JPH11287287A - 構造物動揺低減装置 - Google Patents

構造物動揺低減装置

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JPH11287287A
JPH11287287A JP8874198A JP8874198A JPH11287287A JP H11287287 A JPH11287287 A JP H11287287A JP 8874198 A JP8874198 A JP 8874198A JP 8874198 A JP8874198 A JP 8874198A JP H11287287 A JPH11287287 A JP H11287287A
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JP
Japan
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pin
stopper
bracket
vibration
sway
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Withdrawn
Application number
JP8874198A
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English (en)
Inventor
Tetsuro Higuchi
哲朗 樋口
Kunihito Tsukikawa
邦仁 月川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 工事費を削減し、工期を短縮すると共に、ス
トッパピンの挿入、除去の手間、若しくは挿入忘れ、除
去忘れにより動揺が軽減できないことが生じるような不
具合の発生を防止する。 【解決手段】 ピン孔14とピン挿通孔16を貫通させ
た固定用ブラケット15、ピン挿通孔16とピン孔14
とに挿入され、内壁ブラケット13と固定用ブラケット
15とを固定し、構造物11の小動揺を低減するストッ
パピン17、中央部に立設された回転ロッドとストッパ
ピン17に繋着されたワイヤーロープ19の他端が繋着
されるアーム22とストッパピン17の引き抜き力をワ
イヤーロープ19に発生させるスプリング23とからな
るストッパ解除装置20、動揺が大きくなったとき、回
転ロッドに解除装置用スプリング20の回動力を付勢
し、ストッパピン17を引き抜き、構造物と固定用ブラ
ケット15とを分離して免震装置を作動させるロック解
除装置27を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物に発生する
横揺れ、若しくは縦揺れ等の動揺が、小規模の地震、車
両の通行、若しくは風圧等によって発生する小さい動揺
(以下本明細書では、小動揺という。)の場合には、基
礎上に固定、立設された固定用ブラケットに構造物を固
定して、構造物に発生する小動揺を低減するとともに、
構造物に発生する動揺が、大規模の地震等によって発生
する大きい動揺(以下本明細書では、揺動という。)の
場合には、構造物の固定用ブラケットへの固定を解除し
て、構造物をフリーにして、構造物を支持する弾性部材
により構造物の揺動を減衰するようにした構造物動揺低
減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】小規模で軽量の建築物等の構造物では、
上部構造が軽量になり、大地震等により発生する構造物
の揺動を効果的に軽減する、免振効果を実現できる軽量
免振構造物にしようとすると、免振層の剛性が過剰に低
くなり、免振効果は実現できるものの、風圧等によって
発生する小動揺の影響が著しくなる等の有害な応答が生
じることがある。
【0003】このため、軽量免振構造物の風横揺れ等に
よる小動揺の発生防止対策として、図3に示すように、
構造物としての軽量建物01と軽量建物01を軽量免振
構造物にするために、基礎04上で軽量建物01を支持
するための積層ゴム02等で構成された免振装置との間
に、付加重量03を配設して、軽量建物01の重量を増
すことにより、風圧等によって、軽量建物01に発生す
る小動揺の影響を低減することが行われている。
【0004】また、図4に示すように、軽量建物01を
軽量免振構造物にするために、軽量建物01の所要箇
所、好ましくは軽量建物01の4隅に設けるようにし
た、積層ゴム02の設置位置の近傍の軽量建物01の外
周側に、ブラケット05を設けて、基礎04とブラケッ
ト05とに連通するようにしてあけた穴07に、ストッ
パピン06を、人手により挿入することにより、このス
トッパピン06により、基礎04と軽量建物01に固着
されたブラケット05とが相対移動を起さないように
し、軽量建物01と基礎04とを固定して、風圧等によ
って軽量建物01に発生する小動揺を低減することも行
われている。
【0005】しかしながら、従来の軽量建物01の風横
揺れ等の小動揺発生防止対策として採用されている軽量
免振構造物では、上述の付加重量03を配設して軽量建
物01の重量を増すことにより、小動揺発生を低減する
ようにした、図3に示すものにおいては、付加重量03
の設置のために、通常では、不要な工事費が必要とな
り、工事費の増加を招くとともに、軽量建物01の建設
に必要以上の工期を要するという不具合がある。
【0006】さらに、人手により、ストッパピン06を
基礎04とブラケット05とにあけた穴07に挿入し
て、軽量建物01と基礎04とを固定して、ストッパピ
ン06の剪断剛性により、小動揺の発生を低減するよう
にした図4に示すものにおいては、ストッパピン06の
挿入忘れにより、振動低減の効果が得られない場合が生
じることがあり、小動揺の発生に伴う軽量建物01の損
傷や、家財倒壊に伴う人体への危険発生若しくは軽量建
物01内の人間に不快感を生じることが考えられる外、
挿入したストッパピン06の抜き忘れによる、積層ゴム
02等の免振装置を設けて、軽量建物01を軽量免振構
造物にするようにしたにも係わらず、大地振等の発生時
に免振装置による免振効果、すなわち軽量建物01の揺
動減衰効果が発揮できず、軽量建物01の倒壊や、人体
への危険発生が回避できない場合が生じる等の不具合が
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、構造物に発
生する横揺れ、若しくは縦揺れ等の動揺が小さい小動揺
の発生を低減するとともに、動揺の大きい揺動を減衰す
るようにした、従来の構造物動揺軽減装置の不具合を解
消するため、通常、必要としない不要な工事費を必要と
して、工事費の増加を招き、また、必要以上の工期を要
する付加重量03を軽量構造物に設ける必要もなく、さ
らに、ストッパピン06の挿入、若しくは除去の必要が
なく、その手間を省けるとともに、安全で確実に風圧力
等による小動揺の発生を防止して、小動揺の発生に伴う
不具合を解消でき、また、大地震の発生時等には、揺動
を感知して、自動的に小動揺の発生を防止していた構造
物の固定を解除して、揺動を減衰させるようにした免振
装置を作動状態にできるようにして、構造物の揺動を減
衰する免振効果が発揮できて揺動の発生に伴う不具合を
解消できるようにした、構造物動揺低減装置を提供する
ことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の構造
物動揺低減装置は、次の手段とした。
【0009】(1)免震装置を構成するようにした弾性
部材で基礎上に支持され、免震装置の作動により動揺低
減を行うようにした、構造物の内壁に固着され、ストッ
パピンが挿入されるピン孔を穿設した内壁ブラケットを
設けた。なお、内壁ブラケットは、構造物の外周壁のう
ち、対向して配置される外周壁の内壁に対にして設ける
ことが好ましく、また、少くとも直交する方向に2対設
けるようにすることがより好ましい。
【0010】(2)構造物の内壁に固着された内壁ブラ
ケットに隣接させて基礎上に立設され、内壁ブラケット
に穿設されたピン孔と同軸状にされた、略同径のピン挿
通孔を貫通させた固定用ブラケットを設けた。なお、固
定用ブラケットと内壁ブラケットとの間には、両ブラケ
ットの連結が解除されたときに作動する免震装置の作動
時に、影響が生じない程度の隙間を設けることが好まし
い。
【0011】(3)固定用ブラケットのピン挿通孔を挿
通して、内壁ブラケットのピン孔に挿入され、内壁ブラ
ケットと固定用ブラケットとを連結、ロックして、小さ
な動揺である小動揺が構造物に生じるときには、その剪
断力で内壁ブラケットと固定用ブラケットとの間に生じ
る相対移動を規制して、小動揺により構造物に生じる動
揺を低減するようにしたストッパピンを設けた。
【0012】(4)次の部材からなるストッパ解除装置
を設けた。 (a)構造物の略中央部の基礎上に、軸心を略一定位置
にした回動が自在にされて、立設された回転ロッド、
(b)回転ロッドの上端部から略水平方向に張り出して
設けられ、固定用ブラケットのピン挿通孔を挿通して、
内壁ブラケットのピン孔に挿入される、ストッパピンの
後端部に一端が繋着されたワイヤーロープの他端が繋着
されるアーム、(c)回転ロッドの下端部に設けられ、
ワイヤーロープに他端が繋着されたアームに、ピン挿通
孔を挿通してピン孔に挿入されたストッパピンに、引き
抜き力を発生させる方向に、回動力を付勢するように、
回転ロッドを回動させる解除装置用スプリング、 (5)構造物に発生する動揺の大きさが、小さな動揺で
ある小動揺発生時には、これを検知して、回転ロッドに
解除装置用スプリングの回動力が付勢されないようにし
て、回転ロッドが回動せず、アームを固定状態にし、ワ
イヤーロープに張力を発生させず、固定用ブラケットと
内壁ブラケットとがストッパピンで固定された状態に保
持させて、構造物に発生する小動揺を低減するととも
に、構造物に発生する動揺の大きさが、大きな動揺であ
る揺動発生時には、これを検知して、回転ロッドに解除
装置用スプリングの回動力が付勢されるようにして、回
転ロッドを回動させ、回転ロッドの回動に伴い略水平面
内を回動するアームの回動により、アームに他端が繋着
されたワイヤーロープに、ピン挿通孔を挿通してピン孔
に挿入されたストッパピンを引き抜く力を発生させる作
動状態にし、ピン孔およびピン挿通孔からストッパピン
を引き抜いて、ストッパピンによる固定用ブラケットと
内壁ブラケットとの連結、固定を分離して、内壁ブラケ
ットが固着された構造物を免震装置だけを介して基礎上
に支持し、免震装置が作動するようにして、構造物に発
生する揺動を低減するようにしたロッド解除装置を設け
た。
【0013】なお、ロック解除装置は、小規模の地震、
車両の通行、もしくは構造物に作用する風力による動
揺、いわゆる、本明細書でいう小動揺の発生では、作動
しないものにすることが必要である。
【0014】これにより、本発明の構造物動揺軽減装置
では、軽量にされた構造物に発生する横揺れ、若しくは
縦揺れ等の動揺が小さい小動揺発生を低減するために、
免振層の剛性を高めるための付加重量物を設けることな
く、小動揺の発生を低減できるようになり、付加重量物
の設置に伴う不要な工事費の増加がなくなり、また、必
要以上の建設工期を要することもなくなる。
【0015】また、ストッパピンの挿入、若しくは除去
が不要になり、この手間を省けるとともに、ロック解除
装置が小規模の地震、車両の通行、もしくは構造物に作
用する動揺、いわゆる、小動揺発生時には作動せず、固
定ブラケットと内壁ブラケットとに挿入されているスト
ッパピンが引き抜かれないので、安全で確実に風圧力等
による構造物の小動揺の発生を防止できる。
【0016】また、大地震の発生時等には、揺動を感知
したロック解除装置により、ストッパ解除装置の解除装
置用スプリングが作動状態にされ、小動揺の発生を防止
していた構造物の内壁ブラケットと固定ブラケットとに
挿通されていた、ストッパピンが自動的に引き抜かれる
ので、構造物は免振装置によってのみ支持されるように
なり、揺動を減衰させる免振装置を固定状態からスムー
ズに作動状態に移行させて、構造物の揺動を効果的に減
衰させる免振効果が発揮できるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構造物動揺軽減装
置の実施の一形態を、図面にもとづき説明する。図1
は、本発明の構造物動揺低減装置の実施の第1形態を示
す全体平面図、図2は、図1に示すストッパ解除装置お
よびロック解除装置を構成する回転式ストッパ装置、お
よび地震検知式ロック解除装置の詳細を、一部破断面で
示す側面図である。なお、図において、図3および図4
に示す部材と同一または類似の部材には、同一符号を付
して説明は省略する。
【0018】本実施の形態の構造物動揺低減装置10
は、軽量免振構造物にするために、図3,図4に示し
た、基礎04上で支持する免振装置としての積層ゴム0
2を下端に設けるようにした構造物としての軽量建物1
1に適用するようにしている。
【0019】図に示すように、本実施の形態の構造物動
揺低減装置10は、軽量建物11の外壁を構成し、それ
ぞれ対向して設けられた4枚の側壁12のそれぞれの中
央部内面には、内壁ブラケット13が固着されている。
内壁ブラケット13には、後述するストッパピン1が挿
入されるピン孔14が内方に開口させて設けられてい
る。
【0020】また、4個所に設けられた内壁ブラケット
13の内側には、図3,図4に示すよう、軽量建物01
を支持する軽量建物01の下方に設けられた基礎04上
に、下端が固定された固定用ブラケット15が立設され
ている。この固定用ブラケット15は、大地震発生時等
において、軽量建物11に大きな動揺、いわゆる揺動が
発生したときでも、内壁ブラケット13と接触しない程
度に間隔をあけて、内壁ブラケット13の内側にそれぞ
れ立設されるとともに、各固定ブラケット15には、内
壁ブラケット13に穿設されたピン孔14と同心状にさ
れ、ピン孔14の外径と略同径にされ、ストッパピン1
を貫通させるピン挿通孔16が設けられている。
【0021】これら同心状に内壁ブラケット13および
固定用ブラケット15に穿設されたピン孔14、および
ピン挿通孔16には、剪断剛性が大きくされたストッパ
ピン17が挿入され、軽量建物11を内壁ブラケット1
3を介して固定用ブラケット15に連結して、軽量建物
11に風圧等により小さな動揺である小動揺が生じると
きには、ストッパピン17の剪断力で内壁ブラケット1
3と固定用ブラケット15との間に生じる相対移動を規
制して、小動揺により構造物に生じる動揺を低減するよ
うにしている。
【0022】さらに、ストッパピン17の後端部は、連
結具18によりワイヤーロープ19の一端に連結されて
いる。このワイヤーロープ19は、それぞれピン孔14
およびピン挿通孔16の軸心方向に展張され、他端側は
連結具18を介して、後述するストッパ解除装置として
の回転式ストッパー解除装置20の上端部から、ワイヤ
ーロープ19の展張方向と直交する方向に突出させた、
アーム22の先端部に連結されるようにしている。
【0023】また、軽量建物11の中央部には、上述し
たアーム22および解除装置用スプリング23を設ける
ようにした回転式ストッパー解除装置20、およびロッ
ク解除装置としての、地震検知式ロック解除装置27が
設けられている。
【0024】図2に示すように、回転式ストッパー解除
装置20は、軽量建物11の略中央部の基礎24上に、
軸心を略一定位置に固定して、回動が自在にされて立設
された回転ロッド21、上述したアーム22、回転ロッ
ド21の下端部外周面から突出させた係合ピン25に一
端が係合され、他端が架構40に連結されて、上述した
アーム22に連結されたワイアーロープ19の張力が大
きくなる方向に、回転ロッド21に回動力を付与するよ
うにした、解除装置用スプリング23、および係合ピン
25よりも下方の回転ロッド21の下端部外周面から突
出され、後述する地震検知式ロック解除装置27の内蔵
スプリング28が圧縮された状態のとき、解除装置用ス
プリング23の付勢力に抗して、回転ロッド21の回動
を規制するストッパ26とからなる。
【0025】また、地震検知式ロック解除装置27は、
二方向に分解可能な地震揺れに対応して作動させるよう
にした、ウエイト横転レバーを採用したものにしてい
る。この地震検知式ロック解除装置27では、内蔵スプ
リング28の伸長により、すばやくロック解除できるも
のにすることができる利点がある。
【0026】この地震検知式ロック解除装置27は、上
述した内蔵スプリング28、ウエイト29、支持球3
0、ウエイト29の下端から架構40内に垂下されたロ
ッド31、中央部が架構40に枢着され一端がロッド3
1に連結されるとともに、他端に係着ピン33を設けた
アーム32、内蔵スプリング28の軸心部を通過して、
後端部が架構40に嵌挿された内蔵スプリング28の先
端部をおさえる押板35と、押板35から前方に突出し
作動ピン37を設けるように突出部材36とを先端部に
固着して設けた伸張ロッド34、および中央部が架構4
0に枢着ピン39で枢着され、一端に作動ピン37が嵌
り込む凹部が形成されるとともに、他端が前述した回転
式ストッパー解除装置20のストッパ26と、係合、離
脱するようにしたL形アーム38から構成されている。
【0027】本実施の形態の構造物動揺低減装置に採用
される地震検知式ロッド解除装置27は、上述の構成に
されて、通常、軽量建物11に風力等の作用等により小
動揺が発生しているときには、ウエイト29の傾動は小
さく、ウエイト29の傾きに伴い支持球30を支点とし
て持上げられるウエイト29の下端から架構40内を垂
下されたロッド31の上昇量は小さく、ロッド29に一
端が連結され、中央部が架構40に枢着されたアーム3
0の他端部に設けられた係着ピン33の下降量は小さ
い。
【0028】このため、係着ピン33は、内蔵スプリン
グ28を圧縮している伸張ロッド34に固着したブラケ
ット34の係合部から外れず、内蔵スプリング26は押
板35による圧縮状態が維持され、L形アーム38は実
線状態に保持され、L形アーム38の他端側は回転式ス
トッパー解除装置20の下端に設けたストッパ26と係
合状態が維持され、解除装置用スプリング23による引
張力にも拘わらず回転ロッド21は、回転せず内壁ブラ
ケット13と固定用ブラケット15を固定しているスト
ッパピン17は、挿入状態が維持されて、軽量建物11
に発生する横揺れは、ストッパピン17の剪断力で規制
されて低減する。
【0029】一方、大規模の地震が発生した場合等、軽
量建物11に揺動、すなわち大きな動揺が発生した場合
は、地震検知式ロック解除装置27のウエイト29が、
図2に点線で示すように、大きく傾き、このウエイト2
9の傾きに伴い、支持球30を支点として持上げられる
ウエイト29の下端から垂下されたロッド31が大きく
上昇し、ロッド31に一端が連結されたアーム32は、
架構40に枢着した枢着点まわりに大きく回転する。
【0030】このアーム32の回転により、ロッド31
と反対側のアーム32の他端側が大きく下降して、他端
側に設けられ、伸張ロッド34に固着されたブラケット
34′の係合部と係合している係着ピン33は、係合部
から外れ、内蔵スプリング28の反力によって、図2に
点線で示すように伸縮ロッド34は左側に突出する。
【0031】この伸縮ロッド34の突出により、伸縮ロ
ッド34の先端部の押板35から突出させた突出材36
に設けた作動ピン37に係合されているL形アーム38
は、点線状態まで回動して、L形アーム38を枢着ピン
39まわりに回動させ、ストッパ26と係合状態にして
いるL形アーム38の他端部がストッパ26から外れ
る。L形アーム38とストッパ26との係合解除によ
り、解除装置用スプリング23による引張力によって回
転ロッド21が回転して、アーム22の先端に連結され
ているワイヤーロープ19に張力を発生し、内壁ブラケ
ット13と固定用ブラケット15を固定しているストッ
パピン17は、自動的にピン孔14から抜き出され、軽
量建物11と固定用ブラケット15との固定は、解除さ
れる。
【0032】これにより、軽量建物11に発生する大き
な動揺である揺動を減衰させるために設けた、積層ゴム
02等の免振装置が作動状態になり、軽量建物11に
は、免振装置による減衰作用効果が得られるようにな
る。
【0033】以上述べたように、本実施の形態の構造物
動揺低減装置10は、軽量建物11に発生する横揺れ、
若しくは縦揺れ等の動揺が小さい小動揺発生を低減する
ために、免振層の剛性を高めるための付加重量物03を
設ける必要もなく、小動揺の発生を低減できるようにな
り、従来行われている付加重量物03の設置に伴う不要
な工事費の増加がなくなり、また、必要以上の建設工期
を要することもなくなる。
【0034】また、ストッパピン06の挿入、若しくは
除去が不要になり、この手間を省けるとともに、地震検
知式ロック解除装置20が小規模の地震、車両の通行、
もしくは軽量建物11に作用する動揺、いわゆる、小動
揺発生時では解除されないので、安全で確実に風圧力等
による軽量建物11の小動揺の発生を防止でき、また、
大地震の発生時等には、揺動を感知して、地震検知式ロ
ック解除装置27が作動して、回転式ストッパ解除装置
20の解除が確実に行われて、軽量建物11が固定用ブ
ラケット15と分離されて免振装置によってのみ支持さ
れた、フリーの状態になり、免振装置の作用により軽量
建物11の揺動を効果的に減衰させる免振効果が発揮で
きるようになる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構造物動
揺低減装置によれば、免震装置を構成する弾性部材で基
礎上に支持され、免震装置の作動により動揺低減を行う
構造物の内壁に固着され、ピン孔を穿設した内壁ブラケ
ット、内壁ブラケットに隣接させて基礎上に立設され、
ピン孔と同軸状のピン挿通孔を貫通させた固定要ブラケ
ット、ピン挿通孔とピン孔とに挿入され、剪断力で内壁
ブラケットと固定用ブラケットとの相対移動を規制し、
構造物の小動揺を低減するストッパピン、構造物の中央
部の基礎上に立設された回転ロッドとストッパピンの後
端部に繋着されたワイアーロープの他端が繋着されるア
ームとストッパピンの引き抜き力をワイアーロープに発
生させる回動力を回転ロッドに付勢する解除装置用スプ
リングとからなるストッパ解除装置、構造物に発生する
動揺の大きさに応じて、回転ロッドに解除装置用スプリ
ングの回動力が付勢されるようにし、もしくは回動力が
付勢されないようにして、構造物と固定用ブラケットと
を分離して免震装置が作動するようにし、もしくは構造
物と固定用ブラケットとを固定して構造物の剛性を増加
させて、構造物に発生する動揺の大きさに係わらず動揺
を低減するロック解除装置を設けるものとした。
【0036】これにより、風等による小動揺発生時の軽
量免震構造にされた構造物の横揺れを防止すると共に、
地震発生等による揺動発生時には横揺れを防止している
ストッパを解除して、免震装置へスムーズに移行する機
構をもつ構造物動揺低減装置にすることができ、構造物
へ付加重量を増す必要も無く、人手によるストッパピン
挿入除去の手間が省けるとともに、安全で確実に風圧力
による構造物の横揺れを防止すると共に、地震動を検知
すると自動的に横揺れ防止装置を解除して、構造物に設
けられた免震構造へスムーズに移行でき、揺動を減衰さ
せることのできる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造物動揺低減装置の実施の第1形態
を示す全体平面図、
【図2】図1に示すストッパ解除装置およびロック解除
装置を構成する回転式ストッパ装置および地震検知式ロ
ック解除装置の詳細を示す一部破断面で示す側面図、
【図3】従来の構造物動揺低減装置の1例を示す横断面
図、
【図4】従来の構造物動揺低減装置の他の例を示す図
で、図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)の矢
視A−Aにおける部分横断面図である。
【符号の説明】
01 軽量建物 02 免振装置としての積層ゴム 03 付加重量 04 基礎 05 ブラケット 06 ストッパピン 07 穴 10 構造物動揺低減装置 11 構造物としての軽量建物 12 側壁 13 内壁ブラケット 14 ピン孔 15 固定用ブラケット 16 ピン挿通孔 17 ストッパピン 18 連結具 19 ワイヤーロープ 20 ストッパ解除装置としての回転式ストッパー
解除装置 21 回転ロッド 22 アーム 23 解除装置用スプリング 24 基礎 25 係合ピン 26 ストッパ 27 ロック解除装置としての地震検知式ロック解
除装置 28 内蔵スプリング 29 ウエイト 30 支持球 31 ロッド 32 アーム 33 係着ピン 34 伸張ロッド 34′ ブラケット 35 押板 36 突出材 37 作動ピン 38 L形アーム 39 枢着ピン 40 架構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性部材で支持され動揺低減を行うよう
    にした構造物の内壁に固着され、ピン孔が穿設された内
    壁ブラケットと、前記内壁ブラケットに隣接して基礎上
    に立設され、前記ピン孔と同軸状にされたピン挿通孔が
    貫通された固定用ブラケットと、前記ピン孔と前記ピン
    挿通孔とに挿通され、前記内壁ブラケットと前記固定用
    ブラケットとをロックするストッパピンと、前記構造物
    の中央部の基礎上に回動自在に立設された回転ロッドの
    上端部に、一端を前記ストッパピンに繋着したワイヤー
    ロープの他端を繋着するアームが設けられるとともに、
    下端部に、前記回転ロッドを回動させて前記ストッパピ
    ンの引き抜き力を前記ワイヤーロープに発生させる解除
    装置用スプリングが設けられたストッパ解除装置と、前
    記構造物の動揺が大きくなる揺動発生時に、前記回転ロ
    ッドを回動させ、前記解除装置用スプリングを作動状態
    にさせるロック解除装置とを設けたことを特徴とする構
    造物動揺低減装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003027767A (ja) * 2001-07-16 2003-01-29 Oiles Ind Co Ltd 免震構造物の固定装置
JP2003049559A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Oiles Ind Co Ltd 免震構造物の固定システム
JP2007285076A (ja) * 2006-04-20 2007-11-01 Oiles Ind Co Ltd 構造物変位制限装置及び該装置を用いた構造体

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