JP4938350B2 - 管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いたライニング工法 - Google Patents

管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いたライニング工法 Download PDF

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Description

本発明は管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いたライニング工法、特に、光硬化型のライニング管及びこれを用いた光硬化式のライニング工法の改良に関するものである。
日本の下水道普及率は平均67%であり、都市部では、ほぼ100%に近い普及率である。したがって、下水管渠(かんきょ)の新設事業は一部地方を除いて殆ど無くなり、老朽管渠の維持管理が重要なものとなっている。下水管渠の総延長は約36万kmであり、そのうち耐用年数50年を越えた管渠は7000km以上となっている。また、今後年間数千kmずつ増加する見込みである。
一般に下水管渠などの地中に埋設される管については、設置からの年数の経過による様々な変形例えば、ズレによる段差の発生や径の変化などが生じることは不可避である。また、特に変形が生じなくても老朽化に伴って交換が必要になり、更には、管路を大型化するために径の大きな管への移行が必要となる。この様な種々の事情から、既設管は所定の時期に何らかの補修が必要となるのが現状である。
この既設管の補修技術として、地面を非開削のままで、既設管を更生させる方法、すなわち、未硬化状態の光硬化性樹脂を含むライニング管を圧縮空気によって反転させながら、或いは引き込みによって既設管内に導入し、次いで圧縮空気により管路内壁面に密着させ、その後、そのライニング管の内側で光照射装置によって樹脂を硬化させ、管路内壁面に不透水性ライニング管を形成して既設管を更生する補修方法が知られている。また、この様な補修に用いられる照射光としては、エネルギーが高く樹脂の硬化時間の短い紫外線が周知であるが、それよりも波長の長い可視光線も光の透過性が良い点や照射装置が安価であるなどの長所により適宜用いられている。
特許文献1では、不飽和ポリエステル樹脂およびスチレンを含む紫外線硬化性樹脂層をアウターフィルムおよびインナーフィルムで内包してなる可撓性のスリーブを用い、既設管内にこれを導入し、既設管内壁に密着させ、紫外線照射装置をスリーブ内を移動させながら未硬化のスリーブに紫外線を照射して樹脂を硬化させる既設管のライニング方法が開示されている。そして、同特許文献1では、紫外線の照射による硬化過程の間に生じ得る火災の危険を排除した既設管のライニング方法ならびに該方法によるライニング作業の安全管理装置および紫外線照射用ライトトレインが開示されている。
また、特許文献2は、光硬化式のライニング管と熱硬化式のライニング管の双方の長所、短所を考慮し、ライニング管の材料として、光硬化性樹脂と熱硬化性樹脂の両者を同時に採用した技術が開示されている。すなわち、光硬化性樹脂を用いたライニング管の場合、硬化速度が早く、硬化時間も短いが、硬化できる層の厚さが薄い。一方、熱硬化性樹脂を用いたライニング管の場合、厚さの厚いライニング材に対してもこれを硬化させることは可能であるが、硬化速度が遅く、硬化するまでに長時間を要する。そこで、ライニング管の材料として、光硬化性樹脂と熱硬化性樹脂の両者を用いることにより、まず、光照射のみによってライニング材の的確な硬化を行うことができ、当該ライニング材に含まれる光硬化性樹脂が光照射を受けて硬化する際の発熱を用いてライニング材に含まれている熱硬化性樹脂を硬化させる様にしている。
特開平11−198230号(特許第3005208号) 特開2003−33970号
上記従来の光照射式のライニング方法を一例とする従来のライニング管及びそれを用いたライニング方法では、ライニング管(上記特許文献1ではスリーブ、特許文献2ではライニング材)は、光照射によって硬化するが、ライニング管が既設管内壁に密着される構造上、その光の照射は必然的にライニング管の内側から行われる。そして、照射された光は、ライニング管を透過して既設管に達し、あるいはライニング管内周面や内部で反射し、更に対向するライニング管内周面に照射される。ライニング管の硬化は、このようなライニング管にその内側から照射された光の作用によって生じており、これによって硬化した適正な更生管が形成されている。
なお、ここで照射される光としては一般に、可視光よりも短い波長域の電磁波であり、10〜400nm以下の波長域を有する紫外線が用いられる。通常、有機材料を硬化させるためには、200〜450nm域の出力波長を持つ紫外線照射装置が用いられる。なお、可視光域の光によって硬化する樹脂を用いて可視光硬化が行われる場合もあり、紫外線は可視光に対してエネルギーが高く硬化速度が速いが、透過性が低く5mm程度厚さの対象物しか適用できず、紫外線照射装置が高価であるという状況があり、一方、可視光はエネルギーが低く硬化速度が遅いが光の透過性が高く10mmを超える程度の厚さの材料に適用可能であり、人体に安全であり照射装置が安価である等の性質を有している。従って、紫外線及び可視光線のそれぞれの長所と短所をふまえて光照射による硬化が行われており、紫外線及び可視光線をまたがる波長域(例えば、350〜450nm)の光線も用いられている。
しかし、上記の様な可視光域の波長域までまたがった光照射により、ライニング管をその内側から光照射して硬化する場合、ライニング管の最外部を確実に硬化させるためには、どうしてもライニング管の外側、すなわち、既設管の内壁側に漏れ出る光を回避することはできない。すなわち、ライニング管の最外部を光硬化させるためにその部分にもある程度のエネルギーの光照射が必要であり、ライニング管外への遺漏光は生じるものである。そして、このライニング管から漏れ出た光は、既設管で吸収されその温度を上げる作用を奏する。このことは、照射された光がライニング管の硬化以外のことに作用し、光硬化の効率が低下していることを意味する。
また、照射光が確実に光硬化に活用されない状態では、所定厚さのライニング管の光硬化を行うに際し、光硬化の不十分を回避するため、より強いエネルギーで光照射を行わなければならず、状況によっては強すぎるエネルギーの光照射となり、逆にライニング管の劣化を伴うおそれもある。すなわち、所定厚さのライニング管に対して適切な光照射のエネルギーの計算が正確に行えないという問題がある。
更に、ライニング管が光照射を受けて硬化する際、即ち、ライニング管内で光を受けた光開始剤によりオリゴマー、モノマーが重合・架橋する際に発熱しライニング管の温度が上昇するが、このとき既設管はその熱を吸収してライニング管の温度上昇を抑制する吸熱作用を奏している。従って、従来の様にライニング管を透過して漏れ出た光により既設管の温度が上昇した状態では、この既設管とライニング管の温度差がその分小さくなり吸熱作用は低下することとなる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、内側からの光照射による管更生用ライニング管の硬化の際に照射光の効率的且つ的確な利用を図り、且つ更生対象の既設管による光硬化時のライニング管の熱吸収作用をより効果的なものとすることのできる管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いたライニング方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る管更生用ライニング管は、
光硬化性樹脂を構成要素として含む管更生用ライニング管において、更生対象の管内に導入された状態で最も外周側に位置する管状外側被覆層と、該管状外側被覆層の内周側に位置し、ガラス繊維を含む光硬化性の管状樹脂層と、該管状樹脂層の内周側に位置する管状内側被覆層と、を含み、前記管状内側被覆層の内周側から発せられた光が前記管状外側被覆層の外側へ放出されることを防ぐ光反射層が前記管状外側被覆層に付設されており、該管状外側被覆層が、樹脂材料に光反射材料を混練して形成されることにより、該管状外側被覆層自体を前記光反射層として兼用したことを特徴とする。
この構成により、ライニング管の内側からライニング管の硬化のために照射された光は、既設管内に導入された時に最外層に位置する管状外側被覆層の部分で反射されるので、管状外側被覆層の外方、すなわちライニング管の外方には漏れ出ないこととなる。これにより、これまで遺漏光となっていた照射光がライニング管内に反射されるので、その光エネルギーをライニング管の光硬化に作用させることができ、照射光のほぼ100%がライニング管の硬化に活用され、光硬化の効率が高められる。
また、ライニング管からの透過光が既設管内表面に照射されることによる、既設管の昇温が防止され、既設管によるライニング管の硬化時の温度上昇に対する吸熱作用をより効果的なものとすることができる。更に、ほぼ100%の効率で照射光を光硬化作用に活用することができることから、ライニング管の厚さに対する光照射の強度等を予め的確に計算することが可能となり、光の過剰な照射を回避することができ、過剰照射によるライニング管の劣化も防止される。
そして、この様に、管状外側被覆層そのものを光反射層とすることで、ライニング管を構成する層の数を増加させることなく、光反射層を構成している。したがって、光反射層を付加的に形成する場合のように、管状樹脂層との接着性や外表面に設置した場合の導入時の損傷などについての特別な考慮が不要となる。
請求項に係る管更生用ライニング管は、
前記光反射層を構成する光反射材料が、紫外線を反射する金属材料であることを特徴とし、また、請求項に係る管更生用ライニング管は、その金属材料が、アルミニウムであることを特徴とする。この様な金属材料を用いて光反射層を形成することにより、簡単且つ容易に光反射層の製造を行うことができる。また、入手容易なアルミニウムを用いることで安価に形成することが可能である。
請求項に係る管更生用ライニング管は、
前記光反射層を構成する光反射材料が、短ガラス繊維であることを特徴とする。短ガラス繊維を用いることで、前記光反射層において進入した光を当該光反射層で乱反射させることができ、反射した光が再度ライニング管内に透過され効率よくライニング管の光硬化を行うことが可能となる。
請求項に係る管更生用ライニング管は、
前記光反射層を構成する光反射材料が、含む無機系紫外線反射材であり、請求項に係る管更生用ライニング管は、酸化セリウム、酸化チタン及び/ 又は、酸化亜鉛であることを特徴とする。これにより、無機系紫外線反射材料により的確な光反射層を構成することができ、特に、酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の反射効率の良い入手容易な材料を用いることにより、製造の簡便化が図られる。
請求項に係る管更生用ライニング管は、
前記光反射材料が、パウダー状に形成されたことを特徴とする。すなわち、金属材料や短ガラス繊維や無機系紫外線反射材がパウダー状に形成され、これを用いて光反射層の形成を行うことにより、光反射層全体できめ細かい反射材料の使用が可能となり反射効率の高い光反射層を形成することができる。
請求項に係る光硬化式ライニング工法は、
請求項からに記載の管更生用ライニング管を未硬化状態で、更生対象の既設管内に導入し、前記ライニング管導入終了状態で、該導入された未硬化の管更生用ライニング管の内部に光照射手段を導入し、前記光照射手段による光照射によって前記管更生用ライニング管を硬化させることを特徴とする。この様に、外側被覆層に光反射層の付設された管更生用ライニング管を用いて光硬化式ライニング工法を行うことにより、光硬化の効率を向上させることができ、ライニング管の外方への光や熱の放射も抑制することができる。
本発明に係る管更生用ライニング管及び該管更生用ライニング管を用いた光硬化式ライニング工法によれば、内側からの光照射による管更生用ライニング管の硬化の際に照射光を漏らすことなく活用することによる光硬化の効率的且つ確実な活用を図ることができる。また、ライニング管の外方へ放出された照射光による既設管の昇温が回避されるので、ライニング管の硬化時の発熱に対する既設管による吸熱作用をより効果的なものとすることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1は本実施の形態に係る管更生用ライニング管の構成を示す概略斜視図であり、更生対象の既設管内に導入された状態の構成が示されている。図示のように、本実施の形態に係るライニング管10は、基本的に3層の構成を有しており、すなわち、既設管への導入状態で最も外側に位置する管状外側被覆層であるアウターフィルム12、その内側に位置するガラス繊維マット14、更にその内側に位置する管状内側被覆層であるインナーフィルム16から構成されている。ガラス繊維マット14は、ガラス繊維に光硬化型の樹脂が含浸され、これにより、繊維間に樹脂が入り込み、更に外表面は同樹脂にて覆われることとなる。
本発明において特徴的なことは、アウターフィルム12に対して光反射層が付設されていることであり、図2は実施の形態に係る更生用ライニング管の構成の詳細を示している。図示のように管更生用ライニング管10は、ポリエチレン等の材料にて形成されたアウターフィルム12とインナーフィルム16との間にガラス繊維マット14が設けられ、全体の厚さが10〜15mm程度に形成されている。
ガラス繊維マット14は上述のようにガラス繊維14aに、例えば、不飽和ポリエステル樹脂及びスチレンを含む、光(紫外線)硬化性樹脂14bが含浸され、更に同樹脂で表面が覆われている。光硬化性樹脂14bは光の照射を受けることによって全体が硬化する。
本実施の形態の特徴的な事項は、アウターフィルム12の内表面に光反射材料を含む塗料が塗布され、塗料層18が形成されていることである。塗料としては、例えば、ポリエステル樹脂系やポリエチレン樹脂系のものが用いられ、この塗料に混入される光反射材料としては例えば無機系紫外線反射材として、パウダー状に形成された酸化セリウム、酸化チタン、酸化亜鉛等が用いられる。これらのパウダーの粒子径は0.005〜0.2mm程度のものが用いられる。好的には最も紫外線遮断成度の高い酸化セリウムが用いられる。
図3は、上記塗料層18がアウターフィルム12の外表面に形成された例が示されている。このように塗料に光反射材料を混入させた塗料の塗布は、図2に示したように、アウターフィルム12の内表面又は本図3に示したように外表面のいずれに対して行うことも可能であり、管更生用ライニング管10の既設管への導入をそのまま引き込み動作により行う場合のように更生対象の既設管の内壁との摩擦や衝突が生じる場合、あるいは既設管の内表面の状態が凹凸の激しい状態である場合には、光反射層である塗料層18の損傷防止のためにアウターフィルム12の内表面に塗布するのが好的である。
また、そのような損傷の心配のない既設管の内壁状態の場合や、ライニング管が後述するように表裏を反転させつつ導入されるような場合(図7参照乞う)には、アウターフィルム12の外側に塗布することが好適であり、その場合には、内表面に塗布した場合のように、アウターフィルム12の内側層であるガラス繊維マット層14と塗料層18との間の接着強度の確保の困難性が解消される。
図2及び図3に示したように、光の照射はライニング管10の中央側、すなわちインナーフィルム16の内側から行われる。図において照射光は符号100にて示されており、インナーフィルム16の内側から照射された光は、図示のように塗料層18の表面で反射する(反射光200)。従って、塗料層18が存在しない場合にはアウターフィルム12の外側まで透過して放出されていた光(図上破線で示した漏洩光210)は解消される。すなわち、アウターフィルム12の外側に位置する更生対象である既設管側には光は照射されない状態となる。
これにより、従来のような遺漏光210が解消されるので、照射光はほぼ100%、管更生用ライニング管10の光硬化型材料の硬化のために機能することから、光硬化の効率の向上が図られる。また、遺漏光210の解消により、既設管の温度が上昇する状況が回避される。したがって、光硬化時に管更生用ライニング管10の温度が上昇した際の既設管による吸熱作用は良好なものとなる。すなわち、本実施の形態によれば、既設管の温度の上昇が回避されるので、温度上昇した管更生用ライニング管10との温度差を的確に確保することができ、既設管による吸熱作用も効果的なものとなるものである。
更に、ほぼ100%の効率で照射光を光硬化作用に活用することができることから、予め認識できるライニング管の厚さに対して、光照射の強度等を予め的確に計算しておくことが可能となり、常に的確なエネルギーによる光照射が達成される。これにより過剰な照射光によるライニング管の劣化も防止される。
図4及び図5は他の実施の形態を示しており、図示のようにアウターフィルム12の外側(図4)又は内側(図5)に光反射膜を付設した例が示されている。本実施の形態では光反射膜として、アルミ箔20が用いられている。アルミ箔20の厚さは、例えば0.01〜0.08mm程度のものを用いることができ、本実施の形態では0.05mmのものが用いられている。また、本実施の形態ではアウターフィルム12へのアルミ箔20の付設は透明な接着剤を用いて貼着するか、あるいはコーティングすることによりアルミ箔を形成して行われる。
なお、このアルミ箔20の付設を図4及び図5に示したようにアウターフィルム12の外表面に行うか内表面に行うかについては、更生の対象である既設管の状況に応じて、上記図2及び図3の実施に形態において説明した場合と同様に選択される。また、このような金属であるアルミ箔20の付設の場合、樹脂層であるアウターフィルム12との付着性は、上述した図2や図3のような実施の形態に比べ劣る場合があることから、光硬化時の収縮の少ない厚みの薄いライニング管を用いる場合に適用するのが好適である。
また、図4に示したようにアウターフィルム12の外表面にアルミ箔20を付設する場合、さらにその外側にアルミ箔保護のための保護層を設けることも好的である。
更に、図示していないが他の実施の形態として、光反射材料としてガラス繊維を使用することも可能である。例えば、ガラス繊維を短く、0.5mm〜15mm程度に切断して短ガラス繊維を形成し、この短ガラス繊維を集合させた層をアウターフィルム12とその内側にあるガラス繊維マット14との間に形成することによって、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
上記短ガラス繊維を用いた光反射層の製造については、例えば、ライニング管の製造時にガラス繊維マット14の外周面に上述の短ガラス繊維を撒くことにより短ガラス繊維から成る光反射層を形成することができる。そして、その後その外表面側からアウターフィルム12の形成を行う。また、他の製造方法としては、アウターフィルム12の製造時にその内周面に上述の短ガラス繊維を撒くことによりアウターフィルムの内表面側にガラス繊維による光反射層を形成することも可能である。この様なガラス繊維を撒く量については、ある程度、密集性を得て、照射された光を遮断し、ライニング管内側に反射させることのできる量である。例えば、100〜200g/m2の量が撒かれる。
このような、短ガラス繊維を用いた光反射層によれば、照射された光が多くの透明なガラス繊維に照射され一部は境界面で反射され、他は複雑に屈折し、その状況が複数回繰り返されることでライニング管の内側へ反射する光が増え、高い反射率を得ることができるものである。一般に、反射率の高い素材としては透明体のものが多く、かつそれが細かい粉末状や繊維状に形成されることでその内部での複雑は屈折及び界面反射を繰り返すことにより入射光が乱反射され、高い反射率を得るものであり、素材としての透明度が高いほど、また屈折率が高い程この反射率は高くなるものである。
更に、上述のようなガラス繊維を用いた光反射層を形成することにより、硬化後におけるライニング管の強度の向上にも貢献することができる。
図6は、更に他の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴的な事項は、アウターフィルム12に対して付加的に光反射層を形成するのではなく、アウターフィルム12自体を光反射層として形成していることである。すなわち、アウターフィルム12のポリエチレン等の原材料に光反射材料を混練してアウターフィルムの形成を行っている。混練する光反射材料としては、上述した各種の光反射材料を用いる事ができ、例えばパウダー状とした酸化セリウム(粒径0.005〜0.2mm)を用いることができ、また、アルミニウムをパウダー状にしたものを混練させたり上述の短ガラス繊維を混練させることも可能である。
このようにアウターフィルム12自体を光反射層として形成することにより、図示の様にライニング管の内方から照射された光はアウターフィルム12の内表面及びそのアウターフィルム12の厚みの範囲内でほぼ確実に照射光をライニング管内方へ反射させることができる。これにより、ライニング管の形成層の数を増加させることなく光照射によるライニング管硬化の効率も高めることができる。
上記各実施の形態に係る管更生用ライニング管によれば、ライニング管内側から照射された硬化用の光線はアウターフィルム12の内表面、外表面又はアウターフィルム12自体によってほぼ確実に遮断され、ライニング管の内方に反射される。これにより、照射光は効率よくライニング管の硬化に活用され、ライニング管の外側に漏れることがないので、ライニング管の光効果効率が上昇すると共に、既設管のライニング管に対する吸熱作用が良好に確保される。
図7及び図8は、上述した実施の形態に係る管更生用ライニング管10を実際に既設管300内に導入し、これを硬化させる工法の例を示している。図7に示した導入法は、未硬化の管更生用ライニング管をそのまま既設管に引き込むのではなく、表裏面を入れ替えながら既設管内壁面に密着させつつ行っている。
まず、硬化前の柔らかい状態のライニング管10を、図1に示した状態とは表裏が逆の状態、すなわち、アウターフィルム12が内側、インナーフィルム16が外側にある状態として形成されている。その未硬化のライニング管10を図示のように表裏逆転させながら既設管300内に導入していくものである。
本実施の形態では、図上矢印400で示した方向に空気を送り込みこの空気圧により導入方向に押しながら表裏を裏返しつつ導入している。導入された状態では、図1に示したようにアウターフィルム12が最外側に有り、既設管300の内壁に密着した状態が得られる。この状態で図8に示したように紫外線照射装置、例えば水銀ランプ500を所定数連結した水銀ランプ群を導入されたライニング管10の内部空間に引き込み、まれ、これにより光照射を行ってライニング管10を硬化させるものである。
水銀ランプ500を所定数連結したものを図示していない牽引装置などにより、牽引移動させつつ光照射を行うのが一般的であり、これにより、管更生用ライニング管10はアウターフィルム12の部分において水銀ランプ500の光をほぼ確実にライニング管内方へ反射させることができ、この光照射によるライニング管10の硬化が効率よく行われることとなる。また、上述のようにライニング管10の外方へ水銀ランプ500からの光が漏れ出ることがないので、既設管の温度上昇が抑制され、既設管によるライニング管の温度上昇に対する吸熱作用が良好に確保される。
本発明は上記実施の形態に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、ライニング管を構成する材料やアウターフィルム12に付設される光反射層に用いる光反射材料については、上記例示した材料に限定されるものではなく、例えば紫外線等の反射効率のよい材料を種々用いることが可能である。
本実施の形態に係る管更生用ライニング管の構成説明図である。 図1に示した管更生用ライニング管の構成の詳細を示す概略断面図である。 実施の形態に係る管更生用ライニング管の他の構成例を示す概略断面図である。 実施の形態に係る管更生用ライニング管の他の構成例を示す概略断面図である。 実施の形態に係る管更生用ライニング管の他の構成例を示す概略断面図である。 実施の形態に係る管更生用ライニング管の他の構成例を示す概略断面図である。 実施の形態に係る管更生用ライニング管を用いたライニング工法の一例を示す説明図である。 実施の形態に係る管更生用ライニング管を用いたライニング工法の一例を示す説明図である。
符号の説明
10 管更生用ライニング管
12 アウターフィルム
14 ガラス繊維マット
14a ガラス繊維
14b 光硬化樹脂
16 インナーフィルム
18 塗料層

Claims (8)

  1. 光硬化性樹脂を構成要素として含む管更生用ライニング管において、
    更生対象の管内に導入された状態で最も外周側に位置する管状外側被覆層と、
    該外側被覆層の内周側に位置し、ガラス繊維を含む光硬化性の管状樹脂層と、
    該管状樹脂層の内周側に位置する管状内側被覆層と、を含み、
    前記管状内側被覆層の内周側から発せられた光が前記管状外側被覆層の外側へ放出されることを防ぐ光反射層が前記管状外側被覆層に付設されており、
    該管状外側被覆層が、樹脂材料に光反射材料を混練して形成されることにより、該管状外側被覆層自体を前記光反射層として兼用したことを特徴とする管更生用ライニング管。
  2. 前記光反射層を構成する光反射材料は、
    紫外線を反射する金属材料であることを特徴とする請求項に記載の管更生用ライニング管。
  3. 前記金属材料は、アルミニウムであることを特徴とする請求項に記載の管更生用ライニング管。
  4. 前記光反射層を構成する光反射材料は、
    短ガラス繊維であることを特徴とする請求項に記載の管更生用ライニング管。
  5. 前記光反射層を構成する光反射材料は、
    無機系紫外線反射材であることを特徴とする請求項に記載の管更生用ライニング管。
  6. 前記無機系紫外線反射材が酸化セリウム、酸化チタン及び/又は酸化亜鉛を含むことを特徴とする請求項に記載の管更生用ライニング管。
  7. 前記光反射材料は、パウダー状に形成されたことを特徴とする請求項2から6 の何れか1項に記載の管更生用ライニング管。
  8. 請求項1から7に記載の管更生用ライニング管を未硬化状態で、更生対象の既設管内に導入し、
    前記ライニング管導入終了状態で、該導入された未硬化の管更生用ライニング管の内部に光照射手段を導入し、
    前記光照射手段による光照射によって前記管更生用ライニング管を硬化させることを特徴とするライニング工法。
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