JPH11286984A - 多目的街渠構造 - Google Patents

多目的街渠構造

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JPH11286984A
JPH11286984A JP10865998A JP10865998A JPH11286984A JP H11286984 A JPH11286984 A JP H11286984A JP 10865998 A JP10865998 A JP 10865998A JP 10865998 A JP10865998 A JP 10865998A JP H11286984 A JPH11286984 A JP H11286984A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路勾配と無関係に排水を導くことが可能で
あって、街路樹等への水の供給、道路表面の雨水や透水
性舗装に浸透した雨水の効率良い集水及び排水、車両の
通行による振動の低減、夜間の交通事故防止等の機能を
道路長さ方向にわたって連続的に発現することができる
街渠構造を提供すること。 【解決手段】 車道と歩道若しくは車道と中央分離帯と
の間に、縁石及び内部に排水路が形成された同一形状の
ブロック体からなる街渠が道路長さ方向に沿って埋設さ
れてなる街渠構造であって、該ブロック体は道路長さ方
向に所要間隔をもって設置された集水枡を介して連結さ
れるとともに、道路勾配とは無関係に排水施設に向けて
下り勾配に埋設されてブロック体が地中に埋没された埋
没区間が形成されてなり、該埋没区間において前記集水
枡がブロック体と連通するように深く形成されてなる多
目的街渠構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は多目的街渠構造に
係り、その目的は同一形状のブロックを使用して道路勾
配と無関係に排水施設へと水を導くことができ、さらに
加えて街路樹や植栽帯への水の供給、道路表面の雨水や
透水性舗装に浸透した雨水の効率良い集水及び排水、車
両の通行による振動の低減、夜間の交通事故の防止、と
いった多岐にわたる機能を道路長さ方向にわたって連続
的に発現することができる多目的街渠構造を提供するこ
とにある。
【0002】
【従来の技術】一般に、舗装道路においては降雨時に路
面に雨水が貯留するのを防ぐための排水設備が設けられ
ており、この種の排水設備は一定間隔毎に設けられた集
水枡により道路表面の雨水を集水して、この集水された
雨水を道路長さ方向に連続して埋設されたコンクリート
製の側溝ブロックにより貯水池等の排水施設へと運ぶよ
うに構成されているのが一般的である。ところが、この
ような従来の街渠構造では、道路勾配が排水施設へと向
かう勾配と一致している場合には特に問題が無かった
が、道路勾配が殆どない水平な道路や道路勾配が排水施
設へと向かう勾配と逆勾配となっている場合には、図3
7に示す如く、埋設するブロック体(B)の大きさを順
次変化させることにより排水路に勾配を設ける必要があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大きさ
の異なるブロック体を製造するには、型枠が非常に多く
必要となって費用が嵩み、また大きさの異なるブロック
体同士の接続は同一形状のブロック体を繋ぐ場合に比べ
て複雑で困難であるという課題があった。同一形状のブ
ロック体を使用して道路勾配と無関係に排水を導くため
には、ブロック体を地中に埋設することが前提となる。
【0004】街渠を構成するブロック体を地中に埋設し
た開示技術としては、例えば特開平6−346497号
が挙げられる。この開示技術は、ブロック体の上面に、
道路に浸透した雨水をブロック体内の排水路に導く導水
部材を設け、更にその上に道路表面と面一になるように
コンクリート蓋を被せたものである。しかしながら、こ
の技術は透水性舗装道路に浸透した雨水を集水して排水
することを目的とした技術であって、ブロック体は道路
勾配に応じて埋設されるものであるから、道路勾配と無
関係に、例えば道路勾配と逆方向に排水を導くことはで
きなかった。しかも、この技術は透水性舗装道路への適
用を前提としたものであるから、仮にこの技術を、通常
の不透水性の舗装である密粒式アスファルト舗装に適用
した場合、雨水の集水は集水枡でしか行うことができ
ず、集水性、排水性が悪くなるという課題も存在した。
【0005】また、近年では、地球の温暖化防止対策が
全世界的な環境問題として取り組まれている。地球温暖
化の原因であるCO2 量の増加は自動車数の増加に起因
する部分が大きく、地球温暖化の防止策として自動車か
ら排出されるCO2 を何らかの形で削減することは有効
な対策であるといえる。現在でも車道脇の歩道や中央分
離帯に街路樹や植栽帯を設けて、これらの植物による光
合成作用によってCO2 を吸収させることで大気汚染を
緩和する効果が得られている。しかしながら、これらの
街路樹や植栽帯が設けられている場所では、表面に土が
露出している部分の面積が小さいため、降雨のみでは根
から充分な水を取り入れることができなかった。そのた
め、夏枯れ等を防ぐために手間や費用をかけて水やりを
行う必要があった。また、密に植えることもできなかっ
た。
【0006】また、従来の舗装道路では、車両の通行に
よって車道にて発生した振動が、地中を伝わってそのま
ま歩道側の民家へと伝播していたため、交通量の多い道
路や高架橋が設けられた道路の近くの居住者は、日常生
活において常に振動による不快感を体感していた。
【0007】さらに従来の街渠構造では、台風等による
大雨時には側溝に形成された排水路の流路面積では大量
の雨水を処理しきれず、路面上に排水が溢れだす場合が
あった。また、夜間に自動車を運転する場合には、車道
と歩道との境界部分が視認しずらいため、自動車が縁石
に接触して大事故を引き起こす場合があった。
【0008】本発明は上記従来技術のもつ課題に鑑みて
なされてものであって、同一形状のブロックを使用して
道路勾配と無関係に排水施設へと水を導くことができ、
しかも街路樹や植栽帯への水の供給、道路表面の雨水や
透水性舗装に浸透した雨水の効率良い集水及び排水、車
両の通行による振動の低減、夜間の交通事故の減少、と
いった多岐にわたる機能を道路長さ方向にわたって連続
的に発現することができる多目的街渠構造を提供せんと
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。請求項1の発明
は、車道と歩道若しくは車道と中央分離帯との間に、縁
石及び内部に排水路が形成された同一形状のブロック体
からなる街渠が道路長さ方向に沿って埋設されてなる街
渠構造であって、該ブロック体は道路長さ方向に所要間
隔をもって設置された集水枡を介して連結されるとと
に、道路勾配とは無関係に排水施設に向けて下り勾配に
埋設されてブロック体が地中に埋没された埋没区間が形
成されてなり、該埋没区間において前記集水枡がブロッ
ク体と連通するように深く形成されてなることを特徴と
する多目的街渠構造である。請求項2の発明は、前記縁
石の車道側に道路表面の水をその内部に取り入れるため
の開口部が設けられ、該開口部には歩道又は中央分離帯
の土中に水を導く導水孔が形成されてなることを特徴と
する請求項1記載の多目的街渠構造である。
【0010】請求項3の発明は、前記ブロック体の上面
に排水路と連通する導水孔が形成されてなることを特徴
とする請求項1又は2記載の多目的街渠構造である。請
求項4の発明は、前記縁石の内部及び/又は下部に、道
路長さ方向にわたって連続的に形成された流水路が設け
られてなることを特徴とする請求項1乃至3記載の多目
的街渠構造である。請求項5の発明は、前記流水路の車
道側側面、歩道側側面、上面のうち、少なくとも一つの
面に貫通孔が形成されてなることを特徴とする請求項4
記載の多目的街渠構造である。請求項6の発明は、前記
縁石の下部に形成された流水路の上面が路面と面一にな
るように埋設されるとともに、該流水路の側面が道路勾
配とは無関係に排水施設に向けて漸次高く形成されてな
ることを特徴とする請求項4又は5記載の多目的街渠構
造である。
【0011】請求項7の発明は、前記縁石の車道側側面
及び/又は上面に、自動車進行方向に向けて深くなる凹
部が形成され、該凹部の自動車進行方向の端部に自動車
のヘッドライトを反射する光反射材が取着されてなるこ
とを特徴とする請求項1乃至6記載の多目的街渠構造で
ある。請求項8の発明は、前記車道が透水性舗装道路で
あって、前記ブロック体の車道側の側壁に前記排水路と
連通する導水孔が設けられ、透水性舗装道路の透水性の
表層が道路表面から少なくとも該導水孔の位置まで設け
られてなることを特徴とする請求項1乃至7記載の多目
的街渠構造である。請求項9の発明は、前記ブロック体
の車道側の側壁に、前記導水孔へと水を導く導水部材が
道路表面から該導水孔まで達するように付設されてなる
ことを特徴とする請求項8記載の多目的街渠構造であ
る。
【0012】請求項10の発明は、前記ブロック体の歩
道又は中央分離帯側の側壁に、歩道又は中央分離帯の土
中に水を導く導水孔が形成されてなることを特徴とする
請求項1乃至9記載の多目的街渠構造である。請求項1
1の発明は、前記ブロック体の底面に前記排水路と連通
する排水孔が設けられるか、若しくはブロック体が無底
状に開放されてなるとともに、ブロック体の下方には少
なくともコンクリート廃材片及び/又はゴム片からなる
水貯留部が設けられてなることを特徴とする請求項1乃
至10記載の多目的街渠構造である。請求項12の発明
は、前記ブロック体の歩道側に、車道から地中に伝達さ
れる振動を反射する矢板が埋設されてなることを特徴と
する請求項1乃至11記載の多目的街渠構造である。請
求項13の発明は、前記縁石の開口部に設けられた導水
孔及び/又はブロック体の底面に設けられた排水孔にパ
イプが嵌合されてなることを特徴とする請求項2又は1
1記載の多目的街渠構造である。これらの発明を提供す
ることにより上記課題を悉く解決する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る多目的街渠構
造の実施形態について図面に基づき説明する。図1は本
発明に係る多目的街渠構造の好適な実施形態の一例を示
す概略断面図であり、図面左右方向が道路長さ方向を示
している。本発明に係る街渠構造は、同一形状のブロッ
ク体を使用して道路勾配と無関係に排水を導くことがで
きる点を最大の特徴とするものであって、図1は本発明
に係る街渠構造を下り勾配区間と上り勾配区間との両方
を備えた道路において適用した様子を示す図である。
【0014】図1中、(1A)は下り勾配区間、(1
B)は無勾配区間、(1C)は上り勾配区間をそれぞれ
表している。図1に示す如く、道路長さ方向には一定間
隔毎に、道路表面の水を集水するための集水枡(7)が
設けられており、各集水枡(7)間は内部に排水路を有
する複数の同一形状ブロック体(1)によって連結され
ている。尚、図中(4)は縁石を示している。ブロック
体(1)は、下り勾配区間(1A)及び上り勾配区間
(1C)においては、ブロック体(1)の上面が路面と
面一になるように埋設されており、これらの区間ではブ
ロック体(1)内部の排水路勾配は道路勾配と略等しく
なっている。そして、下り勾配区間(1A)のブロック
体(1)は、その勾配を保ったままで無勾配区間(1
B)へと延びており、その結果、無勾配区間(1B)で
はブロック体(1)が道路に完全に埋没された状態とな
っている。
【0015】下り勾配区間(1A)からその勾配を保っ
たままで無勾配区間(1B)へと延出されたブロック体
(1)は、上り勾配区間(1C)に沿って埋設されたブ
ロック体(1)と深く形成された集水枡(7a)を介し
て接続されるとともに、そのままブロック体(1a)に
よって主排水路(6)へと接続されている。従って、下
り勾配区間(1A)のブロック体(1)内を流れてきた
排水は、上り勾配区間(1C)のブロック体(1)内を
流れてきた排水と集水枡(7a)にて合流した後、主排
水路(6)へと流れることとなる。尚、図示例において
は、下り勾配区間(1A)から延出されたブロック体
(1)は主排水路(6)に繋がれているが、主排水路
(6)に繋がず直接貯水池や河川等に流す構成としても
よい。
【0016】本発明の目的は前述した如く、道路勾配と
無関係に排水を導くとともに、ブロック体(1)の上面
が路面と面一になるように埋設された下り勾配区間(1
A)及び上り勾配区間(1C)、ブロック体(1)が道
路に埋没された無勾配区間(1B)に関わらず、街路樹
や植栽帯への水の供給、道路表面の雨水や透水性舗装に
浸透した雨水の効率良い集水及び排水、車両の通行によ
る振動の低減、夜間の交通事故の防止といった多岐にわ
たる機能を道路長さ方向にわたって連続的に発現するこ
とができる多目的街渠構造を提供することにあり、以
下、そのための構成を具体的に図示例を挙げて説明す
る。
【0017】図2は、区間(1A)又は(1C)、即ち
ブロック体(1)の上面が路面と面一に埋設されている
区間における街渠構造の一例を示す説明図である。この
街渠構造は、車道(2)と歩道(3)の間に、縁石
(4)及び内部に排水路(11)が形成された複数のブ
ロック体(1)が道路長さ方向に沿って埋設されること
により構成されている。尚、図示例の歩道(3)は中央
分離帯であってもよく、これは以下の図示例の歩道
(3)についても同様である。尚、この街渠構造を(1
C)区間に適用する場合には、道路勾配に沿って埋設さ
れたブロック体(1)の下方に、一点鎖線で示される如
く、前述した主排水路(6)と接続される逆勾配のブロ
ック体(1a)が設けられる。
【0018】複数のブロック体(1)を道路長さ方向に
接続するための構成については図示を省略しているが、
ブロック体(1)同士の接続を強固するために接続面に
凹凸を設ける構成や、止水性を向上させるために各種の
ゴムを接続面に取り付ける構成など、如何なる構成でも
全て採用することができる。これは他の図示例について
も同様である。尚、図中(M)は集水枡の上面に載置さ
れた面格子であり、道路表面の水をこの面格子を介して
集水枡内へと取り入れることが可能となっている。ま
た、複数の縁石(4)を道路長さ方向に接続するための
構成についても、図示を省略しているが、一般的に使用
されている公知の接続方法がいずれも好適に採用可能で
あり、これは他の図示例についても同様である。
【0019】縁石(4)の車道側には、車道(2)表面
を流れてくる水をその内部に取り入れるための開口部
(41)が設けられている。この開口部(41)は略上
半分が道路表面に露出しており、この露出された開口部
分は車道(2)表面を流れてくる水を取り入れる役割と
ともに、開口部(41)内部に詰まったタイヤの磨耗
屑、舗装骨材のすり減りかす、車の載荷の落下物、煙草
の吸殻等を掃除して取り除くための空間としての役割を
も果たしている。また開口部(41)の奥には、歩道
(3)又は中央分離帯の土砂が崩れ落ちるのを防ぐため
の壁(48)が形成されている。開口部(41)には歩
道(3)側に向けて導水孔(42)が形成されており、
この導水孔(42)には筒状で外周面に多数の小孔が設
けられた導水パイプ(43)が嵌入されている。この導
水パイプ(43)は道路表面から開口部(41)に流れ
込んだ水を、導水孔(42)から街路樹(G)や植栽帯
(S)の根元へと導く役割を果たしている。また、導水
パイプ(43)の先端には、筒状で外周面に多数の小孔
が設けられた延長パイプ(44)が道路長さ方向へ沿っ
て延びるように連結されている。この延長パイプ(4
4)は導水パイプ(43)によって導かれた水を更に道
路長さ方向へ沿って導くことで、広い面積の街路樹
(G)や植栽帯(S)の根元に水を供給する役割を果た
す。尚、導水パイプ(43)の取り入れ口には、取り外
し可能なフィルター材を嵌入しておくと土砂等の進入に
よって導水パイプ(43)が詰まることがないため好ま
しい。
【0020】この図示例において、車道は不透水性の基
層(51)の表面に透水性の表層(52)が施工された
透水性舗装道路(5)とされている。そして、ブロック
体(1)の車道側の側壁(12)には、排水路(11)
と連通する導水孔(13)が形成されており、前記透水
性の表層(52)は道路表面からこの導水孔(13)に
達する位置まで深く形成されている。尚、本発明におい
て、ブロック体(1)に形成される排水路(11)の形
状は方形に限定されず、一点鎖線で示した如く円形であ
ってもよいし、或いは他の形状であってもよい。また、
導水孔(13)の形状についても円形に限らず、一点鎖
線で示した如く方形であってもよいし、或いは他の形状
であってもよい。
【0021】上記構成に係る街渠構造によれば、路面勾
配に沿って流れてきた雨水を集水枡からだけでなく縁石
(4)の開口部(41)からも集水することができるた
め、集水性に優れたものとなり、また集水された水は街
路樹(G)や植栽帯(S)に供給されるので排水路(1
1)に流れ込む水量が減少し、台風等の大雨時において
も路面上に雨水が貯留することがない。また、降雨は道
路の縦断勾配によって街渠の表面を流れるが、集水枡の
間隔よりも短い間隔で設けられる開口部(41)に先ず
流れ込むこととなるため、ブロック体(1)の排水路断
面を小さくすることができて経済的である。また、河川
や下水処理場に大量の排水が一気に流れ込むことも防ぐ
ことができるので、河川の堤防決壊の危険を低下させ、
下水処理費用を低減することもできる。
【0022】更には、縁石(4)の開口部(41)から
集水した雨水を街路樹(G)や植栽帯(S)の根元へと
導くことができるので、街路樹(G)や植栽帯(S)の
植物の夏枯れ等を効果的に防止することが可能であり、
しかも従来よりも植物を密植することが可能となり、植
物を活性化させて光合成を活発にし、CO2 削減による
地球温暖化防止に貢献することができる。また、路面に
散水される水に水溶性の肥料を混ぜておくと、肥料が散
水された水とともに縁石(4)の開口部(41)から街
路樹(G)や植栽帯(S)の根元に供給されるので、街
路樹(G)や植栽帯(S)の樹勢を一層増すことができ
る。
【0023】また、透水性舗装道路(5)の表層(5
2)に浸透した雨水を導水孔(13)からブロック体
(4)内部の排水路(11)へと導くことができるの
で、透水性舗装道路(5)の基層(51)と表層(5
2)との境界面に雨水が滞留することによる透水性舗装
道路(5)の劣化も防止することができる。また、ブロ
ック体(1)近傍の表層(52)を図示の如く厚く形成
することによって、透水性舗装道路(5)の表層(5
2)の目詰まりが起こりにくくなり、透水性舗装道路
(5)としての機能を長期間にわたって維持することが
可能となる。
【0024】図3は、ブロック体(1)が道路内に完全
に埋没された区間(1B)における街渠構造の一例を示
す説明図である。この図示した街渠構造では、縁石
(4)の内部には水溜まり部(18)が設けられてい
る。この水溜まり部(18)は縁石(4)に形成された
開口部(41)に鋼製チャンネルを嵌め込むことにより
構成されている。水溜まり部(18)の車道(2)側の
立ち上げ部は開口部(41)の高さの半分程度とされる
とともに、車道(2)側の立ち上げ部と舗装面とは面一
とされている。これは、舗装時においてアスファルト又
はコンクリートが開口部(41)内に流れ込むのを防ぐ
とともに、道路表面を流れてきた水を効率的に開口部
(41)へと取り込むためである。また、水溜まり部
(18)の歩道(3)側の立ち上げ部には、複数の貫通
孔(81)が形成されており、開口部(41)から取り
込まれた水をそのまま歩道(3)の街路樹(G)の根元
へと供給することが可能となっている。
【0025】この図示例においても、車道は不透水性の
基層(51)の表面に透水性の表層(52)が施工され
た透水性舗装道路(5)とされ、ブロック体(1)の車
道側の側壁(12)には、排水路(11)と連通する導
水孔(13)が形成されている。ブロック体(1)の車
道側の側壁(12)には、導水孔(13)へと水を導く
導水部材(9)が道路表面から該導水孔(13)まで達
するように付設されている。
【0026】導水部材(9)は、鋼製のL型板(91)
と複数の貫通孔(9a)が形成された縞鋼板(92)か
ら構成されている。縞鋼板とは、片面に凸加工が施され
た亜鉛メッキ板であり、縞鋼板(92)の凸加工面をL
型板(91)及びブロック体(1)の車道側側壁と向か
い合わせることによってできる隙間が雨水の通路とな
る。L型板(91)と縞鋼板(92)は、ボルト等の任
意の固定手段によって、図3に示すようにブロック体
(1)に固定され、その上端は路面と面一とされる。
【0027】また、ブロック体(1)の歩道側(3)の
側壁の下端部近傍には、排水路(11)と連通する排水
孔(14)が設けられ、この排水孔(14)には筒状で
外周面に多数の小孔が設けられた導水パイプ(43)が
嵌入されている。この導水パイプ(43)は排水路(1
1)を流れる水を、排水孔(14)から街路樹(G)の
根元へと導く役割を果たしている。尚、導水パイプ(4
3)の先端を図示の如く鋭角状としておくと、排水孔
(14)に導水パイプ(43)を挿入する際に、挿入作
業を容易に行うことができる。尚、図示していないが、
前述した縁石(4)の導水孔(42)に挿入される導水
パイプ(43)についても、先端を鋭角状としておくと
挿入作業を容易に行うことができるため好ましい。ま
た、導水パイプ(43)の先端を鋭角状にしない場合に
は、図3中一点鎖線で示した如くパイプの中途部を略U
字型に屈曲させておくと、この部分には常時水が溜まる
こととなり、街路樹(G)の根がパイプの先端から侵入
しても根は腐るためパイプが詰まるのを防ぐことができ
る。
【0028】縁石(4)の車道側側面には、凹部(4
5)が開口部(41)の上側に形成されている。この凹
部(45)は自動車進行方向に向けて深くなるようにテ
ーパ状に形成されており、凹部(45)の自動車進行方
向の端部には自動車のヘッドライトを反射する光反射材
(46)が取り付けられている。光反射材(46)とし
ては、ガラスを埋め込んだシート材、光を反射する塗料
を塗ったシート材、塩化ビニル等を凹凸に加工したシー
ト材など光を反射させる効果を有するものであれば、い
ずれのものでも使用可能である。図4及び図5は、縁石
(4)に形成される凹部(45)の好ましい構成を説明
するための図であり、図4は凹部(45)を縁石(4)
の車道側の側面に、図5は凹部(45)を縁石(4)の
上面に、それぞれ形成した例である。尚、これらの図は
凹部(45)の構成について説明するための図であるた
め、開口部(41)や光反射材(46)については省略
してある。
【0029】凹部(45)を縁石(4)の車道側の側面
に形成する場合には、図4に示す如く、凹部(45)を
自動車進行方向に向けて深く、且つ自動車進行方向に向
けて幅広に形成し、凹部(45)の自動車進行方向の端
部においては、その上端部が縁石(4)の上面に1〜4
0mm程度切り込まれるようにするとよい。また、凹部
(45)を縁石(4)の上面に形成する場合には、図5
に示す如く、凹部(45)を自動車進行方向に向けて深
く、且つ自動車進行方向に向けて幅広に形成し、凹部
(45)の自動車進行方向の端部においては、その右端
部が縁石(4)の車道側側面に1〜40mm程度切り込
まれるようにするとよい。また、自動車のヘッドライト
の光線角度は約14°左側に傾いているので、反射材が
取付られる面(46)を、図5に示す如く縁石(4)の
長手方向に対して70〜80°傾ける構成とすると、ヘ
ッドライト光線が反射材の正面から当たるようになるた
め好ましい。これら図示したように凹部(45)を形成
することによって、自動車のヘッドライドによって影に
なる部分を少なくすることができ、より多くの光を光反
射材へと導くことが可能となり、安全性に優れたものと
なる。尚、本発明において縁石(4)の形状は限定され
ず、上記した縁石の構成は例えば図4乃至図5において
一点鎖線で示したような形状のものにも適用可能であ
る。
【0030】上記構成に係る街渠構造によれば、導水部
材(9)によって道路表面を流れる水を上端部から、透
水性の表層(52)を浸透した水を貫通孔(9a)か
ら、それぞれL型板(91)と縞鋼板(92)の隙間に
取り入れることが可能であり、この取り入れられた水を
ブロック体(1)の導水孔(13)へと導くことができ
るため、道路内にブロック体(1)が完全に埋設されて
いるにも関わらず、ブロック体(1)内部の排水路(1
1)へと効率良く水を導くことができる。
【0031】また、ブロック体(1)に取り付けた導水
部材(9)はL型板(91)と縞鋼板(92)の大きさ
を変えることにより、ブロック体(1)の上面から道路
表面までの長さを適宜調節可能であるので、様々な勾配
を持つ舗装道路に柔軟に対応可能で、しかも極めて施工
性に優れる。
【0032】尚、この実施例において図示の如く、透水
性の表層(52)を道路表面から導水孔(13)に達す
る位置まで深く形成した場合には、必ずしも導水部材
(9)を設ける必要はない。また、ブロック体(1)の
上面に被覆層(H)として施工されるアスファルトは、
密粒式のものでも透水性のものでもよく、またコンクリ
ートであってもよいが、透水性のアスファルトを施工す
る場合には、水溜まり部(18)の車道(2)側の立ち
上げ部にも貫通孔を設けると、透水性アスファルトを浸
透した水をこの貫通孔から取り入れることが可能とな
り、より一層集水性に優れたものとなる。
【0033】この実施例の如くブロック体(1)が道路
に完全に埋没される場合には、夜間における車道と歩道
との境界部分の視認性を良くするために、上面をコンク
リートとするか、ブロック体(1)上部のアスファルト
表面に水、セメントを混ぜたモルタルを塗り込んで軽く
舗装することにより、周りのアスファルトに比べて白く
見せる構成とすると好ましい。また、水、セメントにガ
ラスビーズ、蛍光玉等の光を反射する作用のある物体片
を混ぜたものを使用すると、より視認性に優れ、また化
粧効果を備えた路面となる。
【0034】図6は、更に別の例の街渠構造を示す説明
図であり、この街渠構造は(1A)、(1B)、(1
C)いずれの区間においても適用可能である。つまりブ
ロック体(1)の上部には図示の如くアスファルト、コ
ンクリート等の被覆層(H)を設けてもよいが、被覆層
(H)を設けずにブロック体(1)の上面を路面と面一
に露出させる構成としてもよい。
【0035】この実施例に係る街渠構造では、ブロック
体(1)の上面に排水路(11)と連通する導水孔(1
5)が形成されており、縁石(4)の開口部(41)に
取り入れられた水をこの導水孔(15)から排水路(1
1)へと導くことが可能となっている。また、縁石
(4)の開口部(41)には歩道(3)側に向けて導水
孔(42)が形成されており、開口部(41)に取り入
れられた水を街路樹(G)の根元へも導くことが可能と
されている。縁石(4)の上面には光反射材(46)が
取り付けられた凹部(45)が形成されている。尚、こ
のように縁石(4)の上面に凹部(45)を形成する場
合には歩道(3)側に向けて切り欠き部(49)を形成
し、凹部(45)への水溜まりを防ぐようにすると好ま
しい。
【0036】ブロック体(1)の底面には排水路(1
1)と連通する排水孔(16)が形成されており、ブロ
ック体(1)の下方にはコンクリート廃材片、ゴム片、
雑砕石等の産業廃棄物からなる水貯留部(21)が設け
られている。ゴム片としては、古タイヤ、靴底を型抜き
して不要となった部分、その他産業界から生じるゴム片
等が好適に使用される。この水貯留部(21)は、比較
的大塊の産業廃棄物から構成され相当の空隙を有してい
るので、車道から伝わる振動を吸収、分散することがで
き、水貯留部(21)全体がクッションのような役割を
果たす。また、水貯留部(21)にゴム片を加えると、
振動がゴムに当たることによってゴムの弾性によりゴム
自身が変形するので振動の方向が変わり、振動を分散さ
せて吸収することができ、更に振動吸収性に優れたもの
となる。
【0037】また、ブロック体(1)の歩道(3)に
は、金属、木、コンクリート等の素材からなる矢板(2
2)が地中深く埋め込まれている。ブロック体(1)を
歩道(3)横で施工する際に、電柱や街路樹の横で孔を
掘ると、根元の土砂が崩れて車道(2)側にこれらが倒
れてくる恐れがあるが、ブロック体(1)を埋設する孔
と電柱や街路樹との間に矢板(22)を予め埋め込んで
おくことにより、これらが倒れてくるのを防ぐことがで
きる。また、この矢板(22)は、車道上を車両が走行
したり、車道に設けられた高架橋上を電車が走行した際
に生じる振動波を反射して、振動が歩道より奥にある民
家やビル等の建物に伝わるのを防ぐことができる。また
図7示の如く、矢板(22)を道路の両側に埋め込む
と、自動車の走行による車道からの振動や、電車の走行
による高架橋(K)の支持杭(K1)からの振動波は道
路両側の矢板(22)の間で繰り返し反射され、振動エ
ネルギーは次第に減少することとなる。更に、矢板(2
2)は街路樹(G)の根が水貯留部(21)へと進入す
るのを防ぐ役割も同時に果たすことができる。
【0038】上記構成に係る街渠構造によれば、排水路
(11)内の水を排水孔(16)から水貯留部(21)
へと排出することが可能であるため、排水路(11)を
流れる水量を減少させて、ブロック体(1)の断面を小
さくすることができるため経済的である。また、凍結の
ために透水性舗装が行えない東北地方や北海道などで
は、集水性、排水性を向上させる手段としてこの構成を
採用することが効果的と考えられる。尚、排水孔(1
6)から水貯留部(21)に向けてパイプ(23)を連
結し、このパイプを水貯留部(21)内においてT字状
に分岐させると、排水孔(16)から水貯留部(21)
への排水をより一層効率的に行うことが可能となる。
尚、図中(24)は水貯留部(21)内において分岐さ
れた分岐パイプである。
【0039】また、道路表面を流れる水を縁石(4)の
開口部(41)に形成された導水孔(42)から街路樹
(G)の根元へと導くことができるため、樹木を活性化
してCO2 削減による地球温暖化防止に貢献することが
できる。更には、矢板(22)によって車道において発
生する振動波を反射することができるため、歩道より奥
にある民家やビル等の建物に振動が伝わるのを防ぐこと
ができる。
【0040】尚、この実施例において被覆層(H)を設
けない場合には、ブロック体(1)の上面に図中一点鎖
線で示す如く開口部を形成し、この開口部から直接路面
上を流れる雨水を排水路(11)内に取り込む構成とし
てもよい。また、図2及び図3に示す如く、車道(2)
を透水性舗装道路としてブロック体(1)の車道側側壁
に導水孔(13)を形成し、透水性の表層に浸透した雨
水を導水孔(13)から排水路(11)へと導く構成と
してもよい。
【0041】図8は(1A)又は(1C)区間に適用さ
れる更に別の例の街渠構造を示す説明図である。この街
渠構造では、ブロック体(1)が底面が開放された断面
逆凹字型の無底状ブロックとされており、ブロック体
(1)の上面には面格子(M)が載置された開口部が形
成され、この開口部から道路表面を流れる水をブロック
体(1)の内部に取り込めるようになっている。ブロッ
ク体(1)の下方には前述した産業廃棄物からなる水貯
留部(21)が設けられ、ブロック体(1)内部に取り
込まれた水を直接に水貯留部(21)へと送ることが可
能となっている。
【0042】このブロック体(1)では、現場にて底面
に道路勾配と逆勾配にコンクリートを打設することによ
って、道路勾配と逆方向に排水を導くことが可能とな
る。尚、底面にコンクリートを打設した場合には、図6
に示したように底面に排水孔を形成して、この排水孔か
ら水貯留部(21)に向けてパイプ(23)を連結し、
このパイプに分岐管(24)を連結して水貯留部(2
1)内においてT字状に分岐させるとよい。
【0043】また、この街渠構造においては、縁石
(4)の下部に流水路(8)が道路長さ方向全長にわた
って設けられている。この流水路(8)は鋼製チャンネ
ルの裏面にジベルを溶接してその上にコンクリートを継
ぎ足すことにより縁石(4)と一体的に形成されてい
る。流水路(8)の車道側の側面は切り欠かれており、
この切り欠き部が道路表面を流れる水を取り込むための
開口部(41)の役割を果たす。また、流水路(8)の
歩道側の側面には貫通孔(81)が形成されており、開
口部(41)から取り込まれた水をそのまま歩道(3)
の土中へと導くことが可能となっている。
【0044】また、この実施例においては、図示の如く
水貯留部(21)がブロック体(1)の下方のみでなく
ブロック体(1)の歩道側にも設けられており、貫通孔
(81)から排出される水をブロック体(1)側部の水
貯留部(21)を介して速やかにブロック体(1)下方
の水貯留部(21)へと導くことができる。従って、ブ
ロック体(1)内における排水路断面を小さくすること
が可能であり、小さく経済的なブロック体を使用するこ
とができる。尚、この実施例において使用される無底状
のブロック体(1)の細部の形状や大きさについては何
ら限定されず、例えば図中一点鎖線で示すような形状の
ものを使用してもよい。
【0045】この実施例において、車道は非透水性、透
水性のいずれであってもよいが、透水性舗装道路とする
場合にはブロック体(1)の車道側側壁に一点鎖線で示
す如く排水路(11)と連通する導水孔(13)を形成
し、透水性の表層に浸透した雨水を導水孔(13)から
排水路(11)へと導く構成とすればよい。また、図示
していないが、ブロック体(1)の歩道側側壁に排水路
(11)と連通する導水孔(14)を形成して、排水路
(11)内の水をブロック体(1)の側部の水貯留部
(21)に排出する構成としたり、或いは図3で示した
如く導水孔(14)に導水パイプ(43)を接続して排
水路(11)に取り込まれた水を街路樹や植栽帯に供給
する構成としてもよい。
【0046】図9は、ブロック体(1)が道路内に完全
に埋没された区間(1B)における街渠構造の別の例を
示す説明図である。この街渠構造では、縁石(4)の下
部に流水路(8)が道路長さ方向全長にわたって設けら
れている。この流水路(8)は鋼製チャンネルの底面に
ジベルを溶接して、その上からコンクリートを継ぎ足す
ことにより縁石(4)と一体化されている。この流水路
(8)の上面、車道側側面、歩道側側面の少なくとも一
面には貫通孔が形成される。図示例では、流水路(8)
の上面に小孔(82)、車道側側面に導水孔(81)、
歩道側側面に開口部(83)がそれぞれ貫通孔として示
されている。
【0047】これらの貫通孔は、それぞれ以下のような
役割を果たす。先ず、流水路(8)の上面に設けられた
小孔(82)は道路表面を流れてきた水を流水路内部へ
と取り入れる役割を果たし、車道側側面に設けられた導
水孔(81)は車道を図示の如く透水性舗装とした場合
に透水性の表層(82)を浸透した水を流水路内部へと
取り入れる役割を果たし、歩道側側面に設けられた開口
部(83)は流水路内部へと取り入れられた水を歩道又
は中央分離帯の土中へと導く役割を果たす。
【0048】尚、この実施例において、ブロック体
(1)の上面に導水孔(15)を形成しておくと流水路
内部へと取り入れられた水を排水路(11)へと取り込
むことが可能となり、ブロック体(1)の車道側側壁に
導水孔(13)を形成しておくと透水性の表層(82)
を浸透した水を排水路(11)へと取り込むことが可能
となるため好ましい。ブロック体(1)の上面に形成さ
れる導水孔(15)は、小孔を一定間隔で形成する構成
としてもよいが、ブロック体(1)の長手方向全長にわ
たって連続的に形成してもよいし、或いは大きな方形の
開口部としてその開口部の上に面格子を載置してブロッ
ク体(1)に集水枡としての役割を持たせる構成として
もよい。
【0049】この実施例では縁石(4)の上面及び車道
側側面に自動車進行方向に向けて深くなる凹部(45)
が形成されており、この凹部(45)の自動車進行方向
の奥端面には反射板(46)が取り付けられている。
尚、この反射板(46)は自動車のヘッドライトに対向
してよく光を反射できるように内側向き若しくは上向き
に取り付けられる。また、この実施例では縁石(4)の
車道側側面に自動車のタイヤが当たる部分(48)が設
けられている。
【0050】図10は、流水路(8)のブロック体
(1)への固定方法の一例を示す概略図であり、この図
示例においては固定手段としてボルト(B)が使用され
ている。但し、本発明において流水路(8)のブロック
体(1)への固定方法は何ら限定されず、両者を強固に
一体化することができれば適宜任意の固定手段を採用す
ることができる。
【0051】尚、以上説明した街渠構造は、あくまでも
好適な実施形態の一例を示したものであって、各部分の
構成、即ちブロック体(1)に形成される導水孔(1
3)、(15)及び排水孔(14)、(16)、また縁
石(4)に形成される開口部(41)、導水孔(4
2)、凹部(45)、水溜め部(81)、流水路
(8)、貫通孔(81)、或いは水貯留部(21)の有
無、透水性舗装の有無などについては、必要性に応じて
適宜組み合わせて使用することができる。
【0052】以下、上記した街渠構造の各部分構成の変
更例を幾つか挙げて説明する。図11乃至図14は、縁
石(4)部分の変更例である。これらの変更例では、縁
石(4)下部に形成される流水路(8)が縁石(4)の
車道側側壁からはみ出すように設けられており、ガッタ
ースクリーンとしての機能を果たすように構成されてい
る。このとき、縁石(4)の車道側側壁を一点鎖線で示
される如く切り欠くとより好ましい。流水路(8)は、
鋼製チャンネルの底面にジベルを溶接して、その上から
コンクリートを継ぎ足すことにより縁石(4)と一体的
に構成されている。
【0053】図11乃至図14において、(41)は車
道表面から流れてくる水を取り込むための開口部、(4
2)は開口部に取り込まれた水を歩道側の土中へと導く
導水孔、(45)は車のヘッドライトを反射する反射板
(46)が取り付られた凹部、(82)は車道表面を流
れる水を流水路(8)へと水を取り込むための小孔、
(81)は流水路(8)に取り込まれた水を歩道側の土
中へと導く導水孔、(83)は透水性舗装道路の表層を
浸透した雨水を流水路(8)へと取り込むための開口
部、(84)は開口部(81)に取り込まれた水を流水
路(8)へと導くための小孔であり、これらは適宜組み
合わせて使用される。
【0054】図15は図14示の縁石構造を路面に施工
した様子を示す概略断面図であり、このように流水路
(8)部分を路面内にもぐり込ませることによって、ブ
ロック体(1)の上角部を切り欠く必要がなくなり経済
的である。尚、このとき、流水路(8)部分の強度を補
強するために、奥行き方向に一定間隔で図15中一点鎖
線で示す如く補強部材を設けると好ましい。また、これ
らの縁石構造を路面に施工する際に、図16に示す如
く、標準縁石よりも短く形成され車道側側壁に孔(4
a)が設けられた短縁石(47)を、所要間隔毎に取り
外し可能に設けるとよい。孔(4a)を有する短縁石
(47)を接続することによってフォークリフトや人力
で縁石を容易に持ち上げることが可能となる。また、短
縁石(47)を取り外し可能とすると、短縁石(47)
を取り外して側部から高圧水を噴射することにより流水
路(8)を効率良く掃除することができる。
【0055】図17は縁石の導水孔(42)から植物の
根元に水を導く構成の変更例を示す概略図である。この
変更例では、図2に示した導水パイプ(43)の代わり
に、多数の貫通孔(31)が設けられた断面U字状の湾
曲板(30)を導水孔(42)から植物の根元にかけて
下り勾配に埋設する構成とされている。尚、この湾曲板
(30)の上部には通水性の良い砕石や砂が敷設され
る。
【0056】次に、道路内にブロック体(1)が完全に
埋設されている区間において、舗装道路表面からブロッ
ク体(1)内部の排水路(5)に水を導く導水構造の変
更例を示す。図18は、導水構造の第1変更例を示す概
略断面図である。この第1変更例において使用されるブ
ロック体(1)は図19に示す如く上面及び歩道側の側
壁に排水路(11)と連通する導水孔(13)、(1
5)が設けられており、このブロック体(1)に図20
に示す如く導水部材(9)が取り付けられている。尚、
ブロック体(1)の導水孔(15)は上面長手方向全長
にわたって形成してもよい。
【0057】導水部材(9)は、L型鋼板(91)と縞
鋼板(92)から構成されており、縞鋼板(92)の凸
加工面をL型鋼板(91)と向かい合わせることによっ
てできる隙間が雨水の通路となっている。L型鋼板(9
1)と縞鋼板(92)は、ブロック体(1)の上面にボ
ルト等の任意の固定手段により固定される。このとき、
L型鋼板(91)と縞鋼板(92)の上端を路面と面一
になるようにし、これらの鋼板(91)、(92)の間
に形成される隙間をブロック体(1)の導水孔(15)
の上に位置させることにより、路面上の雨水を鋼板の間
に形成される隙間から排水路(11)へと導くことが可
能となる。尚、車道(2)が透水性舗装道路である場合
には、車道側に面する縞鋼板(92)に図20に示す如
く貫通孔(9a)を設けておくと、透水性の表層(5
2)を浸透した雨水を貫通孔(9a)から排水路(1
1)へと導くことができる。また、導水部材(9)は道
路長さ方向に連続して設けてもよいし、一定間隔毎に設
けてもよい。
【0058】図21は導水構造の第2変更例を示す概略
断面図であり、図22はその上面図であり、図23は図
22のA−A線断面図である。図24はこの第2変更例
において使用されるブロック体(1)の一実施例であ
り、このブロック体(1)は図25に示すような分岐管
を有するヒューム管の周りをコンクリート及び鉄筋で補
強することにより形成され、上面に排水路(11)と連
通する導水孔(15)を有している。
【0059】このブロック体(1)の上面には、導水部
材(9)が取り付けられる。この導水部材(9)は道路
長さ方向に沿って設けられた縞鋼板(92a)、(92
b)と、これら縞鋼板(92a)、(92b)と直角に
設けられた縞鋼板(92c)、(92d)からなり、縞
鋼板(92a)、(92b)と、縞鋼板(92c)、
(92d)とはL字鋼(92e)とボルト及びナットに
より一体化されている。
【0060】縞鋼板(92a)、(92b)と、縞鋼板
(92c)、(92d)はそれぞれ凸加工側を向かい合
わせて配設されており、2枚の板の間に水が通る隙間が
形成されている。そして、道路長さ方向に沿って設けら
れた縞鋼板(92a)、(92b)の上端は図21に示
す如く、道路表面と面一とされている。そのため、道路
表面を流れてきた雨水はこれら縞鋼板(92a)、(9
2b)の上端から取り込まれ、縞鋼板(92a)、(9
2b)間の凸部により保持された隙間を通ってブロック
体(1)の上面に達することとなる。
【0061】縞鋼板(92c)、(92d)は、図22
に示す如く、ブロック体(1)の幅方向に向かって延出
されており、そして、その隙間の上端には図23に示す
如く角鋼(33)が取り付けられている。この上端に設
けられた角鋼(33)は縞鋼板(92c)、(92d)
間に土が入ったり、コンクリートが流れ込んだりするの
を防ぐとともに、雨水を通過させて導水孔(15)に導
く小水路の役目を果たす。また導水孔(15)の上には
導水孔(15)への土砂侵入防止のための円板(34)
が被せられている。そして、この円板(34)には小孔
(34a)が穿設されるとともに、導水孔(15)との
ずれを防止する鋼管(35)が溶接等により固定されて
いる。
【0062】以上の構成により、道路表面から縞鋼板
(92a)、(92b)間の隙間を通ってブロック体
(1)の上面に達した雨水は縞鋼板(92c)、(92
d)の隙間を伝って小孔(34a)から導水孔(1
5)、さらに排水路(11)へと導かれる。尚、上記各
部材同士の固定方法は溶接やボルト、ナットにより好適
に固定できるが、特にこれらの方法に限定されるもので
はない。また縞鋼板の代わりにSUS等の金属板に溶接
により凸加工を施したものを使用してもよい。
【0063】図21に示した街渠構造において、車道が
不透水性の基層(51)表面に透水性の表層(52)が
施されてなる透水性舗装道路(5)である場合、表層
(52)と接する側の縞鋼板(92a)の複数箇所に小
孔(36)を設けておくと、表層(52)に浸透した雨
水は基層(51)との境界面上を道路幅方向に流れ、こ
の小孔(36)から縞鋼板(92a)、(92b)の間
に取り込まれるので好ましい。尚、図21において、
(37)はコンクリート、又はコンクリート蓋である
が、場合によってはこの部分を透水性のアスファルト舗
装としてもよい。また、図25に示したT字型のコンク
リートヒューム管の代わりに塩化ビニル管を使用しても
よい。
【0064】図26は導水構造の第3変更例を示す概略
断面図である。この第3変更例において使用されるブロ
ック体(1)は図27に示す如く上面に排水路(11)
と連通する導水孔(15)が設けられており、このブロ
ック体(1)の上面に導水部材(9)が取り付けられて
いる。
【0065】この変更例では、導水部材(9)は、L字
状の縞鋼板(92f)、平板状の縞鋼板(92g)及び
リブ(92h)からなる。縞鋼板(92f)及び縞鋼板
(92g)は向かい合わせて、凸加工が保持する隙間に
雨水を流す構成であり、縞鋼板(92f)の水平部はブ
ロック体(1)の上面と隙間をもって導水孔(15)を
覆うようにする。そして、縞鋼板(92f)は、ブロッ
ク体(1)を地中に埋設する際のアスファルトの施工や
コンクリートの打設時に横から押圧力がかかって折れ曲
がらないようにリブ(92h)により補強されている。
但し、2枚の鋼板の間、及びブロック体(1)の上面と
鋼板との間に間隙が保持されれば、2枚とも縞鋼板であ
る必要はない。
【0066】導水部材(9)をブロック体(1)の上面
に取り付ける際には導水部材(9)の上端が道路表面と
面一となるように縞鋼板(92f)、(92g)の大き
さや曲げる位置等については適宜調整される。また車道
が透水性舗装(5)である場合は図26に示す如く、縞
鋼板(92g)の表層(52)と基層(51)との境界
面より上の位置に小孔(40)を設けておくと、より集
水性、排水性に優れた街渠構造となる。この変更例では
雨水は道路表面を流れて導水部材(9)の先端から取り
込まれ、縞鋼板(92f)、(92g)間を伝ってブロ
ック体(1)の上面を水平方向に流れて、導水孔(1
5)から排水路(11)へ導かれる。
【0067】図28は導水構造の第4変更例を示す概略
断面図である。この第4変更例において使用されるブロ
ック体(1)は上面に排水路(11)と連通する導水孔
(15)がブロック体の長手方向全長にわたって溝状に
設けられており、このブロック体(1)の上面には図2
9に示す如く導水部材(9)が取り付けられている。
【0068】この変更例では導水部材(9)は、鈍角に
折り曲げられた2枚の鉄板(9a)とリブ(9b)から
なる。鈍角に折り曲げられた2枚の鉄板(9a)を図示
される如く、導水孔(15)の上に空間を作るように向
かい合わせてブロック体(1)上面に取り付ける。鈍角
に折り曲げられた鉄板(9a)を使用する理由は、直角
に折り曲げたものをブロック体(1)に取り付けると、
向かい合う鉄板は互いに平行となり、ここに砕石等のゴ
ミが詰まると泥と一緒になってなかなか取れないからで
ある。しかし、鈍角に折り曲げた鉄板を向かい合わせて
ブロック体(1)に取り付けると、断面ハの字型となり
鉄板(9a)の上端に挟まるようにして砕石等が詰まっ
ても落とすことが容易となるからである。
【0069】さらに、鉄板(9a)の適宜箇所にはリブ
(9b)が溶接等の固定手段により設けられている。こ
のリブは上記実施例で使用されるものと同様、施工時に
アスファルトやコンクリートの押圧力に耐えられるよう
にするために設けられる。このブロック体(1)を埋設
する場合は導水部材(9)の上端が道路表面と面一にな
るように鉄板(9a)の大きさ或いは折り曲げる位置等
は適宜調整される。
【0070】尚、この第4変更例において、導水部材
(9)を図30に示す如く2枚のL型鋼板(91)で構
成し、これら2枚のL型鋼板(91)の間の隙間をブロ
ック体(1)は上面に形成された導水孔(15)の上部
に位置させる構成としてもよい。このとき、車道側に面
するL型鋼板(91)に図示の如く貫通孔を形成してお
くと、車道を透水性舗装道路とした場合に、透水性の表
層に浸透した雨水をこの孔から2枚のL型鋼板(91)
の間の隙間に導いて、ブロック体(1)内部の排水路
(11)に取り入れることが可能となるため好ましい。
【0071】図31は導水構造の第5変更例を示す概略
断面図である。この第5変更例において使用されるブロ
ック体(1)は車道(2)側の側壁に排水路(11)と
連通する導水孔(13)が設けられたものが使用され、
このブロック体(1)には導水部材(9)が取り付けら
れている。
【0072】この変更例の導水部材(9)は、上記第3
変更例における導水部材(9)のL字状の縞鋼板(92
f)の水平部をブロック体(1)の上面の幅方向全長に
わたって設けるとともに、縞鋼板(92g)を下方に延
長して、ブロック体(1)の車道側の側壁に形成された
導水孔(13)に達するようにしたものである。これ
は、道路表面から取り込んだ雨水をブロック体(1)の
上面を通して歩道側の地中にも導くとともに、透水性の
表層(52)を浸透した雨水を貫通孔(9a)を通して
導水孔(13)から排水路(11)へと導くためであ
る。
【0073】図32は導水構造の第6変更例を示す概略
断面図である。この第6変更例において使用されるブロ
ック体(1)は図33に示す如く、歩道側の側壁に側面
視凹凸状の切り欠き部(17)が形成されており、この
切り欠き部には排水路(11)と連通する導水孔(1
3)が設けられている。そして、このブロック体(1)
の歩道側の側壁に図34に示す導水部材(9)が導水孔
(13)を覆うように取り付けられる。
【0074】導水部材(9)は図示される如く、断面略
L字型の鋼板であり透水性舗装道路(5)の表層(5
2)から水を取り込むための小孔(9a)及びボルトと
ナットでブロック体(1)に取り付けるためのボルト孔
(9c)がそれぞれ複数箇所に設けられている。この導
水部材(9)は図32に示す如く、ブロック体(1)の
右肩に形成された切り欠き部(17)に固定される。固
定方法としては、ブロック体(1)の側壁にボルトの頭
部を埋入しておき、ボルトの先を導水部材(9)に設け
られたボルト孔(9c)に通して導水部材(9)を被
せ、ワッシャーを通してナットで締め付ける方法が例示
できるが、これは固定方法の一例であり、導水部材
(9)の端部をコンクリートで固めて固定する等によっ
て固定してもよく、特に限定されない。
【0075】尚、導水部材(9)の下端とブロック体
(1)の側壁との間の隙間はシール材、ゴム等により密
封され、導水部材(9)とブロック体(1)の隙間から
水が下方に漏れないようにされる。この実施例において
雨水は透水性舗装道路(5)の表層(52)を浸透し、
導水部材(9)の小孔(9a)から取り込まれ、側壁に
設けられた導水孔(13)を通って排水路(11)に導
かれる。
【0076】以上、道路内にブロック体(1)が完全に
埋設されている区間において、ブロック体(1)内部の
排水路(5)に水を導くための構成について種々の例を
挙げて説明したが、各実施例における導水部材とブロッ
ク体の組み合わせは適宜変更可能であり、必ずしも図示
例のみに限定されない。また、各実施例の舗装形態につ
いても、非透水性舗装、透水性舗装いずれの形態であっ
てもよい。
【0077】以上説明した如く、本発明に係る街渠構造
は、同一形状のブロック体を使用して道路勾配と無関係
に排水を導くことができるものであるから、例えば、水
平な道路勾配の無い区間や、上り勾配のみの区間におい
ても当然適用することが可能である。図35は本発明に
係る街渠構造を水平な道路勾配の無い区間に適用した様
子を示す概略断面図であり、図36は本発明に係る街渠
構造を上り勾配区間に適用した様子を示す概略断面図で
ある。これらの街渠構造においては、道路長さ方向に沿
って一定間隔毎に集水枡(7)が埋設されており、ブロ
ック体(1)が地中に完全に埋設された区間においてブ
ロック体(1)内部の排水路と連通するように深く形成
された集水枡(7a)が埋設されることにより、道路勾
配と無関係に主排水路(6)に向けて排水を導くことが
可能とされている。本発明に係る街渠構造をこれらの区
間に適用する場合には、ブロック体(1)を道路勾配と
は無関係に主排水路(6)に向けて下向きの勾配に連設
すればよく、このとき、ブロック体(1)が地中に完全
に埋設された区間においては、記述例に示したように導
水部材(9)を使用して、道路表面を流れる水や透水層
を浸透した水を排水路内に導く構成とすればよい。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る多目
的街渠構造によれば、同一形状のブロック体を使用して
道路勾配とは無関係に排水施設へと水を導くことができ
るとともに、道路長さ方向全長にわたって、街路樹や植
栽帯へと水を供給してCO2 削減による地球温暖化防止
に貢献することができ、道路表面を流れる雨水や透水性
舗装道路に浸透した雨水を効率良く集水して集水された
雨水を先ず街路樹や植栽帯に供給することができてブロ
ック体の排水路に流入する水量をその分減させて街渠を
構成するブロック体を経済的な小型形状とすることがで
き、更には車両の通行による振動の民家への伝播を防止
したり、夜間の交通事故を減少させることができるとい
った多機能を発現させることができる優れた街渠構造と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多目的街渠構造の好適な実施形態
の一例を示す概略断面図である。
【図2】区間(1A)又は(1C)における街渠構造の
一例を示す説明図である。
【図3】区間(1B)における街渠構造の一例を示す説
明図である。
【図4】縁石の凹部の構成の好適な実施形態を示す斜視
図である。
【図5】縁石の凹部の構成の好適な実施形態を示す斜視
図である。
【図6】区間(1A)乃至(1C)における街渠構造の
一例を示す説明図である。
【図7】矢板の効果を説明する説明図である。
【図8】区間(1A)又は(1C)における街渠構造の
一例を示す説明図である。
【図9】区間(1B)における街渠構造の別の例を示す
説明図である。
【図10】縁石下部への流水路の取り付け方の一例を示
す概略図である。
【図11】縁石構造の一例を示す斜視図である。
【図12】縁石構造の一例を示す斜視図である。
【図13】縁石構造の一例を示す斜視図である。
【図14】縁石構造の一例を示す斜視図である。
【図15】図14に示す縁石の施工例を示す概略断面図
である。
【図16】縁石構造の一例を示す斜視図である。
【図17】縁石から街路樹又は植栽帯へと水を導くため
の構成の変更例を示す概略図である。
【図18】導水構造の第1変更例を示す概略断面図であ
る。
【図19】導水構造の第1変更例で使用されるブロック
体の斜視図である。
【図20】図19のブロック体に導水部材を取り付けた
様子を示す斜視図である。
【図21】導水構造の第2変更例を示す概略断面図であ
る。
【図22】図21の上面図である。
【図23】図22のA−A線断面図である。
【図24】導水構造の第2変更例で使用されるブロック
体の斜視図である。
【図25】図24のブロック体の構成要素であるヒュー
ム管等の斜視図である。
【図26】導水構造の第3変更例を示す概略断面図であ
る。
【図27】導水構造の第3変更例で使用されるブロック
体の斜視図である。
【図28】導水構造の第4変更例を示す概略断面図であ
る。
【図29】第4変更例で使用されるブロック体に導水部
材を取り付けた様子を示す斜視図である。
【図30】第4変更例に係る導水構造を一部変更した例
を示す概略断面図である。
【図31】導水構造の第5変更例を示す概略断面図であ
る。
【図32】導水構造の第6変更例を示す概略断面図であ
る。
【図33】導水構造の第6変更例で使用されるブロック
体の斜視図である。
【図34】導水構造の第6変更例で使用される導水部材
の斜視図である。
【図35】本発明に係る多目的街渠構造の他の実施形態
を示す概略断面図である。
【図36】本発明に係る多目的街渠構造の更に他の実施
形態を示す概略断面図である。
【図37】従来の街渠構造の一例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ブロック体 11 排水路 12 側壁 13 導水孔(車道側) 14 導水孔(歩道側) 15 導水孔(上面) 16 排水孔(底面) 2 車道 3 歩道 4 縁石 41 開口部 42 導水孔 43 導水パイプ 44 延長パイプ 45 凹部 46 光反射材 5 透水性舗装道路 51 不透水性の基層 52 透水性の表層 7、7a 集水枡 9 導水部材 21 水貯留部 22 矢板 23 導水パイプ 8 流水路 81 導水孔 82 小孔 83 開口部 G 街路樹 S 植栽帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 理華子 滋賀県草津市追分町107−8 (72)発明者 山内 顕子 滋賀県草津市追分町107−8

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車道と歩道若しくは車道と中央分離帯と
    の間に、縁石及び内部に排水路が形成された同一形状の
    ブロック体からなる街渠が道路長さ方向に沿って埋設さ
    れてなる街渠構造であって、該ブロック体は道路長さ方
    向に所要間隔をもって設置された集水枡を介して連結さ
    れるととに、道路勾配とは無関係に排水施設に向けて下
    り勾配に埋設されてブロック体が地中に埋没された埋没
    区間が形成されてなり、該埋没区間において前記集水枡
    がブロック体と連通するように深く形成されてなること
    を特徴とする多目的街渠構造。
  2. 【請求項2】 前記縁石の車道側に道路表面の水をその
    内部に取り入れるための開口部が設けられ、該開口部に
    は歩道又は中央分離帯の土中に水を導く導水孔が形成さ
    れてなることを特徴とする請求項1記載の多目的街渠構
    造。
  3. 【請求項3】 前記ブロック体の上面に排水路と連通す
    る導水孔が形成されてなることを特徴とする請求項1又
    は2記載の多目的街渠構造。
  4. 【請求項4】 前記縁石の内部及び/又は下部に、道路
    長さ方向にわたって連続的に形成された流水路が設けら
    れてなることを特徴とする請求項1乃至3記載の多目的
    街渠構造。
  5. 【請求項5】 前記流水路の車道側側面、歩道側側面、
    上面のうち、少なくとも一つの面に貫通孔が形成されて
    なることを特徴とする請求項4記載の多目的街渠構造。
  6. 【請求項6】 前記縁石の下部に形成された流水路の上
    面が路面と面一になるように埋設されるとともに、該流
    水路の側面が道路勾配とは無関係に排水施設に向けて漸
    次高く形成されてなることを特徴とする請求項4又は5
    記載の多目的街渠構造。
  7. 【請求項7】 前記縁石の車道側側面及び/又は上面
    に、自動車進行方向に向けて深くなる凹部が形成され、
    該凹部の自動車進行方向の端部に自動車のヘッドライト
    を反射する光反射材が取着されてなることを特徴とする
    請求項1乃至6記載の多目的街渠構造。
  8. 【請求項8】 前記車道が透水性舗装道路であって、前
    記ブロック体の車道側の側壁に前記排水路と連通する導
    水孔が設けられ、透水性舗装道路の透水性の表層が道路
    表面から少なくとも該導水孔の位置まで設けられてなる
    ことを特徴とする請求項1乃至7記載の多目的街渠構
    造。
  9. 【請求項9】 前記ブロック体の車道側の側壁に、前記
    導水孔へと水を導く導水部材が道路表面から該導水孔ま
    で達するように付設されてなることを特徴とする請求項
    8記載の多目的街渠構造。
  10. 【請求項10】 前記ブロック体の歩道又は中央分離帯
    側の側壁に、歩道又は中央分離帯の土中に水を導く導水
    孔が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至9記
    載の多目的街渠構造。
  11. 【請求項11】 前記ブロック体の底面に前記排水路と
    連通する排水孔が設けられるか、若しくはブロック体が
    無底状に開放されてなるとともに、ブロック体の下方に
    は少なくともコンクリート廃材片及び/又はゴム片から
    なる水貯留部が設けられてなることを特徴とする請求項
    1乃至10記載の多目的街渠構造。
  12. 【請求項12】 前記ブロック体の歩道側に、車道から
    地中に伝達される振動を反射する矢板が埋設されてなる
    ことを特徴とする請求項1乃至11記載の多目的街渠構
    造。
  13. 【請求項13】 前記縁石の開口部に設けられた導水孔
    及び/又はブロック体の底面に設けられた排水孔にパイ
    プが嵌合されてなることを特徴とする請求項2又は11
    記載の多目的街渠構造。
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