JPH11286460A - 芳香族アルキル化方法 - Google Patents

芳香族アルキル化方法

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JPH11286460A
JPH11286460A JP11041770A JP4177099A JPH11286460A JP H11286460 A JPH11286460 A JP H11286460A JP 11041770 A JP11041770 A JP 11041770A JP 4177099 A JP4177099 A JP 4177099A JP H11286460 A JPH11286460 A JP H11286460A
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alkylation
catalyst
zeolite beta
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Ashim K Ghosh
アシム・ケイ・ゴシユ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モレキュラーシーブゼオライト触媒を用いて
芳香族基質のアルキル化を行う方法は芳香族基質を上記
触媒が入っている反応ゾーンに供給することを伴う。 【解決手段】 本モレキュラーシーブ触媒は有効な芳香
族アルキル化用触媒であり、この触媒は、ゼオライトベ
ータの結晶骨組内にZSM−12結晶骨組の連晶が存在
するように修飾を受けさせておいたアルキル化用ゼオラ
イトベータ触媒を含有して成る。この反応ゾーンにまた
アルキル化剤も供給して、この反応ゾーンを、上記アル
キル化剤による上記芳香族基質のアルキル化が起こるに
有効な温度および圧力条件下で操作する。アルキル化さ
れた基質を上記反応ゾーンから回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、芳香族基質、例えばベンゼン
などのアルキル化をZSM−12結晶構造が組み込まれ
るように修飾を受けさせておいた芳香族アルキル化用ゼ
オライトベータ触媒を用いて行うことを伴う芳香族アル
キル化方法に関する。
【0002】
【発明の背景】芳香族変換方法がモレキュラーシーブ触
媒を用いて行われることは化学処理産業でよく知られて
いる。そのような芳香族変換反応は、芳香族基質、例え
ばベンゼンなどのアルキル化でアルキル芳香族、例えば
エチルベンゼン、エチルトルエン、クメンまたは高級芳
香族などを生じさせそしてポリアルキルベンゼンのアル
キル交換でモノアルキルベンゼンを生じさせることを包
含する。典型的には、モノアルキルベンゼンとポリアル
キルベンゼンの混合物を生じさせるアルキル化反応槽を
いろいろな分離段階を通して下流のアルキル交換反応槽
に連結させてもよい。そのようなアルキル化およびアル
キル交換を伴う変換方法は液相中でか、気相中でか、或
は液相と気相の両方が存在する条件下で実施され得る。
【0003】気相アルキル化の例がDwyerの米国特
許第4,107,224号に見られる。そこでは、ゼオ
ライト触媒を用いたベンゼンの気相エチル化を直列連結
した4個の触媒床が入っている下降流反応槽内で達成し
ている。その反応槽から出る産物を分離装置に送り込ん
で、その装置内でエチルベンゼン生成物を回収し、ポリ
エチルベンゼン類をアルキル化反応槽に再循環させて、
それらにベンゼンを用いたアルキル交換反応を受けさせ
ている。このDwyerが用いた触媒は、ほぼ1−12
の範囲内の制約指数(constraint inde
x)を有する触媒であることを特徴とし、それには下記
および同様な材料が含まれる[括弧内に制約指数を示
す]:ZSM−5(8.3),ZSM−11(8.7),
ZSM−12(2),ZSM−35(4.5),ZSM
−38(2)。
【0004】Ward他の米国特許第4,185,04
0号にはナトリウム含有量が低い、即ちNa2O含有量
が0.5重量%未満のモレキュラーシーブ触媒を用いた
アルキル化方法が開示されており、その触媒は特にベン
ゼンとエチレンからエチルベンゼンを製造する時に用い
るに有用でありかつベンゼンとプロピレンからクメンを
製造する時に用いるに有用であると述べられている。適
切なゼオライトの例には、X、Y、L、B、ZSM−5
およびオメガ結晶型のモレキュラーシーブが含まれ、蒸
気で安定にした水素Yゼオライトが好適である。具体的
には、Na2Oを約0.2%含有するアンモニウムYゼ
オライトを蒸気で安定にしたものが開示されている。こ
のWard他の特許にはいろいろな触媒形状が開示され
ている。円柱形押出し加工品も使用可能であるが、特に
好適な触媒形状はいわゆる「三葉(triloba
l)」形であり、これの形状はいくらか三葉クローバー
に似ている。その押出し加工品の表面積/体積比は85
−160インチ-1の範囲内でなければならない。そのア
ルキル化過程は上昇流または下降流のいずれかで実施可
能であるが、後者が好適であり、そして好適には、少な
くともアルキル化剤であるオレフィンの実質的に全部が
消費されるまでは液相が少なくともいくらか存在するよ
うな温度および圧力条件下で実施可能である。Ward
他は、液相を全く存在させないと大部分のアルキル化条
件下で触媒失活が急速に起こると述べている。
【0005】Barger他の米国特許第4,774,
377号にもアルキル化/アルキル交換方法が開示され
ており、その方法は、個々別々のアルキル化反応ゾーン
とアルキル交換反応ゾーンを用いることを伴い、アルキ
ル交換反応生成物を中間的分離ゾーンに再循環させてい
る。Bargerの方法では、アルキル化反応とアルキ
ル交換反応が本質的に液相中で起こるように温度と圧力
条件を調整している。そのアルキル交換用触媒はアルミ
ノシリケートモレキュラーシーブであり、それにはX
型、Y型、超安定Y,L型、オメガ型およびモルデナイ
ト型のゼオライトが含まれ、後者が好適である。アルキ
ル化反応ゾーンで用いられた触媒は固体状の燐酸含有材
料である。また、アルキル化用のアルミノシリケート触
媒も使用可能であり、そしてそのアルキル化反応ゾーン
には水が0.01から6体積パーセントに及ぶいろいろ
な量で供給されている。そのアルキル化反応ゾーンから
出て来る産物は第一および第二分離ゾーンに送り込まれ
る。その第一分離ゾーン内で水の回収が行われる。第二
分離ゾーン内では、ジアルキル芳香族成分のみがアルキ
ル交換反応ゾーンに流れ込むように(或はエチルベンゼ
ン製造手順の場合にはジエチルベンゼンのみが流れ込む
ように、或はクメン製造の場合にはジイソプロピルベン
ゼンのみが流れ込むように)、中間的芳香族生成物とト
リアルキル芳香族と重質生成物を分離している。また、
ベンゼン基質をアルキル交換ゾーンに供給してそれにア
ルキル交換反応を受けさせそしてそのアルキル交換反応
ゾーンから出て来る産物を第一分離ゾーンに再循環させ
ている。そのアルキル化ゾーンとアルキル交換反応ゾー
ンは下降流、上昇流または水平流配置で操作可能であ
る。
【0006】別のアルキル化手順がRatcliffe
他のヨーロッパ特許出願第272,830号に開示され
ている。このRatcliffeの手順では、モノアル
キル化の選択性、特にクメンをもたらすベンゼンのプロ
ピル化が向上するような様式で処理を受けさせておいた
アルキル化用モレキュラーシーブ触媒が用いられてい
る。最初に炭素含有材料を触媒に付着させた後、その結
果として生じた炭素含有触媒粒子に燃焼を受けさせてお
くと、選択性が少なくとも1パーセントポイント上昇す
ると述べられている。具体的なゼオライト結晶性モレキ
ュラーシーブにはYゼオライト、フッ化Yゼオライト、
Xゼオライト、ゼオライトベータ、ゼオライトLおよび
ゼオライトオメガの群から選択されるモレキュラーシー
ブが含まれる。上記ゼオライト類に修飾を受けさせてア
ルミナ含有量が低くかつナトリウム含有量が低い生成物
を得ることも可能である。
【0007】Butlerのヨーロッパ特許出願公開第
467,007号には、個々別々のアルキル化ゾーンと
アルキル交換ゾーンを用いた他の方法が開示されてお
り、そこではいろいろなモレキュラーシーブ触媒が用い
られていて、アルキル交換反応槽から出て来る産物を中
間的分離ゾーンに再循環させている。そこでは、予備分
溜ゾーンの前にベンゼン分離ゾーンを位置させて、その
ゾーンの釜残からエチルベンゼン/ポリエチルベンゼン
溜分を回収しそして塔頂のベンゼン溜分をアルキル化用
反応槽に再循環させている。その予備分溜ゾーンでは、
塔頂ベンゼン溜分(これをベンゼンカラムから出て来る
塔頂物と一緒に再循環させる)と釜残溜分(これにはベ
ンゼン、エチルベンゼンおよびポリエチルベンゼンが入
っている)が生じる。その後に続く2つの分離ゾーンを
上記ベンゼン分離ゾーンとアルキル交換反応槽の間に位
置させて、エチルベンゼンを工程産物として回収しかつ
重質残渣溜分を回収する。最後の分離ゾーンから出て来
るポリエチルベンゼン溜分をアルキル交換反応槽に送り
込んで、そこで得られる産物を第二ベンゼン分離カラム
に直接送り込むか或は分離装置に通して間接的に第二ベ
ンゼン分離カラムに送り込む。Butlerは、アルキ
ル化反応槽の操作をゼオライト−ベータ、ゼオライト−
Yまたはゼオライト−オメガなどの如き触媒を用いて液
相中で行ってもよいか或はシリカライトまたはZSM−
5の如き触媒を用いて気相中で行ってもよいことを開示
している。
【0008】
【発明の要約】本発明に従い、モレキュラーシーブゼオ
ライト触媒を用いて芳香族基質のアルキル化を行う方法
を提供する。本発明の実施では、芳香族基質を含有する
原料を有効な芳香族アルキル化用触媒である形状選択的
(shape−selective)モレキュラーシー
ブ触媒が入っている反応ゾーンに供給する。このモレキ
ュラーシーブ触媒は、ゼオライトベータの結晶骨組内に
ZSM−12結晶骨組の連晶(intergrowt
h)が存在するように修飾を受けさせておいたアルキル
化用ゼオライトベータ触媒を含有して成る。この反応ゾ
ーンにまたアルキル化剤も供給して、この反応ゾーン
を、上記アルキル化剤による上記芳香族基質のアルキル
化が起こるに有効な温度および圧力条件下で操作する。
アルキル化された基質を上記反応ゾーンから回収する。
【0009】本発明の好適な態様では、上記ゼオライト
モレキュラーシーブ触媒を請求項1の方法で特徴付け、
上記モレキュラーシーブ触媒は、ゼオライトベータに特
徴的なx線回折パターンを伴っていて、4.0±0.1
Aの格子面間隔Dの所に最大のピークを示し、11.4
±0.2Aの面間隔Dの所に二次的ピークS1および
4.2±0.1Aの面間隔Dの所に二次的ピークS2
示しそして約3.0−3.4±0.1Aの範囲内の面間
隔Dの所に二次的二重線S3、S4を示し、そして更に、
10.0±2Aの格子面間隔Dの所に存在するZSM−
12に特徴的な1番目の二次的ピークを含みかつ上記主
要ピークの面間隔Dよりも小さいが上記二重線S3、S4
の面間隔Dよりも大きい面間隔Dの所にZSM−12に
特徴的な追加的二次的ピークも含むことを特徴とする。
好適には、上記芳香族基質はベンゼンでありそしてアル
キル化剤はC2−C4アルキル化剤である。このアルキル
化剤は好適にはエチル化剤、特にエチレンである。
【0010】本発明の特定態様では、ベンゼンの液相エ
チル化でエチルベンゼンを製造する方法を提供する。本
発明のこの態様では、ベンゼンとエチル化剤を、ゼオラ
イトベータの結晶骨組内に連晶ZSM−12結晶骨組が
存在するように修飾を受けさせておいたアルキル化用ゼ
オライトベータ触媒が入っている反応ゾーンに供給す
る。この反応ゾーンを、ベンゼンが液相中に維持されて
ベンゼンのモノエチル化が起こるような温度および圧力
下において上記反応ゾーン内で生じるキシレンがエチル
ベンゼン生成量を基準にして0.05重量%以内になる
ような条件下で操作する。本発明の1つの態様では、上
記モレキュラーシーブ触媒を水素形態にし、別の態様で
は、ランタンイオンがモレキュラーシーブの結晶構造内
に組み込まれるように交換を受けさせておいた形態にす
る。好適には、直列連結している複数の反応段(rea
ction stages)を用いる。また、上記反応
ゾーン内で生じるトルエンの量をエチルベンゼン生成量
を基準にして0.1重量%以内にするのも好適である。
【0011】
【発明の詳細な記述】本発明は、アルキル化用修飾ゼオ
ライトベータ触媒を入れた反応ゾーン内で芳香族基質の
アルキル化を好適には比較的穏やかな液相アルキル化条
件下で実施することを伴う。本発明は、特に、ベンゼン
のエチル化をキシレンが全くか或はほとんど生じない穏
やかな液相条件下で行おうとする時に適用可能であり、
特に、エチルベンゼンの製造を言及することを通して本
発明の説明を行う。しかしながら、本発明の実施では他
のアルキル化反応も使用可能である。例えば、本発明
は、プロピレンとベンゼンを反応させてクメンを製造す
る反応にも適用可能である。また、通常はオレフィン系
のアルキル化剤を用いるが、例えばPollitzer
他の米国特許第3,551,510号に開示されている
如き他のアルキル化剤、例えばアルキン類、ハロゲン化
アルキル類、アルコール類、エーテル類およびエステル
類などを用いることも可能である。また、本発明に従う
アルキル化を他の芳香族基質、例えばトルエンおよびキ
シレンなどに受けさせることも可能である。
【0012】本発明で用いるアルキル化用触媒は、X線
回折パターンで示されるように、ゼオライトベータの結
晶骨組内にZSM−12結晶骨組が組み込まれるように
修飾を受けさせておいたゼオライトベータである。ゼオ
ライトベータおよびゼオライトZSM−12はそれら自
身よく知られているモレキュラーシーブ触媒であり、こ
のようなゼオライト類の基本的な製造手順は本分野の技
術者によく知られていて、その例は、米国特許第3,3
08,069号(Wadlinger他)および4,6
42,226号(Calvert他)そしてヨーロッパ
特許出願第159,856号(Reuben)、16
5,208号(Bruce他)および186,447号
(Kennedy他)[これらの開示は全体が引用する
ことによって本明細書に組み入れられる]に開示されて
いる如き結晶性ゼオライトベータ製造手順である。上記
ゼオライトベータは、ナトリウム含有量が低くなるよう
に、即ちNa2Oとして表して0.2重量%未満になる
ように調製可能であり、更に、それに以下に記述するイ
オン交換処理を受けさせることで、ナトリウム含有量を
約0.02重量%の値にまで低くすることも可能であ
り、その方が好適である。
【0013】この上で引用したWadlinger他の
米国特許およびCalvert他の米国特許に開示され
ているように、ゼオライトベータの製造をシリカ、アル
ミナ、ナトリウムまたは他のアルキル金属オキサイドと
有機鋳型剤(templating agent)から
成る反応混合物の熱水熟成(hydrothermal
digestion)で行うことも可能である。典型
的な熟成条件には、大気圧下の水が示す沸点よりも若干
低い温度から、関係する温度で水が示す蒸気圧に等しい
か或はそれより高い圧力下の約170℃に及ぶ範囲の温
度が含まれる。この反応混合物に穏やかな撹拌を約1日
から数カ月に及ぶ範囲の期間に渡って受けさせることで
ゼオライトベータの生成に望まれる度合の結晶化を達成
する。その結果として得るゼオライトベータは、通常、
アルミナに対するシリカのモル比(SiO2/Al23
として表す)が約20から50の範囲であることを特徴
とする。
【0014】次に、上記ゼオライトベータにアンモニウ
ムイオンによるイオン交換を受けさせるが、このイオン
交換を、pHを調節しないで行う。無機アンモニウム
塩、例えば硝酸アンモニウムなどが入っている水溶液を
イオン交換用媒体として用いるのが好適である。このア
ンモニウムイオン交換処理に続いて、そのゼオライトベ
ータを濾過し、洗浄し、乾燥させた後、焼成を約530
℃から580℃の温度で2時間以上の時間に渡って行
う。望まれるならば、この焼成ゼオライトに蒸気を用い
た脱アルミニウム化を受けさせてアルミナに対するシリ
カの比率を更に高くしてもよい。例えば、蒸気処理を約
550℃から750℃の範囲の温度で約2時間行っても
よい。次に、この脱アルミニウム化を受けさせたゼオラ
イトに連続アンモニウムイオン交換を酸性条件下で1回
以上受けさせ、その結果として、プロトンイオン交換を
起こさせてもよい。このイオン交換を受けさせたゼオラ
イトベータが有するアルミナに対するシリカのモル比は
一般に約50から350、通常は約70から200の範
囲である。
【0015】最終的なアンモニウムイオン交換を受けさ
せた後のゼオライトベータを結合剤、例えばアルミナゾ
ル、ガンマ−アルミナまたは他の耐火性酸化物と一緒に
混合することで、結合剤を約20%含有していて充分に
混ざり合ったゼオライト−結合剤混合物を生じさせる。
通常はアルミナ結合剤を用いる。次に、この混合物を適
切な任意技術、例えば押出し加工などでペレット状にし
た後、その結果として生じたペレットを乾燥させる。次
に、このペレット状にした結合剤−ベータゼオライト品
に焼成をゼオライトが活性水素形態になるに充分な条件
下で受けさせる。通常は約530℃の温度の焼成を2か
ら4時間用いる。
【0016】ZSM−12の調製も同様なプロトコルに
従うことができる。ゼオライトZSM−12およびそれ
の製造がRosinski他の米国特許第3,832,
449号(これの開示は全体が引用することによって本
明細書に組み入れられる)に開示されている。Rosi
nskiが開示したように、ZSM−12の調製を、コ
ロイド状シリカゾルとアルミナ源、例えばアルミン酸ナ
トリウムなどとトリエチルアミンまたはテトラエチルア
ンモニウム(有機鋳型剤)から成る反応混合物の水熱熟
成で行うことができる。この熟成条件はこの上に記述し
た条件と同様であり得、例えば約175℃で1−2週間
の熟成に続く高温焼成であってもよい。この上に記述し
たのと同様に耐火性酸化物である結合剤を用いて上記ゼ
オライトZSM−12の成形を行ってペレット状にして
もよい。
【0017】ゼオライトベータおよびゼオライトZSM
−12は、場合により(by case)、それらが示
す結晶構造対称で特徴付け可能であり、最も客観的に
は、それらが示すx線回折パターンで特徴付け可能であ
る。ゼオライトベータおよびゼオライトZSM−12は
両方とも中程度の孔サイズ、即ち約5−8オングストロ
ームの孔サイズを有するモレキュラーシーブであり、環
溝系(ring channel systems)を
12個含む。ゼオライトベータは四角対称P4122
で、a=12.7、c=26.4Åであり(W.M.M
eierおよびD.H.Olson Butterwo
rth,Atlas of ZeoliteStruc
ture Types,Heinemann,1992
58頁);ZSM−12は一般に単斜晶対称であるこ
とを特徴とする。ゼオライトベータの孔は、一般に、0
01面に沿って、直径が約5.5オングストロームの円
形で、100面に沿って、直径が約6.5オングストロ
ームおよび7.6オングストロームの楕円形である。Z
SM−12の孔溝も同様に楕円構造で主方向の直径は
5.7x6.1オングストロームである。
【0018】上述したように、x線回折パターンを用い
ると、ゼオライトベータおよびZSM−12を特徴づけ
る客観的なシステムが得られる。ゼオライトベータは、
一般に、約4オングストローム(A)の格子面間隔Dの
所に最大強度を有する非常に強い主要ピークを示すこと
を特徴とする。二次的ピークが約11.3A+/−0.
1Aおよび約4.2A+/−0.1の所に現れ、約3.
0から3.3の範囲内のD−面間隔の所に二重線が現れ
る。
【0019】Perez−Pariente,J.,他
Applied Catalysis,31,35
(1987)に見られる如きゼオライトベータのx線回
折パターンを図1に示し、この図では、カウントレート
(count rate)で測定した時の強度Iを縦軸
に横軸上の格子面間隔(Bragg式から測定した2θ
として屈折角Aで示す如き)に対してプロットする。図
1中の約22.4°2θの所に存在する最大強度のシグ
ナルPは約4オングストロームのD−面間隔に相当す
る。図1に表示S1−S5で示す二次的ピークは、S1
に関する約11.3A、S2に関する約4.2A、二重
線S3、S4に関する約3.0−3.3A、そして約4
3.6°2θの所に現れる小さいピークS5に関する約
2.1Aの格子面間隔Dを示している。
【0020】上述したRosinskiの特許に記述さ
れているように、ZSM−12は、X線回折パターンで
Rosinskiが要約したように以下に示す如き非常
に強い(VS)、中間的(M)および弱い(W)ピーク
を示すとして特徴づけ可能である:表1 格子面間隔D(A) 相対強度 11.9±0.2 M 10.1±0.2 M 4.76±0.1 W 4.29±0.08 VS 3.98±0.08 M 3.87±0.07 VS 3.49±0.07 W 3.38±0.07 M 3.20±0.06 W 3.05±0.05 W 2.54±0.03 W 本発明で用いる修飾ゼオライトは、以下に記述しそして
関係する現在の発明を実施する実験研究で示すように、
X線回折パターンの意味で、ゼオライトベータおよびゼ
オライトZSM−12が示すX線回折パターンとはいく
つかの重要な点で区別可能である。本実験研究では2つ
の形態の修飾ゼオライトベータを用い、1つは水素形態
のゼオライトベータであり、もう1つはランタン交換を
受けさせた形態の修飾ゼオライトベータであった。各場
合とも、CU Chemie Uetikon AG
(スイス)から商業的に入手可能な市販形態のゼオライ
トベータ粉末を出発材料として用いた。この市販材料
(Uetikon PB−2として表示)のシリカ/ア
ルミナ比(約40)は、同じ給源から入手可能な市販ゼ
オライトベータに通常伴う約15から25の値よりもい
くらか高かった。このゼオライトベータ粉末に関する実
験研究において、それの表面積(約568m2/g)
は、同じ製造業者から入手可能な通常のゼオライトベー
タ(758m2/g)および別の給源から入手可能な別
のゼオライトベータ(約750m2/g)に比較してい
くらか小さいことを確認した。以下に考察するX線回折
分析で示すように、このように表面積が小さいことは、
合成手順中に二次的ゼオライト(ゼオライトZSM−1
2として同定)の連晶が生じたことによるものであるこ
とを確認した。本発明に関する実験研究で用いた修飾ゼ
オライトベータを、上で述べたように、水素形態および
ランタン交換形態で用いた。
【0021】そのように調製したままの数種の修飾ゼオ
ライトベータの分析値に加えて通常のゼオライトベータ
の分析値を以下の表に示す。
【0022】
【表1】 この上に示した表では、無水状態を基準にした重量パー
セントで元素分析値を表す。サンプル1は、25の中間
的に低いシリカアルミナ比を有する市販ゼオライトベー
タである。サンプル2は、受け取ったままの基準、即ち
イオン交換を受けさせていない状態における、Ueti
kon PB−2としてこの上で同定したゼオライトベ
ータ粉末である。サンプル3は、アンモニウム交換を受
けさせた形態のゼオライトベータ粉末(結合剤と一緒に
押出し加工および焼成を受けさせる前)に相当し、そし
てサンプル4は、結合剤であるアルミナの量が20%に
なるようにアルミナ結合剤と一緒に焼成および押出し加
工を受けさせた後の相当する触媒に相当する。サンプル
5は、ランタン交換を受けさせたゼオライトベータ粉末
に相当し、そしてサンプル6は、ランタン交換を受けさ
せたベータ粉末を再び20%の量のアルミナと一緒に押
出し加工して焼成を530℃で受けさせることで調製し
た触媒に相当する。
【0023】商業的に入手したゼオライトベータ(PB
−2として識別)の出発バッチに以下に記述する如きア
ンモニウムイオン交換手順を繰り返し受けさせた。
【0024】ゼオライト粉末(表2中のサンプル2)を
約2規定の硝酸アンモニウム水溶液にゼオライトと硝酸
アンモニウムの比率が約1:1になるように浸漬するこ
とを通して、アンモニウムイオン交換処理を繰り返し行
った。上記ゼオライトベータを85−95℃のイオン交
換用媒体に穏やかな撹拌下で4時間以上の時間に渡って
浸漬した。この交換用媒体のpH調節を行わなかった
が、測定pH値は1.5から4.0であった。次に、こ
のゼオライトベータを濾過し、脱イオン水で洗浄した
後、100℃で少なくとも2時間乾燥させた。このサン
プルをNH4−ベータと呼び、これを表2にサンプル3
として示した。このアンモニウム交換を受けさせたゼオ
ライト粉末を85−95℃の水溶液に穏やかな撹拌下で
5時間浸漬した後、それに硝酸ランタンが入っている水
溶液を加えることを通して、上記ゼオライト粉末にLa
3+イオンによるさらなるイオン交換を受けさせた。名目
上のLa3+充填率は0.5重量%であった。次に、この
ゼオライトを濾過し、脱イオン水で洗浄した後、110
℃で少なくとも2時間乾燥させた。このサンプルをLa
NH4−ベータと呼び、これを表2にサンプル5として
示した。
【0025】上記NH4−ベータ粉末(サンプル3)お
よびLaNH4−ベータ粉末(サンプル5)を、硝酸で
処理しておいたアルミナと一緒に充分に混ぜ合わせた
後、押出し加工して1/16インチのペレットを生じさ
せた。次に、その結果として得た押出し加工ゼオライト
ペレットを空気下のオーブンに入れてそれに焼成を最大
温度が530℃になるようなプログラムで受けさせた。
このようにすると、その押出し加工品の焼成を530℃
で行っている間にNH3が放出されることで、上記NH4
−ベータおよびLaNH4−ベータがそれぞれH−ベー
タ触媒およびLaH−ベータ触媒に変化した。
【0026】この上にPB−2として識別したゼオライ
ト粉末サンプルにアンモニウムイオン交換を受けさせる
前および受けさせた後のX線回折パターンをそれぞれ図
2および3に示す。図2および3の各々に、カウントレ
ートI(縦軸上)をBragg角2θA(度で表して横
軸上にプロット)に対してプロットする。このように、
図2と3を比較することで分かるであろうように、X線
回折パターンは類似しているが、図3にS1、Saおよび
cとして示すピークの強度は図2に示す受け取ったま
まの材料のX線回折パターンに現れる相当するピークの
強度よりもいくらか低かった。
【0027】図1、2および3に示すいろいろなゼオラ
イトベータのX線回折パターンに相当するパターンの表
データを以下の表3に再現する。
【0028】
【表2】 図1、2および3そして表2に示すX線回折パターンか
ら分かるであろうように、本発明で用いる修飾ゼオライ
トベータはゼオライトベータとゼオライトZSM−12
両方の特徴を有する。図3を参照して、本修飾ゼオライ
トベータは通常のゼオライトベータに特徴的なピークを
有する。それらには、約4.0+/−0.1Aの格子面
間隔の所に現れる最大、即ち主要ピークP、そしてそれ
ぞれ11.4±0.2Aおよび4.2±0.1Aの所に
現れる二次的ピークS1およびS2が含まれる。本修飾ベ
ータのピークS2の強度は図1に示した相当するピーク
S−2よりも実質的に大きい。加うるに、約3.0−
3.4±0.1AのD−面間隔の所に特徴的な二重線S
3、S4が現れ、そしてピークS5はゼオライトベータの
ピークS−5に相当する。このようなゼオライトベータ
に特徴的なピークに加えて、本発明の修飾ベータは、Z
SM−12に特徴的な追加的二次的ピーク特徴も示す。
これらには、約10.0Aの格子D−面間隔の所に存在
する顕著な二次的ピークSaおよび約4.1Aおよび
3.8AのD−面間隔の所の追加的二次的ピークSbお
よびScが含まれる。更に、約4AのD−面間隔の所に
見られるゼオライトベータの主要ピークのD−面間隔よ
りも小さいが上記特徴的な二重線S 3、S4で観察したD
−面間隔よりも大きいD−面間隔の所に比較的小さいピ
ークが見られる。
【0029】本発明に関する実験研究では、水素修飾を
受けさせておいたゼオライトベータおよびランタン交換
修飾を受けさせておいたゼオライトベータの両方を、エ
チレンをアルキル化剤として用いた芳香族基質、即ちベ
ンゼンの液相アルキル化で用いた。この実験研究で用い
た反応槽は22ミリリットルの垂直反応槽であり、これ
にサイズが10−20メッシュの範囲の触媒粒子を10
リットル充填し、その空隙空間部に不活性材料である炭
化ケイ素を充填した。上記反応槽にTC#2−TC#5
と表示する4個の熱電対を間隔を開けて取り付けた[床
の上部に取り付けたTC#2から床の下部に取り付けた
TC#5に向かって]。この反応槽を上昇流様式で操作
して、ベンゼンおよびエチレンを反応槽の下部に備わっ
ている入り口に供給した。この反応槽の入り口温度を2
00℃にしかつ入り口圧力を600psigにすること
で、これを液相条件下で操作した。ベンゼンを30時-1
の1時間当たり液体空間速度(liquid hour
ly space velocity)で注入し、そし
てエチレンをベンゼン/エチレンのモル比が12:1に
なるように注入した。
【0030】図4および5に触媒の老化(時間)に対す
る温度のプロファイルを示すが、図4に水素形態の修飾
ゼオライトベータに関するプロファイルを示して図5に
ランタン形態の修飾ゼオライトベータに関するプロファ
イルを示す。図4中の曲線2A、3A、4Aおよび5A
は、それぞれ、熱電対TC#2、TC#3、TC#4お
よびTC#5の所で観察した温度I(℃)(縦軸上)を
触媒の老化H(時)(横軸上)に対して示すグラフであ
る。図5は曲線2B、3B、4Bおよび5Bとしてプロ
ットした同様なグラフであり、これらの曲線はそれぞれ
熱電対TC#2、TC#3、TC#4およびTC#5の
温度I(℃)(縦軸上)を触媒の老化H(時)(横軸
上)に対して示すグラフである。
【0031】図4と5を検査することで分かるであろう
ように、水素形態の場合には、新鮮な触媒が触媒床を通
して示す温度は次第に低くなっていて、触媒床の下方部
分で初期の発熱が起こって温度が次第に降下することが
示されており、これが試験のほぼ終点になるまで継続す
る。ランタン形態の修飾ゼオライトベータの場合には、
下部の熱電対から次の熱電対に向かって最初に温度が上
昇した後、触媒床の残り全体に渡って均一に温度が徐々
に低下することが示された。このプロファイルは老化に
伴って比較的一定であった。
【0032】水素形態の修飾ゼオライトベータを用いて
生じさせたアルキル化生成物およびランタン形態の修飾
ゼオライトベータを用いて生じさせたアルキル化生成物
の生成物分布を水素形態の触媒に関しては表4および5
に示しそしてランタン交換形態の触媒に関しては表6お
よび7に示す。各縦列に、実験の所定老化に関して述べ
るパラメーターを示し、各表の老化時間は左から右に向
かって次第に長くなる。これらの表では、エチルベンゼ
ンおよびジエチルベンゼンにそれぞれ省略形EBおよび
DEBを用いる。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】 上記表に示すように、修飾形態のゼオライトベータ触媒
を用いた時に生じるキシレンの含有量は非常に低く(全
てのケースで実際にゼロ)かつまたトルエン含有量も予
測より低い。
【0037】水素形態の修飾ゼオライトベータを用いる
と、同様に一貫してクメンの生成もエチルトルエンの生
成も示さず、エチルベンゼン生成量を基準にした重質物
含有量は0.5重量%未満であった。全てのケースでエ
チルベンゼンのモル選択率は高く、90%以上であり、
かつジエチルベンゼンの含有量も比較的低い値に維持さ
れ、5重量%未満の値であった。ランタン交換を受けさ
せた修飾ゼオライトベータも一般に同様な結果を示した
が、表7に示すように、クメンがいくらか生じることを
観察した。ランタン交換を受けさせた修飾ベータを用い
た時に生じた重質物の量は水素形態を用いた時よりも若
干低いことが示された。それに伴って、流出液に含まれ
るブチルベンゼン濃度が若干上昇した。
【0038】表8に、水素形態の修飾ゼオライトベータ
を用いた実験研究をいろいろなベンゼン/エチレンモル
比で実施した時の結果を示す。表8に示すデータから分
かるであろうように、エチレンの注入量を多くする(ベ
ンゼン/エチレンのモル比が低いことで示されるよう
に)と結果としてエチルベンゼンの収量が適度に高くな
った。これはエチレンの量を多くしたことでそれが過剰
量のベンゼンと反応したことによるものであると考えて
いる。このようにベンゼン/エチレンのモル比を低くす
ると、結果としてジエチルベンゼンの生成量が多くなる
に伴って、重質物の生成量も増大した。しかしながら、
これはトルエンの生成量が低くなることで相殺された。
このような実験研究を基にして、ベンゼン/エチレンの
望ましいモル比は5−30、好適には8−25、より好
適には約10−14の範囲内である。
【0039】
【表7】 本発明のアルキル化反応は液相または気相のいずれでも
実施可能であるが、この上に示したように、本発明を実
施する時にはアルキル化反応槽を液相で操作する方が好
適である。本発明のこの態様では、アルキル化反応を、
液相が反応槽全体に渡って維持されることを確保する目
的で、芳香族基質が関係する反応温度で示す蒸気圧より
も充分に高い圧力で実施する。液相反応を完結させる目
的で、触媒を液体の中に完全に浸漬させる浸水床(fl
ooded bed)様式を用いる。これは、この上に
示した実験研究で用いた如き上昇流技術を用いることで
容易に達成可能であり、通常はこれが本発明の実施で用
いるに好適である。しかしながら、触媒床が液状のベン
ゼンまたは他の芳香族基質で覆われることを確保するよ
うに出口流量を管理することを通して下降流浸水床の操
作を達成することも可能である。
【0040】エチレン(または他のアルキル化剤)がベ
ンゼン(または他の芳香族基質)中で良好な溶解性を示
すことを確保しかつ反応全体が液相中で起こるようにす
る目的で、好適には、段階反応様式を用いる。Butl
erの米国特許第5,196,623号に開示されてい
るように、連続的に連結させた一連の反応槽を用いて1
基の反応槽内に複数の触媒床を設けることを通して、そ
のような段階反応様式を得ることができる。複数の段を
設けると、断熱反応槽を用いた場合に段間冷却の機会が
得られるか、或は等温反応段をいくつか用いることが可
能になる。ここで、図6に戻り、エチレンとベンゼンを
反応させてエチルベンゼンを製造する場合に用いる段階
反応槽系を図式図に示し、この系には、段間冷却とエチ
レンの注入を伴う断熱反応槽が複数含まれている。より
詳細には、本図に示すように、エチレンおよびベンゼン
をライン2および4で脱水装置6の入り口ライン5に供
給する。この脱水装置は、アルキル化反応槽への流入物
が本質的に乾燥し、望ましくは水の含有量が100pp
m未満、より好適には水の含有量が50ppm未満にな
るように上記流入物を脱水する機能を果す。例として、
脱水装置6は、乾燥剤、例えばシリカゲルまたは他の適
切な吸湿性媒体が充填されている充填カラムの形態を取
ってもよい。
【0041】上記脱水装置から出る流出液を反応槽8、
即ち直列連結していて上昇流様式で操作する複数のアル
キル化反応槽の1番目の反応槽に送り込む。反応槽8を
300℃以下の平均温度、好適には150−250℃の
範囲内の平均温度で操作する。反応槽8の圧力をベンゼ
ンが液相中に保持されるに充分な圧力、好適にはベンゼ
ンが反応槽の温度で示す蒸気圧よりも少なくとも50p
si高い圧力にする。この反応槽の圧力を典型的には約
500−650psiaの範囲内にする。下流に位置す
る残りの反応槽も通常は上記1番目の反応槽とほぼ同じ
条件下で操作する。この最初の反応槽8から出る流出液
をライン9に通して取り出し、熱交換器12に通すこと
でそれを冷却した後、第二段階の反応槽14に送り込
む。エチレンをライン11に通して供給し、このエチレ
ンは上記ラインの中で第一反応槽8から来る流出液と混
ざり合う。好適には、本図に示すように、エチレンが液
状ベンゼンの全体に渡って分布するのを助長する目的
で、上記エチレンを冷却前の上記反応槽流出液に供給す
る。望ましくは、冷却段階を実施して、第二反応槽14
に送り込まれる供給材料混合物の温度を下げて第一反応
槽8の入り口温度とほぼ同じ値にしておく。この第二反
応槽内の平均温度を通常は第一反応槽のそれとほぼ同じ
にする。上記装置を通る流れを容認するに充分な圧力勾
配が得られるように必然的に圧力をいくらか低くする。
第二反応槽14から出る流出液を、ライン17によって
供給されるエチレンと一緒に、2番目の段間冷却装置1
9に送り込んで、その装置内で、第三反応槽20に送り
込まれる混合物を再び冷却して、最初の2つの反応槽の
入り口温度とほぼ等しい温度にしておく。
【0042】反応槽20から出る産物をライン22に通
して下流の分離処理装置24に送り込む。装置24内で
エチルベンゼンを分離してアルキル化用プラントの製品
として取り出す。典型的には、エチルベンゼンを脱水素
装置の仕込み物として用い、それに接触脱水素を受けさ
せてスチレンを生じさせる。通常は装置24内でベンゼ
ンとエチレンを分離し、それらを再循環させて、アルキ
ル化過程で使用する。より重質のポリエチルベンゼン類
にベンゼンを用いたアルキル交換を受けさせることで追
加的にエチルベンゼンを生産することも可能である。ア
ルキル交換用装置と一緒に用いるに適切な多段階分離装
置は、上述したヨーロッパ特許出願公開第467,00
7号(これの開示は全体が引用することによって本明細
書に組み入れられる)に開示されている一体式装置の1
つの形態を取り得る。アルキル化反応槽への仕込み原料
では、モノアルキル化の選択率が向上するように、ベン
ゼンがエチレンに対して化学量論的に過剰になるように
それらの供給を行う。液相アルキル化が比較的穏やかな
条件下で起こるように反応槽を操作すると、アルキル化
反応で生じるキシレンの量が最小限になるばかりでなく
またベンゼン/エチレンの使用モル比を通常の場合より
もいくらか低くすることができる。約2:1の如き低い
ベンゼン/エチレンモル比を用いることも可能である
が、通常は約5:1の比率を用いる。しかしながら、通
常は、極端に高い比率を用いる動機はほとんどなく、実
用事項として、ベンゼン/エチレンのモル比を15:1
以上にすることはほとんどない。好適なベンゼン/エチ
レンモル比は約10−14である。この上で述べたベン
ゼン/エチレンモル比は系全体に関する比率であり、多
段階反応装置、例えば本図に示した装置の場合には、各
段に供給する供給材料のベンゼン/エチレン比を全体比
よりも小さくする。各反応槽段(reactorsta
ge)に仕込むベンゼンに溶解させるエチレンの量は、
ある程度、使用する反応槽の段数に依存する。通常は、
示すように、少なくとも3反応槽段を用いる。追加的反
応槽段を設けることも可能であるが、通常は全段数を8
以下にする。各反応段内の圧力およびそこに供給するエ
チレンの量を、好適には、エチレンがベンゼンに少なく
とも1モルパーセント溶解するような圧力にする。通常
は、各反応槽への仕込み物に溶解させるエチレンの量を
少なくとも2モルパーセントにする。非常に多い数の反
応槽段を用いない限り、通常は、各反応槽のベンゼン液
相に溶解させるエチレンの量を少なくとも4モルパーセ
ントにする。
【0043】ベンゼンの多段階エチル化を、また本発明
に従って、等温反応ゾーンを利用して実施することも可
能である。等温反応槽は殻と管の種類の熱交換器の形態
を取り得、アルキル化用触媒を管内に配置し、そして伝
熱媒体を、その触媒を充填した管を取り巻く殻の中に通
して循環させる。上記反応槽への熱交換用媒体の供給
を、勿論、温度が各反応段に渡って比較的一定に維持さ
れるような供給速度で行う。この場合には段間冷却を行
う必要はないが、エチレンを各反応段の前方に供給する
方が好適であろう。
【0044】本発明の特定態様を記述してきたが、それ
の修飾形が本分野の技術者に思い浮かぶ可能性があると
理解し、添付請求の範囲の範囲内に入る如きそのような
修飾形全部を保護することを意図する。
【0045】本発明の特徴および態様は以下のとおりで
ある。
【0046】1. 芳香族化合物のアルキル化方法であ
って、(a)芳香族基質含有原料を反応ゾーンに供給し
て、ゼオライトベータの結晶骨組内にZSM−12結晶
骨組の連晶が存在するように修飾を受けさせておいたア
ルキル化用ゼオライトベータ触媒を含有して成るモレキ
ュラーシーブ触媒に接触させ、(b)アルキル化剤を上
記反応ゾーンに供給し、(c)上記反応ゾーンを上記ア
ルキル化剤による上記芳香族基質のアルキル化が起こる
に有効な温度および圧力条件下で操作し、そして(d)
アルキル化芳香族基質を上記反応ゾーンから回収する、
段階を含む方法。
【0047】2. 上記モレキュラーシーブ触媒が、ゼ
オライトベータに特徴的なx線回折パターンを伴ってい
て、4.0±0.1Aの格子面間隔Dの所に最大のピー
クを示し、11.4±0.2Aの面間隔Dの所に二次的
ピークS1および4.2±0.1Aの面間隔Dの所に二
次的ピークS2を示しそして約3.0−3.4±0.1
Aの範囲内の面間隔Dの所に二次的二重線S3、S4を示
し、そして更に、10.0±2Aの格子面間隔Dの所に
存在するZSM−12に特徴的な1番目の二次的ピーク
を含みかつ上記主要ピークの面間隔Dよりも小さいが上
記二重線S3、S4の面間隔Dよりも大きい面間隔Dの所
にZSM−12に特徴的な追加的二次的ピークも含むこ
とを特徴とする第1項記載の方法。
【0048】3. 上記モレキュラーシーブ触媒が水素
形態である第1項記載の方法。
【0049】4. 上記モレキュラーシーブ触媒にラン
タンイオンが組み込まれていてそれが上記モレキュラー
シーブの結晶構造内に存在する第1項記載の方法。
【0050】5. 上記芳香族基質がベンゼンでありそ
して上記アルキル化剤がC2−C4アルキル化剤である第
1項記載の方法。
【0051】6. 上記アルキル化剤がエチル化剤であ
る第5項記載の方法。
【0052】7. 上記エチル化剤がエチレンである第
6項記載の方法。
【0053】8. 上記芳香族基質と上記アルキル化剤
をベンゼン/エチル化剤のモル比が8−25の範囲内に
なるように供給する第6項記載の方法。
【0054】9. 直列連結した複数の反応段が上記反
応ゾーンに含まれていてそれらに上記改質ゼオライトベ
ータ触媒が入っておりそして上記芳香族原料を上記反応
段の第一段に供給して上記第一反応段から流出する流出
液を上記反応段の少なくとも第二段に送り込むと共に該
エチル化剤を個別に上記第一反応段および第二反応段の
各々に供給する第6項記載の方法。
【0055】10. ベンゼンの液相エチル化でエチル
ベンゼンを製造する方法であって、(a)ゼオライトベ
ータの結晶骨組内にZSM−12結晶骨組の連晶が存在
するように修飾を受けさせておいたアルキル化用ゼオラ
イトベータ触媒を含有して成るアルキル化用モレキュラ
ーシーブ触媒が入っている反応ゾーンにベンゼン含有原
料を供給し、(b)エチル化剤を上記反応ゾーンに供給
し、(c)上記反応ゾーンを上記ベンゼンが液相中に維
持されて上記ベンゼンのモノエチル化が上記触媒存在下
の液相中で起こるような温度および圧力条件において上
記反応ゾーン内で生じるキシレンがエチルベンゼン生成
量を基準にして0.05重量%以内になるような条件下
で操作し、そして(d)エチルベンゼンを上記反応ゾー
ンから回収する、段階を含む方法。
【0056】11. 上記反応ゾーン内で生じるトルエ
ンの量をエチルベンゼン生成量を基準にして0.1重量
%以内にする第10項記載の方法。
【0057】12. 上記モレキュラーシーブ触媒が水
素形態である第10項記載の方法。
【0058】13. 上記モレキュラーシーブ触媒にラ
ンタンイオンが組み込まれていてそれが上記モレキュラ
ーシーブの結晶構造内に存在する第10項記載の方法。
【0059】14. 上記エチル化剤がエチレンである
第10項記載の方法。
【0060】15. 上記ベンゼン含有原料と上記エチ
レンをベンゼン/エチレンのモル比が10−14の範囲
内になるように上記反応ゾーンに供給する第14項記載
の方法。
【0061】16. 直列連結した複数の反応段が上記
反応ゾーンに含まれていてそれらに上記改質ゼオライト
ベータ触媒が入っておりそして上記芳香族原料を上記反
応段の第一段に供給して上記第一反応段から流出する流
出液を上記反応段の少なくとも第二段に送り込むと共に
該エチル化剤を個別に上記第一反応段および第二反応段
の各々に供給する第10項記載の方法。
【0062】17. ベンゼンの液相エチル化でエチル
ベンゼンを製造する方法であって、(a)ゼオライトベ
ータに特徴的なx線回折パターンを伴っていて、4.0
±0.1Aの格子面間隔Dの所に最大のピークを示し、
11.4±0.2Aの面間隔Dの所に二次的ピークS1
および4.2±0.1Aの面間隔Dの所に二次的ピーク
2を示しそして約3.0−3.4±0.1Aの範囲内
の面間隔Dの所に二次的二重線S3、S4を示し、そして
更に、10.0±2Aの格子面間隔Dの所に存在するZ
SM−12に特徴的な1番目の二次的ピークを含みかつ
上記主要ピークの面間隔Dよりも小さいが上記二重線S
3、S4の面間隔Dよりも大きい面間隔Dの所にZSM−
12に特徴的な追加的二次的ピークも含むことを特徴と
するアルキル化用モレキュラーシーブ触媒が入っている
反応ゾーンにベンゼン含有原料を供給し、(b)エチレ
ン剤を上記反応ゾーンに供給し、(c)上記反応ゾーン
を上記ベンゼンが液相中に維持されて上記ベンゼンのモ
ノエチル化が上記触媒存在下の液相中で起こるような温
度および圧力条件下で操作し、そして(d)エチルベン
ゼンを上記反応ゾーンから回収する、段階を含む方法。
【0063】18. 上記反応ゾーンを上記反応ゾーン
内で生じるキシレンの量がエチルベンゼン生成量を基準
にして0.05重量%以内になるような条件下で操作す
る第17項記載の方法。
【0064】19. 上記反応ゾーン内で生じるトルエ
ンの量をエチルベンゼン生成量を基準にして0.1重量
%以内にする第17項記載の方法。
【0065】20. 直列連結した複数の反応段が上記
反応ゾーンに含まれていてそれらに上記アルキル化用モ
レキュラーシーブ触媒が入っておりそして上記芳香族原
料を上記反応段の第一段に供給して上記第一反応段から
流出する流出液を上記反応段の少なくとも第二段に送り
込むと共に該エチル化剤を個別に上記第一反応段および
第二反応段の各々に供給する第17項記載の方法。
【0066】21. 上記アルキル化用モレキュラーシ
ーブ触媒が水素形態である第20項記載の方法。
【0067】22 上記モレキュラーシーブ触媒にラン
タンイオンが組み込まれていてそれが上記モレキュラー
シーブの結晶構造内に存在する第21項記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ゼオライトベータのx線回折パターン
である。
【図2】図2は、ZSM−12結晶骨組連晶が組み込ま
れるように修飾を受けさせておいた形態のゼオライトベ
ータが示すx線回折パターンである。
【図3】図3は、アンモニウムイオン交換後の修飾ゼオ
ライトベータが示すx線回折パターンである。
【図4】図4は、アルキル化反応を水素形態の修飾ゼオ
ライトベータを用いて実施した場合の温度プロファイル
を示すグラフである。
【図5】図5は、アルキル化反応をランタン交換形態の
修飾ゼオライトベータを用いて実施した場合の温度プロ
ファイルを示すグラフである。
【図6】図6は、本発明の実施で使用可能な段階的反応
槽系の図式的表示である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族化合物のアルキル化方法であっ
    て、(a)芳香族基質含有原料を反応ゾーンに供給し
    て、ゼオライトベータの結晶骨組内にZSM−12結晶
    骨組の連晶が存在するように修飾を受けさせておいたア
    ルキル化用ゼオライトベータ触媒を含有して成るモレキ
    ュラーシーブ触媒に接触させ、(b)アルキル化剤を上
    記反応ゾーンに供給し、(c)上記反応ゾーンを上記ア
    ルキル化剤による上記芳香族基質のアルキル化が起こる
    に有効な温度および圧力条件下で操作し、そして(d)
    アルキル化芳香族基質を上記反応ゾーンから回収する、
    段階を含む方法。
  2. 【請求項2】 ベンゼンの液相エチル化でエチルベンゼ
    ンを製造する方法であって、(a)ゼオライトベータの
    結晶骨組内にZSM−12結晶骨組の連晶が存在するよ
    うに修飾を受けさせておいたアルキル化用ゼオライトベ
    ータ触媒を含有して成るアルキル化用モレキュラーシー
    ブ触媒が入っている反応ゾーンにベンゼン含有原料を供
    給し、(b)エチル化剤を上記反応ゾーンに供給し、
    (c)上記反応ゾーンを上記ベンゼンが液相中に維持さ
    れて上記ベンゼンのモノエチル化が上記触媒存在下の液
    相中で起こるような温度および圧力条件において上記反
    応ゾーン内で生じるキシレンがエチルベンゼン生成量を
    基準にして0.05重量%以内になるような条件下で操
    作し、そして(d)エチルベンゼンを上記反応ゾーンか
    ら回収する、段階を含む方法。
  3. 【請求項3】 ベンゼンの液相エチル化でエチルベンゼ
    ンを製造する方法であって、(a)ゼオライトベータに
    特徴的なx線回折パターンを伴っていて、4.0±0.
    1Aの格子面間隔Dの所に最大のピークを示し、11.
    4±0.2Aの面間隔Dの所に二次的ピークS1および
    4.2±0.1Aの面間隔Dの所に二次的ピークS2
    示しそして約3.0−3.4±0.1Aの範囲内の面間
    隔Dの所に二次的二重線S3、S4を示し、そして更に、
    10.0±2Aの格子面間隔Dの所に存在するZSM−
    12に特徴的な1番目の二次的ピークを含みかつ上記主
    要ピークの面間隔Dよりも小さいが上記二重線S3、S4
    の面間隔Dよりも大きい面間隔Dの所にZSM−12に
    特徴的な追加的二次的ピークも含むことを特徴とするア
    ルキル化用モレキュラーシーブ触媒が入っている反応ゾ
    ーンにベンゼン含有原料を供給し、(b)エチレン剤を
    上記反応ゾーンに供給し、(c)上記反応ゾーンを上記
    ベンゼンが液相中に維持されて上記ベンゼンのモノエチ
    ル化が上記触媒存在下の液相中で起こるような温度およ
    び圧力条件下で操作し、そして(d)エチルベンゼンを
    上記反応ゾーンから回収する、段階を含む方法。
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