JPH1128507A - 継目無金属管のプラグミル圧延方法 - Google Patents
継目無金属管のプラグミル圧延方法Info
- Publication number
- JPH1128507A JPH1128507A JP18122797A JP18122797A JPH1128507A JP H1128507 A JPH1128507 A JP H1128507A JP 18122797 A JP18122797 A JP 18122797A JP 18122797 A JP18122797 A JP 18122797A JP H1128507 A JPH1128507 A JP H1128507A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plug
- rolling
- tube
- graphite
- lubricant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Lubricants (AREA)
Abstract
からなる素管をプラグミルで圧延する際、その肉厚圧下
量を2.5mm超にして圧延する場合でも、良好な内面
性状が得られ、しかも十分なプラグ寿命が確保できる継
目無金属管のプラグミル圧延方法。 【解決手段】プラグをその軸長方向へ2.0mm/se
c以上の速度で移動させる一方、素管の内部に、主成分
がアルミニウム、珪素、カルシウム、チタン、鉄、硼素
およびナトリウムのうちの各元素または複数の元素から
なる酸化物、水酸化物または結晶水を含む酸化物のうち
から選ばれた1種または2種以上の粉末と黒鉛粉末との
混合物からなる粉状潤滑剤を投入する。
Description
ちの代表的な方式であるマンネスマン−プラグミル方式
におけるプラグミルによる継目無金属管の延伸圧延方法
に係わり、特にCr含有量が4.5重量%以上のFe基
合金からなる素管を大きい肉厚圧下量で圧延することが
可能な継目無金属管のプラグミル圧延方法に関する。
この孔型ロールの出側に配置された上下一対のリターン
ロール、および孔型ロールの孔型内に挿入配置されたプ
ラグとを備え、素管に2回の圧延を施す管の延伸圧延機
である。
ロンゲーターで圧延して得られた素管を孔型ロールとプ
ラグとで圧延し、肉厚がある程度減肉された管に成形す
る。次いで、2回目の圧延は、その管をリターンロール
で孔型ロールの入側に戻し、管をその軸心周りに90°
または270°回転させた後に孔型ロールとプラグで圧
延し、所定の外径と肉厚を有する管に成形する。
ン方向に位置変動しないように固定した状態で圧延が行
われる(以下、プラグ固定圧延法という)。
5%Mo系の高合金製鋳物からなるプラグが用いられ
る。そして、管圧延時には、プラグ自体の摩耗損傷やプ
ラグと管内面との焼き付きを防止または軽減する目的
で、素管の内部に粉末状の潤滑剤が投入される。
黒鉛の粉末またはこれらの粉末を有機物バインダーなど
を用いて顆粒状にしたいわいる黒鉛系潤滑剤と称される
潤滑剤や大鋸屑(おがくず)などが用いられる。
形状を確保するために、1mm以上とされる。一方、そ
の上限は、鋼種によって異なり、通常、炭素鋼に代表さ
れる普通鋼やCr含有量が4.5重量%未満の低合金鋼
の場合で4mm程度、Cr含有量が4.5重量%以上の
合金鋼やステンレス鋼などのFe基合金のうち、合金鋼
については2.5mm程度、ステンレス鋼については
1.5mm程度とされている。
4.5重量%以上のCrを含有する合金鋼やステンレス
鋼の方が、また合金鋼に比べてCr含有量の多いステン
レス鋼の方が熱間加工性に劣るほか、プラグと焼き付き
やすく、肉厚圧下量を大きくすると、延伸圧延後の管内
面性状が悪くなるのみならず、プラグ寿命が短くなるた
めである。
する方法としては、管圧延中にプラグをその軸長方向へ
移動させる方法(以下、プラグ移動圧延法という)が知
られている(例えば、特開昭62−225707号公報
参照)。
しては、管内面に浸炭層が形成されるのを防ぐことを目
的にして開発された次のような潤滑剤が知られている。
879号公報に示される粒径が20μm以下の酸化アル
ミニウムや酸化珪素などの酸化物粉末と黒鉛粉末とを所
定の割合で混合した潤滑剤(以下、黒鉛−アルミナ系潤
滑剤という)である。また、他の一つは、特開平5−7
0782号公報に示されるCaの化合物粉末と黒鉛粉末
とを所定の割合で混合した潤滑剤(以下、黒鉛−Ca化
合物系潤滑剤という)である。
のCrを含有する合金鋼やステンレス鋼などのFe基合
金からなる素管を圧延する際、潤滑剤に黒鉛系潤滑剤を
用いて、上記のプラグ移動圧延法を適用すると、その肉
厚圧下量が、合金鋼については2.5mm以下、ステン
レス鋼については1.5mm以下であれば、プラグ固定
圧延法によった場合に比べて、さらに良好な管内面性状
が得られ、プラグ寿命も向上する。
造する目的などでさらに大きく、具体的には合金鋼の場
合で3.5mm超、ステンレス鋼の場合で2.5mm超
にすると、プラグ移動圧延法を適用しても、潤滑剤に黒
鉛系潤滑剤を用いたのでは、良好な管内面性状が得られ
ない一方、十分なプラグ寿命が確保できないという問題
があった。
報には、ステンレス鋼管をプラグ固定圧延法で圧延する
際、黒鉛系潤滑剤に代えて黒鉛−アルミナ系潤滑剤を用
いると、ステンレス鋼を延伸比1.2(肉厚圧下量2.
5mmに相当)で圧延した場合でも管内面性状が向上す
るとある。
は特開平5−70782号公報に示される黒鉛−Ca化
合物系潤滑剤を用いても、プラグ固定圧延法で圧延した
のでは、肉厚圧下量を合金鋼の場合で3.5mm超、ス
テンレス鋼の場合で2.5mm超にすると、上記同様
に、良好な管内面性状が得られない一方、十分なプラグ
寿命が確保できないという問題があった。
点を解決するためになされたもので、その課題は、4.
5重量%以上のCrを含有する合金鋼やステンレス鋼な
どのFe基合金からなる素管をプラグミルで圧延する
際、その肉厚圧下量を、合金鋼では3.5mm超、ステ
ンレス鋼では2.5mm超にして圧延する場合でも、良
好な内面性状が得られ、しかも十分なプラグ寿命が確保
できる継目無金属管のプラグミル圧延方法を提供するこ
とにある。
題を達成するために、多くの製造実験を行い、次のこと
を知見した。
法の適用が有効で、その際、プラグの移動速度を適正に
調整する一方、素管内面には黒鉛系潤滑剤に代えて上記
の黒鉛−アルミナ系潤滑剤または黒鉛−酸化物系潤滑剤
を用いると、従来以上に大きな肉厚圧下量で圧延して
も、良好な内面性状の管が得られ、しかも十分なプラグ
寿命が確保できることが判明した。
の内面性状が向上するのは、次の理由による。すなわ
ち、上記の特開昭62−227507号公報中にも記載
されているように、圧延中に被加工材料である素管内面
と摺動接触する部分のプラグ表面積がプラグ固定圧延法
の場合よりも大きくなること。プラグ移動により被加工
材料と摺動接触するプラグ部分が順次更新されて両者の
摺動界面に新たな潤滑剤が引き込まれやすくなって潤滑
剤の供給効率が向上することによる。
る合金鋼やステンレス鋼などのFe基合金からなる素管
を、2.5mm以上、より具体的には合金鋼については
3.5mm超、ステンレス鋼については2.5mm超の
肉厚圧下量で圧延する場合、プラグを2.0mm/se
c未満の速度で移動させたのでは、その効果が十分でな
く、プラグを2.0mm/sec以上の速度で移動させ
る必要があることが判明した。このことは、後述する実
施例の結果から明らかである。
ナ系潤滑剤または黒鉛−Ca化合物系潤滑剤、具体的に
は主成分がアルミニウム、珪素、カルシウム、チタン、
鉄、硼素およびナトリウムのうちの各元素または複数の
元素からなる酸化物、水酸化物または結晶水を含む酸化
物のうちから選ばれた1種または2種以上の粉末と黒鉛
粉末との混合物からなる潤滑剤を用いると、プラグの移
動速度が適正であることと相俟って、良好な内面性状の
管が得られるのに加え、肉厚圧下量が大きいにもかかわ
らず、十分なプラグ寿命が確保できることが判明した。
このことも、後述する実施例の結果から明らかである。
シウム、チタン、鉄、硼素およびナトリウムのうちの各
元素または複数の元素からなる酸化物、水酸化物または
結晶水を含む酸化物のうちから選ばれた1種または2種
以上の粉末と黒鉛粉末との混合物からなる潤滑剤、すな
わち黒鉛−アルミナ系潤滑剤または黒鉛−Ca化合物系
潤滑剤を用いた場合、良好な内面性状と十分なプラグ寿
命が確保できるのは、次の理由によると推定される。
記潤滑剤中の黒鉛は、高温になると燃焼消滅しやすい。
これに対し、その潤滑剤中のアルミナなどの酸化物や複
合酸化物は燃焼消滅しいない。このため、黒鉛が燃焼消
滅した後にあっても、アルミナなどの酸化物が管内面と
プラグとの摺動界面間に存在し、その粒径が適正な場
合、スリ疵などの機械的な疵を発生させることなく、金
属同士の焼付き発生を効果的に抑制するためと推定され
る。
目無金属管のプラグミル圧延方法にある。
合金からなる素管のプラグミル圧延方法であって、プラ
グを管の圧延進行方向または圧延進行方向とは逆方向に
2.0mm/sec以上の速度で移動させる一方、素管
の内部には、主成分がアルミニウム、珪素、カルシウ
ム、チタン、鉄、硼素およびナトリウムのうちの各元素
または複数の元素からなる酸化物、水酸化物または結晶
水を含む酸化物のうちから選ばれた1種または2種以上
の粉末と黒鉛粉末との混合物からなる粉状の潤滑剤を投
入することを特徴とする継目無金属管のプラグミル圧延
方法。
しく説明する。
加工対象の継目無管を、4.5重量%以上のCrを含有
するFe基合金からなる素管に限定するのは、次の理由
による。
満の炭素鋼に代表される普通鋼や、JIS G 345
8に規定されるSTPA12〜24などに代表される低
合金鋼の素管については、プラグ固定圧延法を適用し、
しかも黒鉛系潤滑剤を用いて肉厚圧下量2.5mm以上
で圧延しても、良好な内面性状の管が得られ、プラグ寿
命についても何らの問題もない。
る合金鋼やステンレス鋼などのFe基合金からなる素管
の場合は、前述したように、プラグ固定圧延法を適用し
た場合は勿論であるが、プラグ移動圧延法を適用して
も、潤滑剤に黒鉛系潤滑剤を用いて肉厚圧下量2.5m
m以上で圧延すると、内面性状が極めて劣悪になり、し
かも十分なプラグ寿命の確保ができない。従って、本発
明では、4.5重量%以上のCrを含有するFe基合金
からなる素管を加工対象とすることとした。
るFe基合金から素管としては、JIS規格に規定され
るSTPA25、同26、STBA25、同26、DI
N規格に規定される17175−X2−3などの合金
鋼、JIS規格に規定されるSUS304、同309、
同310、同316、同317、同321、同347、
同SXM15J1などのオーステナイト系ステンレス
鋼、同じくJIS規格に規定されるSUS405、同4
10、同444、同XM8、同XM27などのフェライ
ト系ステンレス鋼、API規格に規定される油井用の1
3Cr鋼などのマルテンサイト系ステンレス鋼、および
JIS規格に規定されるSUS329J1、同329J
2、API規格に規定されるラインパイプ用の22Cr
鋼や25Cr鋼などの二相ステンレス鋼、さらにはこれ
らの各種相当鋼などを挙げることができる。
述したように、プラグを2.0mm/sec以上の速度
でその軸長方向に移動させる必要があが、その理由は次
のとおりである。
/sec未満であると、素管の内面と摺動接触する部分
のプラグ表面積の増加程度が十分でない。また、被加工
材料と摺動接触するプラグ部分の更新が遅れ、両者の摺
動界面に引き込まれる新たな潤滑剤の量が不足する。そ
の結果、潤滑不良が生じて焼き付きが発生し、良好な管
内性状と十分なプラグ寿命の確保ができなくなるためで
ある。
い。このため、その上限は、特に定めない。しかし、プ
ラグの移動速度を速くすればするほど、有効長さの長い
プラグが必要になり、プラグ原単位が悪くなる。また、
長いプラグは、ハンドリングが困難であるほか、ミルに
設置されたプラグチェンジャーの改造が必要になる。従
って、プラグの有効長さは、600mm以下に抑えるこ
とが好ましく、そのためにはその移動速度の上限は20
0mm/sec程度とするのが望ましい。
同じ方向、または管の圧延進行方向とは逆方向、のいず
れの方向に動かしてもかまわない。
グによる減肉加工の開始と同時に開始するのが最も好ま
しいが、必ずしもその必要はなく、素管全長の1/3の
圧延が進行するまでの間に移動開始すれば十分である。
であるが、その移動量の絶対値としては、少なくとも2
0mm以上動かすのが好ましい。
ように、主成分がアルミニウム、珪素、カルシウム、チ
タン、鉄、硼素およびナトリウムのうちの各元素または
複数の元素からなる酸化物、水酸化物または結晶水を含
む酸化物のうちから選ばれた1種または2種以上の粉末
と黒鉛粉末との混合物からなる粉状の潤滑剤を用いる必
要がある。
は、肉厚圧下量を大きくして圧延した場合、黒鉛の燃焼
消滅が早く進行するために焼き付きが多発し、良好な管
内面性状と十分なプラグ寿命の確保ができない。これに
対し、上記の潤滑剤では、上記各元素または複数の元素
からなる酸化物、水酸化物または結晶水を含む酸化物の
粒子によって焼き付きの発生が抑制される。その結果、
良好な管内面性状と十分なプラグ寿命の確保が可能にな
るためである。
鉛、人造黒鉛など一般に熱間加工で用いられている黒鉛
粉末を用いることができる。黒鉛粉末は、平均粒径が1
〜50μm程度のものを用いるのが好ましい。
化物としては、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、酸化
珪素(SiO2 )、酸化カルシウム(CaO)、酸化チ
タン(TiO2 )、酸化鉄(Fe2 O3 、Fe3 O
4 )、酸化硼素(B2 O3 )、酸化ナトリウム(Na2
O )、珪酸ソーダ(Na2 Si2 O5 )、硼酸ソーダ
(Na2 B4 O7 )、高炉スラグ化合物の1種であるGr
ossularite(Ca3 Al2 SiO12)などを挙げること
ができる。
ウム(Al(OH)3 )、水酸化カルシウム(Ca(O
H)2 )、水酸化鉄(Fe(OH)3 、Fe(OH)
2 )などを挙げることがでる。
砂(Na2 B4 O7 ・10H2 O)、Ca−Al化合物
((CaO)4 (Al2 O3 )(H2 O)13)などを挙
げることができる。
と結晶水を含む酸化物は、実際の管圧延時における50
0℃以上の高温状態下において無水の酸化物になる。
る観点から、平均粒径が10μm以下のものを用いるの
が好ましい。これは、平均粒径が10μmを超えるよう
な大きな酸化物を用いると、圧延中の管内表面に酸化物
が転着して筋疵を誘発することがあり、所望の内面性状
の安定確保が難しくなるためである。
〜80重量%に対し、酸化物粉末を20〜90重量%配
合するのが好ましい。これは、黒鉛粉末の配合量が10
重量%未満、換言すれば酸化物粉末の配合量が90重量
%を超えると、摩擦係数が大きくなりすぎて潤滑性能が
低下し、加工発熱が過大になってプラグと管内面とが焼
付きやすくなる。また、黒鉛粉末の配合量が80重量%
超、換言すれば酸化物粉末の配合量が20重量%未満で
あると、酸化物による焼付き防止効果が得られないため
である。
に素管の内部に投入してもよいが、上記の効果を確実に
得るためには予め混合したもので、平均粒径が2mm以
下の粉体状または顆粒状に成形したものを投入するのが
好ましい。これは、従来の黒鉛系潤滑剤を投入するのと
同じ方法、すなミル入側において素管の圧延開始側の管
端からエア−噴射して投入するためである。
に加熱された外径187mm、長さ1710mmの中実
丸ビレットを第1ピアサーで穿孔した後、第2ピアサー
に通して外径192mm、肉厚11mm、長さ7510
mmに成形された温度が1150℃の素管を対象に、次
の各条件でプラグミル圧延を行った。
有効部の外径が168mm、この有効部の長さが150
mmと250mmである2種類のプラグを準備した。
1000℃に4時間加熱保持することによりFeOを主
体とする厚さ100μmの酸化スケール皮膜を形成させ
た。
粉末または混合粉末を顆粒状に成形し、その平均粒径を
1.0mmに調整した7種類の潤滑剤も準備した。
m、肉厚7mm(肉厚圧下量4mm)、長さ12000
0mmの仕上げ圧延用素管に延伸圧延するに当たり、各
素管の圧延先端側の内部に上記7種類のうちのいずれか
の潤滑剤を約1kg/本投入した。
いる場合は、プラグ固定圧延法を適用して延伸圧延を行
った。これに対し、有効長さが250mmのプラグを用
いる場合は、プラグ移動圧延法を適用し、その圧延中、
種々の速度でプラグを管圧延の進行方向に移動させて延
伸圧延を行った。
とし、プラグミルによる延伸圧延に引き続いてリーラ
ー、サイザーおよびロータリーストレートナーに通して
仕上げたままの管を対象に、その内面を目視観察し、目
視観察で判別可能な深さが0.1mm以上の筋状の内面
疵の発生が認められた本数を調べてその発生本数率を求
め、発生本数率が20%超の場合を×、10〜20%の
場合を△、10%未満の場合を○として評価した。
表面を観察し、焼付きやエグレなどの発生状況をしら
べ、使用不可能と判定されるまでのパス回数を調べるこ
とで、プラグ寿命の評価を行った。
示した。
明の方法に従って延伸圧延を行った本発明例(No. 1〜
6)では、いずれの場合も内面疵の発生本数率が5%以
下であり、しかもプラグ寿命も20パス超と良好であっ
た。
用いても、プラグ固定圧延法を適用した比較例(No. 7
〜9)では、内面疵の発生本数率が15〜40%と高
く、しかもプラグ寿命も8〜11パスで本発明の約1/
2以下と短かった。
法を適用しても、そのプラグの移動速度が1.8m/s
ecで、本発明で規定する範囲を外れる比較例(No. 1
0〜12)では、本発明の方法で用いるのと同じ潤滑剤
を用いた場合(No. 11と12)でも、内面疵の発生本
数率が10%と高く、しかもプラグ寿命も15〜17パ
スで本発明に比べて短かった。
り、1200℃に加熱された外径225mm、長さ26
50mmの中実丸ビレットを第1ピアサーで穿孔した
後、第2ピアサーに通して外径292mm、肉厚12.
5mm、長さ9600mmに成形された温度が1180
℃の素管を対象に、次の各条件でプラグミル圧延を行っ
た。
分(表2参照)からなり、有効部の外径が280mm、
この有効部の長さが200mmと350mmである2種
類のプラグを準備した。
1000℃に4時間加熱保持することによりFeOを主
体とする厚さ100μmの酸化スケール皮膜を形成させ
た。
粉末または混合粉末を顆粒状に成形し、その平均粒径を
1.0mmに調整した3種類の潤滑剤も準備した。
m、肉厚9.5mm(肉厚圧下量3mm)、長さ128
00mmの仕上げ圧延用素管に延伸圧延するに当たり、
各素管の圧延先端側の内部に上記3種類のうちのいずれ
かの潤滑剤を約1kg/本投入した。
いる場合は、プラグ固定圧延法を適用して延伸圧延を行
った。これに対し、有効長さが350mmのプラグを用
いる場合は、プラグ移動圧延法を適用し、その圧延中、
種々の速度でプラグを管圧延の進行方向に移動させて延
伸圧延を行った。
とし、プラグミルによる延伸圧延に引き続いてリーラ
ー、サイザーおよびロータリーストレートナーに通して
仕上げたままの管を対象に、その内面を目視観察し、目
視観察で判別可能な深さが0.2mm以上の筋状の内面
疵の発生が認められた本数を調べてその発生本数率を求
め、発生本数率が40%超の場合を×、20〜40%の
場合を△、20%未満の場合を○として評価した。
表面を観察し、焼付きやエグレなどの発生状況をしら
べ、使用不可能と判定されるまでのパス回数を調べるこ
とで、プラグ寿命の評価を行った。
での表層部分を切削除去して得られた切粉を試料として
化学分析を行って管内面表層部のC含有量を調べ、JI
Sに規定されるSUS304LのCの上限値0.03重
量%を超える場合を×として評価した。
示した。
明の方法に従って延伸圧延を行った本発明例(No. 1〜
4)では、いずれの場合も内面疵の発生本数率が15%
以下であり、しかもプラグ寿命も6パス以上と良好であ
った。
用いても、プラグ固定圧延法を適用した比較例(No. 5
〜7)では、内面疵の発生本数率が25〜85%と高
く、しかもプラグ寿命も2〜5パスと不芳であった。
法を適用しても、そのプラグの移動速度が1.8m/s
ecで、本発明で規定する範囲を外れる比較例(No. 8
〜10)では、本発明の方法で用いるのと同じ潤滑剤を
用いた場合(No. 9と10)でも、内面疵の発生本数率
が20%と高く、しかもプラグ寿命も5パスで本発明に
よった場合よりも短かった。
管内面にC含有量が規格上限値の0.03重量%を超え
る浸炭層が形成された(No. 5、8および11参照)。
法を適用し、その移動速度を本発明で規定する範囲内に
しても、内面疵の発生本数率が30%と高く、しかもプ
ラグ寿命も5パスで、本発明に比べて不芳であった(N
o. 11参照)。
2.5mm超にして圧延しても、良好な管内面性状と十
分なプラグ寿命を確保することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】4.5重量%以上のCrを含有するFe基
合金からなる素管のプラグミル圧延方法であって、プラ
グを管の圧延進行方向または圧延進行方向とは逆方向に
2.0mm/sec以上の速度で移動させる一方、素管
の内部には、主成分がアルミニウム、珪素、カルシウ
ム、チタン、鉄、硼素およびナトリウムのうちの各元素
または複数の元素からなる酸化物、水酸化物または結晶
水を含む酸化物のうちから選ばれた1種または2種以上
の粉末と黒鉛粉末との混合物からなる粉状の潤滑剤を投
入することを特徴とする継目無金属管のプラグミル圧延
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18122797A JPH1128507A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 継目無金属管のプラグミル圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18122797A JPH1128507A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 継目無金属管のプラグミル圧延方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1128507A true JPH1128507A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16097040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18122797A Pending JPH1128507A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 継目無金属管のプラグミル圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1128507A (ja) |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP18122797A patent/JPH1128507A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5983689A (en) | Lubricant for use in hot work | |
EP2014747B1 (en) | Lubricant composition | |
JP2692474B2 (ja) | 継目無金属管の熱間圧延用潤滑剤 | |
JP4000738B2 (ja) | 継目無鋼管の穿孔圧延方法 | |
JP2910592B2 (ja) | 熱間加工用潤滑剤組成物 | |
JPH1128507A (ja) | 継目無金属管のプラグミル圧延方法 | |
JPH0978080A (ja) | 高温加工用潤滑剤組成物およびその使用方法 | |
JP3173441B2 (ja) | 金属材料の熱間押出方法 | |
JP5799667B2 (ja) | 穿孔圧延用工具の表面保護剤 | |
JP5691937B2 (ja) | 継目無鋼管穿孔圧延用工具の使用方法 | |
JPH10121088A (ja) | 金属の高温加工用潤滑剤組成物およびその使用方法 | |
JP5392134B2 (ja) | 熱間圧延工具用潤滑剤および熱間継目無管製造用マンドレルバーの表面処理方法 | |
US8263534B2 (en) | Anti-seizure agent for hot steel working | |
JP4754818B2 (ja) | 継目無鋼管熱間圧延用潤滑剤 | |
JP3368834B2 (ja) | 継目無鋼管の製造方法および内面品質に優れた継目無鋼管 | |
EP2000525B1 (en) | Lubricant for hot plastic working and powder lubricant composition for hot working | |
JPH0745056B2 (ja) | 熱間管圧延用潤滑剤およびその塗布方法 | |
JPS60108497A (ja) | 継目無鋼管製造用固体潤滑剤 | |
JP6156338B2 (ja) | 継目無鋼管製造用工具潤滑材 | |
JP3800970B2 (ja) | 継目無鋼管の製造方法 | |
JP5565533B1 (ja) | 粉体潤滑剤組成物、及び継目無鋼管の製造方法 | |
JPH05277516A (ja) | 管内面品質に優れた高Ni合金継目無管の製造方法 | |
JPH0570782A (ja) | 熱間圧延用潤滑剤およびその潤滑剤を使用した管内面潤滑方法 | |
JP2016107338A (ja) | 内面品質に優れた継目無鋼管の製造方法 | |
JP2000024705A (ja) | 継目無鋼管の製造方法および耐食性に優れた継目無合金鋼鋼管 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040212 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040310 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040721 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050118 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050304 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050412 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050606 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20050610 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Effective date: 20050701 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 |