JPH11283838A - トラック搭載型移動変圧器設備 - Google Patents

トラック搭載型移動変圧器設備

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JPH11283838A
JPH11283838A JP8648498A JP8648498A JPH11283838A JP H11283838 A JPH11283838 A JP H11283838A JP 8648498 A JP8648498 A JP 8648498A JP 8648498 A JP8648498 A JP 8648498A JP H11283838 A JPH11283838 A JP H11283838A
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博 丸山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭い場所でも作業ができるトラック搭載型移
動変圧器設備を得る。 【解決手段】 移動変圧器設備5をトラック3の荷台3
aの前方側に搭載された状態で荷台3aの後方側に作業
スペースを残すことができる大きさに構成する。収納ケ
ース7の荷台3aに向く側壁部に設けた開閉扉19の内
側に、高圧側端子及び低圧側端子を配置して、作業者が
荷台3aの作業スペースに乗った状態で高圧側ケーブル
及び低圧側ケーブルを接続できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設変圧器の無停
電交換工事や災害時等に使用されるトラック搭載型移動
変圧器設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】既設変圧器を無停電で交換する場合や、
災害等で既設変圧器が使用できなくなった場合には、ト
ラック等の移動用車両に搭載されて工事現場や災害現場
に運ばれるトラック搭載型移動変圧器設備が用いられ
る。従来のトラック搭載型移動変圧器設備は、手動で操
作されるタップ切換器を備えた移動変圧器と、既設変圧
器の一次側の各線に高圧側ケーブルを介してそれぞれ接
続される高圧側端子と、この高圧側端子と移動変圧器の
一次側端子との間に配置された高圧側遮断器と、既設変
圧器の二次側の各線に低圧側ケーブルを介してそれぞれ
接続される低圧側端子と、この低圧側端子と移動変圧器
の二次側端子との間に配置された低圧側遮断器と、低圧
側遮断器の投入条件を判定して少なくとも低圧遮断器の
投入を制御する制御装置とが、専用のトラックの荷台上
に構築された大型の収納ケースの内部に収納された構造
を有している。また収納ケース内の後方部には、高圧側
ケーブル及び低圧側ケーブルを収納するケーブル収納室
も設けられている。そして従来のトラック搭載型移動変
圧器設備では、トラックから地上に降りた作業員が作業
をしやすいようにとの配慮から、タップ切換器の操作
部、低圧側遮断器の投入条件を判定して少なくとも低圧
側遮断器の投入を制御する制御装置の表示部並びに高圧
側ケーブル及び低圧側ケーブルが接続される高圧側端子
及び低圧側端子をすべてトラックの側方に配置してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら例えば柱
上変圧器が装着されている電柱は、常に幅の広い道路に
沿って設置されているとは限らず、非常に狭い道路に設
置されている場合もある。そのため狭い道路では、トラ
ックの両側にケーブルの接続に十分なスペースを確保で
きない場合がある。このような場所には、トラックを作
業現場から離れたある程度広い場所に移動し、高圧側ケ
ーブル及び低圧側ケーブルを長く延ばして作業をしてい
た。しかしながら作業現場から離れた位置にトラックを
置くと、作業現場の状況を無線等で確認しながら装置を
運転しなければならず、作業性が非常に悪い問題があっ
た。また高圧側ケーブル及び低圧側ケーブルを延ばす長
さが長くなればなるほど、ケーブルに足が引っ掛かって
転倒する事故が発生する可能性が高くなるので、好まし
くなかった。
【0004】本発明の目的は、狭い場所でも作業ができ
るトラック搭載型移動変圧器設備を提供することにあ
る。
【0005】本発明の目的は、トラックの荷台に乗った
状態でケーブルの接続作業を行うことができるトラック
搭載型移動変圧器設備を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、小型で組み立てが容
易で、しかも操作の安全性に優れた移動変圧器設備を備
えたトラック搭載型移動変圧器設備を提供することにあ
る。本発明の更に他の目的は、小型化してしかも高圧側
ケーブル及び低圧側ケーブルを併せて搬送できるトラッ
ク搭載型移動変圧器設備を提供することにある。
【0007】本発明の更に他の目的は、トラックの荷台
に乗った状態で基本的な操作をすることができるトラッ
ク搭載型移動変圧器設備を提供することある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明が改良の対象とす
るトラック搭載型移動変圧器設備は、タップ切換器を備
えた移動変圧器と、既設変圧器の一次側の各線に高圧側
ケーブルを介してそれぞれ接続される高圧側端子と、高
圧側端子と移動変圧器の一次側端子との間に配置された
高圧側遮断器と、既設変圧器の二次側の各線に低圧側ケ
ーブルを介してそれぞれ接続される低圧側端子と、低圧
側端子と移動変圧器の二次側端子との間に配置された低
圧側遮断器と、低圧側遮断器の投入条件を判定して少な
くとも低圧側遮断器の投入を制御する制御装置とを具備
し、少なくとも移動変圧器、高圧側遮断器、低圧側遮断
器及び制御装置が収納ケースに収納されている移動変圧
器設備がトラックの荷台に搭載されているトラック搭載
型移動変圧器設備を改良の対象とする。
【0009】本発明においては、移動変圧器設備をトラ
ックの荷台の前方側に搭載された状態で荷台の後方側に
作業スペースを残すことができる大きさに構成する。そ
して高圧側端子及び低圧側端子を、作業者が荷台の作業
スペースに乗った状態で高圧側ケーブル及び低圧側ケー
ブルを接続できるように収納ケースの内部または外部に
配置する。このようにすると作業現場の道路が狭い場合
でも、作業者は荷台の上に乗った状態でケーブルの接続
を行えるので、作業現場から離れた場所にトラックを移
動して、ケーブルを長く引き延ばす必要性がなくなっ
て、作業の安全性が高くなる。
【0010】移動変圧器設備をトラックの荷台の前方側
に搭載された状態で荷台の後方側に作業スペースを残す
ことができる大きさに構成するためには、移動変圧器設
備をコンパクト化しなければならない。その手法は任意
であるが、まず移動変圧器を、第1の側面にタップ切換
器の手動操作部を有し、第1の側面と対向する第2の側
面に一次側端子を備え、第1の側面と第2の側面との間
に位置する第3の側面に二次側端子を備えた構造とす
る。また収納ケースは、第1の開口部を有する第1の側
壁部と、第2の開口部を有して第1の側壁部と対向する
第2の側壁部と、第1及び第2の側壁部の間に位置して
トラックの荷台の後方側に向かって開口する第3の開口
部を有する第3の側壁部と、第3の側壁部と対向する第
4の側壁部とを備えた構造とする。更に収納ケースの第
1乃至第3の開口部に対しては、それぞれ開閉扉を設け
る。そして移動変圧器を、第1の側面が第1の側壁部と
対向し、第2の側面が第2の側壁部と対向し、第3の側
面が第3の側壁部と対向するように収納ケースの内部に
配置する。また収納ケースの内部には第1の側壁部の第
1の開口部を通して操作可能な位置に制御装置の操作部
と低圧側遮断器とを配置する。更に収納ケースの内部の
第2の側壁部と移動変圧器の第2の側面との間の空間内
に高圧側遮断器を配置する。そして更に収納ケースの内
部には第3の側壁部の第3の開口部を通して接続可能な
位置に高圧側端子と低圧側端子とを配置する。
【0011】このように移動変圧器の第1の側面側にタ
ップ切換器の手動操作部と、制御装置の操作部と低圧側
遮断器を配置して、収納ケースの第1の開口部からタッ
プ切換器の手動操作部と制御装置の操作部とを操作でき
るようにし、また移動変圧器の第1の側面と反対側の第
2の側面側に高圧側遮断器を配置して収納ケースに設け
た第2の開口部を通して高圧側遮断器にアクセスできる
ようにし、更に収納ケースのトラックの荷台の後方側に
向かって開口する第3の開口部を通して接続可能な位置
に配置した高圧側端子と低圧側端子とを配置すると、移
動変圧器の両側に低圧側機器と高圧側機器とを別けて配
置することができて、収納ケースの第3の側壁部と第4
の側壁部との間の距離(トラックの荷台の前後方向に位
置する2つの側壁部間の寸法)を短くしても、各機器を
収納ケースの内部に収納することができる。したがって
収納ケースの幅寸法を従来よりも大幅に小さくすること
ができ、トラックの荷台に搭載した場合にトラックの荷
台上に大きな作業スペースを確保することができる。ま
たこの構成によると、収納ケースの内部における低圧側
の電気的な接続と高圧側の電気的な接続とを、短い配線
で且つ配線が複雑にならずに、簡単に行うことができ
る。
【0012】なお好ましくは、第3の開口部内におい
て、高圧側端子を収納ケースの第2の側壁部側に配置
し、また低圧側端子を第1の側壁部側に配置する。この
ようにすると、高圧側ケーブルと低圧側ケーブルの接続
が容易になる。
【0013】高圧側ケーブル及び低圧側ケーブルは、ト
ラックの荷台の作業スペースに載せてもよい。しかしそ
の他の器材(作業用工具等)をトラックの荷台の作業ス
ペースに載せる場合も多いため、収納ケースの上部に、
高圧側ケーブル及び低圧側ケーブルを収納するケーブル
収納部を設けると、トラックの荷台の作業スペースを有
効に活用できる。
【0014】狭い道路で作業をする場合第1及び第2の
開口部に対して設けられた開閉扉を左右に開く観音開き
の開閉扉にすると、その場で開閉扉を開けることができ
ない場合がある。また第3の開口部に対して設けられた
開閉扉を左右に開く観音開きの開閉扉にすると、トラッ
クの荷台の上で扉を開く作業をする際に、荷台上の有効
な作業領域または載荷領域が減少し、極端な場合には作
業員がトラックの荷台の上から転落する可能性が増加す
る。このようなことを考慮すると、作業を行う際に必ず
開く必要性がある第1の開口部に対して設けられた開閉
扉を上下または左右にスライドするスライド式扉または
シャッタ式扉にするのが好ましい。第2及び第3の開口
部に対して設けられる開閉扉も上下または左右にスライ
ドするスライド式扉またはシャッタ式扉にしてもよいの
は勿論である。スライド式扉またはシャッタ式扉であれ
ば、扉を開けるために広いスペースを必要としないの
で、狭い場所での作業が容易になる。なおスライド式扉
は一枚の扉からなるものでも、また2枚以上の扉からな
るものでもよい。
【0015】また高圧側端子及び低圧側端子を収納ケー
スの内部に収納せずに、収納ケースの第3の側壁部の外
壁に直接取付けるようにしてもよいのは勿論である。
【0016】トラックを置く場所が非常に狭い場合に
は、トラックの側方から第1の開口部及び第2の開口部
を通して、移動変圧器設備の操作をすることが非常にや
りずらい場合もある。そのような場合には、制御装置の
操作部を持ち運び可能に構成すればよい。制御装置の本
体と操作部との間は、ケーブルで接続してもよいし、ま
た無線通信で接続するようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態の一例を詳細に説明する。図1〜図4は、本発明
の移動変圧器設備5をトラック3の荷台に搭載したトラ
ック搭載型移動変圧器設備1の左側面図、平面図、右側
面図及び背面図である。このトラック3は市販の2トン
積みトラックであり、トラック3の荷台3a上の前方寄
り(運転席側寄り)の部分に、移動変圧器設備5が搭載
されている。
【0018】図1〜図3を見ると分かるように、移動変
圧器設備5はトラック3の荷台3aの前方側に搭載され
た状態で荷台3aの後方側に作業スペースを残すことが
できる大きさに構成されている。そして移動変圧器設備
5はトラック3の荷台上に所定の固定具を用いて固定さ
れている。市販のトラックであるため、移動変圧器設備
5を使用する際には、荷台3aの側方に回転自在に取付
けられた側板3b及び3cを外側に開いて、荷台3aの
下側に垂らし状態にする。なお理解を容易にするため
に、図1,図3及び図4においては、側板3b及び3d
を透明なものとして描いてある。
【0019】移動変圧器設備5を構成する機器は、すべ
て収納ケース7の内部に収納されている。収納ケース7
は、鉄製のフレーム枠の上に複数枚の鉄板が装着されて
構成された箱体構造を有している。収納ケース7は、ト
ラック3の荷台3aの一方の側方側(トラック3を正面
から見たときの右側面側)に開口する第1の開口部9を
有する第1の側壁部7a(図3参照)と、トラック3の
荷台3aの他方の側方側(トラック3を正面から見たと
きの左側面側)に開口する第2の開口部11を有して第
1の側壁部7aと対向する第2の側壁部7b(図1参
照)と、第1及び第2の側壁部7a及び7bの間に位置
してトラック3の荷台3aの後方側に向かって開口する
第3の開口部13を有する第3の側壁部7c(図4参
照)と、第3の側壁部7cと対向しトラック3の運転席
側に位置する第4の側壁部7d(図1及び図3参照)と
を備えている。そして第1乃至第3の開口部9,11,
13に対してそれぞれ第1乃至第3の開閉扉15,1
7,19が設けられている。
【0020】図3及び図4に示すように第1の開閉扉1
5及び第3の開閉扉19は、上下方向にスライドするス
ライド式扉であり、図1に示す第2の開閉扉17は蝶番
によって開閉する形式の蝶番式扉である。第1の開口部
9の位置は、第1の開閉扉15を上にスライドしたとき
に第1の開口部9を開き、下にスライドしたときに第1
の開口部9が閉じられるように定められている。また第
3の開口部13の位置は、第3の開閉扉19を下にスラ
イドしたときに第3の開口部13を開き、上にスライド
したときに第3の開口部13が閉じられるように定めら
れている。なお開閉扉15及び19には、開閉時に掴む
ハンドル21及び23が設けられている。また第2の開
閉扉17にも、扉の開閉時に操作されるレバー25が設
けられている。図3には図示していないが、第1の開閉
扉15に関しては、スライドの途中で複数段階に別けて
扉を停止または固定することができるように、第1の開
口部9と第1の開閉扉15の双方に係止構造が設けられ
ている。
【0021】収納ケース7の天板7eの外周部には4つ
の柵部材27a〜27dが固定されて、ケーブルを収納
するケーブル収納部27が構成されている。また収納ケ
ース7の天板7eの四隅には吊り上げ用の係止金具28
が固定されている。
【0022】移動変圧器設備5をトラック3の荷台3a
の前方側に搭載された状態で荷台3aの後方側に作業ス
ペースを残すことができる大きさに構成するためには、
移動変圧器設備5をコンパクト化しなければならない。
この例では、次の様にして移動変圧器設備5をコンパク
ト化した。図5乃至図9は、移動変圧器設備5の収納ケ
ース7の内部の構造を示している。なおこれらの図にお
いては、収納ケースの外枠だけを実線で示してある。ま
たこれらの図においては、理解を容易にするために主要
部の配線ケーブルだけを図示してある。またこの装置の
回路図は、図10に示してある。
【0023】これらの図において、29は移動変圧器で
ある。この移動変圧器29は、横長の変圧器ケース31
の内部に容量の異なる変圧器コイル(例えば50kW,
30kW)が2台横に並ぶように(トラック3の荷台の
左右の方向に並ぶように)収納されている。そして収納
ケース7の高さをあまり高くしないようにするために、
移動変圧器29は収納ケース7の底部を構成するフレー
ムによって形成される孔部に落とし込まれた状態でフレ
ームに固定されている。移動変圧器29は、収納ケース
7の第1の側壁部7aと対向する変圧器ケース31の第
1の側面31aにタップ切換器の手動操作部(ハンド
ル)33を有している(図6及び図7参照)。図7に破
線で示したように、この手動操作部(ハンドル)33は
収納ケース7に設けた第1の開口部9を通して操作可能
な位置に設けられている。移動変圧器29の電圧を調整
する際に、手動操作部(ハンドル)33は手動によって
操作される。
【0024】図6及び図8に示すように移動変圧器29
の変圧器ケース31の第1の側面31aと対向する第2
の側面31bには3つの三相の一次側端子(高圧側)3
5R,35S,35Tが配置されている。また図5及び
図8に示すように、変圧器ケース31の第1の側面31
aと第2の側面31bとの間に位置する第3の側面31
cには、三相の出力端子と中性点端子とを含む4本の二
次側端子37U,37V,37W,37Nを備えてい
る。
【0025】図5,図6及び図8に示すように、収納ケ
ース7の内部には、収納ケース7の第2の側壁部7bと
移動変圧器29の変圧器ケース31の第2の側面31b
との間の空間の下側部分内に高圧側遮断器39が配置さ
れている。この高圧側遮断器39については後に詳しく
説明する。そして図6及び図8に示すように移動変圧器
29の変圧器ケース31の第2の側面31bには、一次
側端子35R,35S,35Tの下の位置に、高圧側遮
断器39と後に説明する高圧側端子との間に設けられる
限流ヒューズ41R,41S,41Tを固定するための
支持体43(図8参照)が固定されている。このように
限流ヒューズ41R,41S,41Tを変圧器ケース3
1に固定すると、限流ヒューズ41R,41S,41T
を固定するための特別の構造物が不要になる。また限流
ヒューズ41R,41S,41Tの下に高圧側遮断器3
9を配置すると設置スペースを小さくすることができ
て、収納ケース7の更なる小型化を図ることができる。
【0026】高圧側遮断器39は、電動で投入と遮断と
を行うことができ、しかも投入後は電力の供給がなくて
も投入状態を維持できるラッチ機構付の電動式高圧遮断
器または高圧電磁接触器である。この種の電動式高圧遮
断器としては、例えば株式会社安川電機がロータリアー
ク高圧電磁接触器HGR−951C−Cの製品名で販売
するものを用いることができる。なおこの実施の形態で
は、図5及び図8に示すように、この市販の高圧電磁接
触器の操作軸には手動で高圧側遮断器39の投入を行う
ための投入レバー45を取付けている。この高圧側遮断
器39には、ラッチ機構を手動で外すための引き外しレ
バー46が予め設けられている。投入レバー45及び引
き外しレバー46は、図1に示した収納ケース7の第2
の側壁部7bに設けた第2の開閉扉17によって塞がれ
た第2の開口部11を通して操作される。このように第
1の開口部9とは別の第2の開口部11を通して投入レ
バー45及び引き外しレバー46を操作できる位置に高
圧側遮断器39を配置すれば、作業員が誤ってこれらの
レバー45及び46を操作することを極力防止できる。
【0027】また図5〜図7に示すように、収納ケース
7の内部には、収納ケース7の第1の側壁部7aの第1
の開口部9を通して操作可能な位置に制御装置の表示機
能付き操作装置47及び手動操作部を含む制御装置固定
側本体部48(操作部)と低圧側遮断器49が配置され
ている。これら表示機能付き操作装置47及び制御装置
固定側本体部48は、移動変圧器29の変圧器ケース3
1の第1の側面31aに固定されている。特に表示機能
付き操作装置47は、表示手段と操作指令を高圧側遮断
器39及び低圧側遮断器49のそれぞれの駆動回路に出
力する操作指令出力手段を含んで持ち運び可能に構成さ
れている。この例では、表示機能付き操作装置47の内
部にマイクロコンピュータが内蔵されていて、制御装置
で行う判断のすべてをこの内蔵マイクロコンピュータで
実行している。また表示機能付き操作装置47の表示手
段は、液晶のタッチパネルにより構成されており、表示
機能の他にスイッチ機能を備えている。したがって作業
者は、表示手段の画面に表示されたスイッチ表示をタッ
チするだけで、すべての操作指令を入力できる。このよ
うな構造になっているため、この例では表示機能付き操
作装置47が制御装置の主要部分を構成している。
【0028】図5に示すように、変圧器ケース31の第
1の側面31aには、表示機能付き操作装置47を取り
外し自在に固定する操作装置固定部51が設けられてい
る。操作装置固定部51は、表示機能付き操作装置47
が操作装置固定部51に固定された状態で収納ケース7
の第1の開口部9を通して外部から表示手段を見ること
ができてしかも表示機能付き操作装置47を操作できる
位置に設けられている。図11に示すように、表示機能
付き操作装置47のケースの両端には、頭部と捩子付の
首部を有する係止用捩子部材47cが設けられている。
捩子付の首部は表示機能付き操作装置47のケースに捩
子結合されている。そして操作装置固定部51を構成す
る一対の板部材51a,51aには、係止用捩子部材4
7cの首部が嵌合される溝部51b,51bが形成され
ている。係止用捩子部材47cの頭部を回して、締め付
け力を緩めれば、表示機能付き操作装置47を操作装置
固定部51から外すことができる。また表示機能付き操
作装置47を操作装置固定部51に取付けた状態で、表
示機能付き操作装置47の取付角度を調節することもで
きる。
【0029】また制御装置固定側本体部48は、非常時
等に高圧側遮断器39を遮断状態にするために高圧側遮
断器39の駆動回路に遮断指令信号を出力する非常停止
スイッチSW1を含んでいる。そして制御装置固定側本
体部48も、収納ケース7の第1の開口部9を通して操
作可能な位置に設けられている。表示機能付き操作装置
47により高圧側遮断器39及び低圧側遮断器49の両
方を操作する場合に、表示機能付き操作装置47に非常
停止スイッチを設けて表示機能付き操作装置47側で高
圧側遮断器を非常遮断できるようにすると、非常時以外
のときに誤って高圧側遮断器39を非常遮断させてしま
い、停電事故が発生するおそれがある。そこでこの例で
は、高圧側遮断器39を電動で遮断するための操作指令
を出力する非常停止スイッチSW1を、表示機能付き操
作装置47とは別に、制御装置固定側本体部48に設け
ている。なお制御装置固定側本体部48に設けたスイッ
チSW2は、制御装置の制御電源スイッチである。
【0030】図9に示すように、この例では表示機能付
き操作装置47は、ケーブルを介して制御装置の制御装
置固定側本体部48に接続されている。この例のように
制御装置の操作部の一部を構成する表示機能付き操作装
置47を持ち運び可能に(可搬に)設けると、トラック
3の周囲に十分なスペースがない場合や周囲の見通しが
悪い場合に、作業員は表示機能付き操作装置47を持っ
て任意の位置に移動し、任意の位置で高圧側遮断器39
及び低圧側遮断器49の操作をすることができる。した
がって作業員の負担が大幅に軽減できる。
【0031】低圧側遮断器49は、移動変圧器29の変
圧器ケース31の第3の側面31cに固定された取付フ
レーム52に固定されている。低圧側遮断器49は、電
動で投入と遮断の制御が可能なもので、この例では寺崎
電機株式会社がXS400NSの製品名で販売する配線
用遮断器を用いている。この低圧側遮断器49は、ケー
ブル接続端子箱49Aと遮断器本体49Bとにより構成
されており、遮断器本体49Bには、故障時の操作を考
慮して遮断用の手動操作ハンドルと工具挿入口とが設け
られ、また手動投入スイッチも設けられている。低圧側
遮断器49は、高圧側遮断器39と異なってラッチ機構
を有していないため、故障していない限り、電源がなく
なると自動的に遮断する。なお後に説明するように、低
圧側遮断器49は、高圧側遮断器39を投入した後に、
制御装置(47)により低圧側遮断器49の投入条件の
判定が実施されて、制御装置(47)から投入指令が出
力されると投入状態になる。
【0032】収納ケース7の内部には、収納ケース7の
第3の側壁部7cに設けた第3の開口部13を通して接
続可能な位置にケーブル端子盤53が配置されている。
ケーブル端子盤53には、図示しない既設変圧器の一次
側の各線に図示しない高圧側ケーブルを介してそれぞれ
接続される高圧側端子55R,55S,55Tと、既設
変圧器の二次側の各線に図示しない低圧側ケーブルを介
してそれぞれ接続される低圧側端子57U1 ,57U2
,57N1 ,57N2 ,57V1 ,57V2 ,57W1
,57W2 と、接地端子58とが設けられている。こ
の例では、低圧側端子57U1 〜57W2 を各相につい
て2個ずつ設けている。これは各相について2本ずつの
ケーブルを用いることにより電流容量を2倍にするため
である。なお各相の2つの低圧側端子は、それぞれ収納
ケース7の内部で共通の端子部に電気的に接続されてい
る。なお電流容量の大きい高価なケーブルを用いる場合
には、低圧側端子を各相について1個ずつ設ければよい
のは勿論である。図5に示されるように、高圧側端子5
5R,55S,55Tは収納ケース7の第2の側壁部7
b側に配置され、また低圧側端子57U1 〜57W2 は
収納ケース7の第1の側壁部7a側に配置されている。
【0033】高圧側端子55R,55S,55Tは、図
8及び図10に示すように、限流ヒューズ41R〜41
Tの高圧側に接続されている。そして限流ヒューズ41
R〜41Tの低圧側は高圧側遮断器39の入力端子に接
続され、高圧側遮断器39の出力端子は移動変圧器29
の一次側端子35R〜35Tに接続されている。また低
圧側端子57U1 〜57W2 は、図6、図8及び図10
に示すように、低圧側遮断器49のケーブル接続端子箱
49Aの出力端子にそれぞれ電気的に接続されている。
そして低圧側遮断器49のケーブル接続端子箱49Aの
入力端子は、移動変圧器29の二次側端子37U〜37
Wにそれぞれ接続されている。図5,図8及び図10に
示すように移動変圧器29の二次側端子37U〜37W
と低圧側遮断器49とを接続する4本のケーブルのうち
2本のケーブルには移動変圧器29の出力電流を測定す
るための変流器59及び61が配置されている。これら
の変流器59及び61は、移動変圧器29の変圧器ケー
ス31の第3の側面31cに固定した取付板63に固定
されている。このようにすると、変流器を固定するため
だけの構造物が不要になるだけでなく、変流器の設置ス
ペースを小さくすることができる。
【0034】この例のように、移動変圧器29の第1の
側面31a側にタップ切換器の手動操作部33と、制御
装置の操作部(47,48)と低圧側遮断器49を配置
して、収納ケース7の第1の開口部9からタップ切換器
の手動操作部33と制御装置の操作部(47,48)と
を操作できるようにし、また移動変圧器29の第1の側
面31aと反対側の第2の側面31b側に高圧側遮断器
39を配置して収納ケース7に設けた第2の開口部11
を通して高圧側遮断器39にアクセスできるようにし、
更に収納ケース7の第3の側壁部7cに設けた第3の開
口部13を通して接続可能な位置に配置した高圧側端子
55R,55S,55Tを第3の開口部13内において
収納ケース7の第2の側壁部7b側に配置し、また低圧
側端子57U1 〜57W2 を収納ケース7の第1の側壁
部7a側に配置すると、移動変圧器29の両側に低圧側
機器と高圧側機器とを別けて配置することができて、収
納ケース7の第3の側壁部7cと第4の側壁部7dとの
間の距離を短くしても、各機器を収納ケース7の内部に
収納することができる。したがって収納ケース7を従来
よりも大幅に小型化することができる。またこのように
配置すると、収納ケース7の内部における低圧側の電気
的な接続と高圧側の電気的な接続とを、短い配線で且つ
配線が複雑にならずに、簡単に行うことができる。更に
低圧側遮断器49と高圧側遮断器39とを移動変圧器2
9の両側に別けて配置すると、手動操作により低圧側遮
断器49と高圧側遮断器39とを操作する場合に、低圧
側と高圧側を誤って操作する可能性が低くなる。
【0035】収納ケース7の第1の開口部9を通してア
クセスできる位置即ち低圧側遮断器49の下側のスペー
スには、バッテリ(二次電池)65とバッテリ65の充
電器67が配置されている。このバッテリ65は、制御
装置(47,48)の電源回路の電源の一部を構成して
おり、制御装置(47,48)は高圧側遮断器39が投
入されるまでは、バッテリ65を電源として動作するよ
うに構成されている。このようにバッテリ65を搭載す
ると、定常運転時の制御電源となる移動変圧器29が充
電されていない段階でも、制御装置(47,48)を動
作状態にすることができる。そのため高圧側遮断器39
を投入する前に低圧側ケーブルの欠相及び接地の不良を
検出することができるので、作業の安全性を高めること
ができる。充電器67の内部には、移動変圧器29の出
力を整流してバッテリ65を充電する充電回路が内蔵さ
れており、充電器67は移動変圧器29の運転時にバッ
テリ65を充電する。また図10を見ると分かるよう
に、バッテリ65は充電端子66を通して100Vの商
用電源によっても充電可能である。なお高圧側遮断器3
9が投入された後は、制御装置(47,48)は充電器
67の出力を電源として動作する。そしてこの例では高
圧側遮断器39の駆動電力を低圧側遮断器49の出力側
即ち既設変圧器の低圧側から得ているが、バッテリ65
から高圧側遮断器39の駆動電力を得るようにしてもよ
いのは勿論である。このようにすると停電時に移動変圧
器を使用する場合でも、高圧側遮断器39を電動で駆動
することができる。
【0036】図10に示した回路において、69は高圧
側遮断器39の駆動回路であり、71は低圧側遮断器4
9の駆動回路である。また47aは、表示機能付き操作
装置47の内部に収納された制御回路であり、その主要
部はマイクロコンピュータによって構成されている。ま
た47bは表示機能付き操作装置47の表示手段であっ
て、この例では液晶タッチパネルにより表示手段47b
が構成されている。制御装置の制御回路47aは、移動
用変圧器29の二次側出力の電圧U2〜N2と電流を入
力として測定した移動用変圧器29の二次側線間電圧及
び位相と低圧側端子57U1 〜57W2 を通して入力さ
れた既設変圧器の二次側の電圧U1〜N1を測定して得
た既設変圧器の二次側の線間電圧及び位相との電圧差及
び位相差を検出し、これらの電圧差及び位相差が許容範
囲に入っているか否かを判定して、その結果を表示手段
47bに表示させる機能(検相機能)を有している。な
おこのような検相に関する技術の一例は、実公平5−4
0681号公報等に詳しく説明されている。
【0037】また制御回路47aは,電圧U2〜N2及
び電圧U1〜N1に基づいて、高圧側ケーブルが高圧側
端子55R〜55Tに接続されているか否か及び低圧側
ケーブルが低圧側端子57U1 〜57W2 に接続されて
いるか否かを判定して表示手段47bに表示させる機能
(誤配線検出機能)を有している。
【0038】更に制御回路47aには、バッテリ65ま
たは充電器67の出力を電源として高圧側遮断器39が
投入状態にあるときに投入状態検出信号を出力する高圧
側遮断器投入状態検出回路74が接続されている。この
高圧側遮断器投入状態検出回路74は、一端がバッテリ
65及び充電器67の出力に電気的に接続され他端が制
御回路47aの入力に電気的に接続された検出スイッチ
73を備えている。この検出スイッチ73は、高圧側遮
断器39の操作軸によってオンオフされるマイクロスイ
ッチであり、高圧側遮断器39が投入状態にあるときに
オン状態となり、高圧側遮断器39が遮断状態にあると
きにオフ状態となる。したがって検出スイッチ73がオ
ン状態にあるときには、制御電源スイッチSW2がオン
状態になったときに、制御回路47aにオン信号(投入
状態検出信号)が入力され、制御回路47aはこの信号
を受信している間表示手段47bに高圧側遮断器39が
投入状態にあることを示す表示をする。
【0039】また制御回路47aには、バッテリ65ま
たは充電器67の出力を電源として低圧側遮断器49が
投入状態にあるときに投入状態検出信号を出力する低圧
側遮断器投入状態検出回路76が接続されている。この
低圧側遮断器投入状態検出回路76は、一端がバッテリ
65及び充電器67の出力に電気的に接続され他端が制
御回路47aの入力に電気的に接続された検出スイッチ
75を備えている。この検出スイッチ75は、低圧側遮
断器49の操作軸によってオンオフされるマイクロスイ
ッチであり、低圧側遮断器49が投入状態にあるときに
オン状態となり、低圧側遮断器49が遮断状態にあると
きにオフ状態となる。したがって検出スイッチ75がオ
ン状態にあるときには、制御電源スイッチSW2がオン
状態になったときに、制御回路47aにオン信号(投入
状態検出信号)が入力され、制御回路47aはこの信号
を受信している間表示手段47bに低圧側遮断器49が
投入状態にあることを示す表示をする。
【0040】また制御回路47aは、高圧側遮断器39
の投入条件についても判定する機能を有している。この
場合の投入条件は、低圧側ケーブルの欠相と接地不良が
なく、しかも低圧側遮断器49が遮断状態にあることで
あり、この投入条件が揃っている場合にのみ、表示手段
47bの画面上のスイッチを操作したときに高圧側遮断
器39の駆動回路69に投入指令が出力される。この投
入条件が揃っていない場合には、表示手段47bに満た
されていない投入条件を文字または画像で表示し、また
投入条件が満たされている場合にはその旨を表示手段4
7bに文字または画像で表示するように制御回路47a
が構成されている。
【0041】更に制御回路47aは、低圧側遮断器49
の投入条件(検相結果が正しいこと、接地ケーブルを含
めてすべてのケーブルが正しく接続されていること、高
圧側遮断器39が投入状態にあること)が揃っている場
合にのみ低圧側遮断器49の投入を許容する機能(安全
機能)を有している。この安全機能は、投入条件が揃っ
ていなければ、表示機能付き操作装置47の表示手段4
7bの画面上のスイッチを操作しても低圧側遮断器49
の駆動回路71に投入指令が出力されないようにする機
能である。このような機能は、従来の装置でも採用され
ている。なおこの例では、表示手段47bに満たされて
いない投入条件を文字または画像で表示し、また投入条
件が満たされている場合には、その旨を表示手段47b
に文字または画像で表示するように制御回路47aが構
成されている。
【0042】この例では、高圧側遮断器39の駆動回路
69の電源を、低圧側遮断器49の二次側即ち既設変圧
器の二次側の電源から(二次側の充電状態にある負荷か
ら)得るようになっており、低圧側遮断器49の駆動回
路71の電源は移動変圧器29の二次側から得るように
なっている。そのため既設変圧器側が停電状態で低圧側
端子57U1 〜57W2 に電圧が印加されていない場合
(負荷側が充電状態にない場合)には、高圧側遮断器3
9を電動では投入状態にすることができない。そのよう
な場合には、手動で投入レバー45を回転させて高圧側
遮断器39を投入する。正常時であれば高圧側遮断器3
9を遮断する場合には、表示機能付き操作装置47によ
り高圧側遮断器39を遮断状態する。そして非常時に高
圧側遮断器39を遮断する必要がある場合には、低圧側
遮断器49の二次側即ち既設変圧器の二次側が充電状態
にあれば、非常停止スイッチSW1をオン状態にして、
高圧側遮断器39の駆動回路69の引き外し機構を作動
させることにより高圧側遮断器39は遮断状態にする。
なお非常時に、低圧側遮断器49の二次側即ち既設変圧
器の二次側が充電状態になければ、手動で引き外しレバ
ー46を押し下げることにより高圧側遮断器39のラッ
チ機構を引き外して高圧側遮断器39を遮断状態にす
る。
【0043】この例の装置を例えば既設変圧器を周囲に
十分なスペースがない場所で交換する際の作業手順及び
装置の運転手順について説明する。トラック3を既設変
圧器の近くに停車させる。そして第1及び第3の開閉扉
15及び19を開け、第1の開口部9から手を入れて制
御装置固定側本体部48上の制御電源スイッチSW2を
オン状態にして、バッテリ65により制御回路47aの
電源を入れる。表示機能付き操作装置47を操作装置固
定部51から外し、トラック3の荷台3aの上の作業者
に表示機能付き操作装置47を渡す。トラック3の荷台
3aの作業者は、収納ケース7の上のケーブル収納部2
7からケーブルを荷台3aの上に下ろす。そしてトラッ
ク3の荷台3aの上の作業者は、表示機能付き操作装置
47の表示手段47bの画面で、高圧側遮断器39及び
低圧側遮断器49が投入状態にないことを確認した後
に、まず荷台3aの上で低圧側端子57U1 〜57W2
に低圧側ケーブルを接続し、接地端子58に接地用ケー
ブルの一端を接続し、その他端を所定の手順で接地す
る。次に高圧側端子55R,55S,55Tに高圧側ケ
ーブルを接続する。その後、低圧側ケーブルを既設変圧
器の活線状態にある二次側(低圧側)線路に接続する。
そしてこの状態で、低圧側ケーブルの欠相及び接地の不
良を表示機能付き操作装置47の表示手段47bの画面
で確認する。その後、高圧ケーブルを既設変圧器の活線
状態にある一次側(高圧側)線路に接続する。
【0044】次に制御回路47aが高圧側遮断器39の
投入条件が揃っていることを表示している場合には、表
示機能付き操作装置47の表示手段47a上の高圧側遮
断器投入スイッチを押して高圧側遮断器39を投入す
る。次に低圧側で検相をして制御回路47aが低圧側遮
断器49の投入条件を判定し、低圧側遮断器49の投入
条件が揃っていることを表示手段47bに表示している
場合には、表示機能付き操作装置47の表示手段47b
上の低圧側遮断器投入スイッチを押して低圧側遮断器4
9を投入し、移動変圧器29を既設変圧器と並列運転さ
せる。投入操作は、トラックの荷台3aの上またはトラ
ックの周囲でスペースのある場所に作業者が立って行
う。移動変圧器29と既設変圧器の出力電圧が合わない
場合には、移動変圧器29のタップ切換器の手動操作部
(ハンドル)33を回転させて、電圧調整をする。電圧
調整を行っても電圧及び位相が一致しない場合には、あ
る程度時間をおいて再度投入動作を実行する。移動変圧
器29を既設変圧器と並列運転させた後、既設変圧器を
配電線から切り離して既設変圧器の交換を行う。そして
既設変圧器の交換が完了した後は、交換した変圧器と移
動変圧器29を並列運転させた後に、低圧側遮断器49
を遮断状態にして切り離し、その後に高圧側遮断器39
を遮断状態にする。その後制御電源スイッチSW2をオ
フ状態とし、また高圧側ケーブルと低圧側ケーブルを取
外し、収納ケース7の上のケーブル収納部27にケーブ
ルを載せ、第1及び第3の開閉扉15及び19を閉じ
る。なお荷台3aの上にはその他の器材及び交換した既
設変圧器を載せてもよい。
【0045】上記例では、収納ケースの外部に極力突出
物を出さないようするために、高圧側端子及び低圧側端
子を収納ケース7の内部に配置したが、高圧側端子及び
低圧側端子を収納ケースの外部または外壁(収納ケース
の第3の側壁部)に配置してもよいのは勿論である。
【0046】また上記例では、第2の開口部を閉じる開
閉扉を蝶番を利用した開閉扉にしているが、第2の開口
部を閉じる開閉扉を第1及び第3の開口部に対して設け
た開閉扉と同様にスライド式の開閉扉にしてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、移動変圧器設備をトラ
ックの荷台の前方側に搭載された状態で荷台の後方側に
作業スペースを残すことができる大きさに構成し、更に
高圧側端子及び低圧側端子を、作業者が荷台の作業スペ
ースに乗った状態で高圧側ケーブル及び低圧側ケーブル
を接続できるように収納ケースの内部または外部に配置
したので、作業現場の道路が狭い場合でも、作業者は荷
台の上に乗った状態でケーブルの接続を行うことがで
き、作業現場から離れた場所にトラックを移動して、ケ
ーブルを長く引き延ばす必要性がなくなって、作業の安
全性が高くなる利点がある。
【0048】また移動変圧器の第1の側面側にタップ切
換器の手動操作部と、制御装置の操作部と低圧側遮断器
を配置して、収納ケースの第1の開口部からタップ切換
器の手動操作部と制御装置の操作部とを操作できるよう
にし、また移動変圧器の第1の側面と反対側の第2の側
面側に高圧側遮断器を配置して収納ケースに設けた第2
の開口部を通して高圧側遮断器にアクセスできるように
し、更に収納ケースのトラックの荷台の後方側に向かっ
て開口する第3の開口部を通して接続可能な位置に配置
した高圧側端子と低圧側端子とを配置すると、移動変圧
器の両側に低圧側機器と高圧側機器とを別けて配置する
ことができて、収納ケースの第3の側壁部と第4の側壁
部との間の距離(トラックの荷台の前後方向に位置する
2つの側壁部間の寸法)を短くしても、各機器を収納ケ
ースの内部に収納することができ、収納ケースの幅寸法
を従来よりも大幅に小さくすることができて、トラック
の荷台に搭載した場合にトラックの荷台上に大きな作業
スペースを確保することができる利点がある。またこの
構成にすると、収納ケースの内部における低圧側の電気
的な接続と高圧側の電気的な接続とを、短い配線で且つ
配線が複雑にならずに、簡単に行うことができる利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動変圧器設備をトラックの荷台に搭
載したトラック搭載型移動変圧器設備の左側面図であ
る。
【図2】図1のトラック搭載型移動変圧器設備の平面図
である。
【図3】図1のトラック搭載型移動変圧器設備の右側面
図である。
【図4】図1のトラック搭載型移動変圧器設備の背面図
である。
【図5】移動変圧器設備の収納ケースの内部構造を移動
変圧器設備の背面から見た図である。
【図6】図5の移動変圧器設備の平面図である。
【図7】図5の移動変圧器設備の左側面図である。
【図8】図5の移動変圧器設備の右側面図である。
【図9】移動変圧器設備をトラックの荷台に載せた状態
で移動変圧器設備の内部構造を示した図である。
【図10】図5の移動変圧器設備の回路図である。
【図11】図11は表示機能付き操作装置の取付構造を
示す図である。
【符号の説明】
1 トラック搭載型移動変圧器設備 3 トラック 5 移動変圧器設備 7 収納ケース 9,11,13 第1乃至第3の開口部 15,17,19 第1乃至第3の開閉扉 29 移動変圧器 31 変圧器ケース 35R,35S,35T 一次側端子 37U,37V,37W,37N 二次側端子 39 高圧側遮断器 41R,41S,41T 限流ヒューズ 45 投入レバー 47 表示機能付き操作装置 48 制御装置固定側本体部 49 低圧側遮断器 55R,55S,55T 高圧側端子 57U1 〜57W2 低圧側端子 65 バッテリ 67 充電器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タップ切換器を備えた移動変圧器と、 既設変圧器の一次側の各線に高圧側ケーブルを介してそ
    れぞれ接続される高圧側端子と、 前記高圧側端子と前記移動変圧器の一次側端子との間に
    配置された高圧側遮断器と、 前記既設変圧器の二次側の各線に低圧側ケーブルを介し
    てそれぞれ接続される低圧側端子と、 前記低圧側端子と前記移動変圧器の二次側端子との間に
    配置された低圧側遮断器と、 前記低圧側遮断器の投入条件を判定して少なくとも前記
    低圧側遮断器の投入を制御する制御装置とを具備し、 少なくとも前記移動変圧器、前記高圧側遮断器、前記低
    圧側遮断器及び前記制御装置が収納ケースに収納されて
    いる移動変圧器設備がトラックの荷台に搭載されている
    トラック搭載型移動変圧器設備であって、 前記移動変圧器設備は前記荷台の前方側に搭載された状
    態で前記荷台の後方側に作業スペースを残すことができ
    る大きさに構成され、 前記高圧側端子及び前記低圧側端子は、作業者が前記荷
    台の前記作業スペースに乗った状態で前記高圧側ケーブ
    ル及び前記低圧側ケーブルを接続できるように前記収納
    ケースの内部または外部に配置されていることを特徴と
    するトラック搭載型移動変圧器設備。
  2. 【請求項2】 前記収納ケースの上部には、前記高圧側
    ケーブル及び前記低圧側ケーブルを収納するケーブル収
    納部が設けられている請求項1に記載のトラック搭載型
    移動変圧器設備。
  3. 【請求項3】 前記移動変圧器設備の前記移動変圧器
    は、第1の側面に前記タップ切換器の手動操作部を有
    し、前記第1の側面と対向する第2の側面に前記一次側
    端子を備え、前記第1の側面と前記第2の側面との間に
    位置する第3の側面に前記二次側端子を備え、 前記収納ケースは、前記トラックの前記荷台の一方の側
    方側に開口する第1の開口部を有する第1の側壁部と、
    前記トラックの前記荷台の他方の側方側に開口する前記
    第2の開口部を有して前記第1の側壁部と対向する第2
    の側壁部と、前記第1及び第2の側壁部の間に位置して
    前記トラックの前記荷台の後方側に位置する第3の側壁
    部と、前記第3の側壁部と対向する第4の側壁部とを備
    え、 前記移動変圧器は、前記第1の側面が前記第1の側壁部
    と対向し、前記第2の側面が前記第2の側壁部と対向
    し、前記第3の側面が前記第3の側壁部と対向するよう
    に前記収納ケースの内部に配置され、 前記収納ケースの内部には前記第1の側壁部の前記第1
    の開口部を通して操作可能な位置に前記制御装置の操作
    部と前記低圧側遮断器とが配置され、 前記収納ケースの内部には前記第2の側壁部と前記移動
    変圧器の前記第2の側面との間の空間内に前記高圧側遮
    断器が配置され、 前記収納ケースの前記第3の側壁部には前記高圧側端子
    と前記低圧側端子が配置されていることを特徴とする請
    求項1に記載のトラック搭載型移動変圧器設備。
  4. 【請求項4】 前記移動変圧器設備の前記移動変圧器
    は、第1の側面に前記タップ切換器の手動操作部を有
    し、前記第1の側面と対向する第2の側面に前記一次側
    端子を備え、前記第1の側面と前記第2の側面との間に
    位置する第3の側面に前記二次側端子を備え、 前記収納ケースは、前記トラックの前記荷台の一方の側
    方側に開口する第1の開口部を有する第1の側壁部と、
    前記トラックの前記荷台の他方の側方側に開口する前記
    第2の開口部を有して前記第1の側壁部と対向する第2
    の側壁部と、前記第1及び第2の側壁部の間に位置して
    前記トラックの前記荷台の後方側に向かって開口する第
    3の開口部を有する第3の側壁部と、前記第3の側壁部
    と対向する第4の側壁部とを備え、 前記第1乃至第3の開口部に対してそれぞれ開閉扉が設
    けられ、 前記移動変圧器は、前記第1の側面が前記第1の側壁部
    と対向し、前記第2の側面が前記第2の側壁部と対向
    し、前記第3の側面が前記第3の側壁部と対向するよう
    に前記収納ケースの内部に配置され、 前記収納ケースの内部には前記第1の側壁部の前記第1
    の開口部を通して操作可能な位置に前記制御装置の操作
    部と前記低圧側遮断器とが配置され、 前記収納ケースの内部には前記第2の側壁部と前記移動
    変圧器の前記第2の側面との間の空間内に前記高圧側遮
    断器が配置され、 前記収納ケースの内部には前記第3の側壁部の前記第3
    の開口部を通して接続可能な位置に前記高圧側端子と前
    記低圧側端子が配置されていることを特徴とする請求項
    1に記載のトラック搭載型移動変圧器設備。
  5. 【請求項5】 前記高圧側端子は前記収納ケースの前記
    第2の側壁部側に配置され、また前記低圧側端子は前記
    第1の側壁部側に配置されていることを特徴とする請求
    項3または4に記載のトラック搭載型移動変圧器設備。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記第1の開口部に対して設
    けられた前記開閉扉は上下または左右にスライドするス
    ライド式扉またはシャッタ式扉である請求項4に記載の
    トラック搭載型移動変圧器設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002353048A (ja) * 2001-05-28 2002-12-06 Lecip Corp 放電管点灯用トランス
JP2015173176A (ja) * 2014-03-11 2015-10-01 中国電力株式会社 変圧器
KR20190114140A (ko) * 2018-03-29 2019-10-10 한국전력공사 저압선로 무정전 배전공사 공법

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