JPH11286052A - 後硬化性樹脂管 - Google Patents
後硬化性樹脂管Info
- Publication number
- JPH11286052A JPH11286052A JP9172398A JP9172398A JPH11286052A JP H11286052 A JPH11286052 A JP H11286052A JP 9172398 A JP9172398 A JP 9172398A JP 9172398 A JP9172398 A JP 9172398A JP H11286052 A JPH11286052 A JP H11286052A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- post
- reinforcing material
- tube
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 保管又は輸送時の未硬化樹脂の流動の問題が
なく、取り扱い性、賦形性に優れた後硬化性樹脂管を提
供する。 【解決手段】 管壁部分が内層フィルム1、後硬化性の
中間層2及び外層フィルム3よりなる後硬化性樹脂管。
該中間層2は、補強材に液状樹脂を含浸させ、次いで該
液状樹脂を増粘させてなる。 【効果】 補強材に含浸させた液状樹脂を増粘させて流
動性の低いものとしたため、保管・輸送時の未硬化樹脂
の流動の問題はない。
なく、取り扱い性、賦形性に優れた後硬化性樹脂管を提
供する。 【解決手段】 管壁部分が内層フィルム1、後硬化性の
中間層2及び外層フィルム3よりなる後硬化性樹脂管。
該中間層2は、補強材に液状樹脂を含浸させ、次いで該
液状樹脂を増粘させてなる。 【効果】 補強材に含浸させた液状樹脂を増粘させて流
動性の低いものとしたため、保管・輸送時の未硬化樹脂
の流動の問題はない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は後硬化性樹脂管に係
り、特に、現場にて賦形硬化させる現場施工性に優れた
後硬化性樹脂管に関する。
り、特に、現場にて賦形硬化させる現場施工性に優れた
後硬化性樹脂管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、既設管、特に、埋設管の補修法と
して、後硬化性樹脂管を用い、この後硬化性樹脂管を流
体の圧力により既設管の内壁に押しつけながら挿入した
後、後硬化性樹脂管を硬化させる方法が実用化されてい
る。この方法で用いられる後硬化性樹脂管は、補強材に
液状の熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を含浸させた中間
層を内層フィルム及び外層フィルムで被覆した構造を有
し、補強材に含浸させる樹脂として熱硬化性樹脂を用い
た場合には、温水や蒸気により加熱して後硬化性樹脂管
を後硬化させて賦形する。また、補強材に含浸させる樹
脂として光硬化性樹脂を用いた場合には、光を照射して
後硬化性樹脂管を後硬化させて賦形する(特表昭63−
502050号公報)。
して、後硬化性樹脂管を用い、この後硬化性樹脂管を流
体の圧力により既設管の内壁に押しつけながら挿入した
後、後硬化性樹脂管を硬化させる方法が実用化されてい
る。この方法で用いられる後硬化性樹脂管は、補強材に
液状の熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を含浸させた中間
層を内層フィルム及び外層フィルムで被覆した構造を有
し、補強材に含浸させる樹脂として熱硬化性樹脂を用い
た場合には、温水や蒸気により加熱して後硬化性樹脂管
を後硬化させて賦形する。また、補強材に含浸させる樹
脂として光硬化性樹脂を用いた場合には、光を照射して
後硬化性樹脂管を後硬化させて賦形する(特表昭63−
502050号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の後硬化性樹脂管
は、補強材に樹脂を含浸させる必要上、樹脂が液状であ
る。
は、補強材に樹脂を含浸させる必要上、樹脂が液状であ
る。
【0004】このため、従来の後硬化性樹脂管は、未硬
化の状態のものをコンパクトに巻いた状態で、長期保管
又は輸送することが実質的に不可能であった。
化の状態のものをコンパクトに巻いた状態で、長期保管
又は輸送することが実質的に不可能であった。
【0005】即ち、後硬化性樹脂管に適用される樹脂
は、補強材に含浸させる必要上、粘度が低く、流動性が
高く、補強材への浸透性の良い状態とされている。従来
の後硬化性樹脂管では、このような樹脂を補強材に含浸
しただけであるので、樹脂が未硬化の状態で後硬化性樹
脂管を扁平に折り畳んで巻いた形態で保管又は輸送する
と、押されて圧力のかかった折曲部分の樹脂が押し出さ
れたり、また、巻いた状態でなくても経時により、重力
で樹脂が偏ったりするといった問題がある。このように
樹脂が流動すると、施工時に後硬化性樹脂管を賦形硬化
させた際、均一な肉厚の円筒管とすることができない。
この問題は、後硬化性樹脂管の直径が大きく、また、厚
肉の管になるほど、特に顕著に現れる。
は、補強材に含浸させる必要上、粘度が低く、流動性が
高く、補強材への浸透性の良い状態とされている。従来
の後硬化性樹脂管では、このような樹脂を補強材に含浸
しただけであるので、樹脂が未硬化の状態で後硬化性樹
脂管を扁平に折り畳んで巻いた形態で保管又は輸送する
と、押されて圧力のかかった折曲部分の樹脂が押し出さ
れたり、また、巻いた状態でなくても経時により、重力
で樹脂が偏ったりするといった問題がある。このように
樹脂が流動すると、施工時に後硬化性樹脂管を賦形硬化
させた際、均一な肉厚の円筒管とすることができない。
この問題は、後硬化性樹脂管の直径が大きく、また、厚
肉の管になるほど、特に顕著に現れる。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、保管
又は輸送時の未硬化樹脂の流動の問題がなく、取り扱い
性、賦形性に優れた後硬化性樹脂管を提供することを目
的とする。
又は輸送時の未硬化樹脂の流動の問題がなく、取り扱い
性、賦形性に優れた後硬化性樹脂管を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の後硬化性樹脂管
は、管壁部分が内層フィルム、後硬化性の中間層及び外
層フィルムよりなる後硬化性樹脂管において、該中間層
は、補強材に液状樹脂を含浸させ、次いで該液状樹脂を
増粘させてなるものであることを特徴とする。
は、管壁部分が内層フィルム、後硬化性の中間層及び外
層フィルムよりなる後硬化性樹脂管において、該中間層
は、補強材に液状樹脂を含浸させ、次いで該液状樹脂を
増粘させてなるものであることを特徴とする。
【0008】本発明の後硬化性樹脂管では、補強材に含
浸させた液状樹脂を増粘させて流動性の低いものとした
ため、保管・輸送時の未硬化樹脂の流動の問題はない。
浸させた液状樹脂を増粘させて流動性の低いものとした
ため、保管・輸送時の未硬化樹脂の流動の問題はない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
施の形態を詳細に説明する。
【0010】図1(a),(b)は本発明の後硬化性樹
脂管の一実施例を示す斜視図であり、図1(a)は硬化
前の折り畳んだ状態、図1(b)は賦形硬化後の状態を
それぞれ示す。図2は本発明の後硬化性樹脂管の製造方
法を説明する模式的図である。
脂管の一実施例を示す斜視図であり、図1(a)は硬化
前の折り畳んだ状態、図1(b)は賦形硬化後の状態を
それぞれ示す。図2は本発明の後硬化性樹脂管の製造方
法を説明する模式的図である。
【0011】図1(a),(b)に示す如く、本発明の
後硬化性樹脂管は、内層フィルム1、中間層2及び外層
フィルム3よりなり、この中間層2が、補強材に液状樹
脂を含浸させた後、該液状樹脂を増粘させてなるもので
ある。
後硬化性樹脂管は、内層フィルム1、中間層2及び外層
フィルム3よりなり、この中間層2が、補強材に液状樹
脂を含浸させた後、該液状樹脂を増粘させてなるもので
ある。
【0012】本発明において、中間層2の補強材に含浸
させる液状樹脂としては、賦形した後に、熱又は光(紫
外線、電子線を含む)などにより硬化させることができ
る樹脂であって、補強材への含浸性に優れたものであれ
ば良く、特に制限はないが、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、アルキド樹脂などの樹脂に重合開始剤として熱又
は光により機能するものを配合した熱硬化性樹脂又は光
硬化性樹脂が挙げられる。これらのうち、特に取り扱い
易さから不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂
が好ましい。なお、補強材に含浸させる液状樹脂は、含
浸性能の面から、粘度3000cp以下であることが好
ましい。この粘度が10000cpを超えると粘性が高
過ぎて、補強材への含浸性が悪くなる。
させる液状樹脂としては、賦形した後に、熱又は光(紫
外線、電子線を含む)などにより硬化させることができ
る樹脂であって、補強材への含浸性に優れたものであれ
ば良く、特に制限はないが、不飽和ポリエステル樹脂、
ビニルエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、アルキド樹脂などの樹脂に重合開始剤として熱又
は光により機能するものを配合した熱硬化性樹脂又は光
硬化性樹脂が挙げられる。これらのうち、特に取り扱い
易さから不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂
が好ましい。なお、補強材に含浸させる液状樹脂は、含
浸性能の面から、粘度3000cp以下であることが好
ましい。この粘度が10000cpを超えると粘性が高
過ぎて、補強材への含浸性が悪くなる。
【0013】本発明において、補強材に含浸させた後の
液状樹脂を増粘させる方法の一例としては、次のような
方法が挙げられる。
液状樹脂を増粘させる方法の一例としては、次のような
方法が挙げられる。
【0014】 微粒子、例えば、微粒子のシリカ(無
水ケイ酸)を含浸樹脂に混合してチクソトロピー性を付
与する。
水ケイ酸)を含浸樹脂に混合してチクソトロピー性を付
与する。
【0015】 含浸樹脂の官能基に反応する化合物
(以下「反応性化合物」と称す。)、例えば、二価金属
の酸化物又は水酸化物或いはイソシアナート等を加えて
分子量を大きくする。
(以下「反応性化合物」と称す。)、例えば、二価金属
の酸化物又は水酸化物或いはイソシアナート等を加えて
分子量を大きくする。
【0016】 液状樹脂に2種類以上の光重合開始剤
を添加し、一部の樹脂を予備重合させる。
を添加し、一部の樹脂を予備重合させる。
【0017】の、樹脂にチクソトロピー性を付与する
場合には、例えば、樹脂100重量部に無水ケイ酸0.
5〜5重量部、通常は1重量部を添加し、均一に混合し
て浸漬浴とする。無水ケイ酸を添加した液状樹脂は、静
置すると無水ケイ酸粒子の表面にあるシラノール基が水
素結合して網目構造を形成するので、見掛けの粘度が上
昇する。しかし、この網目構造は、剪断力を加えると構
造が破壊されて粘度が下がるので、浸漬浴を撹拌して粘
度を下げつつ、補強材、例えば、ポリエステル不織布を
浸漬することで樹脂を含浸させることができる。樹脂を
含浸した不織布を静置すると、再び樹脂の粘度が上昇
し、樹脂が移動しない構造が形成される。
場合には、例えば、樹脂100重量部に無水ケイ酸0.
5〜5重量部、通常は1重量部を添加し、均一に混合し
て浸漬浴とする。無水ケイ酸を添加した液状樹脂は、静
置すると無水ケイ酸粒子の表面にあるシラノール基が水
素結合して網目構造を形成するので、見掛けの粘度が上
昇する。しかし、この網目構造は、剪断力を加えると構
造が破壊されて粘度が下がるので、浸漬浴を撹拌して粘
度を下げつつ、補強材、例えば、ポリエステル不織布を
浸漬することで樹脂を含浸させることができる。樹脂を
含浸した不織布を静置すると、再び樹脂の粘度が上昇
し、樹脂が移動しない構造が形成される。
【0018】チクソトロピー性を付与する添加剤として
は、上記の無水ケイ酸の他に、短繊維マグネシウム化合
物、水素化ひまし油などがあるが、無水ケイ酸が最も効
果的である。
は、上記の無水ケイ酸の他に、短繊維マグネシウム化合
物、水素化ひまし油などがあるが、無水ケイ酸が最も効
果的である。
【0019】の、反応性化合物により樹脂分子を結合
し、分子量を大きくして増粘する方法としては、具体的
には次の方法がある。
し、分子量を大きくして増粘する方法としては、具体的
には次の方法がある。
【0020】樹脂のカルボキシル基、ヒドロキシル基に
反応する二価金属の酸化物又は水酸化物を反応性化合物
として使用する場合には、例えば、不飽和ポリエステル
樹脂100重量部に酸化マグネシウム等の反応性化合物
0.5〜10重量部、通常1重量部と、反応性化合物の
沈降防止剤としての炭酸カルシウム等を10〜40重量
部、通常20重量部とを添加して均一に混合し、これを
浸漬浴とする。この場合、混合によって生じる気泡をぬ
けやすくするために、脱泡剤としてシリコーン等を樹脂
100重量部に対して0.005〜0.05重量部添加
しても良い。この浸漬浴に補強材を浸漬して樹脂を含浸
させた後、30〜60℃で12〜72時間、特に、酸化
マグネシウムを用いる場合には、40℃で48時間熱処
理することにより、反応を完了させて粘度を上げ、樹脂
が移動しない構造を形成する。
反応する二価金属の酸化物又は水酸化物を反応性化合物
として使用する場合には、例えば、不飽和ポリエステル
樹脂100重量部に酸化マグネシウム等の反応性化合物
0.5〜10重量部、通常1重量部と、反応性化合物の
沈降防止剤としての炭酸カルシウム等を10〜40重量
部、通常20重量部とを添加して均一に混合し、これを
浸漬浴とする。この場合、混合によって生じる気泡をぬ
けやすくするために、脱泡剤としてシリコーン等を樹脂
100重量部に対して0.005〜0.05重量部添加
しても良い。この浸漬浴に補強材を浸漬して樹脂を含浸
させた後、30〜60℃で12〜72時間、特に、酸化
マグネシウムを用いる場合には、40℃で48時間熱処
理することにより、反応を完了させて粘度を上げ、樹脂
が移動しない構造を形成する。
【0021】また、ヒドロキシル基を有する樹脂に反応
性化合物として多価イソシアナートを反応させて、ウレ
タン結合により分子をつなぎ、粘度を高める場合には、
例えば、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、メチレンジイソシアナート、トルイレンジイソシア
ナートのようなジイソシアナート化合物を1〜20重量
部、通常5重量部混合し、補強材に含浸させた後、50
〜80℃で1〜10分、例えば60℃で5分間加熱して
粘度を上げて樹脂が移動しない構造を形成し、その後、
30〜60℃で12〜72時間、例えば40℃で24〜
48時間熱処理することにより、反応を完了させる。な
お、この反応は、水分の存在で副反応が起こり、十分増
粘しないままゲル化することがあるので、注意を要す
る。
性化合物として多価イソシアナートを反応させて、ウレ
タン結合により分子をつなぎ、粘度を高める場合には、
例えば、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、メチレンジイソシアナート、トルイレンジイソシア
ナートのようなジイソシアナート化合物を1〜20重量
部、通常5重量部混合し、補強材に含浸させた後、50
〜80℃で1〜10分、例えば60℃で5分間加熱して
粘度を上げて樹脂が移動しない構造を形成し、その後、
30〜60℃で12〜72時間、例えば40℃で24〜
48時間熱処理することにより、反応を完了させる。な
お、この反応は、水分の存在で副反応が起こり、十分増
粘しないままゲル化することがあるので、注意を要す
る。
【0022】の場合は、増粘のために加熱するので、
施工前の硬化を避けるために、液状樹脂は光硬化性であ
ることが好ましい。
施工前の硬化を避けるために、液状樹脂は光硬化性であ
ることが好ましい。
【0023】の液状樹脂に2種類以上の光重合開始剤
を添加し、一部の樹脂を予備重合する方法としては、例
えば、特開平9−77836号公報に記載されている様
に、感光性を有する光の波長の異なる2種類の光重合開
始剤を含有する液状樹脂を使用する。特開平9−778
36記載の液状樹脂では、補強材に該樹脂を含浸した
後、420〜1200nmの波長を含む光で重合を行
い、樹脂の一部を重合させることにより、増粘する。
を添加し、一部の樹脂を予備重合する方法としては、例
えば、特開平9−77836号公報に記載されている様
に、感光性を有する光の波長の異なる2種類の光重合開
始剤を含有する液状樹脂を使用する。特開平9−778
36記載の液状樹脂では、補強材に該樹脂を含浸した
後、420〜1200nmの波長を含む光で重合を行
い、樹脂の一部を重合させることにより、増粘する。
【0024】本発明において、補強材に含浸後、増粘さ
せた中間層の硬度は、JIS A硬度20〜60程度で
あることが好ましい。この硬度が20未満では、保管、
輸送時の樹脂の流出又は偏在の問題が生じる。また、6
0を超えると中間層の柔軟性が失われ、取り扱い性、賦
形性が悪くなる。
せた中間層の硬度は、JIS A硬度20〜60程度で
あることが好ましい。この硬度が20未満では、保管、
輸送時の樹脂の流出又は偏在の問題が生じる。また、6
0を超えると中間層の柔軟性が失われ、取り扱い性、賦
形性が悪くなる。
【0025】本発明において、保護フィルム1として
は、中間層の補強材に含浸させる樹脂に対し耐薬品性を
有し、樹脂中の成分が揮散することがなく、気密に溶着
できる樹脂フィルムが望ましく、例えば、ビニロン、ポ
リエチレンとポリエステルのラミネートフィルム、ポリ
ウレタンフィルムなどが好ましい。内層フィルム1の厚
さは通常0.02〜0.1mm程度とされる。
は、中間層の補強材に含浸させる樹脂に対し耐薬品性を
有し、樹脂中の成分が揮散することがなく、気密に溶着
できる樹脂フィルムが望ましく、例えば、ビニロン、ポ
リエチレンとポリエステルのラミネートフィルム、ポリ
ウレタンフィルムなどが好ましい。内層フィルム1の厚
さは通常0.02〜0.1mm程度とされる。
【0026】中間層2の補強材は、要求される強度、耐
薬品性、意匠性などによって、その材料、構造を選ぶこ
とが出来る。例えば、含浸する樹脂が、不飽和ポリエス
テル樹脂またはビニルエステル樹脂の場合は、ポリエス
テル、ビニロン、アクリルの織布または不織布などが好
ましい。補強材は、通常厚さ0.1から10mmで、不
織布の場合は、目付100〜600g/m2程度のもの
が好ましい。中間層2は、補強材と樹脂の全重量に対す
る補強材の重量%を2〜30%程度になるように液状樹
脂を含浸させ、硬化後の厚さが1〜10mm程度となる
ように形成される。
薬品性、意匠性などによって、その材料、構造を選ぶこ
とが出来る。例えば、含浸する樹脂が、不飽和ポリエス
テル樹脂またはビニルエステル樹脂の場合は、ポリエス
テル、ビニロン、アクリルの織布または不織布などが好
ましい。補強材は、通常厚さ0.1から10mmで、不
織布の場合は、目付100〜600g/m2程度のもの
が好ましい。中間層2は、補強材と樹脂の全重量に対す
る補強材の重量%を2〜30%程度になるように液状樹
脂を含浸させ、硬化後の厚さが1〜10mm程度となる
ように形成される。
【0027】外層フィルム3には、内層フィルム1と同
様な材料を適用できる。ただし、中間層の含浸樹脂に光
硬化性樹脂を使用した場合には、外層フィルム3は、内
層フィルム1と同様の性能の他に、保管中に光が照射さ
れて中間層の含浸樹脂が硬化しないように、遮光性であ
ることが必要とされる。フィルムを遮光性にするには、
黒色のフィルムを使用する、或いは、樹脂フィルムにア
ルミニウムを蒸着する、アルミニウム箔をラミネートす
るなどの方法がある。完全な遮光性を得るには、ピンホ
ールのないアルミ箔をナイロン、ポリエチレンフィルム
等にラミネートしたフィルムを用いるのが好ましい。
様な材料を適用できる。ただし、中間層の含浸樹脂に光
硬化性樹脂を使用した場合には、外層フィルム3は、内
層フィルム1と同様の性能の他に、保管中に光が照射さ
れて中間層の含浸樹脂が硬化しないように、遮光性であ
ることが必要とされる。フィルムを遮光性にするには、
黒色のフィルムを使用する、或いは、樹脂フィルムにア
ルミニウムを蒸着する、アルミニウム箔をラミネートす
るなどの方法がある。完全な遮光性を得るには、ピンホ
ールのないアルミ箔をナイロン、ポリエチレンフィルム
等にラミネートしたフィルムを用いるのが好ましい。
【0028】このような外層フィルム3は、通常厚さ1
0〜20μm程度とされる。
0〜20μm程度とされる。
【0029】次に、図2を参照して本発明の後硬化性樹
脂管の製造方法を説明する。
脂管の製造方法を説明する。
【0030】図示の方法では、マンドレル11の周りに
内層フィルム2をガイド13Aを通して巻き、両端を合
掌状に重ねてシーラー14Aのキャリアチェインに挟
み、フィルムを送りながら側端面をシールする。この内
層フィルム12の上に、シート状の補強材15をガイド
13Bを通して巻くが、その側端面は、封筒合わせ状に
重ねられ、同様に溶着される。この補強材15は、浸漬
浴16で樹脂が含浸されている。更にこの上に、外層フ
ィルム17をガイド13Cを通して巻き、シーラー14
Bでキャリアチェインに挟んで送りながら側端面をシー
ルする。このようにして3層構造に作られた管18は、
ローラー19で扁平に畳まれた後、含浸樹脂を増粘する
ために、ヒーター20A,20Bで所定の温度で所定の
時間熱処理される。ライン速度やヒーターの長さはこの
熱処理に必要な時間により決定される。なお、図示の方
法では、ヒーター20A,20Bで加熱される前に、管
18がローラー19により絞られているが、ヒーター2
0A,20Bは、ローラー19の前段のマンドレル11
上にあっても良い。また、ヒーターは、トンネル状であ
っても良い。
内層フィルム2をガイド13Aを通して巻き、両端を合
掌状に重ねてシーラー14Aのキャリアチェインに挟
み、フィルムを送りながら側端面をシールする。この内
層フィルム12の上に、シート状の補強材15をガイド
13Bを通して巻くが、その側端面は、封筒合わせ状に
重ねられ、同様に溶着される。この補強材15は、浸漬
浴16で樹脂が含浸されている。更にこの上に、外層フ
ィルム17をガイド13Cを通して巻き、シーラー14
Bでキャリアチェインに挟んで送りながら側端面をシー
ルする。このようにして3層構造に作られた管18は、
ローラー19で扁平に畳まれた後、含浸樹脂を増粘する
ために、ヒーター20A,20Bで所定の温度で所定の
時間熱処理される。ライン速度やヒーターの長さはこの
熱処理に必要な時間により決定される。なお、図示の方
法では、ヒーター20A,20Bで加熱される前に、管
18がローラー19により絞られているが、ヒーター2
0A,20Bは、ローラー19の前段のマンドレル11
上にあっても良い。また、ヒーターは、トンネル状であ
っても良い。
【0031】樹脂の増粘処理がなされた管18Aは、扁
平に折り畳まれながらロール21に巻き取られる。その
後、含浸樹脂の増粘を完全にするため、管18Aを巻き
取ったロール10を、オーブンに入れて熱処理する。
平に折り畳まれながらロール21に巻き取られる。その
後、含浸樹脂の増粘を完全にするため、管18Aを巻き
取ったロール10を、オーブンに入れて熱処理する。
【0032】なお、樹脂の増粘が、チクソトロピー性に
よる場合は、図2に示すヒーターは不要で、また、巻き
取り後の熱処理も不要である。一方、液状樹脂に光重合
開始剤を添加し、樹脂の一部を重合させて増粘する場合
は、図2のヒーターの代りに光源を使用し、外層フィル
ムを巻く前に光源を設置する。この場合も巻取り後の熱
処理は不要である。
よる場合は、図2に示すヒーターは不要で、また、巻き
取り後の熱処理も不要である。一方、液状樹脂に光重合
開始剤を添加し、樹脂の一部を重合させて増粘する場合
は、図2のヒーターの代りに光源を使用し、外層フィル
ムを巻く前に光源を設置する。この場合も巻取り後の熱
処理は不要である。
【0033】このようにして製造される本発明の後硬化
性樹脂管の大きさには特に制限はないが、通常、外径2
6〜610mm、内径25〜600mm、硬化後の肉厚
1〜10mm程度である。
性樹脂管の大きさには特に制限はないが、通常、外径2
6〜610mm、内径25〜600mm、硬化後の肉厚
1〜10mm程度である。
【0034】このような本発明の後硬化性樹脂管は、図
1(a)に示す如く、扁平に折り畳んだ状態で巻き取
り、巻回体として保管又は輸送され、施工現場において
必要な長さに切り取って使用される。しかして、この保
管、輸送に当り、本発明の後硬化性樹脂管は、中間層の
補強材に含浸した樹脂を増粘させてあるため、樹脂の流
出や樹脂の偏在化の問題を生じることはない。
1(a)に示す如く、扁平に折り畳んだ状態で巻き取
り、巻回体として保管又は輸送され、施工現場において
必要な長さに切り取って使用される。しかして、この保
管、輸送に当り、本発明の後硬化性樹脂管は、中間層の
補強材に含浸した樹脂を増粘させてあるため、樹脂の流
出や樹脂の偏在化の問題を生じることはない。
【0035】本発明の後硬化性樹脂管の施工に際して
は、所要の長さに切り取った後硬化性樹脂管内に、水、
空気などの流体を通すことにより、扁平な状態から円筒
形に戻し、用いた樹脂の硬化方法によって賦形硬化させ
る。即ち、樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、温水、
熱水、蒸気、熱風など、硬化に必要な温度の流体を当該
管に通すことにより、管を加熱して樹脂を硬化させる。
一方、樹脂が光硬化性樹脂である場合には、可視光、紫
外線、電子線などの重合開始に必要なエネルギーを有す
る波長の光を照射する。
は、所要の長さに切り取った後硬化性樹脂管内に、水、
空気などの流体を通すことにより、扁平な状態から円筒
形に戻し、用いた樹脂の硬化方法によって賦形硬化させ
る。即ち、樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、温水、
熱水、蒸気、熱風など、硬化に必要な温度の流体を当該
管に通すことにより、管を加熱して樹脂を硬化させる。
一方、樹脂が光硬化性樹脂である場合には、可視光、紫
外線、電子線などの重合開始に必要なエネルギーを有す
る波長の光を照射する。
【0036】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
【0037】実施例1〜4 補強材に含浸させる樹脂として、表1に示す熱硬化用過
酸化物触媒パーメックN(日本油脂製)1.5重量部と
ナフテン酸コバルト(CO:6%)0.5重量部を添
加、又は、紫外線重合開始剤Darocur1−173
(日本チバガイギー製)1重量部を添加した樹脂100
重量部に無水ケイ酸1重量部を添加してチクソトロピー
性を付与したものを用い、図2に示す方法により後硬化
性樹脂管を製造した(ただし、ヒーターによる加熱は行
わなかった。)。この樹脂の含浸時の粘度及び含浸後の
粘度は表1に示す通りである。
酸化物触媒パーメックN(日本油脂製)1.5重量部と
ナフテン酸コバルト(CO:6%)0.5重量部を添
加、又は、紫外線重合開始剤Darocur1−173
(日本チバガイギー製)1重量部を添加した樹脂100
重量部に無水ケイ酸1重量部を添加してチクソトロピー
性を付与したものを用い、図2に示す方法により後硬化
性樹脂管を製造した(ただし、ヒーターによる加熱は行
わなかった。)。この樹脂の含浸時の粘度及び含浸後の
粘度は表1に示す通りである。
【0038】なお、内層フィルム、補強材及び外層フィ
ルムとしては下記のものを用い、補強材への樹脂の含浸
量は全重量に対する補強材の重量比を5重量%として、
賦形硬化後後硬化性樹脂管の寸法が内径47mm、外径
55mm、肉厚4mmとなるようにした。
ルムとしては下記のものを用い、補強材への樹脂の含浸
量は全重量に対する補強材の重量比を5重量%として、
賦形硬化後後硬化性樹脂管の寸法が内径47mm、外径
55mm、肉厚4mmとなるようにした。
【0039】内層、外層フィルム:ナイロン/ポリエチ
レン/アルミ/ポリエチレンラミネートフィルム,厚さ
12μm 補強材:ポリエステル不織布,厚さ2.5mm,目付2
10g/m2
レン/アルミ/ポリエチレンラミネートフィルム,厚さ
12μm 補強材:ポリエステル不織布,厚さ2.5mm,目付2
10g/m2
【0040】
【表1】
【0041】製造された後硬化性樹脂管を、それぞれ、
扁平に折り畳んで巻回した状態で30日間保管したが、
いずれの場合も保管中の樹脂の流動はなく、保管後、賦
形硬化させたところ、肉厚が均一の円筒管とすることが
できた。但し、熱硬化性樹脂の場合は、約5℃で冷蔵し
たが、光硬化性樹脂の場合は室温で保管した(以下の実
施例、比較例においても同様にした。)。
扁平に折り畳んで巻回した状態で30日間保管したが、
いずれの場合も保管中の樹脂の流動はなく、保管後、賦
形硬化させたところ、肉厚が均一の円筒管とすることが
できた。但し、熱硬化性樹脂の場合は、約5℃で冷蔵し
たが、光硬化性樹脂の場合は室温で保管した(以下の実
施例、比較例においても同様にした。)。
【0042】比較例1〜4 実施例1〜4において、補強材に含浸させる樹脂に無水
ケイ酸を添加しなかったこと以外は各々同様に行って後
硬化性樹脂管を製造した。
ケイ酸を添加しなかったこと以外は各々同様に行って後
硬化性樹脂管を製造した。
【0043】製造された後硬化性樹脂管を、それぞれ、
扁平に折り畳んで巻回した状態で30日間保管したとこ
ろ、いずれの場合も保管中の樹脂の流動が起こり、保管
後、賦形硬化させたところ、肉厚が均一の円筒管とする
ことがでなかった。
扁平に折り畳んで巻回した状態で30日間保管したとこ
ろ、いずれの場合も保管中の樹脂の流動が起こり、保管
後、賦形硬化させたところ、肉厚が均一の円筒管とする
ことがでなかった。
【0044】実施例5 補強材に含浸させる樹脂として、表2に示す光硬化性樹
脂100重量部に酸化マグネシウム1重量部と炭酸カル
シウム20重量部を添加して均一に混合したものを用
い、図2に示す方法により後硬化性樹脂管を製造した。
浸漬浴中の樹脂の粘度は表2に示す通りである。
脂100重量部に酸化マグネシウム1重量部と炭酸カル
シウム20重量部を添加して均一に混合したものを用
い、図2に示す方法により後硬化性樹脂管を製造した。
浸漬浴中の樹脂の粘度は表2に示す通りである。
【0045】なお、紫外線硬化触媒、内層フィルムは、
補強材への樹脂の含浸量、賦形硬化後後硬化性樹脂管の
寸法は、実施例1と同様とした。
補強材への樹脂の含浸量、賦形硬化後後硬化性樹脂管の
寸法は、実施例1と同様とした。
【0046】ヒーターによる加熱は40℃で48時間と
した。加熱後の樹脂の粘度は表2に示す通りである。
した。加熱後の樹脂の粘度は表2に示す通りである。
【0047】
【表2】
【0048】製造された後硬化性樹脂管を、扁平に折り
畳んで巻回した状態で30日間保管したが、保管中の樹
脂の流動はなく、保管後、賦形硬化させたところ、肉厚
が均一の円筒管とすることができた。
畳んで巻回した状態で30日間保管したが、保管中の樹
脂の流動はなく、保管後、賦形硬化させたところ、肉厚
が均一の円筒管とすることができた。
【0049】比較例5 実施例5において、樹脂に酸化マグネシウム及び炭酸カ
ルシウムを添加せず、ヒーター加熱を行わなかったこと
以外は各々同様に行って後硬化性樹脂管を製造した。
ルシウムを添加せず、ヒーター加熱を行わなかったこと
以外は各々同様に行って後硬化性樹脂管を製造した。
【0050】製造された後硬化性樹脂管を、扁平に折り
畳んで巻回した状態で30日間保管したところ、保管中
の樹脂の流動が起こり、保管後、賦形硬化させたとこ
ろ、肉厚が均一の円筒管とすることができなかった。
畳んで巻回した状態で30日間保管したところ、保管中
の樹脂の流動が起こり、保管後、賦形硬化させたとこ
ろ、肉厚が均一の円筒管とすることができなかった。
【0051】実施例6 補強材に含浸させる樹脂として、表3に示す光硬化性樹
脂100重量部にメチレンジ(4−フェニルイソシアナ
ート)(MDI)5重量部を均一に混合したものを用
い、図2に示す方法により後硬化性樹脂管を製造した。
浸漬浴中の樹脂の粘度は表3に示す通りである。
脂100重量部にメチレンジ(4−フェニルイソシアナ
ート)(MDI)5重量部を均一に混合したものを用
い、図2に示す方法により後硬化性樹脂管を製造した。
浸漬浴中の樹脂の粘度は表3に示す通りである。
【0052】なお、紫外線硬化触媒、内層フィルム、補
強材及び外層フィルムは、補強材への樹脂の含浸量、賦
形硬化後後硬化性樹脂管の寸法は、実施例1と同様とし
た。
強材及び外層フィルムは、補強材への樹脂の含浸量、賦
形硬化後後硬化性樹脂管の寸法は、実施例1と同様とし
た。
【0053】ヒーターによる加熱は60℃で5分間と
し、巻き取った後硬化性樹脂管を400℃で6時間加熱
した。この加熱後の樹脂の粘度は表3に示す通りであ
る。
し、巻き取った後硬化性樹脂管を400℃で6時間加熱
した。この加熱後の樹脂の粘度は表3に示す通りであ
る。
【0054】
【表3】
【0055】製造された後硬化性樹脂管を、扁平に折り
畳んで巻回した状態で30日間保管したが、保管中の樹
脂の流動はなく、保管後、賦形硬化させたところ、肉厚
が均一の円筒管とすることができた。
畳んで巻回した状態で30日間保管したが、保管中の樹
脂の流動はなく、保管後、賦形硬化させたところ、肉厚
が均一の円筒管とすることができた。
【0056】比較例6 実施例6において、樹脂にMDIを添加しなかったこと
以外は各々同様に行って後硬化性樹脂管を製造した。
以外は各々同様に行って後硬化性樹脂管を製造した。
【0057】製造された後硬化性樹脂管を、扁平に折り
畳んで巻回した状態で30日間保管したところ、保管中
の樹脂の流動が起こり、保管後、賦形硬化させたとこ
ろ、肉厚が均一の円筒管とすることができなかった。
畳んで巻回した状態で30日間保管したところ、保管中
の樹脂の流動が起こり、保管後、賦形硬化させたとこ
ろ、肉厚が均一の円筒管とすることができなかった。
【0058】実施例7,8 表4に示す樹脂100重量部に、光重合開始剤1,1,
5,5−テトラキス(p−ジフェニルアミノフェニル)
−2,4−ペンタジエニル・トリフェニル−n−ブチル
ボレート(昭和電工製)0.025重量部、テトラ−n
−プチルアンモニウム・トリフェニル−n−ブチルボレ
ート(昭和電工製)0.125重量部、2,2’−ビス
(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラ
フェニル−1,2’−ビイミダゾール(和光純薬製)
0.125重量部、2−メルカブトベンゾチアゾール
(和光純薬製)0.125重量部を混合したものを用
い、補強材に含浸し、マイラーフィルムを被覆した赤外
線ランプ(松下電器産業製ビオライトRH−523)を
使用し、15cmの距離で10分間照射して増粘した。
浸漬浴中の樹脂の粘度と増粘した補強材の硬度は、表4
に示す通りである。
5,5−テトラキス(p−ジフェニルアミノフェニル)
−2,4−ペンタジエニル・トリフェニル−n−ブチル
ボレート(昭和電工製)0.025重量部、テトラ−n
−プチルアンモニウム・トリフェニル−n−ブチルボレ
ート(昭和電工製)0.125重量部、2,2’−ビス
(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラ
フェニル−1,2’−ビイミダゾール(和光純薬製)
0.125重量部、2−メルカブトベンゾチアゾール
(和光純薬製)0.125重量部を混合したものを用
い、補強材に含浸し、マイラーフィルムを被覆した赤外
線ランプ(松下電器産業製ビオライトRH−523)を
使用し、15cmの距離で10分間照射して増粘した。
浸漬浴中の樹脂の粘度と増粘した補強材の硬度は、表4
に示す通りである。
【0059】なお、熱硬化、紫外線硬化触媒、内層フィ
ルム、補強材及び外層フィルム、補強材への樹脂の含浸
量、賦形硬化後の後硬化性樹脂管の寸法は、実施例1と
同様とした。
ルム、補強材及び外層フィルム、補強材への樹脂の含浸
量、賦形硬化後の後硬化性樹脂管の寸法は、実施例1と
同様とした。
【0060】
【表4】
【0061】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の後硬化性樹
脂管は、補強材に含浸させた樹脂が増粘処理されている
ため、保管又は輸送時の樹脂の流動の問題がなく、扁平
に折り畳んでコンパクトに巻回した状態で長期間保管し
たり、輸送したりしても、樹脂が後硬化性樹脂管の中間
層から押し出されたり或いは中間層内で偏在することは
ない。このため、施工に際しては、賦形硬化させて均一
な肉厚の円筒管とすることができる。
脂管は、補強材に含浸させた樹脂が増粘処理されている
ため、保管又は輸送時の樹脂の流動の問題がなく、扁平
に折り畳んでコンパクトに巻回した状態で長期間保管し
たり、輸送したりしても、樹脂が後硬化性樹脂管の中間
層から押し出されたり或いは中間層内で偏在することは
ない。このため、施工に際しては、賦形硬化させて均一
な肉厚の円筒管とすることができる。
【図1】本発明の後硬化性樹脂管の一実施例を示す斜視
図であり、図1(a)は硬化前の折り畳んだ状態、図1
(b)は賦形硬化後の状態をそれぞれ示す。
図であり、図1(a)は硬化前の折り畳んだ状態、図1
(b)は賦形硬化後の状態をそれぞれ示す。
【図2】本発明の後硬化性樹脂管の製造方法を説明する
模式図である。
模式図である。
1 内層フィルム 2 中間層 3 外層フィルム 11 マンドレル 12 内層フィルム 15 補強材 16 浸漬浴 17 外層フィルム 20A,20B ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:08 B29L 9:00 23:00
Claims (1)
- 【請求項1】 管壁部分が内層フィルム、後硬化性の中
間層及び外層フィルよりなる後硬化性樹脂管において、 該中間層は、補強材に液状樹脂を含浸させ、次いで該液
状樹脂を増粘させてなるものであることを特徴とする後
硬化性樹脂管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9172398A JPH11286052A (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 後硬化性樹脂管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9172398A JPH11286052A (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 後硬化性樹脂管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11286052A true JPH11286052A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=14034432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9172398A Pending JPH11286052A (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 後硬化性樹脂管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11286052A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007301953A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Yoshika Kk | 管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いたライニング工法 |
JP2008246915A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Takiron Co Ltd | 管更生材料の製造方法 |
JP2010201887A (ja) * | 2009-03-06 | 2010-09-16 | Shonan Plastic Mfg Co Ltd | 管ライニング材 |
JP2011140221A (ja) * | 2009-12-08 | 2011-07-21 | Yoshika Kk | ライニング材及び管路の補修工法 |
JP2012512287A (ja) * | 2008-12-17 | 2012-05-31 | フータマキ フォルヒハイム ツヴァイクニーダーラッスング デア フータマキ ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | Uv及び光保護フィルム |
CN104633378A (zh) * | 2015-01-10 | 2015-05-20 | 河南中拓石油工程技术股份有限公司 | 一种紫外线固化软管内衬修复旧管道的工艺 |
-
1998
- 1998-04-03 JP JP9172398A patent/JPH11286052A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007301953A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Yoshika Kk | 管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いたライニング工法 |
JP2008246915A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Takiron Co Ltd | 管更生材料の製造方法 |
JP2012512287A (ja) * | 2008-12-17 | 2012-05-31 | フータマキ フォルヒハイム ツヴァイクニーダーラッスング デア フータマキ ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | Uv及び光保護フィルム |
JP2010201887A (ja) * | 2009-03-06 | 2010-09-16 | Shonan Plastic Mfg Co Ltd | 管ライニング材 |
JP2011140221A (ja) * | 2009-12-08 | 2011-07-21 | Yoshika Kk | ライニング材及び管路の補修工法 |
CN104633378A (zh) * | 2015-01-10 | 2015-05-20 | 河南中拓石油工程技术股份有限公司 | 一种紫外线固化软管内衬修复旧管道的工艺 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2005313575B2 (en) | Production of a resin-impregnated fiber tube for internally lining conduits and pipes or pipe systems | |
FI81436B (fi) | Fodring av roerledningar och genomfoeringar. | |
JP4969717B2 (ja) | 強い応力を受ける複合部品の製造方法 | |
TWI295626B (ja) | ||
US9486940B2 (en) | Radiation curable resin systems for composite materials and methods for use thereof | |
JPH11286052A (ja) | 後硬化性樹脂管 | |
JPS6115881B2 (ja) | ||
JP5698956B2 (ja) | 繊維強化樹脂シートの製造方法 | |
JP4938350B2 (ja) | 管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いたライニング工法 | |
JP2008195745A (ja) | 光硬化型プリプレグ | |
JP3527341B2 (ja) | 既存構造物の耐震補強工法および同工法に用いる繊維シート | |
JP3008820B2 (ja) | 繊維強化複合材料及びその硬化方法 | |
JP2004131985A (ja) | 補強用プリプレグシート及びコンクリート構造物の補強方法 | |
JP4632554B2 (ja) | 管路の更正方法及びそれに用いる更生材 | |
JPH0688336B2 (ja) | 内張り材及びその製造方法 | |
JP6724389B2 (ja) | 圧力容器の製造方法 | |
JP3115023B2 (ja) | 繊維強化樹脂成形品の製造方法 | |
JP3368754B2 (ja) | ステープル帯およびその製法 | |
HU227555B1 (en) | Method for arming composit-fabrication of open-air located objects | |
JP4594696B2 (ja) | 光硬化性プリプレグテープおよびその硬化方法 | |
JPH0262138B2 (ja) | ||
JP4088716B2 (ja) | 硬化性液体の注入および補強方法 | |
JP6229241B2 (ja) | ダクト及びパイプラインの内張り用の新規な、樹脂で含浸された繊維管 | |
JP2002219754A (ja) | 管路の更生方法及びそれに用いる更生材 | |
JPH02150456A (ja) | 繊維強化プラスチックシート、土木建築材及び土木建築物の補強工法 |