JPH11286445A - ビタミンb1類を配合した液剤 - Google Patents

ビタミンb1類を配合した液剤

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JPH11286445A
JPH11286445A JP10088961A JP8896198A JPH11286445A JP H11286445 A JPH11286445 A JP H11286445A JP 10088961 A JP10088961 A JP 10088961A JP 8896198 A JP8896198 A JP 8896198A JP H11286445 A JPH11286445 A JP H11286445A
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JP
Japan
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vitamin
mmol
compound
nitrate ion
liquid preparation
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JP10088961A
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English (en)
Inventor
Yuichi Sasaki
雄一 佐々木
Hajime Takashima
一 高島
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定なビタミンB1類配合液剤を供給する。 【解決手段】 ビタミンB1類1mmolに対して、硝
酸イオンが25〜3000mmol含有することを特徴
とするビタミンB1類配合液剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定なビタミンB
1類配合液剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ビタミンB1類は、神経組織、筋肉、心
臓の動きを正常化させ、精神状態を安定化させることが
知られている。特にストレスが多いときには有効であ
り、不足すると、疲労感、下半身のだるさ、手足のしび
れなどの症状がおこりやすくなる。すなわち、ビタミン
B1類は高度情報化社会におけるストレスの除去や治療
の補助的手段として有効である。このビタミンB1類は
玄米、胚芽米、豚肉、大豆、小豆などから摂取できる
が、簡便に摂取するためにビタミンB1類を配合した食
品、飲料などから摂取することも有効である。
【0003】ところで、ビタミン1類の安定性の確保
は、医薬品の流通の面から品質保証期間は3年以上が求
められ、医薬品申請上も25℃で3年あるいは40℃で
6ヶ月経過しても、ビタミンB1類の残存率が製品の表
示量の90%以上を確保することが必要である。しかし
ながら、ビタミンB1類は液剤中では不安定なため、残
存率を製品表示量90%以上とするために、医薬品製造
指針においても申請上の配合量の15%過剰量までビタ
ミンB1類を配合することが許されている。
【0004】このように、ビタミンB1類の液剤中での
安定性は満足できるものではなく、医薬申請上での安定
性評価および65℃で28日保存の安定性評価におい
て、残存率が数%でも向上すれば、液剤の品質保持の点
で非常に有効である。しかし、現在までビタミンB1類
の安定性向上のための有効かつ簡便な方法は知られてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液剤中にお
けるビタミンB1類の安定性の向上を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは液剤中のビ
タミンB1類の安定性について鋭意研究した結果、液剤
に硝酸イオンを生じる化合物を同時に配合するとビタミ
ンB1類の安定性が向上することを発見した。さらに、
内服液剤に通常配合される濃度の硝酸イオンではビタミ
ンB1類配合液剤の安定性に変化はみられず、ある濃度
範囲の硝酸イオンが存在する場合に安定性が向上するこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明はビタミンB1類1mm
olに対して、25〜3000mmolの硝酸イオンを
含有することを特徴とするビタミンB1類配合液剤であ
る。
【0008】また、硝酸イオンは、自然界特に植物体中
に広く分布しており、例えば、良く知られているほうれ
ん草では3000〜4000ppm、大根では2000
〜3000ppm、ニンジン、キュウリ、キャベツでは
100〜400ppm、ジャガイモでは60ppmの硝
酸イオンを含有することが知られている。そこで、発明
者らは硝酸イオンが植物体中に多く含有されることに着
目し、植物体の根、茎、葉、果実、種子、樹皮を配合す
ることにより、ビタミンB1類の安定性が向上すること
を見いだした。
【0009】すなわち、本発明はビタミンB1類1mm
olに対して25〜3000mmolの硝酸イオンを含
有し、かつ当該硝酸イオンが硝酸イオンを生ずる化合物
または硝酸イオンを含有する植物由来であるビタミンB
1類配合内服液剤である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、ビタミンB1類
とはチアミン、チアミンの塩、チアミンのエステル、そ
の他のチアミン誘導体などであり、具体的には、例えば
チアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、
ビスイブチアミン、チアミンモノホスフェイトジスルフ
ィド、ベンフォチアミン、ジセチアミン、シコチアミ
ン、オクトチアミン、フルスルチアミン、プロスルチア
ミンなどがあげられる。ビタミンB1類の配合量は液剤
全体の0.0002〜0.03W/V%が好ましい。
【0011】本発明の硝酸イオンの濃度は、通常用いら
れる方法、例えばイオンクロマトグラフ法で測定するこ
とができる。本発明においてビタミンB1類1mmol
に対する硝酸イオンの量は通常25〜3000mmol
であるが、好ましくは50〜3000mmolであり、
さらに好ましくは75〜3000mmolであり、最も
好ましくは100〜3000mmolである。
【0012】本発明の液剤は、ビタミンB1類の安定性
の点でpH2.0〜6.0が好ましく、さらに好ましく
は、pH2.5〜4.5である。
【0013】本発明の液剤は有機酸、無機酸を配合する
ことができるが、風味の点で有機酸を同時に配合するこ
とが好ましい。有機酸としてはクエン酸、リンゴ酸、酒
石酸、コハク酸、乳酸、酢酸、マレイン酸、グルコン
酸、アスパラギン酸、アジピン酸、グルタミン酸、フマ
ル酸などをあげることができるが、特に好ましくはクエ
ン酸またはリンゴ酸である。無機酸としては塩酸、リン
酸、ポリリン酸などをあげることができる。
【0014】本発明における植物とは、硝酸イオンを硝
酸体窒素として体内に含有する植物体の根、茎、葉、果
実、種子、樹皮などを意味し、硝酸イオン含有量が多い
点からヒユ科、アカザ科、ナス科、キク科等の硝酸植物
が好ましい。また、内服液剤においては、滋養強壮、栄
養補給の点から植物性生薬であることが好ましい。
【0015】本発明では、服用感の改善のために甘味剤
を加えることもできる。甘味剤としては、砂糖、果糖、
ブドウ糖、麦芽糖、異性化糖、トレハロース、パラチノ
ース、マルチトール、ソルビトール、パラチニット、エ
リスリトール、キシリトール、ステビア、ソーマチンな
どがあげられる。
【0016】本発明の液剤には、上記成分の他、通常液
剤に用いることの可能な成分、例えば各種ビタミン(ビ
タミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミン
A、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンPなど)、タウ
リン、アミノ酸類、タンパク類、ペプチド類、生薬(動
物生薬、ジオウ、ローヤルゼリーなど)、カフェイン、
多価アルコール(プロピレングリコールなど)、香料、
保存剤などを本発明の効果を損なわない範囲で配合する
ことができる。
【0017】本発明の液剤は常法により製造することが
できる。また、内服、注射、外用などどのような形態に
も使用可能である。
【0018】
【発明の効果】本発明により、液剤中でのビタミンB1
類の安定性を向上させることが可能となった。それによ
り、医薬品の流通の面において、製品の品質保持が可能
となった。
【0019】
【実施例】以下、実施例および試験例をあげて本発明を
さらに詳細に説明する。なお、試験例でのビタミンB1
残存率はHPLCを用いた常法により測定した。
【0020】 実施例1 チアミン硝酸塩 3mg(0.009mmol) クエン酸 500mg 硝酸(61w%) 2.5mmol 精製水 全50mL 上記各成分を混合した溶液を、水酸化ナトリウムでpH
2.8に調節後80℃25分間滅菌して、試験用液を得
た。
【0021】 実施例2 チアミン硝酸塩 3mg(0.009mmol) クエン酸 500mg 硝酸(61w%) 5mmol 精製水 全50mL 上記各成分を混合した溶液を、水酸化ナトリウムでpH
2.8に調節後80℃25分間滅菌して、試験用液を得
た。
【0022】 実施例3 塩酸フルスルチアミン 4mg(0.009mmol) クエン酸 500mg 硝酸(61w%) 5mmol 精製水 全50mL 上記各成分を混合した溶液を、水酸化ナトリウムでpH
2.8に調節後80℃25分間滅菌して、試験用液を得
た。
【0023】 比較例1 チアミン硝酸塩 3mg(0.009mmol) クエン酸 500mg 硝酸(61w%) 0.005mmol 精製水 全50mL 上記各成分を混合した溶液を、水酸化ナトリウムでpH
2.8に調節後80℃25分間滅菌して、試験用液を得
た。
【0024】 比較例2 塩酸フルスルチアミン 4mg(0.009mmol) クエン酸 500mg 硝酸(61w%) 0.005mmol 精製水 全50mL 上記各成分を混合した溶液を、水酸化ナトリウムでpH
2.8に調節後80℃25分間滅菌して、試験用液を得
た。
【0025】試験例1 上記実施例1で得られた液剤、比較例1で得られた試験
溶液を、65℃に保存して28日時のビタミンB1(チ
アミン硝酸塩)の安定性について比較した。残存率
(%)の結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】試験例2 上記実施例3で得られた液剤、比較例2で得られた対照
用液剤を、65℃に保存して28日時のビタミンB1
(塩酸フルスルチアミン)の安定性について比較した。
残存率(%)の結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】試験例1および2から明らかなように、本
発明に係る液剤(実施例1および実施例3)は、ビタミ
ンB1の安定性が向上した。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビタミンB1類1mmolに対して、25
    〜3000mmolの硝酸イオンを含有することを特徴
    とするビタミンB1類配合液剤。
  2. 【請求項2】ビタミンB1類1mmolに対して、25
    〜3000mmolの硝酸イオンを含有することを特徴
    とするビタミンB1類配合内服液剤。
  3. 【請求項3】ビタミンB1類が、チアミン、チアミンジ
    スルフィド、ビスベンチアミン、ビスイブチアミン、チ
    アミンモノホスフェイトジスルフィド、ベンフォチアミ
    ン、ジセチアミン、シコチアミン、オクトチアミン、フ
    ルスルチアミンおよびプロスルチアミンからなる群より
    選ばれる1種または2種以上である請求項2に記載の内
    服液剤。
  4. 【請求項4】ビタミンB1類が、チアミンおよびフルス
    ルチアミンからなる群より選ばれる1種または2種であ
    る請求項2に記載の内服液剤。
  5. 【請求項5】pH2〜6である請求項2〜4のいずれか
    に記載の内服液剤。
  6. 【請求項6】有機酸または無機酸をさらに配合したこと
    を特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の内服液
    剤。
  7. 【請求項7】硝酸イオンが、硝酸イオンを生ずる化合物
    または硝酸イオンを含有する植物由来である請求項2〜
    6のいずれかの内服液剤。
  8. 【請求項8】硝酸イオンが、硝酸イオンを生ずる化合物
    または硝酸イオンを含有する植物性生薬由来である請求
    項2〜6のいずれかの内服液剤。
  9. 【請求項9】硝酸イオンを生ずる化合物を配合すること
    を特徴とするビタミンB1類配合液剤の安定化方法。
  10. 【請求項10】硝酸イオンを含有する植物を配合するこ
    とを特徴とするビタミンB1類配合液剤の安定化方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111655263A (zh) * 2018-01-29 2020-09-11 幸福医药有限公司 稳定的含硫胺素的药物制剂

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