JPH1128701A - 走行丸鋸盤 - Google Patents

走行丸鋸盤

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Publication number
JPH1128701A
JPH1128701A JP19789397A JP19789397A JPH1128701A JP H1128701 A JPH1128701 A JP H1128701A JP 19789397 A JP19789397 A JP 19789397A JP 19789397 A JP19789397 A JP 19789397A JP H1128701 A JPH1128701 A JP H1128701A
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JP
Japan
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circular saw
guide rail
traveling
moving
head
Prior art date
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Application number
JP19789397A
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English (en)
Inventor
Masaru Kobayashi
勝 小林
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KOBAYASHI KIKAI KOGYO KK
Original Assignee
KOBAYASHI KIKAI KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の走行丸鋸盤で一の加工材に各種の直線び
きを行うには加工材の向きを変える必要があり、傾斜び
きは事実上不可能であった。 【解決手段】搬送コンベア3の位置決め基準線と平行な
方向へ延びる第一ガイドレール15に、これと直交する
向きの左右2つの第二ガイドレール21L、21Rを摺
動自在に支持させ、この第二ガイドレールを移動するX
モータ29を設け、丸鋸ヘッド65が走行自在に支持さ
れた丸鋸ガイドレール39をその一端側と他端側におい
て連結部材45L、45Rにより2つの第二ガイドレー
ルに、各別に、回動自在に且つ摺動自在に連結し、これ
ら連結部材を移動するYモータ61を設け、2つの第二
ガイドレールを相対的に開閉し及び/又は第二ガイドレ
ール上での連結部材の移動によって丸鋸ヘッドの走行方
向を変更するようにした。従って、加工材4の向きを変
えなくてものこびき方向を変更することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行丸鋸盤に係
り、特に、比較的大きなサイズの板材等被加工材をのこ
びき加工するのに適した走行丸鋸盤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に「丸鋸盤」等と総称されるのこび
き加工用の木工機械は、材料を縦びき、横びき、斜めび
きといった直線びきをするのに使用される。この丸鋸盤
としては、昇降丸鋸盤、テーブル移動丸鋸盤、ラジアル
丸鋸盤、パネルソーやクロスカットソーといった走行丸
鋸盤(ランニングソーとも称される)、リップソーその
他各種のものがあり、木取りや木作りに使用される。
【0003】これら丸鋸盤の中でも、比較的大きなサイ
ズの板材、例えば、合板など幅の広い材料をのこびきす
るには、一般にパネルソーが多用されている。このパネ
ルソーは、多少後ろ倒れの姿勢で傾斜した大きなパネル
を備え、このパネルには上下方向へ延びる鋸道溝が設け
られており、この鋸道溝に沿って鋸刃が走行するように
なっている。
【0004】ところで、近時、構造用合板等には大きい
サイズのものが提供されるようになって来ており、例え
ば、建築物の屋根や壁等に用いられる合板の中には2×
6メートルないしそれ以上大きいサイズのものも出回る
ようになって来た。このような板材の大型化に伴い、走
行丸鋸盤にも大きいサイズの材料に対応できるものが要
求されて来ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この場合、材料の大型
化に合わせて、従来のパネルソーのサイズを大きくする
ことも考えられるが、材料ののこびき方向は一つの直線
方向だけとは限らず、むしろ、2つ以上の方向でのこび
きすることの方が多いので、のこびき方向を変える度
に、いちいち、大きな材料を手作業で動かさなければな
らないという問題が出てくる。特に、パネルソーにおけ
る材料のセッティングはパネルに立て掛けることで行う
ようになっているので、大きな材料の向きを手作業で変
えるのは非常に重労働であり、且つ、大きな危険を伴う
ことになる。また、従来の走行丸鋸盤は、パネルに設け
られた鋸道溝に沿って鋸刃が走行するようになっている
ので、構造上、斜めびきは不可能であった。
【0006】尚、材料を動かすことはしないで、丸鋸ヘ
ッドを任意の方向へ走行させるようにしたものがある。
これは、XY座標上で丸鋸ヘッドの位置を数値制御しな
がら移動させることで斜めびきも可能にしたものがある
が、この位置制御にはミクロン単位での極めて高い精度
が必要になるのでコストが非常に高くなると共に動作ス
ピードが上がらない等の問題があり、また、位置制御を
これほどの高精度で行ったとしても、丸鋸ヘッドを斜め
方向へ連続走行させた場合の実際ののこびきラインに高
い精度を得ることは困難であった。
【0007】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、材料の向きを変えなくても、のこび
き方向を任意に変更することができ、しかも、低コスト
で製作することができ、のこびき動作のスピードが落ち
ることも無い走行丸鋸盤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明走行丸鋸盤は、材料載置部の材料載置面と平
行に対向した丸鋸ガイドレールと、丸鋸モータを有して
前記丸鋸ガイドレールに移動自在に支持された丸鋸ヘッ
ドと、この丸鋸ヘッドを走行させるための走行手段と、
前記丸鋸ガイドレールの向きを前記材料載置面と平行な
面で選択的に変更することで、材料載置面に載置された
被加工材に対する丸鋸ヘッドの走行方向を変更する丸鋸
走行方向変更手段とを備え、この丸鋸走行方向変更手段
による丸鋸の走行方向の変更が少なくとも90°の角度
範囲内で行われるようにしたものである。これにより、
被加工材の向きを変えなくても、のこびき方向を任意に
変更することができる。しかも、本発明におけるのこび
き方向の変更は丸鋸ガイドレールの向きを変えるだけで
済むので、この変更にはミクロン単位での精度管理が必
要で無く、制御手段は汎用的な機械要素で足り、従っ
て、低コストで製作することができる。そして、丸鋸ヘ
ッドの走行は丸鋸ガイドレール上を直進するだけである
から、のこびきの速度が低下することも無い。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載した走
行丸鋸盤において、丸鋸ガイドレールを材料載置部の位
置決め基準線と平行な方向へ移動させるための移動手段
を設けたものであり、これにより、長尺な材料の縦びき
を連続して行うことができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1に記載した走
行丸鋸盤において、材料載置部の位置決め基準線と平行
な方向へ延びる第一ガイドレールと、この第一ガイドレ
ールと直交する向きで互いに平行に並んで前記第一ガイ
ドレールに摺動自在に支持された2つの第二ガイドレー
ルと、この2つの第二ガイドレールを各別に移動させる
ためのガイドレール移動手段と、丸鋸ガイドレールをそ
の一端側において一方の第二ガイドレールに回動自在に
且つ摺動自在に連結した連結手段と、丸鋸ガイドレール
をその他端側において他方の第二ガイドレールに回動自
在に且つ摺動自在に連結した連結手段と、これら連結手
段を当該第二ガイドレール上で移動させるための移動手
段とを設け、2つの第二ガイドレールの相対的な開閉及
び/又は第二ガイドレール上での前記連結手段の移動に
よって丸鋸ヘッドの走行方向を変更するようにしたもの
である。従って、丸鋸ガイドレールをその両端部又はそ
れに近い2つの位置で支持したままこの丸鋸ガイドレー
ルの向きを自在に変更することができるので、丸鋸ヘッ
ドの走行を常に安定に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
る走行丸鋸盤1を図面に従って説明する。3は合板等の
被加工材5が載置される材料載置部を示す(図1及び図
2参照)。この材料載置部5は、左右方向(図1におけ
る左下方へ向かう方向を左側とし、同図における右下方
へ向かう方向を前側とする。以下の説明において向きを
言うときは、この方向によるものとする。)に長いロー
ラーコンベア状をした搬送コンベア7と、左右方向へ配
列された多数の材料受板11と、位置決め基準線として
の図示しない縦びき定規等から構成されている。搬送コ
ンベア7は左右方向から見て略U字形をした機枠12
と、この機枠12の前後両側壁に掛け渡すように設けら
れた多数のローラー9等から成り、ローラー9は左右方
向へ一定間隔で配列されている。このような搬送コンベ
ア7は圧力シリンダ方式の昇降機構13の昇降軸13a
に支持されている。
【0012】また、上記した材料受板11は、隣接する
2つのローラー9の間にそれぞれ位置した状態で、図示
しない支持機枠に固定されている。これら材料受板11
の上面11aが材料載置面になっていて、被加工材5は
この材料載置面11aに載置される。そして、搬送コン
ベア7は、そのローラー9が材料載置面11aより僅か
高いところまで上がった搬送時位置と、材料載置面11
aよりある程度下ったのこびき時位置との間を移動され
る(図2は、搬送コンベア7が搬送時位置に来ている状
態で示してある。)。この移動は上記昇降機構13によ
って行われる。材料載置面11aに載置された被加工材
5は、少なくとものこびきされるときは、その一側面が
図示しない縦びき定規に接した状態で、図示しないクラ
ンプによって材料受板11に固定される。
【0013】15は第一ガイドレールを示す。この第一
ガイドレール15は2つあって、搬送コンベア7の前後
両脇に配置された状態で、図示しない基台に固定されて
いる。この第一ガイドレール15の図示しない縦びき定
規に対する平行度は精度良く調整される。第一ガイドレ
ール15は横断面が略正方形状を為し、その上面には左
右方向に長いガイド条17及びラック19(図3参照)
が互いに平行に延びるように固定されており、ガイド条
17の横断面は逆台形状をしている。
【0014】21L、21Rは第二ガイドレールを示
す。これら第二ガイドレール21L、21Rは前後方向
に長く、その前後両端寄りの位置には脚23(図1及び
図3参照)が設けられ、脚23の下端には水平なスライ
ドベース25が固定されている。スライドベース25の
下面にはスライド係合子27(図3参照)が固定されて
おり、このスライド係合子27が前記第一ガイドレール
15のガイド条17に摺動自在に係合され、それによ
り、第二ガイドレール21L、21Rが第一ガイドレー
ル15に摺動自在に支持される。即ち、第二ガイドレー
ル21L、21Rは前後方向へ延びる向きで左右方向へ
移動自在に設けられている。
【0015】29はX軸モータを示し、このX軸モータ
29はその回転軸が上下方向に延びる向きで、上記スラ
イドベース25の上面に固定され、回転軸の先端部はス
ライドベース25に形成された孔を通して下方に突出し
ている。そして、回転軸の先端部にピニオンギア31
(図3参照)が固定されており、このピニオンギア31
は前記ラック19と噛合している。従って、X軸モータ
29が回転するとピニオンギア31にはラック19に沿
って移動しようとする移動力が生じ、この移動力によっ
て第二のガイドレール21L、21Rが移動する。尚、
左側の第二ガイドレール21Lに設けられている前後2
つのX軸モータ29の回転は互いに同期して行われ、右
側の第二ガイドレール21Rに設けられている前後2つ
のX軸モータ29の回転は互いに同期して行われる。
【0016】左右の第二ガイドレール21L、21Rの
互いに対向する側面33には、それぞれ、前後方向へ延
びる上下2つのガイド条35と、これら2つのガイド条
35の間に位置したラック37が固定されており、ガイ
ド条35は前記ガイド条17と同様の形状をしている。
【0017】39は丸鋸ガイドレールを示す。この丸鋸
ガイドレール39は第二ガイドレール21L、21Rよ
り稍長く、横断面は略正方形状をしており、その下面の
両側端部にはガイド条41(図6参照)が固定されてい
る。このガイド条41も前記ガイド条17と同様の形状
をしている。丸鋸ガイドレール39の上面の一側端部に
はラック43が固定されている。
【0018】45L、45Rは丸鋸ガイドレール39と
第二ガイドレール21L、21Rとを連結するための連
結部材を示す。47は連結部材45L、45Rのベース
を示し、ベース47は略逆さL字形を為すように形成さ
れ、その側壁49の外側面における上下両端部には水平
に延びるスライド係合子53が固定されている。左側の
連結部材45Lには回動プレート55が設けられてい
る。この回動プレート55は、ベース47の天壁51の
上面に座するように位置した状態で、その略中央部が垂
直な枢軸57を介して天壁51に回動自在に支持されて
いる。回動プレート55の上面の両端部にはスライド係
合子59が固定されている。
【0019】そして、左側の連結部材45Lは、そのス
ライド係合子53が左側の第二ガイドレール21Lに設
けられたガイド条35と摺動自在に係合されると共に、
別のスライド係合子59が丸鋸ガイドレール39に設け
られたガイド条41と摺動自在に係合される。また、右
側の連結部材45Rは、そのスライド係合子53が右側
の第二ガイドレール21Lに設けられたガイド条35と
摺動自在に係合されると共に、移動ベース47の天壁5
1の中央部が、丸鋸ガイドレール39の後端部に垂直な
枢軸60を介して回動自在に連結される。
【0020】連結部材45L、45Rの側壁49の内面
にはY軸モータ61が固定され、その水平に延びる回転
軸の先端部は側壁49に形成された孔を通して外側に突
出し、この先端部にピニオンギア63が固定されてい
る。このピニオンギア63は第二ガイドレール21L、
21Rに設けられているラック37と噛合される。従っ
て、Y軸モータ61が回転するとピニオンギア63には
ラック37に沿って移動しようとする移動力が生じ、こ
の移動力によって連結部材45L、45Rが移動され
る。
【0021】65は丸鋸ヘッドを示し、丸鋸ヘッド65
は、丸鋸ガイドレール39に摺動自在に支持された移動
ベース67と、この移動ベース67に設けられた走行用
モータ69と、移動ベース67に上下調節自在に支持さ
れた丸鋸駆動部71等から構成されている。
【0022】移動ベース67は、丸鋸ガイドレール39
の長手方向から見て略コ字形を為すように形成され、そ
の下片67aにおける上面の両端部にはスライド係合子
73が固定されている。このスライド係合子73が丸鋸
ガイドレール39に設けられている前記ガイド条41に
摺動自在に係合され、これにより、移動ベース67が丸
鋸ガイドレール39に沿って移動自在なるように支持さ
れる。
【0023】走行用モータ69は、軸方向が上下方向へ
延びる向きで、移動ベース67の上片67bの上面に固
定され、その回転軸の先端部は上片67bに形成された
孔を通して下方へ突出し、この回転軸の先端部にピニオ
ンギア75が固定されている。そして、ピニオンギア7
5は丸鋸ガイドレール39の上面に固定されたラック4
3と噛合している。従って、走行用モータ69が回転す
ると、ピニオンギア75にはラック43に沿って移動し
ようとする移動力が生じ、この移動力により、移動ベー
ス67が走行する。
【0024】移動ベース67の中間片67cの外面に
は、上下方向へ互いに平行に延びる2つのガイド条77
が設けられている。79は丸鋸駆動部71の昇降ベース
を示す。この昇降ベース79は縦長の略コ字形に形成さ
れ、その垂直壁の内面には上下方向へ延びるスライド係
合子81が固定されている。このスライド係合子81が
移動ベース67に設けられた上記ガイド条77に摺動自
在に係合され、それによって昇降ベース79が移動ベー
ス67に昇降自在に支持される。
【0025】昇降ベース79の下片の下面には丸鋸モー
タ87が固定されており、この丸鋸モータ87は軸方向
が丸鋸ガイドレール39の長手方向と水平に直交する向
きで設けられている。この丸鋸モータ87の回転軸87
a(図6参照)の先端部には一対の取付フランジ89に
よって任意の丸鋸91やカッターが着脱自在に装着され
る。
【0026】83は移動ベース67から上に向かって突
出するように設けられたスクリュー取付ブラケットを示
し、このスクリュー取付ブラケット83にスクリューシ
ャフト85が上下方向へ延びるように支持され、このス
クリューシャフト85は図示しないモータによって昇降
される。スクリューシャフト85には昇降ベース79の
上端部が連結されており、従って、このスクリューシャ
フト85の駆動に従って昇降ベース79が上下方向へ変
位され、それにより、丸鋸91の高さが調節される。
【0027】前記したX軸モータ29、Y軸モータ6
1、走行用モータ69及びスクリューシャフト85を昇
降させるための図示しないモータには、いずれも、サー
ボモータが使用されており、第一ガイドレール15上で
の第二ガイドレール21L、21Rの停止位置、連結部
材45L、45Rの第二ガイドレール21L、21R上
での停止位置、丸鋸ヘッド65の丸鋸ガイドレール39
上での停止位置、スクリューシャフト85の停止は、こ
れらモータ29、61、69等によって所謂サーボロッ
クされる。
【0028】また、X軸モータ29、Y軸モータ61、
走行用モータ69、スクリューシャフト85を昇降させ
るための図示しないモータ、昇降機構13等はフラット
ケーブルや螺旋コード等のフレキシブルな配線手段によ
って図示しない制御盤と接続されている。そして、制御
盤には、のこびきの種類を選択したり、第二ガイドレー
ル21L、21Rの移動方向と移動量、連結部材45
L、45Rの移動方向と移動量等の各種制御値を入力す
るための操作ボタンや、予め設定された加工パターンで
自動運転させるための操作ボタン等が設けられている。
走行丸鋸盤1は以上のように構成されている。
【0029】次に、走行丸鋸盤1の基本的な使用方法を
説明する。 A.初期モード(図7参照) 電源投入時等の初期モードにおいては、丸鋸ヘッド65
の走行方向が前後方向となる状態にされる。この状態に
おいては、丸鋸ガイドレール39が第二ガイドレール2
1L、21Rと平行な向きになっている。具体的には、
右側の連結部材45Rはその移動範囲の後端である後退
位置に、左側の連結部材45Lはその移動範囲の前端で
ある前進位置にそれぞれ来ており、丸鋸ヘッド65は図
7に実線で示す待機位置、即ち、右側の連結部材45R
に近接した位置で待機している。
【0030】B.横びき(図7参照) 横びきを行うときは、上記した初期モードから、丸鋸9
1の走行軌跡と被加工材4の墨線とを一致させるため
に、4つのX軸モータ29を同期回転して、第二ガイド
レール21L、21Rを指定位置へと移動させる。そし
て、少なくとものこびきを開始する前には、前記搬送コ
ンベア7をのこびき時位置に下げてローラー9を材料載
置面11aから引っ込ませる。この状態から、丸鋸モー
タ87を回転させながら丸鋸ヘッド65を前方へ走行さ
せると、被加工材5が所定の墨線で切断される。丸鋸ヘ
ッド65は移動範囲の前端まで来た後、待機位置に戻っ
てそこに待機する。
【0031】C.斜めびき(図8、図9参照) 縦びき定規と45°に交差する方向でのこびきは、後か
ら左前方へ向かう第一の45°斜めびき方向と、前から
左後方へ向かう第二の45°斜めびき方向のいずれかを
選択することができる。
【0032】第一の45°斜めびきを行う場合は、図8
に示すように、右側の連結部材45Rを後退位置へ、左
側の連結部材45Lを前進位置へ、丸鋸ヘッドを待機位
置へとそれぞれ移動させると共に、丸鋸ガイドレール3
9が左前方へ向けて45°の角度で延びる向きとなるよ
うに第二ガイドレール21Lと21Rとを相対的に開
く。
【0033】また、第二の45°斜めびきを行う場合
は、図9に示すように、右側の連結部材45Rをその移
動範囲の前端である前進位置へ、左側の連結部材45L
をその移動範囲の後端である後退位置へ、丸鋸ヘッドを
待機位置へとそれぞれ移動させると共に、丸鋸ガイドレ
ール39が左後方へ向けて45°の角度で延びる向きと
なるように第二ガイドレール21Lと21Rとを相対的
に開閉する。尚、第二ガイドレール21Lと21Rとが
相対的に開閉する際、左側の連結部材45Lは丸鋸ガイ
ドレール39に対しては摺動して変位する。
【0034】このようにして丸鋸ヘッド65の走行方向
を設定した後、丸鋸91の走行軌跡と被加工材5の墨線
とを対応させるために、第二ガイドレール21L、21
Rを指定した位置へと移動させる。この状態から、丸鋸
モータ87を回転させながら丸鋸ヘッド65を走行させ
ると、被加工材5が所定の墨線で45°斜めに切断され
る。切断が終了すると、丸鋸ヘッド65は待機位置に戻
ってそこに待機する。
【0035】45°斜めの角度以外の任意の角度で斜め
びきするときの制御は、45°斜めびきの場合と略同様
であり、相違する点は、丸鋸ヘッド65の走行方向、即
ち、丸鋸ガイドレール39の向きを所望の角度に設定す
ることである。
【0036】D.縦びき(図10参照) 縦びきを行うときは、図10に示すように、丸鋸ヘッド
65の走行方向が図示しない縦びき定規と平行な方向、
即ち、左右方向となるようにする。具体的には、左右の
Y軸モータ61を駆動して連結部材45L、45Rを移
動させ、丸鋸ガイドレール39が第二ガイドレール21
L、21Rと直交する向きとなるようにする。このとき
の連結部材45L、45Rの移動は、丸鋸91の走行軌
跡と被加工材5の墨線とが対応するように制御する。
【0037】縦びきを行う場合の丸鋸ヘッド65の移動
には、丸鋸ガイドレール39上での移動と、丸鋸ガイド
レール39との一体的な移動の2種類あり、加工内容に
応じて選択する。例えば、その縦びきが長尺な被加工材
5の全長にわたる場合等、のこびき距離が丸鋸ヘッド6
5の丸鋸ガイドレール39上での最大移動距離を越える
場合は、4つのX軸モータ29を同期回転して第二ガイ
ドレール21L、21Rを一体的に走行させる。
【0038】尚、スクリューシャフト85による丸鋸ヘ
ッド65の高さ制御は、被加工材5の板厚や丸鋸91の
径が変わった場合の調節として行ったり、あるいは、被
加工材5に対するのこびきを木端や木口から行わずに途
中から開始したり途中で終わらせたりする場合に行う。
例えば、窓や出入口等とするための開口部を形成する場
合、目的の位置に到達するまで丸鋸91を上に待機さ
せ、あるいは目的の位置に到達したときに丸鋸91を被
加工材5から上に逃がしたりするときに行う。
【0039】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。例えば、実
施の形態においては、被加工材を載置するための材料載
置部をコンベア状のものとしたが、この材料載置部は固
定的なテーブル状のものであっても良い。また、実施の
形態においては、ガイドレールの移動手段としてラック
アンドピニオン機構を用いたが、この移動手段は走行チ
ェーン方式その他どのようなものであっても良い。
【0040】更に、実施の形態においては、丸鋸の走行
方向の変更が最大180°の角度範囲内で可能なように
したが、この走行方向の変更は少なくとも90°の角度
範囲内で可能なるようにすれば、大抵ののこびき加工に
は対応できる。そして、本発明は、材料載置面が水平で
ある必要は無く、この面が垂直又はそれに近い角度の立
型のものにも適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明走行丸鋸盤にあっ
ては、丸鋸ガイドレールの向きを変更することでとで丸
鋸ヘッドの走行方向を変更できるので、材料載置部に載
置された被加工材の向きを変えなくても、のこびき方向
を任意に変更することができる。しかも、本発明におけ
るのこびき方向の変更は丸鋸ガイドレールの向きを変え
るだけで済むので、この変更にはミクロン単位での精度
管理が必要で無く、制御手段は汎用的な機械要素で足
り、従って、低コストで製作することができる。そし
て、丸鋸ヘッドの走行は丸鋸ガイドレール上を直進する
だけであるから、のこびきの速度が低下することも無
い。
【0042】また、請求項2の発明によれば、丸鋸ヘッ
ドを丸鋸ガイドレールごと材料載置部の位置決め基準線
と平行な方向へ移動させることができるので、丸鋸ガイ
ドレールの長手寸法を大きく取らなくても、長尺な材料
の縦びきを連続して行うことができる。
【0043】そして、請求項3の発明によれば、丸鋸ガ
イドレールをその両端部又はそれに近い2つの位置で支
持したままこの丸鋸ガイドレールの向きを自在に変更す
ることができるので、丸鋸ヘッドの走行を常に安定に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る走行丸鋸盤の全体斜
視図である。
【図2】図1に示す走行丸鋸盤の要部を拡大した垂直断
面図である。
【図3】図1に示す走行丸鋸盤の第一ガイドレール及び
第二ガイドレールとその移動手段等を拡大した斜視図で
ある。
【図4】図1に示す走行丸鋸盤の左側第二ガイドレール
と丸鋸ガイドレールとの連結部を分解して示す要部拡大
斜視図である。
【図5】図1に示す走行丸鋸盤の右側第二ガイドレール
と丸鋸ガイドレールとの連結部を拡大した垂直断面図で
ある。
【図6】図1に示す走行丸鋸盤の丸鋸ヘッド等を一部分
解して拡大した斜視図である。
【図7】図1に示す走行丸鋸盤の、横びき使用時におけ
る要部の概略平面図である。
【図8】図1に示す走行丸鋸盤の、斜めびき使用時にお
ける要部の概略平面図である。
【図9】図1に示す走行丸鋸盤の、別の斜めびき使用時
における要部の概略平面図である。
【図10】図1に示す走行丸鋸盤の、縦びき使用時にお
ける要部の概略平面図である。
【符号の説明】
1 走行丸鋸盤 3 材料載置部 5 被加工材 11a 材料載置面 15 第一ガイドレール 15、21L、21R、29、39、61 丸鋸走
行方向変更手段 21L、21R 第二ガイドレール 29 移動手段(第二ガイドレール移動手
段) 39 丸鋸ガイドレール 45L、45R 連結手段 61 移動手段(連結手段を移動させるた
めの移動手段) 65 丸鋸ヘッド 67、69 走行手段 87 丸鋸モータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】材料載置部の材料載置面と平行に対向した
    丸鋸ガイドレールと、丸鋸モータを有して前記丸鋸ガイ
    ドレールに移動自在に支持された丸鋸ヘッドと、この丸
    鋸ヘッドを走行させるための走行手段と、前記丸鋸ガイ
    ドレールの向きを前記材料載置面と平行な面で選択的に
    変更することで、材料載置面に載置された被加工材に対
    する丸鋸ヘッドの走行方向を変更する丸鋸走行方向変更
    手段とを備え、この丸鋸走行方向変更手段による丸鋸の
    走行方向の変更が少なくとも90°の角度範囲内で行わ
    れるようにしたことを特徴とする走行丸鋸盤。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した走行丸鋸盤において、
    丸鋸ガイドレールを材料載置部の位置決め基準線と平行
    な方向へ移動させるための移動手段を設けたことを特徴
    とする走行丸鋸盤。
  3. 【請求項3】請求項1に記載した走行丸鋸盤において、
    材料載置部の位置決め基準線と平行な方向へ延びる第一
    ガイドレールと、この第一ガイドレールと直交する向き
    で互いに平行に並んで前記第一ガイドレールに摺動自在
    に支持された2つの第二ガイドレールと、この2つの第
    二ガイドレールを各別に移動させるためのガイドレール
    移動手段と、丸鋸ガイドレールをその一端側において一
    方の第二ガイドレールに回動自在に且つ摺動自在に連結
    した連結手段と、丸鋸ガイドレールをその他端側におい
    て他方の第二ガイドレールに回動自在に且つ摺動自在に
    連結した連結手段と、これら連結手段を当該第二ガイド
    レール上で移動させるための移動手段とを設け、2つの
    第二ガイドレールの相対的な開閉及び/又は第二ガイド
    レール上での前記連結手段の移動によって丸鋸ヘッドの
    走行方向を変更するようにしたことを特徴とする走行丸
    鋸盤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106037354A (zh) * 2016-06-24 2016-10-26 芜湖莫森泰克汽车科技股份有限公司 汽车全景天窗展示台架产品定位块调整机构

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