JPH11283834A - チップコイルとその製造方法 - Google Patents

チップコイルとその製造方法

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JPH11283834A
JPH11283834A JP10007698A JP10007698A JPH11283834A JP H11283834 A JPH11283834 A JP H11283834A JP 10007698 A JP10007698 A JP 10007698A JP 10007698 A JP10007698 A JP 10007698A JP H11283834 A JPH11283834 A JP H11283834A
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JP
Japan
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film
chip coil
insulating film
conductor
metal
Prior art date
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Pending
Application number
JP10007698A
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English (en)
Inventor
Koji Azuma
紘二 東
Yozo Obara
陽三 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的に製造することができ、回路に対応し
たインダクタンスを容易に設定する。 【解決手段】 強磁性体の金属片12の外表面にチタン
膜14が形成され、このチタン膜14の外表面に絶縁膜
16が形成され、絶縁膜16の外表面に金属薄膜による
螺旋状の細い導体18が設けられている。絶縁体16
は、PZT又はSTOの結晶からなる強誘電体膜であ
る。導体18の両端部で所定の位置には、回路基板との
接点となる電極22が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、螺旋状に導体を
形成したチップコイルとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックス等の絶縁体や表面を
絶縁性に処理した矩形状の基板や棒状のものに、導線を
螺旋状に巻き付けてコイルを形成していた。また、回路
基板の表面に導電性の線を渦巻き状に形成して回路基板
にコイルを設けたものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場
合、導線を巻いて形成したコイルは、導線が所定の太さ
を有することからコイルの大きさが大きく、厚みがあり
他のチップ抵抗等と比較してくして大きなものとなり、
電子機器の小型化の妨げとなっていた。またコイルは一
定の長さを有する強磁性体に導線を巻き付けて形成する
ため、生産効率が悪く、回路基板上での固定や回路パタ
ーンとの接続も面倒であり、構造が複雑であるという問
題があった。また、回路基板に直接うず巻き状にコイル
を形成する場合、所望のインダクタンスを得ることがで
きない場合が多く、使用範囲が限られていた。
【0004】この発明は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、連続的に製造することができ、回路に
対応したインダクタンスを容易に設定することが可能な
薄型のチップコイルとその製造方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のチップコイル
は、強磁性体の金属片の外表面にチタン膜が形成され、
このチタン膜の外表面に絶縁膜が形成され、さらにこの
絶縁膜の外表面に金属薄膜による螺旋状の細い導体が設
けられている。この絶縁体は、PZT又はSTOの結晶
からなる強誘電体膜である。またこの導体の両端部で所
定の位置には、回路基板との接点となる電極が形成され
ている。さらに、上記金属片は、中空部を有し、この中
空部に磁性体やその他の電子素子を設けることができる
ようにしたものである。
【0006】このチップコイルの製造方法は、長尺の金
属材料の外側面全面に真空薄膜形成技術でチタン膜を形
成し、このチタン膜の表面に絶縁膜を設ける。次にこの
絶縁膜の側面全周に金属薄膜を形成し、金属薄膜の全表
面にレジストを塗布した後、このレジストに螺旋状に細
い導体パターンを形成する。次にこの導体パターンを残
すようにしてレジストを除去し、さらに露出した金属薄
膜を除去して上記導体パターンに沿った金属薄膜による
コイルが形成される。
【0007】ここで絶縁膜を強誘電体膜とする場合、ま
ず金属材料を所望の強誘電体膜を形成する元素を含有し
たアルカリ溶液中に浸漬し、100℃〜200℃の温度
で1気圧以上飽和蒸気圧以下の圧力で強誘電体膜を形成
した後、さらに100℃〜500℃で熱処理を行い、強
誘電体膜を形成する。また、上記レジストに形成する螺
旋状の導体パターンは、レーザー光を、長尺の上記金属
材料に対して相対的に回動させつつ長手方向に移動させ
て形成するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面に基づいて説明する。図1、図2はこの発明の一
実施形態のチップコイル10を示し、長尺状の強磁性体
の金属片12の側面全面にチタン膜14が形成されてい
る。金属片12は、Ni、Fe、酸化鉄等適宜選択可能
であり、このチタン膜14は、チタンのみの膜の他、酸
化チタン等のチタン化合物やチタン合金を含むものであ
る。さらにこのチタン膜14の表面には、結晶性の強誘
電体膜等の絶縁膜16が形成され、この絶縁膜16上
に、1本の連続した細い導体18が設けられ、螺旋状の
導体パターン20を形成している。強誘電体膜は、チタ
ン酸ジルコン酸鉛(以下PZTと称す)、またはチタン
酸ストロンチウム(以下STOと称す)の結晶であり、
また導体18は、Cu等の金属薄膜やその他導電性材料
からなる薄膜である。
【0009】また導体パターン20の両端には電極22
が形成され、この電極22を除く導体18の全面には絶
縁性樹脂のオーバーコート24が施されている。オーバ
ーコート24は必要に応じて適宜設ける。
【0010】この実施形態のチップコイル10の導体1
8の幅は、例えば数μm、導体18間の幅を、数μm〜
十数μm程度とし、チップコイル10の厚さも数十μm
と非常に薄く設定することができる。
【0011】この実施形態のチップコイル10の製造方
法は、長いテープ状又はワイヤ状の金属材料の側面全面
に、純チタンや酸化チタン、チタン合金を、真空中でス
パッタリングや蒸着等の真空薄膜形成技術によりチタン
膜14を形成する。
【0012】次にチタン膜14上に、いわゆる水熱合成
法により強誘電体膜の絶縁膜16を形成する。この水熱
合成方では、先ず、種結晶膜を形成するため、最初にP
b(OR)2、Zr(OR)4、Ti(OR)4を含む強
アルカリ溶液に、チタン膜14が形成された長尺の金属
材料を浸し、200℃以下、好ましくは100〜140
℃、2〜3気圧程度に設定されたオートクレーブに、溶
液とともに入れる。これにより金属材料のチタン膜14
と密着性の強いPZT種結晶膜を形成する。
【0013】ここで強アルカリ溶液のRは、Pb(O2
11192=(Pb(DPM)2)、Pb(C
254、(C253PbOCH2C(CH33、Zr
(DPM)2、Zr(t−OC494、Ti(i−OC
374、Ti(DPM)2、Sr(OC240CH32
等の有機金属の有機部組成を示し、適宜選択して用い
る。
【0014】次に、PZT結晶膜が所定の厚みを有する
ように、Pb(OR)2、Zr(OR)4、Ti(OR)
等を含む強アルカリ溶液に金属片12の材料を浸し、2
00℃以下好ましくは100〜140℃、2〜3気圧程
度に設定されたオートクレーブに入れ、水熱合成反応を
起こし、PZT結晶の強誘電体の絶縁膜16を形成す
る。
【0015】そして、アルカリ溶液から金属材料を取り
出し、中和処理を施した後、金属片12の材料の表面に
付着した中和処理液等を洗浄除去し、乾燥させる。次
に、必要に応じて100〜500℃、好ましくは100
〜300℃で0.5〜30時間熱処理し、強誘電体の絶
縁膜16を高抵抗化する。そして、この絶縁膜16の全
面に銅やアルミニウム等の金属薄膜を無電解メッキによ
り設け、さらに金属薄膜上にホトレジストを塗布する。
【0016】次にこれらを積層した金属材料を一定速度
で上昇させながら、この金属材料を中心として回動する
レーザー装置のレーザービームをホトレジストに照射
し、ホトレジストを感光させる。これによりホトレジス
トの表面に螺旋状の感光層が形成され、この後、溶液等
により感光層以外のホトレジストを除去して、露出した
部分の金属薄膜をエッチング除去し、螺旋状の導体パタ
ーン20を形成し、この導体パターン20に沿った金属
薄膜からなる導体18を形成する。
【0017】次に導体18上にあるレジストを除去し、
導体18の側面にオーバーコート24を施した後、金属
材料を所定の長さに切断し、さらに導体18の両端部の
オーバーコート24の一部を除去し、一対の電極22を
設け、チップコイル10を形成する。
【0018】なお、導体18上の感光されたレジスト
は、必要に応じて除去すればよく、レジストの表面にオ
ーバーコート24を施してもよく、オーバーコート24
も必要に応じて適宜設ければよい。
【0019】また、上記水熱合成法では、PZT結晶膜
以外にも、チタン酸ストロンチウム(STO)結晶膜を
強誘電体膜18として形成することができる。この場合
も上記と同様に、チタン膜14を有した金属材料に、S
TOの強誘電体の絶縁膜16を、PZT結晶膜と同様に
水熱合成法で結晶膜を形成する。
【0020】この場合、先ずSr(OR)2等を含む強
アルカリ溶液に、金属材料を浸し、200℃以下、2〜
3気圧程度に設定されたオートクレーブに溶液とともに
入れる。ここで強アルカリ溶液のRは、PZT結晶膜形
成のときに使用した強アルカリ溶液に含まれる化合物の
Rと同じものである。これにより、チタン膜14のチタ
ンと密着性の強いSTO種結晶膜を形成する。
【0021】次に、STO結晶膜が所定の厚みを有する
ように、Sr(OR)2、Ti(OR)4等を含む強アル
カリ溶液に金属材料を浸し、200℃以下、2〜3気圧
程度に設定されたオートクレーブに入れ、水熱合成反応
を起こし、STO結晶膜を形成する。そして上記と同様
に、100〜500℃、好ましくは100〜300℃で
0.5〜30時間熱処理を行う。
【0022】そしてこの絶縁膜16の全面に銅やアルミ
ニウム等の金属薄膜を無電解メッキにより設け、さらに
金属薄膜上にホトレジストを塗布市、上記と同様に螺旋
状の導体パターン20を形成し、螺旋状の導体18を形
成する。
【0023】なお、導体18上の感光されたレジスト
は、必要に応じて除去すればよく、レジストの表面にオ
ーバーコート24を施してもよく、オーバーコート24
も必要に応じて適宜設ければよい。
【0024】この実施形態のチップコイル10は、連続
的に製造することができ、チップコイル10の長さを変
更することで、各機能に対応したインダクタンスを設定
できる。また導体18の線が細く小さいため、チップコ
イル10の大きさも小型で薄く、多層回路基板の中間層
に内蔵することも可能である。
【0025】次にこの実施形態のチップコイルの他の実
施形態について図3を基にして説明する。ここで、上記
実施形態と同様の部材は同一の符号を付して説明を省略
する。この実施形態のチップコイル30は、金属片32
に中空部34が形成され、この中空部34に鉄芯等の磁
性体や圧電体その他の電子素子を収容可能に設けられた
ものである。これにより、電子素子の収容スペースを有
効に利用することができる。
【0026】なおこの発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、使用する各部材の材料、製造方法
等は適宜変更することができる。金属片の形状も角柱状
以外に、円柱状や、筒状、その他の形状でも良い。
【0027】
【発明の効果】この発明のチップコイルとその製造方法
は、長尺の金属材料に連続的にコイルパターンを形成す
ることができ、レーザービームで導体パターンを設定す
るので、導体の線が細くすることができ、相対的な移動
速度を変化させることにより、導体間の幅を容易に変更
できる。
【0028】また連続的に同一の製造方法で様々な容量
のチップコイルを製造することができ、製造コストを低
下させることができ、安価で高品質のチップコイルを提
供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態のチップコイルを示す斜視
図である。
【図2】この発明の実施形態のチップコイルを示す断面
図である。
【図3】この発明の他の実施形態のチップコイルを示す
斜視図である。
【符号の説明】
10 チップコイル 12 金属片 14 チタン膜 16 絶縁膜 18 導体 20 導体パターン 22 電極 24 オーバーコート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属片の外表面にチタン膜が形成され、
    このチタン膜の外表面に絶縁膜が形成され、この絶縁膜
    の外表面に金属薄膜による螺旋状の導体を設け、この導
    体の両端部で所定の位置に電極が形成されたチップコイ
    ル。
  2. 【請求項2】 上記絶縁膜は、PZT又はSTOの結晶
    からなる強誘電体膜である請求項1記載のチップコイ
    ル。
  3. 【請求項3】 上記金属片は、中空部を有し、この中空
    部に電子素子を設置可能な請求項1記載のチップコイ
    ル。
  4. 【請求項4】 長尺の強磁性体の金属材料の外側面全面
    に真空薄膜形成技術でチタン膜を形成し、このチタン膜
    の表面に絶縁膜を設け、この絶縁膜の側面全周に金属薄
    膜を形成し、この金属薄膜表面にレジストを塗布し、こ
    のレジストに螺旋状に細い導体パターンを形成し、この
    導体パターンを残すようにして他の部分のレジストを除
    去し、さらに上記金属薄膜を除去して、上記導体パター
    ンに沿った金属薄膜によるコイルを形成するチップコイ
    ルの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記絶縁膜は、上記金属材料を所望の強
    誘電体膜を形成する元素を含有したアルカリ溶液中に浸
    漬し、100℃〜200℃の温度で1気圧以上飽和蒸気
    圧以下の圧力で強誘電体膜を形成後、100℃〜500
    ℃で熱処理を行い形成する請求項4記載のチップコイル
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記レジストに形成する螺旋状の導体パ
    ターンは、レーザー光を、上記金属材料に対して相対的
    に回動させつつ長手方向に移動させて形成する請求項4
    記載のチップコイルの製造方法。
JP10007698A 1998-03-27 1998-03-27 チップコイルとその製造方法 Pending JPH11283834A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7040014B2 (en) 2003-01-21 2006-05-09 Tdk Corporation Method of producing a helical coil chip
CN113161477A (zh) * 2020-01-22 2021-07-23 株式会社东芝 芯片封装

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US7040014B2 (en) 2003-01-21 2006-05-09 Tdk Corporation Method of producing a helical coil chip
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