JP2014518857A - エチルベンゼンの製法 - Google Patents

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Abstract

ベンゼンのアルキル化反応によるエチルベンゼンの生産のような、アルキル化剤による芳香族化合物のアルキル化によるアルキル芳香族化合物の製法が開示される。該方法は主要(primary)アルキル化反応器の上流に配置されている予備アルキル化反応器中にH−ベータ触媒を使用する工程を含む。予備アルキル化反応器内に使用されるH−ベータ触媒は再生可能であり、また、再生されたH−ベータゼオライト触媒は新鮮なH−ベータゼオライト触媒のシステム失活率の120%以下の失活率をもつことができる。
【選択図】 図1

Description

関連出願に対する関係
本発明は2008年9月30日に出願された米国仮出願第61/101,610号に対する優先権を請求した2009年9月28日に出願された米国出願第12/568,007号の一部継続出願である。
分野
本発明の実施形態は一般的に、芳香族化合物のアルキル化に関する。
背景
アルキル化反応は一般的に、触媒の存在下で第1の芳香族化合物をアルキル化剤と接触させて第2の芳香族化合物を形成する工程を伴う。一つの重要なアルキル化反応はエチルベンゼンの生成におけるエチレンとのベンゼンの反応である。次にエチルベンゼンを脱水素化してスチレンを形成することができる。
アルキル化反応においては触媒の寿命が重要な考慮事項である。触媒自体に関連するコスト、例えば触媒の単位コスト、触媒の有効な寿命、使用済み触媒を再生される能力、および使用済み触媒の廃棄コストが存在する。更に、労力、材料および生産性のロスを含む、アルキル化反応器を停止して触媒を交換しそして/または触媒床を再生する工程に関連するコストが存在する。
触媒の失活は、転化レベル、選択性レベルまたは双方を低下させる傾向をもつことができ、それらがそれぞれ工程効率の望ましくないロスをもたらす可能性がある。アルキル化触媒の失活には、様々な理由が存在する可能性がある。これらは、炭化(carbonization)と呼ぶことができるコークスまたはタールによるような触媒表面の栓塞(plugging)、触媒構造の物理的破損および触媒からの促進剤または添加剤のロスを含むことができる。使用される触媒および様々な稼働パラメーターに応じて、一つ以上のこれらの機序が適用され得る。
触媒の失活のその他の原因は、アルキル化システムへの流入物流中に存在する毒、例えばアミンまたはアンモニア化合物の結果である可能性がある。毒は触媒の成分と反応して、成分の失活、または触媒構造内の成分へのアクセスに対する制約をもたらす可能性がある。毒は更に、収量を低下させ、コストを高める働きをすることができる。従って、アルキル化触媒の失活を低減させることができるアルキル化システム、または有効な方法でアルキル化触媒の失活を管理する方法を開発する必要が存在する。
以上を考慮して、触媒アルキル化反応により商業的量でエチルベンゼンを生産するために有効な方法を発見することが望ましいと考えられる。更に、その方法が頑強(robust)で、触媒再生または交換のための工程の遮断による頻繁な中断を経験しないことが望ましいと考えられる。
要約
本発明の実施形態は、ベンゼンとエチレンの触媒アルキル化反応による、商業的量のエチルベンゼンを生産する方法を含む。
本発明の実施形態は、芳香族化合物とアルキル化剤のアルキル化によりアルキル芳香族化合物を生産する方法を含み、その方法は、その中に芳香族化合物とアルキル化剤を含んでなる供給物流が導入される、H−ベータゼオライト触媒を含む少なくとも一つの反応帯を提供する工程を伴う。芳香族化合物の少なくとも一部をアルキル化条件下で反応させてアルキル芳香族化合物を生成する。次にアルキル芳香族化合物を含む第1の生成物流を取去ることができる。その芳香族化合物はベンゼンであり、アルキル化剤はエチレンであり、そしてアルキル芳香族化合物はエチルベンゼンであることができる。アルキル芳香族化合物の生産量は1日に少なくとも五十万ポンド(225,000kg)であり、また1日に少なくとも五十万ポンド(225,000kg)〜1日に一千万ポンド(4,500,000kg)の間であることができる。
少なくとも一つの反応帯は、少なくとも一つの予備アルキル化反応器と、少なくとも一つの主要アルキル化反応器とを含むことができる。少なくとも一つの予備アルキル化反応器は、少なくとも5,000ポンド〜50,000ポンド(2.250トン〜22.50トン)間の量のH−ベータゼオライト触媒を含むことができる。少なくとも一つの予備アルキル化反応器と少なくとも一つの主要アルキル化反応器の一つ以上は、少なくとも一つのその他の触媒に加えてH−ベータゼオライト触媒を含む混合触媒を含むことができる。一つの実施形態においては、H−ベータゼオライト触媒を含む予備アルキル化反応器の稼働時に、主要アルキル化反応器は触媒の失活率の低下を経験する。一つの実施形態においては、H−ベータゼオライト触媒含有予備アルキル化反応器の稼働時に、主要アルキル化反応器は触媒の失活を全く経験しない。
H−ベータゼ触媒の量は、少なくとも5,000ポンド〜50,000ポンド(2.25トン〜22.50トン)の間であり、また、再生前の少なくとも6カ月、または少なくとも9カ月、または少なくとも12カ月、または少なくとも18カ月の稼働時間をもつことができる予備アルキル化システム中に含まれることができる。予備アルキル化システム中のH−ベータゼオライト触媒はインシトゥ(in−situ)で再生可能である。予備アルキル化システムは、少なくとも一つの主要アルキル化反応器を非稼働にせずに、触媒再生のためにバイパスさせることができる。
図1はアルキル化/アルキル交換反応法の実施形態のスキームによるブロック図である。 図2は予備アルキル化工程を含む、アルキル化/アルキル交換反応法の実施形態のスキームによるブロック図である。 図3は予備アルキル化工程に使用することができる並列反応器システムのスキーム図である。 図4は複数の触媒床をもつアルキル化反応器の一つの実施形態を表す。 図5は本発明の実施例1で得られた温度上昇率のデータのグラフである。 図6は本発明の実施例2で得られた温度上昇率のデータのグラフである。
詳細な説明
分子ふるい触媒上で実施される芳香族転化法は化学産業において周知である。エチルベ
ンゼンのような様々なアルキル−ベンゼン誘導体を製造するための、ベンゼンのような芳香族化合物のアルキル化反応は極めて一般的である。
本発明の実施形態は一般的に、アルキル化触媒の失活、およびその結果の触媒の再生または交換による工程の混乱を最少にするようになっているアルキル化システムに関する。本発明の一つの実施形態においては、商業的量のH−ベータ触媒がアルキル化工程内に使用されて、ベンゼンとエチレンから商業的量のエチルベンゼンを生成する。その方法は、商業的アルキル化の生産速度に重大な混乱を与えずにインシトゥまたはエックスシトゥ(ex−situ)のいずれかで再生可能なH−ベータの一つ以上の固定触媒床を含むことができる。
本明細書で使用されるH−ベータアルキル化触媒の商業的量は、エチルベンゼン生産のためのようなアルキル化工程内のアルキル化システムとして使用される3,000ポンド〜50,000ポンド(1.35トン〜22.5トン)以上の触媒の量を意味する。H−ベータアルキル化触媒はエチルベンゼン生産のためのアルキル化工程内の予備アルキル化システムとして使用することができる。予備アルキル化システムは例えば、複数床反応器中の最初の床または複数の床でもよく、あるいは複数反応器アルキル化工程中の最初の反応器または反応器の群でもよい。H−ベータアルキル化触媒が予備アルキル化システムと主要アルキル化システムとの両方に使用される本発明の実施形態においては、全工程の触媒量は100,000ポンド(45トン)以上までもの範囲にあることができる。本明細書で使用されるアルキル化工程からのエチルベンゼンの商業的量は五十万ポンド〜一千万ポンド(225,000kg〜4,500,000kg)以上までものエチルベンゼンの1日平均生産量範囲であることができる。
ゼオライトベータ触媒は本発明における使用に適し、当該技術分野で周知である。ゼオライトベータ触媒は典型的には、例えば約10〜約300、または約15〜約75のシリカ/アルミナのモル比(SiO/Alとして表される)をもつ。一つの実施形態においては、ゼオライトベータは例えば、NaOとして表される、例えば、約0.2重量%未満、または約0.06重量%未満の低ナトリウム含量を持つことができる。ナトリウム含量は、例えばイオン交換によるような当業者に知られたあらゆる方法により低下させることができる。ゼオライト触媒は、結合剤のような補助成分に関係なく、結晶質形態に基づいて少なくとも400m/gの高い表面積をもつことを特徴とする。一つの実施形態においては、ゼオライトベータは少なくとも600m/gの表面積をもつことができる。ゼオライトベータ触媒の形成は更にWadlinger等に対する米国特許第3,308,069号およびCalvert等に対する米国特許第4,642,226号に記載されており、それらは参照することにより本明細書に引用されたこととされる。
H−ベータタイプのゼオライト触媒はその公称カチオン形態としての水素をもつ特徴を有する。一つの特定の実施形態内で、Zeolyst CP787 Zeolite H−Beta Extrudateの商品名をもつZeolyst Internationalから市販のH−ベータゼオライト触媒が、ベンゼンとエチレンのアルキル化反応によるエチルベンゼンの生産のために商業的量で使用される。
ゼオライトは促進剤を含むように修飾されることができる。限定されない実施形態においては、ゼオライトは1種以上の以下:Co、Mn、Ti、Zr、V、Nb、K、Cs、Ga、B、P、Rb、Ag、Na、Cu、Mg、Fe、Mo、Ce、またはそれらの組み合わせ物により促進される。一つの実施形態においては、ゼオライトは1種以上のCe、Cu、P、Cs、B、Co、Ga、またはそれらの組み合わせ物により促進されることができる。促進剤はゼオライト内の元素と交換することができ、そして/またはゼオライトの枠組み内で閉鎖された(occluded)方法でゼオライト物質に結合させることができる。一つの実施形態においては、促進剤の量は0.5モル%未満の、望ましくない副産物を生成するために要する量により決定される。
一つの実施形態においては、触媒は、触媒の総重量に基づいて0.1重量%を超える少なくとも1種の促進剤を含む。その他の実施形態においては、触媒は5重量%までの少なくとも1種の促進剤を含む。更なる実施形態においては、触媒は0.1〜3重量%、の少なくとも1種の促進剤、場合により0.1〜1重量%の少なくとも1種の促進剤を含む。
図1はアルキル化/アルキル交換法100の実施形態のスキームブロック図を表す。工程100は一般的に、アルキル化システム104(例えば、第1のアルキル化システム)への流入物流102(例えば、第1の流入物流)を供給する工程を含む。アルキル化システム104は一般的に、アルキル化触媒と流入物流102とを接触させてアルキル化流出物流106(例えば、第1の流出物流)を形成するようになっている。
アルキル化流出物流106の少なくとも一部は第1の分離システム108に通過する。塔頂(overhead)画分は一般的に、ライン110を介して第1の分離システム108から回収され、他方底部画分の少なくとも一部は、ライン112を介して第2の分離システム114に通過する。
塔頂画分は一般的に、ライン116を介して第2の分離システム114から回収され、他方底部画分の少なくとも一部は、ライン118を介して第3の分離システム115に通過する。底部画分は一般的に、ライン119を介して第3の分離システム115から回収され、他方塔頂画分の少なくとも一部は、ライン120を介してアルキル交換システム121に通過される。塔頂画分120に加えて、更なる芳香族化合物のような更なる流入物が一般的に、ライン122を介してアルキル交換システム121に供給され、またアルキル交換触媒と接触してアルキル交換流出物124を形成する。
本明細書には示されていないが、ユニットの最適化に基づいて工程流のフローを変更することができる。例えば、あらゆる塔頂画分の少なくとも一部は、流入物として工程内のあらゆるその他のシステムに再循環させることができる。更に、熱交換機のような更なる工程の装置を本明細書に記載される工程全体に使用することができ、また工程装置の設置は当業者に一般に知られた通りであることができる。更に、主要成分に関して記載されているが、示された流れは当業者に知られたあらゆる更なる成分を含むことができる。
流入物流102は一般的に芳香族化合物とアルキル化剤とを含む。芳香族化合物は置換または未置換芳香族化合物を含むことができる。芳香族化合物は例えばベンゼンのような炭化水素を含むことができる。芳香族化合物上に置換基が存在する場合は、それらは例えばアルキル、アリール、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシ、シクロアルキル、ハライド(halide)、および/またはアルキル化反応を妨げないその他の基から、独立に選択することができる。流入流とアルキル化剤102とは、図4に示すように複数の部位で流入させることができる。
アルキル化剤は例えば、エチレンまたはプロピレンのようなオレフィンを含むことができる。一つの実施形態においては、芳香族化合物はベンゼンであり、またアルキル化剤はエチレンであり、それらが反応して、例えば重要な成分としてエチルベンゼンを含む生成物を形成する。
芳香族化合物とアルキル化剤とに加えて、流入物流102は更に、少量のその他の化合物(例えば、時々毒または不活性化合物と呼ばれる)を含むことができる。毒は例えば、アンモニア、アミン化合物またはニトリルのような窒素成分であることができる。これら
の毒は、10億分の1部(ppb)の範囲の量であることができるが、触媒の性能に有意な影響をもつことができ、またその有用な寿命を短縮する可能性がある。一つの実施形態においては、流入物流102は100ppb以上までもの毒を含む。一つの実施形態においては、流入物流102は典型的には10ppb〜50ppbの範囲の毒を含む。一つの実施形態においては、毒の含量は典型的には20ppb〜40ppbの平均である。
〜C脂肪族化合物のような不活性化合物と呼ぶことができる不活性化合物も存在することができる。一つの実施形態においては、流入物流102は例えば、約5%未満または約1%未満のこのような化合物を含む。
アルキル化システム104は複数の多工程反応容器を含むことができる。一つの実施形態においては、多工程反応容器は複数の、操作可能に連結された触媒床を含むことができ、このような床は例えば図4に示したようなアルキル化触媒を含む。このような反応容器は一般的に、液相中でアルキル化反応を維持するのに十分な反応器温度および圧力で操作される液相反応器であり、すなわち芳香族化合物は液相中にある。このような温度と圧力は一般的に個々の工程パラメーターにより決定される。例えば、反応容器の温度は例えば、65℃〜300℃、または200℃〜280℃であることができる。反応容器の圧力は、その中でアルキル化反応が液相中で起ることができる、例えば300psig〜1,200psigのようなあらゆる適当な圧力であることができる。
一つの実施形態においては、アルキル化システム104内の反応容器の空間速度は、芳香族供給速度に基づいて、1床当り10液体毎時空間速度(LHSV)〜1床当り200LHSVである。代りの実施形態においては、LHSVは1床当り10〜100、または10〜50、または10〜25の範囲にあることができる。1基または複数の予備アルキル化反応器と1基または複数の主要アルキル化反応器のすべてのアルキル化床を含む全体的アルキル化工程に対して、空間速度は1LHSV〜20LHSVの範囲にあることができる。
アルキル化流出物106は一般的に第2の芳香族化合物を含む。一つの実施形態においては、第2の芳香族化合物は例えば、エチルベンゼンを含む。
第1の分離システム108は、芳香族化合物の分離のために当業者に知られたあらゆる工程または工程の組み合わせを含むことができる。例えば、第1の分離システム108は、直列または並列いずれかの1本または複数の蒸留管(図示されていない)を含むことができる。このような管の数は、通過しているアルキル化流出物106の容量に左右される可能性がある。
第1の分離システム108からの塔頂画分110は一般的に例えば、ベンゼンのような第1の芳香族化合物を含む。
第1の分離システム108からの底部画分112は一般的に、例えばエチルベンゼンのような第2の芳香族化合物を含む。
第2の分離システム114は当業者に知られたあらゆる工程、例えば直列または並列いずれかの、1本以上の蒸留管(図示されていない)を含むことができる。
第2の分離システム114からの塔頂画分116は一般的に、回収され、また例えばスチレンの生産のような適当な目的のために使用することができる、エチルベンゼンのような第2の芳香族化合物を含む。
第2の分離システム114からの底部画分118は一般的に例えば、ポリエチルベンゼン、クメンおよび/またはブチルベンゼンのような、より重い(heavier)芳香族化合物を含む。
第3の分離システム115は一般的に、当業者に知られたあらゆる工程、例えば直列または並列いずれかの、1本以上の蒸留管(図示されていない)を含む。
特定の実施形態においては、第3の分離システム115からの塔頂画分120は例えば、ジエチルベンゼンおよびトリエチルベンゼンを含むことができる。底部画分119(例えば、重い化合物)は、更なる処理および回収(図示されていない)のために第3の分離システム115から回収することができる。
アルキル交換システム121は一般的に、その中にアルキル交換触媒を配置された1個以上の反応容器を含む。反応容器は、当業者に知られたあらゆる反応容器、反応容器の組み合わせおよび/または反応容器の数(並列または直列のいずれかの)を含むことができる。
アルキル交換流出物124は一般的に、第2の芳香族化合物、例えばエチルベンゼンを含む。アルキル交換流出物124は、アルキル交換流出物124の成分の分離のために、第2の分離システム114のような分離システムの一つに送ることができる。
一つの実施形態においては、アルキル交換システム121は液相条件下で稼働される。例えば、アルキル交換システム121は、約65℃〜約290℃の温度および約800psig以下の圧力で稼働することができる。
特定の実施形態においては、流入物流102はベンゼンとエチレンを含む。ベンゼンは例えば、新鮮なベンゼン源および/または様々な再利用源のような様々な原料から供給することができる。本明細書で使用される用語「新鮮なベンゼン源」は、例えば、少なくとも約95重量%のベンゼン、少なくとも約98重量%のベンゼン、または少なくとも約99重量%のベンゼンを含む原料を意味する。一つの実施形態においては、エチレンに対するベンゼンのモル比は、例えば、すべてのアルキル化床を含むアルキル化工程全体に対して、約1:1〜約30:1、または約1:1〜約20:1であることができる。個々のアルキル化床に対する、エチレンに対するベンゼンのモル比は、例えば10:1〜100:1の範囲にあることができる。
特定の実施形態において、ベンゼンはライン110を通して回収され、アルキル化システム104への流入物として再循環(図示されていない)され、他方エチルベンゼンおよび/またはポリアルキル化ベンゼンはライン112を介して回収される。
以前に考察されたように、アルキル化システム104は一般的にアルキル化触媒を含む。流入物流102、例えばベンゼン/エチレンは、アルキル化反応中にアルキル化触媒と接触してアルキル化流出物106、例えばエチルベンゼンを形成する。
残念なことには、アルキル化触媒システムは一般的に再生または交換のいずれかを要する失活を経験する。更に、アルキル化工程は一般的に定期的保守を要する。両方の状況は一般的に液相アルキル化工程の中断をもたらす。失活は多数の要因から生ずる。これらの要因の一つは、天然に存在する、または前の工程の結果の、窒素、硫黄および/または酸素を含む不純物のような、流入物流102中に存在する毒が、アルキル化触媒の活性を低下させることができることである。
本発明の実施形態は、触媒再生および保守中に連続的生産を達成することができる工程を提供する。例えば、一つの反応器はインシトゥまたはエックスシトゥいずれの方法によっても、触媒の再生のためにオフラインにすることができるが、他方、残りの反応器は生産用にオンラインに留まることができる。このような再生がいつ必要であるかの決定は特定のシステムの条件に左右され得るが、一般的には、前以て決定された設定値(例えば、触媒の生産力、温度、または時間)である。
再生のために反応器から触媒を取去る時に、インシトゥの再生が可能でない場合は、除去され/失活される触媒が再生される間、触媒を交換し、また反応器をオンラインにすることが可能である。このような実施形態においては、触媒を交換するコストは高い可能性があり、従ってこのような触媒は、再生の前に長い寿命をもつべきことが有益である。本発明の実施形態は、長い触媒寿命および長い生産稼働の可能なアルキル化システムを提供することができる。
図2において、アルキル化/アルキル交換システム100は更に、予備アルキル化システム103を含むことができる。予備アルキル化システム103は例えば、アルキル化条件下で維持することができる。予備アルキル化流入物流101は、アルキル化システム104中に流入する前に予備アルキル化システム103を通過して、例えば流入物流102中の毒レベルを低下させることができる。一つの実施形態においては、毒のレベルは例えば、少なくとも10%、または少なくとも25%、または少なくとも40%、または少なくとも60%、または少なくとも80%だけ低下される。予備アルキル化システム103は例えば、犠牲システムとして使用され、それによりアルキル化システム104中のアルキル化触媒に接触する毒の量を低下させ、またアルキル化システム104中のアルキル化触媒の要する再生の頻度を低減させることができる。
一つの実施形態においては、予備アルキル化流入物流101は工程への全ベンゼン供給物および工程へのエチレン供給物の一部を含んでなる。この供給物はアルキル化システム104中への流入の前に、ゼオライトベータ触媒を含む予備アルキル化システム103を通過して、アルキル化システム104中のアルキル化触媒と接触する毒のレベルを低下させる。予備アルキル化システム103からの流出物流102は、未反応ベンゼンおよび、予備アルキル化システム103から生成されたエチルベンゼンを含むことができる。更なるエチレンがアルキル化システム104(図2に示されていない)に添加されて、未反応ベンゼンと反応させることができる。この実施形態においては、予備アルキル化システム103は、ベンゼンおよび、工程の予備アルキル化流入物流101に添加されるエチレン供給物のその部分中の毒レベルを低下させることができる。アルキル化システム104に対してのように予備アルキル化システム103の後に添加されるエチレンは、予備アルキル化システム103からの毒レベルの低下を受けないと考えられる。
予備アルキル化システム103は液相条件下で稼働することができる。予備アルキル化システム103は例えば、約100℃〜約300℃、または200℃〜約280℃、の温度および約300psig〜約1200psigのような、液相条件を確保するための圧力で稼働することができる。
予備アルキル化システム103は一般的に、その中に配置された予備触媒(図示されていない)を含む。アルキル化触媒、アルキル交換触媒および/または予備触媒は同一でも異なってもよい。一般に、このような触媒は、例えばゼオライトベータ触媒のような分子ふるい触媒から選択される。
予備アルキル化流入物101中に存在する毒レベルの結果として、予備アルキル化システム103中の予備触媒は失活するようになり、再生および/または交換を必要とする可
能性がある。例えば、予備触媒はアルキル化触媒より急速に失活を経験する可能性がある。
本発明の実施形態は予備アルキル化システム103中にH−ベータゼオライト触媒を利用することができる。更に、アルキル化反応はまた、このようなH−ベータ触媒を利用することができる。実施形態は、H−ベータゼオライト触媒と一つ以上のその他の触媒とを含む混合触媒負荷(load)を有する予備アルキル化システムを含むことができる。混合触媒負荷(load)は例えば、それらの間にバリヤーまたは分離体をもつか、またはもたない、様々な触媒の層であるか、あるいは様々な触媒が相互に接している物理的混合物を含むことができる。実施形態は、H−ベータゼオライト触媒と一つ以上のその他の触媒とを含む混合触媒負荷を有するアルキル化システムを含むことができる。混合触媒負荷は例えば、それらの間にバリヤーまたは分離体をもつ、またはもたない、様々な触媒の層であるか、あるいは様々な触媒が相互に接している物理的混合物を含むことができる。
システム内のいかなる触媒の再生が所望される時も、その再生は当業者に知られたあらゆる再生法を含むことができるが、その再生法は一般的に、失活触媒の高温における処理を含む。
反応器が一旦オフラインにされると、その中に配置された触媒はパージされることができる。流れから外れた反応器のパージは、例えばあらゆる適切な不活性ガス(例えば、窒素)を含むことができるパージ流と、オフラインの反応器中の触媒とを接触させることにより実施することができる。流れから外れた反応器のパージ条件は一般的に、個々の工程パラメーターにより決定され、また一般に当業者に知られている。
次に触媒は再生を受けることができる。再生条件は、触媒を少なくとも一部再活性化させるのに有効で、また一般に当業者に知られているあらゆる条件であることができる。例えば、再生は、例えばパージ温度またはアルキル化反応温度より約200℃〜約500℃高い再生温度のような温度または一連の温度に、アルキル化触媒を加熱する工程を含むことができる。
一つの実施形態においては、アルキル化触媒は、例えば約0.1モル%の酸素含量を有する流出物流を与えるのに十分な時間、窒素および2モル%未満の酸素を含むガスとともに第1の温度(例えば、400℃)に加熱される。再生条件は一般に、アルキル化システムの制限および/または、放出電流制御装置のフレアに送ることができる許容され得る酸素含量のような条件を規制することができる稼働許可条件、により管理されるであろう。次にアルキル化触媒を、特定の酸素含量を含む流出物流を提供するのに十分な時間、第2の温度(例えば、500℃)に加熱することができる。触媒は更に、一定の時間、第2の温度で、または例えば第2の温度より高い第3の温度で維持することができる。触媒再生時には、反応器を放置冷却し、次に連続生産のためにオンラインに配置する準備をすることができる。
図3は予備アルキル化システムであることができるアルキル化システム200の限定されない実施形態を表す。示されるアルキル化システム200は、平行に稼働している2基のアルキル化反応器202と204のような複数のアルキル化反応器を含む。同タイプの反応容器であるか、または特定の実施形態においては異なるタイプの反応容器であることができる一つまたは両方のアルキル化反応器202と204は同時に稼働することができる。例えば、他方が触媒再生のような保守を受けている間に、一方のみのアルキル化反応器をオンラインにすることができる。一つの実施形態においては、アルキル化システム200は、流入物流が各アルキル化反応器202と204にほぼ同量の流入物を供給するように分割されるようになっている。しかし、このような流量は各個々のシステムにより決
定されるであろう。
この稼働モード(例えば、複数の平行反応器)は一つの反応器が流れを外れている時に、促進された、比較的高い空間速度における、定期的な、比較的短時間の稼働を伴って、長期間、比較的低い空間速度における個々の反応器の稼働を伴うことができる。例えば、反応器202と204両方のオンラインを伴うシステム200の通常稼働中に、流入物206の流れが各反応器に(例えば、ライン208と210を介して)供給されて、低下した空間速度を提供することができる。流出物216の流れは各反応器からの(例えば、ライン212と214を介する)合流であることができる。反応器がオフラインにされ、供給物速度を低減せずに継続すると、残りの反応器の空間速度はほぼ2倍になる可能性がある。
特定の実施形態においては、1基以上の複数のアルキル化反応器は複数の相互連絡した触媒床を含むことができる。複数の触媒床は例えば、2〜15床、または5〜10床、または特定の実施形態においては5または8床を含むことができる。実施形態はH−ベータゼオライト触媒と一つ以上のその他の触媒を含む混合触媒負荷を有する一つ以上の触媒床を含むことができる。混合触媒負荷は例えば、それらの間にバリヤーまたは分離体をもつ、またはもたない、様々な触媒の層であるか、あるいは様々な触媒が相互に接している物理的混合物を含むことができる。
図4はアルキル化反応器302の限定されない実施形態を表す。アルキル化反応器302は床A、B、C、DおよびEと指定される5個の直列に連結された触媒床を含む。流入物流304(例えば、ベンゼン/エチレン)は反応器302に導入され、各触媒床を通過してアルキル化触媒に接触し、そしてアルキル化流出物308を形成する。更なるアルキル化剤をライン306a、306bおよび306cを介して反応器302内の段間(interstage)部位に供給することができる。更なる芳香族化合物をまた、例えばライン310a、310bおよび310cを介して段間部位に導入することができる。
H−ベータタイプのゼオライト触媒はあらゆる再生法により再生することができる。その再生は、触媒を再生するために必要な可能性のある条件下におけるあらゆる所望される再生法を含むことができる。再生は、再生が起っている間、触媒が反応器内に留まるインシトゥで実施することができるか、または触媒が再生法のために反応器から取出されるエックスシトゥで実施することができる。
H−ベータ触媒を含む1基または複数の反応器が一旦オフラインにされると、その中に配置されたH−ベータ触媒をパージすることができる。流れを外した反応器のパージは、例えば、あらゆる適切な不活性ガス(例えば、窒素)を含むことができるパージ流とオフラインの反応器中のH−ベータ触媒を接触させることにより実施することができる。流れを外れた反応器のパージ条件は一般に、個々の工程パラメーターにより決定され、一般に当業者に知られている。
次に、パージ工程後に、H−ベータ触媒は再生を受けることができる。再生条件は、H−ベータ触媒を少なくとも一部は再活性化させるのに有効で、当業者に一般に知られているあらゆる条件であることができる。一つの実施形態においては、再生は少なくとも50%の触媒、場合により50〜100%の間、そして場合により75〜100%間の触媒を再生するのに十分である。一つの実施形態においては、再生は実質的にすべての触媒に対して十分である。
H−ベータ触媒の再生は、例えば約300℃〜約600℃の再生温度のような、一つの温度または一連の温度にH−ベータ触媒を加熱する工程を含むことができる。H−ベータ
の1個または複数の固定床は、スウィング反応器として稼働される場合、または、下流のアルキル化反応器が稼働継続している間にH−ベータ触媒を含む1基または複数の反応器が、バイパスされる場合は、商業的アルキル化生産速度に重大な中断なしに、インシトゥまたはエックスシトゥのいずれでも再生することができる。再生条件は一般に、アルキル化システムの制限および/または、放出電流制御装置のフレアに送ることができる許容され得る酸素含量のような条件を規制することができる、稼働許可条件により管理されるであろう。
一つの実施形態においては、H−ベータ触媒は窒素含有ガスとともに第1の温度(例えば、370℃、700°F)に加熱される。次に、約480℃、900°F〜約540℃、1000°F間に触媒再生温度を高めるのに十分な時間、酸素含量が0.2モル%以下の酸素を含有するガスで出発して段階的に増加される。
次に酸素含量を、0.2モル%以下のような特定の酸素量を含む流出物流を提供するのに十分な時間、触媒再生温度(例えば、510℃、950°F)を維持するように調整された、約2.0モル%を含むガスに段階的に増加させることができる。触媒は更に、例えば、一定期間第2の温度に、または第2の温度より高い第3の温度に維持することができる。再生の最後に、酸素含量は消費がないために増加し、そして注入ガスの含量である約2.0モル%の酸素含量に近づくか、またそれに到達するであろう。触媒が再生されると、反応器を放置冷却し、次に連続生産のためにオンラインに配置する準備をさせることができる。
H−ベータゼオライトは、H−ベータゼオライトがオンラインに入った後に再生可能であることが見いだされた。一つの実施形態においては、H−ベータゼオライトは連続的アルキル化条件におかれて少なくとも1年後に再活性化され、また完全に再生されることができる。もう一つの実施形態においては、H−ベータゼオライトは、ほぼ連続的なアルキル化条件におかれて5年までの後に再活性化され、また完全に再生されることができる。更なる実施形態においては、H−ベータゼオライトは、ほぼ連続的なアルキル化条件におかれて2年〜5年の範囲の期間後に、再活性化され、また完全に再生されることができる。まだ更なる実施形態においては、H−ベータゼオライトは、ほぼ連続的なアルキル化条件におかれて30カ月〜42カ月の範囲の期間後に再活性化され、また完全に再生されることができる。
再生後に、H−ベータ触媒は最初の触媒活性の少なくとも50%を回復することができる。一つの実施形態においては、H−ベータ触媒は再生後に触媒活性の少なくとも75%を回復する。その他の実施形態においては、H−ベータ触媒は触媒活性の少なくとも90%を回復する。特定の実施形態においては、H−ベータアルキル化触媒は再生後にすべての触媒活性を回復する。
再生後に、再生されたH−ベータ触媒は新規H−ベータ触媒の失活率と同様な失活率をもつことができる。一つの実施形態においては、再生されたH−ベータ触媒は生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り30ポンド(13.5kg)以下の触媒、の失活率をもつ。他の実施形態においては、再生H−ベータ触媒は生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り10ポンド(4.5kg)以下の触媒、の失活率をもつ。更なる実施形態においては、再生されるH−ベータ触媒は生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り5ポンド(2.25kg)以下の触媒、の失活率をもつ。更なる実施形態においては、再生されるH−ベータ触媒は生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り3ポンド(1.35kg)以下の触媒、の失活率をもつ。更なる実施形態においては、再生されるH−ベータ触媒は生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り2ポンド(0.9kg
)以下の触媒、の失活率をもつ。
一つの実施形態においては、再生H−ベータ触媒の量は3,000〜7,000ポンド(1.35トン〜3.15トン)であり、次の再生を必要とする前に十億ポンド(450,000,000kg)を超えるエチルベンゼンを生産する。もう一つの実施形態においては、再生H−ベータ触媒の量は10,000〜12,000ポンド(4.5〜5.4トン)であり、次の再生を要する前に二十億ポンド(900,000,000kg)を超えるエチルベンゼンを生産する。更なる実施形態においては、再生H−ベータ触媒の量は20,000〜22,000ポンド(9トン〜9.9トン)であり、次の再生を要する前に四十億ポンド(1,800,000トン)を超えるエチルベンゼンを生産する。更なる実施形態においては、再生H−ベータ触媒の量は20,000〜22,000ポンド(9トン〜9.9トン)であり、次の再生を要する前に六十億ポンド(2,700,000トン)を超えるエチルベンゼンを生産する。
一つの実施形態においては、再生された触媒は新鮮なH−ベータ触媒の失活傾向と同様な失活傾向を認める。もう一つの実施形態においては、再生触媒は新鮮なH−ベータ触媒の失活傾向と同一の失活傾向を認める。
H−ベータアルキル化触媒の商業的量は例えば、3,000ポンド〜50,000ポンド(1.35トン〜22.5トン)以上の触媒の量を意味し、アルキル化工程からのエチルベンゼンの商業的量は五十万ポンド〜一千万ポンド(225,000〜4,500,000kg)以上のエチルベンゼンの平均1日生産量にわたることができる。
本発明の一つの実施形態は、生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り30ポンド(13.5kg)以下の触媒、である触媒失活率を有する再生H−ベータゼオライト触媒を使用する、エチレンによるベンゼンのアルキル化により高毒供給物流からエチルベンゼンを生産する方法を伴う。更なる実施形態は、生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り20ポンド(9kg)以下の触媒、場合により生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り10ポンド(4.5kg)以下の触媒、場合により生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り7.5ポンド(3.375kg)以下の触媒、場合により生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り5ポンド(2.25kg)以下の触媒、場合により生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り2.5ポンド(1.125kg)以下の触媒、場合により生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り2.0ポンド(0.9kg)以下の触媒、そして場合により生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り1.5ポンド(0.675kg)以下の触媒である触媒失活率をもつ再生されたH−ベータゼオライト触媒を使用する方法を含む。
実施例1において、商業的量のH−ベータゼオライトを使用するエチルベンゼンの製法は、ほぼ22,000ポンド(9.9トン)のH−ベータゼオライト触媒を充填された単一反応器をもつ予備アルキル化システムを含む。その方法は、更に、H−ベータゼオライト触媒以外の触媒を含む予備アルキル化システムの後に主要アルキル化システムを含んでなる。
その工程への供給物流は、1ppb〜100ppb以上の範囲をもち、また典型的には20ppb〜40ppbの平均をもつことができる量の、例えばアセトニトリル、アンモニアおよび/またはアミン化合物のような不純物を含むことができる。予備アルキル化システムは、主要アルキル化システムの前の工程への、ベンゼン供給物およびエチレン供給物の一部中の不純物を除去することができる。H−ベータ触媒はZeolyst CP7
87 Zeolite H−Beta Extrudateの商品名を伴い、Zeolyst Internationalから市販されている。
ベンゼン供給物は1時間にほぼ700,000〜750,000ポンド(315.0トン〜337.5トン)の速度で予備アルキル化反応器に添加され、予備アルキル化反応器を通過し、そして次に主要アルキル化システムに通過する。ベンゼン供給物は予備アルキル化反応器に対してほぼ15〜20LHSVに等しい。
エチレンは予備アルキル化反応器および主要アルキル化システム両方に添加される。エチレンは予備アルキル化反応器と、主要アルキル化システム内の各触媒床とに対して典型的には15:1〜20:1間の範囲のベンゼン:エチレンのモル比で工程に添加される。予備アルキル化反応器と主要アルキル化システムとを含む工程は、典型的には2.7:1〜3.7:1間の範囲の全体的ベンゼン:エチレンのモル比を有する。予備アルキル化反応器内のベンゼンのエチルベンゼンへの転化量は1日つき約百万ポンド(450,000kg)の総エチルベンゼン生産量をもたらす。予備アルキル化反応器と主要アルキル化システムとを含む工程は、1日当り約七百五十万ポンド(3,375,000kg)のエチルベンゼンの総生産率を有する。
実施例1の期間中に、主要アルキル化反応床は有意な失活の兆候を示さず、それは予備床がベンゼン供給物中に存在する毒を含み、それと反応しまたはそれを失活させていることを示した。
表1は実施例1から得た選択データを提供する。データは特定の部位で起った、予備アルキル化反応器内の総温度上昇率として提示される。熱電対#1(TW#1)は予備アルキル化反応器の触媒床の長さ中への約11%の地点における温度の読み取り値を与え、それにより、床の最初の11%内で起った反応量の表示を与えることができ、それは約2,400ポンド(1.08トン)の触媒を表す。熱電対#2(TW#2)は触媒約6,800ポンド(3.06トン)を表す予備アルキル化反応器の触媒床中のほぼ31%にあり、他方熱電対#3(TW#3)は触媒約10,300ポンド(4.635トン)を表す予備アルキル化反応器の触媒床中でほぼ47%にあり、そして熱電対#4(TW#4)は触媒約14,100ポンド(6.345トン)を表す予備アルキル化反応器の触媒床中でほぼ64%にある。表1のデータは最大上昇率を100%にさせるために標準化されてはいない。100%を超える値は、様々な計器の間の温度読み取り誤差による可能性がある。
予備アルキル化反応器の触媒床の温度プロファイルは、触媒反応が起きている場所および床の長さに沿った触媒失活の程度を示す。触媒が失活し、活性反応帯が、活性な触媒の方向に床の長さに沿って進行するに従って、温度上昇プロファイルが反応器に沿って進行することが認められる。例えば、TW#1における上昇率が50%である場合は、予備触媒床内の全温度上昇のほぼ50%が床の最初の11%内に起っている。TW#1値の上昇率がその後20%に減少する場合は、それは、温度上昇の20%のみが床の長さの最初の11%内で起っており、他方、温度上昇の80%が触媒床の長さの最初の11%より後に起っている程度に、触媒床中の最初の11%内の触媒が失活したことを示すと考えられる。
H−ベータゼオライト触媒を含む予備アルキル化反応器は、再生を必要とせずに580日を超えて稼働された。図5は実施例1の最初の600日に対するTW#1、TW#2およびTW#3の温度傾向のデータを表す。示されるデータ点はほぼ10日毎の上昇率である。図5は表1のデータの傾向を示すためのみのものであり、どんな方法でも表1に取って代るものと理解してはならない。稼働の100日目には、TW#1における上昇率(反応器の長さ中に11%)は最初の89%からほぼ25%に減少したが、他方TW#2にお
ける上昇率(反応器の長さ中に31%)は何の著しい減少をも示さなかった。稼働の200日目には、TW#1における上昇率はほぼ10%に減少したが、他方TW#2における上昇率はほぼ95%に減少し、他方TW#3における上昇率(反応器の長さ中に47%)は何の著しい減少をも示さなかった。稼働の300日目には、TW#1における上昇率はほぼ5%に減少し、TW#2における上昇率はほぼ80%に減少したが、他方TW#3における上昇率は何の著しい減少をも示さなかった。稼働の400日目には、TW#1における上昇率は5%未満に減少し、TW#2における上昇率はほぼ55%に減少したが、他方TW#3における上昇率は減少を示し始めただけであった。稼働の500日目には、TW#1における上昇率はほぼ2%に減少し、TW#2における上昇率はほぼ35%に減少し、TW#3における上昇率はほぼ94%に減少したが、TW#4における上昇率は(反応器の長さ中に64%)は何の著しい減少をも示さなかった。稼働の600日目には、TW#1における上昇率はまだほぼ2%であり、TW#2における上昇率はほぼ26%に減少し、TW#3における上昇率はほぼ90%に減少したが、他方TW#4における上昇率は(反応器の長さ中に64%)は何の著しい減少をも示さなかった。実施例1の期間中、予備アルキル化反応器の後に配置された主要アルキル化反応器内の触媒の失活率は、予備アルキル化反応器を稼働させる前の失活率より低かった。主要アルキル化システム内に触媒失活の低減があり、これは、予備アルキル化反応器がベンゼン供給物中に含まれる毒を含むかまたは毒と反応することができたので、それらが主要アルキル化システム内の触媒に対して減少した効果をもったことを示している。
そのうち181日がオンライン生産である、実施例1の最初の191日間に、合計約十三億六千万ポンド(612,000,000kg)のEBがその工程により生産され、それは、TW#1までの予備アルキル化反応器内の触媒添加物(load)の約90%の失活、およびTW#1〜TW#2間の触媒添加物の20%の失活を伴い、約3,000ポンド(1.35トン)の失活触媒に等しい。実施例1のこの部分は、予備アルキル化反応器内で、触媒失活1ポンド(0.45kg)当り約四十五万ポンド(202,500kg)のEB生産を提供し、あるいはまた、生産されたEB百万ポンド(450,000kg)当り約2.2ポンド(0.99kg)の触媒の失活をもたらした。
そのうち350日がオンライン生産である、実施例1の最初の365日間に、合計で約2.625ポンド(1.181トン)のEBがこの工程により生産され、それは、TW#1までの予備アルキル化反応器内の触媒添加物の約96%の失活、およびTW#1〜TW#2間の触媒添加物の30%の失活を伴い、約3,600ポンド(1.62トン)の失活触媒に等しい。オンライン生産の最初の350日は、生産されたEB百万ポンド(450,000kg)当り約1.4ポンド(0.63kg)の触媒の失活をもたらした。
そのうち580日がオンライン生産を有した、実施例1の最初の595日間に、合計約4,350百万ポンド(1,956,000トン)のEBがこの方法により生産され、これは表1に示した09/13/09によるデータである。この地点で、TW#1までの予備アルキル化反応器内の触媒添加物の約97%の失活、TW#1〜TW#2間の触媒添加物の79%、およびTW#2〜TW#3間の触媒添加物の15%の失活があり、それは約6,330ポンド(2.848トン)の失活触媒に等しい。実施例1のオンライン生産の最初の580日は、生産されるEB百万ポンド(0.45kg)当り約1.45ポンド(0.65kg)の触媒の失活を与えた。
図5において、予備アルキル化反応器の床の最初の11%に含まれた触媒は、580日間稼働されたが、予備アルキル化反応器内全体で約3%の温度上昇をまだ提供していたので、それはまだ幾らかの活性を有したことを示している。TW#2に対する下降曲線はTW#1のものより勾配が弱く、それは、触媒床内のTW#1部位より前の触媒が、下流の触媒上のベンゼン供給物中に存在する毒の効果を低下させており、従ってその有効な触媒
寿命を延長していることを示している。TW#3曲線における下降勾配はその初期失活期間のTW#1より勾配が緩く、TW#2よりも勾配が緩く、更に、触媒床中のTW#2部位より前の触媒が、供給物中に存在する毒のかなりの量を除去しており、従って下流の触媒の有効な触媒寿命を延長していることを示している。
本発明の実施形態は、生成されるEB百万ポンド(450,000kg)当り30ポンド(13.5kg)以下の触媒である触媒失活率を有するH−ベータゼオライト触媒を利用するエチレンによるベンゼンのアルキル化により、高毒の供給物流からエチルベンゼンを生産する方法を伴う。更なる実施形態は、生産されるEB百万ポンド(450,000kg)当り20ポンド(9kg)以下、生産されるEB百万ポンド(450,000kg)当り10ポンド(4.5kg)以下、生産されるEB百万ポンド(450,000kg)当り7.5ポンド(3.375kg)以下、生産されるEB百万ポンド(450,000kg)当り5ポンド(2.25kg)以下、生産されるEB百万ポンド(450,000kg)当り2.5ポンド(1.125kg)以下、生産されるEB百万ポンド(450,000kg)当り2.0ポンド(0.9kg)以下、および生産されるEB百万ポンド(450,000kg)当り1.5ポンド(0.675kg)以下の触媒、である触媒失活率をもつ工程を含む。
実施例2は、ほぼ22,000ポンド(9.9トン)のH−ベータゼオライト触媒を添加された単一反応器をもつ予備アルキル化システムを含む、商業的量のH−ベータゼオライトを使用するエチルベンゼンの製法である実施例1に記載された実験の継続である。その方法は、更に、H−ベータゼオライト触媒以外の触媒を含む予備アルキル化システムの後に、主要アルキル化システムを含んでなる。
ベンゼン供給物は1時間にほぼ700,000〜750,000ポンド(315〜337.5トン)の速度で予備アルキル化反応器に添加され、予備アルキル化反応器を通過し、そして次に主要アルキル化システムに通過する。ベンゼン供給速度は予備アルキル化反応器に対してほぼ15〜20LHSVに等しい。
エチレンは予備アルキル化反応器と主要アルキル化システム両方に添加される。エチレンは予備アルキル化反応器と、主要アルキル化システム内の各触媒床とに対して、典型的には15:1〜20:1間の範囲のベンゼン:エチレンのモル比で工程に添加される。予備アルキル化反応器と主要アルキル化システムとを含む工程は、典型的には2.7:1〜3.7:1間の範囲の、全体的ベンゼン:エチレンのモル比を有する。予備アルキル化反応器内のベンゼンのエチルベンゼンへの転化は1日に約百万ポンド(450,000kg)の総エチルベンゼン生産量をもたらす。予備アルキル化反応器と主要アルキル化システムとを含む工程は、1日に約七百五十万ポンド(33,750,000kg)のエチルベンゼンの総生産速度を有する。
実施例2中で、主要アルキル化反応床は有意な失活の兆候を示さず、それは、予備床がベンゼン供給物中に存在する毒を含み、それと反応しまたは失活していることを示した。
表2は実施例2から得た選択データを提供する。表1のデータは最大上昇率を100%に強制するように標準化されてはいない。H−ベータゼオライト触媒を含む予備アルキル化反応器は600〜1230日稼働され、そこで工程は停止されて、予備アルキル化反応器の再生を実施した。図6は、再生の前のオンラインの600〜1230日目である、実施例2の日付に対するTW#1、TW#2、TW#3およびTW#4に対する温度傾向のデータを表す。示されるデータ点はほぼ10日毎の上昇率である。図6は表2のデータの傾向を表すのみで、どんな意味でも表2に代るものと理解してはならない。
稼働の1030日目に、TW#1における上昇率はまだほぼ3%であり、TW#2における上昇率はほぼ4%に減少し、TW#3における上昇率はほぼ3%に減少したが、他方TW#4における上昇率(反応器の長さ中に64%)はほぼ47%に減少した。
合計約七十七億ポンド(3,465,000トン)のEBがオンライン生産の1030日間にその工程により生成された。この時点で、TW#1までの予備アルキル化反応器内の触媒添加物の約97%の失活、TW#1〜TW#2間の触媒添加物の96%、TW#2〜TW#3間の触媒添加物の97%、およびTW#3〜TW#4間の触媒添加物の53%の失活を伴い、それは約12,000ポンド(5.4トン)の失活触媒に等しい。実施例1+実施例2のオンライン生産の1030日は、生産されたEB百万ポンド(450,000kg)当り約1.56ポンド(0.70kg)の触媒の失活をもたらした。これは実施例1の生産の最初の580日間に計算された、生産されたEB百万ポンド(450,000kg)当り1,45ポンド(0.65kg)の触媒の失活率に近い。
予備アルキル化反応器を稼働から外し、パージし、そして本明細書に記載の通りの方法を使用して再生した。再生後、予備アルキル化反応器を稼働に戻し、表3に記録された温度データを伴って全容量の約85%で39日間稼働させた。触媒が実施例1の開始時の新鮮な触媒の活性に復帰したことが認められた。再生触媒を含む予備アルキル化学反応器による生産の最初の39日間に、TW#1における温度上昇率は1日目の100%から、39日目の54%に低下した。これは、TW#1における温度上昇率が1日目の100%から、39日目の33%に低下した全容量の約85%で稼働している、新鮮な触媒をもつ実施例1の最初の日からのデータと好都合に匹敵する。再生触媒が最初の触媒より低い失活率を経験していることは予想外の結果である。予備アルキル化反応器中に使用されるH−ベータタイプのゼオライト触媒は、再生可能であり、また全活性またはほぼそれに近位に復帰可能であることが示された。
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使用される用語が本明細書に規定されない限り、様々な用語が本明細書に使用されるが、それは、当業者が、印刷された刊行物および公開された特許中に反映されたものとしてその用語を与えてきた最も広範な定義を与えられなければならない。
用語「活性」は、標準の1組の条件下(例えば、生成物のグラム/触媒のグラム/時間)における反応時間当り、工程に使用される触媒の重量当りに生成される生成物の重量を表す。
用語「アルキル」は、単結合の炭素と水素原子のみからなる官能基または側鎖、例えばメチルまたはエチル基を表す。
用語「アルキル化」は、他の分子に対するアルキル基の付加を表す。
用語「転化率」は転化される流入物の割合を表す。
用語「失活触媒」は特定の工程にもはや有効ではないように十分な触媒活性を喪失した触媒を表す。
用語「高毒の供給物流」は典型的には、10ppb〜100ppb以上の範囲にあり、また典型的には20ppb〜40ppbの平均にあることができる量の触媒を失活させる不純物を含む供給物流を表す。
用語「分子ふるい」は、1種以上の成分の選択的吸蔵(occulusion)により炭化水素またはその他の混合物を分離するために使用することができる、あるいは触媒転化法において触媒として使用することができる固定された、開放網目構造物、通常結晶をもつ物質を表す。
用語「再循環」は、工程内の同一システムまたは他のシステムのいずれかに流入物としてシステムの流出物を復帰させる工程を表す。流出物は、例えば流出物を流入物流と合わせるか、または流出物をシステム中に直接供給することにより、当業者に知られたあらゆる方法でシステムに再循環することができる。更に、多数の流入物流を当業者に知られたあらゆる方法でシステムに供給することができる。
用語「再生済み触媒」は、特定の工程に有効であるように十分な活性を再獲得した触媒を表す。このような効率は個々の工程パラメーターにより決定される。
用語「再生」は、触媒の活性が許容され得ないレベルに到達した後に、触媒活性を再生し、そして/または触媒を再利用可能にさせる方法を表す。このような再生の例は、例えば、触媒床上に蒸気を通過させる、または炭素残留物を焼却する工程を含むことができる。
用語「アルキル交換」は一つの芳香族分子から他の分子へのアルキル基の移動を表す。
用語「ゼオライト」は通常、例えば何かアルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄および/またはチタンと一緒にシリケート格子を含む分子ふるいを表す。以下の考察において、また本開示を通して、用語の分子ふるいおよびゼオライトは多少とも互換性に使用されるであろう。当業者は、ゼオライトに関する教示はまた、分子ふるいと呼ばれる物質の、より一般的な群に適用できることを認めるであろう。
本明細書における、すべての「発明」に対する言及は、文脈に応じて、場合により、ある特定の実施形態のみを表すことができる。他の場合には、それは1件または複数の、しかし必ずしもすべてではない請求項中に引用された主題事項を表すことができる。以上は、本特許中の情報が利用可能な情報および技術と組合わされる時に、当業者に本発明を製造し、使用させることができるように含まれている本発明の実施形態、バージョンおよび実施例に関するが、本発明はこれらの特定の実施形態、バージョンおよび実施例にのみ限定はされない。本発明の他の、および更なる実施形態、バージョンおよび実施例は、それらの基本的範囲から逸脱せずに考案されることができる。

Claims (28)

  1. アルキル化剤を使用する芳香族化合物のアルキル化によるアルキル芳香族化合物の製法であって、
    再生されたH−ベータゼオライト触媒を含む少なくとも一つの反応帯を提供し、
    その反応帯に芳香族化合物とアルキル化剤を含んでなる供給物流を導入し、そして
    アルキル化条件下で芳香族化合物の少なくとも一部を反応させてアルキル芳香族化合物を生成する工程:
    を含んでなる方法であって、ここで
    再生H−ベータゼオライト触媒を使用するアルキル芳香族化合物の生産が、新鮮なH−ベータゼオライトを使用するアルキル芳香族化合物の生産速度の90%以内であり、
    再生H−ベータゼオライト触媒が新鮮なH−ベータゼオライト触媒の失活率の120%以下の失活率をもつ、製法。
  2. 供給物流が更に、平均少なくとも5ppbの触媒毒を含んでなる、請求項1の方法。
  3. 供給物流が更に、平均少なくとも30ppbの触媒毒を含んでなる、請求項1の方法。
  4. 少なくとも一つの反応帯中のH−ベータ触媒の量が少なくとも3,000ポンド(1.35トン)である、請求項1の方法。
  5. 第1の予備アルキル化システム中の少なくとも一つの反応帯中のH−ベータ触媒の量が3,000ポンド(1.35トン)と50,000ポンド(22.5トン)の間である、請求項1の方法。
  6. アルキル芳香族化合物の生産量が1日に少なくとも50万ポンド(225トン)である、請求項1の方法。
  7. アルキル芳香族化合物がエチルベンゼンであり、芳香族化合物がベンゼンであり、そしてアルキル化剤がエチレンである、請求項1の方法。
  8. 少なくとも一つの反応帯が、少なくとも一つの予備アルキル化反応器および少なくとも一つの主要アルキル化反応器を含んでなる、請求項1の方法。
  9. 少なくとも一つのアルキル化反応器が、少なくとも3,000ポンド(1.35トン)〜50,000ポンド(22.5トン)間の量のH−ベータゼオライト触媒を含む、請求項8の方法。
  10. 少なくとも一つの予備アルキル化システムが、再生の前に少なくとも12カ月の稼働時間を有する、請求項8の方法。
  11. 少なくとも一つの予備アルキル化システムが、再生を要する失活の前に少なくとも24カ月の稼働時間を有する、請求項8の方法。
  12. 第1の予備アルキル化システム中のH−ベータゼオライト触媒がインシトゥで再生可能である、請求項8の方法。
  13. 少なくとも一つの反応帯がH−ベータゼオライト触媒と少なくとも一つのその他の触媒とを含む混合触媒を含む、請求項1の方法。
  14. 予備アルキル化反応器がH−ベータゼオライト触媒と少なくとも一つのその他の触媒とを含む混合触媒を含む、請求項8の方法。
  15. 主要アルキル化反応器がH−ベータゼオライト触媒と少なくとも一つのその他の触媒とを含む混合触媒を含む、請求項8の方法。
  16. 予備アルキル化反応器の稼働時に、主要アルキル化反応器が触媒の失活を全く経験しない、請求項8の方法。
  17. エチレンを使用するベンゼンのアルキル化による、高毒供給物流からのエチルベンゼンの製法であって、
    H−ベータゼオライト触媒を含む少なくとも一つの反応帯を提供し、
    ベンゼンとエチレンを含んでなる供給物流、ここで該供給物流は少なくとも10ppbの毒を含む、を反応帯に導入し、そして
    アルキル化条件下でベンゼンの少なくとも一部をエチレンと反応させてエチルベンゼンを生成する工程:
    を含んでなる方法であって、ここで
    H−ベータゼオライト触媒が、生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450トン)当り50ポンド(22.5kg)以下の触媒の失活率を有し、
    H−ベータゼオライト触媒が再生可能であり、また、再生されたH−ベータゼオライト触媒が新鮮なH−ベータゼオライト触媒の失活率の120%以下の失活率を有する、
    方法。
  18. 再生H−ベータ触媒が、生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り30ポンド(13.5kg)以下の触媒の失活率を有する、請求項17の方法。
  19. 再生H−ベータゼ触媒が、生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り10ポンド(4.5kg)以下の触媒の失活率を有する、請求項17の方法。
  20. 再生H−ベータゼ触媒が、生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り2.5ポンド(11.25kg)以下の触媒の失活率を有する、請求項17の方法。
  21. 少なくとも一つの反応帯中の触媒の量が3,000〜7,000ポンド(1.359〜3.15トン)であり、また、触媒の再生前に十億ポンド(450,000トン)を超えるエチルベンゼンを生産する、請求項17の方法。
  22. 少なくとも一つの反応帯中の触媒の量が10,000〜12,000ポンド(4.5〜5.4トン)であり、また、触媒の再生前に二十億ポンド(900,000トン)を超えるエチルベンゼンを生産する、請求項17の方法。
  23. 少なくとも一つの反応帯中の触媒の量が20,000〜22,000ポンド(9.0〜9.9トン)であり、また、触媒の再生前に四十億ポンド(1,800,000トン)を超えるエチルベンゼンを生産する、請求項17の方法。
  24. 少なくとも一つの反応帯が再生H−ベータゼオライト触媒と少なくとも一つのその他の触媒とを含む混合触媒を含む、請求項17の方法。
  25. エチレンを使用するベンゼンのアルキル化による、高毒供給物流からのエチルベンゼンの製法であって、
    20,000〜25,000ポンド(9.0〜11.25トン)のH−ベータゼオライト触媒を含む少なくとも一つの反応帯を提供し、
    少なくとも10ppbの毒を含むベンゼンと、エチレンとを含んでなる高毒供給物流を、1日に少なくとも千六百万ポンド(7,200,000kg)のベンゼンを平均とする量で、少なくとも一つの反応帯に導入し、
    アルキル化条件下でベンゼンの少なくとも一部をエチレンと反応させて、24カ月を超える累積稼働時間にわたり、1日に平均少なくとも七百万ポンド(3,150,000kg)のエチルベンゼンを生産して、再生前に合計少なくとも五十億ポンド(2,250,000トン)のエチルベンゼンを生成する工程:
    を含んでなる方法であって、そこで
    H−ベータゼオライト触媒が、生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り5ポンド(2.25kg)以下の触媒、の失活率を有し、
    H−ベータゼオライト触媒が再生可能であり、また再生H−ベータゼオライト触媒が新鮮なH−ベータゼオライト触媒の失活率の120%以下の失活率を有する、
    方法。
  26. H−ベータゼオライト触媒が、生成されるエチルベンゼン百万ポンド(450,000kg)当り2ポンド(0.9kg)以下の触媒、の失活率を有する、請求項25の方法。
  27. H−ベータゼオライト触媒が再生可能であり、また再生H−ベータゼオライト触媒が新鮮なH−ベータゼオライト触媒の失活率以下の失活率を有する、請求項25の方法。
  28. H−ベータゼオライト触媒がインシトゥで再生可能である、請求項25の方法。
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