JP6156338B2 - 継目無鋼管製造用工具潤滑材 - Google Patents

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Description

本発明は、継目無鋼管製造時に使用する熱間圧延用工具の潤滑材に係り、とくに、炭素鋼管や13Cr鋼管などの内面疵の発生抑制に大きく寄与できる継目無鋼管製造用工具潤滑材に関する。
従来から、継目無鋼管の製造方法として、マンネスマン式製管法が広く用いられている。この方法は、所定の温度に加熱された圧延素材(丸鋼片あるいは丸鋳片)を、まず、ピアサミル等の穿孔圧延機による穿孔圧延工程を経て、中空素材としたのち、エロンゲータミル、プラグミル、リーラーミル等の展伸圧延機と、サイザーミル等の絞り圧延機を組み合わせた圧延工程、またはマンドレルミル等の展伸圧延機と、レデューサーミル等の絞り圧延機を組み合わせた圧延工程など、により所望の寸法の継目無鋼管を得る方法である。
穿孔圧延機としては、2本の傾斜ロールと穿孔用プラグおよび2個のガイドシュウを組み合わせた、いわゆるマンネスマンピアサ、あるいは3本の傾斜ロールと穿孔用プラグを組み合わせた、いわゆる3ロールピアサ、あるいは2本の孔型ロールと穿孔用プラグとを組み合わせた、いわゆるプレスロールピアサが知られている。このような穿孔圧延機による穿孔圧延工程では、穿孔圧延用プラグは、高温の圧延素材や中空素材との絶え間ない接触により、高温、高負荷の環境下に長時間晒され、摩耗、溶損等を生じやすい。このような摩耗、溶損等を生じたプラグを使用して穿孔圧延を行うと、継目無鋼管の内面性状に悪影響を及ぼすことが知られている。このため、従来は、穿孔圧延用プラグに高温でのスケール処理を施し、プラグ表面に数十μm〜2mm厚程度の酸化スケール被膜を形成させて、プラグの損耗を防止していた。
しかし、プラグ表面に形成されたこのような酸化スケールは、熱処理時や穿孔圧延中に剥離するため、プラグ表面の凹凸が著しくなり、鋼管内面に肌荒れ、疵を発生させるという問題があった。
このような問題に対し、例えば特許文献1には、鋼製基体の表面に酸化スケールを生成させて使用する酸化スケール型の熱間製管工具が使用限界に至る以前に使用を停止し、デスケール処理を行った後に再びスケール付け熱処理を施す処理を繰返して、使用する熱間製管方法が記載されている。
また、特許文献2には、内面品質の良好な継目無鋼管の製造方法が記載されている。特許文献2に記載された技術は、プラグの表面に形成されたスケール被膜のうち、プラグの地金表面外方に形成されるFeO、FeO層を主体とする、剥離しやすい外層スケールを除去したプラグを用いて、ビレットを穿孔して継目無鋼管を製造する継目無鋼管の製造方法である。
また、特許文献3には、金属管の製造方法が記載されている。特許文献3に記載された技術は、プラグ素材を1.0vol.%以上の酸素を含む熱処理雰囲気中で950℃以上1050℃未満の熱処理温度で熱処理し、プラグ素材表面に内層スケールと内層スケール上に形成される外層スケールを有する酸化スケール層を含むプラグとし、該酸化スケール層のうち、外層スケールを除去したプラグを用いて金属素材を穿孔圧延して継目無金属管とする金属管の製造方法である。
特許文献1に記載された技術のように、使用限界前のプラグに、デスケール処理と再スケール付け処理を行う方法によれば、プラグ寿命は延長できるが、再スケール付け熱処理によりプラグ表面の凹凸が顕著となり、鋼管内面疵の発生を防止できず、鋼管の安定生産に問題を残していた。また、特許文献2、3に記載された技術のように、局部剥離を起こしやすい外層スケールだけを除去するには非常に手間がかかるうえ、外層スケールだけを完全に除去することは困難であり、場合によっては、プラグ表面を保護する内層スケールまで除去することもあり、継目無鋼管の内面疵を十分に防止できないか、あるいは工具寿命が低下することが多いという問題がある。とくに、最近では、継目無鋼管の内面品質の向上が要望され、内面品質の評価基準が厳格化されつつあるため、従来では合格範囲であったものまでが、不合格と判定される場合が多くなっている。
また、特許文献4には、穿孔圧延時の噛み込み性を悪化させることなく、内面品質の良好な継目無鋼管を製造する継目無鋼管の製造方法が記載されている。特許文献4に記載された技術では、表面にスケール付け熱処理を行ったプラグ表面に、プラグ表面スケール中のFeOとの共晶温度が1200℃以下のスケール溶融物質を塗布して穿孔圧延に供するとしている。そして、FeOとの共晶温度が1200℃以下のスケール溶融物質としては、BOに代表される硼酸系、SiOに代表される珪酸系、WOに代表される酸化タングステン系、NaOに代表される酸化ナトリウム系等の酸化物等が例示されている。
これとは別に、特許文献5には、穿孔圧延用工具にスケール付け熱処理を施したのち、穿孔圧延用工具を、質量%で4〜40%の低融点化合物粉を含み、残部が酸化鉄分からなる主剤と、硬化剤とを水性溶剤またはアルコール性溶剤に混合し、スラリー状を呈する溶液とした表面保護剤中に浸漬し、プラグ表面の少なくとも先端部に表面保護剤を塗布する処理を施して穿孔圧延に供する、継目無鋼管穿孔圧延用工具の使用方法が記載されている。特許文献5に記載された技術では、含まれる低融点化合物粉は、Liと、Na、Si、Ba、Al、Ca、Kのうちから選ばれた1種以上を含み、軟化温度が600〜1000℃である粉末とすることが好ましいとしている。これにより、穿孔圧延用工具(プラグ)の長寿命化が図れるとしている。
特開平09−150207号公報 特開2002−273505号公報 国際公開WO 2008/096708号 特開2002−248507号公報 特開2013−43214号公報
しかし、特許文献4に、好ましいスケール溶融物質として例示された、SiOに代表される珪酸系、WOに代表される酸化タングステン系、NaOに代表される酸化ナトリウム系等の酸化物を、プラグ表面に塗布して使用すると、プラグ表面に形成されたスケールと過剰に反応してプラグ損耗を助長したり、製品鋼管に付着し脆化させる等の問題があることが知られている。また、BOに代表される硼酸系の酸化物をプラグ表面に塗布して穿孔圧延を行うと、Bが還元されて製品鋼管に侵入し製品鋼管を硬化させる場合があるという問題もある。また、Bは、環境に悪影響を及ぼすことが知られており、B含有物質の使用は環境問題となる可能性がある。
また、特許文献5に記載された技術では、穿孔圧延用工具(プラグ)の長寿命化を図ることはできても、酸化鉄が過度に含有されると内面疵の抑制が困難になり、継目無鋼管の内面疵発生を防止できるまでに至っていないという問題がある。近年では、とくに鋼管の内面品質の判定が厳格化され、これまで合格判定されていたような小さな片状疵でも、カブレ欠陥として不合格と判定されるようになっている。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、炭素鋼や13Cr鋼などの継目無鋼管のとくに内面に発生する、肌荒れ、カブレ、ヘゲ疵などの内面疵の発生を防止できる、継目無鋼管製造用工具潤滑材を提供することを目的とする。なお、本発明が目的とする継目無鋼管製造用工具潤滑材は、穿孔圧延等の熱間圧延に供される、プラグ等の継目無製造用工具にコーティングされて、用いられる。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、継目無鋼管のとくに内面疵発生に影響する各種要因について鋭意研究した。その結果、まず、プラグ表面の潤滑性を非常に高めた状態で穿孔圧延を行うことにより、継目無鋼管の内面疵発生を抑制できることを知見した。そして、表面に、Li含有化合物(酸化物系化合物)を含む潤滑材をコーティングしたプラグを使用して穿孔圧延すると、プラグの外層スケールの表層部が溶融してプラグの表面が滑らかになり、継目無鋼管内面が美麗になることを見出した。
また、とくに、Li含有化合物をSi含有化合物(酸化物系化合物)とともに含む組成の工具潤滑材を表面にコーティングしたプラグで穿孔圧延を行なうと、プラグのスケール表面に極めて流動性の高い化合物が形成され、プラグ表面の潤滑性が顕著に向上し、肌荒れ、カブレ、ヘゲ疵などの継目無鋼管内面の疵発生が顕著に抑制できることを知見した。さらに、前記組成に加えて、20質量%未満の酸化鉄を加えた組成とすると、潤滑効果がさらに増加することを知見した。さらに、20質量%以上の酸化鉄を加えると、継目無鋼管の内面疵が増加することも知見した。
このように、継目無鋼管内面の疵発生が抑制できるメカニズムの詳細については、現在までには明らかになってはいないが、Li含有化合物とSi含有化合物を含む潤滑材をプラグ表面にコーティングすると、穿孔圧延時に、プラグの表層に形成されたスケールの表面が溶融し、ガラス状物質が生成し、これにより、プラグ表面の凹凸が滑らかになり、プラグの潤滑性が向上して、肌荒れ、カブレ、ヘゲ疵などの継目無鋼管内面の疵発生を抑制するものと考えられる。また、少量(20質量%未満)の酸化鉄の添加は、工具潤滑材とプラグスケール表面の速やかな反応とプラグスケール表面の適度な溶融を促進する作用を有し、これにより、プラグ表面の潤滑性が向上するためと考えられる。一方、20質量%以上の酸化鉄の添加は、プラグスケール表面の溶融を不完全とし、潤滑性を低下させるためと考えられる。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)継目無鋼管製造に使用する継目無鋼管製造用工具の潤滑材であって、該潤滑材が、原料物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Li含有化合物をLiO換算で3〜20%、Si含有化合物をSiO換算で30〜80%、酸化鉄含有物質をFeO換算で0.1%以上20%未満を配合してなる組成を有することを特徴とする継目無鋼管製造用工具潤滑材。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、調整物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Al含有化合物をAlO換算で5%以下、Ca含有化合物をCaO換算で10%以下、Mg含有化合物をMgO換算で5%以下、Ba含有化合物をBaO換算で10%以下、Mn含有化合物をMnO換算で5%以下、Na含有化合物をNaO換算で30%以下、K含有化合物をKO換算で10%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含む組成とすることを特徴とする継目無鋼管製造用工具潤滑材。
(3)(1)または(2)において、前記した組成を有する工具潤滑材を、一旦、溶解してガラス状にしたのち、粉砕し、100メッシュより細かい粒状あるいは粉末状としてなることを特徴とする継目無鋼管製造用工具潤滑材。
(4)(1)または(2)において、前記酸化鉄含有物質以外の前記原料物質、あるいはさらに前記調整物質、を混合し、一旦、溶解してガラス状にし、粉砕して、100メッシュより細かい粒状あるいは粉末状としたのち、前記酸化物含有物質を混合してなることを特徴とする継目無鋼管製造用工具潤滑材。
(5)(4)において、前記酸化物含有物質が、150メッシュアンダーの粉末であることを特徴とする継目無鋼管製造用工具潤滑材。
(6)(1)ないし(5)のいずれかに記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材を、水、あるいは水とアルコールを混合した溶剤に、配合してなる継目無鋼管製造用工具潤滑コーティング材。
(7)(1)ないし(5)のいずれかに記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材を、粉末状とし、さらに熱硬化樹脂粉末を配合してなる継目無鋼管製造用工具潤滑コーティング材。
本発明工具潤滑材を、スケール付け熱処理を施されたプラグ(穿孔圧延用工具)にコーティングするだけで簡便に、肌荒れ、カブレやヘゲ疵など、炭素鋼や13Cr鋼などの継目無鋼管の内面疵発生を抑制でき、継目無鋼管の内面品質と歩留がともに向上し、継目無鋼管の生産性が向上するという、産業上格段の効果を奏する。また、本発明工具潤滑材は、穿孔圧延用工具以外にも、プラグミル用プラグや、エロンゲーター用プラグ、あるいはマンドレルバー等の継目無鋼管製造用工具や、圧延ロール等の管外面と接触する工具の潤滑材としても使用できるという効果もある。
本発明工具潤滑材の、穿孔圧延用工具への好ましいコーティング方法を模式的に示す説明図である。 実施例で使用したスケール付け熱処理のパターンを示す説明図である。
本発明は、穿孔圧延等の継目無鋼管製造時に使用する工具潤滑材(継目無鋼管製造用工具潤滑材)であり、スケール付け熱処理を施された工具の表面にコーティングして、工具の潤滑性を向上させる。
本発明継目無鋼管製造用工具潤滑材は、原料物質、あるいはさらに調整物質を配合し混合してなる工具潤滑材である。本発明工具潤滑材は、原料物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Li含有化合物をLiO換算で3〜20%、Si含有化合物をSiO換算で30〜80%、酸化鉄含有物質をFeO換算で0.1%以上20%未満、を配合してなる組成を有する。なお、上記した質量%は、乾燥状態での潤滑材全量に対するものとする。なお、以下、質量%は単に%で記す。
Li含有化合物:LiO換算で3〜20%
Li含有化合物は、Si含有化合物とともに配合されると、穿孔圧延等の熱間圧延時に、プラグ表面に溶融したガラス状物質を形成し、プラグ表面の潤滑性を向上させるとともに、プラグ表面に形成されたスケールとも反応してスケール表面を溶融し、プラグ表面を滑らかで高い潤滑性を有する状態にして、継目無鋼管内面の疵発生を抑制する作用を有する。このような効果を得るためにはLi含有化合物をLiO換算で3%以上の配合を必要とする。Li含有化合物がLiO換算で3%未満では、継目無鋼管の内面疵発生を防止できない。一方、Li源(Li含有化合物)は高価であり、多量の含有は経済性を低下させるうえ、Li含有化合物をLiO換算で20%を超えて配合すると、プラグ表面のスケールが過剰に溶融し、プラグ寿命が低下する場合がある。このようなことから、Li含有化合物の配合量はLiO換算で3〜20%の範囲に限定した。なお、Li含有物質の配合量は、プラグ潤滑性の観点から、好ましくはLiO換算で5%超え、スケールの過剰溶融防止の観点から、18%以下である。なお、Li含有化合物としては、ガラス類やその他の複合酸化物、炭酸塩等を例示できるが、これらに限定されないことは言うまでもない。
Si含有化合物:SiO換算で30〜80%
Si含有化合物は、Li含有化合物とともに配合されることにより、穿孔圧延等の熱間圧延時に、プラグ表面に形成されたスケール表面に溶融したガラス状物質を形成し、プラグ表面に潤滑性を付与する作用を有する。このような効果を確保するためには、Si含有化合物はSiO換算で30%以上の配合を必要とする。Si含有化合物がSiO換算で30%未満では、溶融したガラス状物質の形成が少なく、所望のプラグの潤滑性を確保できなくなる。一方、80%を超える多量の配合は、Liによる溶融したガラス状物質の形成が抑制されて、継目無鋼管の内面疵の発生を抑制できなくなる。このようなことから、Si含有化合物の配合量はSiO換算で30〜80%に限定した。なお、Si含有化合物としては、SiO等のSi酸化物、SiO等を含んだ天然鉱石類やガラス類を例示できるが、これらに限定されないことは言うまでもない。
酸化鉄含有物質:FeO換算で0.1%以上20%未満
酸化鉄含有物質は、穿孔圧延等の熱間圧延時に、プラグ表面に形成されたスケールの表面の速やかな溶融を促進する作用を有し、穿孔圧延開始直後からプラグ表面の潤滑性確保に寄与する。このような効果を得るためには、FeO換算で0.1%以上含有させる必要がある。一方、20%以上含有すると、プラグ表面のスケールの凹凸が激しくなり、潤滑性が不足し、継目無鋼管内面の疵発生を抑制することが困難になる。このため、酸化鉄含有物質の配合量はFeO換算で0.1%以上20%未満に限定した。
なお、ここでいう「酸化鉄含有物質」は、FeO、FeO、FeOのいずれか、あるいはそれらの混合物を含有する物質をいうものとする。また、酸化鉄含有物質に不純物として金属Feが混入しても、酸化鉄含有物質全量に対する質量%で10%以下であればとくに問題はない。
なお、酸化鉄含有物質としては、砂鉄、人工酸化鉄粉、天然の酸化鉄鉱石、あるいはSiO等とともに鉄分を含んだ天然鉱石類、ガラス類を例示できるが、これに限定されないことは言うまでもない。砂鉄や人工酸化鉄粉を用いる場合は、150メッシュより細かい(150メッシュアンダー)粉末として用いることが好ましい。
本発明継目無鋼管製造用潤滑材では、上記した原料物質に加えて、さらに、調整物質を配合してもよい。原料物質に加えて調整物質を配合することにより、穿孔圧延時の潤滑材の粘性やスケールの溶融状態を微調整でき、継目無鋼管の内面疵の発生が有効に抑制される。
調整物質としては、Al含有化合物、Ca含有化合物、Mg含有化合物、Ba含有化合物、Mn含有化合物、Na含有化合物、K含有化合物が例示でき、それらの物質のうちから選ばれた1種または2種以上とすることが好ましい。また、調整物質の配合量は、Al含有化合物ではAlO換算で5%以下、Ca含有化合物ではCaO換算で10%以下、Mg含有化合物ではMgO換算で5%以下、Ba含有化合物ではBaO換算で10%以下、Mn含有化合物ではMnO換算で5%以下、Na含有化合物ではNaO換算で30%以下、K含有化合物ではKO換算で10%以下、とすることが好ましい。なお、調整物質の配合量が上記した値を超えると、スケールの溶融状況に過不足が発生して、鋼管内面疵の発生を促進する場合がある。このため、調整物質の配合量は上記した値に限定することが好ましい。
上記した調整物質の原料としては、天然鉱石やガラス類(ガラス屑)、炭酸塩等を用いることが好ましい。とくに、天然鉱石やガラス類(ガラス屑)は、AlO、NaO等以外に、SiOなどをも含み、調整物質および原料物質の安価な供給源ともいえる。
なお、上記した組成を有する潤滑材は、粉末のままより、いったん溶解してガラス状にしたものを粉砕して、100メッシュアンダー(−100メッシュ)、好ましくは150メッシュアンダー(−150メッシュ)の粉末とすることが好ましい。一旦、ガラス化することにより、熱間圧延時に溶融が早く、化学反応による吸熱がなく、均一な特性を有するようになるとともに、圧延中のガス発生量が少なくなるなどの利点がある。また、−100メッシュ粉末とすることにより、数s〜数十sという短時間の穿孔圧延中に溶融することができ、潤滑作用の早期の出現に有効となる。100メッシュより粗い粉末とすると、反応が遅れて、穿孔初期位置に相当する鋼管内面に疵が発生することがある。なお、粒径−100メッシュ粉末とは、ISO規格に規定する篩(目開き:100メッシュ)をとおる粒径の粉末をいう。
なお、潤滑性向上の観点からは、原料物質のうち酸化鉄含有物質を除いて、一旦、溶解したのち、粉碎して−100メッシュ粉末とすることが好ましい。除かれた酸化鉄含有物質は単独で−150メッシュの粉末としておき、上記の−100メッシュ粉末と混合することが好ましい。これにより、潤滑性が著しく向上する。
なお、上記した組成を有する潤滑材は、ガラス化せずに原料(粉末)のまま、使用することも可能であるが、その場合には、予め所定の粒径(−100メッシュ)に調整された原料物質、調整物質を配合するか、あるいは配合したのち、粉砕して所定の粒径(−100メッシュ)に調整し、粉末として用いることが好ましい。
上記した工具潤滑材は、継目無鋼管製造用工具表面にコーティングされて、穿孔圧延等の熱間圧延に供される。
工具潤滑材のコーティング方法としては、工具潤滑材(粉末)を、溶剤に配合しコーティング材として、該コーティング材をスプレー、どぶ漬けや刷毛塗りで、工具表面にコーティングする方法が好ましい。また、工具潤滑材を粉末のまま、工具表面に積層して焼き付ける方法を用いてもよい。
なお、工具潤滑材を粉末のまま、工具表面に積層して焼き付ける方法では、工具潤滑剤粉末をプラグ表面に積層するか、あるいはさらに、工具潤滑材粉末にフェノール樹脂、石炭酸系合成樹脂粉末等を混合しプラグ表面に積層して、加熱硬化させる方法が例示できる。
また、工具潤滑材(粉末)を、溶剤に配合しコーティング材として、工具表面にコーティングする方法では、溶剤として、水、または水とアルコールの混合、とし、工具潤滑材をスラリー状とすることが好ましい。なお、本発明工具潤滑材は、水と混合すると、Liなどが水和反応を起こし、粘結剤や硬化剤を混合しなくてもコーティング性に優れたスラリー状を呈し、また、室温でも、あるいは300℃未満の温間でも硬化する。なお、スラリーが水を含んだままの状態で熱間圧延に供してもなんら問題はない。
なお、本発明工具潤滑材を含んだ溶剤(水)にアルコールを混合すると、粘性や硬化時間が変化する。このため、使用する圧延工程や所望の操作性に応じて、溶剤(水)にアルコールを混合してもよい。必要以上に硬化時間を長くしないこと、および、アルコールの早期蒸発による増粘を防止することなどのコーティング性向上のためには、アルコールの混合量は、水100質量部に対してアルコール70質量部以下とすることが好ましい。
なお、溶剤(水)に混合するアルコールとしては、エチルアルコール、プロパノール、メチルアルコール等が例示できるが、これらに限定されないことはいうまでもない。また、水やアルコールの配合量は、塗布性が確保できればよく、とくに限定する必要はないが、潤滑材の塗布性(コーティング性)という観点からは、潤滑材100質量部に対し、20〜70質量部とすることが好ましい。
なお、工具潤滑材(粉末)を、水、あるいは水とアルコールを混合した溶剤に配合し、コーティング材とするに際しては、粘性の調節のために粘結剤を添加してもよい。粘結剤としては、粘土、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸系樹脂、スチレン系樹脂、水ガラス、ポリエチレン系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アルキド樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム等が例示できる。なお、加熱してコーティングする場合の熱硬化性樹脂としては、石炭酸系合成樹脂、フェノール樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂が例示できる。これらの粘結剤は、上記した潤滑材の効果には、ほとんど影響を及ぼさないため、その種類はとくに限定する必要はない。なお、粘結剤の種類と量によっては、塊状となって、スラリーの性状が劣化することがある。このような場合には、水、あるいは、アルコールの配合を増すと改善される。
また、コーティング材には、水やアルコールに加えて分散剤を配合してもよい。分散剤として、ベントナイト、粘土、モンモリナイト、アニオン化合物、カチオン化合物、高分子化合物等が例示できる。なお、これらの分散剤も、種類と量によっては、塊状となってスラリーの性状が劣化する場合がある。なお、これらの分散剤は、上記した潤滑材の効果には、ほとんど影響を及ぼさない。
また、コーティング材には、水やアルコールに加えて、必要に応じて、さらに、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤等を適宜含有することができる。界面活性剤、消泡剤、防腐剤等は、常用の界面活性剤、消泡剤、防腐剤等がいずれも適用できる。これらも、潤滑材の効果には、ほとんど影響を及ぼさない。なお、本発明の工具潤滑材は、水を加えた場合、含まれる原料物質の一部が水和してスラリー状となり、乾燥後に結合力を発揮するため、粘結剤、分散剤、界面活性剤等の配合は必ずしも必要としない。
つぎに、本発明工具潤滑材を使用した、内面品質に優れた継目無鋼管の好ましい製造方法について説明する。
まず、未使用のプラグ(継目無鋼管製造用工具)に、スケール付け熱処理を施す。
スケール付け熱処理は、プラグ(工具)表面に、高温酸化層(酸化スケール)を、0.1〜2mm程度形成できればよく、その条件をとくに限定する必要はないが、プラグ(工具)を、酸化雰囲気中で800〜1200℃の範囲の温度に加熱し、0.5〜8h程度保持したのち、冷却する工程を、1〜3回施す処理とすることが好ましい。
使用するプラグは、穿孔圧延用工具を例にすると、通常、質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜1.0%、Ni:0.5〜5.0%、Cr:0.1〜5.0%Mo:0.5〜4%を含み、さらに、Co、Nb、W等を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成の鋳造品とすることが好ましいが、これに限定されないことは言うまでもない。
ついで、酸化スケール被膜を形成されたプラグ表面に、室温〜200℃程度の温度で、本発明工具潤滑材をコーティングする。なお、コーティング方法は、上記したコーティング方法がいずれも適用できる。溶剤として水を使用した場合を例に、以下に説明するが、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明工具潤滑材を水と混ぜ合わせることにより、好ましくはスラリー状にしたコーティング材を、酸化スケールを形成させた工具表面にコーティングする。この場合には、はけ塗り、どぶ漬け、スプレー塗布等がいずれも適用可能である。なお、塗布厚さはおおよそ0.1〜2mmとすることが望ましい。
本発明工具潤滑材は、図1に示すように、(a)プラグ等工具外表面全体にコーティングしてもよいが、(b)プラグの先端部(頭頂部)や肩部など鋼管内面と強く接触する部分にコーティングしても、あるいは(c)スケールが摩滅しやすい頭頂部や肩部などを除いて、鋼管内面をならすように接触するプラグの下部にコーティングしてもよい。コーティング方法は、疵の発生状況等により適宜決定すればよい。
スケール付け熱処理を施されたのち、本発明工具潤滑材を表面にコーティングされたプラグ(穿孔圧延用工具)は、例えば、炭素鋼圧延の場合、数十〜数百回の穿孔圧延に供された後に寿命廃却となる。なお、穿孔圧延された鋼管素材は、レディユサー圧延などによる減肉縮径圧延を経て、長尺の継目無鋼管となり、長手方向にカットされて、複数の定尺あるいは定尺に近い寸法の鋼管(製品鋼管)を得る。このような過程を経た継目無鋼管では、鋼管内面のヘゲや肌荒れが非常に目立つようになる。
そのため、次工程で、超音波探傷試験と管内面の目視検査を行ない管内面疵の有無を確認する。
上記したように、酸化スケール被膜が形成された穿孔圧延用工具(継目無鋼管製造用工具)表面に、本発明工具潤滑材をコーティングして穿孔圧延等を行えば、得られる継目無鋼管では、内面疵の発生が抑制され、内面品質に優れた継目無鋼管を生産性高く製造できる。
以下、実施例に基づき、さらに本発明について説明する。
表1に示す組成の未使用プラグ(穿孔圧延用工具)に、まず、酸化雰囲気中で、図2に示すスケール付け熱処理を施し、プラグ表面に厚さ:0.5〜1.0mmの酸化スケール被膜を形成した。なお、プラグの大きさは、外径105mmφ×長さ350mmである。そして、スケール付け熱処理後、プラグ表面温度が室温〜約200℃の範囲の温度になったのちに、プラグ表面に、表2に示す配合の工具潤滑材をコーティングした。
Figure 0006156338
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工具潤滑材は、原料物質(Li含有化合物、Si含有化合物、および酸化鉄含有物質)と、あるいはさらに調整物質を、表2に示す配合量で、配合して、組成を調整した工具潤滑材とした。なお、一部(工具潤滑材No.E、No.F)では、表2に示す配合量で、配合したのち、溶融しガラス状にしたのち、粉砕して表2に示す粒径の工具潤滑材とした。また、一部(工具潤滑材No.A、No.B、No.D、No.G、No.I)では、酸化鉄含有物質を除く原料物質と調整物質を配合して溶融しガラス状にしたのち、粉砕して表2に示す粒径の粉末としたのち、該粉末に、原料物質である−280メッシュの酸化鉄含有物質(FeO、FeO、10質量%以下のFeO、およびFeを含む混合物)を混合した。また、一部(工具潤滑材No.C)では、原料物質である、Li含有物質(炭酸リチウム)、Si含有物質(シリカ)を表2に示す粒径(−150メッシュ)に粉砕し、これに、原料物質である、−280メッシュの酸化鉄含有物質(酸化鉄粉)を混合して工具潤滑材とした。
また、一部(工具潤滑材No.H、No.J、No.K、No.L、No.M)では、原料物質のうち、Li含有物質(炭酸リチウム)、Si含有物質(シリカ)と、調整物質とを表2に示す粒径に粉砕し、これに、原料物質である、−280メッシュの酸化鉄含有物質(酸化鉄粉)を混合して工具潤滑材とした。
得られた表2に示す配合の工具潤滑材(粉末)を、表3に示す種類、配合量の溶剤に、あるいはさらに表3に示す種類、配合量の粘結剤、界面活性剤、分散材を配合して、スラリー状のコーティング材とした。上記したスケール付け熱処理を施した穿孔圧延用工具表面に、表4に示すように、はけ塗り、スプレー塗布あるいはドブ漬け法で、コーティングした。なお、コーティング時に、潤滑材の粘性や濃度などが適正でなくてコーティング性に難点がある場合には、さらに水やアルコール、あるいは潤滑材を適宜加えてコーティング性を調節した。
なお、試験No.14は、粉末のままの工具潤滑材に熱硬化性樹脂である石炭酸系合成樹脂粉末を工具潤滑材100質量部に対し3〜5質量部添加した粉末状のコーティング材を、加熱して表面温度100〜250℃とした工具表面に、噴射して、熱硬化させて、コーティングした。また、試験No.15は、潤滑材をコーティングしない従来例とした。
Figure 0006156338
ここで、コーティング領域は、ドブ漬け塗布、スプレー塗布の場合、プラグ表面全域(図1(a))とし、熱硬化の場合、頭頂部100mmまで(図1(b))とし、はけ塗りの場合、頭頂部100mmを除くプラグの下部(図1(c))とした。コーティング厚さは、約0.5mmを目標とした。
工具潤滑材を表面にコーティングされたプラグは、約1100℃に加熱された鋼素材(炭素鋼ビレット)の穿孔圧延に供され、各約100本の炭素鋼製継目無鋼管素材を製造した。得られた炭素鋼製継目無鋼管素材は、さらにレディユサーによる減肉縮径圧延を経て、炭素鋼製継目無鋼管(製品管)とされた。
得られた継目無鋼管(製品管)の全数について、管内面をサンドブラストしたのち、目視観察及び超音波探傷試験を実施して、継目無鋼管の内面品質を、内面不良率(%)で評価した。内面不良率は、次式
内面不良率(%)={(内面疵あり鋼管本数)/全製造本数}×100
で定義した。ここでいう「内面疵」は、肌荒れをも含むものとする。内面不良率が5%以下である場合を○として、内面品質に優れていると評価した。なお、それ以外の場合を×として、内面品質が低下していると評価した。
得られた結果を表4に示す。
Figure 0006156338
本発明例はいずれも、内面不良率が5%未満で、内面品質の良好な継目無鋼管を製造できている。一方、本発明の範囲を外れる比較例では、内面不良率が5%超えて高く、内面疵の抑制効果が不十分となっている。

Claims (10)

  1. 継目無鋼管製造に使用する継目無鋼管製造用工具の潤滑材であって、
    前記継目無鋼管製造用工具がスケール付け熱処理を施された穿孔圧延用工具であり、
    前記潤滑材が、原料物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Li含有化合物をLiO換算で3〜20%、Si含有化合物をSiO換算で30〜80%、酸化鉄含有物質をFeO換算で0.1%以上20%未満を配合してなる組成を有することを特徴とする継目無鋼管製造用工具潤滑材。
  2. 前記組成に加えてさらに、調整物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Al含有化合物をAlO換算で5%以下、Ca含有化合物をCaO換算で10%以下、Mg含有化合物をMgO換算で5%以下、Ba含有化合物をBaO換算で10%以下、Mn含有化合物をMnO換算で5%以下、Na含有化合物をNaO換算で30%以下、K含有化合物をKO換算で10%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含む組成とすることを特徴とする請求項1に記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材。
  3. 前記潤滑材が、前記した組成を有し、ガラス化してなり、100メッシュより細かい粒あるいは粉末であることを特徴とする請求項1または2に記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材。
  4. 前記潤滑材が、前記酸化鉄含有物質以外の前記原料物質を配合してなる組成を有し、ガラス化してなり、100メッシュより細かい粒あるいは粉末と、前記酸化鉄含有物質合してなる組成を有することを特徴とする請求項1に記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材。
  5. 前記酸化鉄含有物質以外の前記原料物質を配合してなる前記組成が、該組成に加えてさらに、調整物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Al含有化合物をAl O 換算で5%以下、Ca含有化合物をCaO換算で10%以下、Mg含有化合物をMgO換算で5%以下、Ba含有化合物をBaO換算で10%以下、Mn含有化合物をMnO換算で5%以下、Na含有化合物をNa O換算で30%以下、K含有化合物をK O換算で10%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含む組成であることを特徴とする請求項4に記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材。
  6. 前記酸化物含有物質が、150メッシュより細かい粉末であることを特徴とする請求項4または5に記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の継目無鋼管製造用工具潤滑材を、水、あるいは水とアルコールを混合した溶剤に、配合してなる継目無鋼管製造用工具潤滑コーティング材。
  8. 継目無鋼管製造に使用する継目無鋼管製造用工具の潤滑材の製造方法であって、
    前記継目無鋼管製造用工具がスケール付け熱処理を施された穿孔圧延用工具であり、
    原料物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Li含有化合物をLi O換算で3〜20%、Si含有化合物をSiO 換算で30〜80%、酸化鉄含有物質をFe O 換算で0.1%以上20%未満を配合し、混合して、一旦、溶解してガラス状にしたのち、粉砕して、100メッシュより細かい粒状または粉末状とすることを特徴とする、継目無鋼管製造用工具の潤滑材の製造方法。
  9. 継目無鋼管製造に使用する継目無鋼管製造用工具の潤滑材の製造方法であって、
    前記継目無鋼管製造用工具がスケール付け熱処理を施された穿孔圧延用工具であり、
    原料物質として、潤滑材全量に対する質量%で、Li含有化合物をLi O換算で3〜20%、Si含有化合物をSiO 換算で30〜80%、あるいはさらに調整物質を配合し、混合して、一旦、溶解してガラス状にし、粉砕して、100メッシュより細かい粒状または粉末状としたのち、潤滑材全量に対する質量%で、酸化鉄含有物質をFe O 換算で0.1%以上20%未満、を混合することを特徴とする、継目無鋼管製造用工具の潤滑材の製造方法。
  10. 前記調整物質が、潤滑材全量に対する質量%で、Al含有化合物をAl O 換算で5%以下、Ca含有化合物をCaO換算で10%以下、Mg含有化合物をMgO換算で5%以下、Ba含有化合物をBaO換算で10%以下、Mn含有化合物をMnO換算で5%以下、Na含有化合物をNa O換算で30%以下、K含有化合物をK O換算で10%以下、のうちから選ばれた1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項9に記載の継目無鋼管製造用工具の潤滑材の製造方法。
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