスペクト比が1000を超えると、押出
機のスクリュー軸で切断されて長さに見合う強化効果が
期待できない恐れがある。
【0033】なお、繊維径は1〜100μm程度、繊維
長は1μm〜100mm程度が好ましい。
【0034】合成樹脂に対する強化材の混合割合は、組
成物全体として以下の押出工程で成形可能な範囲にあ
り、かつその割合は合成樹脂の組成や製品に必要な性能
によって適宜選択されるが、通常、1〜80体積%、好
ましくは2〜50体積%の範囲が適当である。
【0035】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0036】図1に示すように、本発明の方法に使用す
る管状体製造用金型(43)は、内型(1) と外型(2) とで構
成され、内型(1) と外型(2) との間に環状流路(3) が形
成されている。
【0037】そして、内型(1) の一部に、樹脂の押出方
向と同方向にのびる回転軸を中心としてかつ駆動手段(4
2)により回転する駆動回転型部(11)が設けられ、駆動回
転型部(11)の樹脂の押出方向の下流側に、押出方向に所
定幅を有する流動回転抑制用の間隙部(12)を介して、駆
動手段による回転ではないが若干自由回転可能な非駆動
回転型部(13)が設けられて、非駆動回転型部(13)側に環
状流路(3) の出口が設けられているものである。
【0038】ここで、内型(1) の駆動回転型部(11)とモ
ータ等の駆動手段(42)とを連結する駆動回転軸部(48)
は、外型(2) の後部に一体に設けられたホルダー(7)
と、これの後側に配置されたラジアル系ベアリング(73)
とにより保持されている。
【0039】また内型(1) の駆動回転型部(11)と非駆動
回転型部(13)とは、押出方向に所定幅を有する間隙部(1
2)を介してかつ連結軸(4) により連結されており、かつ
両者の連結軸(4) の先端部(4a)には、スラスト系ベアリ
ング(72)が備えられ、内型(1) の非駆動回転型部(13)
は、駆動手段による回転ではないが若干自由回転可能と
なされている。
【0040】本発明において、内型(1) の駆動回転型部
の回転数としては、特に限定されるものではないが、合
成樹脂のせん断発熱や強化材の配向を考慮すると、駆動
回転型部の回転数は、1〜1000rpm、好ましくは
1〜100rpmである。
【0041】ここで、駆動回転型部の回転数が1rpm
未満では、強化材の配向効果が充分に得られず、逆に、
回転数が1000rpmを越えて大きいとせん断発熱が
著しく成形困難となる。
【0042】本発明において、図1に示すように、内型
(1) の駆動回転型部(11)の樹脂接触部の押出方向の長さ
をLrとし、内型(1) と外型(2) との間の環状流路(3)
の間隙の大きさをDrとすると、合成樹脂に含まれる強
化材の周方向への配向のためには、Lr/Drの値は、
1以上とするのが好ましく、5以上100以下とするの
がさらに好ましい。ここで、Lr/Drの値が1未満で
は、強化材をおおよそ回転方向に配向させることが困難
である。
【0043】本発明において、図2に示すように、内型
(1) の非駆動回転型部(13)の樹脂接触部の押出方向長さ
をLsとし、内型(1) と外型(2) との間の環状流路(3)
の間隙の大きさをDsとすると、Ls/Dsの値は1以
上100以下の範囲内にあるのが好ましい。
【0044】ここで、Ls/Dsの値が1未満である場
合には、金型(43)出口から押し出される管状体の回転が
緩和されない恐れがあり、Ls/Dsの値が100を越
えると、合成樹脂に混入される強化材がせっかく管状体
の周方向に配向していたのが、押出方向のせん断力を受
けるため、管状体の長手方向に再配向してしまう恐れが
あるので、好ましくない。
【0045】本発明において、図3に示すように、外型
(2) からのみせん断力を受けるよう設けられた押出方向
間隙部(12)に対応する流路部分の押出方向長さをLcと
し、上述した駆動回転型部(11)に対応する流路部分の環
状間隙(3) の大きさをDrとすると、Lc/Drの値は
0.1以上10以下の範囲内にあるのが好ましい。
【0046】ここで、Ls/Dsが0.1未満である場
合には、駆動回転型部(11)に対応する流路部分からの回
転力が、樹脂の押出方向下流側に設けられている内型非
駆動回転型部(13)に伝達されてしまい、金型(43)出口か
ら押し出される管状体の回転が緩和されない恐れがある
ので、好ましくない。またLs/Dsの値が10を越え
ると、合成樹脂に混合されている強化材が折角管状態の
周方向に配向していたのが、管状体の長手方向に再配向
してしまい、効率良く配向させることができない恐れが
あるので、好ましくない。
【0047】本発明における金型(43)の構成は、請求項
3に示したように、内型(1) と外型(2) とで構成され、
内型(1) と外型(2) との間に環状流路(3) が形成されて
いるものであるが、内型(1) の一部に、駆動回転型部(1
1)と、これより押出方向に所定幅を有する間隙部(12)を
介して設けられた非駆動回転型部(13)とを含むことを特
徴としており、非駆動回転型部(13)側に環状流路(3) の
出口が設けられているものである。
【0048】しかしながら、本発明においては、例えば
図6に示すように、これら以外に、内型(1) の駆動回転
型部(11)の押出方向上流側に、部材が固定されて動くこ
とのない内型固定部(32)を、スペーサ・コアとしてある
いは駆動回転軸部(48)のホルダーとして機能するよう
に、設けてもよいものとする。
【0049】上記管状体製造用金型(43)では、溶融状態
の合成樹脂を速やかに固化させて、強化材の配向を所望
の程度とするためには、環状流路(3) の出口付近の非駆
動回転型部(13)に対応する流路部分において内型(1) 及
び外型(2) の少なくとも一部に、冷却水流通用銅管を巻
き付けるなどの冷却手段(4) が設けられていることが好
ましい。
【0050】冷却温度の目安としては、使用する合成樹
脂により異なるが、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン
樹脂のように結晶性樹脂の場合は融点付近とすることが
好ましく、塩化ビニル樹脂のような非結晶樹脂の場合は
軟化温度付近とすることが好ましい。なお、冷却温度を
あまり下げすぎると、異常な成形圧力となり、成形困難
となるので好ましくない。
【0051】また図5に示すように、金型(43)の内型
(1) の駆動回転型部(11)と、モータ(42)の回転駆動軸部
(48)とを、ユニバーサルジョイントを備えた動力伝達機
構(71)により直結し、モータ(42)の回転を金型(43)の駆
動回転型部(11)に伝達するようにしても良い。
【0052】この図5の金型(43)では、内型(1) の駆動
回転型部(11)の後半部を覆うように、リン青銅製あるい
はテフロン製などの摺動部材(31)が設けられている。
【0053】さらに図6に示すように、金型(43)の内型
(1) の駆動回転型部(11)から回転駆動軸部(48)を突設し
て、これにスプロケットホイール(74)を取り付け、この
スプロケットホイール(74)とモータ(42)の回転軸に取り
付けたスプロケットホイール(76)との間にベルトやチェ
ーン等の動力伝達機構(75)を掛け渡して、モータ(42)の
回転を金型(43)の駆動回転型部(11)に伝達するようにし
ても良い。
【0054】また合成樹脂の環状流路(3) 内での偏流を
防止するために、駆動回転型部(11)の回転駆動軸部(48)
に、ブレ防止手段を施すのが、望ましい。例えば図6に
示すように、これら以外に、内型(1) の駆動回転型部(1
1)の押出方向上流側に、部材が固定されて動くことのな
い内型固定部(32)を、スペーサ・コアとしてあるいは駆
動回転軸部(48)のホルダーとして機能するように設けて
もよいものとする。
【0055】そして、この内型固定部(32)と駆動回転型
部(11)との間には摺動部材(31)が介在されていて、接触
抵抗を減らす工夫がなされている。
【0056】つぎに、本発明の管状体の製造方法につい
て説明する。
【0057】管状体の素材としての合成樹脂と強化材の
混合物を、該樹脂の融点または軟化温度以上で、例えば
図4に示す押出機(41)より押し出し、押出機(41)よりア
ダプタ(47)を介して金型(43)内の図1等に示した環状流
路(3) に導入して、内型駆動回転型部(11)に対応する流
路部分を通過せしめる。
【0058】この時、該混合物は、内型駆動回転型部(1
1)の回転によるせん断力の影響を受け、強化材の管状体
周方向への配向が促された管状賦形体(6) を形成する。
【0059】こうして、駆動回転型部(11)に対応する流
路部分を経た管状賦形体(6) は、ついで、該流路部分の
下流側に設けた押出方向に所定幅を有する流動回転抑制
用の間隙部(12)に対応する流路部分を通過し、さらに、
該流路部分の下流側に設けた非駆動回転型部(13)に対応
する流路部分を通過する。
【0060】押出方向間隙部(12)に対応する流路部分に
おいては、下流側の内型非駆動回転型部(13)の押出方向
に垂直な端面を溶融樹脂押出流が加圧することで、回転
しながら流動する溶融樹脂から受ける該内型非駆動回転
部(13)の回転を抑制する。
【0061】つぎに、押出方向間隙部(12)に対応する流
路部分を経た管状賦形体(6) は、該流路の下流方向に設
けた非駆動回転型部(13)に対応する流路部分を通過する
が、そこで該流路部分において内型の非駆動回転型部(1
3)及びこれに対応する非回転の外型(2) 部分と溶融樹脂
の摩擦抵抗により、回転しながら管状に流動している溶
融樹脂の回転力を緩和し、そこで整流され、さらに環状
流路(3) 出口付近で冷却されて、所望の配向状態を維持
しながら、非駆動回転型部の終端流路である出口から押
し出される。
【0062】こうして、環状流路(3) の終端である金型
(43)出口からは、例えば図5と図6に示すように、強化
材(61)が周方向に配向した樹脂(62)よりなりかつ回転の
緩和・抑制された管状体(63)を成形することができるも
のである。
【0063】なお、図4において、押出機(41)より押し
出され、金型(43)において成形された管状体(63)の冷却
は、少なくとも引き取る工程において管状体(63)の形状
及び内径と外径の寸法が塑性的に変化しない温度まで冷
却する必要があり、雰囲気温度(外気温)まで冷却する
のが望ましい。
【0064】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0065】実施例1 図4に示す製造設備を使用して、外径60.0mm、厚
さ5.0mmの管状体を製造した。また、図5にその詳
細を示す金型(43)を使用した。
【0066】合成樹脂としては、密度が0.935g/
cm3 、メルトインデックスが0.20g/10分であ
る中密度ポリエチレンを使用した。
【0067】合成樹脂に混合した強化材としては、直径
が15μm、長さが5mmであるガラス繊維のチョップ
ドストランド4体積%をミキサーにてドライ混合した。
【0068】樹脂の押出方向と同方向にのびる回転軸を
中心としてかつ駆動手段により回転する内型駆動回転型
部(11)の回転数を50rpm、駆動回転型部(11)に対応
する流路部分の環状間隙(3) の大きさDrを5.0m
m、内型(1) の非駆動回転型部(13)の樹脂接触部の押出
方向長さLsを50mm、該非駆動回転型部(13)に対応
する流路部分の環状間隙(3) の大きさDsを5.0mm
とし、Ls/Dsの値を10とした。
【0069】また、押出方向間隙部(12)に対応する流路
部分の押出方向長さLcを10mmとし、上記のように
Drが5.0mmであるから、Lc/Drの値を2とし
た。
【0070】押出機(41)は単軸押出機を用い、合成樹脂
の溶融温度は200℃、外型(2) の温度は200℃であ
り、内型(1) については特に冷却も加熱もしなかった。
押出速度は0.50m/分とした。
【0071】金型(43)の次に、賦形金型(44)を組み込ん
だ真空式噴霧水槽(45)にて冷却賦形工程を設け、ベルト
式引取機(46)にて管状体(63)を引き取った。
【0072】実施例2 実施例1において、合成樹脂に混合した強化材として、
DSCによる液晶転移温度が280℃である全芳香族液
晶ポリエステル8体積%をミキサーにてドライ混合した
ものを用いた。
【0073】また、駆動回転型部(11)に対応する流路部
分の溶融樹脂温度を290℃とし、外型(2) の温度を2
90℃とし、非駆動回転型部(13)に対応する流路部分の
終端付近での溶融樹脂温度を200℃、外型(2) の温度
を200℃となるように冷却を施した。
【0074】参考例1 実施例1において、金型(43)内の押出方向間隙部(12)に
対応する流路部分の押出方向長さLcを0mm、つまり
押出方向間隙部(12)の流路を設けなかった。
【0075】比較例1 実施例1において、内型(1) の駆動回転型部(11)の流路
の終端を金型出口とし、非駆動回転型部(13)の流路を設
けなかった。
【0076】評価:管状体の製造時回転数の比較 上記の実施例1と2、参考例1及び比較例1について、
管状体の製造時の回転数を、管状体製造用金型(43)の直
後のポイント(5) において測定した。管状体の製造時の
回転数を比較した結果を、表1に示す。
【0077】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1、2では、製造時の
回転数において、比較例1よりはるかに回転が緩和さ
れ、回転引取機なし、もしくは、低回転の回転引取機で
製造できることを示している。さらに、参考例1よりも
実施例1、2の方が操業範囲が広いことが明らかであ
り、金型(43)内に押出方向間隙部(12)の流路を設けたこ
とによる効果を示唆している。
【0078】
【発明の効果】本発明は、上述の次第で、本発明による
管状体の製造方法及び管状体製造用金型によれば、金型
から押し出される管状体の回転を抑制することができ、
成形される管状体の内外層において強化材が管状体の周
方向にほぼ均一に配向された管状体を成形できて、強化
材により周方向に効率的に補強された周方向の強度・剛
性に優れた管状体を連続的に成形することができるもの
である。
【0079】そして、管状体の成形ラインとして考えた
場合、金型から押し出された管状体は、回転しないもし
くはその回転が著しく抑制されていることから、金型以
降の工程において、回転引取機等の複雑かつ高価な製造
設備を用いなくてすみ、設備費が非常に安くつくという
効果を奏する。
【0080】また、金型の環状流路の出口付近において
内型及び外型のうちの少なくとも一方の型に冷却手段を
設けることにより、溶融樹脂の冷却速度等を選択できる
ことから、所望の配向状態がより得やすく、非駆動回転
型部において再び押出方向に配向されるといった事態を
妨げることができる。
【0081】なお、本発明により製造された管状体の成
形品は、各種パイプ、ポール等の内、周方向の強度及び
剛性を要する用途に好適に使用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用する管状体製造用金型の例
を示す縦断面図で、駆動回転型部に対応する流路の押出
方向長さ及び該流路の環状間隙の大きさに寸法線が入れ
られている。
【図2】同金型の縦断面図で、非駆動回転型部に対応す
る流路の押出方向長さ及び該流路の環状間隙の大きさに
寸法線が入れられている。
【図3】同金型の縦断面図で、押出方向間隙部に対応す
る流路の押出方向長さと駆動回転型部に対応する流路の
押出方向長さとに寸法線が入れられている。
【図4】本発明の管状体の製造方法を実施する装置の全
体を示す概略側面図である。
【図5】図4の管状体製造用金型の1つの例を示す拡大
断面図である。
【図6】同金型のいま1つの例を示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 内型 2 外型 3 環状流路 4 連結軸 11 駆動回転型部 12 押出方向間隙部 13 非駆動回転型部 41 押出機 42 モータ(駆動手段) 43 金型 44 賦形金型 45 噴霧水槽(冷却装置) 46 引取機 48 駆動回転軸部 6 管状賦形体 61 強化材(強化繊維) 62 合成樹脂(熱可塑性樹脂) 63 管状体 72 スラスト系ベアリング 73 ラジアル系ベアリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化材と合成樹脂とを含む混合物を、押
    出機よりこれに接続された金型の内型及び外型の間に形
    成される環状流路内に導入し、内型の一部に、樹脂の押
    出方向と同方向にのびる回転軸を中心としてかつ駆動手
    段により回転する駆動回転型部を設けるとともに、駆動
    回転型部の樹脂の押出方向の下流側に、押出方向に所定
    幅を有する間隙部を介して若干自由回転可能な非駆動回
    転型部を設けて、非駆動回転型部側に環状流路の出口を
    設けておき、上記混合物を、環状流路内の駆動回転型部
    に対応する流路部分を通過させかつその通過の間に駆動
    回転型部からおおよそ回転方向にせん断力を受けるよう
    に管状に賦形して、強化材が周方向に配向した管状賦形
    体を形成し、ついでこの管状賦形体を、環状流路内の上
    記間隙部に対応する流路部分を通過させた後、環状流路
    内の非駆動回転型部に対応する流路部分を通過させ、環
    状流路出口から押し出すことを特徴とする管状体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 強化材として繊維状強化材を用い、合成
    樹脂として熱可塑性樹脂を用いることを特徴とする、請
    求項1記載の管状体の製造方法。
  3. 【請求項3】 環状流路が内型と外型とで構成され、内
    型の一部に、樹脂の押出方向と同方向にのびる回転軸を
    中心としてかつ駆動手段により回転する駆動回転型部が
    設けられ、駆動回転型部の樹脂の押出方向の下流側に、
    押出方向に所定幅を有する流動回転抑制用の間隙部を介
    して若干自由回転可能な非駆動回転型部が設けられて、
    非駆動回転型部側に環状流路の出口が設けられているこ
    とを特徴とする、管状体製造用金型。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1000656A1 (en) * 1998-11-12 2000-05-17 Gloycon Corporation Floating ring mixer for extruder
CN103009604A (zh) * 2012-12-31 2013-04-03 苏州金纬机械制造有限公司 实壁管模具及其分流支架
JP2020131443A (ja) * 2019-02-13 2020-08-31 積水化学工業株式会社 多層管の製造方法及び多層管

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CN103009604A (zh) * 2012-12-31 2013-04-03 苏州金纬机械制造有限公司 实壁管模具及其分流支架
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